JPH10259083A - 緩効性カプセル肥料の製造法 - Google Patents

緩効性カプセル肥料の製造法

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JPH10259083A
JPH10259083A JP9062905A JP6290597A JPH10259083A JP H10259083 A JPH10259083 A JP H10259083A JP 9062905 A JP9062905 A JP 9062905A JP 6290597 A JP6290597 A JP 6290597A JP H10259083 A JPH10259083 A JP H10259083A
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fertilizer
acid
lactic acid
slow
based polymer
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JP9062905A
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Yasutoshi Kakizawa
保利 柿澤
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05GMIXTURES OF FERTILISERS COVERED INDIVIDUALLY BY DIFFERENT SUBCLASSES OF CLASS C05; MIXTURES OF ONE OR MORE FERTILISERS WITH MATERIALS NOT HAVING A SPECIFIC FERTILISING ACTIVITY, e.g. PESTICIDES, SOIL-CONDITIONERS, WETTING AGENTS; FERTILISERS CHARACTERISED BY THEIR FORM
    • C05G5/00Fertilisers characterised by their form
    • C05G5/45Form not covered by groups C05G5/10 - C05G5/18, C05G5/20 - C05G5/27, C05G5/30 - C05G5/38 or C05G5/40, e.g. soluble or permeable packaging

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明が解決しようとする課題は、肥料の放
出量及び放出期間の制御が可能で充分な量の肥料を一度
に施肥することができ、しかも肥料被覆材が分解して環
境中に残留することがなく、その被覆材による発芽・発
育阻害がなく、容易にカプセル化できる生分解性緩効性
カプセル肥料、及びその製造法を提供することにある。 【解決手段】 生分解性ポリマーから成るチューブに、
1本以上の分解性の紐を通し、次いでチューブ内に肥料
を充填後、任意の間隔でチューブを切断、融着すること
を特徴とする緩効性カプセル肥料の製造法、及び該製造
法により製造された、生分解性ポリマーから成るチュー
ブに、1本以上の分解性の紐を通した緩効性カプセル肥
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は肥料と生分解性ポリ
マーのフィルムからなる緩効性カプセル肥料の製造法に
関するものである。本発明の緩効性カプセル肥料は、成
形が容易で、溶出制御に優れ、植物の根焼けを起こすこ
とがない。また、本発明の緩効性カプセル肥料は徐々に
肥料を放出し、生分解性ポリマーは分解され、消失され
る。また生分解性ポリマーとして乳酸系ポリマーを使用
したときには、生分解によって発生する有機酸の作用に
よって、雑菌の繁殖も抑制する優れた効果を有する。
【0002】
【従来の技術】従来から農地に施肥を行う方法として、
播種時に散布、埋設することが行われ、更に必要に応じ
追肥が行われる。特に、尿素、硫酸アンモニウム、硝酸
アンモニウム、塩化アンモニウム、塩化カリウム、リン
酸アンモニウム、リン酸カルシウム、リン酸カリウム、
硫酸カリウム等の水溶性の肥料の場合、散水、雨水等に
よって、肥料が流出する為、追肥の必要性が高い。ま
た、比較的長期間に栽培を行う場合、一度に多量の施肥
を行うことができないために、播種時の肥料のみでは不
足し追肥を必要とする。
【0003】その改良として、スチレン等の熱可塑性ポ
リマーの水性エマルジョンとメラミン樹脂とを主成分と
する材料で被覆された緩効性肥料(特公平3−4643
0)、エチレン・酢酸ビニル・一酸化炭素共重合体とポ
リオレフィンとの複合材で被覆された緩効性肥料(特公
平2−23515号公報)、もしくはエチレン・一酸化
炭素共重合体で被覆された緩効性肥料(特公平2−23
516号公報)、ポリ(3−ヒドロキシアルカノエー
ト)で被覆された緩効性肥料(特公平2−23517号
公報)、ポリアルキレンカルボキシレートで被覆された
緩効性肥料(特開平8−157290号公報)等が知ら
れている。
【0004】スチレン等の熱可塑性ポリマーの水性エマ
ルジョンとメラミン樹脂とを主成分とする材料で被覆さ
れた緩効性肥料は安価で、一般に広く販売されている。
これらは播種後、散布された水や湿度によって肥料部分
は徐々に膨潤崩壊するが、被覆部分は分解性がなく、安
定なために環境中に長く残留する欠点を有する。またエ
チレン・酢酸ビニル・一酸化炭素共重合体とポリオレフ
ィンとの複合材で被覆された緩効性肥料、もしくはエチ
レン・一酸化炭素共重合体で被覆された緩効性肥料でも
同様の欠点を有する。
【0005】ポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)或
いはポリアルキレンカルボキシレートで被覆された緩効
性肥料では、播種後、散布された水や湿度によって肥料
部分は徐々に溶解徐放され、被覆部分は微生物等により
生分解され、環境中にポリマーも残留しない利点を有す
る。
【0006】一方、これらの緩効性肥料は、いずれも、
粒状肥料に被覆材料を溶剤等により液状化した溶液を噴
霧し、被覆後、熱風流により乾燥し、製造されている。
しかしながら、このような被覆方法では被膜の均一性に
欠け、肥料の安定した放出制御効果が得られず、また、
製造プロセスも被覆材料が被覆装置に付着したり、生産
性に劣る欠点を有する。
【0007】また、ポリ(3−ヒドロキシアルカノエー
ト)或いはポリアルキレンカルボキシレートなどのポリ
マーはクロロホルム、ジクロルエタン等の溶剤にしか溶
解しないため、製造する上で環境上の問題がある。その
