JPH10260118A - 液体試料中の成分物質の自動抽出装置および液体試料中の成分物質の自動濃度測定装置 - Google Patents

液体試料中の成分物質の自動抽出装置および液体試料中の成分物質の自動濃度測定装置

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JPH10260118A
JPH10260118A JP9085640A JP8564097A JPH10260118A JP H10260118 A JPH10260118 A JP H10260118A JP 9085640 A JP9085640 A JP 9085640A JP 8564097 A JP8564097 A JP 8564097A JP H10260118 A JPH10260118 A JP H10260118A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体試料中に含まれる成分物質を溶媒抽出し
てその濃度を測定する場合に、溶媒抽出の一連の操作を
自動的に行うことができ、作業者の労力の低減と時間の
短縮化およびスペースの有効利用を図ることができる装
置を提供する。 【解決手段】 複数本のサンプル管を保持するテーブル
48、複数本の抽出用容器および複数本の収容容器を保
持するテーブル50、サンプル管内から液体試料を吸入
してその液体試料を抽出用容器内へ吐出するサンプル分
注ユニット52、抽出用容器内へ有機溶媒を吐出する溶
媒分注ユニット56、抽出用容器内に入った液体試料中
の目的とする成分物質を有機溶媒中へ移行させる振盪
機、および抽出用容器内において分離したサンプル分離
液を吸入してそのサンプル分離液を収容容器内へ吐出す
る分離液分注ユニット62を備えて装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、血清、血漿、全
血、尿、生体組織等のホモジネート(上清)、反応混合
液などの液体試料中に含まれる特定の成分物質を溶媒抽
出する操作を自動的に行うことができる自動抽出装置、
ならびに、液体試料中に含まれる特定の成分物質を溶媒
抽出して、その濃度を測定するまでの全ての操作を自動
的に行うことができる自動濃度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、血液中に含まれる薬物の濃度を
測定するには、有機溶媒を用い、血液中から薬物成分を
有機溶媒中に溶解させて分離(溶媒抽出)し、有機溶媒
中に薬物成分が溶解したサンプル分離液を必要により濃
縮した後、そのサンプル分離液を高速液体クロマトグラ
フィーなどの分析機器へ注入するようにしている。この
一連の測定操作の1例を挙げると、サンプル管からの血
液試料の吸入および遠心分離用沈殿管(以下、「遠沈
管」という)への血液試料の吐出(血液試料の分注)→
遠沈管への抽出用有機溶媒の分注→遠沈管へのキャップ
の装着→遠沈管の振盪→遠心分離→遠沈管からのキャッ
プの取外し→遠沈管からのサンプル分離液(有機溶媒層
側に分離し目的とする成分物質が溶解した液)の吸入お
よび濃縮用試験管へのサンプル分離液の吐出(サンプル
分離液の分注)→濃縮→試験管からの濃縮サンプル分離
液の吸入および高速液体クロマトグラフィーへの濃縮サ
ンプル分離液の注入の各操作を順次経ることにより、血
液中の薬物濃度の測定が行われる。
【0003】ところで、従来、遠沈管の振盪や遠心分離
などの操作は、振盪機や遠心分離機などを用いて行われ
ているが、血液試料の分注、有機溶媒の分注およびサン
プル分離液の分注の各操作は、使い捨てのディスポーザ
ブルチップ(以下、「デイスポチップ」という)を着脱
自在に先端部に装着したマイクロピペットやホールピペ
ットなどを使用して人手により行われていた。また、遠
沈管に対するキャップの着脱操作や試験管からの濃縮サ
ンプル分離液の吸入および高速液体クロマトグラフィー
への液注入の各操作も、人手により行われていた。
【0004】なお、各種の分注操作を、分注ノズル、シ
リンジおよびその駆動モータ、分注ノズルの移動機構な
どを備えた液体分注装置により自動化することは可能で
ある。しかしながら、シリンジの駆動量を制御して分注
ノズル内への液体の吸入量を調節するような一般的な方
式では、吸入しようとする液体の比重や粘度、表面張力
などの違いにより、また、分注ノズルの周辺温度の変化
により、液体の吸入量を所望通り正確に調節することが
できないことがある。また、特にサンプル分離液の分注
操作におけるように有機溶媒を分注ノズル内へ吸入する
場合には、ジエチルエーテル、酢酸エチル、クロロホル
ムなどといった有機溶媒は揮発性が高く、粘度が低く、
表面張力が小さくて、比重が小さいため、吸入位置から
分注位置へ分注ノズルを移動させる間などに分注ノズル
の下端口から液垂れが起こり易い。さらに、遠心分離に
より上層液と下層液とに分離させた後、遠沈管内で有機
溶媒層である下層側に分離されたサンプル分離液だけ
を、コンタミネーションが生じないように分取する操作
を自動化することは、非常に困難であった。これらの事
情から、従来、液−液溶媒抽出における分注操作は手作
業で行われており、また、振盪機や遠心分離機などは使
用されていたが、溶媒抽出操作における全工程を自動化
した装置は、従来無かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した血液中の薬物
濃度の測定などの分析作業が行われる臨床検査センター
や製薬会社の研究室などにおいては、大量の検体を一度
に分析処理する必要がある。このように一度に大量の検
体の分析処理を行わなければならない場合において、上
記したような分注操作などの個々の操作を人手によって
行うのは、多くの労力と時間とを必要とする。また、上
記した各操作を複数人の作業者で分担して行うような場
合には、各人の作業に支障が出ない程度の比較的広い作
業スペースを必要とすることになる。
【0006】この発明は、以上のような事情に鑑みてな
されたものであり、血清、血漿、全血、ホモジネート、
反応混合液などの液体試料中に含まれる薬剤等の特定の
成分物質を溶媒抽出して、その濃度を測定する場合に、
溶媒抽出の一連の操作を自動的に行うことができ、ま
た、溶媒抽出から濃度測定までの一連の操作の全工程を
自動的に行うことができ、その一連の操作に従来要して
いた作業者の労力の低減と時間の短縮化を図るととも
に、スペースの有効的利用を図ることができる、液体試
料中の成分物質の自動抽出装置ならびに液体試料中の成
分物質の自動濃度測定装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
液体試料の入ったサンプル容器を複数本保持するサンプ
ル保持部と、複数本の抽出用容器を保持する抽出用容器
保持部と、前記サンプル保持部から取り出されもしくは
前記サンプル保持部に保持されたサンプル容器内から所
定量の液体試料を吸入し、その吸入された液体試料を、
前記抽出用容器保持部から取り出されもしくは前記抽出
用容器保持部に保持された抽出用容器内へ吐出するサン
プル分注手段と、前記抽出用容器内へ所定量の抽出用有
機溶媒を吐出する抽出用溶媒分注手段と、前記抽出用容
器内に入った液体試料中の目的とする成分物質を抽出用
有機溶媒中へ移行させる成分物質移行手段と、複数本の
収容容器を保持する収容容器保持部と、前記抽出用容器
内において分離し目的とする成分物質が有機溶媒に溶解
したサンプル分離液を所定量だけ吸入し、その吸入され
たサンプル分離液を、前記収容容器保持部から取り出さ
れもしくは前記収容容器保持部に保持された収容容器内
へ吐出する分離液分注手段とを備えて、液体試料中の成
分物質の自動抽出装置を構成したことを特徴とする。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1記載の自
動抽出装置にさらに、収容容器内に入ったサンプル分離
液を蒸発させてサンプル分離液を乾固させる蒸発乾固手
段を設けたことを特徴とし、また、請求項3に係る発明
は、請求項2記載の自動抽出装置にさらに、収容容器内
へ所定量の溶解用有機溶媒を吐出する溶解用溶媒分注手
段と、前記収容容器内において、乾固された残渣を溶解
用有機溶媒に溶解させる溶解手段とを設けたことを特徴
とする。そして、請求項4に係る発明は、請求項3記載
の自動抽出装置において、溶解手段として、収容容器を
振盪させる振盪機を設置したことを特徴とする。また、
請求項5に係る発明は、請求項2ないし請求項4のいず
れかに記載の自動抽出装置において、収容容器をその周
囲から加熱するヒータと、収容容器内へその上部開口を
通して窒素ガスを吹き込む窒素ガス供給手段とにより、
蒸発乾固手段を構成したことを特徴とする。
【0009】請求項6に係る発明は、請求項1記載の自
動抽出装置にさらに、収容容器内に入ったサンプル分離
液の有機溶媒の一部を蒸発させてサンプル分離液を濃縮
させる濃縮手段を設けたことを特徴とする。そして、請
求項7に係る発明は、請求項6記載の自動抽出装置にお
いて、収容容器をその周囲から加熱するヒータと、収容
容器内へその上部開口を通して窒素ガスを吹き込む窒素
ガス供給手段とにより、濃縮手段を構成したことを特徴
とする。
【0010】請求項8に係る発明は、請求項1ないし請
求項7のいずれかに記載の自動抽出装置において、抽出
用容器内に入ったサンプル分離液を所定量だけ下端口か
ら吸入し、そのサンプル分離液を下端口から吐出する分
注ノズルと、この分注ノズルを保持するノズル保持手段
と、このノズル保持手段を、前記分注ノズルの下端口が
前記抽出用容器内のサンプル分離液中に浸漬する下方位
置と分注ノズル下端口が抽出用容器から上方へ離間した
上方位置との間で昇降させるノズル昇降手段と、前記ノ
ズル保持手段を、前記抽出用容器の直上位置と分注位置
との間で移動させるノズル移動手段と、前記分注ノズル
内へその下端口から前記抽出用容器内のサンプル分離液
を所定量だけ吸入させ、前記分注位置において分注ノズ
ル内のサンプル分離液をその下端口から吐出させるシリ
ンジと、このシリンジを駆動させるシリンジ駆動手段
と、このシリンジ駆動手段を制御するシリンジ制御手段
とを備えることにより、分離液分注手段を構成したこと
を特徴とする。そして、請求項9に係る発明は、請求項
8記載の自動抽出装置において、分注ノズルの下端口が
抽出用容器内のサンプル分離液中から引き上げられる際
に、分注ノズル下端口がサンプル分離液上に出た時に分
注ノズル内へその下端口から微小流量の空気を吸入させ
続けて、分注ノズル内のサンプル分離液内部に気泡を発
生させ、この状態を、分注ノズル内のサンプル分離液が
吐出される直前まで継続させる気泡発生手段を、分離液
分注手段が有していることを特徴とする。また、請求項
10に係る発明は、請求項8または請求項9記載の自動
抽出装置において、分離液分注手段が、抽出用容器内の
サンプル分離液中に下端口が浸漬させられた状態の分注
ノズル内に所定量のサンプル分離液が吸入された時にサ
ンプル分離液の上端が位置する高さ位置に配設されてサ
ンプル分離液の上端がその高さ位置に達したかどうかを
光電的に検知する液面センサを有しており、前記液面セ
ンサの検知信号に基づいてシリンジ制御手段によりシリ
ンジ駆動手段を制御して前記シリンジの駆動を停止させ
るようにすることを特徴とする。そして、請求項11に
係る発明は、請求項10記載の自動抽出装置において、
ノズル昇降手段を、パルス数によって駆動量を制御され
るステッピングモータにより構成し、分注ノズルの下端
口を抽出用容器内のサンプル分離液中へ浸漬させるため
に分注ノズルを下降させる際に分注ノズルの下端が基準
の高さ位置に達したかどうかを検知するノズル検知手段
を設け、前記ノズル検知手段により、分注ノズル下端が
基準高さ位置に達したことが検知された時点から、一定
のパルス数の信号を前記ステッピングモータへ入力させ
るようにすることを特徴とする。さらに、請求項12に
係る発明は、請求項8ないし請求項11のいずれかに記
載の自動抽出装置において、分注ノズルを、使い捨て吸
入管を用いて構成したことを特徴とする。
【0011】請求項13に係る発明は、請求項1ないし
請求項12のいずれかに記載の自動抽出装置において、
抽出用容器内へ所定量の水または水溶液を吐出する水ま
たは水溶液分注手段を設けたことを特徴とする。
【0012】請求項14に係る発明は、請求項1ないし
請求項13のいずれかに記載の自動抽出装置において、
抽出用容器にキャップを着脱させるキャップ着脱手段を
設けたことを特徴とする。
【0013】請求項15に係る発明は、請求項1ないし
請求項14のいずれかに記載の自動抽出装置において、
成分物質移行手段として、抽出用容器を振盪させる振盪
機を設置したことを特徴とする。
【0014】請求項16に係る発明は、請求項1ないし
請求項15のいずれかに記載の自動抽出装置において、
