JPH10259016A - 粘土層間化合物、粘土層間化合物と熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂組成物、およびそれらの製法 - Google Patents

粘土層間化合物、粘土層間化合物と熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂組成物、およびそれらの製法

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JPH10259016A
JPH10259016A JP6484897A JP6484897A JPH10259016A JP H10259016 A JPH10259016 A JP H10259016A JP 6484897 A JP6484897 A JP 6484897A JP 6484897 A JP6484897 A JP 6484897A JP H10259016 A JPH10259016 A JP H10259016A
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Noriyuki Suzuki
紀之 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少量の添加によっても水、水と任意の割合で
相溶する極性溶媒および水と該極性溶媒からなる混合溶
媒に所望のレオロジー特性を与えうる粘土層間化合物
(C)を提供すること。また、機械特性、耐熱性、成形
品外観などがすぐれた成形品を与える熱可塑性樹脂組成
物を提供する。 【解決手段】 スメクタイト族、バーミキュライト族お
よびカオリン族粘土鉱物よりなる群から選択された1種
以上の層状ケイ酸塩(A)および分散安定化剤(B)か
らなり、該分散安定化剤(B)が、水、水と任意の割合
で相溶する極性溶媒、および水と該極性溶媒の混合溶媒
の少なくとも1種に可溶である非イオン性化合物である
ことを特徴とする粘土層間化合物(C)にする。また、
該粘土層間化合物(C)および熱可塑性樹脂(D)から
なる熱可塑性樹脂組成物(E)にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘土層間化合物、
前記粘土層間化合物を含有する熱可塑性樹脂組成物およ
びそれらの製法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】層状
ケイ酸塩は、マトリックスとなる種々の化合物に分散し
てレオロジー特性を調整または改良する性質を有するた
め、たとえば、塗料、印刷インキ、化粧品などの流体状
ファインケミカル製品の粘度調整剤として利用されてい
る。また、層状ケイ酸塩は、ゴム、プラスチックなどの
高分子材料の剛性、機械的特性および耐熱変形性などの
物理的特性を改良する目的で、充填剤または補強剤とし
ても利用されている。
【0003】前記層状ケイ酸塩は、単位層が多数積層し
た積層構造状態を有する。該単位層の厚さは10Å前後
であるが、該単位層が多数積層すると、単位層の積層数
にも依存するが、一般にその層厚は平均してμmオーダ
ー厚となる。そのような層状ケイ酸塩のアスペクト比や
比表面積は小さいため、単位層が多数積層されたままの
層状ケイ酸塩が粘度調整剤として配合されたとしても少
量の配合比率ではレオロジー改質効果や増粘効果が充分
にえられないという問題がある。
【0004】前記問題を解決する手段として、層状ケイ
酸塩の中でも、層間に水を取り込んで膨潤する性質を示
すもの、たとえばスメクタイト族粘土鉱物、膨潤性雲母
およびバーミキュライトなどのいわゆる膨潤性層状ケイ
酸塩の利用が検討されてきている。
【0005】しかし、前記膨潤性層状ケイ酸塩を粘度調
整剤として各種流体状ファインケミカル製品に用いよう
とするばあいには、また別の様々な問題が生ずる。
【0006】たとえば、膨潤性雲母のばあい、水または
エチレングリコールのような特定の有機溶媒分子は膨潤
性雲母の層間に進入するが、進入できる分子数は2〜3
分子程度にすぎず、いわゆる限定膨潤するにすぎない。
そのため、膨潤性雲母は依然として積層構造であるの
で、レオロジー改質効果が充分えられない。
【0007】一方、スメクタイト族粘土鉱物、とくにモ
ンモリロナイト、ヘクトライトおよびサポナイトなど
は、水和性を有しているので、水分子の進入によって無
限膨潤し、大部分が単位層にまで分離する。それゆえ、
スメクタイト族粘土鉱物は、少量の添加で水の粘度を効
率よく増加させる効果を有することが知られており、ス
メクタイト族粘土鉱物の分散濃度を変えることにより水