他に、生分解を受けるポリマーとして上市されている一
つとして、ポリエチレンに澱粉をブレンドしたものが、
廉価で広く知られている。しかしながら、このようなブ
レンド樹脂は、澱粉等の微生物によって分解する部分が
消失した後に、残存した非生分解性部分が、環境中に残
存する問題点を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、肥料の放出量及び放出期間の制御が可能で
充分な量の肥料を一度に施肥することができ、しかも肥
料被覆材が分解して環境中に残留することがなく、その
被覆材による発芽・発育阻害がなく、容易にカプセル化
できる生分解性緩効性カプセル肥料、及びその製造法を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、生分解性ポリマーをチューブ状に成形後、その
中に、肥料の溶出口となる分解性の紐を挿入し、次いで
肥料を充填後、融着、切断することにより、得られたカ
プセルの溶出口となる溶出紐が分解性を有することか
ら、肥料の放出時間を制御でき、更に播種後にカプセル
は分解、消失して環境中に悪影響を与えないばかりか、
肥料の溶出口となる溶出紐の太さ、本数や材質などによ
り、また、厚みの異なる生分解性ポリマーから成るチュ
ーブ製カプセルを用いることにより、肥料の放出性をき
め細かく制御できること、さらに乳酸系ポリマーを使用
したときには分解により生じる有機酸により雑菌の繁殖
を抑制できることを見い出して、本発明を完成するに至
った。
【0010】即ち、本発明は、(1) 生分解性ポリマ
ーから成るチューブに、1本以上の分解性の紐を通し、
次いでチューブ内に肥料を充填後、任意の間隔でチュー
ブを切断、融着することを特徴とする緩効性カプセル肥
料の製造法、
【0011】(2) 生分解性ポリマーが、乳酸系ポリ
マーであることを特徴とする(1)に記載の緩効性カプ
セル肥料の製造法、(3) 乳酸系ポリマーが、触媒を
失活処理させた乳酸系ポリマーであることを特徴とする
(2)に記載の緩効性カプセル肥料の製造法、
【0012】(4) 乳酸系ポリマーが、乳酸成分、ジ
カルボン酸成分、ジオール成分を必須成分とすることを
特徴とする(2)又は(3)に記載の緩効性カプセル肥
料の製造法、(5) 生分解性ポリマーに無機物及び/
または有機物を含有させることを特徴とする(1)〜
(4)のいずれか1つに記載の緩効性カプセル肥料の製
造方法、
【0013】(6) 分解性の紐が、セルロース、レー
ヨン、木綿、又はポリビニルアルコールから成ることを
特徴とする(1)〜(4)のいずれか1つに記載の緩効
性カプセル肥料の製造法、(7) 肥料が、溶融状、ス
ラリー状或いは液状であることを特徴とする(1)〜
(4)のいずれか1つに記載の緩効性カプセル肥料の製
造法、及び、
【0014】(8) 上記の(1)〜(7)のいずれか
1つに記載の製造法により製造された、生分解性ポリマ
ーから成るチューブに、1本以上の分解性の紐を通した
緩効性カプセル肥料である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で使用される生分解性ポリマーとしては、特に限
定されるものでないが、脂肪族ポリエステル、澱粉系天
然高分子、キトサン系天然高分子等、生分解性プラスチ
ックハンドブック(生分解性プラスチック研究会編19
95年5月26日発行)の28頁に記載されているポリ
マーや、脂肪族ポリエステルアミド、酢酸セルロース等
が挙げられ、その幾つかは既に上市されている。このよ
うなポリマーは、一般に生分解性を持つことが知られ、
好気性条件下では炭酸ガスや水に、嫌気性条件下ではメ
タンに完全に分解される。
【0016】とりわけ、脂肪族ポリエステルの中で、ジ
カルボン酸成分とジオール成分から合成されるポリエス
テルや、乳酸成分を主体として合成される乳酸系ポリマ
ーは、いずれも水溶性が低く、水に溶けて溶出したり、
内包された肥料を不用意に漏出させることなく、しか
も、乳酸系ポリマーでは分解過程で発生する乳酸の作用
によって、目的としない雑菌等の繁殖を抑制する効果を
有する。
【0017】脂肪族ポリエステルの中で、微生物産生の
ポリエステルは、微生物による分解性に優れるが、製造
工程中で微生物の破片等がポリマー中に混入するため、
薄肉のフィルムを作製することが難しく、また、澱粉系
高分子で澱粉にポリビニルアルコールをブレンドしたも
のは、生分解性は比較的良好であるが、耐水性に劣るた
め、使用に制限を受ける。
【0018】本発明に用いられるジカルボン酸成分とジ
オール成分から合成される脂肪族ポリエステルの製造方
法としては、ジカルボン酸成分とジオール成分とをエス
テル化触媒の存在下、減圧条件で、脱水、脱グリコール
を行い、重縮合させる方法、特開平7−172425号
公報に開示されているようなジカルボン酸成分とジオー
ル成分とを触媒の存在下、脱水剤の使用条件、減圧条件
で、脱水、脱グリコールを行い、重縮合させる方法等に
より製造することができる。脂肪族ポリエステルの種類
は特に問わないが、良好な成形性を得るために、重量平
均分子量は3,000〜400,000で、融点50〜
130℃であるものが適している。
【0019】次に本発明に用いられる乳酸系ポリマーに
ついて説明する。本発明に用いられる乳酸系ポリマーの
種類は特に問わないが、良好な成形性を得るために、重
量平均分子量は3,000〜400,000で、融点5
0〜200℃であるものが適している。短期間の放出効
果を得るには、分子量は3,000〜30,000で、
融点50℃〜160℃であるものが適している。長期間
の放出効果を得るためには、分子量は30,000〜4
00,000で、融点100〜200℃であるものが適
している。
【0020】本発明で言う乳酸系ポリマーとは、乳酸成
分を乳酸系ポリマー中に30重量%以上含有するものを
意味する。具体的には乳酸系ポリマーは、乳酸成分の単
独重合体、乳酸成分と他のモノマー成分及びポリマー成
分との共重合体、乳酸系ポリマーと生分解性ポリマーや
澱粉等とのブレンド物を指す。乳酸成分と他のモノマー
成分およびポリマー成分との共重合体の具体例として
は、乳酸成分と、ヒドロキシカルボン酸成分、ヒドロキ
シカルボン酸の環状エステル成分、ポリエステル、ポリ
エーテル、ポリカーボネート、またはセルロース誘導体
との共重合体が挙げられる。
【0021】乳酸成分としては乳酸及び乳酸の環状二量
体のラクチドが挙げられる。乳酸は、光学活性を有する
モノマーで、L−乳酸、D−乳酸が存在する。また、ラ
クチドには、L−ラクチド、D−ラクチド、MESO−
ラクチドの異性体がある。そのため、乳酸系ポリマーは
これら二種の乳酸、三種のラクチドを組み合わせること