成分物質移行手段によって液体試料中から目的とする成
分物質が抽出用有機溶媒中へ移行させられた液を遠心分
離する遠心分離機を設けたことを特徴とする。そして、
請求項17に係る発明は、請求項16記載の自動抽出装
置において、上面が開口した管状をなす遠心分離用沈殿
管と、中央部に貫通孔を有し前記遠心分離用沈殿管の上
端部に密嵌する密栓部、前記遠心分離用沈殿管の内径寸
法より小さい外径寸法を有する管状をなして上端部が前
記密栓部の貫通孔部に連接し遠心分離用沈殿管の上端部
に密栓部を密嵌させたときに下端が遠心分離用沈殿管の
内底面付近に位置する程度の長さに形成された内管部、
および、この内管部の下端を液密に閉塞しかつ下向きの
押圧力によって容易に脱落もしくは破裂する閉塞部から
なり、前記遠心分離用沈殿管の上面開口部に被されるキ
ャップとにより、抽出用容器を構成したことを特徴とす
る。
【0015】請求項18に係る発明は、請求項1または
請求項3ないし請求項17のいずれかに記載の自動抽出
装置と、液体試料中の成分物質の濃度を測定する濃度測
定手段と、収容容器内から目的とする成分物質が有機溶
媒に溶解した成分溶解液を吸入し、その吸入された成分
溶解液を所定量だけ前記濃度測定手段に注入する液注入
手段と備えることにより、液体試料中の成分物質の自動
濃度測定装置を構成したことを特徴とする。そして、請
求項19に係る発明は、請求項18記載の自動濃度測定
装置において、液注入手段が、濃度測定手段に注入され
る所定量の成分溶解液を保持する計量管を有しているこ
とを特徴とする。
【0016】請求項20に係る発明は、液体試料の入っ
たサンプル容器を複数本保持するサンプル保持部と、複
数本の容器を保持する容器保持部と、前記サンプル保持
部から取り出されもしくは前記サンプル保持部に保持さ
れたサンプル容器内から所定量の液体試料を吸入し、そ
の吸入された液体試料を、前記容器保持部から取り出さ
れもしくは前記容器保持部に保持された容器内へ吐出す
るサンプル分注手段と、前記容器内へ所定量の抽出用有
機溶媒を吐出する抽出用溶媒分注手段と、前記容器内に
入った液体試料中の目的とする成分物質を抽出用有機溶
媒中へ移行させる成分物質移行手段と、液体試料中の成
分物質の濃度を測定する濃度測定手段と、前記容器内に
おいて分離し目的とする成分物質が有機溶媒に溶解した
サンプル分離液を吸入し、その吸入されたサンプル分離
液を所定量だけ前記濃度測定手段に注入する分離液注入
手段とを備えることにより、液体試料中の成分物質の自
動濃度測定装置を構成したことを特徴とする。
【0017】請求項21に係る発明は、請求項20に記
載の自動濃度測定装置において、容器内へ所定量の水ま
たは水溶液を吐出する水または水溶液分注手段を設けた
ことを特徴とする。
【0018】請求項22に係る発明は、請求項20また
は請求項21に記載の自動濃度測定装置において、容器
にキャップを着脱させるキャップ着脱手段を設けたこと
を特徴とする。
【0019】請求項23に係る発明は、請求項20ない
し請求項22のいずれかに記載の自動濃度測定装置にお
いて、成分物質移行手段によって液体試料中から目的と
する成分物質が抽出用有機溶媒中へ移行させられた液を
遠心分離する遠心分離機を設けたことを特徴とする。
【0020】請求項1に係る発明の、液体試料中の成分
物質の自動抽出装置では、サンプル分注手段により、サ
ンプル容器内から所定量の液体試料が吸入されてその液
体試料が抽出用容器内へ吐出される。次に、抽出用溶媒
分注手段により、抽出用容器内へ所定量の抽出用有機溶
媒が吐出され、成分物質移行手段により、抽出用容器内
に入った液体試料中の目的とする成分物質が抽出用有機
溶媒中へ移行させられる。そして、分離液分注手段によ
り、抽出用容器内において分離したサンプル分離液が所
定量だけ吸入されてそのサンプル分離液が収容容器内へ
吐出される。このようにして、目的とする成分物質が抽
出用有機溶媒に溶解した(移行した)サンプル分離液が
自動で得られる。
【0021】請求項2に係る発明の自動抽出装置では、
蒸発乾固手段により、収容容器内に入ったサンプル分離
液の有機溶媒が蒸発させられてサンプル分離液が乾固さ
せられ、目的とする成分物質を含む乾固された残渣が得
られる。そして、請求項3に係る発明の自動抽出装置で
は、溶解用溶媒分注手段により、収容容器内へ所定量の
溶解用有機溶媒が吐出され、溶解手段によりその有機溶
媒に乾固された残渣が溶解させられ、目的とする成分物
質が溶解用有機溶媒に溶解したサンプル溶解液が得られ
る。
【0022】請求項4に係る発明の自動抽出装置では、
振盪機によって収容容器が振盪させられることにより、
乾固された残渣が速やかに溶解用有機溶媒に溶解する。
【0023】請求項5に係る発明の自動抽出装置では、
ヒータによって収容容器がその周囲から加熱されるとと
もに、窒素ガス供給手段によって収容容器内へその上部
開口を通して窒素ガスが吹き込まれることにより、収容
容器内に入ったサンプル分離液の有機溶媒が速やかに蒸
発してサンプル分離液が乾固される。
【0024】請求項6に係る発明の自動抽出装置では、
濃縮手段により、収容容器内に入ったサンプル分離液の
有機溶媒の一部が蒸発させられてサンプル分離液が濃縮
させられ、濃縮サンプル分離液が得られる。
【0025】請求項7に係る発明の自動抽出装置では、
ヒータによって収容容器がその周囲から加熱されるとと
もに、窒素ガス供給手段によって収容容器内へその上部
開口を通して窒素ガスが吹き込まれることにより、収容
容器内に入ったサンプル分離液の有機溶媒が速やかに蒸
発してサンプル分離液が濃縮される。
【0026】請求項8に係る発明の自動抽出装置では、
ノズル保持手段に保持された分注ノズルは、ノズル移動
手段により抽出用容器の直上位置へ移動させられた後、
ノズル昇降手段により下降させられて、下端口が抽出用
容器内のサンプル分離液中に浸漬させられる。この状態
で、シリンジ駆動手段によってシリンジが駆動させられ
ることにより、抽出用容器内に入ったサンプル分離液が
所定量だけ分注ノズル内へ吸入される。次に、分注ノズ
ルは、ノズル昇降手段により上昇させられた後、ノズル
移動手段により分注位置へ移動させられる。そして、シ
リンジ駆動手段によってシリンジが駆動させられること
により、分注ノズルの下端口からサンプル分離液が収容
容器内へ吐出される。
【0027】請求項9に係る発明の自動抽出装置では、
分注ノズル内に所定量のサンプル分離液が注入されて、
分注ノズルの下端口が抽出用容器内のサンプル分離液中
から引き上げられる際に、分注ノズル下端口がサンプル
分離液上に出た時から分注位置で分注ノズル内のサンプ
ル分離液が吐出される直前までの間、分注ノズル内へそ
の下端口から微小流量の空気が吸入され続けて、分注ノ
ズル内のサンプル分離液内部に気泡が連続して発生する
ように、分注ノズル内部が吸引され続けられる。このた
め、分注ノズルの下端口付近には、上向きの僅かな吸引
力が常に作用することになるので、分注ノズルの下端口
からサンプル分離液が垂れ落ちることが防止される。
【0028】請求項10に係る発明の自動抽出装置で
は、分注ノズルの下端口が抽出用容器内のサンプル分離
液中に浸漬させられ分注ノズルの下端が一定位置に停止
した状態で、シリンジを駆動させて分注ノズル内へその
下端口から抽出用容器内のサンプル分離液を吸入する過
程において、分注ノズル内に吸入されたサンプル分離液
の上端が所定の高さ位置に達したことが光電的に検知さ
れると、その時点でシリンジの駆動が停止させられて分
注ノズル内へのサンプル分離液の吸入動作が止められ
る。このため、分注ノズル内へのサンプル分離液の吸入
動作が終わった時、分注ノズル内に吸入されたサンプル
分離液の上端位置は、分注ノズル下端から常に一定の距
離だけ高い位置となり、従って、サンプル分離液の種類
や周辺温度に関係無く、また、例え分注ノズルの接続部
分などに僅かなリークがあったとしても、分注ノズル内
には常に一定量のサンプル分離液が吸入されることにな
る。
【0029】請求項11に係る発明の自動抽出装置で
は、分注ノズルの下端口を抽出用容器内のサンプル分離
液中へ浸漬させるために分注ノズルを下降させる過程に
おいて、分注ノズルの下端が基準の高さ位置に達したこ
とが検知されると、その時点から分注ノズルが一定距離
だけ下降させられた後に停止させられる。このため、分
注ノズルの下降動作が停止した時、分注ノズルの下端位
置は、基準の高さ位置から常に一定の距離だけ下方へ移
動した一定位置となる。
【0030】請求項12に係る発明の自動抽出装置で
は、分注ノズルが使い捨て吸入管を用いて構成されてい
るので、1回使用された使い捨て吸入管を廃棄するよう
にすれば、分注ノズルを洗浄する必要が無くなる。
【0031】請求項13に係る発明の自動抽出装置で
は、水または水溶液分注手段により、抽出用有機溶媒と
共に抽出用容器内へ所定量の水または水溶液、例えばp
H緩衝液が吐出される。
【0032】請求項14に係る発明の自動抽出装置で
は、キャップ着脱手段により、液体試料および抽出用有
機溶媒が分注された後の抽出用容器にキャップが装着さ
れ、振盪後分注前にキャップが外される。
【0033】請求項15に係る発明の自動抽出装置で
は、振盪機によって抽出用容器が振盪させられることに
より、液体試料中の目的とする成分物質が速やかに抽出
用有機溶媒中へ移行する。
【0034】請求項16に係る発明の自動抽出装置で
は、遠心分離機により液を遠心分離することにより、目
的とする成分物質が有機溶媒に溶解したサンプル分離液
が抽出用容器内において短時間でかつ確実に層分離す
る。この際、水より比重の小さい有機溶媒、例えば酢酸
エチルやジエチルエーテルを用いて液体試料中の成分物
質を抽出する場合には、有機溶媒層が上層側となり、水
より比重の大きい有機溶媒、例えばクロロホルムやジク
ロロメタンを用いて液体試料中の成分物質を抽出する場
合には、有機溶媒層が下層側となる。
【0035】請求項17に係る発明の自動抽出装置で
は、抽出用容器内に遠心力で分離しようとする液を注入
した後、キャップの内管部が抽出用容器内に深く差し入
れられ液中に挿入されるようにして、密栓部を抽出用容
器の上端部に密嵌させ、この状態で遠心分離機にかけら
れる。これにより、抽出用容器内の液は、比重の差によ
って上層液と下層液とに分離される。このとき、キャッ
プの内管部は、抽出用容器内の液中に挿入されてその下
端が抽出用容器の内底面付近に位置しているので、内管
部の下端は、液密に閉塞されて上層液と下層液との境界
面より下方に位置し、内管部の下端付近は下層液中に挿
入された状態になっている。このような状態の抽出用容
器から下層液だけを抽出するには、分離液分注手段の分
注ノズルの下端部を、キャップの密栓部の貫通孔を通り
内管部の内方へ深く差し入れ、分注ノズルの下端で内管
部下端の閉塞部を下向きに押圧する。これにより、内管
部の下端を閉塞している閉塞部が脱落もしくは破裂し、
分注ノズルの下端が下層液中に挿入される。この後、シ
リンジを駆動させるなどして分注ノズル内へサンプル分
離液を吸入すると、分注ノズルの下端は下層液中に挿入
されているため、下層液だけが分注ノズル内へ吸入され
る。そして、内管部の下端、従って分注ノズルの下端は
上層液と下層液との境界面より下方に位置しているた
め、上層液の一部が下層液と混ざり合って下層液にコン
タミネーションを生じる心配が全く無い。
【0036】請求項18に係る発明の、液体試料中の成
分物質の自動濃度測定装置では、液注入手段により、自
動抽出装置によって得られ目的とする成分物質が有機溶
媒に溶解した成分溶解液(サンプル分離液、サンプル溶
解液または濃縮サンプル分離液)が収容容器内から吸入
されてその成分溶解液が所定量だけ濃度測定手段に注入
され、濃度測定手段によって液体試料中の成分物質の濃
度が測定される。
【0037】請求項19に係る発明の自動濃度測定装置
では、計量管により、濃度測定手段に注入される成分溶
解液の量が正確に計量され、所望量のサンプル分離液が
濃度測定手段に注入される。
【0038】請求項20に係る発明の、液体試料中の成
分物質の自動濃度測定装置では、サンプル分注手段によ
り、サンプル容器内から所定量の液体試料が吸入されて
その液体試料が容器内へ吐出される。次に、抽出用溶媒
分注手段により、容器内へ所定量の抽出用有機溶媒が吐
出され、成分物質移行手段により、容器内に入った液体
試料中の目的とする成分物質が抽出用有機溶媒中へ移行
させられる。そして、分離液注入手段により、容器内に
おいて分離したサンプル分離液が所定量だけ吸入されて
そのサンプル分離液が所定量だけ濃度測定手段に注入さ
れ、濃度測定手段によって液体試料中の成分物質の濃度
が測定される。
【0039】請求項21に係る発明の自動濃度測定装置
では、水または水溶液分注手段により、抽出用有機溶媒
と共に抽出用容器内へ所定量の水または水溶液、例えば
pH緩衝液が吐出される。
【0040】請求項22に係る発明の自動濃度測定装置
