JPH1026287A - 脈動吸収ホース - Google Patents

脈動吸収ホース

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JPH1026287A
JPH1026287A JP8195340A JP19534096A JPH1026287A JP H1026287 A JPH1026287 A JP H1026287A JP 8195340 A JP8195340 A JP 8195340A JP 19534096 A JP19534096 A JP 19534096A JP H1026287 A JPH1026287 A JP H1026287A
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JP
Japan
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hose
inner tube
pulsation
compartment
pulsation absorbing
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Application number
JP8195340A
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English (en)
Inventor
Yoshikazu Hirose
吉一 広瀬
Takao Fuma
孝夫 夫馬
Yuichi Ito
裕一 伊藤
Hiroshi Onaka
博史 大中
Takahiro Komori
敬博 古森
Taizo Ogawa
泰三 小川
Shoichi Kano
昭一 加納
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体供給源から圧送される流体の脈動の吸収
効率の向上を通して消音効果を高める。 【解決手段】 脈動吸収ホース10は、オイルの管路を
形成するホース12と、環状のインナーチューブ24と
を備える。インナーチューブ24は、ホース管路に沿っ
て環状の隙間30を形成するよう、ホース12の内部に
配設・固定されており、その内部をホース内流路24a
とする。また、インナーチューブ24は、チューブ外周
から突出した第1突起25と第2突起26とを有し、こ
れら突起により、隙間30を第1区画室31と第2区画
室32とに区画・分割する。そして、第1区画室31,
第2区画室32は、第1貫通孔27,28によりそれぞ
れホース内流路24aと連通される。このため、各区画
室は、共鳴室として機能し、共鳴型のレゾネータとして
作用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体供給源から圧
送される流体の管路を形成し、該流体が圧送される際の
脈動を吸収する脈動吸収ホースに関する。
【0002】
【従来の技術】流体供給源、例えば油圧ポンプから流体
を圧送する場合、ポンプ負荷の変動等により流体は脈動
をもって圧送される。そして、脈動をもったまま流体が
ホースを通過すると、ホース通過の際に異音が発生す
る。このため、この脈動を流体がホースを流れる間に減
衰させ、脈動減衰を通して異音抑制、即ち消音を図る脈
動吸収ホースが提案されている。例えば、特開昭60−
201194では、ホースの内部に環状のインナーチュ
ーブを配設・固定し、このインナーチューブとホース内
壁との間の隙間を環状室とした脈動吸収ホースが提案さ
れている。そして、このホースでは、環状室とインナー
チューブ自由端側のホースの内部空間とで、ポンプから
の吐出脈動を干渉させて打ち消し、この環状室とホース
の内部空間とで脈動減衰機能を発揮させている。なお、
インナーチューブの出口を流体が通過する際には、流体
は流路径が拡張されたホースの内部空間に流出するの
で、インナーチューブの出口部分がいわゆる拡張型のレ
ゾネータ(消音器)として機能する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように構成された従来の脈動吸収用ホースを用いても、
以下に記すような理由から、十分な消音を図れないこと
があった。
【0004】上記の従来の脈動吸収用ホースでは、ホー
スの内部に環状のインナーチューブを配設・固定した場
合、環状室とホースの内部空間との関係が定まってしま
う。具体的には、環状室とホースの内部空間の長さや容
積のほか、インナーチューブの内径とホース内径との比
などは、用いるホースとインナーチューブとで一義的に
定まる。そして、このようにして定まった環状室とホー
スの内部空間との関係で脈動吸収がなされることにな
る。このため、脈動がそれまで吸収されていた脈動の周
波数と異なる周波数で起きると、この新たな脈動に対し
ての吸収効果が低減し、消音が不十分となる。
【0005】本発明は、上記問題点を解決するためにな
され、流体供給源から圧送される流体の脈動の吸収効率