により好ましいポリマー特性を実現できる。
【0022】特に、本発明の乳酸系ポリマーでは、高い
耐熱性を実現するためには、乳酸として、光学活性は高
い方が好ましい。具体的には乳酸として、総乳酸中、L
体或いはD体が70重量%以上含まれることが好まし
い。更に優れた耐熱性を得るためには、乳酸としてL体
或いはD体が85重量%以上含まれることが好ましい。
【0023】また、ラクチドについてもL−ラクチドド
或いはD−ラクチドを総ラクチド中、70重量%以上含
むことが好ましい。更に優れた耐熱性を得るためには、
L−ラクチド或いはD−ラクチドの含量は、総ラクチド
中、85重量%以上である。商業的にはL−乳酸の方が
発酵合成により安価で高純度のものが得られるため、乳
酸系ポリマーの乳酸としてはL−乳酸を、ラクチドとし
てはL−ラクチドを使用することが有利である。
【0024】乳酸成分と共重合させるモノマー成分のヒ
ドロキシカルボン酸成分としては、グリコール酸、ジメ
チルグリコール酸、β−ヒドロキシプロパン酸、α−ヒ
ドロキシ酪酸、β−ヒドロキシ酪酸、γ−ヒドロキシ酪
酸、α−ヒドロキシ吉草酸、β−ヒドロキ吉草酸、γ−
ヒドロキシ吉草酸、δ−ヒドロキシ吉草酸、δ−ヒドロ
キシメチル吉草酸、α−ヒドロキシカプロン酸、β−ヒ
ドロキカプロン酸、γ−ヒドロキシカプロン酸、δ−ヒ
ドロキシカプロン酸、δ−ヒドロキシメチルカプロン
酸、ε−ヒドロキシカプロン酸、ε−ヒドロキシメチル
カプロン酸等から選ばれる少なくとも一種以上の成分か
らなることが好ましい。
【0025】また、ヒドロキシカルボン酸の環状エステ
ル成分としては、グリコリド、β−メチル−δ−バレロ
ラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ウンデカラクト
ン、ε−カプロラクトン、パラジオキサノン等から選ば
れる少なくとも一種以上の成分からなることが好まし
い。
【0026】次に乳酸系ポリマーの製造方法について説
明する。本発明に言う乳酸系ポリマーが、乳酸成分の単
独重合体である場合は、Polymer,20巻,14
59頁(1979年)に見られるように、ラクチドを開
環重合触媒の存在下で開環重合した後、或いは特開平6
−172502号公報に開示されているように、溶剤の
共存下で、乳酸を直接重縮合した後、残留揮発成分、と
りわけ残留ラクチドを除去して製造される。
【0027】また本発明に言う乳酸系ポリマーが、乳酸
成分と、他のヒドロキシカルボン酸成分或いはヒドロキ
シカルボン酸の環状エステル成分との共重合体の場合に
は、乳酸と他のヒドロキシカルボン酸成分を直接重縮合
することにより、或いはラクチドとヒドロキシカルボン
酸の環状エステル成分を、触媒の存在下に重合すること
により得られ、好ましくは、その後、残留揮発成分、と
りわけ残留ラクチドを除去して製造される。
【0028】特に本発明の乳酸系ポリマーが、乳酸成分
と、他のヒドロキシカルボン酸成分或いはヒドロキシカ
ルボン酸の環状エステル成分との共重合体である場合
は、該共重合体中の乳酸成分が40重量%以上である
と、得られた樹脂の強度が高く、透明度も高い。
【0029】次に、乳酸系ポリマーが、乳酸成分、ジカ
ルボン酸成分とジオール成分を必須成分としてなる共重
合体である場合は、得られた成形品が疎水性であり、高
い柔軟性を付与する上で好ましい。
【0030】この乳酸成分とジカルボン酸成分とジオー
ル成分を必須成分としてなる乳酸系ポリマーとは、具体
的には、乳酸成分をその共重合体中に30重量%以上含
有し、ジカルボン酸成分とジオール成分からなるポリエ
ステルを70重量%未満含有する共重合体が挙げられ
る。その製法は問わないが、ジカルボン酸成分とジオー
ル成分から成るポリエステルとラクチドとを開環重合触
媒の存在下で共重合やエステル交換反応させた後、或い
は特開平7−172425号公報に開示されているよう
に乳酸とジカルボン酸成分とジオール成分とを触媒や溶
剤の共存在下で、脱水、脱グリコールによる縮重合させ
た後、残留揮発成分、とりわけ残留ラクチドを除去して
製造される。
【0031】さらに、ラクチドを原料として得られたポ
リ乳酸や、乳酸を溶剤の共存或いは非存在下に縮重合し
て得られたポリ乳酸と、ジカルボン酸成分とジオール成
分から成るポリエステルとをエステル交換触媒の共存下
でエステル交換させた後、残留揮発成分、とりわけ残留
ラクチドを除去して製造される。
【0032】更に、前記の乳酸系ポリマーを製造する時
に使用されるジカルボン酸成分とジオール成分から成る
ポリエステルは、ジカルボン酸成分とジオール成分とを
エステル化触媒の存在下、減圧条件下で脱水、脱グリコ
ールを行い縮重合させる方法、特開平7−172425
号公報に開示されているようなジカルボン酸成分とジオ
ール成分とを触媒の存在下、脱水剤の使用条件下で脱
水、脱グリコールを行い縮重合させる方法等により製造
することができる。
【0033】乳酸成分と共重合させるジカルボン酸成分
とジオール成分については、特に制約は無いが、具体的
にはコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ブラシル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマ
ー酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸等から選ばれる少なくとも一種以上の
ジカルボン酸成分と、炭素数2〜10のジオール、具体
的にはエチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
チレングリコール、ペンタンジオール、ヘキサメチレン
グリコール、オクタンジオール、
【0034】ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン
ジメタノール、水添ビスフェノールA、キシレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ジブタンジオール、3−
ヒドロキシピバリルピバレート等から選ばれる少なくと
も一種以上のジオール成分が挙げられる。
【0035】乳酸系ポリマーが乳酸成分とジカルボン酸
成分とジオール成分からなるポリエステルを含む共重合
体の場合、カルボン酸成分とジオール成分からなるポリ
エステルの割合は特には問わないが、該ポリエステルの
割合が高くなるに従い、柔軟性が増し、その数十重量%
の共重合体はポリプロピレンやポリエチレン相当の柔軟
性となり、本発明に使用されるチューブとして好ましい
特性を有する。
【0036】芳香族ポリエステルについては、J.AP
PLIDED POLYMERSCIENCE,26
巻、441(1981年)に述べられているように、芳
