JPH1026703A - 撥水処理されたレンズ - Google Patents

撥水処理されたレンズ

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JPH1026703A
JPH1026703A JP8198452A JP19845296A JPH1026703A JP H1026703 A JPH1026703 A JP H1026703A JP 8198452 A JP8198452 A JP 8198452A JP 19845296 A JP19845296 A JP 19845296A JP H1026703 A JPH1026703 A JP H1026703A
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Japan
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lens
group
lens according
water
layer
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Application number
JP8198452A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroko Kawamura
裕子 川村
Koichi Ishiwatari
弘一 石渡
Mitsuo Asai
光雄 浅井
Hitoshi Uehara
仁 上原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Nikon Corp
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd, Nikon Corp filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP8198452A priority Critical patent/JPH1026703A/ja
Publication of JPH1026703A publication Critical patent/JPH1026703A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (メガネ)レンズ基材を下記〔I〕、
〔II〕又は〔III〕からなる撥水剤で処理すること
によって、非硬化物質からなり、接触角が80°以上の
撥水層を形成したことを特徴とするレンズ。 〔I〕水酸基又は加水分解性基のいずれをも有しないオ
ルガノポリシロキサンと酸触媒からなる組成物; 〔II〕フッ素化された有機基を有する一官能有機シラ
ン化合物; 〔III〕一般式〔Rf R2 Si〕2NHで表わされる
シラザン化合物; (式中、Rf はフッ素化された有機基であり、Rは一価
の炭化水素基であり、2個のRは同一でも異なっていて
もよい) 【効果】 撥水剤として官能基を持たないか又は一官能
のものを使用するので、撥水剤のポットライフが長い。
息を吹きかけても、玉摺作業のときのパッド跡が白く浮
き出て来ない。ホコリが付着せず、外観がきれいで、高
級感がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撥水処理されたレ
ンズ例えばメガネレンズに関する。
【0002】
【従来の技術】メガネレンズ、カメラレンズのごときレ
ンズは、日常生活に密着した物品であり、それだけ、様
々な使われ方がする。例えば、雨がかかる機会も多い。
このとき、レンズがガラス製であったり、反射防止膜
(特に最上層が酸化ケイ素系の無機物質層のもの)が形
成されていたり、そうでなくとも、汚れてきたりする
と、表面が親水性となり、雨滴がなかなか落ちず、光が
まっすぐ通り難いと言う欠点があった。つまり、メガネ
レンズの場合は、景色が良く見えないと言う第1の問題
があった。
【0003】また、メガネレンズの場合、小売店がフレ
ームの形状に合わせてレンズをカットする玉摺りと言う
作業を行なうが、このとき、砥粒を含んだ言わば泥水を
レンズに注ぎながら作業を行なう。左右のレンズの一枚
について玉摺りを終えると、次に残り一枚について玉摺
りを行なう。このとき、先に玉摺りを終えたレンズの表
面に付いていた水が乾いてしまう。きれいにするため、
当然にアルコール、アセトン等を含んだ布で擦って拭き
取るが、一見きれいになったようでも、息を吹きかける
と水跡が白く浮き出て来ると言う第2の問題があった。
この水跡はガラスの水ヤケに準えて「水ヤケ」と俗称さ
れる。
【0004】これらの問題を解決するため、撥水剤とし
て、水酸基を有する有機ポリシロキサン系重合物(1)
又はパーフルオロアルキル基含有化合物(2)を使用
し、これらを重合してなる重合物からなる有機物含有硬
化物質層をレンズ基材表面に形成することが提案された
(特公平6−5324号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来技術は、重合物
(1)にせよ化合物(2)にせよ、撥水処理する前の形
態である撥水剤は重合性であり、この重合性の撥水剤を
レンズ表面で硬化させることにより、硬化物質層を形成
するものである。しかし、従来技術は、撥水剤のポット
ライフ(使用可能期間)が短いと言う問題点のあること
が判った。特にパーフルオロアルキル基を有する化合物
(2)は高価なため、レンズメーカーにとってポットラ
イフが短い欠点は、重要な問題であった。何故なら、最
近の傾向として、小売店からの注文を受けてから撥水処
理することが多いため、撥水剤のポットライフは最近特
に問題点になりだした。
【0006】また、従来技術は、レンズ表面で硬化させ
るため、硬化に伴う収縮歪みが生じ易く、仮に生じると
光学的性能を低下させ、不良品が多くなると言う問題点
を生み出していた。更に、従来技術は、場合によって、
表面が柔らかくなったり、或いは粘着感が残り、そのた
めホコリが付着し易い問題点もあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、以下
のレンズを提供する。 1.レンズ基材を下記〔I〕、〔II〕又は〔III〕
からなる撥水剤で処理することによって、非硬化物質か
らなり、接触角が80°以上(好ましくは90℃以上)
の撥水層を形成したことを特徴とするレンズ(請求項
1)。 〔I〕水酸基又は加水分解性基のいずれをも有しないオ
ルガノポリシロキサンと酸触媒からなる組成物; 〔II〕フッ素化された有機基を有する一官能有機シラ
ン化合物; 〔III〕一般式〔Rf R2 Si〕2 NHで表わされる
シラザン化合物; (式中、Rf はフッ素化された有機基であり、Rは一価
の炭化水素基であり、2個のRは同一でも異なっていて
もよい) 2.前記〔III〕の化合物が、一般式(1):
【0008】
【化2】
【0009】(式中、nは4以上の整数、mは2又は3
である。)で表わされるシラザン化合物であることを特
徴とする請求項1記載のレンズ(請求項2)。 3.前記シラザン化合物が、 〔C8 173 6 (CH3 2 Si〕2 NH であることを特徴とする請求項2記載のレンズ(請求項
3)。 4.前記レンズ基材と前記撥水層との間に反射防止膜を
有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
のレンズ(請求項4)。 5.前記反射防止膜が少なくとも最上層に酸化ケイ素系
の無機物質層を有することを特徴とする請求項4記載の
