JPH10272438A - 産業廃棄物のカセット供給式熱分解方法及びそれを実施するカセット供給式熱分解炉 - Google Patents

産業廃棄物のカセット供給式熱分解方法及びそれを実施するカセット供給式熱分解炉

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JPH10272438A
JPH10272438A JP9677197A JP9677197A JPH10272438A JP H10272438 A JPH10272438 A JP H10272438A JP 9677197 A JP9677197 A JP 9677197A JP 9677197 A JP9677197 A JP 9677197A JP H10272438 A JPH10272438 A JP H10272438A
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JP
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cassette
industrial waste
pyrolysis
furnace
thermal decomposition
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Application number
JP9677197A
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Inventor
Kenro Motoda
謙郎 元田
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Motoda Electronics Co Ltd
Original Assignee
Motoda Electronics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、産業廃棄物の搬入・搬出
が、容易に行うことができ、熱分解室内の産業廃棄物を
均一に加熱することができる産業廃棄物のカセット供給
式熱分解方法及びそれを実施するカセット供給式熱分解
炉を提供することである。 【構成】 本発明の産業廃棄物のカセット供給式熱分解
方法は、液状体が流出可能なカセット20内に産業廃棄
物を熱分解炉10外で詰め替える詰替工程と、詰め替え
済のカセット20を断熱性を有する外壁13の内部に配
置された熱分解室11内に出し入れ可能に挿入して外壁
13及び熱分解室11を密閉する搬入工程と、加熱手段
17で熱分解室11を無酸素且つ減圧下で産業廃棄物を
熱分解する熱分解工程と、熱分解が終了した後、外壁1
3及び熱分解室11を開いてカセット20を取り出す搬
出工程とを含んで構成されてなる。更に、熱分解工程に
おいて、カセット20を熱分解室11内で回転しながら
熱分解することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業廃棄物を収納
したカセットを熱分解炉に供給して熱分解処理を行う産
業廃棄物のカセット供給式熱分解方法及びそれを実施す
るカセット供給式熱分解炉に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、各都市や工場、一般家庭、病院等
から廃棄される樹脂系廃棄物、生ゴミ、医療用廃棄物及
び使用済み紙おむつ等の産業廃棄物の量は、甚大なもの
となっている。そして、これらの産業廃棄物の処理は、
各々以下のような方法にて行われている。
【0003】まず、第一に焼却処理があげられる。これ
は、各産業廃棄物を燃焼炉で摂氏1000度前後で焼却
して処理する方法である。この処理は、最も一般的な処
理方法である。
【0004】第二の処理方法として、投棄処理があげら
れる。これは、各産業廃棄物を細かく粉砕して圧縮する
等の減容処理を行った後、容器や袋等に収納して、投棄
地に投棄したり、埋立地に埋蔵する処理方法である。
【0005】一方、塩化ビニル等の塩素系高分子化合物
を含む産業廃棄物は、塩化ビニルの熱分解温度をこえる
条件で処理を行うと塩化水素ガスが発生する。これが公
害の原因となるため、熱分解温度以下の温度(150℃
以下)の条件で溶融固化処理が行われていた。また、ポ
リプロピレン(融点180℃)やポリエチレンテレフタ
レ−ト(融点250℃)など融点が塩化ビニル(120
〜130℃)より高いものが混在している場合には、こ
れらの溶融点まで加熱しそのとき発生する塩化水素にカ
ルシウム塩(消石灰等)を投入して回収することにより
処理を行っていた。
【0006】しかしながら、上記第一の焼却処理の場合
は、有毒ガスや黒煙、粉塵が発生し、焼却処理場周辺に
公害を撒き散らすという問題があった。加えて、焼却に
よる高熱や高温ガスの発生のため、焼却装置に大きな損
傷を与えるという問題もあった。さらに、その残渣とし
て有害物質が残されたり、飛灰や発生ガス中に有害物質
が含まれてしまうという問題があった。尚、この場合、
発生するガスや粉塵を回収するため、排気ガスにシャワ
−状に水を散布する方法も用いられることがある。この
方法は、シャワ−状に散水するという構成から、減圧し
て当該処理を行うことができず、排気ガスから臭気が漏
れるという問題もあった。
【0007】また、第二の投棄処理の場合には、投棄地