香族ジカルボン酸成分と脂肪族ジカルボン酸成分の両者
を原料にしたポリエステルでも、酵素による分解を受け
て生分解性を持つことが知られ、本発明に用いる乳酸系
ポリマーについても、ジカルボン酸成分として、芳香族
系のものも使用可能である。
【0037】芳香族ジカルボン酸成分を少量含有したポ
リエステルは、強度が向上するが、その添加量が多くな
ると、脂肪族ジカルボン酸を用いた時に比べ、生分解性
が低下する傾向があり、必要とされる成形品の強度と生
分解性能のバランスにおいて、その添加量は決定される
べきである。
【0038】乳酸系ポリマーの溶融混練や溶融成形時で
の熱安定性や貯蔵安定性を向上させるためには、特に、
乳酸系ポリマー中の残留ラクチド、乳酸、そのオリゴマ
ー等の酸成分を低減することが効果的である。その低減
方法としては、乳酸系ポリマーの製造工程の後に取り付
けられた脱揮槽、フィルムエバポレーター、ベント付押
出機等の脱揮装置を用いて除去するか、溶剤析出法より
除去するか、アルコール、ケトン、炭化水素等の溶剤を
用いて、溶解させずに、浸漬或いは分散後に抽出除去す
ることができる。
【0039】また、乳酸系ポリマー製造時に使用する重
合触媒を重合反応後に失活処理することにより、乳酸系
ポリマー中のラクタイド、乳酸、そのオリゴマー等の酸
成分を低減させることができる。重合触媒の失活処理
は、乳酸系ポリマーの製造工程の末期や製造後に、触媒
失活剤の添加やその接触により該ポリマー中の触媒と反
応させて達成できる。重合触媒の失活剤としては、酸性
リン酸エステル類、キレート剤が特に好ましい。
【0040】重合触媒の失活剤として用いるキレート剤
には、有機系キレート剤と無機系キレート剤がある。有
機系キレート剤は、吸湿性が少なく、熱安定性に優れ
る。使用できる有機系キレートとしては、特に、限定さ
れないが、アミノ酸、フェノール類、ヒドロキシカルボ
ン酸、ジケトン類、アミン類、オキシム、フェナントロ
リン類、ピリジン化合物、ジチオ化合物、配位原子とし
てN含有フェノール、配位原子としてN含有カルボン
酸、ジアゾ化合物、チオール類、ポルフィリン類等が挙
げられる。
【0041】具体的には、アミノ酸としてはグリシン、
ロイシン、アラニン、セリン、α−アミノ酪酸、アセチ
ルアミノ酢酸、グリシルグリシン、グルタミン酸など、
フェノール類としてはアリザリン、t−ブチルカテコー
ル、4−イソプロピルトロポロン、クロモトロープ酸、
タイロン、オキシン、没食子酸プロピルなど、ヒドロキ
シカルボン酸としては酒石酸、蓚酸、クエン酸、クエン
酸モノオクチル、ジベンゾイル−D−酒石酸、ジパラト
ルオイル−D−酒石酸等、
【0042】ジケトン類としてはアセチルアセトン、ヘ
キサフルオロアセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、
テノイルトリフルオロアセトン、トリフルオルアセチル
アセトンなど、アミン類としてはエチレンジアミン、ジ
エチレントリアミン、1,2,3−トリアミノプロパ
ン、チオジエチルアミン、トリエチレンテトラミン、ト
リエタノールアミン、テトラエチレンペンタミン、ペン
タエチレンヘキサミンなど、オキシムとしてはジメチル
グリオキシム、α,α−フリルジオキシム、サリチルア
ルドキシム等、
【0043】フェナントロリン類としてはネオクプロイ
ン、1,10−フェナントロリンなど、ピリジン化合物
としては2,2−ビピリジン、2,2’,2”−テルピ
リジルなど、ジチオ化合物としてはキサントゲン酸、ジ
エチルジチオカルバミン酸、トルエン−3,4−ジチオ
ール等、配位原子N含有フェノールとしてはο−アミノ
フェノール、オキシン、ニトロソR塩、2−ニトロソ−
5−ジメチルアミノフェノール、1−ニトロソ−2−ナ
フトール、8−セレノキノリン等、
【0044】配位原子N含有カルボン酸としてはキナル
ジン酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン二酢酸、ヒ
ドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、エチレンジア
ミン四酢酸、trans−シクロヘキサンジアミン四酢
酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラ
ミン六酢酸、アニリン二酢酸、2−スルホアニリン二酢
酸、3−スルホアニリン二酢酸、4−スルホアニリン二
酢酸、2−アミノ安息香酸−N,N−二酢酸、3−アミ
ノ安息香酸−N,N−二酢酸、4−アミノ安息香酸−
N,N−二酢酸、メチルアミン二酢酸、β−アラニン−
N,N−二酢酸、
【0045】β−アミノエチルスルホン酸−N,N−二
酢酸、β−アミノエチルホスホン酸−N,N−二酢酸な
ど、ジアゾ化合物としてはジフェニルカルバゾン、マグ
ネソン、ジチゾン、エリオクロムブラックT、4−(2
−チアゾリルアゾ)レゾルシン、1−(2−ピリジルア
ゾ)−2−ナフトールなど、チオール類としてはチオオ
キシン、チオナリド、1,1,1−トリフルオロ−4−
(2−チエニル)−4−メルカプト−3−ブテン−2−
オン、3−メルカプト−p−クレゾール等、
【0046】ポルフィリン類としてはテトラフェニルポ
ルフィン、テトラキス(4−N−メチルピリジル)ポル
フィン等、その他としてクペロン、ムレキシド、ポリエ
チレンイミン、ポリメチルアクリロイルアセトン、ポリ
アクリル酸等及びそれらの混合物を挙げることができ
る。
【0047】なかでも、効率よく乳酸系ポリマー中に含
まれる触媒の金属イオンと配位結合し、ポリマー末端の
切断を抑制する有機系キレート剤としては、ニトリロ三
酢酸、エチレンジアミン二酢酸、テトラエチレンペンタ
ミン、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、エチ
レンジアミン四酢酸、trans−シクロヘキサンジア
ミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレ
ンテトラミン六酢酸等の配位原子N含有カルボン酸、
【0048】酒石酸、ジベンゾイル−D−酒石酸、ジパ
ラトルオイル−D−酒石酸、クエン酸、クエン酸モノオ
クチル等のヒドロキシカルボン酸が挙げられる。特に、
上記の配位原子N含有カルボン酸は熱安定性や貯蔵安定
性に優れ、ヒドロキシカルボン酸は着色が少ない特徴を
有している。
【0049】無機系キレート剤は、吸湿性が高く、吸湿
すると、効果がなくなるため、取り扱いに注意を要す
る。具体的には、リン酸、亜リン酸、ピロリン酸、ポリ
リン酸等のリン酸類を挙げることができる。
【0050】また、酸性リン酸エステル類は、乳酸系ポ
リエステル中に含有される触媒の金属イオンと錯体を形