では、キャップ着脱手段により、液体試料および抽出用
有機溶媒が分注された後の容器にキャップが装着され
る。
【0041】請求項23に係る発明の自動濃度測定装置
では、遠心分離機により液を遠心分離することにより、
目的とする成分物質が有機溶媒に溶解したサンプル分離
液が容器内において短時間でかつ確実に層分離する。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
について図面を参照しながら説明する。
【0043】最初に、図3ないし図6に基づいて、液体
試料、例えば血液中に含まれる薬物の濃度を測定する一
連の操作工程の3つの例を説明する。
【0044】まず、図3の(a)に示すように、例えば
動物に薬物を投与して採取した血液を遠心分離して得ら
れ蓋付きサンプル管10に収容された凍結血清(検体)
を解凍して均一化させた後、サンプル管10のキャップ
12を取り外し、液体分注装置の分注ノズルの先端部に
装着されたディスポチップ(図示せず)内へサンプル管
10からサンプル液(融解血清)を、例えば0.1ml
吸入し(図3の(b))、その吸入されたサンプル液を
遠沈管14内へ吐出し、さらに、有機溶媒、例えば酢酸
エチルを、例えば4mlとpH緩衝液(0.5ml)お
よびメタノール(0.1ml)とを遠沈管14内へ分注
する(図3の(c))。次に、遠沈管14にキャップ1
6を装着した後(図3の(d))、振盪機により遠沈管
14を振盪させて(図3の(e))、遠沈管14内にお
いてサンプル液中の目的とする成分物質(薬物)が有機
溶媒中へ十分に移行するようにする。続いて、サンプル
液と有機溶媒とが入った遠沈管14を遠心分離機18に
セットして、液を遠心分離する(図3の(f))。この
遠心分離により、遠沈管14内の液は上層部Aと下層部
Bとに分離し、目的とする成分物質が有機溶媒に溶解し
たサンプル分離液が上層部Aを成すことになる(図3の
(g))。そこで、遠沈管14のキャップ16を取り外
した後、液体分注装置の分注ノズル(図示省略)の先端
部に装着されたディスポチップ22(図3の(h)参
照)内へ遠沈管14から上層部Aのサンプル分離液を、
例えば3ml吸入し、その吸入されたサンプル分離液を
試験管24内へ吐出する(図3の(h))。次に、試験
管24をその周囲から加熱するとともに、ガス供給ノズ
ル26から試験管24の内部へその上部開口を通して窒
素ガスを吹き込むことにより、試験管24内のサンプル
分離液の有機溶媒を蒸発させて、サンプル分離液を乾固
させる(図3の(i))。そして最後に、有機溶媒、例
えばメタノール(0.1ml)を試験管24内へ分注し
撹拌して残渣を溶解した後、ノズル28により試験管2
4内からサンプル溶解液を吸入し(図3の(j))、そ
の吸入されたサンプル溶解液を、例えば20〜30μl
だけ高速液体クロマトグラフィーなどの分析機器へ注入
して、成分物質の濃度を測定する。図4に、この一連の
操作のフローチャートを示す。
【0045】次に、図5に示した例は、遠心分離によっ
て遠沈管14内の液を上層部Aと下層部Bとに分離させ
たときに、目的とする成分物質が有機溶媒に溶解したサ
ンプル分離液が下層部Bを成し、遠沈管14から下層部
Bのサンプル分離液を吸入し、その吸入されたサンプル
分離液を試験管24内へ吐出する場合の操作例である。
遠沈管14から下層部Bのサンプル分離液を分注する以
外の操作は、図3に示した例と同様である。また、この
図4に示した操作例では、遠沈管14からキャップ30
を取り外さずに、下層部Bのサンプル分離液を吸入する
ようにする。この場合には、遠沈管14に装着するキャ
ップとして特殊な構造のキャップ30を用いるようにす
るが、これについては後に詳しく説明する。
【0046】また、図6に示したものは、直接除タンパ
ク法による血液の分析操作例である。まず、図6の
(a)に示すように、蓋付きサンプル管10に収容され
た凍結血清(検体)を解凍して均一化させた後、サンプ
ル管10のキャップ12を取り外し、液体分注装置の分
注ノズルの先端部に装着されたディスポチップ(図示せ
ず)内へサンプル管10からサンプル液を、例えば0.
1ml吸入し(図6の(b))、その吸入されたサンプ
ル液を蓋付き遠沈管32内へ吐出し、さらに、所定量の
有機溶媒、例えば0.2mlのメタノールまたは0.5
mlのアセトニトリルを遠沈管32内へ分注する(図6
の(c))。次に、遠沈管32にキャップ34を装着し
た後(図6の(d))、振盪機により遠沈管32を振盪
させる(図6の(e))。続いて、サンプル液と有機溶
媒とが入った遠沈管32を遠心分離機18にセットし
て、液を遠心分離する(図6の(f))。この遠心分離
により、遠沈管32内の液は液層と沈殿部とに分離す
る。そして、目的とする成分物質は、液層中に溶解した
状態となるので、遠沈管32のキャップ34を取り外し
た後、ノズル28により遠沈管32内の液層からサンプ
ル分離液を吸入し(図6の(g))、その吸入されたサ
ンプル分離液を、例えば20〜50μlだけ高速液体ク
ロマトグラフィーなどの分析機器へ注入して、成分物質
の濃度を測定する。
【0047】次に、液体試料中の成分物質の自動濃度測
定装置の構成例について説明する。図1は、自動濃度測
定装置の全体の構成を示す斜視図であり、図2は、その
平面配置図である。
【0048】この自動濃度測定装置は、血液などのサン
プル液中に含まれる特定の成分物質(例えば薬物)を溶
媒抽出する一連の操作を自動的に行う自動溶媒抽出部3
6と、この自動溶媒抽出部36へ有機溶媒などを送液す
るシリンジポンプユニット40や有機溶媒などを貯留す
る複数の貯液容器42、廃液タンク(図示せず)などが
設けられた給液・排液部38と、自動溶媒抽出部36で
溶媒抽出された成分物質の濃度を自動的に測定する分析
機器、この側では高速液体クロマトグラフィー(以下、
「HPLC」という)44とから構成されている。自動
溶媒抽出部36は、装置の上面部に配設され、給液・排
液部38およびHPLC44が、自動溶媒抽出部36の
下方のキャビネット内にそれぞれ収納されている。ま
た、装置の前面には操作パネル46が設けられている。
また、自動溶媒抽出部36は、図示を省略したが、開閉
自在の透明カバーによって覆われている。
【0049】なお、図示例のようなHPLCなどの分析
機器を一体型として設けずに、液体試料中の成分物質を
自動的に溶媒抽出するための装置とし、その自動抽出装
置によって最終的に得られた液を、併設された分析機器
へ注入し或いは別置きの分析機器へ注入するような構成
とすることもできる。
【0050】自動溶媒抽出部36は、円形ターンテーブ
ル48、処理ターンテーブル50、サンプル分注ユニッ
ト52(図2では構造の図示を省略)、サンプル吸入ス
テージ54、溶媒分注ユニット56、振盪ステージ5
8、遠心分離機60、分離液分注ユニット62(図2で
は構造の図示を省略)、分離液吸入ステージ64、蒸発
乾固ステージ66、溶媒分注ステージ68、インジェク
ションユニット70、ディスポチップ用ラック72、廃
棄ポット73などから構成されている。
【0051】円形ターンテーブル48には、凍結血清な
どのサンプルが収容された蓋付きサンプル管(例えば
1.5mlマイクロチューブ)10を保持する多数のサ
ンプル管保持部74、および、ディスポチップが保持さ
れた多数のディスポチップ保持部76を有し、図示しな
い回転駆動機構により回動させられ停止位置が制御され
るようになっている。また、処理ターンテーブル50に
は、遠沈管(例えば7cc遠沈管)14を保持する多数
の遠沈管保持部78、および、遠沈管用キャップ16が
保持された多数のキャップ保持部80を有し、また、外
周にガラス試験管24を保持する多数の試験管保持部8
2を有し、図示しない回転駆動機構により回動させられ
停止位置が制御されるようになっている。
【0052】サンプル分注ユニット52は、前後方向
(Y軸方向)に往復移動するアーム84と、このアーム
84に支持されて左右方向(X軸方向)に往復移動する
分注ヘッド86とを有し(それぞれの往復駆動機構の図
示は省略)、分注ヘッド86には、それぞれ鉛直方向
(Z軸方向)に往復移動するサンプル分注ノズル88お
よびキャップ用チャックユニット90が設けられてい
る。分注ノズル88は、チューブ89を介して、モータ
によって駆動されるシリンジ(図示せず)に流路接続さ
れている。分注ノズル88は、図7に正面図を、図8に
左側面図を示すように、分注ヘッド86に係合して支持
され上下方向に往復移動する上下スライド部材92に保
持されている。そして、分注ノズル88は、分注ヘッド
88に固着された正・逆回転可能な駆動モータ94によ
り、そのモータ回転軸に固着されたピニオン96および
上下スライド部材92に固着されたラック98を介し駆
動力が伝達されて、上下方向に往復移動するようになっ
ている。図7中の符号100は、分注ノズル88の上昇
限度位置を検知するための上昇リミットセンサ、102
は、分注ノズル88の上下方向における原点位置を検知
するための上下原点センサ、104は、分注ノズル88
の下降限度位置を検知するための下降リミットセンサ、
106はセンサ用検知板であり、108は圧縮コイルば
ねである。また、図8中の符号110はスライドベアリ
ング、112は上下スライドガイドであり、114は、
分注ノズル88の下端部にディスポチップ116が取着
されていることを確認するためのチップ有無センサであ
る。
【0053】また、キャップ用チャックユニット90
は、図9に示すように、一対のチャック爪118、11
8、この一対のチャック爪118、118を開閉させる
ための開閉機構部120、および、開閉機構部120を
駆動させるチューブラソレノイド122から構成されて
いる。このチャックユニット90は、図7に示すよう
に、分注ヘッド86に係合して支持され上下方向に往復
移動する上下スライド部材124に保持されている。そ
して、チャックユニット90は、分注ヘッド88に固着
された正・逆回転可能な駆動モータ(図示せず)によ
り、そのモータ回転軸に固着されたピニオン126およ
び上下スライド部材124に固着されたラック128を
介し駆動力が伝達されて、上下方向に往復移動するよう
になっている。図7中の符号130は、チャックユニッ
ト90の上昇限度位置を検知するための上昇リミットセ
ンサ、132は、チャックユニット90の上下方向にお
ける原点位置を検知するための上下原点センサ、134
は、チャックユニット90の下降限度位置を検知するた
めの下降リミットセンサ、136はセンサ用検知板であ
る。
【0054】チャックユニット90により遠沈管14に
キャップ16を装着する動作を図9に基づいて説明する
と、まず、図9の(a)に示したように、一対のチャッ
ク爪118、118を開いた状態で、アーム84をY軸
方向に、分注ヘッド88をX軸方向に、チャックユニッ
ト90をZ軸方向にそれぞれ移動させて、処理ターンテ
ーブル50のキャップ保持部80(図2参照)に保持さ
れたキャップ16が一対のチャック爪118、118の
間に位置するようにチャックユニット90を移動させ
る。次に、チューブラソレノイド122を駆動させて、
図9の(b)に示したように一対のチャック爪118、
118を閉じ、一対のチャック爪118、118によっ
てキャップ16を把持する。そして、チャックユニット
90を上昇させた後、分注ヘッド88をX軸方向に、ア
ーム84をY軸方向にそれぞれ移動させて、処理ターン
テーブル50の遠沈管保持部78(図2参照)に保持さ
れた遠沈管14の直上位置へ、チャック爪118、11
8に把持されたキャップ16を移動させる。次に、チャ
ックユニット90を下降させて、図9の(c)に示すよ
うに、チャック爪118、118に把持されたキャップ
16を遠沈管14の上端開口へ押し入れる。そして、チ
ューブラソレノイド122を駆動させて、図9の(d)
に示したように一対のチャック爪118、118を開
き、その後に、チャックユニット90を上昇させる。
【0055】図1および図2に示すように、サンプル吸
入ステージ54には、キャップ着脱機構138が設けら
れている。このキャップ着脱機構138により、円形タ
ーンテーブル48のサンプル管保持部74からサンプル
液の入った蓋付きサンプル管10が取り出されて、その
サンプル管10がサンプル吸入ステージ54上に載置さ
れ、ステージ54上に固定されたサンプル管10のキャ
ップ12が取り外される。また、キャップ着脱機構13
8により、サンプル吸入後のサンプル管10にキャップ
12が装着され、そのサンプル管10がサンプル吸入ス
テージ54上から円形ターンテーブル48のサンプル管
保持部74へ戻される。
【0056】溶媒分注ユニット56は、一端部を中心と
して水平面内で回動する分注アーム140を有してお
り、図10に示すように、分注アーム140の先端部に
ノズル部142が設けられている。ノズル部142に
は、複数本、この例では、図11に分注アーム140の
