JPH1026340A - 加熱炉およびその操業方法 - Google Patents

加熱炉およびその操業方法

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JPH1026340A
JPH1026340A JP8228669A JP22866996A JPH1026340A JP H1026340 A JPH1026340 A JP H1026340A JP 8228669 A JP8228669 A JP 8228669A JP 22866996 A JP22866996 A JP 22866996A JP H1026340 A JPH1026340 A JP H1026340A
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JP
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combustion
furnace
pressure
fuel
burner
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JP8228669A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Oishi
均 大石
Kuniaki Okada
邦明 岡田
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄熱式燃焼バ−ナを備えた加熱炉において、
炉圧が急上昇することによって加熱炉のシ−ル性が損な
われるのを防止する。 【解決手段】 交番燃焼する蓄熱式燃焼バ−ナを1組以
上備えた配置した加熱炉において、炉内圧力が一定圧力
を超えたときに、炉内の燃焼廃ガスを排出する燃焼排ガ
ス排出装置を設けた加熱炉。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、蓄熱式燃焼バー
ナを配置した加熱炉および加熱炉の操業方法に関し、特
にバーナの燃焼量が大きく変化したり、交番燃焼の切替
え時にバ−ナ対全体への燃料供給量が短時間0となる場
合でも、炉内圧力が一定圧力以下に保たれるようにした
加熱炉および加熱炉の操業方法に関する。
【0002】
【従来の技術】交番燃焼する蓄熱式燃焼バーナを有する
加熱炉(熱処理炉も含む、以下同じ)に関しては、特開
平7−103430号公報に開示されたコイルを焼鈍す
るためのコイル焼鈍炉がある。この焼鈍炉は、図10に
示すように、コイル71をバッチ焼鈍するための炉であ
り、炉内に装入されたコイル71は、インナーカバー7
2で覆われ、インナーカバー72内は無酸化雰囲気とな
っている。炉殻73には、装入されたコイル71を挟ん
で、複数対の蓄熱式燃焼バーナ74(図10においては
1対しか示していないので、74aおよび74bで代表
する)が配置されている。この蓄熱式燃焼バーナ74a
および74bは、バーナケース75中に、燃焼排ガスの
保有する熱エネルギを吸収して蓄熱する蓄熱体(セラミ
ックハニカム)76とパイロットバーナ(図示せず)を
収納している。
【0003】このバッチ式焼鈍炉の操業方法を詳述する
と、次のとおりである。すなわち、燃焼バーナ74aの
バーナケース75に接続された燃料ガス供給配管に設け
た遮断弁78aを開いて、燃料ガスを供給するととも
に、燃焼用空気供給配管に設けた遮断弁79aを開い
て、燃焼用空気ブロア81により燃焼用空気を蓄熱体7
6に供給し、燃焼用空気を高温に予熱する。また、燃焼
排ガス排気管に設けた遮断弁80aを閉じる。このよう
にして、パイロットバーナで着火して、燃焼用バーナ7
4aでの燃焼を開始する。
【0004】また、同時に燃焼バーナ74bのバーナケ
ース75に接続された燃料ガス供給配管に設けた遮断弁
78bを閉じて、燃料の供給を停止するとともに、燃焼
用空気供給配管に設けた遮断弁79bを閉じて燃焼用空
気を蓄熱体76に供給するのを停止する。また、燃焼排
ガス排気管に設けた遮断弁80bを開いて、燃焼排ガス
が蓄熱式燃焼バーナ74bの蓄熱体76を通って排出さ
れるようにし、蓄熱体76で熱回収を行う。そして、こ
の状態で一定時間燃焼を行った後、上述した各種遮断弁
を切替えて、蓄熱式燃焼バーナ74bで燃焼し、蓄熱式
燃焼バーナ74aで熱回収するというサイクルを繰り返
す。
【0005】燃料供給配管および燃焼用空気供給配管に
は、それぞれ流量発信器82および83が設けられ、こ
こからの流量信号が燃焼制御装置84に送られ、この流
量信号に基づきそれぞれの配管に設けた流量調整弁85
および86の開度が調整される。
【0006】また、前述した各種遮断弁の切替えは燃焼
切替装置87からの指令により行われる。
【0007】操業開始後一定時間を経過すると、蓄熱体
を通過した燃焼用空気は蓄熱体に蓄えられた熱で予熱さ
れ、蓄熱体に熱を与える燃焼排ガスの温度と量によって
は、燃料の着火温度以上に上昇している場合もある。
【0008】燃料と燃焼用空気は、パイロットバーナで
着火しつつ炉内に吹込まれて、炉内の燃焼排ガスを巻き