成し、触媒活性を失わせ、ポリマー鎖の切断を抑制する
効果を示す。酸性リン酸エステル類としては、酸性リン
酸エステル、ホスホン酸エステル、アルキルホスホン酸
等及びその混合物を指すもので、次にその一般式を示
す。
【0051】
【化1】
【0052】(式中、R1はアルキル基又はアルコキシ
ル基、R2はアルキル基又はアルコキシル基又はヒドロ
キシル基を示す。)
【0053】具体的には、酸性リン酸エステルとして
は、リン酸モノメチル、リン酸ジメチル、リン酸モノエ
チル、リン酸ジエチル、リン酸モノプロピル、リン酸ジ
プロピル、リン酸モノイソプロピル、リン酸ジイソプロ
ピル、リン酸モノブチル、リン酸ジブチル、リン酸モノ
ペンチル、リン酸ジペンチル、リン酸モノヘキシル、リ
ン酸ジヘキシル、リン酸モノオクチル、リン酸ジオクチ
ル、リン酸モノ2−エチルヘキシル、リン酸ジ2−エチ
ルヘキシル、リン酸モノデシル、
【0054】リン酸ジデシル、リン酸モノイソデシル、
リン酸ジイソデシル、リン酸モノウンデシル、リン酸ジ
ウンデシル、リン酸モノドデシル、リン酸ジドデシル、
リン酸モノテトラデシル、リン酸ジテトラデシル、リン
酸モノヘキサデシル、リン酸ジヘキサデシル、リン酸モ
ノオクタデシル、リン酸ジオクタデシル、リン酸モノフ
ェニル、リン酸ジフェニル、リン酸モノベンジル、リン
酸ジベンジル等、
【0055】ホスホン酸エステルとしては、ホスホン酸
モノメチル、ホスホン酸モノエチル、ホスホン酸モノプ
ロピル、ホスホン酸モノイソプロピル、ホスホン酸モノ
ブチル、ホスホン酸モノペンチル、ホスホン酸モノヘキ
シル、ホスホン酸モノオクチル、ホスホン酸モノエチル
ヘキシル、ホスホン酸モノデシル、ホスホン酸モノイソ
デシル、ホスホン酸モノウンデシル、ホスホン酸モノド
デシル、ホスホン酸モノテトラデシル、ホスホン酸モノ
ヘキサデシル、ホスホン酸モノオクタデシル、ホスホン
酸モノフェニル、ホスホン酸モノベンジル等、
【0056】アルキルホスホン酸としては、モノメチル
ホスホン酸、ジメチルホスホン酸、モノエチルホスホン
酸、ジエチルホスホン酸、モノプロピルホスホン酸、ジ
プロピルホスホン酸、モノイソプロピルホスホン酸、ジ
イソプロピルホスホン酸、モノブチルホスホン酸、ジブ
チルホスホン酸、モノペンチルホスホン酸、ジペンチル
ホスホン酸、モノヘキシルホスホン酸、ジヘキシルホス
ホン酸、イソオクチルホスホン酸、ジオクチルホスホン
酸、モノエチルヘキシルホスホン酸、ジエチルヘキシル
ホスホン酸、モノデシルホスホン酸、ジデシルホスホン
酸、
【0057】モノイソデシルホスホン酸、ジイソデシル
ホスホン酸、モノウンデシルホスホン酸、ジウンデシル
ホスホン酸、モノドデシルホスホン酸、ジドデシルホス
ホン酸、モノテトラデシルホスホン酸、ジテトラデシル
ホスホン酸、モノヘキサデシルホスホン酸、ジヘキサデ
シルホスホン酸、モノオクタデシルホスホン酸、ジオク
タデシルホスホン酸などや、モノフェニルホスホン酸、
ジフェニルホスホン酸、モノベンジルホスホン酸、ジベ
ンジルホスホン酸等、及びそれらの混合物を挙げること
ができる。
【0058】酸性リン酸エステル類は有機溶剤との溶解
性がよいため作業性に優れ、乳酸系ポリマーとの反応性
に優れる。なかでも酸性リン酸エステルは触媒の失活に
大きな効果を示す。
【0059】更に、重合触媒の失活処理に用いるキレー
ト剤及び/又は酸性リン酸エステル類の添加量は、その
種類、乳酸系ポリエステル中に含まれる触媒の種類、量
によって異なるが、乳酸系ポリエステル100重量部に
対して、0.001〜5重量部を添加することが好まし
い。いずれのキレート剤、酸性リン酸エステル類もポリ
マー鎖の切断を最小に抑えることができ、また、有機系
キレート剤、無機系キレート剤、酸性リン酸エステル類
を混合して使用しても差し支えない。
【0060】しかしキレート剤や酸性リン酸エステル類
を過剰に添加すると、貯蔵中に乳酸系ポリエステル鎖が
切断され、低分子量化、低粘度化して、本発明の性能が
得られないことがあるため、適正量を添加する必要があ
る。
【0061】重合触媒の失活処理後の乳酸系ポリマー中
のラクタイド、乳酸、そのオリゴマー等の酸成分の低減
方法としては、重合触媒の失活処理後に取り付けられた
脱揮槽、フィルムエバポレーター、ベント付押出機など
の脱揮装置を用いて除去するとか、良溶媒に溶解後、貧
溶剤中に析出させることによって除去するとか、アルコ
ール、ケトン、炭化水素などの溶剤を用いて、溶解させ
ずに、浸漬或いは分散後抽出して除去することができ
る。
【0062】また、乳酸系ポリマーの触媒失活方法とし
ては、乳酸系ポリマーに含有されている触媒を除くこと
が効果的である。その方法としては、公知の方法、例え
ば特開平8−34844号公報、特開平8−10925
0号公報などに開示されているように、乳酸系ポリマー
を有機溶剤に溶解後、酸性物質及び水と接触させ、有機
層を分離して触媒を除去し、失活させることもできる。
【0063】本発明の乳酸系ポリマーを用いた場合、得
られるポリマーの分子量を調整することによって分解時
間、即ち、肥料効果を調節できる。また、乳酸および乳
酸のオリゴマーまたはラクチドのポリマー中の残留量を
多くすることにより分解時間を短くすることが可能であ
る。この他、可塑剤、無機物、有機物及び、澱粉のよう
な生分解性ポリマーを加えても分解時間を調節すること
が出来る。
【0064】本発明に使用する可塑剤としては、肥料と
しての安全性の高いものが好ましく、ポリエステル、エ
ポキシ誘導体、フタル酸エステル、ポリエーテル等の可
塑剤が好ましく。具体例としては、アセチルクエン酸ト
リブチル、クエン酸トリブチル、グリセリントリアセテ
ート、グリセリントリプロピオネート、トリエチレング
リコールジカプレート、トリエチレングリコールジカプ
リレート、フタル酸ジエチル、フタル酸ジオクチル、フ
タル酸ジフェニル、フタル酸ジシクロヘキシル、セバシ
ン酸ジブチル、アゼライン酸ジヘキシル、アゼライン酸
ジオクチル、アジピン酸ジオクチル、脂肪酸のエポキシ
誘導体、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
【0065】無機物、有機物としては、安全性の高いも
のが好ましく、具体的には、タルク、炭酸カルシウム、
シリカ、クレー、ケイソウ土、パーライト、リン酸一水
素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸三カル
シウム、ヒドロキシアパタイト、グラスファイバー等の
非水溶性無機物、石灰、硝酸ソーダ、硝酸カルシウム、
硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニ
ウム、硝酸カリウム、硫酸カリウム、塩化カリウム、リ