自体の自然破壊や廃棄物による地下水の汚染といった二
次的公害が発生する問題があった。そして、特に、塩化
水素を含む産業廃棄物の処理に際しては、ダイオキシン
やポリ塩化ジベンゾフラン等の猛毒かつ催奇形、発癌性
の高い有機塩化水素化合物が発生し、その生態への影響
も問題となっていた。
【0008】そこで、本出願人は、上記問題に鑑み、公
害を発生させることなく産業廃棄物を適格に効率よく処
理することができる産業廃棄物の脱塩化水素処理方法及
び装置、更には、有機物を含む産業廃棄物の処理方法の
発明を行い特許出願した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本出願人が発明した産
業廃棄物の熱分解処理装置を図13に示す。産業廃棄物
の熱分解処理装置1は、概略的には、熱分解炉10と、
ガス拡散装置2と、タ−ル除去装置3と、処理槽4と、
中和槽5と、減圧ポンプ6と、燃焼脱臭装置7とを有し
構成されている。
【0010】熱分解炉10内に設けられた熱分解室11
内に投入された産業廃棄物は、減圧ポンプ6で大気圧以
下に減圧されて熱分解室11の底部から加熱される。加
熱することで産業廃棄物を脱水、熱分解する。熱分解に
より発生したガスは、ガス拡散装置2、タ−ル除去装置
3及び中和槽5でそれぞれ有害物質を回収する。最終的
に残ったガスは、燃焼脱臭装置7で燃焼させて熱分解す
る。
【0011】熱分解された産業廃棄物は、ほとんどが炭
素成分のみとなる。その後の処理も容易に行なうことが
できる。上記熱分解処理装置を用いることで安全且つ無
公害で産業廃棄物の処理を行なうことができる。
【0012】しかし、産業廃棄物を直接熱分解室11に
投入して熱分解処理する場合以下に示す問題がある。直
接投入された産業廃棄物は、熱分解室11内に山積みさ
れているだけなので中心部が熱分解室11内の温度まで
昇温するのに時間が掛かってしまう。このため大量の産
業廃棄物を熱分解処理しようとすると処理時間が長くな
ってしまう。従って大量の産業廃棄物を早期に処理する
には、何回か少量に分けて熱分解処理することになる。
この場合、熱分解処理が完了する毎に熱分解室11内は
残渣が残る。従って、残渣を熱分解室11から除去しな
ければ次の産業廃棄物を投入することができない。しか
し、残渣は、熱分解室11内に付着したりして取り難く
なっていたり、乾燥しているため飛灰や粉塵を発生させ
るため除去作業は困難なものとなる。
【0013】また、塩化ビニルは、燃焼すると表面のみ
が炭化し熱が内部に全く伝えられないため未燃部が大量
に残ってしまう欠点があった。
【0014】本発明の目的は、産業廃棄物の搬入・搬出
が、容易に行うことができる産業廃棄物のカセット供給
式熱分解方法及びそれを実施するカセット供給式熱分解
炉を提供することである。
【0015】また、本発明の目的は、熱分解室内の産業
廃棄物を均一に加熱することができる産業廃棄物のカセ
ット供給式熱分解方法及びそれを実施するカセット供給
式熱分解炉を提供することである。
【0016】更に、本発明の目的は、産業廃棄物のカセ
ット供給式熱分解方法及びそれを実施するカセット供給
式熱分解炉に使用されるカセットを提供することであ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本発明は、液状体が流出可能なカセット内に産業廃棄
物を炉外で詰め替える詰替工程と、詰め替え済のカセッ
トを断熱性を有する外壁の内部に配置された熱分解室内
に出し入れ可能に挿入して外壁及び熱分解室を密閉する
搬入工程と、加熱手段で熱分解室を加熱し無酸素且つ減
圧下で熱分解室内の産業廃棄物を熱分解する熱分解工程
と、熱分解が終了した後、外壁及び熱分解室を開いてカ
セットを取り出す搬出工程とを含んで構成されてなる産
業廃棄物のカセット供給式熱分解方法を提供する。
【0018】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の産業廃棄物のカセット供給式熱分解方法において、熱
分解工程が、カセットを液状体が流出可能な構造とする
と共に、カセットを熱分解室内で回転しながら熱分解す
ることを特徴とする。
【0019】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の産業廃棄物のカセット供給式熱分解方法において、カ
セットを、水平方向を向く回転軸を中心として放射方向
に延びる複数の仕切り材によって複数の区画に区切って
構成したことを特徴とする。
【0020】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれか1項に記載の産業廃棄物のカセット供給式熱分
解方法において、産業廃棄物の種類ごとに小容量のカセ
ットを用意し、各カセットに各種類の産業廃棄物を少量
ずつ収納して多数のカセットを比較的短周期で炉へ出し
入れ交換することを特徴とする。
【0021】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の産業廃棄物のカセット供給式熱分解方法において、産
業廃棄物の種類毎の小容量カセットへの詰め替えは、炉
に隣接して配置された複数のカセット置台において行う
ようにしたことを特徴とする。
【0022】請求項6に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれか1項に記載の産業廃棄物のカセット供給式熱分