横断面図を示すように3本の送液チューブ144、14
6、148の先端部が固定されている。3本の送液チュ
ーブ144、146、148は、給液・排液部38のシ
リンジポンプユニット40のメタノール供給用シリンジ
150、酢酸エチル(有機溶媒)供給用シリンジ152
およびpH緩衝液供給用シリンジ154(図1参照)に
それぞれ切換弁を介して流路接続されており、各シリン
ジ150、152、154は、それぞれ所要の液が貯液
された各貯液容器(図示せず)にそれぞれ流路接続され
ている。
【0057】分注アーム140は、図10に示すよう
に、その一端部下面がアーム支持軸156に固着されて
いる。アーム支持軸156は、ボールスプライン軸15
8に連結されていて、鉛直軸線回りに回転自在にかつ鉛
直軸線に沿って上下方向に移動自在に支持されている。
そして、アーム支持軸156は、昇降駆動機構によって
上下方向に往復移動させられるとともに、回転駆動機構
によって回動させられ、これにより、アーム支持軸15
6に固着された分注アーム140が昇降および回動する
ようになっている。昇降駆動機構は、上部取付板160
に固設された駆動モータ162、この駆動モータ162
の回転軸に固着されたタイミングプーリ164、上部取
付板160および下部取付板166に上端部および下端
部がそれぞれ回転自在に支持されたねじ軸168、この
ねじ軸168の上端付近に固着されたタイミングプーリ
170、両タイミングプーリ164、170間に掛け渡
されたタイミングベルト172、ねじ軸168に螺合し
たチェンジナット174、このチェンジナット174に
連結し、アーム支持軸156に、その回転を許容しかつ
上下方向に一体的に移動するように係合した昇降部材1
76、ならびに、上部取付板160および下部取付板1
66に上端部および下端部が固着され、ベアリング17
8を介して摺接自在に昇降部材176に係合したガイド
棒180から構成されている。また、図示していない
が、分注アーム140の上昇限度位置および下降限度位
置をそれぞれ検知するための上昇リミットセンサおよび
下降リミットセンサ、分注アーム140の上下方向にお
ける原点位置を検知するための上下原点センサ、ならび
に、センサ用検知板が設けられている。また、回転駆動
機構は、下部取付板166に固設された駆動モータ18
2、この駆動モータ182の回転軸に固着されたタイミ
ングプーリ182、下部取付板166に固設された支持
ブロック184、この支持ブロック184に回転自在に
支持され、ボールスプライン軸158の上下方向の移動
を許容しかつそれと一体的に回転するようにキー溝が形
成されたボス穴を有する回転部材186、この回転部材
186と一体的に回転するタイミングプーリ188、両
タイミングプーリ182、188間に掛け渡されたタイ
ミングベルト190、および、分注アーム140の回転
角度位置を検知する位置決め用センサ192から構成さ
れている。
【0058】以上のような構成の溶媒分注ユニット56
では、回転駆動機構により分注アーム140を回動させ
て、図10に実線で示したように分注アーム140の先
端部のノズル部142を、処理ターンテーブル50の遠
沈管保持部78(図2参照)に保持された遠沈管14の
直上位置へ移動させ、次に、昇降駆動機構により分注ア
ーム140を下降させて、図10に二点鎖線で示したよ
うに分注アーム140の先端部のノズル部142を遠沈
管14内へ挿入する。そして、シリンジポンプユニット
40の各シリンジ150、152、154(図1参照)
を駆動させ、各送液チューブ144、146、148の
先端の吐出口からメタノール、酢酸エチル(有機溶媒)
およびpH緩衝液を遠沈管14内へ吐出するようにす
る。
【0059】振盪ステージ58には、振盪機194が設
置されている。また、遠心分離機60は、スペースの有
効利用を図って装置をコンパクト化するために、環状の
処理ターンテーブル50の内側に設置されている。振盪
機194や遠心分離機60は、従来から使用されてお
り、その詳細な構造の図示および説明を省略する。な
お、遠沈管14内においてサンプル液中の目的とする成
分物質を有機溶媒中へ移行させる手段として、振盪機の
代わりに超音波振動装置や撹拌機などを使用するように
してもよい。また、サンプル液と有機溶媒とが分注され
た遠沈管14を振盪させた後に遠沈管14を静置するだ
けで、遠沈管14の液が速やかに層分離するような場合
には、遠心分離機60を特に設けなくてもよい。
【0060】分離液分注ユニット62は、前後方向(Y
軸方向)に往復移動するアーム196と、このアーム1
96に支持されて左右方向(X軸方向)に往復移動する
分注ヘッド198とを有し(それぞれの往復駆動機構の
図示は省略)、分注ヘッド198には、図12に示すよ
うに、鉛直方向(Z軸方向)に往復移動する分離液分注
ノズル200が設けられており、分注ノズル200は、
チューブ201を介して、モータによって駆動されるシ
リンジ(図示せず)に流路接続されている(図15参
照)。分注ノズル200を鉛直方向に往復移動させるノ
ズル昇降機構は、分注ヘッド198に固着された取付板
202に固設された駆動モータ(ステッピングモータ)
204、この駆動モータ204の回転軸に固着されたタ
イミングプーリ206、分注ヘッド198に固着された
上部取付板208および下部取付板210に上端部およ
び下端付近がそれぞれ回転自在に支持されたねじ軸21
2、このねじ軸212の下端部に固着されたタイミング
プーリ214、両タイミングプーリ206、214間に
掛け渡されたタイミングベルト216、ねじ軸212に
螺合して、ねじ軸212の正・逆回転に伴って上下方向
へ往復移動するチェンジナット218、ならびに、この
チェンジナット218に連結するとともに分注ノズル2
00に係合して、チェンジナット218および分注ノズ
ル200と一体的に上下方向に移動する昇降部材220
から構成されている。また、図示していないが、分注ノ
ズル200の上昇限度位置および下降限度位置をそれぞ
れ検知するための上昇リミットセンサおよび下降リミッ
トセンサ、分注ノズル200の上下方向における原点位
置を検知するための上下原点センサ、ならびに、センサ
用検知板が設けられており、また、分注ノズル200の
下端部にディスポチップ222が取着されていることを
確認するためのチップ有無センサが設けられている。分
注ノズル200の下端部に取着されるディスポチップ2
22は、ディスポチップ用ラック72の多数のディスポ
チップ保持部224に保持されている。
【0061】また、分注ヘッド198には、図示してい
ないが、サンプル分注ユニット52の分注ヘッド86に
設けられたキャップ用チャックユニット90(図7およ
び図9参照)と同様の構成を備えた遠沈管移載用のチャ
ックユニットが設けられている。
【0062】分離機吸入ステージ64には、図13に示
すようなキャップ取外しユニット226と図14に示す
ような遠沈管固定ユニット228が取付基板230に固
設されている。キャップ取外しユニット226は、一端
部を中心として水平面内で回動するアーム232を有し
ており、アーム232の先端部には、遠沈管用のキャッ
プ16に対し水平方向から接近してキャップ16に係合
する係合爪234が設けられている。アーム232は、
その一端部がボールスプライン軸236の上端部に固着
されて水平姿勢に支持されている。そして、ボールスプ
ライン軸236は、図示していないが、昇降駆動機構に
よって上下方向に往復移動させられるとともに、回転駆
動機構によって回動させられ、これにより、ボールスプ
ライン軸236に固着されたアーム232が昇降および
回動するような構成となっている。
【0063】キャップ取外しユニット226により遠沈
管14からキャップ16を取り外す動作を説明すると、
アーム232が下降位置にある状態でアーム232を回
動させて、遠沈管固定ユニット228に固定された遠沈
管14(図14参照)に装着されたキャップ16にアー
ム232の係合爪234を係合させる。次に、図13に
二点鎖線で示すようにアーム232を上昇させて、遠沈
管14の上端開口からキャップ16を抜き出す。そし
て、アーム232を180°回動させた後下降させ、図
13に実線で示した位置にアーム232を停止させる。
【0064】遠沈管固定ユニット228は、上方から遠
沈管14が挿入する管保持具238を有している。管保
持具238は、下端部が取付基板230の上面に固着さ
れている。また、取付基板230上には、管保持具23
8の左右両側に一対の支柱240、240が立設されて
いる。そして、管保持具238の上端付近は、一方の支
柱240に固着されたブラケット242に取着された円
弧状受け板244に周面の一部が嵌合しており、その反
対側の面が、他方の支柱240に固着されたブラケット
246から圧縮コイルばね248を介して弾発的な押圧
力を受けている。そして、上方から管保持具238へ挿
入された遠沈管14が、管保持具238によって弾発的
に保持され固定されるようになっている。
【0065】また、一対の支柱240、240の上端部
には、センサ取付板250がそれぞれ固設されている。
そして、一対のセンサ取付板250、250に、分注ノ
ズル200の先端部に取着されたディスポチップ222
の先端(下端)を検知するためのチップ先端検出用光電
センサ252a、252b、および、遠沈管14内から
ディスポチップ222内へ吸入されたサンプル分離液の
上端を検知するための2組の液面検出用光電センサ25
4a、254b;256a、256bが、それぞれ分注
ノズル200のディスポチップ222の移動路を挾んで
投光部と受光部とが対向するように取着されている。2
組の液面検出用光電センサのうち、上側の光電センサ2
54a、254bは、遠沈管14内で上層側に分離した
サンプル分離液を吸入する場合に用いられ、下側の光電
センサ256a、256bは、遠沈管14内で下層側に
分離したサンプル分離液を吸入する場合に用いられる。
【0066】さらに、分離液分注ユニット62には、蒸
発し易く、低粘度で、表面張力が小さく、比重の小さい
サンプル分離液(有機溶媒)を分注する場合であって
も、周辺温度の変化に影響されたりすることなく、分離
液分注ノズル200の下端口からの液垂れを確実に防止
して、分注精度の低下を防ぐための手段を付加すること
ができる。この手段は、分注ノズル200の下端口が遠
沈管14内のサンプル分離液中から引き上げられる際
に、分注ノズル200下端口がサンプル分離液上に出た
時に分注ノズル200内へその下端口から微小流量の空
気を吸入させ続けて、分注ノズル200内のサンプル分
離液内部に気泡を発生させ、この状態を、分注ノズル2
00内のサンプル分離液が吐出される直前まで継続させ
る気泡発生手段である。図15および図16を参照しな
がら、その構成について説明する。
【0067】図15は、分離液分注ユニット62の要部
の構成を示す概略図である。この分注ユニット62にお
いて、分注ノズル200を下降させて、分注ノズル20
0の先端部に装着されたディスポチップ222の先端部
を、遠沈管14内に収容された液体中へ浸漬させ、その
下端口から液体をディスポチップ222内へ吸入させ
る。そして、分注ノズル200を上昇させてから試験管
24の直上位置(分注位置)へ移動させ、ディスポチッ
プ222内に吸入された液体をディスポチップ222の
下端口から試験管24内へ吐出させる。
【0068】分注ノズル200は、チューブ201によ
り給液・排液部38(図1参照)に設置されたシリンジ
258に流路接続されている。シリンジ258は、モー
タ260によって駆動され、モータ260の駆動を制御
するためのコントローラ262が設けられている。そし
て、コントローラ262によってモータ260を駆動制
御することにより、分注ノズル200のディスポチップ
222内へ遠沈管14から所定量の液体を吸入させ、分
注位置においてディスポチップ222内の液体をその下
端口から試験管24内へ吐出させる。また、この分注ユ
ニットでは、コントローラ262により、モータ260
の駆動を制御してシリンジ258を低速に切り換えるこ
とができるように構成されている。
【0069】上記構成の分注ユニットを使用して遠沈管
14内のサンプル分離液の分注操作を行なう方法を、図
16に基づいて説明する。この例は、遠沈管14内にお
いて上層側に分離したサンプル分離液264を、分注ノ
ズル200のディスポチップ222内へ吸入する場合の
ものである。
【0070】分注ノズル200を遠沈管14の直上位置
へ移動させ、図16の(A)に示すように(図16では
分注ノズル200のディスポチップ222のみを図示し
ている)、分注ノズル200を下降させる。そして、図
16の(B)に示すように、ディスポチップ222の下
端口を、遠沈管14内に収容されたサンプル分離液26
4中へ浸漬させた後、シリンジ258を普通の速度で駆
動させて、ディスポチップ222内へその下端口から遠
沈管14内のサンプル分離液264を吸入する。この際