ン酸一水素カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸三
カリウム等の水溶性無機物、
【0066】或いは木粉、活性炭、ヤシ殻、胡桃粉、コ
ンニャク、芝生等の草類等の非水溶性有機物、澱粉、セ
ルロース、レーヨン、ポリビニルアルコール、アミロー
ス、メチルセルロース、ヒドロキシセルロース、アセテ
ート、ポリエチレンオキサイド、ポリペプチド等の水溶
性有機物を挙げることができる。上記の水溶性無機物及
び水溶性有機物のブレンド量は生分解性ポリマーに対
し、1〜80%、好ましくは5〜60%である。
【0067】非水溶性無機物を生分解性ポリマーにブレ
ンドしたものは、チューブ作製の際の延伸時に微細孔が
でき、得られた緩効性カプセル内の肥料の放出速度を調
節できる。そのときの孔径は無機物の種類、粒径の大き
さにより異なるが、粒径の微細な無機物を使用したとき
には、0.01〜0.1μの微細孔を得ることができ
る。その様な微細な孔径でも生分解性ポリマーは水との
親和性があるため、水はカプセル内に進入していく。無
機物の粒径の大きなものを使用したときには、1mm程
度の孔径のものも得ることができる。
【0068】非水溶性有機物をブレンドしたものは、そ
の種類により分解性が異なるため、得られた緩効性肥料
カプセルの分解性を制御できる。このときも、非水溶性
有機物の種類、粒径の大きさにより、0.01μ〜1m
mの孔径のものも得ることができる。また水溶性無機物
及び水溶性有機物は水に溶解するため、水の接触によ
り、容易に本緩効性肥料カプセルに孔が開きカプセル内
の肥料を放出できる。従って、水溶性無機物及び水溶性
有機物の種類、ブレンド量、形状、大きさ等により、孔
径を色々変えカプセル内の肥料の放出速度をきめ細かく
調節できる。
【0069】次に、この緩効性カプセル肥料の製造方法
について述べる。本発明の緩効性カプセル肥料は、生分
解性ポリマーのチューブ内に肥料及び、肥料の溶出口と
なる溶出紐を導入し任意の間隔で溶着切断することを特
徴とする。特に、生分解性ポリマーのチューブに肥料を
注入するには、このチューブをポリマーペレット原料か
らインフレーション法により製造しながら、製造された
チューブ内に肥料物質を単独又は混合物として、或いは
適度の温度と水分を与えてスラリー状や液状として、肥
料の溶出口となる溶出紐と共に導入する。
【0070】肥料及び、肥料の溶出口となる溶出紐等の
入ったポリマーフィルムは冷空気或いは冷水にて冷却さ
れながら延伸され、熱収縮作用により径2〜15mmの
チューブになり、これを肥料が固化する前にチューブを
そのままの状態で、或いは3〜30mm間隔で、熱板接
着、超音波接着、高周波接着を行い、肥料をポリマーチ
ューブ内にカプセル状に孤立状態にならしめ、溶接部を
切断する。このポリマーのチューブは押出機で得られた
フィルムをチューブ状にヒートシールして作製しても良
い。
【0071】肥料の徐放時間は、肥料の溶出口となる溶
出紐の材質、形状、太さ、本数に大きく左右される。そ
の他に、肥料の種類、生分解性ポリマーの種類、カプセ
ルのサイズ、形状、厚みによっても制御され、さらに、
生分解性ポリマーから成るカプセルの厚みの異なるカプ
セルや、材質、太さ、本数等の異なる肥料の溶出紐を混
合することにより制御される。
【0072】さらに、生分解性ポリマーの分子量、残留
モノマーや、可塑剤、無機物、有機物、澱粉等の生分解
性ポリマーに含まれる成分によっても制御される。特
に、肥料の溶出口となる溶出紐を細く、本数を少なく、
しかも、生分解性ポリマーのカプセルを厚く、分子量を
高くし、かつ残留モノマー、可塑剤等の含有量を少なく
することにより、長期間徐放性を有する緩効性肥料とな
る。一般にカプセルの厚みは0.01mm〜0.5mm
が好ましい。
【0073】肥料の溶出口となる溶出紐の材質として
は、生分解性を有するもので、セルロース、レーヨン、
木綿、ポリビニルアルコール等から選ばれた一種以上の
材質が好ましい。また、形状としては、断面が、円形、
楕円形、星形、半円形等挙げられる。さらに、太さとし
ては0.01mm〜5mm、好ましくは0.1mm〜2
mmである。
【0074】肥料を包含する生分解性ポリマーには、肥
料が意図に反した漏出をしないように孔が開かないよう
にすることが必要であるが、逆に積極的に孔を開けた
り、チューブを不織布状にして漏出速度を調節すること
もできる。
【0075】また、本発明に使用の肥料の溶出口となる
溶出紐の代わりに、それと同様の材質、例えばセルロー
ス、レーヨン、木綿、ポリビニルアルコール等の一種以
上を粉末状、顆粒状、糸状等にして生分解性ポリマーに
溶融ブレンドして、使用しても良い。
【0076】本緩行性肥料中の肥料としては特に種類を
問わず、有機及び無機の肥料に使用できる。生分解性ポ
リマーと肥料とを混練して緩効性肥料を作る場合、一般
に水溶性が高く追肥が必要な無機肥料が適している。具
体的には油粕、魚肥、石灰、尿素、炭酸カルシウム、リ
ン酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウ
ム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム、硫酸カリ
ウム、塩化カリウム、リン酸カリウム等が挙げられる。
【0077】特に生分解性ポリマーが分解し有機分とな
ることからも無機肥料との組み合わせが有効である。リ
ン酸質、炭酸質、硫酸質、窒素質、マグネシウム質、カ
ルシウム質、カリ質を含むことが好ましく、特にリン酸
質、窒素質、カリ質を含むことが好ましく、リン酸塩、
塩基性窒素、硝酸性窒素、カリ塩を含むものが好まし
い。具体的な例として、硝酸カリウム、リン酸カリウ
ム、リン酸水素カリウム、硝酸アンモニウム、リン酸ア
ンモニウム、及びこの混合物やこれらの物質を含むもの
が挙げられる。
【0078】本発明の緩行性肥料には、必要に応じて目
的植物の生育に悪影響を及ぼさない範囲で農薬類を加え
ることができる。農薬類については種類を問わないが、
具体的には殺菌剤、殺虫剤、除草剤、植物成長調節剤
等、また目的植物の成長を促す目的で土壌改良剤(材)
等を加えても良い。
【0079】殺菌剤としては、特に種類を問わないが具
体的には、銅剤、イオウ剤、フェノール剤、キノン剤、
および抗生物質等が挙げられる。殺虫剤も特に種類を問
わないが、具体的には、有機塩素系、有機リン系殺虫剤
等が挙げられる。また除草剤としては、具体的には、フ
ェノール系、カーバメート系、ウレア系、トリアジン系
殺草剤等が挙げられる。植物成長調節剤としては、発芽
促進剤、発根促進剤、伸長抑制剤等が挙げられる。土壌
改良剤(材)は、具体的には、泥炭、木炭、バーミキュ
ライト、パーライト等が挙げられる。