込みながら、緩慢な燃焼をする。
【0009】燃料に製鉄所副生ガス(Cガス)を用いる
場合、燃焼排ガスを全量蓄熱体76を通して排出する
と、蓄熱体76出側の燃焼排ガス排気管および燃焼排ガ
ス排気管に設けた遮断弁80aおよび80bが過熱さ
れ、使用限界温度を超えてしまうので、一部の燃焼排ガ
スは、炉の天井部に設けた補助逃がし煙道88の燃焼排
ガス流量調整ダンパ89を通して、外部に直接逃がすよ
うにしている。
【0010】上述したようにして直接外部に逃がす燃焼
排ガスの流量は、全燃焼排ガスの流量の20%程度であ
るが、現実の問題としては燃焼排ガス流量調整ダンパ8
9を通過する燃焼排ガスの流量を測定することは困難で
ある。
【0011】前記特開平7−103430号公報に開示
された技術においては、燃焼排ガス流量が蓄熱体76で
十分に蓄熱される流量であれば、蓄熱体を出た燃焼排ガ
スの温度はほぼ200℃になることに着目し、蓄熱体7
6に接続された燃焼排ガス排気管に温度計90を設け、
この温度計90により燃焼排ガスの温度を測定しなが
ら、燃焼排ガス流量調整ダンパ89を全閉の状態から徐
々に開く。燃焼排ガス流量調整ダンパ89の開度が大き
くなるにつれて、蓄熱体76を通過する燃焼排ガスの流
量は減少していくので、燃焼排ガスの保有する熱エネル
ギは十分に蓄熱体76に吸収され、蓄熱体76を出た後
の燃焼排ガスの温度は徐々に下がっていく。そして、2
00℃近傍に達するので、この時点で燃焼排ガス流量調
整ダンパ89の開度を固定し、この状態で操業を続行す
る。
【0012】なお、図10中、符号77は雰囲気攪拌フ
ァン、91は安全弁、92および93は水またはオイル
シールによる水封装置である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の加熱炉で操業するときには、次のような問題点
があった。
【0014】すなわち、被加熱物の均熱性を改善するた
めに、複数対の蓄熱式燃焼バーナ全体の燃焼量を一定量
に保持しながら、バーナ対毎に燃焼量を変化させる(バ
ーナ対が1対であればバーナ間)場合がある。このよう
な場合、必ず燃焼量が今までよりも増加する蓄熱式燃焼
バーナがある。このような蓄熱式燃焼バーナにおいて、
蓄熱から燃焼への切替を今までと同じタイミングで行う
と、燃焼バーナ切替え時に燃焼排ガスの流れの方向が反
転するのに時間がかかるので、炉内燃焼排ガス流れの状
況によってはその蓄熱式燃焼バーナと対になって燃焼排
ガスを排出している蓄熱式燃焼バーナからのみでは全量
排出しきれなくなることがある。この場合、炉内に滞留
する燃焼排ガス量が増加するため、瞬時的に炉内圧力が
上昇する状況が発生することがある。
【0015】そして、このように増加した炉内の燃焼排
ガスを、前述した補助煙道を通して排出しようとして
も、補助煙道に設けた流量調整ダンパの開度を短時間で
大きくすることができないので、炉内圧力を上昇させな
い程の速さで燃焼排ガスを補助煙道から排出することは
できない。
【0016】このため、例えばバッチ式コイル焼鈍炉の
場合、ベル(外殻部)水封部やインナーカバーのオイル
シール部のシール性が損われ(飛封と称する)、操業が
不可能になることがあるという問題点があった。特にイ
ンナーカバーのオイルシール部については、一般的なベ
ル焼鈍炉ではインナーカバー内部の無酸化雰囲気の圧力
を高める手段を有しており、この圧力を高めれば炉圧の
上昇に抵抗でき、インナーカバー内部への飛封を防止で
きるのに対して、ベル水封部は、このような手段を有し
ていないので、より飛封しやすい。
【0017】このような、飛封をもたらす炉内圧力の異
常上昇は、蓄熱式燃焼バ−ナへの燃料や燃焼用空気の供
給あるいは供給停止のタイミングの微妙なずれに起因す
る過剰燃焼や、他の蓄熱式燃焼バ−ナの燃焼停止にとも
なう燃料や燃焼用空気の圧力上昇に起因する過剰燃焼に
よっても発生する。
【0018】図11は、2組のバ−ナ対A(交番燃焼す
るバ−ナA1 およびA2 で構成)およびB(交番燃焼す
るバ−ナB1 およびB2 で構成)を有する加熱炉におけ
る交番燃焼切替サイクルを示すグラフである。バ−ナ対
A内で、燃焼サイクルをバ−ナA1 からバ−ナA2 に、
またはバ−ナA2 からバ−ナA1 に切り替えるときに
は、燃焼用空気の供給は時間的なずれがない状態で、相
手のバ−ナに切り替えられている。すなわち、バ−ナ対
A内における燃焼用空気の供給量は、常に一定量に保持
されている。
【0019】これに対して、一方のバ−ナの燃料の供給
が停止されてから、他方のバ−ナで燃料の供給が開始さ
れるまでには、図に示すa1 、a2 およびa3 の時間帯
に見られるようなずれがある。これは、それぞれのバ−
ナに供給される燃料が不完全燃焼されるのを防止するた
めの措置であるが、このためにバ−ナ対A全体として、
燃料が供給されていないa1 、a2 およびa3 のような
時間帯が発生する。これは、加熱炉全体として見た場合
は、燃料供給量が一時的に減少することであり、この結
果燃料配管内の燃料の供給圧力が高まり、図12の燃料