の向上を通して消音効果を高めることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】か
かる課題を解決するため、本発明の脈動吸収ホースは、
流体供給源から圧送される流体の管路を形成し、該流体
が圧送される際の脈動を吸収するホースであって、耐圧
性を有するホースと、該ホースの内壁との間に前記管路
に沿った隙間を形成するよう、前記ホースの内部に配設
・固定される環状のインナーチューブとを有し、該イン
ナーチューブと前記ホースとの間には複数の隔壁部材を
設けて前記隙間に複数の区画室を形成すると共に、該複
数の区画室のそれぞれの区画室と前記インナーチューブ
内部とを連通する連通孔を有することを特徴とする。
【0007】上記構成を有する本発明の脈動吸収ホース
では、ホースの内壁とインナーチューブとの間に隔壁部
材により区画・分割して形成した複数の区画室のそれぞ
れの区画室を、連通孔によりインナーチューブ内部と連
通させている。よって、このそれぞれの区画室を、いわ
ゆる共鳴室として機能させて共鳴型のレゾネータとして
作用させることができる。そして、それぞれの区画室が
共鳴室として機能する際の共鳴周波数を区画室の容積,
連通孔位置や径,ホースおよびインナーチューブの径や
チューブ長さ等を調整することで各区画室ごとに個別に
設定できるので、各区画室は、異なる共鳴周波数の脈動
を吸収する共鳴室として機能し、個別に消音効果を発揮
する。この結果、本発明の脈動吸収ホースによれば、複
数の周波数の脈動の吸収を通して広範囲の周波数域の脈
動吸収を図ることができ、高い消音効果を発揮すること
ができる。
【0008】上記の構成を有する本発明の脈動吸収ホー
スにおいて、前記インナーチューブは、前記ホースより
短寸であるものとすることができる。
【0009】この構成によれば、インナーチューブの自
由端において、流体の流路径がインナーチューブ内径か
らホース内径に拡張するので、この自由端側に拡張型の
レゾネータを形成する。このため、各区画室での共鳴型
のレゾネータと相俟ってより一層の消音効果の向上を図
ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る脈動吸収ホー
スの実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は、実
施例の脈動吸収ホース10を軸方向に沿って破断した概
略断面図である。
【0011】図示するように、脈動吸収ホース10は、
パワーステアリング装置においてその作動流体(オイ
ル)の管路を形成するホース12を有する。ホース12
は、高圧(8MPa)でのオイル圧送を図るために、ホ
ース自体の耐圧性と材質並びに肉厚等が定めら。本実施
例では、二層構造を採用し、外層12aをクロロプレン
ゴム(CR)から形成し、内層12bをブタジエン・ア
クリロニトリル共重合物(NBR)から形成した。ま
た、この内外層の間には、66ナイロンを二層に編み込
んでなる補強用の繊維層12cが設けられている。そし
て、このホース12は、内径が約10mmで外径が20
mmとされている。なお、ホース12は、各層の溶融材
料を補強用繊維と共に同軸押し出しする手法で製造され
ている。
【0012】ホース12の両端には、継手14が固定さ
れている。継手14は、鉄製のパイプ材から形成された
ニップル16と、ソケット18とから構成されている。
ニップル16は、図示するようにホース12にその端部
から嵌め込まれ、ホース12のホース管路13を外部の
管路、例えばオイルポンプとを連結する。ソケット18
は、鉄材を用いて形成された筒状体であり、その底部分
を、ニップル16に対しての固定とホース12に対して
のストッパーとして機能するロック箇所20とする。ソ
ケット18は、このロック箇所20をニップル16外周
の溝に嵌め込み、円周等分箇所で嵌合箇所をかしめるこ
とで、ニップル16に固定されている。そして、ホース
の端部からニップル16と同軸配置されホースの所定範
囲を覆う部分のソケット部22は、適宜箇所で、ニップ
ル16の側に向けて環状に陥没してかしめ成形されてお
り、ソケット18は、かしめ前のホース肉厚をこのかし
め箇所で縮めてホース12を圧縮挟持する。なお、ソケ
ット18のかしめ成形は、ホース12の軸回りに分割さ
れた図示しない複数個のかしめダイスをホース12の軸
方向(矢印方向)に押し付けることで行なわれる。
【0013】この場合、ホース12の左端の継手14
は、そのニップル16を直にホース12に嵌め込んで上
記のように固定されており、右端の継手14は、ニップ
ル16とホース12との間に後述するインナーチューブ
24を介在させた状態で、固定されている。つまり、ホ
ース12の右端では、インナーチューブ24とホース1
2とが、ソケット18のかしめにより共締めされてニッ
プル16とソケット18に圧縮挟持されている。
【0014】また、脈動吸収ホース10は、ホース12
の内部に環状のインナーチューブ24を有する。このイ
ンナーチューブ24は、耐油性並びに可撓性を有する樹
脂、例えば66ナイロン等のポリアミド樹脂を用いて周