レンズ(請求項5)。 6.前記レンズ基材と前記撥水層又は前記反射防止膜と
の間に、ハードコート層を有することを特徴とする、請
求項1〜5のいずれかに記載のレンズ(請求項6)。 7.前記レンズ基材と前記ハードコート層との間に衝撃
吸収層を有することを特徴とする請求項6に記載のレン
ズ(請求項7)。 8.前記レンズ基材と前記ハードコート層との屈折率差
がゼロ又は0.05以下であることを特徴とする請求項
6記載のレンズ(請求項8)。 9.前記レンズ基材と前記衝撃吸収層との屈折率差がゼ
ロ又は0.05以下であることを特徴とする請求項7記
載のレンズ(請求項9)。 10.前記ハードコート層が、下記一般式(3)で示さ
れる少なくとも一種の有機シラン化合物の加水分解部分
縮合物の硬化物からなることを特徴とする請求項6〜9
のいずれかに記載のレンズ(請求項10)。 R1 a Si(OR2 4-a ・・・(3) (式中、R1 はアルキル基、アルケニル基、アリール基
又はハロゲン、アミノ基、メルカプト基、(メタ)アク
リロキシ基、シアノ基、グリシジル基、グリシドキシ
基、メルカプト基又はエポキシ基で置換された炭化水素
基であり、炭素原子によってSiに結合しており、R2
は炭素数が1〜8のアルキル基、アリルアルキル基、ア
ルコキシアルキル基、アルケニル基、アリール基又はア
シル基であり、aは0又は1である。) 11.前記シラン化合物がグリシジル基、グリシドキシ
基又はエポキシ基を有することを特徴とする請求項10
記載のレンズ(請求項11)。 12.前記ハードコート層が1〜200nmの無機微粒
子を含有することを特徴とする請求項10又は11記載
のレンズ(請求項12)。 13.前記衝撃吸収層又はプライマー層が1〜200n
mの無機微粒子を含有することを特徴とする請求項7又
は9記載のレンズ(請求項13)。 14.前記レンズ基材の屈折率が1.56以下と低い場
合には、前記無機微粒子が酸化ケイ素であることを特徴
とする請求項12又は13記載のレンズ(請求項1
4)。 15.前記レンズ基材の屈折率が1.56以上と高い場
合には、前記無機微粒子が、亜鉛、アルミニウム、アン
チモン、イットリウム、イッテルビウム、イリジウム、
インジウム、エルビウム、オスミウム、カドミウム、ガ
ドリニウム、ガリウム、金、銀、クロム、ゲルマニウ
ム、コバルト、サマリウム、ジスプロシウム、ジルコニ
ウム、水銀、スカンジウム、錫、ストロンチウム、セシ
ウム、セリウム、タリウム、タングステン、タンタル、
チタン、ツリウム、テクネチウム、鉄、テルビウム、テ
ルル、銅、トリウム、鉛、ニオブ、ニッケル、ネオジ
ム、白金、バナジウム、ハフニウム、パラジウム、バリ
ウム、ビスマス、モリブデン若しくはランタンから選択
された金属、その金属の合金、その金属の化合物、同酸
化物、同塩化物又は同両性化合物であることを特徴とす
る請求項10又は11記載のレンズ(請求項15)。 16.前記撥水層が上面から見て部分的に形成されてい
ることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の
レンズ(請求項16)。 17.前記レンズ基材がプラスチックで構成されている
ことを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載のレ
ンズ(請求項17)。 18.前記レンズ基材が1.6以上の屈折率を有するこ
とを特徴とする請求項1〜13又は15〜17のいずれ
かに記載のレンズ(請求項18)。 19.前記レンズ基材が1.7以上の屈折率を有するこ
とを特徴とする請求項18に記載のレンズ(請求項1
9)。 20.前記反射防止膜の反射率が2%以下であることを
特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載のレンズ
(請求項20)。 21.前記レンズ基材が非球面レンズであることを特徴
とする請求項1〜20のいずれかに記載のレンズ(請求
項21)。 22.ツーポイントメガネ用であることを特徴とする請
求項1〜21のいずれかに記載のレンズ(請求項2
2)。
【0010】
【発明の実施の形態】
(1)レンズ基材について:用途から見たレンズの種類
は、メガネレンズ、カメラレンズ、望遠鏡、双眼鏡のレ
ンズ、虫メガネ、潜望鏡のレンズなど、どのような用途
でもよい。特に雨がかかる機会の多いレンズが好適であ
る。
【0011】レンズの形状は、球面、非球面、凸面、凹
面、平面など、どのような形状でもよく、多焦点レンズ
や累進焦点レンズのごとき形状でもよい。しかし、本発
明の効果は特に面精度の高い非球面や外観が重視される
ツーポイントメガネ用に効果的である。レンズの材質は
ガラスでもプラスチックでもよい。メガネレンズでは後
者が好まれる。プラスチックの場合、その素材名として
は、当然に透明なものが望ましいが、セルロイド、セル
ロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロ
ースブチレート、6−ナイロン、6,6−ナイロン、1
2−ナイロンなどの脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミ
ド、ABS、AS樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン
(低密度又は高密度)、ポリプロピレンなどのポリオレ
フィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリ
アセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレートなどの飽和ポリエ
ステル、芳香族ポリエステル、ポリエーテルケトン、ポ
リエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテ
ルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポ
リメチルペンテン、アイオノマー、液晶ポリマー、ポリ
イミド、ポリアミドイミド、フッ素樹脂、ポリフェニレ
ンサルファイド、(変性)ポリフェニレンオキサイド、
熱可塑性ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、或いは、エポ
キシ樹脂、不飽和ポリエステル、熱硬化性ポリウレタ
ン、ポリイミド、ジエチレングリコールビスアリルカ−
ボネート(通称CR−39)の重合物、(ハロゲン化)
ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレートの(共)重
合物、(ハロゲン化)ビスフェノールAのウレタン変性
ジ(メタ)アクリレートの(共)重合物、ジアクリレー
ト化合物やビニルベンジルアルコールと不飽和チオール
化合物等との共重合物などの熱硬化性樹脂が挙げられ
る。熱硬化性樹脂には文字通り熱で硬化させるものばか
りでなく、光で硬化させるアクリル系その他の光硬化型
の熱硬化性樹脂も含まれる。
【0012】CR−39の重合物はメガネレンズの素材
として長く使われているが、屈折率が1.50と低く、
そのため、凹レンズ(近視矯正用)では、度が強い場合
に縁厚が厚くなるので嫌われる傾向がある。その後、屈
折率の高いプラスチックが開発され、数年前より1.6
0以上、最近では1.70以上のプラスチック素材も開
発された。
【0013】レンズ基材の上に望ましくは衝撃吸収層を
介してハードコート層を設けることが好ましい。これら
の層を形成する前にレンズ基材をプラズマ処理又はアル
カリ処理により表面を荒らすことで密着性を上げるよう