解方法において、複数種類の産業廃棄物を混在して収納
可能な大容量のカセットを用意し、大容量カセットに複
数種類の産業廃棄物を大量に収納して少数のカセットを
比較的長周期で炉へ出し入れ交換することを特徴とす
る。
【0023】請求項7に岸の発明は、請求項4又は6に
記載の産業廃棄物のカセット供給式熱分解方法におい
て、炉へのカセットの出し入れを炉に隣接して設置した
ロボットにより行うようにしたことを特徴とする。
【0024】請求項8に記載の発明は、請求項5に記載
の産業廃棄物のカセット供給式熱分解方法において、カ
セットの炉への出し入れ及び複数のカセット置台におけ
る産業廃棄物の詰め替えは、炉に隣接して設置したロボ
ットにより行うようにしたことを特徴とする。
【0025】請求項9に記載の発明は、産業廃棄物を炉
外で詰め替え可能とする液状体が流出可能なカセット
と、カセットを出し入れ可能に収容して密閉状態で且つ
減圧下で熱分解室内の産業廃棄物を熱分解する熱分解室
と、カセットを出し入れ可能となるように熱分解室を包
囲して設けられた断熱性の外壁と、熱分解室を加熱する
加熱手段と、そして、カセットを熱分解室内に空中支持
する支持機構とを備えて構成されてなる産業廃棄物のカ
セット供給式熱分解炉を提供する。
【0026】請求項10に記載の発明は、請求項9に記
載の産業廃棄物のカセット供給式熱分解炉において、さ
らに、カセットを液状体が流出可能な構造とすると共
に、カセットを熱分解室内で回転させる回転駆動機構を
さらに備えていることを特徴とする。
【0027】請求項11に記載の発明は、請求項9又は
10に記載の産業廃棄物のカセット供給式熱分解炉にお
いて、炉に隣接して複数のカセット置台が配置されてお
り、予備のカセットへの産業廃棄物の詰め替えはこのカ
セット置台上で行うことを特徴とする。
【0028】請求項12に記載の発明は、請求項9又は
10に記載の産業廃棄物のカセット供給式熱分解炉にお
いて、炉に隣接してカセットを炉内に出し入れするロボ
ットが設置されており、炉へのカセットの出し入れはロ
ボットにより行われることを特徴とする。
【0029】請求項13に記載の発明は、請求項11に
記載の産業廃棄物のカセット供給式熱分解炉において、
炉及びカセット置台の両方に隣接してカセットを搬送す
るロボットが設置されており、カセットの炉への出し入
れ及び複数のカセット置台への搬送はロボットにより行
われることを特徴とする。
【0030】請求項14に記載の発明は、産業廃棄物の
カセット供給式熱分解炉で用いられるカセットであっ
て、水平方向を向く回転軸と、回転軸を中心として放射
方向に延びる複数の仕切り材と、仕切り材の外周を包囲
する液状体が流出可能な筒状体と、そして、仕切り材及
び筒状体によって仕切られた複数の区画ごとに1つずつ
筒状体の一部に形成された施錠可能な扉とを含んで構成
されてなる産業廃棄物のカセット供給式熱分解炉で用い
られるカセットを提供する。
【0031】請求項15に記載の発明は、請求項14に
記載の産業廃棄物のカセット供給式熱分解炉で用いられ
るカセットにおいて、筒状体が、円筒又は正多角筒をな
すことを特徴とする。
【0032】請求項16に記載の発明は、産業廃棄物の
カセット供給式熱分解炉で用いられるカセットであっ
て、垂直方向又は水平方向を向く中心軸と、中心軸の周
囲を取り巻く液体非通過性の材料から作られた周囲壁
と、そして、液体状産業廃棄物を収納した時内部の液体
が漏れない位置に形成される非密閉性の蓋とを含んで構
成されてなる産業廃棄物のカセット供給式熱分解炉で用
いられるカセットを提供する。
【0033】
【発明の実施の形態】初めに、産業廃棄物の熱分解処理
装置の概略について説明する(図13参照)。産業廃棄
物の熱分解処理装置1は、概略的には、熱分解炉10
と、ガス拡散装置2と、タ−ル除去装置3と、処理槽4
と、中和槽5と、減圧ポンプ6と、燃焼脱臭装置7とを
有し構成されている。
【0034】上記熱分解炉10は、産業廃棄物を加熱し
て熱分解させるための装置である。初めに、熱分解炉1
0内に設けられた熱分解室11内に産業廃棄物を投入す
る。次に、熱分解室11を密封して減圧ポンプ6で熱分
解室11内を大気圧以下に減圧する。そして、無酸素状
態にして熱分解室11を外側から加熱する。熱分解室1
1内を減圧することで有毒ガスの外部への流出を防止す
る。更に、無酸素状態とすることで熱分解して発生する
塩素ガスが、熱分解室11内の酸素と化合して猛毒のダ
イオキシンを生成するのを防止することができる。加熱
することで熱分解室11内の温度が上昇する。一旦、1
00〜160℃程度の温度に保持して産業廃棄物に含ま
れる水分を脱水する。脱水が完了した後に所定の熱分解
温度まで熱分解室11を加熱して産業廃棄物を熱分解す
る。
【0035】熱分解により発生したガスは、ガス拡散装
置2へ回収される。ガス拡散装置2は、熱分解で発生し
たガス中の所定の成分を分離するための装置である。ガ
ス拡散装置2は、所定の溶液を満たした攪拌装置を有す
る水槽中にガスを吹き込んでガスの成分を溶液中に溶解
させて回収する。水槽中に水を満たしておくことでガス
の水溶性成分である塩素ガス等を分離することができ
る。また、水槽中に溶解した塩素ガスにより水槽内の水
は塩酸となる。濃度が一定以上になった塩酸は、回収槽