【0080】本発明の緩効性肥料中に加える農薬類、土
壌改良剤(材)の量については、特に限定はないが、農
薬類は緩効性肥料中の重量の30%以下が好ましい。土
壌改良剤(材)は緩効性肥料の重量の200%以下が好
ましい。
【0081】本発明の緩効性肥料が適用可能な植物は、
特にその種類は問わないが、具体的には、米、麦、黍等
の穀類、大豆、小豆等の豆類、ゴボウ、大根、人参、ビ
ート等の根菜類、ホウレン草、小松菜、キャベツ等の葉
菜類、ピーマン、キュウリ、トマト、茄子、いちご、す
いか等の果菜類や、ひまわり、すすき、芝、コスモス等
が挙げられる。
【0082】本発明の緩効性肥料の土壌への適用方法
は、生分解性ポリマーの中で、脂肪族ポリエステル、と
りわけ乳酸系ポリマーは、水溶性でないため、土壌上に
置いても、緩効性肥料の崩壊を早めることはなく安定に
使用できる。しかもこのカプセル肥料は、肥料がカプセ
ル中に完全に内包されているため、根焼けの心配がな
く、多量の肥料を一度に散布することができる。
【0083】施肥時期については、特に限定されず、播
種時、苗の植え替え時等いつでも使用できる。本発明の
緩効性カプセル肥料は肥料の溶出口となる溶出紐の材
質、太さ、本数、或いは本カプセルの形状、サイズ、生
分解性ポリマーカプセルの厚み、分子量、残存モノマ
ー、可塑剤の含有量他、有機物、無機物の添加により包
含肥料の放出時期及び放出期間が任意に制御可能であ
る。
【0084】このため、適用できる徐放期間は1週間〜
2年間が可能である。実際の除放期間は、適用する植物
種によるが、穀類および豆類は通常6カ月〜1年間、根
菜類および果菜類は通常2〜6カ月、葉菜類、花き類は
通常1〜4カ月が好ましい。
【0085】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明するが、本発明は、もとより、ここで記載の肥料種、
乳酸系ポリマーまたは添加剤の種類および配合比率、植
物のみに限定されることなく広い範囲で使用可能であ
る。なお、例中の部、%は特に記載ない限り全て重量基
準である。
【0086】〔参考例1〕ポリエステル(イソフタル酸
5モル%、コハク酸35モル%、アジピン酸10モル
%、エチレングリコール25モル%、ネオペンチルグリ
コール25モル%、重量平均分子量58,000(ポリ
スチレン換算))15部と、L−ラクチド85部と、ト
ルエン15部とを反応釜に仕込み、不活性ガス雰囲気下
で、175℃で1時間それらを溶融混合し、オクタン酸
錫を0.03部加えて、同温度で6時間反応させた後、
200℃に昇温し、5Torrの減圧下で脱揮し、ペレ
ット化した。得られた乳酸系ポリマーの重量平均分子量
は158,000(ポリスチレン換算)であった。
【0087】〔参考例2〕ポリエステル(セバシン酸5
0モル%、エチレングリコール30モル%、1,6−ヘ
キサンジオール20モル%、重量平均分子量55,00
0(ポリスチレン換算))30部と、L−ラクチド68
部と、D−ラクチド2部と、トルエン15部とを反応釜
に仕込み、不活性ガス雰囲気下で、175℃で1時間そ
れらを溶融混合し、オクタン酸錫を0.03部加えて、
同温度で6時間反応させた後、リン酸モノデシルとリン
酸ジデシルとの混合物を0.1部加え、更に30分間反
応させ、次いで200℃に昇温し、5Torrの減圧下
で脱揮し、ペレット化した。得られた乳酸系ポリマーの
重量平均分子量は139,000(ポリスチレン換算)
であった。
【0088】〔参考例3〕ポリエステル(コハク酸50
モル%、エチレングリコール35モル%、ネオペンチル
グリコール15モル%、重量平均分子量54,000
(ポリスチレン換算))20部と、L−ラクチド78部
と、D−ラクチド2部と、トルエン15部とを反応釜に
仕込み、不活性ガス雰囲気下で、175℃で1時間それ
らを溶融混合し、オクタン酸錫を0.03部加えて、同
温度で6時間反応させた後、エチレンジアミン四酢酸を
0.2部加え、更に30分間反応させ、次いで200℃
に昇温し、5Torrの減圧下で脱揮し、ペレット化し
た。得られた乳酸系ポリマーの重量平均分子量は15
1,000(ポリスチレン換算)であった。
【0089】〔実施例1〕参考例1で得られた乳酸系ポ
リマーを、径6mmのサーキュラーダイより180℃で
押し出し、直径8mmのチューブ状のフィルムし、これ
に肥料の溶出口となる溶出紐として径0.8mmのセル
ロース紐を挿入し、さらに、尿素52部、塩化カリウム
48部の混合物を導入した。これを25℃の空気中で冷
却しながら延伸し、最終的に径7mmのチューブにし、
長さ10mm毎に180℃の熱板で熱融着し、融着部を
切断しさらに冷たい空気中にて冷却し、カプセル肥料を
作製した。
【0090】カプセルの厚みは25μmであった。この
カプセル肥料の窒素、カリの各成分の含有率は24.0
%、25.0%であった。このカプセル肥料を水分80
%を含有する土壌中に入れ、溶出肥料成分の経時変化を
調べた結果を表1に示す。
【0091】〔実施例2〕参考例2で得られた乳酸系ポ
リマーを、50mm単軸押出機を用いて、シリンダー温
度180〜200℃、吐出量20kg/時間、幅60m
m、巻き取り速度15m/分と、25m/分の条件で、
30μmと、20μmの乳酸系ポリマーのフィルムを作
製した。
【0092】このフィルムを直径約5mmのチューブに
なるようにヒートシールし、このチューブ内に肥料溶出
紐として径0.9mmのポリビニルアルコール製の紐を
挿入し、更に、硝酸カリウム30部、第二リン酸アンモ
ニウム17部、第一リン酸カリウム30部、硝酸アンモ
ニウム23部の混合物をチューブに詰め、長さ10mm
毎に180℃の熱板で熱融着し、融着部を切断しさらに
冷たい空気中にて冷却し、カプセル肥料を作製した。
【0093】このカプセル肥料の窒素、リン、カリの各
成分の含有率は16.0%、11.0%、20.0%で
あった。このカプセル肥料を水分80%を含有する土壌
中に入れ、溶出肥料成分の経時変化を調べた結果を表1
に示す。
【0094】〔実施例3〕参考例3で得られた乳酸系ポ
リマーを、径6mmのサーキュラーダイより180℃で
押し出し、直径8mmのチューブ状のフィルムし、これ
に肥料溶出紐として径0.5mmのレーヨン紐を3本挿
入し、尿素10部、硝酸アンモニウム13部、塩化カリ
ウム24部、第一リン酸アンモニウム38部、水15部
よりなる50℃の肥料スラリーを注入した。
【0095】これを冷たい空気中で冷却しながら延伸
し、最終的に径6mmのチューブにし、長さ8mm毎に
180℃の熱板で熱融着し、融着部を切断しさらに冷た
い空気中にて冷却し、カプセル肥料を作製した。カプセ
ルの厚みは30μmであった。このカプセル肥料の窒
素、リン、カリの各成分の含有率は14.0%、10.