にしてもよい。 (2)衝撃吸収層について:衝撃吸収層の目的は、レン
ズの耐衝撃性を向上させるためである。メガネレンズ業
界では「プライマー層」と呼ぶことがある。昨年よりP
L法が日本でも施行され、また、米国にはFDA規格が
あるので、対米輸出も考えたとき、耐衝撃性の高いレン
ズが好ましい。
【0014】このような衝撃吸収層は、基材の素材名と
して上記したもののうち、比較的柔らかい弾性のあるも
のが選択される。例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリビニルアルコール、ポリアセタール、ポリビニ
ルブチラール、熱可塑性ポリウレタン、熱硬化性ポリウ
レタンなどが使用される。熱可塑性、熱硬化性ポリウレ
タンを生成する原料成分は、ポリエーテルポリオール
(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール)やポリエステルポリオールと、ポリイソシア
ネートである。
【0015】なお、衝撃吸収層と基材との間に密着性を
改良する目的で塗料業界で言うプライマー層を形成して
もよい。この意味でのプライマー層を形成するには、例
えば(1)下記ハードコート層と同様な樹脂材料や
(2)官能基例えばエポキシ基、アミノ基、ビニル基、
メタクリル基を持つ有機シラン化合物(シランカップリ
ング剤)を用いることができる。
【0016】衝撃吸収層の特性を改良するため、或いは
屈折率を向上させて所定値にするため、これらの樹脂の
中に1〜200nmの無機微粒子を含有させてもよい。
含有量は5〜80重量%好ましくは10〜70重量%が
一応の目安である。レンズ基材と衝撃吸収層との屈折率
差がゼロ又は0.05以下であることが好ましい。も
し、差が大きい場合に層の厚さ(膜厚)が不均一である
と、干渉縞がで易い欠点がでる。 浸漬法で層を形成す
る場合に、重力の影響でどうしても層の厚さ(膜厚)が
不均一になり易い。基材の屈折率が1.56以下と低い
場合には、前記無機微粒子は安価に手に入る二酸化けい
素が好ましい。基材の屈折率が1.56以上と高い場合
には、層の屈折率を上げるために、前記無機微粒子は、
亜鉛、アルミニウム、アンチモン、イットリウム、イッ
テルビウム、イリジウム、インジウム、エルビウム、オ
スミウム、カドミウム、ガドリニウム、ガリウム、金、
銀、クロム、ゲルマニウム、コバルト、サマリウム、ジ
スプロシウム、 ジルコニウム、水銀、スカンジウム、
錫、ストロンチウム、セシウム、セリウム、 タリウ
ム、タングステン、タンタル、チタン、ツリウム、 テ
クネチウム、鉄、テルビウム、テルル、銅、トリウム、
鉛、ニオブ、ニッケル、 ネオジム、白金、バナジウ
ム、ハフニウム、パラジウム、バリウム、ビスマス、モ
リブデン若しくはランタンから選択された金属、その金
属の合金、その金属の化合物、同酸化物(例えば、酸化
チタン、酸化ケイ素、酸化錫、酸化鉄、酸化ジルコニウ
ム)、同塩化物又は同両性化合物であることが好まし
い。
【0017】層を構成する樹脂(ベヒクル成分)と無機
微粒子との密着性を上げるため、シランカップリング剤
例えばビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシランなどを併用することが好ましい。衝撃吸収層
は、層を構成する樹脂(ベヒクル成分)の溶液又は低分
子量であればそれ自身が液状を呈するので無溶剤の形
で、コート液を準備し、適宜硬化触媒をそれに添加し、
浸漬法、ハケ塗り、スピンコート法、スプレー塗装、流
し塗りなどの方法で塗布し、常温または加熱下(120
℃以下が好ましい)で乾燥させる。乾燥後、更に熱処理
(120℃以下が好ましい)して樹脂を硬化させても良
い。
【0018】衝撃吸収層の厚さは、その目的に応じて、
0.01μ〜50μm 好ましくは0.3〜2μmが適
当である。 (3)ハードコート層について:ハードコート層の目的
は、レンズの耐擦傷性を向上させるためであり、基材が
プラスチックの場合や衝撃吸収層を設けた場合に、ハー
ドコート層を設けることが好ましい。
【0019】ハードコート層の構成材料としては、メラ
ミン樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂が使用され
る。特に、表面硬度の硬いものが好ましいことから、ハ
ードコート層は、下記一般式(3)で示される有機シラ
ン化合物及び/又はその部分加水分解物の硬化物からな
ることが好ましい。 R1 a Si(OR2 4-a ・・・(3) (式中、R1 、R2 及びaの意味は上述の通り。) これらのシラン化合物のうち、3官能(a=1)の例と
しては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキ
シシラン、メチルジメトキシエトキシシラン、メチルト
リアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチ
ルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エ
チルジメトキシエトキシシラン、エチルトリアセトキシ
シラン、エチルトリブトキシシラン、ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセ
トキシシラン、ビニルジメトキシエトキシシラン、フェ
ニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン、フェニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキ
シシラン、γ−クロロプロピルトリアセトキシシラン、
3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、アミノメチルトリメトキシ
シラン、N−β(アミノメチル)−γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、β−シアノエチルトリエトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フ
エニルトリメトキシシラン、フエニルトリエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルジメトキシエトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリアセトキシシラン、β−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リエトキシシランなどが挙げられる。
【0020】4官能(a=0)の例としては、メチルシ
リケート、エチルシリケート、イソプロピルシリケー
ト、n−プロピルシリケート、n−ブチルシリケート、
t−ブチルシリケート、sec−ブチルシリケートなどが
挙げられる。必要に応じ2官能のシラン化合物を併用す
ることができる。2官能の例としては、ジメチルジメト
キシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジ
メトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メ
チルビニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
メチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフ
ェニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフ
ェニルジエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシ
シラン、ジメチルジアセトキシシラン、γ−メタクリロ
キシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロ
キシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルエチ
ルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジ
エトキシシラン、アミノメチルエチルジメトキシシラ
ン、N−β(アミノメチル)−γ−アミノプロピルエチ
ルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシランな
どが、挙げられる。
【0021】これらの化合物は、1種で使用してもよい
が、目的に応じて2種以上を混合して使用してもよい。
一般式(3)の化合物は、そのまま使用してもよいが、
反応速度を増し、硬化温度を下げる目的で加水分解物と
して使用することが好ましい。同一官能数の化合物を2
種以上を併用する場合、或いは異なる官能数の化合物を
2種以上を併用する場合、加水分解後に併用してもよい
し、加水分解前に併用して共加水分解を行なってもよ
い。加水分解によりHOR2 なるアルコールが遊離さ
れ、一般式(3)の化合物は、相当するシラノール(S
iOH)になる。シラノールは、複数分子の間で脱水縮
合してシロキサン結合(−Si−O−)を生成する。脱
水縮合は速やかに進み、オリゴマーが生成する。脱水縮
合が十分に進むように、加水分解後、1〜24時間放置
(養生)してもよい。このオリゴマーが、加水分解生成
物に含まれる。
【0022】ハードコート層の特性を改良するため、或
いは屈折率を向上させて所定値にするため、これらの樹
脂の中に1〜200nmの無機微粒子を含有させてもよ
い。含有量は5〜80重量%好ましくは10〜70重量
%が一応の目安である。レンズ基材とハードコート層と
の屈折率差がゼロ又は0.05以下であることが好まし
い。もし、差が大きい場合に層の厚さ(膜厚)が不均一
であると、干渉縞がで易い欠点がでる。浸漬法で層を形
成する場合に、重力の影響でどうしても層の厚さ(膜
厚)が不均一になり易い。基材の屈折率が1.56以下
と低い場合には、前記無機微粒子は安価に手に入る二酸
化ケイ素が好ましい。基材の屈折率が1.56以上と高
い場合には、層の屈折率を上げるために、前記無機微粒
子は、上に例示したもの(例えばチタンの酸化物)が好
ましい。
【0023】ハードコート層は、層を構成する樹脂(ベ
ヒクル成分)の溶液又は低分子量であればそれ自身が液
状を呈するので無溶剤の形で、コート液を準備し、適宜
硬化触媒をそれに添加し、浸漬法、ハケ塗り、スピンコ
ート法、スプレー塗装、流し塗りなどの方法で塗布し、
常温又は加熱下(120℃以下が好ましい)で乾燥させ
る。乾燥後、更に熱処理(120℃以下が好ましい)し
て樹脂を硬化させても良い。
【0024】硬化触媒としては、例えば、以下のものが
使用可能である。 (1)アミン類:モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、イソプロパノールアミン、エチレンジアミン、
イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、モルホリ
ン、トリエタノールアミン、ジアミノプロパン、アミノ
エチルエタノールアミン、ジシアンジアミド、トリエチ
レンジアミン、2−エチル−4−メチルイミダゾール (2)一般式:MXn 3-n で示される金属キレート化
合物:式中、XはOL(Lは低級アルキル基)、Yは一
般式A1 COCH2 COA2 (A1 、A2 は低級アルキ
ル基)又はA1 COCH2 COOA2 に由来する配位子
から選ばれる少くとも1つで、nは0又は1又は2であ
る。
【0025】特に有用なキレート化合物としては、溶解
性、安定性、触媒効果の観点から、次のものである。ア
ルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウムビスエ
チルアセトアセテートモノアセチルアセトネート、アル
ミニウム−ジ−n−ブトキシド−モノエチルアセトアセ
テート、アルミニウム−ジ− iso−プロポキシドーモノ
メチルアセトアセテート、クロムアセチルアセトネー
ト、チタニルアセチルアセトネート、コバルトアセチル
アセトネート、鉄(III)アセチルアセトネート、マ
ンガンアセチルアセトネート、ニッケルアセチルアセト
ネート (3)金属アルコキシド:アルミニウムトリエトキシ
ド、アルミニウムトリn−プロポキシド、アルミニウム
トリn−ブトキシド、テトラエトキチタン、テトラn−
ブトキシチタン、テトラi−プロポキシチタン。
【0026】(4)有機金属塩:酢酸ナトリウム、ナフ
テン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オ
クチル酸スズ (5)過塩素酸塩:過塩素酸マグネシウム、過塩素酸ア
ンモニウム (6)有機酸又はその無水物:マロン酸、コハク酸、酒
石酸、アジピン酸、アゼライン酸、マレイン酸、O−フ
タル酸、テレフタル酸、フマル酸、イタコン酸、オキザ
ロ酢酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水イタコン
酸、1,2 −ジメチルマレイン酸無水物、無水フタル酸、
ヘキサヒドロフタル酸無水物、無水ナフタル酸 (7)ルイス酸:塩化第二鉄、塩化アルミニウム (8)ハロゲン化金属:塩化第一スズ、塩化第ニスズ、
臭化スズ、塩化亜鉛、臭化亜鉛、四塩化チタン、臭化チ
タン、臭化タリウム、塩化ゲルマニウム、塩化ハフニウ
ム、塩化鉛、臭化鉛 以上の触媒は、単独で使用することなく2種以上混合し
て使用してもよい。特にエポキシシランを使用した場合
には、エポキシ基の開環重合触媒を兼ねるものを使用す
ることが好ましい。
【0027】溶剤はコート液を液状にするため或いは粘
度を低くするために、必要に応じ添加される。例えば、
水、低級アルコール、アセトン、エーテル、ケトン、エ
ステルなどが使用される。コート液は、一般に、樹脂
(固形分)100重量部当たり、無機微粒子を10〜4
00重量部好ましくは50〜250重量部を含み、樹脂
と無機微粒子との合計重量部当たり、硬化触媒を0.0
0001〜20重量部含む。
【0028】以上の成分の外に更に必要に応じて、例え
ば、密着性改良、耐候性向上などを目的として、或いは
コート液の安定性を向上させる目的で各種添加剤を併用
してもよい。添加剤の例としては、pH調節剤、粘度向上
剤、レベリング剤、つや消し剤、染料、顔料、安定剤、
紫外線吸収剤、酸化防止剤などがある。
【0029】その外、ハードコート層の染色性を向上さ
せる目的でエポキシ樹脂その他の有機ポリマー、例え
ば、ポリオール、繊維素系樹脂、メラミン樹脂を添加し
てもよい。塗布時におけるフローを向上させ、ハードコ
ート層の平滑性を向上させてハードコート層表面の摩擦
係数を低下させる目的で、各種の界面活性剤をコート液
に併用することも可能であり、とくにジメチルシロキサ
ンとアルキレンオキシドとのブロックまたはグラフト共
重合体、さらにはフッ素系界面活性剤などが有効であ
る。
【0030】ハードコート層の厚さは、その目的に応じ
て、0.01μ〜50μm好ましくは0.5〜2μmが