の供給量の経時的な変化を示すグラフに見られるよう
に、バ−ナ対Bに供給される燃料が、上記a1 、a2
よびa3 の時間帯に対応して一時的に増大し、過剰燃焼
を引き起こして、炉内圧力が異常上昇し、飛封につなが
るのである。
【0020】このような過剰燃焼はバ−ナ対Aにおいて
も、バ−ナ対Bへの燃料供給が0となるb1 、b2 およ
びb3 の時間帯において発生する。
【0021】飛封を防止する対策としては、既存のベル
水封部の水封レベル自体を大きくするように改造するこ
とが考えられるが、これはベル本体および床面側の両方
の水封部の改造が必要となるため、費用がかかり過ぎる
という問題点がある。
【0022】この発明は、従来技術の上述のような問題
点を解消するためになされたものであり、2本1組で交
番燃焼する蓄熱式燃焼バーナを1組以上備えた加熱炉に
おいて、燃焼量が今までの燃焼量から増加する蓄熱式燃
焼バーナがあった場合でも、加熱炉の炉圧が所定値以内
に抑えることができる加熱炉および加熱炉の操業方法を
提供することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】この発明に係る加熱炉
は、交番燃焼する蓄熱式燃焼バーナを1組以上配置した
加熱炉において、炉内圧力が一定圧力を超えたときに、
炉内の燃焼排ガスを排出する燃焼排ガス排出装置を設け
たものである。
【0024】操業中において、蓄熱式燃焼バーナの燃焼
が切り替えられると、燃焼排ガスの炉内での燃焼排ガス
の流れの方向が急転するので、燃焼排ガスの排出を分担
する蓄熱式燃焼バーナないし燃焼排ガス流量調整ダンパ
に達するまでの燃焼排ガスの流れが運動量の変化を受け
る。このため、炉内・燃焼の状況によっては発生した燃
焼排ガスが吸引側の蓄熱式燃焼バーナから排出されにく
くなり、燃焼排ガスが炉内に蓄積されるので、炉内圧力
が急上昇することがある。
【0025】そして、炉内圧力が一定圧力を超えた時
に、燃焼排ガス排出装置(水封式等瞬時に大量排出でき
る形式のものがよい)が作動して、燃焼排ガスが瞬時に
排出される。
【0026】燃焼排ガスが瞬時に排出されることによ
り、炉内圧力は大気圧に近づくことになり、炉内の燃焼
排ガスの容積が減少するので、炉内圧力が急上昇するこ
とはない。
【0027】また、この発明に係る第一の加熱炉の操業
方法は、交番燃焼する蓄熱式燃焼バーナを1組以上配置
し、水封装置をもった加熱炉の操業方法であって、蓄熱
式燃焼バーナの燃焼量を所定値以上に増加させるときに
は、蓄熱式燃焼バーナへの単位時間当りの燃料供給量を
徐々に増加させることにより、炉内圧力が一定圧力以下
に保たれるようにしたものである。
【0028】蓄熱式燃焼バーナへの単位時間当りの燃料
供給量を徐々に増加させることにより、生成する燃焼排
ガス量の増加が緩慢なものとなる。また、ある方向に流
れていた燃焼排ガスの流れが大きな抵抗を受けることが
なくなり、発生した燃焼排ガスはスムーズに蓄熱式燃焼
バーナから排出される。
【0029】このため、燃焼排ガスが炉内に蓄積される
ことはなく、炉内圧力は急上昇しない。
【0030】また、燃焼排ガス排出装置を水封式等の形
式で構成しておくことにより、炉内圧力が一定圧力以下
に低下したときに、燃焼排ガスの排出を自然に停止する
ことができる。
【0031】また、この発明に係る第二の加熱炉の操業
方法は、交番燃焼する蓄熱式燃焼バーナを1組以上配置
し、水封装置をもった加熱炉の操業方法であって、交番
燃焼している蓄熱式燃焼バ−ナの燃焼を切り換えるとき
には、燃焼している側の燃焼バ−ナに供給されている燃
料を、所定の時間かけて定常燃焼状態から徐々に減少さ
せて供給を停止するとともに、燃焼排ガスを排気してい
た側の燃焼バ−ナにおいては、前記所定時間内に燃料の
供給量を徐々に増加させながら定常燃焼状態に到達させ
て、交番燃焼している蓄熱式燃焼バ−ナ対全体に対する
燃料の供給量を一定に保持することにより、炉内圧力が
一定圧力以下に保たれるようにしたものである。
【0032】交番燃焼している蓄熱式燃焼バ−ナの燃焼
を切り換えるときに、燃焼している側の燃焼バ−ナへの
燃料の供給を完全に停止してから、燃焼排ガスを排気し
ている側の燃焼バ−ナへの燃料の供給を開始すると、交
番燃焼している蓄熱式燃焼バ−ナ対全体に対する燃料の
供給がゼロになる瞬間がある。
【0033】このように、ある燃焼バ−ナ対に対する燃
料の供給量がゼロになると、燃料供給配管内では燃料の
供給圧力が高まる。この結果として、他の燃焼バ−ナ対
に対する燃料の供給量が増加し、過剰燃焼となり炉内圧
力が異常に上昇する。
【0034】この発明においては、蓄熱式燃焼バ−ナ対
全体に対する燃料の供給量が、常に一定量となるように
しているので、過剰燃焼が発生せず、炉内圧力が異常に
上昇することがなくなり、炉内圧力を一定圧力以下に保
つことができる。
【0035】また、この発明に係る第三の加熱炉の操業
方法は、交番燃焼する蓄熱式燃焼バーナを1組以上配置
し、水封装置をもった加熱炉の操業方法であって、蓄熱
式燃焼バーナへの燃料の供給量が、他の蓄熱式燃焼バー