2%、12.6%であった。このカプセル肥料を水分8
0%を含有する土壌中に入れ、溶出肥料成分の経時変化
を調べた結果を表1に示す。
【0096】〔実施例4〕乳酸系ポリマーとしてL−ポ
リ乳酸(ピュラック社製、重量平均分子量157,80
0(ポリスチレン換算))を使用し、押し出し条件でカ
プセルの厚みを50μmにする以外は、実施例3と同様
の方法で緩効性カプセル肥料を作製した。このカプセル
肥料の窒素、リン、カリの各成分の含有率は13.8
%、10.0%、12.4%であった。このカプセル肥
料を水分80%を含有する土壌中に入れ、溶出肥料成分
の経時変化を調べた結果を表1に示す。
【0097】〔実施例5〕乳酸系ポリマーとして、ポリ
ビニルアルコールの粉末を10%ドライブレンドした参
考例2で得られた乳酸系ポリマーを使用する以外は、実
施例1と同様の方法で緩効性カプセル肥料を作製した。
このカプセル肥料の窒素、カリの各成分の含有率は2
3.5%、24.0%であった。このカプセル肥料を水
分80%を含有する土壌中に入れ、溶出肥料成分の経時
変化を調べた結果を表2に示す。
【0098】〔実施例6〕乳酸系ポリマーとして、リン
酸三カリウムの粉末を5%、塩化カリウムの粉末を5%
ドライブレンドした参考例2で得られた乳酸系ポリマー
を使用する以外は、実施例1と同様の方法で緩効性カプ
セル肥料を作製した。このカプセル肥料の窒素、カリの
各成分の含有率は23.0%、24.5%であった。こ
のカプセル肥料を水分80%を含有する土壌中に入れ、
溶出肥料成分の経時変化を調べた結果を表2に示す。
【0099】〔比較例1〕乳酸系ポリマーの代わりにポ
リエチレンを使用する以外は、実施例3と同様の方法で
緩効性カプセル肥料を作製した。このカプセル肥料の窒
素、リン、カリの各成分の含有率は13.7%、9.8
%、12.3%であった。このカプセル肥料を水分80
%を含有する土壌中に入れ、溶出肥料成分の経時変化を
調べた結果を表3に示す。なお、このカプセルは生分解
せず、半年後もそのまま残っていた。
【0100】〔比較例2〕参考例2で得られた乳酸系ポ
リマーを、メチルエチルケトン(MEK)の15%溶液
として縦型噴流式の流動床で直径2mmの無機の肥料粒
に被覆した。流動床中の乾燥温度80〜100℃、0.
5時間の条件で、塩化カリウム26部、硝酸アンモニウ
ム22部、第一リン酸アンモニウム52部から成る顆粒
状肥料85部に、乳酸系ポリマー15部になるように被
覆した。
【0101】得られたカプセル肥料の窒素、リン、カリ
の各成分の含有率は14.0%、133.5%、14.
0%であった。このカプセル肥料を水分80%を含有す
る土壌中に入れ、溶出肥料成分の経時変化を調べた結果
を表3に示す。
【0102】〔比較例3〕参考例3で得られた乳酸系ポ
リマーと肥料とを、60部対40部になるようにニーダ
ーによって混練した。混練温度は160℃、混練速度は
2kg/時間で行った。混練後は直径約3mmのストラ
ンド状に取り出した。取りだしたストランドをペレタイ
ザーで、長さ4mmに切断にした。肥料としては塩化カ
リウム、硝酸アンモニウム、第一リン酸アンモニウム
を、それぞれ26部、22部、52部の比率で使用し
た。
【0103】得られたカプセル肥料の窒素、リン、カリ
の各成分の含有率は13.5%、13.5%、14.0
%であった。このカプセル肥料を水分80%を含有する
土壌中に入れ、溶出肥料成分の経時変化を調べた結果を
表3に示す。
【0104】〔比較例4〕参考例3で得られた乳酸系ポ
リマーを、径6mmのサーキュラーダイより180℃で
押し出し、直径8mmのチューブ状のフィルムし、これ
に尿素54部、塩化カリウム48部よりなる顆粒状の肥
料を注入した。これを25℃の空気中で冷却しながら延
伸し、最終的に径6mmのチューブにし、長さ10mm
毎に180℃の熱板で熱融着し、融着部を切断しさらに
冷たい空気中にて冷却し、カプセル肥料を作製した。カ
プセルの厚みは30μmであった。
【0105】得られたカプセル肥料の窒素、リン酸、カ
リの各成分の含有率は25.0%、24.0%であっ
た。このカプセル肥料を水分80%を含有する土壌中に
入れ、溶出肥料成分の経時変化を調べた結果を表3に示
す。なお、得られたカプセルにはエアーが多量入ってお
り、浮き上がり、肥料の放出は不十分であった。
【0106】
【表1】
【0107】
【表2】
【0108】
【表3】
【0109】
【発明の効果】本発明は、成形が容易で肥料の放出量及
び放出期間の制御が可能で、充分な量の肥料を一度に施
肥でき、しかも肥料被覆材が分解して環境中に残留する
ことがなく、その被覆材による発芽・発育阻害がない、
且つ、ポリマーとして乳酸系ポリマーを使用したときに
は、生じた有機酸の作用によって、雑菌の繁殖も抑制で
きる、優れた生分解性緩効性カプセル肥料、及びその製
造法を提供できる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性ポリマーから成るチューブに、
    1本以上の分解性の紐を通し、次いでチューブ内に肥料
    を充填後、任意の間隔でチューブを切断、融着すること
    を特徴とする緩効性カプセル肥料の製造法。
  2. 【請求項2】 生分解性ポリマーが、乳酸系ポリマーで
    あることを特徴とする請求項1に記載の緩効性カプセル
    肥料の製造法。
  3. 【請求項3】 乳酸系ポリマーが、触媒を失活処理させ
    た乳酸系ポリマーであることを特徴とする請求項2に記
    載の緩効性カプセル肥料の製造法。
  4. 【請求項4】 乳酸系ポリマーが、乳酸成分、ジカルボ
    ン酸成分、ジオール成分を必須成分とすることを特徴と
    する請求項2又は3に記載の緩効性カプセル肥料の製造
    法。
  5. 【請求項5】 生分解性ポリマーに無機物及び/または
    有機物を含有させることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか1つに記載の緩効性カプセル肥料の製造方法。
  6. 【請求項6】 分解性の紐が、セルロース、レーヨン、
    木綿、又はポリビニルアルコールから成ることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1つに記載の緩効性カプセ
    ル肥料の製造法。
  7. 【請求項7】 肥料が、溶融状、スラリー状或いは液状
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに
    記載の緩効性カプセル肥料の製造法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1つに記載の製
    造法により製造された、生分解性ポリマーから成るチュ
    ーブに、1本以上の分解性の紐を通した緩効性カプセル
    肥料。
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