を主成分とする流体物の粘度などのレオロジー特性を調
整することができる。
【0008】しかし、スメクタイト族粘土鉱物は、水中
では無限膨潤して安定的に存在することができるが、有
機溶媒などの水以外の溶媒を加えると層同士が2次凝集
するために安定的に存在できなくなる。したがって、ス
メクタイト族粘土鉱物は、水以外の溶媒系または水以外
の溶媒を主成分とする混合溶媒系のレオロジー特性の改
良および樹脂特性の改良には利用できないという欠点が
ある。
【0009】このように、スメクタイト族粘土鉱物また
は膨潤性雲母は有機溶媒への分散性がわるいため、これ
らの膨潤性ケイ酸塩を用いて有機溶媒のレオロジー特性
を調整するばあいには、分散濃度を高くする必要があ
る。しかし、多量の添加はコスト高を惹き起こし、ま
た、製品の色調を害するなどの問題もある。
【0010】これらの欠点を改善するために、以下に示
すように、スメクタイト族粘土鉱物の水以外のマトリッ
クスへの分散を促進する技術(スメクタイト族粘土鉱物
の処理・変性技術)が開発されている。
【0011】(1)スメクタイト族粘土鉱物の単位層間
に存在するアルカリ金属などの交換性陽イオンを、他の
有機陽イオンと交換することによりえられる、有機陽イ
オンが粘土層の単位層表面にイオン結合してなる複合
体。具体的には、ドデシルアミンとスメクタイト族粘土
鉱物の1種であるベントナイトとからえられるドデシル
アンモニウムがイオン結合したベントナイト複合体が、
米国特許第2531427号明細書に記載されている。
【0012】(2)スメクタイト族粘土鉱物の単位層間
に陽イオンとしてジメチルオクタデシルアンモニウムイ
オンを導入した複合体。エヌ・エル・インダストリー
(NLIndustry)社またはコープケミカル社に
より工業的に生産されており、塗料の増粘剤などに利用
されている。
【0013】(3)精製ベントナイトをアルキルトリア
ルコキシシランで表面処理することによって、有機系の
溶媒に分散する変性ベントナイトが開発されている(特
公平7−23211号公報)。この変性ベントナイト
は、粗ベントナイトの懸濁液から自然沈降法または遠心
分離法により非粘土質のものを除去することによって精
製したベントナイトを抽出したのち、えられた精製ベン
トナイトゾルに予備加熱および調湿乾燥を施し、最終的
に150〜200℃で充分に乾燥させて無水精製ベント
ナイトを製造し、ついで、えられた無水精製ベントナイ
トが撥水性を示さなくなるのに充分な量のアルキルトリ
アルコキシシランを無水雰囲気中で添加して撹拌し、生
成物を粉砕することにより製造される。
【0014】しかし、従来技術である(1)〜(2)に
記載の変性されたスメクタイト族粘土鉱物系複合体によ
ってレオロジー特性を調整できる溶媒は、ベンゼン、ト
ルエンなどの芳香族有機溶媒に限られ、脂肪族炭化水素
系の有機溶媒に対しては分散性がよくない。そのため、
前記スメクタイト族粘土鉱物系複合体を脂肪族炭化水素
系の溶媒に分散させるためには、メタノール、エタノー
ル、アセトンなどの極性化合物を適当量添加しなければ
ならない。このような方法は煩雑であり、さらにメタノ
ールなどの極性溶媒が、前記スメクタイト族粘土鉱物系
複合体と脂肪族炭化水素系溶媒とからなる分散体に混入
する問題がある。
【0015】従来技術である(3)に記載の変性ベント
ナイトのばあい、乾燥および粉砕に多大な労力とコスト
がかかる。そのうえ、精製ベントナイトは、無水雰囲気
中では単位層が幾重にも積層したμmオーダーの厚さま
でしか分離させることができない。したがって、アルキ
ルトリアルコキシシランは、このμmオーダーの大きさ
の層状ケイ酸塩の積層体の表面と反応するにすぎない。
また、無水雰囲気中で精製ベントナイトとアルキルトリ
アルコキシシランとを直接反応させてシラン変性精製ベ
ントナイトを効率よくえようとするばあいには、通常、
アミン化合物のような触媒が必要であるが、(3)につ
いて記載されている特公平7−23211号公報に記載
の方法では、触媒を使用していないため、シラン変性精
製ベントナイトを効率よくうることは困難であり、工業
的に利用することは困難である。さらに、(3)の方法
で用いられるアルキルトリアルコキシシランの官能基は
炭素数が1〜22個の飽和アルキル基であるので、ベン
トナイトの表面を疎水化している。このように疎水化さ
れたベントナイトと、アルコール類、エーテル類および
アミン化合物などの高極性溶媒との親和性は低く、充分
な微分散が困難となる。したがって、(3)の方法でえ
られた変性ベントナイトは、極性が高い溶媒への利用が
制限される。
【0016】以上のように、種々の溶媒に良好に均一に