4に排出される。排出された塩酸には、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カルシウム等のアルカリ性物質で中和して無
害な塩化ナトリウム、塩化カルシウムにして回収する。
【0036】タ−ル除去装置3は、熱分解ガスに含まれ
るタール分を分離するための装置である。タ−ル除去装
置3は、拡散装置2の水槽の水面に浮遊するタール分を
回収する。中和槽5は、所定の溶液を満たした水槽中に
熱分解ガスを吹き込んでその成分を溶液中に溶解させて
回収する。ガス拡散装置2で回収し切れなかった水溶性
のガス分を回収させても良いし、他の特定のガス分を溶
解して回収できる溶媒を入れても良い。最終的に残った
熱分解ガスは、メタンガスやエタンガス等の炭化水素系
のガス分であるため燃焼脱臭装置7で自己燃焼させて臭
気成分を熱分解する。
【0037】次に、本発明に係る産業廃棄物のカセット
供給式熱分解方法及びそれを実施するカセット供給式熱
分解炉を図面に示された好ましい実施形態に基づいて説
明する。
【0038】図1は、本発明に係る産業廃棄物のカセッ
ト供給式熱分解炉の一実施形態の斜視図である。図2
は、図1の産業廃棄物のカセット供給式熱分解炉の平面
図である。図3は、図1の産業廃棄物のカセット供給式
熱分解炉の正面図である。図4は、図1の産業廃棄物の
カセット供給式熱分解炉の側面図である。図5は、産業
廃棄物のカセット供給式熱分解炉のカセット支持装置及
び駆動装置の概略図である。
【0039】本発明に係る産業廃棄物のカセット供給式
熱分解炉の構成について説明する。カセット供給式熱分
解炉は、概略的には、熱分解炉10と、カセット20
と、搬送ロボット30と、カセット台車40とを有して
いる。
【0040】熱分解炉10は、産業廃棄物を大気圧以下
に減圧された容器内で無酸素状態で加熱することで熱分
解するためのものである。熱分解炉10は、図1に示す
ように概略的には、熱分解室11と、熱分解室11を包
囲して設けられる外壁13と、熱分解室11を加熱する
ための加熱手段であるバ−ナ17と、後述のカセット2
0を熱分解室11内に、空中支持するために支持機構1
9とを有している。また、空中支持されたカセット20
を回転させるための回転駆動機構16を有している。
【0041】バ−ナ17により加熱された空気は、熱分
解室11の底部から周囲へと流れ、熱分解室11の側面
を上昇する。これにより、熱分解室11内を加熱する。
熱分解室11は、耐蝕性、耐熱性に優れ且つ熱伝導性の
良い素材であればどのような材料であっても良い。
【0042】外壁13は、内部の熱を放出させないため
に設けられている。このため外壁13は、断熱構造とさ
れる。高温の炉内に対して外壁表面は、直接手で触れて
も差し支えない程度まで断熱することができれば良い。
また、熱分解炉10の上部やバ−ナ17近辺は、高温と
なりやすいため、他の部位よりも断熱効果を高めても良
い。
【0043】バ−ナ17は、熱分解室11の底部に設け
られる。バ−ナ17は、プロパンガス、都市ガス、重油
等を燃焼させて炉内を加熱する。無論、電気を用いて加
熱しても良い。
【0044】支持機構19の一実施形態を図5に示す。
支持機構19は、概略的には一対の支持柱19aと、一
の支持柱19aに回転可能に軸支される且つ軸方向に移
動可能に設けられた押付軸19bと、他の支持柱19a
に回転可能に軸支される駆動軸19cと、押付軸19b
をカセット20の回転軸に押し付けるための押付手段と
してのシリンダ19dとを有している。上記した一対の
支持柱19aは、軸受部分が熱の影響を受けないように
配置されている。押付軸19b及び駆動軸19cの先端
は、カセット20の回転軸28に容易に嵌合するように
面取りを設けると良い。更に、駆動軸19cの先端はカ
セット20と嵌合して回転のための駆動力を伝えるため
の形状とされる。シリンダ19dは、押付軸19bを軸
方向に移動させる。
【0045】上記カセット20は、後述の搬送ロボット
30により熱分解室11内に搬入される。搬送ロボット
30は、カセット20の回転軸28が、押付軸19b及
び駆動軸19cの正面位置に来るように停止する。そし
て、シリンダ19dが作動して押付軸19bが、カセッ
ト20の回転軸28を駆動軸19cへと押し付けるよう
にしてカセット20を固定する。
【0046】上記駆動機構16は、概略的には、プ−リ
16aと、プ−リ16bと、ベルト16bと、駆動手段
としてのモ−タ16dとを有している。プ−リ16a
は、駆動軸19aに取り付けられる。プ−リ16aとプ
−リ16bとは、ベルト16bが掛けられている。モ−
タ16dは、プ−リ16bを回転駆動する。そして、ベ
ルト16bを介してプ−リ16aを回転させ駆動軸19
aが回転する。これにより、カセット20は、熱分解室
11内で回転する。
【0047】上記カセット20は、産業廃棄物を収容し
て熱分解炉に投入するための容器である。カセット20
は、概略的に、図6に示すようにカセット20を貫通し
て回転軸28が設けられている。回転軸の両側には、一
対の側部材21が回転軸28に対して垂直に設けられて
いる。そして、両側部材21の周囲に沿って胴部材25
が、設けられている。胴部材25は、その一部を開閉可
能とするために蝶着された蓋23を有している。蓋23
には、フック24aが設けられる。フック24aは、胴
部材25に対応する部分に設けられた止め具24に取り
付けられる。これにより蓋23が、閉められる。
【0048】側部材21は、図6乃至図11に示すよう