適当である。最近、乾式法でハードコート層を形成する
技術が提案された。これによれば、メチルトリエトキシ
シランやジメトキシジメチルシランのガスと酸素ガスを
真空チャンバー内に導入してCVD法によりハードコー
ト層を形成する。この方法でも良い。 (4)反射防止膜について:レンズの反射率は、通常4
%位であるが、これを抑えるために、特にメガネレンズ
の場合には、他人から見てレンズの存在を感じさせなく
し、装用者の美観を上げる目的で、反射防止膜が設けら
れることが多い。本発明の場合、1%以下にすることが
好ましい。
【0031】反射防止膜の理論は、単層の場合、基材の
屈折率をnとするとき、屈折率がnの平方根と同一又は
近い低さを有し、厚さが光の波長λの4分の1の光学薄
膜を設けると反射が抑制されると言うものである。しか
し、単層の場合には、一波長λに対しては反射防止にな
るが、可視光の広い領域にわたって反射防止するには多
層反射防止理論に頼らなければならない。多層反射防止
理論は難しいのでここでは省略する。多層反射防止理論
に基づく反射防止膜は、基本的には低屈折率の光学薄膜
と高屈折率の光学薄膜との交互層からなる。
【0032】低屈折率の光学薄膜を与える材料として
は、フッ化マグネシウム、一酸化ケイ素、二酸化ケイ
素、高屈折率の光学薄膜を与える材料としては、酸化ア
ルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、酸化
チタン、酸化タンタル、酸化錫、酸化タングステン、酸
化鉄、酸化セリウムなどが使用される。このような光学
薄膜は、膜厚が波長λの8分の1、4分の1、2分の1
等と薄いので、形成方法は真空薄膜形成技術例えば真空
蒸着、イオンプレーティング、スパッタリングなどであ
る。いずれも真空チャンバー内で反応を伴う方法でも良
い。
【0033】本発明が効果的なのは、表面が親水性とな
る反射防止膜、つまり少なくとも最上層に酸化ケイ素系
の無機物質層である反射防止膜である。 (5)撥水層について:本発明では、下記〔I〕、〔I
I〕又は〔III〕からなる撥水剤を使う。 〔I〕水酸基又は加水分解性基のいずれをも有しないオ
ルガノポリシロキサンと酸触媒からなる組成物; 〔II〕フッ素化された有機基を有する一官能有機シラ
ン化合物; 〔III〕一般式〔Rf R2 Si〕2 NHで表わされる
シラザン化合物;(式中、Rf はフッ素化された有機基
であり、Rは一価の炭化水素基であり、2個のRは同一
でも異なっていてもよい) 〔I〕について:水酸基又は加水分解性基のいずれをも
有しないオルガノポリシロキサンは、シリコーンオイル
が好ましい。シリコーンオイルの代表例は、一般式
(2):
【0034】
【化3】
【0035】で示される。式中、R3 、R4 はいずれも
Si原子に結合した炭化水素基、一般にはアルキル基や
アリール基であり、その炭素数は1〜9程度である。炭
化水素基はフッ素等で置換されていてもよい。2個のR
3 、2個のR4 はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
い。R3 、R4 がいずれもメチル基で、両末端もメチル
基(アルキル基の一種)であるメチルシリコーンオイル
が入手が容易である。nは整数で3〜100、特に3〜
50が本発明で好ましく使用される。
【0036】酸触媒としては、例えば、硫酸、塩酸、硝
酸、酢酸、揮発性のスルホン酸(例えばベンゼンスルホ
ン酸、トルエンスルホン酸)、フルオロスルホン酸、ク
ロロスルホン酸、スルファミン酸、クエン酸、安息香
酸、シュウ酸などが挙げられる。酸触媒の添加量は、オ
ルガノポリシロキサン100重量部当たり0.001〜
30重量部、特に0.01〜10重量部が適当である。
【0037】酸触媒をオルガノポリシロキサンに添加す
ることにより、組成物(本発明の撥水剤の一種〔I〕)
が調製される。組成物の中ではオルガノポリシロキサン
は分解されるものの、再び結合する分子もあり、分解と
再結合の平衡反応となっている。ただ、分解すれば、模
式的に「Si−O・」又は「Si−OH」で表される活
性点が生じる。この活性点は、高エネルギー状態にあ
り、反応し易い。従って、活性点は、レンズ表面(基材
の上に衝撃吸収層やハードコート層、反射防止膜が形成
されている場合には、その表面、特にSiO又はSiO
2 表面は好ましい)の反応性基(例えば、シラノール
基)又は活性点と反応して、レンズ表面と結合する。こ
の反応は温度が高いほど活発となるので、60℃以上に
加熱することが好ましい。ただ、レンズ基材がプラスチ
ックの場合、120℃を越えると変形する恐れがあるの
で望ましくない。
【0038】〔II〕について:フッ素化された有機基
を有する一官能有機シラン化合物が〔II〕の撥水剤で
ある。この化合物は、一般式:Rf ・R11・R12SiX
又はRf ・Rf ・R11SiXで表される。式中、Rf は
フッ素化された有機基(炭化水素基例えばアルキル基)
であり、炭素数が1〜30位が適当である。フッ素化
は、有機基にある全部の水素を置換する形でも部分的に
置換する形でもよい。 好ましい「フッ素化された有機
基」は、パーフルオロアルキル基(例えば、炭素数1〜
20)で置換された炭化水素(例えば、炭素数2〜10
のアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブ
チル、ヘキシル、シクロヘキシル、アルケニル基、例え
ば、ビニル、アリル、プロペニル、ブテニル、アリール
基、例えば、フェニル、キシリル、アラルキル基、例え
ば、ベンジル)である。この炭化水素基は塩素、フッ素
等のハロゲンで置換されていてもよい。R11、R12はR
3 やR4 と同じであり、置換又は非置換の炭素数1〜1
0の一価炭化水素基(好ましくはアルキル基)である。
【0039】Xは、OH基又は「周囲の水分と反応して
シラノール基を生成する官能基」であり、例えば、ハロ
ゲン原子、炭素数1〜10のアルコキシ基、同アルケニ
ロキシ基、同アシロキシ基などが好ましい。具体的なシ
ラン化合物〔II〕を例示すると、以下の通りである。 CF3 2 4 (CH3 2 SiOH C4 9 2 4 (CH3 2 SiOH C8 172 4 (CH3 2 SiOH C8 173 6 (CH3 2 SiOH CF3 2 4 (C2 5 2 SiOH C4 9 2 4 (C2 5 2 SiOH C8 172 4 (C2 5 2 SiOH CF3 2 4 ・CH3 ・C2 5 ・SiOH C4 9 2 4 ・CH3 ・C2 5 ・SiOH C8 172 4 ・CH3 ・C2 5 ・SiOH C8 173 6 ・CH3 ・C2 5 ・SiOH CF3 2 4 (CH3 2 SiCl C4 9 2 4 (CH3 2 SiCl C8 172 4 (CH3 2 SiCl C8 173 6 (CH3 2 SiCl CF3 2 4 (C2 5 2 SiCl C4 9 2 4 (C2 5 2 SiCl C8 172 4 (C2 5 2 SiCl CF3 2 4 ・CH3 ・C2 5 ・SiCl C4 9 2 4 ・CH3 ・C2 5 ・SiCl C8 172 4 ・CH3 ・C2 5 ・SiCl C8 173 6 ・CH3 ・C2 5 ・SiCl CF3 2 4 (CH3 2 SiOCH34 9 2 4 (CH3 2 SiOCH38 172 4 (CH3 2 SiOCH38 173 6 (CH3 2 SiOCH3 CF3 2 4 (C2 5 2 SiOCH34 9 2 4 (C2 5 2 SiOCH38 172 4 (C2 5 2 SiOCH3 CF3 2 4 ・CH3 ・C2 5 ・SiOCH34 9 2 4 ・CH3 ・C2 5 ・SiOCH38 172 4 ・CH3 ・C2 5 ・SiOCH38 173 6 ・CH3 ・C2 5 ・SiOCH3 CF3 2 4 (CH3 2 SiOC2 54 9 2 4 (CH3 2 SiOC2 58 172 4 (CH3 2 SiOC2 58 173 6 (CH3 2 SiOC2 5 CF3 2 4 (C2 5 2 SiOC2 54 9 2 4 (C2 5 2 SiOC2 58 172 4 (C2 5 2 SiOC2 5 CF3 2 4 ・CH3 ・C2 5 ・SiOC2 54 9 2 4 ・CH3 ・C2 5 ・SiOC2 58 172 4 ・CH3 ・C2 5 ・SiOC2 58 173 6 ・CH3 ・C2 5 ・SiOC2 5 CF3 2 4 (CH3 2 SiOC(CH3 )=CH