知の樹脂成形手法により形成されており、内径が約4m
mで外径が6mmとされている。従って、インナーチュ
ーブ24がホース12の内部に略同軸に配置されると、
この両者の間には、ホース管路に沿って環状の隙間30
が形成される。また、インナーチューブ24が配置され
ている箇所では、インナーチューブ24の内部がオイル
が流れるホース内流路24aとなり、インナーチューブ
24の左方はホース12のホース管路13がオイル流路
となる。
【0015】インナーチューブ24は、そのチューブ外
周から外側に環状に突出した第1突起25と第2突起2
6とを有する。また、第1突起25の右方には、インナ
ーチューブ24の壁面を貫通する第1貫通孔27が、同
じく第2突起26の右方には第2貫通孔28が空けられ
ている。第1突起25,第2突起26は、上記の隙間3
0の間隔より長く突出形成されている。よって、ホース
12の内部へのインナーチューブ24の配置が完了する
と、隙間30は、この第1突起25,第2突起26がホ
ース12の内壁に接触することで、複数の区画室、本実
施例にあっては、第1突起25と第2突起26との間の
第1区画室31と、第2突起26右方の第2区画室32
とに区画・分割される。そして、この第1区画室31は
第1貫通孔27により、第2区画室32は第2貫通孔2
8により、それぞれインナーチューブ24のホース内流
路24aと連通される。
【0016】この脈動吸収ホース10に図示しないオイ
ルポンプからオイルが図中矢印で示すように圧送される
と、当該オイルはインナーチューブ24のホース内流路
24aを通過して、ホース12のホース管路13に流れ
る。この際、オイルは、第1貫通孔27,第2貫通孔2
8を経て第1区画室31や第2区画室32にも流入す
る。このように小径の通路たる第1貫通孔27,第2貫
通孔28からオイルが流入する第1区画室31および第
2区画室32は、その構造から共鳴室として機能し、共
鳴型のレゾネータとして作用する。このため、第1区画
室31,第2区画室32が共鳴室として機能する際の共
鳴周波数の脈動をもってオイルが圧送されると、オイル
がホース内流路24aを通過する間にこの脈動が第1区
画室31,第2区画室32により吸収される。また、イ
ンナーチューブ24の自由端側では、オイルの流路径が
ホース内流路24aの内径からホース管路13の内径に
拡張するので、この自由端側では拡張型のレゾネータが
形成される。このため、インナーチューブ24の自由端
側でも、流路径の変化の程度等で定まる所定周波数の脈
動が吸収される。従って、脈動吸収ホース10によれ
ば、第1区画室31,第2区画室32での共鳴型のレゾ
ネータとインナーチューブ24の自由端側の拡張型のレ
ゾネータとにより、脈動吸収の効率が向上し、高い消音
効果を発揮することができる。
【0017】ここで、本実施例の脈動吸収ホース10の
評価について説明する。評価に供した脈動吸収ホース1
0は、ホース12およびインナーチューブ24の内外径
は上記した寸法であり、ホース12のホース長は590
mm,インナーチューブ24の長さは482mmであ
る。また、第1突起25は、インナーチューブ24の自
由端から約20mmの位置に形成され、第2突起26は
この第1突起25から約276mm隔たった位置に形成
されており、インナーチューブ24の右端は約35mm
の範囲に亘ってホース12の内壁と接触している。よっ
て、第1区画室31は、その長さが約276mmで厚み
が約2mmの区画室となり、第2区画室32は、その長
さが約186mmで厚みが約2mmの区画室となる。ま
た、第1貫通孔27は、第1突起25から約138mm
隔てて2個空けられており、その直径は約1mmであ
る。第2貫通孔28は、第2突起26から約93mm隔
てて2個空けられており、その直径は約1mmである。
その一方、対比される脈動吸収ホース(比較ホース)
は、第1突起25,第2突起26および第1貫通孔2
7,第2貫通孔28を有しないストレート状のインナー
チューブをホース12の内部にインナーチューブ24と
同様に配置・固定したものである。なお、この比較ホー
スにおけるインナーチューブは、インナーチューブ24
と同一長さおよび同一径である。
【0018】そして、上記の脈動吸収ホース10と比較
ホースとを次の評価試験に供した。即ち、図2に示すよ
うに、圧力ポンプPを中心とする循環系を形成し、この
経路の一部にテストホース(脈動吸収ホース10,比較
ホース)を組み込み、テストホース上流の圧力(流入圧
力PIN)とテストホース下流の圧力(流出圧力POUT)
とを測定し、その圧力比で脈動吸収の様子を評価した。
この場合、圧力ポンプPは、ドレンタンクDTからのオ
イルを一定圧力で圧送するものとし、ポンプ下流の管路
に設けた弁Vをオン・オフすることで、弁の下流にはそ
のオン・オフ周期で定まる周波数の脈動を生じさせ、こ
の脈動をもってオイルをテストホースに流入させた。そ
の結果を図3に示す。なお、この図3における縦軸は、
流入圧力PINと流出圧力POUT の比(POUT /PIN)で