に、円形のみに限らず、中に投入する産業廃棄物に合あ
わせて四角形や八角形等の正多角形にしても良い。ま
た、一対の側部材21の側面で回転軸28の真上に所定
の間隔で一対のピン22が設けられている。ピン22は
後述する搬送ロボットにア−ムに掛止されてカセット2
0を搬送するためのものである。回転軸28を掛止する
場合よりも低い位置でカセット20を支持できるため安
定して搬送することができる。
【0049】上記した胴部材25は、産業廃棄物の熱分
解時の特性や形態に最適なものが用いられる。また、カ
セット20の回転軸28を中心として放射方向に延びる
仕切材と、仕切材により区分けされた区画毎に蓋23と
を設けてカセット20内を複数に区分けして使用しても
良い。少量に分けることで比較的短周期で産業廃棄物を
処理できる。
【0050】カセット20の実施形態を図6乃至図12
に示す。図6乃至図10は、固体状の産業廃棄物を投入
するカセットの実施形態を示す図である。図11及び図
12は、液体状の産業廃棄物を投入するカセットの実施
形態を示す図である。
【0051】固体状の産業廃棄物を投入するためのカセ
ット20の特徴は、胴部材25に残渣を排出するための
隙間を設けてある点にある。隙間を形成するにあたって
は、胴部材25に図6及び図7に示すように網25aを
用いても良い。この場合は、補強材26を設けてカセッ
ト20の強度を確保すると良い。また、図8に示すよう
に棒材や型綱等の鋼材25bを側部材21の周囲に所定
の間隔で連設して設けたものでも良い。
【0052】更に、図9に示すように胴部材25に長孔
25dを複数設けた板部材25cを用いても良い。無
論、長孔25dの代わりに多数の孔を設けても良い。こ
こで、長孔25dの断面形状は、図10(a)に示すよ
うにカセット20の外側から回転軸中心に向けてテ−パ
状に拡開された形状にすると良い。これにより、カセッ
ト20の内側の角部25eに産業廃棄物が当り易くなり
産業廃棄物を粉砕するのに効果がある。また、テ−パ状
に拡開することで長孔25dを閉塞しにくいものにする
ことができる。尚、より堅い産業廃棄物を粉砕するため
に、図10(b)に示すようにカセット20の胴部材2
5の内側に突起部25hを設けても良い。更には、カセ
ット20の内部に単数又は複数の鋼球を産業廃棄物と一
緒に投入すると良い。カセット20を回転させると鋼球
と産業廃棄物とが攪拌されるため鋼球の衝撃で産業廃棄
物が粉砕される。
【0053】液体状の産業廃棄物を投入するためのカセ
ット20の特徴は、液体を投入しても漏れないように胴
部材25に液体非通過性の材料を用い、熱分解で発生し
たガスをカセット20の外に排出するための排気口を有
している点にある。
【0054】図11に示す様に水密構造の胴部材25
と、回転軸に近接して側部材21に設けられた排気口2
1aとを有している。排気口21aは一方に設ければ十
分であるが、両側に設けても良い。産業廃棄物は、排気
口21aのやや下側のレベルまで排気口21aから投入
される。熱分解中、カセット20を回転させても産業廃
棄物は、漏れることはない。そして、熱分解で発生した
ガスは、排気口21aから排出される。なお、排気口を
設けた側の側部材21をカセット20から着脱自在にす
ると良い。側部材21は、ボルト21cにより胴部材2
5に取り付けられている。側部材21を取り外すことに
より内部の残渣除去が容易に行える。また、カセット2
0内の産業廃棄物の熱分解を促進するためにも、カセッ
ト20の胴部材25の内側に、単数又は複数の攪拌板2
5を設けると良い。
【0055】図12に示す様に胴部材25をロ−ル部材
25jとしても良い。ロ−ル部材25jは、所定の長さ
の板材を一端を始点として連続的に曲げ、板材の始点か
ら内側に沿って所定の隙間を開けつつ板材の始点の内側
に所定の長さ潜入させて形成される。産業廃棄物は、ロ
−ル部材25jにより形成された入出口25kより投入
される。カセット20は、熱分解室11内で図12に示
す矢印の方向に回転する。矢印の方向に回転した場合、
カセット20内部の産業廃棄物は外部に流出することな
く攪拌される。逆に、カセット20を矢印とは反対の方
向に回転させた場合、産業廃棄物は、ロ−ル部材25j
の内壁を伝わり外部に排出される。つまり、熱分解室1
1で熱分解されている間、カセット20を矢印の方向に
回転させ、熱分解が完了して中に残った残渣を排出させ
る場合、カセット20を矢印とは反対の方向に回転して
残渣を排出させる。
【0056】搬送ロボット30は、カセット台車40へ
の着脱、熱分解炉10への搬入出及びカセット台車と熱
分解炉間とのカセット20の搬送を自動的に行うもので
ある。搬送ロボット30は、概略的に、一対の軌道レ−
ル38と、走行部35と、旋回部33と、一対のア−ム
37とを有している。
【0057】走行部35は、軌道レ−ル38上を走行す
るするための図示されていない駆動機構を有している。
また、軌道レ−ル38上の自らの位置を検出するための
図示されていない位置検出機構を有している。
【0058】旋回部33は、走行部35上に垂直に設け
られた図示されていない旋回軸を中心として図2に示す
矢印の範囲に約90度旋回する。更に、旋回部33に
は、ア−ム37を上下に昇降させるための図示されてい
ない昇降機構を有している。
【0059】一対のア−ム37は、旋回部33の昇降機
構にカセット20の幅寸法よりもやや広い間隔に取り付