24 9 2 4 (CH3 2 SiOC(CH3 )=C
28 172 4 (CH3 2 SiOC(CH3 )=C
28 173 6 (CH3 2 SiOC(CH3 )=C
2 CF3 2 4 (C2 5 2 SiOC(CH3 )=C
24 9 2 4 (C2 5 2 SiOC(CH3 )=
CH28 172 4 (C2 5 2 SiOC(CH3 )=
CH2 CF3 2 4 ・CH3 ・C2 5 ・SiOC(C
3 )=CH24 9 2 4 ・CH3 ・C2 5 ・SiOC(CH
3 )=CH28 172 4 ・CH3 ・C2 5 ・SiOC(CH
3 )=CH28 173 6 ・CH3 ・C2 5 ・SiOC(CH
3 )=CH2 〔III〕について:一般式〔Rf R2 SiN〕2 Hで
表わされるシラザン化合物が〔III〕の撥水剤であ
る。特に前記一般式(1)で表わされるジシラザン化合
物が好ましい。
【0040】具体的なシラザン化合物〔III〕を例示
すると、以下の通りである。 〔C4 9 2 4 (CH3 2 Si〕2 NH 〔C4 9 3 6 (CH3 2 Si〕2 NH 〔C8 172 4 (CH3 2 Si〕2 NH 〔C8 173 6 (CH3 2 Si〕2 NH 〔C8 173 6 (CH3 )(C2 5 )Si〕2
H 〔C10213 6 (CH3 2 Si〕2 NH これらの化合物は単独又は混合して使用される。また、
撥水剤〔I〕、〔II〕又は〔III〕は混合して使用
してもよい。撥水剤〔I〕、〔II〕若しくは〔II
I〕又はそれらの混合物によるレンズ基材(基材の上に
衝撃吸収層やハードコート層、反射防止膜が形成されて
いる場合には、それを有する基材のこと)の撥水処理
は、大きく分けて、塗布法による場合と、真空蒸着
法、CVD法その他の真空薄膜形成技術による場合と2
通りある。
【0041】塗布法では、撥水剤が液体である場合はそ
のまま塗布してもよいが、場合によっては、特に〔I
I〕、〔III〕の場合には、溶剤で0.1〜20重量
%、好ましくは1〜6重量%に希釈した溶液を用いるこ
とが好適である。溶剤は、無水の非水系有機溶剤、例え
ば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ペンタ
ン等の炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン
等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステ
ル系溶剤、シリコーン系溶剤、好ましくはフッ素系溶剤
(例えば、メタキシレンヘキサフロライド、1,1,2
−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタンその他
のフロン系)が使用される。
【0042】塗布法は浸漬法、ハケ塗り、スピンコート
法、スプレー塗装、流し塗りなどが用いられる。塗布
後、被塗布物(レンズ中間体)を溶剤に浸して余分な撥
水剤を除去することが好ましい。その後、室温又は加熱
下(120℃以下が好ましい)で1分〜1日乾燥させ
る。こうして撥水層が形成される。撥水の程度は、本発
明の場合、80°以上、好ましくは90°以上の接触角
(静止接触角のこと)を持つと合格と評価される。いず
れにせよ、撥水剤の分子が撥水処理の間に分解して活性
点を持ち、反射防止膜表面の活性点と結合することが好
ましい。
【0043】〔II〕、〔III〕の撥水剤を使用した
場合、そのフッ素化された有機基がレンズ基材の表面
(基材の上に衝撃吸収層やハードコート層、反射防止膜
が形成されている場合には、その表面)に対してびっし
りと垂直に立って撥水層を形成していることが好まし
い。そのため、親水性の表面は外部に露出しなくなる。
更に反射防止膜の上に撥水層を設ける場合、反射防止理
論を崩すので、撥水層は単分子膜であることが好まし
い。
【0044】
【実施例】以下の説明において、「部」は重量部を意味
する。 (1)レンズ基材の用意:下記に示す市販のレンズ基材
(凹レンズ/直径80mm)3種を用意した。 ・基材Sl :屈折率1.50(素材はCR−39の重合
物系) ・基材Sh :屈折率1.67(素材は臭素化ビスフェノ
ールAのウレタン変性ジメタクリレートの共重合物系) ・基材Shh:屈折率1.70(素材はクォーターフェニ
ル−芳香族ポリエーテルスルホン共重合物系) (2)衝撃吸収層の形成: <コート液Pl (低屈折率用)の調製> 市販の水性エマルジョン形態のポリウレタン「スーパー
フレックス150」 (第一工業製薬株式会社製、固形分30重量%、無黄変
型、エーテル・エステル系)100部、純水200部、
SiO2 ゾル(固形分30重量%、平均粒子径13n
m)30重量部に、メチルトリメトキシシラン10部を
純水8部で加水分解したものを加え、混合することによ
り調製する。 <コート液Ph (高屈折率用)の調製> 市販の水性エマルジョン形態のポリウレタン「スーパー
フレックス100」 (第一工業製薬株式会社製、固形分30重量%、無黄変
型、エーテル・エステル系)100部、純水200部、
TiO2 ゾル(固形分30重量%、平均粒子径30n
m)40部に、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン8部を純水5部で加水分解したものを加え、混合
することにより調製する。 <コート液Phh(超高屈折率用)の調製> 市販の水性エマルジョン形態のポリウレタン「スーパー
フレックス100」 (第一工業製薬株式会社製、固形分30重量%、無黄変
型、エーテル・エステル系)100部、純水200部、
TiO2 ゾル(固形分30重量%、平均粒子径30n
m)60部に、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン8部を純水5部で加水分解したものを加え、混合
することにより調製する。 <塗布>前処理としてプラズマ処理を行ったレンズ基材
にスピンコ−ト法(回転速度1000rpm、5秒)に
て塗布し、その後、80℃で30分間加熱処理して塗布
層を硬化させ、レンズ基材上に厚さ1.2μmの衝撃吸
収層を形成する。層の屈折率は、コート液がPl の場
合、1.49で、Ph の場合、1.67で、Phhの場
合、1.70である。 (3)ハードコート層の形成: <予備組成物Aの調製>回転子を備えた反応容器中にγ
−グリシドキシプリピルメチルジエトキシシラン248
部を入れ、マグネチックスタ−ラ−を用いて激しく撹拌
しながら、0.05規定塩酸水溶液36部を一度に添加
し、1時間撹拌し、加水分解物を得る。
【0045】得られた加水分解物に、エタノ−ル56.
