JPH10273866A - 耐候性長繊維不織布 - Google Patents

耐候性長繊維不織布

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JPH10273866A
JPH10273866A JP9078701A JP7870197A JPH10273866A JP H10273866 A JPH10273866 A JP H10273866A JP 9078701 A JP9078701 A JP 9078701A JP 7870197 A JP7870197 A JP 7870197A JP H10273866 A JPH10273866 A JP H10273866A
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JP
Japan
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nonwoven fabric
weather
core
sheath
titanium dioxide
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Pending
Application number
JP9078701A
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English (en)
Inventor
Yoshiki Yamakawa
良樹 山川
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】土木資材分野、建築資材分野、農業資材分野な
どにおいて優れた耐候性を発揮する不織布を提供する。 【解決手段】芯成分がポリエステル、鞘成分がポリオレ
フィンの芯鞘型複合長繊維からなる不織布であって、鞘
成分を構成するポリオレフィンは、表面がシリカ、アル
ミナおよびジルコニアから選ばれた1種以上の化合物で
被覆された平均粒子径0.01〜0.15μmの二酸化
チタンを0.05〜10重量%含有する耐候性長繊維不
織布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば土木資材分
野、建築資材分野、農業資材分野などにおいて優れた耐
候性を発揮する長繊維不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、耐候性が要求される土木用、
農業用などに種々の不織布が使用されている。ところ
が、近年、省資源、経済性が見直されており、これま
で、例えば、農業用ハウスの保温用内張りシートなどの
用途において従来の使い捨てに代わり繰り返し使用など
が要求されるようになってきた。これに伴い、従来の不
織布よりもさらに優れた耐候性を具備した不織布が要望
されている。
【0003】従来から前記のような不織布において、耐
候性を具備させる試みは種々行なわれており、主に構成
素材に酸化防止剤、耐熱剤、紫外線安定剤あるいは紫外
線吸収剤が添加されている。しかし、この方法では、高
度な耐候性を要求されている用途には十分な効果が得ら
れていない。また、ポリエステルに表面が不定形シリカ
で被覆された二酸化チタン微粒子を含有させた耐候性ポ
リエステル組成物(特開平6−322245号公報参
照)が提案されているが、不織布には使用されていな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような課
題を解決するもので、優れた耐候性を具備する長繊維不
織布を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明は以下の要旨とするものである。芯成分がポ
リエステル、鞘成分がポリオレフィンの芯鞘型複合長繊
維からなる不織布であって、鞘成分を構成するポリオレ
フィンは、表面がシリカ、アルミナおよびジルコニアか
ら選ばれた1種以上の化合物で被覆された平均粒子径
0.01〜0.15μmの二酸化チタンを0.05〜1
0重量%含有することを特徴とする耐候性長繊維不織
布。
【0006】
【発明の実施の形態】まず、本発明の耐候性長繊維不織
布を構成する長繊維について説明する。本発明に適用さ
れる複合長繊維の芯成分を形成するポリエステルとして
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレートあるいはこれらを主骨格とする共重合ポリエス
テルが挙げられ、共重合ポリエステルの場合、酸成分と
してイソフタル酸、アジピン酸などのカルボン酸、ジオ
ール成分としてテトラメチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコールなどのグリコール成分を少量含む共重合体
である。共重合ポリエステルを用いる場合、エチレンテ
レフタレート単位あるいはブチレンテレフタレート単位
が80モル%以上であることが、重合体素材自体の耐熱
性や得られた不織布の強力の点から好ましい。
【0007】本発明において適用されるポリエステルと
しては、極限粘度〔η〕が0.5以上、好ましくは0.