の吸入速度は、ディスポチップ222の下端口の径やサ
ンプル分離液264の粘性によって変わるが、例えば、
ディスポチップ222の下端口径が1mmで、サンプル
分離液264の有機溶媒が酢酸エチル、ジエチルエーテ
ルまたはそれらに近い特性を持つものであるときは、
0.2〜0.3cc/secである。
【0071】ディスポチップ222内に所定量のサンプ
ル分離液264が吸入されると、シリンジ258を一旦
停止させ、分注ノズル200を上昇させる。分注ノズル
200のディスポチップ222の下端口を遠沈管14内
のサンプル分離液264中から引き上げる過程で、図1
6の(C)に示すようにディスポチップ222の下端口
が液面上に出た時に、シリンジ258を低速に切り換え
て駆動させる。これにより、ディスポチップ222内へ
その下端口を通して微小流量の空気が吸入され続け、そ
の空気は、図16の(D)に示すように、微細な気泡2
66となってディスポチップ222内のサンプル分離液
264中を液面に向かって浮上し、ディスポチップ22
2内のサンプル分離液264上部の気体部分へ流動す
る。この際の吸入速度は、上記と同様の条件下におい
て、例えば0.04〜0.2cc/secであるが、
0.1cc/sec程度が適当である。
【0072】ディスポチップ222内への微小流量の吸
入は、分注ノズル200が遠沈管14の上方位置へ移動
した後分注位置の試験管24の上方位置へ移動するま
で、或いは、さらに分注ノズル200が下降してディス
ポチップ222の下端部が試験管24内へ挿入されるま
で継続するようにする。この間、ディスポチップ222
の下端付近には上向きの吸引力が常に作用することにな
るので、サンプル分離液264が液垂れを起こし易い種
類のものであっても、ディスポチップ222の下端口か
らサンプル分離液264が垂れ落ちるようなことがな
い。ディスポチップ222の下端口が試験管24内へ挿
入されると、シリンジ258を普通の速度に切り換えて
駆動させ、シリンジ258からチューブ201を通して
分注ノズル200へ空気を送り込み、ディスポチップ2
22内のサンプル分離液264を押し下げてその下端口
から試験管24内へ吐出させる。
【0073】なお、上記説明では、ディスポチップ22
2内へサンプル分離液264を吸入する際にはシリンジ
258を普通の速度で駆動させ、分注ノズル200を上
昇させる過程でディスポチップ222の下端口が遠沈管
14内のサンプル分離液264の液面上に出た時にシリ
ンジ258を低速に切り換えるようにしているが、普通
の速度で駆動するシリンジと低速で駆動する低速シリン
ジとを設けておき、切換え弁により、普通速度のシリン
ジと低速シリンジとを分注ノズル200に択一的に流路
接続させるような構成としてもよい。また、その場合
に、低速シリンジに代えて真空ポンプを使用するように
してもよい。
【0074】また、分離液分注ユニット62には、分注
しようとするサンプル分離液の種類の如何に拘らず、分
離液分注ノズル200の周辺温度によって影響を受ける
こともなく、また、ディスポチップ222の接続部分な
どに僅かなリークがあったとしても、分注ノズル200
内へ所定量通りのサンプル分離液を常に正確にばらつき
を生じることなく吸入して、分注精度の向上を図るため
の手段を付加することができる。この手段は、遠沈管固
定ユニット228に設けられた上記の光電センサ252
a、252b;254a、254b;256a、256
bを使用してシリンジ258の駆動を制御するものであ
る。図17ないし図19を参照しながら、その構成につ
いて説明する。
【0075】図17は、分離液分注ユニット62の概略
ブロック図である。シリンジ258を駆動させるモータ
260のコントローラ262、および、分注ノズル20
0を保持する昇降部材220を昇降駆動させる駆動モー
タ(ステッピングモータ)204(図12参照)は、そ
れぞれCPU267に接続されており、CPU267か
らの制御信号によってシリンジ駆動用モータ260およ
びステッピングモータ204の駆動がそれぞれ制御され
る。また、チップ先端検出用光電センサ252a、25
2bおよび液面検出用光電センサ254a、254b
が、それぞれCPU267に接続されており、チップ先
端検出用光電センサの受光部252bからの検知信号に
基づいてステッピングモータ204の所定動作が制御さ
れ、液面検出用光電センサの受光部254bからの検知
信号に基づいてシリンジ駆動用モータ260の所定動作
が制御される。なお、図17には、2組の液面検出用光
電センサのうち、上側の光電センサ254a、254b
だけを図示している。また、以下の説明においても、遠
沈管14内で上層側に分離したサンプル分離液を分注ノ
ズル200のディスポチップ222内へ吸入する場合に
おける操作を例示するが、遠沈管14内で下層側に分離
したサンプル分離液を吸入する場合における操作も、遠
沈管のキャップの構造が変わるだけで、操作自体は全く
同じである。
【0076】図17に示した構成の分注ユニット62を
使用して遠沈管14内のサンプル分離液の分注操作を行
なう方法を、図18および図19に基づいて説明する。
【0077】分注ノズル200を遠沈管14の直上位置
へ移動させ、ステッピングモータ204を駆動させて、
図18の(a)に示すように(図18及び図19では分
注ノズル200のディスポチップ222のみを図示して
いる)、分注ノズル200を下降させる。この際、チッ
プ先端検出用光電センサの投光部252aから照射され
た光はそのまま受光部252bへ入射し、光電センサの
受光部252bから所定の出力の信号がCPU267へ
送られている。そして、図18の(b)に示すように、
ディスポチップ222の下端が、光電センサ252a、
252bが配設された基準の高さ位置に達すると、光電
センサの投光部252aから照射された光がディスポチ
ップ222の下端部によって遮られ、受光部252bへ
入射する光量が減少して、光電センサの受光部252b
からの出力が変化し、その出力信号がCPU267へ送
られて、ディスポチップ222の下端が基準の高さ位置
に達したことが検知される。ディスポチップ222の下
端が基準の高さ位置に達した後も、引き続いてステッピ
ングモータ204が駆動して、分注ノズル200は下降
するが、CPU267において、パルス発生回路(図示
せず)から出力されるパルス数をディスポチップ222
の下端が基準の高さ位置に達した時点からカウントし、
所定のパルス数がカウントされる時点までステッピング
モータ204が駆動される。そして、CPU267にお
いて所定のパルス数がカウントされた時点でステッピン
グモータ204の駆動が停止させられ、図18の(c)
に示すように、分注ノズル200の下降動作が停止す
る。この時、ディスポチップ222の下端は、光電セン
サ252a、252bが設置された基準の高さ位置か
ら、所定パルス数に相当する距離Lだけ下方に位置して
停止することになり、ディスポチップ222の下端口は
遠沈管14内のサンプル分離液264中に浸漬させられ
る。このように、ディスポチップ222の下端が、光電
センサ252a、252bが設置された基準の高さ位置
から所定パルス数に相当する距離L分だけ下降した時
に、分注ノズル200が停止するので、ディスポチップ
222の下端位置は常に一定位置となる。このディスポ
チップ222の下端は、所定量のサンプル分離液264
を吸入した後も液面下に位置している。
【0078】分注ノズル200の下降動作が停止し、デ
ィスポチップ222の下端口が遠沈管14内のサンプル
分離液264中に浸漬させられると、シリンジ駆動用モ
ータ260が作動し、シリンジ258が駆動されて、図
19の(d)に示すように、ディスポチップ222内へ
その下端口から遠沈管14内のサンプル分離液264が
吸入される。この吸入動作の際、液面検出用光電センサ
の投光部254aから照射された光はディスポチップ2
22を透過して受光部254bへ入射し、光電センサの
受光部254bから所定の出力の信号がCPU267へ
送られている。そして、図19の(e)に示すように、
ディスポチップ222内に吸入されたサンプル分離液2
64の上端が、光電センサ254a、254bが配設さ
れた所定の高さ位置に達すると、光電センサの投光部2
54aから照射された光がディスポチップ222内のサ
ンプル分離液264によって遮られ、受光部254bへ
入射する光量が減少して、光電センサの受光部254b
からの出力が変化し、その出力信号がCPU267へ送
られて、ディスポチップ222内のサンプル分離液26
4の上端が所定の高さ位置に達したことが検知される。
この検知信号に基づいて、CPU267からの制御信号
がコントローラ262へ送られ、コントローラ262か
らの信号によりシリンジ駆動用モータ260の駆動が停
止させられて、シリンジ258が停止し、ディスポチッ
プ222内への液体の吸入動作が止まる。このように、
ディスポチップ222内に吸入されたサンプル分離液2
64の上端が、光電センサ254a、254bが設置さ
れた所定の高さ位置に達した時に、ディスポチップ22
2内へのサンプル分離液264の吸入動作が停止するの
で、ディスポチップ222内には、その下端から光電セ
ンサ254a、254bの設置位置に対応する高さ位置
までサンプル分離液264が吸入されることになり、デ
ィスポチップ222内へのサンプル分離液264の吸入
量が常に一定となる。
【0079】ディスポチップ222内に所定量のサンプ
ル分離液264が吸入されると、ステッピング204が
作動し、図19の(f)に示すように、分注ノズル20
0を上昇させてディスポチップ222の下端口を遠沈管
14内のサンプル分離液264中から引き上げる。そし
て、分注ノズル200を遠沈管14の上方位置へ移動さ
せてから分注位置の試験管24の上方位置へ移動させた
後、分注ノズル200を下降させてディスポチップ22
2の下端部を試験管24内へ挿入させ、その後にシリン
ジ258を駆動させて、ディスポチップ222内の液体
をその下端口から試験管24内へ吐出させる。
【0080】なお、上記説明では、ディスポチップ22
2の下端が基準の高さ位置に達した時点を検知するのに
光電センサを用いるようにしたが、その検知を、機械接
触式のセンサなどを用いて行なうようにしてもよい。ま
た、光電センサを用いるときには、ディスポチップ22
2内への液体の吸入に際して液体の上端が所定の高さ位
置に達する時点を検知する光電センサを、ディスポチッ
プ222の下端が基準の高さ位置に達した時点を検知す
るのに共用するようにしてもよい。また、ステッピング
モータ204を精密に制御して、ディスポチップ222
の下端位置が常に正確に一定位置となるように調整する
ことができるのであれば、ディスポチップ222の下端
が基準の高さ位置に達したことを検知するセンサを設け
なくてもよい。
【0081】以上の説明は、遠沈管14内で上層側に分
離したサンプル分離液を分注ノズル200のディスポチ
ップ222内へ吸入する場合についてのものであるが、
遠沈管14内で下層側に分離したサンプル分離液を分注
ノズル200のディスポチップ222内へ吸入する場合
において、全くコンタミネーションを生じることなく下
層側のサンプル分離液だけを吸入できるようにするため
に好適な遠沈管について、図20ないし図23により説
明する。
【0082】図20は、遠沈管14からキャップ30を
抜き出した状態を示す斜視図であり、図21は、遠沈管
14にキャップ30を装着した状態の縦断面図である。
この遠沈管14の上面開口を液密に閉塞するキャップ3
0は、密栓部268と内管部270と閉塞部272とか
ら構成されている。密栓部268は、遠沈管14の上端
部に差し込まれて外周面が密嵌し、中央部に貫通孔27
4が形成されている。内管部270は、遠沈管14の内
径寸法より小さい外径寸法を有し下部が次第に細径に形
成された管状をなしており、その上端部が密栓部268
の貫通孔274の内周部に固着されて密栓部268と一
体化されている。また、内管部270は、遠沈管14の
上端部に密栓部268を密嵌させたときに下端が遠沈管
14の内底面付近に位置する程度の長さに形成されてい
る。閉塞部272は、内管部270の下端口に上向きに
差し込まれる詰め栓によって形成されており、内管部2
70の下端を液密に閉塞している。この詰め栓からなる
閉塞部272は、下向きの押圧力、すなわち分注ノズル
200のディスポチップ222の下端によって下向きに
押し付けられる力により容易に脱落するようになってい
る。
【0083】次に、上記した構成のキャップ30を有す
る遠沈管14を使用し、上層液と下層液とに分離された
液体のうち下層側に分離したサンプル分離液(下層液)
のみを吸入する方法について、図22を参照しながら説
明する。
【0084】まず、キャップ30を外した状態で遠沈管
14内にサンプル液と有機溶媒とを分注した後、内管部
270が遠沈管14内に深く差し入れられて液体中に挿