ナへの燃料の供給停止にともなって過剰とならないよう
に、蓄熱式燃焼バーナへの燃料の供給圧力を一定に保つ
ことにより、炉内圧力が一定圧力以下に保たれるように
したものである。
【0036】蓄熱式燃焼バーナで燃焼中に、他の蓄熱式
燃焼バーナが燃焼を停止すると、燃料配管内での燃料の
供給圧力が上昇する。このため、燃焼中の蓄熱式燃焼バ
ーナへの燃料の供給量が増大する。
【0037】この発明においては、燃料配管内で、燃料
の圧力が上昇しても、燃焼中の蓄熱式燃焼バーナへ供給
する燃料の供給圧力を一定圧力に保つようにしているの
で、燃料の供給が過剰となることはない。
【0038】したがって、過剰燃焼により炉内圧力が異
常に上昇することがなくなり、炉内圧力を一定圧力以下
に保つことができる。
【0039】
【発明の実施の形態】この発明の加熱炉を、第一の実施
の形態として、図1により説明する。図1は、この加熱
炉の縦断面図である。図1において図10で説明した従
来の加熱炉と同じ構成の部分は、図10と同じ符号を付
し、同じ部分の詳細説明は省略する。
【0040】この加熱炉には、燃焼排ガス排出装置とし
て、水頭圧力が設定できる炉圧調整用水封機構1を備え
た炉圧調整用排気管10を設け、炉圧の上昇原因となる
炉内の余剰な燃焼排ガスを、速やかに炉外に排出するよ
うにする。ここで炉圧調整用水封機構1は、制御すべき
炉圧を一定の範囲で設定できるように炉圧調整用排気管
10の水封流体(たとえば水)への浸漬深さを炉圧範囲
に見合うように調整できるようにしてもよい。
【0041】図2はこの加熱炉において、燃焼排ガス排
出装置として使用する炉圧調整用水封機構1の詳細を示
す正面図である。炉圧調整用排気管10の先端は、水封
流体供給管3によりシールポット2中に供給される水封
流体4に浸漬されている。炉圧調整用排気管10の浸漬
深さHは、次のようにして決定すればよい。すなわち、
前述したようにインナーカバーのオイルシール部は、カ
バー内部の無酸化雰囲気圧力を調整することにより、飛
封しにくくすることが可能であるので、より飛封しやす
い水封部が飛封する圧力(たとえば150mmAq)を
基準とし、これに安全率を掛けた圧力(たとえば110
mmAq)とバランスする水頭となるように設定すれば
よい。
【0042】さらに、シールポット2の側面に鉛直方向
に複数の溢水弁5を設けた水封圧力調整用溢水管6を設
け、蓄熱式燃焼バーナ自体の燃焼負荷やこの対間(バー
ナ間)の燃焼負荷の違いによって変動する(たとえば蓄
熱式燃焼バーナ自体の燃焼負荷が低ければ炉圧上限値を
低く設定し得る)炉圧上限値に応じて、開状態にする溢
水弁5を変更して水封レベルを調整できるようにしても
よい。
【0043】なお、図中符号7は溢水容器であり、溢水
が一定レベルになったら、排水弁8を開いて排水する。
【0044】第一の実施形態の加熱炉における燃焼排ガ
ス排出装置の作用を説明すると、次のとおりである。す
なわち、被加熱物の均熱性を改善するために、蓄熱式燃
焼バーナの対間(対の数が1対であればバーナ間)の燃
焼負荷の調整を行う場合、低燃焼負荷側の蓄熱式燃焼バ
ーナの燃焼を停止する場合もあるので、低燃焼負荷側と
高燃焼負荷側の負荷の較差は大きくなる。そして、高燃
焼負荷側の蓄熱式燃焼バーナの燃焼用バーナを構成する
燃料ノズルからは、燃料が短時間の間に炉内に噴出され
るとともに、燃焼反応も急速に進行するので、燃焼排ガ
スの生成速度も極めて速くなる。そのため、別の消火サ
イクルにある蓄熱式燃焼バーナから排出する燃焼排ガス
の排出量が、燃焼排ガスの発生量よりも少なくなるため
に、燃焼排ガス炉内に蓄積されることになり、瞬時的に
炉内圧力が上昇する。そして、炉内圧力が一定圧力を超
えたときに、上述した燃焼排ガス排出装置が作動して、
炉内の燃焼排ガスの一部を炉外に排出する。
【0045】燃焼切り替え直後の一定時間を過ぎると、
炉内における燃焼排ガスの流れが安定するので圧力上昇
が再発することはなく、燃焼排ガスの流れはスムーズに
燃焼排ガスの排出を担当する燃焼用バーナに到達し排出
されるようになる。
【0046】さらに、燃焼排ガス排出装置を水封機構に
より構成しておくと、炉内圧力の低下とともに、燃焼排
ガス排出装置の排出口が自然に閉ざされ、必要以上に燃
焼排ガスが大気中に排出されることはない。
【0047】上記実施形態は、燃焼排ガス排出装置とし
て水封機構を有するもので説明したが、燃焼排ガスを短
時間で大量に排出でき、かつ排出後には速やかに排出を
停止できる構造のものであれば他の形式でもよく、例え
ばカウンターウェイトを備えた形式のものでもよい。炉
圧を代表する部分に炉圧検出器を取り付け、これが所定
値を超えたときに、燃焼排ガスの滞留している部分から
オンオフ弁で炉外に排出するようにすることもできる。
【0048】次に、この発明の加熱炉の操業方法を、第
二の実施の形態として図3および図4により説明する。
図3(a)は本操業方法を適用する加熱炉の蓄熱式燃焼
バーナの説明図、図3(b)はこの蓄熱式燃焼バーナに
燃料を供給するための燃料の配管系統図である。
【0049】図3(a)により、この蓄熱式燃焼バーナ