あり単位はデシベル(dB)である。
【0019】この図3から明らかなように、従来の脈動
吸収ホースに該当する比較ホースと実施例の脈動吸収ホ
ース10とも、脈動の周波数が高くなると脈動吸収の効
率が高まっている。しかし、比較例ホースでは、脈動周
波数がf1(約300Hz)の周辺では、高い効率で脈
動が吸収されているものの、これより高い周波数f2
(約500Hz)の周辺の周波数帯と周波数f3(約7
00Hz)の周辺の周波数帯では、その前後の周波数帯
に比べて脈動の吸収効率は劣る。つまり、比較ホース
は、この周波数f1(約300Hz)の周辺の周波数帯
の脈動の吸収については有効であるものの、他の領域の
周波数帯の脈動についても対応を図ることは難しいとい
える。これは、既述したように、ホースとインナーチュ
ーブとの間の環状室とホースの内部空間との関係が一義
的に定まることによる。
【0020】しかしながら、実施例の脈動吸収ホース1
0では、周波数f1(約300Hz)の周辺の周波数帯
に加え、周波数f2(約500Hz)の周辺の周波数帯
と周波数f3(約700Hz)の周辺の周波数帯につい
ても、これら周波数帯の脈動を有効に吸収できるといえ
る。このように複数の周波数帯の脈動吸収に効果がある
のは、第1区画室31,第2区画室32が共鳴型のレゾ
ネータとして脈動吸収を行なうと共に、インナーチュー
ブ24の自由端側で形成された拡張型のレゾネータでも
脈動吸収がなされることによる。そして、この図3か
ら、本実施例の脈動吸収ホース10によれば、第1区画
室31,第2区画室32での共鳴型のレゾネータとイン
ナーチューブ24の自由端側の拡張型のレゾネータとに
より、脈動吸収の効率が向上し、高い消音効果を発揮す
ることができることが確認された。
【0021】ところで、第1区画室31,第2区画室3
2が共鳴型のレゾネータとして脈動吸収を果たすに当た
り、ヘルムホルツの共鳴原理から、その共鳴周波数f
は、以下の数式1で表わされる。なお、この数式1にお
けるSは第1貫通孔27,第2貫通孔28の1個当たり
の開口面積であり、Lはインナーチューブ24の肉厚で
あり、nは各区画室当たりの貫通孔の個数であり、Vは
第1区画室31,第2区画室32の容積である。また、
Cはオイル内音速である。
【0022】
【数1】
【0023】従って、各区画室が共鳴型のレゾネータと
して作用する際の共鳴周波数fは、この数式1における
変数(S,L,n,V)を個別に調整することで、図4
に示すように、種々の値に調整される。具体的には、第
1区画室31,第2区画室32における第1貫通孔2
7,第2貫通孔28の開口面積Sを増大させれば、各区
画室を高い共鳴周波数fの脈動に対しての吸収が可能な
ものとでき(図4(a))、各区画室における貫通孔の
個数を増やせば、やはり、各区画室を高い共鳴周波数f
の脈動に対しての吸収が可能なものとすることができる
(図4(b))。また、第1貫通孔27,第2貫通孔2
8の孔長さとなるインナーチューブの肉厚Lを増大させ
れば、各区画室を低い共鳴周波数fの脈動に対しての吸
収が可能なものとでき(図4(c))、各区画室の容積
Vを増大させれば、やはり、各区画室を低い共鳴周波数
fの脈動に対しての吸収が可能なものとすることができ
る(図4(d))。この場合、各区画室の容積Vは、ホ
ース12の内径とインナーチューブ24の外径並びに第
1突起25,第2突起26の配置位置により定まる。
【0024】このため、本実施例の脈動吸収ホース10
をステアリング装置におけるオイル配管に用いた車両で
は、当該ステアリング装置のオイルポンプの特性等に応
じて、共鳴周波数fを種々調整できる。よって、車室の
静寂性を、異音発生源の低減を通してより一層高めるこ
とができる。なお、貫通孔の開口面積Sとその個数n
と、インナーチューブの肉厚Lと、区画室の容積Vを規
定するためのホース12の内径,インナーチューブ24
の外径並びに第1突起25,第2突起26の配置位置
は、車両の設計段階における特性解析或いは実車を用い
た試験を経て各区画室ごとに決定される。この結果、脈
動吸収の対象となる共鳴周波数fを複数個設定してそれ
ぞれの周波数の脈動吸収を図ることができると共に、こ
の複数の共鳴周波数fを車両の型式に対応して設定でき
るので、汎用性を高めることができる。
【0025】次に、変形例について説明する。なお、以
下の説明に当たっては、上記の脈動吸収ホース10と同
一の機能を果たす部材については同一の符号を用いると
とし、その説明は省略する。
【0026】図5に示すように、変形例の脈動吸収ホー
ス10Aでは、用いるインナーチューブの形状とホース
12への固定の様子が相違する。つまり、この脈動吸収
ホース10Aでは、ホース12の内部に配設されるイン
ナーチューブ24Aは、その端部(右端)に、ホース1
2の内周壁に密着する固定用肉厚部35を有する。そし
て、インナーチューブ24Aは、ホース12を拡張した
状態でホース12に挿入され、元の状態に復帰したホー
ス12により固定用肉厚部35が締め付けられること
で、このホース12の内部に配設・固定される。これに