分散し、少量の添加でも溶媒のレオロジー特性を調整す
ることができる変性された層状ケイ酸塩はいまだ提供さ
れていないのが現状である。
【0017】ところで、層状ケイ酸塩は高分子化合物に
配合されて、レオロジー特性の調整・改良効果または機
械物性・耐熱性の改良効果を付与するために利用されて
いる(たとえば特開昭53−77245号公報、特開昭
53−125479号公報、特公昭63−28464号
公報など)。しかし、該層状ケイ酸塩を、高分子化合物
の充填剤および補強剤などとして使用するばあいにも、
以下に示すような様々な問題がある。
【0018】すなわち、押出機などの混練機を用いて樹
脂と層状ケイ酸塩とを溶融混合しても、該層状ケイ酸塩
はμmオーダーの積層体として分散するにすぎない。前
記層状ケイ酸塩の積層構造体内では、単位層同士の層間
距離は数Å程度で非常に接近しているが、積層構造体間
では、その距離はμmオーダーになる。換言すれば、前
記積層構造体が存在する部分では層状ケイ酸塩の濃度は
高いが、積層構造体が存在しない樹脂だけの部分では層
状ケイ酸塩の濃度はゼロであるので、層状ケイ酸塩の分
散性は非常に不均一となる。前記の理由から、単位層が
多数積層されたままの層状ケイ酸塩が高分子化合物に配
合されたとしても少量の配合比率では機械物性の改善な
ど、補強効果が充分にえられない。そのため、配合比率
を高くすることを余儀なくされる。
【0019】しかし、これら層状ケイ酸塩は多くのばあ
い、マトリックスを形成する高分子化合物と親和力が弱
く、配合比率を高くすると衝撃特性や機械物性の低減、
成形品の表面外観の低下、比重の増加、さらに製品の色
調悪化などが惹き起こされる。また、フィルムなどの成
形工程におけるフィルターの目詰まり、フィルム破れな
どの問題が発生する。さらに、フィッシュアイに代表さ
れる外観上の問題や磁気テープにおけるドロップアウト
などのトラブルが発生する。
【0020】前記層状ケイ酸塩と高分子化合物との界面
の接着性を改良して衝撃特性を向上させる目的から、シ
ランカップリング剤などの表面処理剤による処理が一般
に利用されており、たとえば層状ケイ酸塩をシランカッ
プリング剤で処理した表面処理充填剤とポリエステル樹
脂との複合物が開示されている(たとえば特開昭51−
24653号公報、特開昭51−24654号公報な
ど)。
【0021】しかしながら、前記表面処理剤によって確
かに衝撃特性はある程度改善されるものの、決して満足
されるものではない。従来の表面処理方法では、層状ケ
イ酸塩は積層構造状態のものであるので、小アスペクト
比、小比表面積、不均一分散に起因する問題は依然とし
て発生する。
【0022】前記問題を改善するため、組成物中におけ
る層状ケイ酸塩の単位層同士の層間距離を原料段階の層
間距離よりも拡大させることによって均一分散させ、結
果として層厚も減じることによってアスペクト比や比表
面積を増加させ、組成物の物性を向上させる下記の技術
が開示されている。
【0023】すなわち、(4)層電荷が0.2から1.
0である層状無機充填剤をグリコール類で膨潤処理した
のち、該層状無機充填剤の層間でポリエステル樹脂を重
合させることによってえられる、微分散した前記層状無
機充填剤と、ポリエステル樹脂とからなる熱可塑性ポリ
エステル樹脂組成物(特開平7−26123号公報)、
(5)タルクとケイフッ化アルカリとの特定比率の混合
物を加熱処理してえられる無機化合物、たとえば膨潤性
フッ素雲母などを熱可塑性ポリエステル樹脂に分散させ
た熱可塑性ポリエステル樹脂組成物(特開平7−268
188号公報、特開平8−73710号公報)、(6)
タルクとケイフッ化アルカリとの特定比率の混合物を加
熱処理してえられる膨潤性フッ素雲母と膨潤作用を有す
る媒体を用いて調製したスラリーを、ポリアミドの重合
性モノマーと混合して前記ポリアミドの重合性モノマー
を重合させてえられる強化ポリアミド樹脂組成物(特開
平8−59822号公報)、(7)ナイロン6またはそ
の共重合体100部(重量部、以下同様)を形成するモ
ノマーに対して、膨潤性フッ素雲母系鉱物0.01〜1
00部と、前記モノマーに対してpKaが0〜6の酸
0.001〜5モル%とを存在させた状態で前記モノマ
ーを重合させることによって、強化ポリアミド樹脂組成
物を製造する方法(特開平8−3310号公報)が開示
されている。
【0024】本発明者らは(4)および(5)に記載の
技術について詳細に検討を行なうために、層電荷が約
0.6の膨潤性フッ素雲母を入手し、ついで、特開平7
−26123号公報に記載の実施例にしたがって、ポリ
エステル樹脂および膨潤性フッ素雲母からなる熱可塑性
ポリエステル樹脂組成物を、層電荷が0.2から1.0