を説明すると、この蓄熱式燃焼バーナは、バーナスロー
ト11の途中において、蓄熱体を通って高温になったバ
ーナスロート11内の燃焼空気Aの流れの周りから、こ
の高温燃焼空気Aの流れに向けて、一次燃料F1を噴射
する一次燃料噴射ノズル12が、バーナスロート11の
内周に沿って複数個設けられているとともに、バーナス
ロート11とほぼ平行に二次燃料F2を直接炉内14に
噴射する二次燃料噴射ノズル13が、バーナスロート1
1の周りに複数配置されている。
【0050】そして、この蓄熱式燃焼バーナで燃焼する
場合には、高温の燃焼空気Aと一次燃料F1とが、バー
ナスロート11から炉内14に噴射され、高温の燃焼空
気Aの周りに一次火炎B1が形成される。
【0051】次いで、この一次火炎B1の外側から、バ
ーナスロート11とほぼ平行に二次燃料F2が直接炉内
14に噴射される。この時、二次燃料F2はバーナスロ
ート11とほぼ平行にかつその外側から噴射されるた
め、一次火炎B1によって、中央の燃焼空気Aの流れか
ら遮断される。このため、一次火炎B1の表面と接触す
る二次燃料F2は、残存酸素量が過少状態の一次火炎B1
中において、Noxを還元する。
【0052】そして、二次燃料F2は一次火炎B1よりも
下流において、雰囲気ガスを巻き込みながら、一次火炎
1を貫通した高温の燃焼空気Aと接触して混合され
る。この時、燃焼空気Aは極めて高温(炉内燃焼排ガス
温度に近い700℃程度)であるため、二次燃料F2
容易に二次燃焼を起こす。しかも、一次火炎B1が火種
として存在するため、安定して二次燃焼を起こす。
【0053】なお、図3(a)における符号20は、パ
イロットバーナである。また、図3(b)により、上述
した蓄熱式燃焼バーナに燃料を供給する燃料配管を説明
すると、一次燃料F1を噴射する一次燃料噴射ノズル1
2には、燃料配管15が接続されており、この燃料配管
15には燃料の流れる方向に沿って、流量調整弁15a
および燃料遮断弁15bが設けられている。また、二次
燃料F2を噴射する二次燃料噴射ノズル13には燃料配
管16が接続されており、この燃料配管16には燃料の
流れる方向に沿って、流量調整弁16aおよび燃料遮断
弁16bが設けられている。
【0054】また、燃料遮断弁15bおよび16bをバ
イパスするバイパス管17および18が設けられてお
り、バイパス管17および18にはそれぞれスローオー
プン型電磁弁17aおよび18aが設けられている。
【0055】この実施の形態の加熱炉の操業方法におい
ては、上述した燃料配管に設けた流量調整弁15aおよ
び16aを流れる燃料流量が、この蓄熱式バーナの最大
燃焼時の燃料流量を10Qとした時に、流量調整弁15
aは3Q(全体の3/10)、流量調整弁16aは7Q
(全体の7/10)、となるようにあらかじめ設定して
ある。
【0056】そして、低負荷(燃焼量が少ない)操業時
はスローオープン型電磁弁17aおよび18aを閉状態
のまま、燃料遮断弁15bおよび16bを動作させて点
火・消火切替を行うが、蓄熱式燃焼バーナの交番燃焼す
る対間の燃焼負荷を所定値以上に較差を付ける時、また
は、対自体の数を変更する時に、その時点での蓄熱式燃
焼バーナトータルの燃焼負荷等、前述した燃焼制御装置
で処理している操業データから瞬時的に炉内圧力が上昇
するものと燃焼制御装置で判断する場合、高燃焼負荷側
の蓄熱式燃焼バーナにおいて燃料遮断弁15bおよび1
6bを閉状態のまま、スローオープン型電磁弁17aお
よび18aを動作させて点火・消火切替を行うようにす
る。この状態でスローオープン型電磁弁17aおよび1
8aは10秒間で全閉から全開になるようにしている。
このようにして、燃焼を開始すると、スローオープン型
電磁弁17aおよび18aにより、燃料が徐々に増やさ
れていく。したがって、燃焼開始時に急激な燃焼によっ
て炉内圧力の急上昇は発生せず、炉のシール機構が破損
されることはない。
【0057】なお、炉圧上昇の状況によっては、スロー
オープン型電磁弁17aまたは18aのいずれか一方の
みを使用するようにしてもよい。
【0058】なお、上記の燃焼においては、前述したよ
うに、高温の燃焼空気の周りに二次燃料が噴射されるの
で、NOxの発生を防止するという効果もある。
【0059】図4は、第二の実施の形態の操業方法を実
施した経過時間と燃料流量との関係を示すグラフであ
る。このグラフにおいては、Aの領域は、被加熱物の各
部において温度偏差がなく、全ての蓄熱式燃焼バーナの
各対間で燃焼量が同じ状態で燃焼している状態を示して
いる。また、Bの領域は、被加熱物に温度偏差が生じて
高燃焼量の蓄熱式燃焼バーナ対と低燃焼量の蓄熱式燃焼
バーナ対とで燃焼している状態を示している。また、C
の領域は、高燃焼量の蓄熱式燃焼バーナ対と低燃焼量の
蓄熱式燃焼バーナ対との間の燃焼量の較差を更に大きく
して燃焼している状態を示している。また、Dの領域
は、被加熱物の温度偏差が小さくなってきて、高燃焼量
の蓄熱式燃焼バーナ対と低燃焼量の蓄熱式燃焼バーナ対
との間の燃焼量の較差をBの領域と同じにして燃焼して
いる状態を示している。また、Eの領域は、被加熱物の