より、ホース12の両端の継手14は同一のものとな
る。
【0027】このように配設・固定されたインナーチュ
ーブ24Aは、第1突起25,第2突起26をホース1
2の内壁に接触させて、ホース管路に沿った環状の隙間
30を、上記の実施例の脈動吸収ホース10と同様に、
第1区画室31と第2区画室32とに区画・分割する。
従って、変形例の脈動吸収ホース10Aにあっても、脈
動吸収ホース10と同様に、第1区画室31,第2区画
室32で二つの共鳴型のレゾネータが形成され、インナ
ーチューブ24Aの自由端側に拡張型のレゾネータが形
成されるので、これらレゾネータにより、脈動吸収の効
率の向上を通して、高い消音効果を発揮することができ
る。また、この変形例の脈動吸収ホース10Aでは、ホ
ース12の両端の継手14を同一のものとできるので、
部品点数の低減や組み付け工程(かしめ工程)の共通化
等を通して、コスト低減を図ることができる。
【0028】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明は上記の実施例や実施形態になんら限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種
々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、区
画室を形成する隔壁部材は必ずしもインナーチューブに
設ける必要はなく、別部材としてインナーチューブとホ
ースとの間に介在させたり、ホースの側に設ける構成を
採ることもできる。また、インナーチューブ24,24
Aをホース12の両端に配設・固定するよう構成しても
よいことは勿論である。更に、変形例のインナーチュー
ブ24Aを、ホース12のホース管路の複数箇所に配設
・固定するような構成を採ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の脈動吸収ホース10を軸方向に沿って
破断した概略断面図。
【図2】実施例の脈動吸収ホース10と比較ホースとに
ついて行なった評価試験を説明するための説明図。
【図3】この評価試験の結果を示すグラフ。
【図4】各区画室が共鳴型のレゾネータとして作用する
際の共鳴周波数fの調整の様子を説明するための説明
図。
【図5】変形例の脈動吸収ホース10Aを軸方向に沿っ
て破断した概略断面図。
【符号の説明】
10,10A…脈動吸収ホース 12…ホース 13…ホース管路 14…継手 16…ニップル 18…ソケット 24,24A…インナーチューブ 24a…ホース内流路 25…第1突起 26…第2突起 27…第1貫通孔 28…第2貫通孔 30…隙間 31…第1区画室 32…第2区画室 35…固定用肉厚部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 夫馬 孝夫 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 伊藤 裕一 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 大中 博史 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 古森 敬博 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 小川 泰三 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 加納 昭一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体供給源から圧送される流体の管路を
    形成し、該流体が圧送される際の脈動を吸収するホース
    であって、 耐圧性を有するホースと、 該ホースの内壁との間に前記管路に沿った隙間を形成す
    るよう、前記ホースの内部に配設・固定される環状のイ
    ンナーチューブとを有し、 該インナーチューブと前記ホースとの間には複数の隔壁
    部材を設けて前記隙間に複数の区画室を形成すると共
    に、該複数の区画室のそれぞれの区画室と前記インナー
    チューブ内部とを連通する連通孔を有することを特徴と
    する脈動吸収ホース。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の脈動吸収ホースであっ
    て、 前記インナーチューブは、前記ホースより短寸である脈
    動吸収ホース。
JP8195340A 1996-07-05 1996-07-05 脈動吸収ホース Pending JPH1026287A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2009113733A (ja) * 2007-11-09 2009-05-28 Hitachi Ltd パワーステアリング装置

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