である層状無機充填剤として前記膨潤性フッ素雲母を使
用した組成物を試作したが、所望の分散性、層厚および
物性のものをうることはできなかった。すなわち、前記
膨潤性フッ素雲母をエチレングリコールで膨潤処理した
のち、膨潤処理した膨潤性フッ素雲母の存在下でポリエ
チレンテレフタレートを重合させたが、少量の膨潤性フ
ッ素雲母の使用では弾性率や熱変形温度は全く改善され
なかった。また、前記熱可塑性ポリエステル樹脂組成物
中の膨潤性フッ素雲母の層厚や分散状態は、配合前の膨
潤性フッ素雲母と同様に積層構造のままであることが、
透過型電子顕微鏡観察および小角X線回折測定によって
判明した。
【0025】また、本発明者らは(6)に記載の技術に
ついても詳細な検討を行なうために、特開平8−598
22号公報の実施例にしたがって組成物を製造したが、
えられた組成物の熱変形温度や吸湿後の機械物性など
は、ポリアミド樹脂と膨潤性フッ素雲母とを単に溶融混
練して製造した組成物の物性となんら変わらないことが
判明した。さらに、前記組成物中の膨潤性フッ素雲母
は、(4)および(5)に記載の技術のばあいと同様に
積層構造のままであることが、透過型電子顕微鏡観察お
よび小角X線回折測定によって判明した。
【0026】さらに、(7)に記載の技術のばあい、膨
潤性フッ素雲母系鉱物およびpKaが0〜6の酸の存在
下でポリアミド系ポリマーを重合する際に反応系を26
0℃に保ち、少なくとも5kg/cm2まで昇圧し、そ
の状態で3時間以上重合を続ける必要がある。したがっ
て、高温、高圧、さらに酸による腐食に耐えうる特殊な
加工が施された重合設備が必要になるため、製造コスト
が高くなる問題が生じる。
【0027】以上のように、層状ケイ酸塩を樹脂中に均
一に微分散させることによってすぐれた物性を有する樹
脂組成物および該樹脂組成物を生産性よく製造する技術
は未だ提案されていないのが現状である。
【0028】本発明は、前記従来技術の問題を解決する
ためになされたものであり、少量の添加によってもマト
リックスとなる水系溶媒系に所望のレオロジー特性を与
えうる層状ケイ酸塩系材料およびその製法を提供するこ
と、ならびに該層状ケイ酸塩系材料と熱可塑性樹脂とを
複合化することによって、機械特性および耐熱変形性な
どの種々の特性にすぐれた熱可塑性樹脂組成物およびそ
の製法を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術の問題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、本
発明を完成するに至った。
【0030】すなわち、本発明は、スメクタイト族、バ
ーミキュライト族およびカオリン族粘土鉱物よりなる群
から選ばれた1種以上の平均層厚が200Å以下の層状
ケイ酸塩(A)および分散安定化剤(B)からなり、分
散安定化剤(B)が層状ケイ酸塩(A)に挟まれて存在
しており、かつ分散安定化剤(B)が水、水と任意の割
合で相溶する極性溶媒、および水と該極性溶媒の混合溶
媒の少なくとも1種に可溶な非イオン性化合物であるこ
とを特徴とする粘土層間化合物(C)(請求項1)、分
散安定化剤(B)が、ポリシロキサン鎖を主鎖とする化
合物およびポリエーテル鎖を主鎖とする化合物よりなる
群から選ばれた1種以上である請求項1記載の粘土層間
化合物(C)(請求項2)、底面間隔が初期値の2倍以
上である請求項1または2記載の粘土層間化合物(C)
(請求項3)、請求項1、2または3記載の粘土層間化
合物(C)を製造する方法であって、層状ケイ酸塩
(A)と分散安定化剤(B)を、水または水と任意の割
合で相溶する極性溶媒と水からなる混合溶媒中で混合
し、ついで水または混合溶媒を除去することを特徴とす
る粘土層間化合物の製法(請求項4)、請求項1、2ま
たは3記載の粘土層間化合物(C)および熱可塑性樹脂
(D)からなる熱可塑性樹脂組成物(E)(請求項
5)、粘土層間化合物(C)に由来する無機灰分率が
0.1〜60%(重量%、以下同様)である請求項5記
載の熱可塑性樹脂組成物(E)(請求項6)、分散状態
にある粘土層間化合物(C)の平均層厚が200Å以下
である請求項5または6記載の熱可塑性樹脂組成物
(E)(請求項7)、請求項5、6または7記載の熱可
塑性樹脂組成物(E)を製造する方法であって、請求項
1、2または3記載の粘土層間化合物(C)と重合性モ
ノマーとの混合物を調製する工程、および該混合物中で
該重合性モノマーを重合する工程を包含する熱可塑性樹
脂組成物の製法(請求項8)、および請求項5、6また
は7記載の熱可塑性樹脂組成物(E)を製造する方法で
あって、請求項1、2または3記載の粘土層間化合物