温度偏差がなくなり、全ての蓄熱式燃焼バーナ対の燃焼
量を同じに戻して燃焼している状態を示している。
【0060】そして、特にCの領域においては、高燃焼
量の蓄熱式燃焼バーナ対と低燃焼量の蓄熱式燃焼バーナ
対との間の燃焼量の較差が大きいため、高燃焼量の蓄熱
式燃焼バーナ対に燃料を短時間に大量に供給すると、前
述したような炉内圧力の急激な上昇を引き起こすので、
この領域においては、高燃焼量の蓄熱式燃焼バーナ対に
おいては、図3において説明したスローオープン型電磁
弁を燃料供給配管に設け、電磁弁を10秒間で全閉から
全開になるようにして、燃料供給を行うようにしてい
る。
【0061】なお、蓄熱式燃焼バーナが1対しか配置さ
れていない加熱炉においても、交番燃焼を高燃焼量と低
燃焼量とに切り替えて加熱することがあるが、この場合
においても、高燃焼量の燃焼サイクルにおいては、上述
したスローオープン型電磁弁を使用するとよい。
【0062】次に、この発明の加熱炉の操業方法を、第
三の実施の形態として図5および図6により説明する。
【0063】図5は加熱炉の蓄熱式燃焼バーナに燃料を
供給するための燃料の配管系統図である。なお、この炉
の蓄熱式燃焼バーナは、図3により説明した蓄熱式燃焼
バーナと同じであるので説明は省略し、燃料の配管系統
図だけを説明する。この場合、一次燃料F1を噴射する
一次燃料噴射ノズル12には、燃料配管15が接続され
ており、この燃料配管15には燃料の流れる方向に沿っ
て、流量調整弁15aおよび燃料遮断弁15bが設けら
れている。また、二次燃料F2を噴射する二次燃料噴射
ノズル13には燃料配管16が接続されており、この燃
料配管16には燃料の流れる方向に沿って、流量調整弁
16aおよび燃料遮断弁16bが設けられている。
【0064】この加熱炉の操業方法においては、上述し
た燃料配管に設けた流量調整弁15aおよび16aを流
れる燃料流量が、この蓄熱式バーナの最大燃焼時の燃料
流量を10Qとした時に、流量調整弁15aは3Q、流
量調整弁16aは7Q、となるようにあらかじめ設定し
てある。
【0065】そして、通常操業時は燃料遮断弁15bお
よび16bを同時に動作させて点火・消火切替を行う
が、蓄熱式燃焼バーナの交番燃焼する対間の燃焼負荷を
変更または対自体の数を変更する時に、その時点での蓄
熱式燃焼バーナトータルの燃焼負荷等、燃焼制御装置で
処理している操業データから瞬時的に炉内圧力が上昇す
るものと燃焼制御装置で判断する場合、高燃焼負荷側の
蓄熱式燃焼バーナにおいて燃料遮断弁15bおよび16
bの動作開始タイミングを15bの方が16bよりも全
閉からの開動作が3秒早く始るようにずらして点火・消
火切替を行うようにする。このようにして、燃焼を開始
すると、各遮断弁の動作タイミングのずれに対応して燃
料が段階的に増やされていくので燃料の流速が遅く、燃
焼用空気と燃料が拡散混合する時間が十分にとれるとい
う作用により、炉内に未燃焼の燃料を大量に供給させる
ことなく、短時間で完全燃焼に移行させることができ
る。したがって、燃焼開始時に急激な燃焼によって炉内
圧力の急上昇は発生せず、炉のシール機構が破損される
ことはない。
【0066】なお、上記の燃焼においては、前述したよ
うに、高温の燃焼空気の周りに二次燃料が噴射されるの
で、NOxの発生を防止するという効果もある。
【0067】図6は、第三の実施の形態における経過時
間と燃料流量との関係を示すグラフである。このグラフ
において、A〜Eの各領域における燃焼状態は、図5で
説明したのと同じ燃焼状態を示している。
【0068】そして、特にCの領域においては、高燃焼
量の蓄熱式燃焼バーナ対と低燃焼量の蓄熱式燃焼バーナ
対との間の燃焼量の較差が大きいため、高燃焼量の蓄熱
式燃焼バーナ対に燃料を短時間に大量に供給すると、前
述したような炉内圧力の急激な上昇を引き起こすので、
この領域においては、高燃焼量の蓄熱式燃焼バーナ対に
おいては、図5において説明したように、高燃焼負荷側
の蓄熱式燃焼バーナにおいて燃料遮断弁15bおよび1
6bの動作開始タイミングを15bの方が16bよりも
全閉からの開動作が3秒早く始るようにずらして点火・
消火切替を行うようにする。
【0069】なお、蓄熱式燃焼バーナが1対しか配置さ
れていない加熱炉においても、交番燃焼を高燃焼量と低
燃焼量とに切り替えて加熱することがあるが、この場合
においても、上述のようにして燃料遮断弁15bおよび
16bを動作させるとよい。
【0070】次に、この発明の加熱炉の操業方法を、第
四の実施の形態として図7により説明する。なお、この
実施の形態においては、燃焼切り替え時の燃料供給方法
に特徴があり、燃料遮断弁をスロ−オ−プン・スロ−ク
ロ−ズ型電磁弁とした以外は、特に限定するところがな
いので、特徴点以外の説明は省略する。
【0071】図7は本実施の形態の加熱炉の操業方法に
おいて、加熱炉の交番燃焼型蓄熱式燃焼バーナに供給し
ている燃料の供給を、一方のバ−ナA1 から他方のバ−
ナA 2 に切り替えるときの切替方法を説明するための、
経過時間と燃料遮断弁の開度(すなわち単位時間当たり