6以上のものが、製糸性および得られる長繊維の強力の
点で好ましい。
【0008】本発明に適用される複合長繊維の鞘成分を
形成するポリオレフィンとしては、結晶性ポリプロピレ
ン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度
ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンなどが挙げられ
る。これらの中でも、特に融点の高いものが製糸時の紡
出糸条冷却性に優れるために好適であり、結晶性ポリプ
ロピレンが好ましい。また結晶性ポリプロピレンの製糸
性を向上させるためには、ポリプロピレンにエチレンを
ランダム共重合させたものを用いても良い。
【0009】本発明において適用されるポリオレフィン
がポリプロピレンの場合、ASTM−D1238(L)
に記載の方法に準じて測定したメルトフローレート値
(以下、MFRと称す)が、40〜100g/10分で
あることが好ましい。また、適用されるポリオレフィン
がポリエチレンの場合、ASTM−D1238(E)に
記載の方法に準じて測定したメルトインデックス値(以
下MIと称す)が、10〜40g/10分であることが
望ましい。これらの好適な溶融粘度範囲の上限を超える
と、溶融粘度が低すぎるために繊維の均斉度が劣ること
となり、延いては得られる不織布にムラが生じ易くな
る。逆に、好適な溶融粘度範囲の下限未満であると、溶
融粘度が高すぎるために高速製糸性に劣る結果となり、
好ましくない。
【0010】本発明においては、耐候剤として上記の芯
鞘型複合長繊維の鞘成分に、表面がシリカ、アルミナお
よびジルコニアから選ばれた1種以上の化合物で被覆さ
れた平均粒子径0.01〜0.15μmの二酸化チタン
を0.05〜10重量%含有する。
【0011】二酸化チタンの表面を被覆する化合物は、
好ましくはシリカ単独またはシリカとアルミナあるいは
ジルコニアとアルミナの組み合わせが良い。そして、表
面被覆化合物と二酸化チタンとの割合は、重量比で6
0:40〜10:90とするのが好ましい。
【0012】二酸化チタンは、平均粒子径が0.01〜
0.15μmのものであることが必要であり、0.01
μm未満のものは製造が難しく、しかも重合体に二酸化
チタンを含有させる際に分散性が悪くなる。一方、0.
15μmより大きくなると、紫外線吸収能が低下して得
られる不織布の耐候性が悪くなる。
【0013】二酸化チタンの添加量は、ポリオレフィン
に対し、0.05〜10重量%とすることが必要であ
る。0.05重量%未満では不織布にしたときに好まし
い耐候性が得られず、10重量%より多くなると、製糸
性が悪化し、しかも耐候性の向上が飽和することになっ
て添加量を多くした効果が得られず不経済となる。
【0014】本発明においては、シリカなどで二酸化チ
タンを被覆することが重要である。なぜなら、不織布を
使用したとき、被覆した二酸化チタンが紫外線エネルギ
ーを吸収し、そのために−OH、O2 に対してラジカル
を発生させる働きが抑制されて、光活性が低下するため
である。
【0015】また、本発明において適用される前記重合
体には、各々、必要に応じて、例えば艶消し剤、顔料、
結晶核剤などの各種添加剤を本発明の効果を損なわない
範囲内で添加しても良い。
【0016】本発明の長繊維不織布を構成する芯鞘型複
合長繊維において、芯成分と鞘成分の複合比は、用途に
応じて適宜決定すれば良いが、鞘成分が少なすぎると耐
候性が得られないので、通常は芯成分に対する鞘成分の
重量比が約0.5〜3.0の範囲にするのが好ましい。
【0017】本発明の耐候性長繊維不織布の製造方法に
ついて説明する。本発明の長繊維不織布は、いわゆるス
パンボンド法により効率良く製造することができる。す
なわち、芯成分としてポリエステル重合体チップを用
い、鞘成分としてマスターバッチ法またはドライブレン
ド法で前記耐候剤を混合し所定量含有させたポリオレフ
ィン重合体チップを用い、芯鞘型複合断面となる紡糸口
金を用いて溶融紡糸し、得られた紡出糸条を吸引装置を
用いて、目的繊度となるように牽引細化させて引き取
る。そして、吸引装置から排出された糸条群を開繊させ
た後、コンベアーネット上に集積させてウエブとし、こ
のウエブを熱圧接せしめて芯鞘型複合長繊維不織布を得
ることができる。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、以下の実施例において各特性値は、次のよう
にして求めた。
【0019】ポリエステルの極限粘度;フェノールと四
塩化エタンとの等重量比の混合溶媒100ccに試料
0.5gを溶解し、測定した。 ポリエチレンのMI(g/10分);ASTM−D12