(C)と熱可塑性樹脂(D)を混練機を用いて溶融混合
する熱可塑性樹脂組成物の製法(請求項9)に関する。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の粘土層間化合物(C)
は、スメクタイト族粘土鉱物、バーミキュライト族粘土
鉱物およびカオリン族粘土鉱物よりなる群から選ばれた
1種以上の平均層厚が200Å以下の層状ケイ酸塩
(A)に、該層状ケイ酸塩(A)の微分散化を容易なら
しめる非イオン性化合物である分散安定化剤(B)が挟
まれている形態をなすものである。層状ケイ酸塩(A)
の層間に挟まれる分散安定化剤(B)の比率は、0.1
〜35%であり、好ましくは0.2〜30%であり、さ
らに好ましくは0.3〜25%である。0.1%未満で
あると微分散化の効果が低下し、また35%をこえると
粘土層間化合物(C)の取扱性が低下する傾向がある。
【0032】層状ケイ酸塩(A)の層間に挟まれる分散
安定化剤(B)の比率は、えられる粘土層間化合物
(C)の無機灰分量を測定し、下式から求められる。
【0033】(層状ケイ酸塩(A)の層間に挟まれてい
る分散安定化剤(B)の比率(平均値))(%)=10
0×{(粘土層間化合物(C)の重量(g))−(粘土
層間化合物(C)の無機灰分量(g))}/(粘土層間
化合物(C)の重量(g))
【0034】層厚の測定は、本発明の粘土層間化合物
(C)を互いに凝集しないようにエポキシ樹脂などに包
埋し、透過型電子顕微鏡を用いて、任意の部位における
個々の層状ケイ酸塩(A)の層厚を測定することによっ
て実施しうる。
【0035】粘土層間化合物(C)の原料である層状ケ
イ酸塩(A)は、分散媒(水または水を主成分とする溶
媒)中で膨潤する性質を有するものであり、主として酸
化ケイ素の四面体シートと、主として金属水酸化物の八
面体シートとからなる、スメクタイト族粘土鉱物、バー
ミキュライト族粘土鉱物などの膨潤性層状ケイ酸塩およ
びカオリン族粘土鉱物があげられる。
【0036】前記スメクタイト族粘土鉱物としては、た
とえば天然または合成されたヘクトライト、サポナイ
ト、モンモリロナイト、スチブンサイト、バイデライ
ト、ノントロナイト、ベントナイトなど、これらの置換
体、誘導体などがあげられる。これらは1種で用いても
よく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0037】前記バーミキュライト族粘土鉱物として
は、3八面体型と2八面体型とがあり、一般式(I): (Mg,Fe,Al)2〜3(Si4-xAlx)O10(OH)2・ (M1 +,M2 2+ 1/2x・nH2O (I) (式中、M1はNaなどのアルカリ金属、M2はMgなど
のアルカリ土類金属で、M1とM2とは交換性陽イオン、
xは0.6〜0.9、nは3.5〜5である)で表わさ
れる天然または合成バーミキュライト族粘土鉱物があげ
られる。これらは1種で用いてもよく2種以上を組み合
わせて用いてもよい。
【0038】前記カオリン族粘土鉱物としては、天然ま
たは合成されたカオリナイト、ディッカライト、ハロイ
サイト、これらの置換体、誘導体があげられる。これら
は1種で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いても
よい。
【0039】層状ケイ酸塩(A)は、単独で用いてもよ
く2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0040】層状ケイ酸塩(A)の結晶構造は、c軸方
向に規則正しく積み重なった純度の高いものが望ましい
が、結晶周期が乱れ、複数種の結晶構造が混じり合っ
た、いわゆる混合層鉱物のものも使用されうる。
【0041】層状ケイ酸塩(A)の中で、スメクタイト
族粘土鉱物およびカオリン族粘土鉱物が膨潤しやすい点
から好ましく使用され、スメクタイト族粘土鉱物がさら
に好ましい。
【0042】分散安定化剤(B)は、水、水と任意の割
合で相溶する極性溶媒、および水と該極性溶媒の混合溶
媒の少なくとも1種に可溶である非イオン性化合物であ
り、用いるマトリックス化合物に対して分解などの悪影
響を及ぼさず、かつ、該マトリックス化合物の加工温度
においても安定に存在しうる化合物である。
【0043】分散安定化剤(B)の具体例としては、シ
リコーン化合物などのポリシロキサン鎖を主鎖とする化
合物、ポリエーテル鎖を主鎖する化合物、ポリビニルア
ルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロ
リドン、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミ
ド、セルロース系加工天然高分子、デンプン系加工天然
高分子などの高分子化合物、前記ポリシロキサン鎖を主
鎖とする化合物、ポリエーテル鎖を主鎖とする化合物、
ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポ
リビニルピロリドン、ポリアクリル酸エステル、ポリア
クリルアミドの主鎖の繰り返し単位数が2〜20の化合
物などのオリゴマー、水溶性界面活性剤、水溶性アミノ
酸、単糖類などの低分子化合物などがあげられるが、こ
れらに限定されるものではない。これらは、水系溶媒に
可溶であれば、置換基を有していてもよい。前記化合物
の他に、デンプン質、マンナン、海藻類、植物粘質物、
微生物による粘質物、タンパク質などの天然高分子化合
物も、分散安定化剤(B)として好適に使用しうる。
【0044】分散安定化剤(B)の前記具体例のうちで
も好ましいものとしては、ポリシロキサン鎖を主鎖とす
る化合物およびポリエーテル鎖を主鎖とする化合物があ
げられる。前記ポリシロキサン鎖を主鎖とする化合物と
は、直鎖状のポリシロキサン、アルキル基の他、水溶性
を持たせるため、アミノ基、アセチル基、水酸基、エー
テル基を側鎖に結合、主鎖中に共重合させたものであ
る。
【0045】前記ポリシロキサン鎖を主鎖とする化合物
の好ましい例としては、下記の化合物があげられる。
【0046】
【化1】
【0047】
【化2】
【0048】
【化3】
【0049】また、前記ポリエーテル鎖を主鎖とする化
合物の好ましい例としては、下記の化合物があげられ
る。
【0050】
【化4】
【0051】分散安定化剤(B)は1種で用いてもよく
2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0052】前記水と任意の割合で相溶する極性溶媒の
例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ルなどのアルコール類、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、1,4−ブタンジオールなどのグリコー
ル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル
類、ジメチルホルムアミドなどのアミド化合物、その他
の溶媒であるジメチルスルホキシド、メチルセロソル
ブ、2−ピロリドンなどがあげられる。
【0053】前記極性溶媒は、単独で用いてもよく2種
以上を組み合わせて用いてもよい。
【0054】粘土層間化合物(C)において、分散安定
化剤(B)の量は、層状ケイ酸塩(A)100部に対し
て、好ましくは0.1〜60部、さらに好ましくは0.
2〜50部、とくに好ましくは0.3〜40部である。
分散安定化剤(B)の量が0.1部未満であるとえられ
る粘土層間化合物(C)の微分散化効果が充分でなくな
る傾向があり好ましくない。また、添加量が60部をこ
えると粘土層間化合物(C)としての取扱性が低下し、
またマトリックスとなる化合物のレオロジー特性やマト
リックス化合物が本来有する特性を損ねる傾向があるの
で好ましくない。
【0055】本発明の粘土層間化合物(C)の製法とし
ては、たとえば層状ケイ酸塩(A)を水、水と任意の割
合で相溶する極性溶媒、および水と該極性溶媒の混合溶
媒の1種以上の分散媒中で膨潤させ、分散体をうる工程
(膨潤化工程)、該分散体に分散安定化剤(B)を加え
て充分に混合したのち、該分散媒を除去する工程(層間
化合物工程)を包含する方法が例示される。
【0056】膨潤化工程(第1工程)は、たとえば、以
下に示した方法で行なうことができる。
【0057】まず、層状ケイ酸塩(A)を水、水と任意
の割合で相溶する極性溶媒、または水と該極性溶媒の混
合溶媒に分散させて膨潤させる。分散媒中に微分散され
る層状ケイ酸塩(A)の固体分散濃度は、層状ケイ酸塩
が充分に分散可能な濃度範囲であれば自由に設定しうる
が、30%以下、さらには25%以下、とくに20%以
下であることが望ましい。
【0058】層状ケイ酸塩(A)の微分散化を促進させ
たいばあいには、剪断力や圧力などの物理的な外力を利
用しうる。物理的な外力は、たとえば一般に行なわれる
フィラーの微粉砕方法を用いることによって加えること
ができる。
【0059】一般的なフィラーの微粉砕方法としては、
たとえば、硬質粒子を利用する方法があげられる。この
方法では、硬質粒子と層状ケイ酸塩(A)と分散媒とを
混合して高速撹拌し、硬質粒子と層状ケイ酸塩(A)と
の物理的な衝突によって、層状ケイ酸塩(A)を劈開さ