けられている。各ア−ム37の先端部には、カセット2
0に設けられたピン22を掛止するための一対の溝37
aが設けられている。カセット台車40は、カセット2
0を待機させ、産業廃棄物の詰め換え作業を行うための
ものである。カセット台車40は、概略的には、台車本
体42と、一対のレ−ル48とを有している。
【0060】台車本体42は、台車本体42をレ−ル4
8上に移動させるための車輪47を有している。また、
台車本体42上には、カセット20を支持するための一
対の支持ア−ム45が垂直に設けられている。支持ア−
ム45は、カセット20の幅寸法よりもやや広い間隔で
設けられている。支持ア−ム45の上端部は、カセット
20の回転軸28を支持するための受け部45aが設け
られている。受け部45aの形状は、カセット20の回
転軸28を上から乗せて支持できるものであれば良い。
本実施形態は、V字形状を図示しているが、U字形状で
あっても良い。
【0061】レ−ル48は、両端に待機位置ストッパ4
8aと搬出位置ストッパ48bとを有している。図1に
示すように待機位置ストッパ48a側に台車本体42が
ある待機位置では、主にカセット20への産業廃棄物の
詰め替え作業が行われる。産業廃棄物の詰め替え作業に
ついてもロボットを用いることで自動化させることがで
きる。作業者が行う場合は、待機位置ストッパ側に足場
50を設けると良い。搬出位置ストッパ48b側に台車
本体42がある搬出位置では、搬送ロボット30と台車
本体42との間でカセット20の受渡し及び受取り作業
が行われる。
【0062】尚、本実施形態では、搬送ロボット30の
軌道レ−ル38の沿ってカセット台車40を複数併設す
る。これにより、詰替作業の効率が向上し、夜間自動運
転にも対応できる。
【0063】次に、本発明に係る産業廃棄物のカセット
供給式熱分解方法について説明する。本発明に係る産業
廃棄物のカセット供給式熱分解方法は、産業廃棄物を炉
外で詰め替える詰替工程と、詰め替え済のカセットを熱
分解室内に出し入れ可能に搬入して外壁及び熱分解室を
密閉する搬入工程と、搬入された産業廃棄物を加熱手段
で無酸素且つ減圧下で熱分解させる熱分解工程と、熱分
解が終了した後、外壁及び熱分解室を開いてカセットを
取り出す搬出工程とを含んで構成されている。
【0064】詰替工程は、カセット台車42上に空のカ
セット20を支持して待機位置で行われる。待機位置で
カセット20の蓋23を開けて中に産業廃棄物を投入す
る。産業廃棄物の投入が完了したら蓋23を閉めて止め
具24で確実に固定する。尚、カセット20は、図6乃
至図12に示すように投入する産業廃棄物に最適なもの
を使用する。
【0065】搬入工程は、まず、待機位置より産業廃棄
物の詰め込みが完了した旨の信号を搬送ロボット30に
送信する。搬送ロボット30は、熱分解室11内が空に
なっている場合は産業廃棄物の詰め込みが完了したカセ
ットを受取りに行く。軌道レ−ル上を走行してカセット
の受取位置へ移動する。移動が完了するとア−ム37を
下げ、旋回部33がカセット台車42側に旋回してア−
ム37とカセット台車42とが向き合う。旋回が完了し
たらカセット台車42を搬出位置に移動させる。搬出位
置への移動は、カセット台車に駆動装置を設けて自動で
行わせても良いし、手動でカセット台車を押し出しても
良い。
【0066】カセット台車が搬出位置に移動したら旋回
部の設けられたア−ム37を上昇させてア−ム37に設
けられた溝37aをカセット20に設けられたピン22
に掛止させてカセット20を持ち上げる。カセット20
の持ち上げが完了したらカセット台車42を待機位置に
移動させる。カセット台車42の移動が完了したら搬送
ロボット30は、旋回部33を熱分解炉10方向に旋回
させる。搬送ロボット30は、熱分解炉10の扉16が
開いていることを確認して熱分解炉10へと移動する。
【0067】搬送ロボット30は、カセット20を熱分
解室11内に搬入する。搬送ロボットは、カセット20
の回転軸が回転駆動装置16の駆動軸19a及び押付軸
19b位置で停止する。カセット20は、押付軸19b
により駆動軸19aに押し付けられて固定される。カセ
ット20が固定された後、ア−ム37は、下降してピン
22の掛止を解除する。搬送ロボット30は、扉16と
干渉しない位置まで後退する。扉16が、閉まり搬入工
程は完了する。
【0068】熱分解工程は、まず、熱分解室11内を大
気圧以下に減圧する。そして熱分解室11の底部を熱分
解室外に設けられたバ−ナ17を用いて熱分解室11を
加熱する。バ−ナ17により加熱された空気は、熱分解
室11の底部から周囲へと流れ、熱分解室11の側面を
上昇する。その間に熱が、熱分解室11に伝えられる。
熱分解室11内の産業廃棄物は、加熱され脱水された
後、更に加熱される。そして、所定の温度に達すると熱
分解を起こして産業廃棄物の成分がガス化する。発生し
た熱分解ガスは、次工程に運ばれて成分毎に分離回収さ
れる。
【0069】熱分解工程は、産業廃棄物のすべてが熱分
解を完了するまで行われる。このため、熱分解室11内
のカセット20内は、支持機構19により熱分解室11
内に空中支持されている。そして、カセット20は、駆
動機構16により熱分解室11内で回転される。これに
より、カセット20内の産業廃棄物を強制的に攪拌して
全体に熱が均一に伝わるようにしている。また、熱分解
中は産業廃棄物は、次第に炭化し残渣となって一部がカ