の燃料供給量)との関係を示すグラフである。
【0072】燃焼サイクルにあったバ−ナA1 の燃焼を
停止するときには、t1 の時点においてバ−ナA1 の燃
料遮断弁を閉じる。この燃料遮断弁はスロ−オ−プン・
スロ−クロ−ズ型電磁弁であるので、バ−ナA1 の燃料
遮断弁が完全に閉じるのはt 2 の時点である。すなわ
ち、バ−ナA1 においては、定常燃焼状態から燃料の供
給停止までt2 −t1 =tの時間がかかる。
【0073】同時に、燃焼排ガス排気サイクルにあった
バ−ナA2 の燃料遮断弁が、前記t 1 の時点において開
かれる。この燃料遮断弁もまたスロ−オ−プン・スロ−
クロ−ズ型電磁弁であり、バ−ナA2 の燃料遮断弁が完
全に開くのはt2 の時点である。
【0074】同じように、燃焼サイクルにあったバ−ナ
2 の燃焼を停止するときには、t 3 の時点においてバ
−ナA2 の燃料遮断弁を閉じる。この燃料遮断弁はスロ
−オ−プン・スロ−クロ−ズ型電磁弁であるので、バ−
ナA2 の燃料遮断弁が完全に閉じるのはt4 の時点であ
る。すなわち、バ−ナA2 においては、定常燃焼状態か
ら燃料の供給停止までt4 −t3 =tの時間がかかる。
【0075】同時に、燃焼排ガス排気サイクルにあった
バ−ナA1 の燃料遮断弁が、前記t 3 の時点において開
かれる。この燃料遮断弁もまたスロ−オ−プン・スロ−
クロ−ズ型電磁弁であり、バ−ナA1 の燃料遮断弁が完
全に開くのはt4 の時点である。
【0076】本実施の形態においては、燃焼サイクルの
切り替えを上述のようにして行うので、t1 からt2
での間の時間帯またはt3 からt4 までの間の時間帯に
おいても、バ−ナA1 とバ−ナA2 で構成されるバ−ナ
対全体としては定常燃焼時と同量の燃料が供給されるこ
とになり、常時一定量の燃料が供給されることになる。
したがって、燃焼サイクルの切り替えにともなってある
バ−ナ対への燃料供給が停止し、その影響で燃料の供給
圧力が高まり、他のバ−ナ対への燃料供給量が増えた結
果異常燃焼が発生し、炉内圧力が異常に上昇することは
ない。
【0077】次に、この発明の加熱炉の操業方法を、第
五の実施の形態として図8により説明する。なお、この
実施の形態においては、燃焼切り替え時に一時的にバ−
ナ対内における燃料の供給が停止ても、その影響により
他のバ−ナ対で異常燃焼が発生するのを防止する対策以
外は、特に限定するところがないので、特徴点以外の説
明は省略する。
【0078】図8は、各燃焼バ−ナへの燃料供給配管系
統図である。この加熱炉の操業方法においては、蓄熱式
燃焼バ−ナの燃料噴射ノズル21に接続される燃料配管
22の途中に、燃料の流れる方向に沿って、流量調整弁
23、燃料遮断弁24および圧力調整弁25が設けられ
ている。
【0079】このような燃料供給配管系統になっている
ので、他のバ−ナ対における燃焼切り替え時に、そのバ
−ナ対の燃料供給量が0となって、燃料供給配管22内
の燃料供給圧力が高くなり、その影響で燃料供給量が増
えそうになっても、圧力調整弁25により配管内の圧力
上昇の影響を阻止できるので、燃料噴射ノズル21に対
する燃料の供給量が増えることはない。したがって、異
常燃焼が発生せず、炉内圧が異常に上昇することはな
い。
【0080】図9のグラフは、本発明における炉内圧力
の時間的な推移を示すものであり、(a)が従来の操業
方法における炉内圧力の時間的な推移を示し、(b)が
本発明の操業方法における炉内圧力の時間的な推移を示
したものである。従来の操業方法(a)では、蓄熱式燃
焼バーナの交番燃焼する対間の燃焼負荷を変更した場
合、燃焼切替時に炉内圧力が180mmAqまで上昇し
た例を示している。本発明の加熱炉ないし操業方法にお
いては、(b)に示すように110mmAqまでしか上
昇せず、したがって150mmAqの水封高さを持って
いる炉のシール性が損われることはない。
【0081】なお本発明は、複数対の蓄熱式燃焼バーナ
を有する炉で各蓄熱式燃焼バーナ間の燃焼負荷を変化さ
せる技術全般に適用し得るものであり、たとえば蓄熱式
燃焼バーナを上下方向に配置した加熱炉にも適用可能な
技術である。
【0082】
【発明の効果】この発明により、炉内で部分的に燃焼量
が増加しても、炉内圧力が急上昇することがなくなった
ので、炉内圧力を一定値以内に保つことができる。
【0083】また、燃焼量の急激な増加を防止する対策
を講じているので、同じように炉内圧力を一定値以内に
保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態の加熱炉の縦断面図で
ある。
【図2】本発明の第一の実施形態の加熱炉の炉圧調整用
水封機構の側面図である。
【図3】本発明の第二の実施形態の加熱炉の操業方法を
適用した加熱炉の説明図であり、(a)はこの加熱炉の
蓄熱式燃焼バーナの説明図、(b)はこの蓄熱式燃焼バ
ーナに燃料を供給するための燃料の配管系統図である。
【図4】本発明の第二の実施形態の加熱炉の操業方法を
実施した実施例の経過時間と燃料流量との関係を示すグ
ラフである。
【図5】本発明の第三の実施形態の加熱炉の操業方法を