入されるようにし、密栓部268が遠沈管14の上端部
に密嵌されるようにして、キャップ30を遠沈管14に
装着する。この状態で、遠沈管を振盪させてサンプル液
中の成分物質を有機溶媒層へ移行させた後、遠沈管を遠
心分離機60(図1および図2参照)にかけることによ
り、図22に示すように、遠沈管14の内周面とキャッ
プ30の内管部270の外周面との間に収容された液体
が上層液276と下層液(サンプル分離液)278とに
分離される。このとき、図22の(a)に示すように、
キャップ30の内管部270は、その下端が遠沈管14
の内底面付近に位置しているので、内管部270の下端
は、上層液276と下層液278との境界面280より
下方に位置している。このため、内管部270の下端付
近は、下層液278中に挿入された状態になっている。
【0085】次に、分注ノズル200のディスポチップ
222内へ遠沈管14から下層液278だけを吸入する
には、図22の(a)に示すように分注ノズル200を
下降させ、図22の(b)に示すように分注ノズル20
0のディスポチップ222を、遠沈管14のキャップ3
0の密栓部268の貫通孔274を通って内管部270
の内方へ深く差し入れる。そして、ディスポチップ22
2の下端で内管部270下端の閉塞部272を下向きに
押圧することにより、図22の(c)に示すように、詰
め栓からなる閉塞部272を内管部270の下端から脱
落させ、ディスポチップ222の下端を下層液278中
に挿入させる。この後、分注ノズル200に接続されて
いるシリンジ258(図15および図17参照)を駆動
させることにより、ディスポチップ222の下端口を通
ってディスポチップ222内に液体を吸入する。この
際、ディスポチップ222の下端は下層液278中に挿
入されているため、下層液278だけがディスポチップ
222内へ吸入され、また、ディスポチップ222の下
端は上層液276と下層液278との境界面280より
ずっと下方に位置しているため、上層液276の一部が
下層液278と混ざり合ってコンタミネーションを生じ
る、といった心配は全く無い。
【0086】図23に縦断面図を示した遠沈管14のキ
ャップ282は、密栓部284が、遠沈管14の上端に
被せられて液密に外嵌する構造を有し、その密栓部28
4の貫通孔290の内周部に内管部286の上端部が固
着されて、密栓部284と内管部286とが一体化され
ている。また、内管部286の下端に薄板状部が一体形
成されて閉塞部288を成している。この薄板状部から
なる閉塞部288は、分注ノズル200のディスポチッ
プ222の下端によって下向きに押し付けられることに
より、容易に破裂するようになっている。
【0087】なお、上記した各実施形態では、キャップ
30、282を構成する密栓部268、284と内管部
270、286とが別体とされ、密栓部268、284
に内管部270、286を固着してそれらを一体化して
いるが、密栓部と内管部とを一体形成するようにしても
よい。また、内管部の下端を液密に閉塞し下向きの押圧
力によって容易に脱落もしくは破裂する閉塞部の構成
は、上記実施形態で示した詰め栓や内管部下端に薄板状
部を一体形成したものに限らず、例えば内管部の下端口
をフィルムで被覆して液密に閉塞するような構成であっ
てもよい。
【0088】蒸発乾固ステージ66には、図24に正面
縦断面図を、図25に側面縦断面図をそれぞれ示すよう
に、固定フレーム292にヒータブロック294が取着
されており、ヒータブロック294には、複数本の試験
管24が上方から嵌入される複数個の縦孔296が形設
されている。縦孔296は、その内周面が試験管24の
外周面に密接する形状に形成されている。また、ヒータ
ブロック294には、各縦孔296の底部に連通する貫
通孔298がそれぞれ穿設されており、各貫通孔298
には突上げ棒300が摺動自在にそれぞれ貫挿されてい
て、突上げ棒300の先端部に固着された押上げ板30
2が縦孔296内で上下方向に往復移動するようになっ
ている。複数本の突上げ棒300のそれぞれの下端部
は、共通の昇降板304に固着されている。また、固定
フレーム292の上方には、各試験管24の上端にそれ
ぞれ当接して上端開口を気密に塞ぐ複数のノズル栓30
8を有するノズルヘッド306が配設されている。ノズ
ル栓308には、試験管24の内部へ窒素ガスを吹き込
むガス供給ノズル310、および、試験管24の内部か
らの廃ガスを排出する排気孔312が形設されている。
ノズルヘッド306は、ラック314に連結されて固定
フレーム292に支持されている。また、固定フレーム
292には、正・逆回転可能な昇降駆動用モータ316
が固設されており、そのモータ316の回転軸にピニオ
ン318が固着され、ピニオン318とラック314が
螺合している。さらに、ラック314は、それに固着さ
れたフック320およびフック320に係合した連結部
材322を介して昇降板304に連結されている。符号
324は、昇降用ガイドである。そして、昇降駆動用モ
ータ316を駆動させることにより、ノズルヘッド30
6と昇降板304、突上げ棒300および押上げ板30
2とが一体に上昇および下降するようになっている。
【0089】溶媒分注ステージ68には、図示していな
いが、前記振盪ステージ58に設置された振盪機194
と同様の振盪機が設けられている。
【0090】インジェクションユニット70は、図26
に示すように、一端部を中心として水平面内で回動する
インジェクションアーム326を有しており、インジェ
クションアーム326の先端部には、スライドベアリン
グ328を介してノズル保持軸330が取着されてお
り、ノズル保持軸330は、圧縮コイルばね332によ
ってインジェクションアーム326の先端部に弾発的に
支持されている。ノズル保持軸330の下端部にはチャ
ック334が設けられており、そのチャック334にイ
ンジェクションノズル336が保持されている。インジ
ェクションアーム326は、その一端部がアーム支持軸
338に固着されている。アーム支持軸338は、図示
していないがボールスプライン軸に連結されていて、鉛
直軸線回りに回転自在にかつ鉛直軸線に沿って上下方向
に移動自在に支持されている。アーム支持軸338は、
昇降駆動機構によって上下方向に往復移動させられると
ともに、回転駆動機構によって回動させられ、これによ
り、アーム支持軸338に固着されたインジェクション
アーム326が昇降および回動するようになっている。
昇降駆動機構および回転駆動機構の構成は、図10に示
した溶媒分注ユニット56の昇降駆動機構および回転駆
動機構と同様であるので、その図示および説明を省略す
る。
【0091】試験管24内に分注されたサンプル分離液
を蒸発乾固させた後にその残渣を溶解させて分析機器へ
注入するための有機溶媒、例えばメタノールを試験管2
4内に分注する溶媒分注ユニットと、その後に試験管2
4内からサンプル分離液を吸入するインジェクションユ
ニットとを別々に設けるようにしてもよいが(図3およ
び図4に示した操作工程を参照)、この実施形態では、
インジェクションユニット70により、試験管24内へ
の有機溶媒の分注操作も行うようになっている。このイ
ンジェクションユニット70により、試験管24内への
溶媒分注から、試験管24内からのサンプル分離液の吸
入およびHPLCのカラムへのサンプル分離液の注入ま
での操作方法を、図27に基づいて説明する。
【0092】最初に、インジェクションユニット70の
流路構成を説明すると、インジェクションユニット70
は、インジェクションノズル336の他、計量管ループ
340、六方バルブ342、溶媒分注用シリンジ34
4、三方切換バルブ346、乾固された残渣を溶解させ
てHPLCのカラムへ注入するためのメタノール350
が収容された貯液容器348、および配管類から流路構
成されている。インジェクションノズル336は、六方
バルブ342のbポートと流路接続しており、計量管ル
ープ340は、その両端が六方バルブ342のcポート
およびeポートにそれぞれ流路接続している。シリンジ
344は、三方切換バルブ346を介して六方バルブ3
42のaポートおよび貯液容器348にそれぞれ流路接
続している。また、六方バルブ342のdポートはHP
LCのポンプに、fポートはHPLCのカラムにそれぞ
れ流路接続されている。
【0093】まず、試験管24内へメタノールを分注す
るには、図27の(a)に示すように、六方バルブ34
2を経てシリンジ344とインジェクションノズル33
6とが連通した状態で、三方切換バルブ346を切換え
操作して、貯液容器348からメタノールをシリンジ3
44内へ吸い込み、シリンジ344内からメタノールを
インジェクションノズル336へ送り、インジェクショ
ンノズル336から試験管24内へメタノールを、例え
ば0.1ml吐出する。次に、六方バルブ342を切り
換えて、図27の(b)に示すように、六方バルブ34
2および計量管ループ340を経てインジェクションノ
ズル336とシリンジ344とが連通した状態にし、振
盪機(図示せず)によって試験管24内の液を撹拌した
後、シリンジ344を駆動させてインジェクションノズ
ル336内へ試験管24内のサンプル溶解液を吸入し、
計量管ループ340内へ一定量のサンプル溶解液を導入
する。続いて、六方バルブ342を切り換えて、図27
の(c)に示すように、六方バルブ342および計量管
ループ340を経てHPLCポンプとHPLCカラムと
が連通した状態にするとともに、六方バルブ342を経
てシリンジ344とインジェクションノズル336とが
連通した状態にする。そして、HPLCのポンプにより
計量管ループ内に保持された一定量のサンプル溶解液を
カラムへ注入する。また、それと併行して、インジェク
ションノズル336を洗浄槽352へ移動させ、三方切
換バルブ346を切換え操作するとともにシリンジ34
4を駆動させて、貯液容器348からインジェクション
ノズル336へメタノールを送り、インジェクションノ
ズル336の先端口からメタノールを吐出して、インジ
ェクションノズル336および配管内をメタノールで洗
浄する。
【0094】次に、以上説明したような構成を有する自
動濃度測定装置によりサンプル、例えば凍結血清中に含
まれる特定の成分物質(例えば薬物)の濃度を自動的に
測定する動作の1例について説明する。
【0095】まず、凍結血清が入った蓋付きサンプル管
10を複数本、自動溶媒抽出部36の円形ターンテーブ
ル48のサンプル管保持部74にセットする。そして、
凍結血清を解凍して均一化させた後、キャップ着脱機構
138により、サンプル管10を円形ターンテーブル4
8上からサンプル管吸入ステージ54上へ移動させ、サ
ンプル吸入ステージ54上にサンプル管10を固定す
る。そして、キャップ着脱機構138によりサンプル管
10のキャップ12を取り外す。次に、サンプル分注ユ
ニット52のアーム84をY軸方向に、分注ヘッド86
をX軸方向に、分注ノズル88をZ軸方向にそれぞれ移
動させて、円形ターンテーブル48のディスポチップ保
持部76に保持されたディスポチップ116を分注ノズ
ル88の先端部に装着する。次いで、サンプル分注ユニ
ット52のアーム84、分注ヘッド86および分注ノズ
ル88をY軸方向、X軸方向およびZ軸方向にそれぞれ
移動させて、分注ノズル88のディスポチップ116の
先端部(下端部)を、サンプル吸入ステージ54上に固
定されたサンプル管10内のサンプル液(融解血清)中
に浸漬させ(図7の二点鎖線参照)、ディスポチップ1
16内へサンプル液を吸入する。そして、サンプル分注
ユニット52のアーム84、分注ヘッド86および分注
ノズル88をY軸方向、X軸方向およびZ軸方向にそれ
ぞれ移動させて、分注ノズル88のディスポチップ11
6の先端部を、処理ターンテーブル50の遠沈管保持部
78に保持された遠沈管14内へ挿入し(図8の二点鎖
線参照)、ディスポチップ116内に吸入されたサンプ
ル液を遠沈管14内へ吐出する。その後、使用済みのデ
ィスポチップ116を投棄ポット73へ廃棄し、キャッ
プ着脱機構138によりサンプル管10にキャップ12
を装着した後、サンプル管10を円形ターンテーブル4
8のサンプル管保持部74へ戻す。
【0096】次に、処理ターンテーブル50を回動させ
て、遠沈管保持部78に保持されサンプル液の入った遠
沈管14を溶媒分注位置へ移動させる。そして、溶媒分
注ユニット56の分注アーム140をθ方向に回動(水
平面内で回動)させた後下降させ、ノズル部142に固
定された送液チューブ144、146、148の先端部
を、処理ターンテーブル50の遠沈管保持部78に保持
された遠沈管14内へ挿入し(図10の二点鎖線参
照)、遠沈管14内へ酢酸エチル(有機溶媒)、メタノ
ールおよびpH緩衝液を分注する。次に、サンプル分注
ユニット52のアーム84、分注ヘッド86およびチャ
ックユニット90をY軸方向、X軸方向およびZ軸方向
にそれぞれ移動させた後、チャックユニット90を作動