セット20の隙間より落下して熱分解室11の底部堆積
する。これらの残渣は、残渣回収装置15により回収さ
れる(図2参照)。熱分解ガスの発生が検出されなくな
った時熱分解工程は、完了する。
【0070】搬出工程は、搬入肯定の逆の手順で行われ
カセット20を搬入したカセット台車40へと搬出す
る。搬出されたカセット20は、中に残った残渣を除去
してまた使用される。
【0071】
【発明の効果】本発明に係る産業廃棄物のカセット供給
式熱分解方法及びそれを実施するカセット供給式熱分解
炉は、カセットを用いて産業廃棄物の搬入・搬出を行
う。このため産業廃棄物の取扱いが容易になる。また、
搬送ロボットを用いた自動化も容易に行える。更に、カ
セットの構造を変えることで固体及び液体産業廃棄物に
も容易に適用できる。
【0072】本発明に係る産業廃棄物のカセット供給式
熱分解方法及びそれを実施するカセット供給式熱分解炉
は、カセットを熱分解炉内で空中支持して回転させる。
このため、カセット内の産業廃棄物を攪拌して均一に加
熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る産業廃棄物のカセット供給式熱
分解炉の一実施形態の斜視図である。
【図2】 図1の産業廃棄物のカセット供給式熱分解炉
の平面図である。
【図3】 図1の産業廃棄物のカセット供給式熱分解炉
の正面図である。
【図4】 図1の産業廃棄物のカセット供給式熱分解炉
の側面図である。
【図5】 産業廃棄物のカセット供給式熱分解炉のカセ
ット支持装置及び駆動装置の概略図である。
【図6】 固体状の産業廃棄物を投入するカセットを示
す斜視図である。
【図7】 固体状の産業廃棄物を投入するカセットを示
す斜視図である。
【図8】 固体状の産業廃棄物を投入するカセットを示
す斜視図である。
【図9】 固体状の産業廃棄物を投入するカセットを示
す斜視図である。
【図10】 (a)及び(b)は、図9のカセットの胴
部材の断面図である。
【図11】 液体状の産業廃棄物を投入するカセットを
示す斜視図である。
【図12】 液体状の産業廃棄物を投入するカセットを
示す斜視図である。
【図13】 産業廃棄物の熱分解処理装置の概略図であ
る。
【符号の説明】
1 熱分解処理装置 2 ガス拡散装置 3 タ−ル除去装置 4 処理槽 5 中和槽 6 減圧ポンプ 7 燃焼脱臭装置 10 熱分解炉 11 熱分解室 13 外壁 14 扉 15 残渣回収装置 16 駆動機構 16a プ−リ 16b ベルト 16c プ−リ 16d モ−タ 17 バ−ナ 19 支持機構 19a 支持柱 19b 押付軸 19c 駆動軸 19d シリンダ 20 カセット 21 側部材 21a 排気口 21c ボルト 22 ピン 23 蓋 24 止め具 24a フック 25 胴部材 25a 網 25b 鋼材 25c 板材 25d 長孔 25e 角部 25h 突起部 25i 攪拌板 25j ロ−ル部材 25l 案内板 26 補強材 28 回転軸 30 搬送ロボット 33 旋回部 35 走行部 37 ア−ム 37a 溝 38 軌道レ−ル 40 カセット台車 42 台車本体 45 支持ア−ム 45a 受け部 47 車輪 48 レ−ル 48a 待機位置ストッパ 48b 搬出位置ストッパ 50 足場

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状体が流出可能なカセット内に産業廃
    棄物を炉外で詰め替える詰替工程と、 詰め替え済のカセットを断熱性を有する外壁の内部に配
    置された熱分解室内に出し入れ可能に挿入して外壁及び
    熱分解室を密閉する搬入工程と、 加熱手段で前記熱分解室を加熱し無酸素且つ減圧下で該
    熱分解室内の産業廃棄物を熱分解する熱分解工程と、 熱分解が終了した後、外壁及び熱分解室を開いてカセッ
    トを取り出す搬出工程と、 を含んで構成されてなる産業廃棄物のカセット供給式熱
    分解方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の産業廃棄物のカセット
    供給式熱分解方法において、 前記熱分解工程が、前記カセットを液状体が流出可能な
    構造とすると共に、該カセットを熱分解室内で回転しな
    がら熱分解することを特徴とする産業廃棄物のカセット
    供給式熱分解方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の産業廃棄物のカセット
    供給式熱分解方法において、 前記カセットを、水平方向を向く回転軸を中心として放
    射方向に延びる複数の仕切り材によって複数の区画に区
    切って構成したことを特徴とする産業廃棄物のカセット
    供給式熱分解方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の産
    業廃棄物のカセット供給式熱分解方法において、 産業廃棄物の種類ごとに小容量のカセットを用意し、各
    カセットに各種類の産業廃棄物を少量ずつ収納して多数
    のカセットを比較的短周期で炉へ出し入れ交換すること
    を特徴とするカセット供給式熱分解方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の産業廃棄物のカセット