適用した加熱炉の蓄熱式燃焼バーナに燃料を供給するた
めの燃料の配管系統図である。
【図6】本発明の第三の実施形態の加熱炉の操業方法を
実施した実施例の経過時間と燃料流量との関係を示すグ
ラフである。
【図7】本発明の第四の実施形態の加熱炉の操業方法を
実施した場合の経過時間と燃料遮断弁の開度との関係を
示すグラフである。
【図8】本発明の第五の実施形態の加熱炉の操業方法を
適用した加熱炉の蓄熱式燃焼バーナに燃料を供給するた
めの燃料の配管系統図である。
【図9】経過時間と炉内圧力との関係を示すグラフであ
り、(a)は従来の操業方法により操業した場合、
(b)は本発明により操業した場合である。
【図10】従来の交番燃焼する蓄熱式燃焼バーナを配置し
た加熱炉の縦断面図である。
【図11】2組のバ−ナ対を有する加熱炉における交番燃
焼切替サイクルを示すグラフである。
【図12】燃料の供給量の経時的な変化を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 炉圧調整用水封機構 2 シールポット 3 水封流体供給管 4 水封流体 5 溢水弁 6 水封圧力調整用溢水管 7 溢水容器 8 排水弁 10 炉圧調整用排気管 11 バーナスロート 12 一次燃料噴射ノズル 13 二次燃料噴射ノズル 14 炉内 15 燃料配管 15a 流量調整弁 15b 燃料遮断弁 16 燃料配管 16a 流量調整弁 16b 燃料遮断弁 17 バイパス管 17a スローオープン電磁弁 18 バイパス管 18a スローオープン電磁弁 20 パイロットバーナ 21 燃料噴射ノズル 22 燃料配管 23 流量調整弁 24 燃料遮断弁 25 圧力調整弁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交番燃焼する蓄熱式燃焼バーナを1組以
    上配置した加熱炉において、炉内圧力が一定圧力を超え
    たときに、炉内の燃焼排ガスを排出する燃焼排ガス排出
    装置を設けたことを特徴とする加熱炉。
  2. 【請求項2】 交番燃焼する蓄熱式燃焼バーナを1組以
    上配置し、水封装置をもった加熱炉の操業方法であっ
    て、蓄熱式燃焼バーナの燃焼量を所定値以上に増加させ
    るときには、蓄熱式燃焼バーナへの単位時間当りの燃料
    供給量を徐々に増加させることにより、炉内圧力が一定
    圧力以下に保たれるようにしたことを特徴とする加熱炉
    の操業方法。
  3. 【請求項3】 交番燃焼する蓄熱式燃焼バーナを1組以
    上配置し、水封装置をもった加熱炉の操業方法であっ
    て、交番燃焼している蓄熱式燃焼バ−ナの燃焼を切り換
    えるときには、燃焼している側の燃焼バ−ナに供給され
    ている燃料を、所定の時間かけて定常燃焼状態から徐々
    に減少させて供給を停止するとともに、燃焼排ガスを排
    気していた側の燃焼バ−ナにおいては、前記所定時間内
    に燃料の供給量を徐々に増加させながら定常燃焼状態に
    到達させて、交番燃焼している蓄熱式燃焼バ−ナ対全体
    に対する燃料の供給量を一定に保持することにより、炉
    内圧力が一定圧力以下に保たれるようにしたことを特徴
    とする加熱炉の操業方法。
  4. 【請求項4】 交番燃焼する蓄熱式燃焼バーナを1組以
    上配置し、水封装置をもった加熱炉の操業方法であっ
    て、蓄熱式燃焼バーナへの燃料の供給量が、他の蓄熱式
    燃焼バーナへの燃料の供給停止にともなって過剰となら
    ないように、蓄熱式燃焼バーナへの燃料の供給圧力を一
    定に保つことにより、炉内圧力が一定圧力以下に保たれ
    るようにしたことを特徴とする加熱炉の操業方法。
JP8228669A 1996-05-08 1996-08-29 加熱炉およびその操業方法 Pending JPH1026340A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100405508B1 (ko) * 1998-10-10 2004-03-24 주식회사 포스코 축열식버너를이용한저NOx형축열연소방법
JP2011058781A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Nippon Steel Corp バーナの燃焼制御装置及びバーナの燃焼制御方法
JP2013231551A (ja) * 2012-04-27 2013-11-14 Panasonic Corp 吸収式冷凍機
JP5525030B1 (ja) * 2012-12-28 2014-06-18 株式会社スパン・ライフ 恒温恒湿装置、恒温恒湿処理物、およびその製造方法
KR102023569B1 (ko) * 2018-06-28 2019-11-04 성진엔지니어링(주) 축열식 VOC(Volatile Organic Compound) 연소장치

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