させて、処理ターンテーブル50のキャップ保持部80
に保持された遠沈管用キャップ16を一対のチャック爪
118、118で把持し、キャップ保持部80からキャ
ップ16を取り出す。そして、サンプル分注ユニット5
2のアーム84、分注ヘッド86およびチャックユニッ
ト90をY軸方向、X軸方向およびZ軸方向にそれぞれ
移動させた後、チャックユニット90を作動させて、処
理ターンテーブル50の遠沈管保持部78に保持された
遠沈管14にキャップ16を装着する。
【0097】遠沈管14にキャップ16が装着される
と、チャックユニット90の一対のチャック爪118、
118でキャップ16を把持したままの状態で、サンプ
ル分注ユニット52のアーム84、分注ヘッド86およ
びチャックユニット90をY軸方向、X軸方向およびZ
軸方向にそれぞれ移動させた後、チャックユニット90
を作動させて、処理ターンテーブル50の遠沈管保持部
78に保持された遠沈管14を振盪ステージ58へ移動
させ、振盪機194に遠沈管14をセットする。そし
て、振盪機194を駆動させて遠沈管14を振盪させ、
遠沈管14内でサンプル液中の目的とする成分物質を有
機溶媒中へ移行させる。振盪が終わると、サンプル分注
ユニット52のアーム84、分注ヘッド86およびチャ
ックユニット90をY軸方向、X軸方向およびZ軸方向
にそれぞれ移動させるとともにチャックユニット90を
作動させて、遠沈管14を振盪ステージ58から遠心分
離機60へ移動させ、遠心分離機60に遠沈管14をセ
ットする。そして、遠心分離機60を駆動させて液を遠
心分離する。
【0098】遠心分離が終わると、分離液分注ユニット
62のアーム196、分注ヘッド198および遠沈管移
載用のチャックユニット(図示せず)をY軸方向、X軸
方向およびZ軸方向にそれぞれ移動させるとともにチャ
ックユニットを作動させて、遠沈管14を遠心分離機6
0から取り出し、遠沈管14を分離液吸入ステージ64
へ移動させて遠沈管固定ユニット228に固定する。続
いて、キャップ取外しユニット226により遠沈管14
からキャップ16を取り外す。なお、この操作例は、遠
心分離により遠沈管14内でサンプル分離液が上層側に
分離した場合のものであり、遠心分離により遠沈管14
内でサンプル分離液が下層側に分離する場合には、図5
および図22に示したように、遠沈管14からキャップ
30を取り外す必要は無い。
【0099】遠沈管14からキャップ16が取り外され
ると、分離液分注ユニット62のアーム196をY軸方
向に、分注ヘッド198をX軸方向に、分注ノズル20
0をZ軸方向にそれぞれ移動させて、ディスポチップ用
ラック72のディスポチップ保持部224に保持された
ディスポチップ222を分注ノズル200の先端部に装
着する。次いで、分離液分注ユニット62のアーム19
6、分注ヘッド198および分注ノズル200をY軸方
向、X軸方向およびZ軸方向にそれぞれ移動させて、分
注ノズル200のディスポチップ222の先端部(下端
部)を、分離液吸入ステージ64の遠沈管固定ユニット
228に固定された遠沈管14内のサンプル分離液中に
浸漬させ、ディスポチップ222内へサンプル分離液を
吸入する(図14ないし図16ならびに図18および図
19参照)。続いて、分離液分注ユニット62のアーム
196、分注ヘッド198および分注ノズル200をY
軸方向、X軸方向およびZ軸方向にそれぞれ移動させ
て、分注ノズル200のディスポチップ222の先端部
を、処理ターンテーブル50の試験管保持部82の分注
位置A(図2参照)に保持された試験管24内へ挿入し
(図15参照)、ディスポチップ222内に吸入された
サンプル分離液を試験管24内へ吐出する。その後、使
用済みのディスポチップ222を投棄ポット73へ廃棄
する。また、インジェクションユニット70を作動さ
せ、遠沈管14内に残存した液をインジェクションノズ
ル336内へ吸入した後洗浄槽352へ廃棄する。続い
て、分離液分注ユニット62を作動させ、遠沈管移載用
のチャックユニットを用いて遠沈管14にキャップ16
を装着した後、使用済みの遠沈管14を投棄ポット73
へ廃棄する。
【0100】次に、処理ターンテーブル50を回転させ
て、試験管24を蒸発乾固ステージ66へ移動させ、図
24および図25に示したような状態に試験管24を保
持して、ヒータブロック294により試験管24を周囲
から加熱するとともに、ノズルヘッド306のノズル栓
308のガス供給ノズル310から試験管24の内部へ
その上部開口を通して窒素ガスを吹き込み、廃ガスを排
気孔312を通って排出することにより、試験管24内
のサンプル分離液を蒸発させて、サンプル分離液を乾固
させる。
【0101】次いで、分離液分注ユニット62のアーム
196、分注ヘッド198および遠沈管移載用のチャッ
クユニットをY軸方向、X軸方向およびZ軸方向にそれ
ぞれ移動させるとともにチャックユニットを作動させ
て、試験管24を処理ターンテーブル50の試験管保持
部82の取出し位置B(図2参照)から取り出し、試験
管24を溶媒分注ステージ68へ移動させて振盪機(図
示せず)に固定する。そして、インジェクションユニッ
ト70を作動させ、図27の(a)に示したような操作
で有機溶媒、例えばメタノールを試験管24内へ分注す
る。続いて、振盪機を駆動させて試験管24を振盪さ
せ、乾固された残渣をメタノールに溶解させる。振盪が
終わると、インジェクションユニット70を作動させ
て、図27の(b)に示したような操作により、試験管
24内から成分物質が有機溶媒に溶解したサンプル溶解
液をインジェクションノズル336内へ吸入してその吸
入されたサンプル溶解液の所定量をHPLCのカラムへ
注入し、成分物質の濃度を測定する。そして、分離液分
注ユニット62を作動させ、遠沈管移載用のチャックユ
ニットを用いて使用済みの試験管24を投棄ポット73
へ廃棄する。また、インジェクションユニット70を作
動させ、図27の(c)に示したような操作でインジェ
クションノズル336および配管内をメタノール洗浄す
る。図28および図29に、この一連の動作のフローチ
ャートを示す。
【0102】なお、上記した実施形態では、蒸発乾固ス
テージ66および振盪機が設けられた溶媒分注ステージ
68を備えた装置構成により、容器(試験管24)に分
注されたサンプル分離液を蒸発乾固させた後、容器内へ
有機溶媒を分注し、容器を振盪させて、有機溶媒に溶解
させることにより、HPLCなどの分析機器へ注入する
サンプル溶解液を調製するようにしているが、溶媒分注
ステージ68を設けないで濃縮ステージを備えた装置構
成により、容器に分注されたサンプル分離液の有機溶媒
の一部を蒸発させて、濃縮されたサンプル分離液を調製
するようにしてもよい。また、溶媒抽出により得られる
サンプル分離液が、必要とする程度の濃度を有している
ときは、蒸発乾固ステージや濃縮ステージを特に設けな
くてもよい。さらに、溶媒分注ステージ68を設けない
で蒸発乾固ステージ66を備えた装置構成により、容器
に分注されたサンプル分離液の有機溶媒の全部を蒸発さ
せて、乾固された残渣が最終的に得られる自動抽出装置
とし、その自動抽出装置により得られた乾固残渣から、
HPLCやガスクロマトグラフ分析装置などの分析機器
へ注入するサンプル液を調製するようにしてもよい。ま
た、蒸発乾固ステージ66や濃縮ステージおよび溶媒分
注ステージ68の他に分離液分注ユニット62も設けな
いで自動濃度測定装置を構成し、分離液分注ユニット6
2のような機能を備えたインジェクションユニットによ
り、遠沈管内で層分離したサンプル分離液を、遠沈管内
から直接に吸入してHPLCなどの分析機器へ注入する
ようにしてもよい。
【0103】
【発明の効果】請求項1ないし請求項17に係る各発明
の、液体試料中の成分物質の自動抽出装置を使用する
と、血清、血漿、全血、ホモジネート、反応混合液など
の液体試料中に含まれる薬物等の特定の成分物質を溶媒
抽出するための一連の操作を自動的に行うことができる
ので、その一連の操作に従来要していた作業者の労力の
低減と時間の短縮化を図るとともに、スペースの有効的
利用を図ることができる。また、請求項18ないし請求
項23に係る各発明の、液体試料中の成分物質の自動濃
度測定装置を使用すると、上記のような液体試料中に含
まれる薬物等の特定の成分物質を溶媒抽出してからその
溶媒抽出された成分物質の濃度を測定するまでの一連の
操作の全工程を自動的に行うことができるので、その一
連の操作に従来要していた作業者の労力の低減と時間の
短縮化を図るとともに、スペースの有効的利用を図るこ
とができ、作業者は試料の入ったサンプル容器をサンプ
ル保持部にセットするだけで、試料中に含まれる成分物
質の濃度の正確なデータが速やかに得られる。従って、
この発明によれば、大量の検体の分析処理を一度に行う
必要のある臨床検査センターや製薬会社の研究室などに
とっては、作業効率や作業スペース面での大幅な改善が
もたらされることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1実施形態を示し、液体試料中の成
分物質の自動濃度測定装置の全体の構成を示す斜視図で
ある。
【図2】図1に示した自動濃度測定装置の平面配置図で
ある。
【図3】血液試料中に含まれる薬物の濃度を測定する一
連の操作工程の1例を説明するための図である。
【図4】図3に示した操作工程のフローチャートであ
る。
【図5】血液試料中に含まれる薬物の濃度を測定する一
連の操作工程の別の例を説明するための図である。
【図6】血液試料中に含まれる薬物の濃度を測定する一
連の操作工程のさらに別の例を説明するための図であ
る。
【図7】図1および図2に示した自動濃度測定装置の構
成要素の1つであるサンプル分注ユニットの分注ヘッド
の正面図である。
【図8】図7に示した分注ヘッドの左側面図である。
【図9】図7に示した分注ヘッドに設けられたキャップ
用チャックユニットの構成および動作を説明するための
図である。
【図10】図1および図2に示した自動濃度測定装置の
構成要素の1つである溶媒分注ユニットの構成を示す図
である。
【図11】図10に示した溶媒分注ユニットの分注アー
ムの横断面図である。
【図12】図1および図2に示した自動濃度測定装置の
構成要素の1つである分離液分注ユニットの分注ヘッド
の側面図である。
【図13】図1および図2に示した自動濃度測定装置の
構成要素の1つである分離液吸入ステージに設けられた
キャップ取外しユニットの構成および動作を説明するた
めの図である。
【図14】同じく分離液吸入ステージに設けられた遠沈
管固定ユニットの構成を一部断面で示す正面図である。
【図15】図1および図2に示した自動濃度測定装置の
構成要素の1つである分離液分注ユニットの要部の構成
を示す概略図である。
【図16】図15に示した分離液分注ユニットを使用し
て遠沈管内のサンプル分離液の分注操作を行なう方法を
説明するための縦断面図である。
【図17】図1および図2に示した自動濃度測定装置の
構成要素の1つである分離液分注ユニットの概略ブロッ
ク図である。
【図18】図17に示した分離液分注ユニットを使用し
て遠沈管内のサンプル分離液の分注操作を行なう方法を
説明するための縦断面図である。
【図19】同じく、遠沈管内のサンプル分離液の分注操
作を行なう方法を説明するための縦断面図である。
【図20】遠沈管内で下層側に分離したサンプル分離液
を分注ノズルのディスポチップ内へ吸入する場合に使用
される遠沈管およびキャップを示し、遠沈管からキャッ
プを抜き出した状態を示す斜視図である。
【図21】同じく、遠沈管にキャップを装着した状態の
縦断面図である。
【図22】図20および図21に示したキャップを有す
る遠沈管を使用し、上層液と下層液とに分離された液体
のうち下層側に分離したサンプル分離液のみを吸入する
方法を説明するための図であって、一部を縦断面で示す
図である。
【図23】遠沈管のキャップの、図20および図21に
示したものと異なる構成例を示す縦断面図である。
【図24】図1および図2に示した自動濃度測定装置の
構成要素の1つである濃縮ステージの構成を示す正面縦
断面図である。
【図25】図24に示した濃縮ステージの側面縦断面図
である。
【図26】図1および図2に示した自動濃度測定装置の
構成要素の1つであるインジェクションユニットの要部
の構成を示す一部破断側面図である。
【図27】図26に示したインジェクションユニットの
流路構成を示すとともに、そのインジェクションユニッ
トにより、試験管内への溶媒分注から、試験管内からの
サンプル溶解液の吸入およびHPLCのカラムへのサン
プル溶解液の注入までの操作を行う方法を説明するため
の模式図である。
【図28】図1および図2に示した自動濃度測定装置に
より凍結血清中に含まれる特定の成分物質の濃度を自動
的に測定するための一連の動作の1例を示すフローチャ
ートである。
【図29】同じく、フローチャートである。
【符号の説明】