せる。通常用いられる硬質粒子はフィラー粉砕用ビーズ
であり、たとえばガラスビーズやジルコニアビーズなど
が用いられるが、これらに限定されない。これら粉砕用
ビーズは、層状ケイ酸塩(A)の硬度または撹拌機の材
質を考慮して選択され、その粒径も層状ケイ酸塩(A)
を考慮して決定されるために一概に数値で限定されるも
のではないが、直径0.1〜6.0mmの範囲にあるも
のが好ましい。
【0060】層状ケイ酸塩(A)と分散安定化剤(B)
との混合は、たとえば以下の方法で行なうことができ
る。
【0061】すなわち、膨潤化工程で調製した分散体
に、該分散体に可溶な分散安定化剤(B)を添加して溶
解し、充分に撹拌することによって行ないうる。あるい
は、分散安定化剤(B)が前記の分散体に溶解し難いば
あいには、まず、層状ケイ酸塩(A)と水、水と任意の
割合で相溶する極性溶媒、および水と該極性溶媒の混合
溶媒の1種以上の分散媒からなる分散体を調製し、別に
分散安定化剤(B)と他の溶媒からなる分散安定化剤溶
液を調製し、該分散体と該分散安定化剤溶液とを充分に
撹拌混合することによって行ないうる。混合させる比率
は、層状ケイ酸塩(A)の分散性と、分散安定化剤
(B)の溶解性が維持される範囲で任意に設定しうる。
たとえば、水に層状ケイ酸塩(A)を分散させた分散体
と、テトラヒドロフラン(THF)に分子量が5000
〜6000でエポキシ基やカルビノール基がグラフトし
たジメチルポリシロキサンを溶解した溶液とを混合する
ばあい、水の比率が30%以上であれば層状ケイ酸塩
(A)は分散性を保ち、THFが30%以上であればポ
リシロキサンは溶解性を保つ。したがって、前記の混合
系では、水/THFは30/70〜70/30(重量
比)の間で任意に設定できる。
【0062】分散媒の除去は、乾燥あるいは再沈で行な
うことができる。分散媒を除去したのち、必要に応じて
粉砕し、本発明の粘土層間化合物(C)をうる。
【0063】製造時の温度は室温で充分であるが、必要
に応じて加温してもよい。加温時の最高温度は分散安定
化剤(B)の分解温度および分散媒の沸点未満であれば
任意に設定しうる。
【0064】本発明の粘土層間化合物(C)が生成して
いることは、小角X線回折法(SAXS)により、(0
01)面の底面間隔の測定から容易に確認しうる。
【0065】前記底面間隔は、SAXSにおける回折ピ
ーク角値をBraggの式に当てはめて算出するなどに
より求めることができる。分散安定化剤(B)が層状ケ
イ酸塩(A)に挟まれ、粘土層間化合物となることによ
り底面間隔は拡大する。本発明の粘土層間化合物(C)
の底面間隔は初期値(層状ケイ酸塩(A)の底面間隔)
に比べて、2倍以上、好ましくは2.5倍以上、さらに
好ましくは3倍以上に拡大する。上限は10倍であり、
これをこえると層状ケイ酸塩(A)の層間の分散安定化
剤(B)が過剰量存在することになるので、本発明の粘
土層間化合物(C)の取扱い性が低下するか、または系
のレオロジー特性やマトリックス化合物が本来有する特
性を損ねる傾向にある。たとえば、層状ケイ酸塩(A)
として好適に用いられる天然モンモリロナイトの単位層
の底面間隔は通常の温度および湿度において12〜16
Åである。これに対して、本発明の粘土層間化合物
(C)の底面間隔は、分散安定化剤(B)の種類に依存
するが、いずれのばあいも32Åより大きい。
【0066】このようにしてえられる本発明の粘土層間
化合物(C)は、分散安定化剤(B)の良溶媒、すなわ
ち、種々の水、水と任意の割合で相溶する極性溶媒、お
よび水と該極性溶媒の混合溶媒に対して親和性を有する
ため、前記の溶媒中に良好に分散しうる。したがって、
本発明の粘土層間化合物(C)は前記の溶媒中において
も凝集することなく均一分散し、少量の添加でもすぐれ
た増粘効果およびレオロジー特性などの変性・改質作用
を有する。
【0067】粘土層間化合物(C)は、水、水と任意の
割合で相溶する極性溶媒、および水と該極性溶媒の混合
溶媒を主成分とする溶媒組成物に添加し、通常の方法で
撹拌などして分散させることにより増粘剤またはゲル化
剤として各種の用途に使用される。このときの使用量
(分散濃度)は、溶媒組成物に分散しうる濃度であれば
多ければ多いほど増粘効果は高い。具体的な分散濃度は
溶媒によって異なるので、一概には決定できないが、一
般には0.01〜50%、好ましくは0.05〜35
%、さらに好ましくは0.1〜20%である。
【0068】粘土層間化合物(C)を水、水と任意の割
合で相溶する極性溶媒、および水と該極性溶媒の混合溶
媒の1種以上に添加し、粘土層間化合物(C)分散体に
して使用してもよい。
【0069】粘土層間化合物(C)分散体は、粘土層間