38(E)に記載の方法に準じて測定した。
【0020】ポリプロピレンのMFR(g/10分);
ASTM−D1238(L)に記載の方法に準じて測定
した。 長繊維の製糸性;紡糸口金より吐出した紡出糸条を観察
し、糸切れが生じた回数により下記の3段階にて評価し
た。
【0021】 ○;糸切れ回数 0回/24時間/口金 △;糸切れ回数 1〜2回/24時間/口金 ×;糸切れ回数 3回〜/24時間/口金 不織布の引張強力(Kg/5cm幅);合繊長繊維不織
布試験法に準じて、東洋ボールドウイン社製テンシロン
RTM−500型を用いて、幅5cm、長さ30cmの
試験片を、把持間隔20cm、引張速度10cm/分の
条件で測定し、10個の平均値を求めた。
【0022】不織布の耐候性〔強力保持率〕(%);不
織布を屋外にて曝露させ、5カ月後の引張強力を標準状
態で測定し、曝露前の引張強力初期値に対する強力保持
率(%)を次式で示しこれを比較した。
【0023】強力保持率(%)=(5カ月後の引張強力
/引張強力初期値)×100 曝露前の引張強力初期値に対して70%以上を保持して
いる場合、耐候性が良好であると評価した。
【0024】実施例1 芯成分として、融点が260℃、極限粘度が0.70の
ポリエチレンテレフタレートを用い、鞘成分として、M
Iが20g/10分、融点120℃の高密度ポリエテレ
ンを用いた。このポリエテレンとして先ずマスターバッ
チ法にて表面がシリカで覆われた平均粒子径が0.01
8μmで二酸化チタンとシリカが55:45の割合であ
る二酸化チタンを含有するものを準備し、これを前記ポ
リエテレンに添加量2.0wtとなるように混合したも
のを用いた。そして、この原料を用いてスパンボンド法
にて目付40g/m2 の芯鞘型複合長繊維不織布を製造
した。得られた不織布の物性評価および製糸性を表1に
示す。
【0025】実施例2〜5、比較例1〜4 二酸化チタンを被覆する物質の種類および添加量を変え
て、実施例1と同様にして芯鞘型長繊維不織布を製造し
た。得られた不織布の物性評価および製糸性を表1に示
す。
【0026】
【表1】
【0027】表1からも明らかなように、実施例1〜5
における不織布は何れも強力保持率において優れ、耐候
性が良好であると評価されるとともに、製糸性において
も高い評価を得たのに対し、比較例1〜3における不織
布は何れも強力保持率において劣り、比較例1および2
における不織布のように製糸性において高い評価を得て
も耐候性不織布として実使用に耐え得るものではなかっ
た。また、比較例4における不織布は強力保持率におい
て優れ、耐候性が良好であると評価されたが、製糸性に
劣り、実使用に耐え得るものではなかった。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、芯成分が
ポリエステル、鞘成分がポリオレフィンの芯鞘型複合長
繊維からなる不織布において、鞘成分を構成するポリオ
レフィンには、表面がシリカ、アルミナおよびジルコニ
アから選ばれた1種以上の化合物で被覆された平均粒子
径0.01〜0.15μmの二酸化チタンを0.05〜
10重量%含有することにより、耐候性ならびに製糸性
に優れた不織布を提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯成分がポリエステル、鞘成分がポリオ
    レフィンの芯鞘型複合長繊維からなる不織布であって、
    鞘成分を構成するポリオレフィンは、表面がシリカ、ア
    ルミナおよびジルコニアから選ばれた1種以上の化合物
    で被覆された平均粒子径0.01〜0.15μmの二酸
    化チタンを0.05〜10重量%含有することを特徴と
    する耐候性長繊維不織布。
JP9078701A 1997-03-31 1997-03-31 耐候性長繊維不織布 Pending JPH10273866A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008025557A1 (de) * 2006-08-31 2008-03-06 Twd Fibres Gmbh Textilprodukt und verfahren zu seiner herstellung
JP2008221052A (ja) * 2007-03-09 2008-09-25 Unitika Ltd 遮水シートのための保護マットの敷設方法
JP2009183878A (ja) * 2008-02-07 2009-08-20 Osaka Prefecture キャッピングシートの敷設方法およびその方法に用いられるキャッピングシート

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