6部及びエチレングリコ−ル53.4部を添加した後、
アルミニウムアセチルアセテ−ト4.7部を加え、十分
に混合溶解させて、予備組成物Aを調製する。 <予備組成物Bの調製>回転子を備えた反応容器中に、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン212.
4部を入れ、容器内の温度を10℃に保ち、マグネチッ
クスタ−ラ−を用いて激しく撹拌しながら、0.01規
定塩酸水溶液48.6部を序々に滴下する。滴下終了後
は直ちに冷却を止め、液状の加水分解物を得る。
【0046】得られた加水分解物にエタノ−ル77.1
部及びエチレングリコ−ル37.7部を添加した後、ア
ルミニウムアセチルアセテ−ト7.65部を加え、十分
に混合させて、予備組成物Bを調製する。 <コート液Hl (低屈折率用)の調製>ガラス容器に、
前記予備組成物Aを20部、予備組成物Bを80部、S
iO2ゾル(固形分30重量%、平均粒子径13nm)
200部、シリコ−ン系界面活性剤0.45部を十分に
撹拌混合し、コート液Hl を調製する。 <コート液Hh (高屈折率用)の調製>ガラス容器に、
前記予備組成物Bを100部、TiO2 ゾル(固形分3
0重量%、平均粒子径30nm)220部、シリコ−ン
系界面活性剤0.55部を十分に撹拌混合し、コート液
Hh を調製する。 <コート液Hhh(超高屈折率用)の調製>ガラス容器
に、前記予備組成物Bを100部、TiO2 ゾル(固形
分30重量%、平均粒子径30nm)300部、シリコ
−ン系界面活性剤0.55部を十分に撹拌混合し、コー
ト液Hhhを調製する。 <塗布>密着性の向上を目的として、被塗布物(レンズ
中間体)を60℃の10%NaOH水溶液に3分間浸漬
し、その後、水洗し、乾燥する。
【0047】乾燥した被塗布物を縦に立ててコート液に
浸した後、引き上げ速度90mm/minの速度で引き
上げる。引き上げた被塗布物について100℃で4時間
の加熱処理をしてコート液を硬化させる。これにより
2.2μmの膜厚を有するハ−ドコ−ト層が形成され
る。層の屈折率は、コート液がHl の場合、1.50
で、Hh の場合、1.67で、Hhhの場合、1.70で
ある。 (4)反射防止膜の形成:レンズ中間体の両面に真空蒸
着法により多層反射防止膜を形成した。反射防止層の構
造は次の通りである。 <Al (低屈折率基材Sl 用・5層構造)>(反射率1.5%) 空気側/SiO2 850Å/ZrO2 600Å/SiO2 200Å /ZrO2 300Å/SiO2 200Å/基材側 <Ah (高屈折率基材Sh 用・5層構造)>(反射率1.5%) 空気側/SiO2 850Å/TiO2 1100Å/SiO2 350Å/ /TiO2 150Å/SiO2 250Å/基材側 <Ahh(超高折率基材Shh用・5層構造)>(反射率1.5%) 高屈折率基材Sh 用と同じ。 (5)撥水層の形成: <撥水層の形成(塗布法)>まず、撥水剤として下記の
4種を用意し、下記溶剤で5重量%に希釈する。
【0048】〔Ia 〕:メチルシリコーンオイル(n=
10、粘度10)100部と酸触媒としての硫酸1.0
部からなる組成物 (溶剤:エチルアルコール) 〔IIa 〕:C8 173 6 (CH3 2 SiCl (溶剤:トルエン) 〔IIb 〕:C4 9 2 4 (CH3 2 SiOC
(CH3 )=CH2 (溶剤:アセトン) 〔IIIa 〕:〔C8 172 4 (CH3 2 Si〕
2 NH (溶剤:メタキシレンヘキサフロライド) 〔IIIb 〕:〔C8 173 6 (CH3 2 Si〕
2 NH (溶剤:メタキシレンヘキサフロライド) 〔X1〕: C8 172 4 Si(NH)1.5 (従来
技術) (溶剤:メタキシレンヘキサフロライド) 次に被塗布物(レンズ中間体)を縦に立てて上記撥水剤
に浸し、引き上げ速度1mm/secの速度で引き上げ
る。引き上げた被塗布物について60℃で20分乾燥さ
せる。まだ、ベタベタ感が残っているので、その後、メ
タキシレンヘキサフルオライドで洗浄する。こうして撥
水層が形成され、本発明のレンズ(サンプル)が仕上が
る。比較のため、撥水層を設けない比較レンズ(サンプ
ル)も用意する。 <撥水層の形成(蒸着法)>まず、撥水剤として下記の
3種を用意した。
【0049】〔Ia2〕:メチルシリコーンオイル(n=
10、粘度10)100部と酸触媒としての硫酸1.0
部からなる組成物 〔IIa2〕:C8 173 6 (CH3 2 SiCl 〔IIIa2〕:〔C8 172 4 (CH3 2 Si〕
2 NH 〔IIIb2〕:〔C8 173 6 (CH3 2 Si〕
2 NH 次に、銅線ウールが詰まった金属製の皿に上記撥水剤を
注ぎ入れ、この皿を真空蒸着装置のチャンバー内にセッ
トした。他方、被塗布物(レンズ中間体)をチャンバー
内の基板ホルダーにセットした。チャンバー内を一旦1
×10-5Paまで真空に排気した後、皿を300〜50
0℃に加熱し、90秒間蒸着することにより、撥水層を
形成する。これにより本発明のレンズ(サンプル)が仕
上がる。比較のため、撥水層を設けない比較レンズ(サ
ンプル)も用意する。 (6)テスト: 静止接触角の測定:協和界面科学株式会社製の接触角
計CZ−X150を用いて測定する。
【0050】水ヤケの有無:サンプルを市販の玉摺機
で所定の玉型に合わせてカットした。2〜3時間放置
後、メタノールを湿した布で表面をきれいに拭いた。そ
の後、息を吹きかけて、水跡が浮き出て見えるか否か判
定する。見えなければ、「なし」で合格○、見えれば、
「あり」で不合格×である。
【0051】パッド跡の有無:玉摺作業のとき、サン
プルのほぼ半分の直径のゴムパッドでレンズを押さえ、
作業を行なう。サンプルに息を吹きかけ、押さえた跡が
白い丸として浮き出て見えるか否か判定する。見えなけ
れば、「なし」で合格○、見えれば、「あり」で不合格
×である。本発明のレンズは、パッド跡が見えず、商品
価値が高い。
【0052】ホコリの付着:30日間、室内に放置
し、表面のホコリを観察し、下記基準で評価する。 A:ほとんどホコリが付着していない。 B:少し ホコリが付着している。 C:大量に ホコリが付着している。 以上のテスト結果を表1〜4に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、撥水剤と
しては官能基を持たないか又は一官能のものを使用する
ので、撥水剤のポットライフが長い。本発明では、レン
ズ表面で撥水剤を硬化させることがないため、硬化に伴
う収縮歪みが生じない。従って、本発明のレンズは、特
に面精度が微妙である非球面レンズの場合に好適であ
る。
【0058】本発明のレンズは、レンズに息を吹きかけ
ても、玉摺作業のときのパッド跡が白く浮き出て来ない
ので、商品価値が高い。そのほか、本発明のレンズは、
ホコリが付着せず、外観がきれいで、高級感がある。従
って、本発明のレンズは、ツーポイントメガネ用レンズ
の場合に好適である。
【0059】但し、硬化物(従来の技術)ではないの