    供給式熱分解方法において、 産業廃棄物の種類毎の小容量カセットへの詰め替えは、
    炉に隣接して配置された複数のカセット置台において行
    うようにしたことを特徴とする産業廃棄物のカセット供
    給式熱分解方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の産
    業廃棄物のカセット供給式熱分解方法において、 複数種類の産業廃棄物を混在して収納可能な大容量のカ
    セットを用意し、該大容量カセットに複数種類の産業廃
    棄物を大量に収納して少数のカセットを比較的長周期で
    炉へ出し入れ交換することを特徴とする産業廃棄物のカ
    セット供給式熱分解方法。
  7. 【請求項7】 請求項4又は6に記載の産業廃棄物のカ
    セット供給式熱分解方法において、 炉への前記カセットの出し入れを炉に隣接して設置した
    ロボットにより行うようにしたことを特徴とする産業廃
    棄物のカセット供給式熱分解方法。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の産業廃棄物のカセット
    供給式熱分解方法において、 前記カセットの炉への出し入れ及び複数のカセット置台
    における産業廃棄物の詰め替えは、炉に隣接して設置し
    たロボットにより行うようにしたことを特徴とする産業
    廃棄物のカセット供給式熱分解方法。
  9. 【請求項9】 産業廃棄物を炉外で詰め替え可能とする
    液状体が流出可能なカセットと、 前記カセットを出し入れ可能に収容して密閉状態で且つ
    減圧下で前記熱分解室内の産業廃棄物を熱分解する熱分
    解室と、 前記カセットを出し入れ可能となるように熱分解室を包
    囲して設けられた断熱性の外壁と、 前記熱分解室を加熱する加熱手段と、そして、 前記カセットを前記熱分解室内に空中支持する支持機構
    と、 を備えて構成されてなる産業廃棄物のカセット供給式熱
    分解炉。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の産業廃棄物のカセッ
    ト供給式熱分解炉において、さらに、 前記カセットを液状体が流出可能な構造とすると共に、
    該カセットを前記熱分解室内で回転させる回転駆動機構
    をさらに備えていることを特徴とする産業廃棄物のカセ
    ット供給式熱分解炉。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10に記載の産業廃棄物
    のカセット供給式熱分解炉において、 炉に隣接して複数のカセット置台が配置されており、予
    備のカセットへの産業廃棄物の詰め替えはこのカセット
    置台上で行うことを特徴とする産業廃棄物のカセット供
    給式熱分解炉。
  12. 【請求項12】 請求項9又は10に記載の産業廃棄物
    のカセット供給式熱分解炉において、 炉に隣接してカセットを炉内に出し入れするロボットが
    設置されており、炉へのカセットの出し入れは該ロボッ
    トにより行われることを特徴とする産業廃棄物のカセッ
    ト供給式熱分解炉。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の産業廃棄物のカセ
    ット供給式熱分解炉において、 炉及びカセット置台の両方に隣接してカセットを搬送す
    るロボットが設置されており、カセットの炉への出し入
    れ及び複数のカセット置台への搬送は該ロボットにより
    行われることを特徴とする産業廃棄物のカセット供給式
    熱分解炉。
  14. 【請求項14】 産業廃棄物のカセット供給式熱分解炉
    で用いられるカセットであって、 水平方向を向く回転軸と、 前記回転軸を中心として放射方向に延びる複数の仕切り
    材と、 前記仕切り材の外周を包囲する液状体が流出可能な筒状
    体と、そして、 前記仕切り材及び前記筒状体によって仕切られた複数の
    区画ごとに1つずつ該筒状体の一部に形成された施錠可
    能な扉と、 を含んで構成されてなる産業廃棄物のカセット供給式熱
    分解炉で用いられるカセット。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の産業廃棄物のカセ
    ット供給式熱分解炉で用いられるカセットにおいて、 前記筒状体が、円筒又は正多角筒をなすことを特徴とす
    る産業廃棄物のカセット供給式熱分解炉で用いられるカ
    セット。
  16. 【請求項16】 産業廃棄物のカセット供給式熱分解炉
    で用いられるカセットであって、 垂直方向又は水平方向を向く中心軸と、 前記中心軸の周囲を取り巻く液体非通過性の材料から作
    られた周囲壁と、そして、 液体状産業廃棄物を収納した時内部の液体が漏れない位
    置に形成される非密閉性の蓋と、 を含んで構成されてなる産業廃棄物のカセット供給式熱
    分解炉で用いられるカセット。
JP9677197A 1997-03-31 1997-03-31 産業廃棄物のカセット供給式熱分解方法及びそれを実施するカセット供給式熱分解炉 Pending JPH10272438A (ja)

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