10 蓋付きサンプル管 14 遠沈管 16、30 遠沈管用キャップ 24 試験管 32 蓋付き遠沈管 36 自動溶媒抽出部 38 給液・排液部 40 シリンジポンプユニット 42 貯液容器 44 高速液体クロマトグラフィー(HPLC) 48 円形ターンテーブル 50 処理ターンテーブル 52 サンプル分注ユニット 54 サンプル吸入ステージ 56 溶媒分注ユニット 58 振盪ステージ 60 遠心分離機 62 分離液分注ユニット 64 分離液吸入ステージ 66 蒸発乾固ステージ 68 溶媒分注ステージ 70 インジェクションユニット 72 ディスポチップ用ラック 74 円形ターンテーブルのサンプル管保持部 76 円形ターンテーブルのディスポチップ保持部 78 処理ターンテーブルの遠沈管保持部 80 処理ターンテーブルのキャップ保持部 82 処理ターンテーブルの試験管保持部 86 サンプル分注ヘッド 88 サンプル分注ノズル 90 キャップ用チャックユニット 116、222 ディスポチップ 140 溶媒分注ユニットの分注アーム 194 振盪機 198 分離液分注ヘッド 200 分離液分注ノズル 204 分注ノズル昇降用駆動モータ(ステッピングモ
ータ) 226 キャップ取外しユニット 228 遠沈管固定ユニット 252a、252b チップ先端検出用光電センサ 254a、254b;256a、256b 液面検出用
光電センサ 258 シリンジ 260 シリンジ駆動用モータ 262 コントローラ 264、278 サンプル分離液 267 CPU 268 遠沈管用キャップの密栓部 270 遠沈管用キャップの内管部 272 遠沈管用キャップの閉塞部 274 遠沈管用キャップの貫通孔 294 ヒータブロック 306 ノズルヘッド 310 ガス供給ノズル 336 インジェクションノズル 340 計量管ループ 344 溶媒分注用シリンジ 348 貯液容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 克彦 京都府長岡京市神足棚次8番地 株式会社 大日本精機内 (72)発明者 細川 康正 京都府長岡京市神足棚次8番地 株式会社 大日本精機内 (72)発明者 三好 肇 京都府長岡京市神足棚次8番地 株式会社 大日本精機内 (72)発明者 西村 伸太郎 大阪府摂津市鶴野4−3−34−517 (72)発明者 村田 正好 大阪府豊能郡豊能町東ときわ台7−7−17

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体試料の入ったサンプル容器を複数本
    保持するサンプル保持部と、 複数本の抽出用容器を保持する抽出用容器保持部と、 前記サンプル保持部から取り出されもしくは前記サンプ
    ル保持部に保持されたサンプル容器内から所定量の液体
    試料を吸入し、その吸入された液体試料を、前記抽出用
    容器保持部から取り出されもしくは前記抽出用容器保持
    部に保持された抽出用容器内へ吐出するサンプル分注手
    段と、 前記抽出用容器内へ所定量の抽出用有機溶媒を吐出する
    抽出用溶媒分注手段と、 前記抽出用容器内に入った液体試料中の目的とする成分
    物質を抽出用有機溶媒中へ移行させる成分物質移行手段
    と、 複数本の収容容器を保持する収容容器保持部と、 前記抽出用容器内において分離し目的とする成分物質が
    有機溶媒に溶解したサンプル分離液を所定量だけ吸入
    し、その吸入されたサンプル分離液を、前記収容容器保
    持部から取り出されもしくは前記収容容器保持部に保持
    された収容容器内へ吐出する分離液分注手段と、 を備えた、液体試料中の成分物質の自動抽出装置。
  2. 【請求項2】 収容容器内に入ったサンプル分離液を蒸
    発させてサンプル分離液を乾固させる蒸発乾固手段が設
    けられた請求項1記載の、液体試料中の成分物質の自動
    抽出装置。
  3. 【請求項3】 収容容器内へ所定量の溶解用有機溶媒を
    吐出する溶解用溶媒分注手段と、前記収容容器内におい
    て、乾固された残渣を溶解用有機溶媒に溶解させる溶解
    手段とが設けられた請求項2記載の、液体試料中の成分
    物質の自動抽出装置。
  4. 【請求項4】 溶解手段が、収容容器を振盪させる振盪
    機である請求項3記載の、液体試料中の成分物質の自動
    抽出装置。
  5. 【請求項5】 蒸発乾固手段が、収容容器をその周囲か
    ら加熱するヒータと、収容容器内へその上部開口を通し
    て窒素ガスを吹き込む窒素ガス供給手段とから構成され
    た請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の、液体試
    料中の成分物質の自動抽出装置。
  6. 【請求項6】 収容容器内に入ったサンプル分離液の有
    機溶媒の一部を蒸発させてサンプル分離液を濃縮させる
    濃縮手段が設けられた請求項1記載の、液体試料中の成
    分物質の自動抽出装置。
  7. 【請求項7】 濃縮手段が、収容容器をその周囲から加
    熱するヒータと、収容容器内へその上部開口を通して窒
    素ガスを吹き込む窒素ガス供給手段とから構成された請
    求項6記載の、液体試料中の成分物質の自動抽出装置。
  8. 【請求項8】 分離液分注手段が、 抽出用容器内に入ったサンプル分離液を所定量だけ下端
    口から吸入し、そのサンプル分離液を下端口から吐出す
    る分注ノズルと、 この分注ノズルを保持するノズル保持手段と、 このノズル保持手段を、前記分注ノズルの下端口が前記
    抽出用容器内のサンプル分離液中に浸漬する下方位置と
    分注ノズル下端口が抽出用容器から上方へ離間した上方
    位置との間で昇降させるノズル昇降手段と、 前記ノズル保持手段を、前記抽出用容器の直上位置と分
    注位置との間で移動させるノズル移動手段と、 前記分注ノズル内へその下端口から前記抽出用容器内の
    サンプル分離液を所定量だけ吸入させ、前記分注位置に
    おいて分注ノズル内のサンプル分離液をその下端口から
    吐出させるシリンジと、 このシリンジを駆動させるシリンジ駆動手段と、 このシリンジ駆動手段を制御するシリンジ制御手段と、
    を備えて構成された請求項1ないし請求項7のいずれか
    に記載の、液体試料中の成分物質の自動抽出装置。
  9. 【請求項9】 分離液分注手段が、 分注ノズルの下端口が抽出用容器内のサンプル分離液中
    から引き上げられる際に、分注ノズル下端口がサンプル
    分離液上に出た時に分注ノズル内へその下端口から微小
    流量の空気を吸入させ続けて、分注ノズル内のサンプル
    分離液内部に気泡を発生させ、この状態を、分注ノズル
    内のサンプル分離液が吐出される直前まで継続させる気
    泡発生手段を有した請求項8記載の、液体試料中の成分
    物質の自動抽出装置。
  10. 【請求項10】 分離液分注手段が、抽出用容器内のサ
    ンプル分離液中に下端口が浸漬させられた状態の分注ノ
    ズル内に所定量のサンプル分離液が吸入された時にサン
    プル分離液の上端が位置する高さ位置に配設されてサン
    プル分離液の上端がその高さ位置に達したかどうかを光
    電的に検知する液面センサを有し、前記液面センサの検
    知信号に基づいてシリンジ制御手段によりシリンジ駆動
    手段を制御して前記シリンジの駆動を停止させるように
    する請求項8または請求項9記載の、液体試料中の成分
    物質の自動抽出装置。
  11. 【請求項11】 ノズル昇降手段が、パルス数によって
    駆動量を制御されるステッピングモータにより構成さ
    れ、分注ノズルの下端口を抽出用容器内のサンプル分離
    液中へ浸漬させるために分注ノズルを下降させる際に分
    注ノズルの下端が基準の高さ位置に達したかどうかを検
    知するノズル検知手段が設けられ、前記ノズル検知手段
    により、分注ノズル下端が基準高さ位置に達したことが
    検知された時点から、一定のパルス数の信号が前記ステ
    ッピングモータへ入力されるようにする請求項10記載
    の、液体試料中の成分物質の自動抽出装置。
  12. 【請求項12】 分注ノズルが、使い捨て吸入管を用い
    て構成された請求項8ないし請求項11のいずれかに記
    載の、液体試料中の成分物質の自動抽出装置。
  13. 【請求項13】 抽出用容器内へ所定量の水または水溶
    液を吐出する水または水溶液分注手段が設けられた請求
    項1ないし請求項12のいずれかに記載の、液体試料中
    の成分物質の自動抽出装置。
  14. 【請求項14】 抽出用容器にキャップを着脱させるキ
    ャップ着脱手段が設けられた請求項1ないし請求項13
    のいずれかに記載の、液体試料中の成分物質の自動抽出
    装置。
  15. 【請求項15】 成分物質移行手段が、抽出用容器を振
    盪させる振盪機である請求項1ないし請求項14のいず
    れかに記載の、液体試料中の成分物質の自動抽出装置。
  16. 【請求項16】 成分物質移行手段によって液体試料中
    から目的とする成分物質が抽出用有機溶媒中へ移行させ
    られた液を遠心分離する遠心分離機が設けられた請求項
    1ないし請求項15のいずれかに記載の、液体試料中の
    成分物質の自動抽出装置。
  17. 【請求項17】 抽出用容器が、 上面が開口した管状をなす遠心分離用沈殿管と、 中央部に貫通孔を有し前記遠心分離用沈殿管の上端部に
    密嵌する密栓部、前記遠心分離用沈殿管の内径寸法より
    小さい外径寸法を有する管状をなして上端部が前記密栓
    部の貫通孔部に連接し遠心分離用沈殿管の上端部に密栓
    部を密嵌させたときに下端が遠心分離用沈殿管の内底面
    付近に位置する程度の長さに形成された内管部、およ
    び、この内管部の下端を液密に閉塞しかつ下向きの押圧
    力によって容易に脱落もしくは破裂する閉塞部からな
    り、前記遠心分離用沈殿管の上面開口部に被されるキャ
    ップとから構成された請求項16記載の、液体試料中の
    成分物質の自動抽出装置。
  18. 【請求項18】 請求項1または請求項3ないし請求項
    17のいずれかに記載の、液体試料中の成分物質の自動
    抽出装置と、 液体試料中の成分物質の濃度を測定する濃度測定手段
    と、 収容容器内から目的とする成分物質が有機溶媒に溶解し
    た成分溶解液を吸入し、その吸入された成分溶解液を所
    定量だけ前記濃度測定手段に注入する液注入手段と、を
    備えた、液体試料中の成分物質の自動濃度測定装置。
  19. 【請求項19】 液注入手段が、濃度測定手段に注入さ
    れる所定量の成分溶解液を保持する計量管を有した請求
    項18記載の、液体試料中の成分物質の自動濃度測定装
    置。
  20. 【請求項20】 液体試料の入ったサンプル容器を複数
    本保持するサンプル保持部と、 複数本の容器を保持する容器保持部と、 前記サンプル保持部から取り出されもしくは前記サンプ
    ル保持部に保持されたサンプル容器内から所定量の液体
    試料を吸入し、その吸入された液体試料を、前記容器保
    持部から取り出されもしくは前記容器保持部に保持され
    た容器内へ吐出するサンプル分注手段と、 前記容器内へ所定量の抽出用有機溶媒を吐出する抽出用
    溶媒分注手段と、 前記容器内に入った液体試料中の目的とする成分物質を
    抽出用有機溶媒中へ移行させる成分物質移行手段と、 液体試料中の成分物質の濃度を測定する濃度測定手段
    と、 前記容器内において分離し目的とする成分物質が有機溶
    媒に溶解したサンプル分離液を吸入し、その吸入された
    サンプル分離液を所定量だけ前記濃度測定手段に注入す
    る分離液注入手段と、を備えた、液体試料中の成分物質
    の自動濃度測定装置。
  21. 【請求項21】 容器内へ所定量の水または水溶液を吐
    出する水または水溶液分注手段が設けられた請求項20
    記載の、液体試料中の成分物質の自動濃度測定装置。
  22. 【請求項22】 容器にキャップを着脱させるキャップ
    着脱手段が設けられた請求項20または請求項21記載
    の、液体試料中の成分物質の自動濃度測定装置。
  23. 【請求項23】 成分物質移行手段によって液体試料中
    から目的とする成分物質が抽出用有機溶媒中へ移行させ
    られた液を遠心分離する遠心分離機が設けられた請求項
    20ないし請求項22のいずれかに記載の、液体試料中
    の成分物質の自動濃度測定装置。
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