で、「撥水層を設けないものと比べての傷がつき難い効
果」はない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 3/00 G02B 3/02 3/02 G02C 7/06 G02C 7/06 C09D 5/00 PPG // C09D 5/00 PPG 183/04 PMV 183/04 PMV G02B 1/10 A (72)発明者 浅井 光雄 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 上原 仁 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンズ基材を下記〔I〕、〔II〕又は
    〔III〕からなる撥水剤で処理することによって、非
    硬化物質からなり、接触角が80°以上の撥水層を形成
    したことを特徴とするレンズ。 〔I〕水酸基又は加水分解性基のいずれをも有しないオ
    ルガノポリシロキサンと酸触媒からなる組成物; 〔II〕フッ素化された有機基を有する一官能有機シラ
    ン化合物; 〔III〕一般式〔Rf R2 Si〕2 NHで表わされる
    シラザン化合物; (式中、Rf はフッ素化された有機基であり、Rは一価
    の炭化水素基であり、2個のRは同一でも異なっていて
    もよい)
  2. 【請求項2】 前記〔III〕の化合物が、一般式
    (1): 【化1】 (式中、nは4以上の整数、mは2又は3である。)で
    表わされるシラザン化合物であることを特徴とする請求
    項1記載のレンズ。
  3. 【請求項3】 前記シラザン化合物が、 〔C8 173 6 (CH3 2 Si〕2 NH であることを特徴とする請求項2記載のレンズ。
  4. 【請求項4】 前記レンズ基材と前記撥水層との間に反
    射防止膜を有することを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれかに記載のレンズ。
  5. 【請求項5】 前記反射防止膜が少なくとも最上層に酸
    化ケイ素系の無機物質層を有することを特徴とする請求
    項4記載のレンズ。
  6. 【請求項6】 前記レンズ基材と前記撥水層又は前記反
    射防止膜との間に、ハードコート層を有することを特徴
    とする請求項1乃至5のいずれかに記載のレンズ。
  7. 【請求項7】 前記レンズ基材と前記ハードコート層と
    の間に衝撃吸収層を有することを特徴とする請求項6に
    記載のレンズ。
  8. 【請求項8】 前記レンズ基材と前記ハードコート層と
    の屈折率差がゼロ又は0.05以下であることを特徴と
    する請求項6記載のレンズ。
  9. 【請求項9】 前記レンズ基材と前記衝撃吸収層との屈
    折率差がゼロ又は0.05以下であることを特徴とする
    請求項7記載のレンズ。
  10. 【請求項10】 前記ハードコート層が、下記一般式
    (3)で示される少なくとも一種の有機シラン化合物及
    び/又はその部分加水分解物の硬化物からなることを特
    徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載のレンズ。 R1 a Si(OR2 4-a ・・・(3) (式中、R1 はアルキル基、アルケニル基、アリール基
    又はハロゲン、アミノ基、メルカプト基、(メタ)アク
    リロキシ基、シアノ基、グリシジル基、グリシドキシ
    基、メルカプト基又はエポキシ基で置換された炭化水素
    基であり、炭素原子によってSiに結合しており、R2
    は炭素数が1〜8のアルキル基、アリルアルキル基、ア
    ルコキシアルキル基、アルケニル基、アリール基又はア
    シル基であり、aは0又は1である。)
  11. 【請求項11】 前記シラン化合物がグリシジル基、グ
    リシドキシ基又はエポキシ基を有することを特徴とする
    請求項10記載のレンズ。
  12. 【請求項12】 前記ハードコート層が1〜200nm
    の無機微粒子を含有することを特徴とする請求項10又
    は11記載のレンズ。
  13. 【請求項13】 前記衝撃吸収層が1〜200nmの無
    機微粒子を含有することを特徴とする請求項7又は9記
    載のレンズ。
  14. 【請求項14】 前記レンズ基材の屈折率が1.56以
    下と低い場合には、前記無機微粒子が酸化ケイ素である
    ことを特徴とする請求項12又は13記載のレンズ。
  15. 【請求項15】 前記レンズ基材の屈折率が1.56以
    上と高い場合には、前記無機微粒子が、亜鉛、アルミニ
    ウム、アンチモン、イットリウム、イッテルビウム、イ
    リジウム、インジウム、エルビウム、オスミウム、カド
    ミウム、ガドリニウム、ガリウム、金、銀、クロム、ゲ
    ルマニウム、コバルト、サマリウム、ジスプロシウム、
    ジルコニウム、水銀、スカンジウム、錫、ストロンチウ
    ム、セシウム、セリウム、タリウム、タングステン、タ
    ンタル、チタン、ツリウム、テクネチウム、鉄、テルビ
    ウム、テルル、銅、トリウム、鉛、ニオブ、ニッケル、
    ネオジム、白金、バナジウム、ハフニウム、パラジウ
    ム、バリウム、ビスマス、モリブデン若しくはランタン
    から選択された金属、その金属の合金、その金属の化合
    物、同酸化物、同塩化物又は同両性化合物であることを
    特徴とする請求項10又は11記載のレンズ。
  16. 【請求項16】 前記撥水層が上面から見て部分的に形
    成されていることを特徴とする請求項1乃至15のいず
    れかに記載のレンズ。
  17. 【請求項17】 前記レンズ基材がプラスチックで構成
    されていることを特徴とする請求項1乃至16のいずれ
    かに記載のレンズ。
  18. 【請求項18】 前記レンズ基材が1.6以上の屈折率
    を有することを特徴とする請求項1乃至13又は15乃
    至17のいずれかに記載のレンズ。
  19. 【請求項19】 前記レンズ基材が1.7以上の屈折率
    を有することを特徴とする請求項18に記載のレンズ。
  20. 【請求項20】 前記反射防止膜の反射率が2%以下で
    あることを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記
    載のレンズ。
  21. 【請求項21】 前記レンズ基材が非球面レンズである
    ことを特徴とする請求項1乃至20のいずれかに記載の
    レンズ。
  22. 【請求項22】 ツーポイントメガネ用であることを特
    徴とする請求項1乃至21のいずれかに記載のレンズ。
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