化合物(C)を前記溶媒に添加し、撹拌することによっ
て、あるいは前述の粘土層間化合物(C)の製法におけ
る層間化合物化工程の層状ケイ酸塩(A)および分散安
定化剤(B)の混合後に分散媒などを除去せず粘土層間
化合物(C)を単離することなく、直接、このような粘
土層間化合物(C)分散体を製造してもよい。このばあ
い、分散媒中で層状ケイ酸塩(A)および分散安定化剤
(B)を混合したのち所望の溶媒を新たに添加し、通常
の分留操作によって該分散媒を除去することにより、粘
土層間化合物(C)と新たに添加した溶媒とからなる粘
土層間化合物(C)分散体をうることができる。
【0070】粘土層間化合物(C)には層空間ができる
と考えられる。この層空間を利用して、粘土層間化合物
(C)を有機物貯蔵剤、徐放剤、触媒、吸着剤、担体、
フィラーなどとしても利用することも可能である。
【0071】本発明の熱可塑性樹脂組成物(E)は、前
記のようにしてえられる粘土層間化合物(C)と熱可塑
性樹脂(D)とを含む組成物である。組成物中に粘土層
間化合物(C)が含まれるため、成形品の外観を損わ
ず、機械的特性および耐熱変形性などの特性にすぐれた
組成物となる。
【0072】熱可塑性樹脂組成物(E)に用いられる熱
可塑性樹脂(D)としては、任意の熱可塑性樹脂を使用
しうる。熱可塑性樹脂(D)の例としては、たとえば、
熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、エラストマー、ポリオレフィン系樹脂の
他、ビニル系高分子化合物、ポリイミド樹脂、ポリフェ
ニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリ
アセタール、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、フ
ッ素樹脂、ポリオレフィン系共重合体、ゴムなどがあげ
られる。これらの熱可塑性樹脂(D)は1種で用いても
よく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0073】熱可塑性樹脂(D)の中では、熱可塑性ポ
リエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹
脂およびポリオレフィン系樹脂が好ましい。
【0074】前記熱可塑性ポリエステル樹脂としては、
ジカルボン酸化合物および(または)ジカルボン酸のエ
ステル形成性誘導体、およびジオール化合物および(ま
たは)ジオール化合物のエステル形成性誘導体を重合さ
せてなる従来公知の任意のポリエステル樹脂があげられ
る。その具体例としては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリ
シクロヘキサン−1,4−ジメチルテレフタレート、ネ
オペンチルテレフタレート、ポリエチレンイソフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレ
ート、ポリヘキサメチレンナフタレートなど、またはこ
れらの共重合ポリエステルをあげることができる。これ
らは単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いて
もよい。
【0075】前記ポリアミド樹脂にはとくに限定はな
く、公知のポリアミド樹脂を使用することができる。そ
の具体例としては、ポリカプロアミド(ナイロン6)、
ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリ
ヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキ
サメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサ
メチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカ
メチレンアジパミド(ナイロン116)、ポリウンデカ
ミド(ナイロン11)、ポリドデカミド(ナイロン1
2)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタラミド
(TMHT)、ポリヘキサメチレンテレフタラミド(ナ
イロン6T)、ポリヘキサメチレンイソフタラミド(ナ
イロン6I)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)
メタンドデカミド(ナイロンジメチルPACM12)、
ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)、
ポリウンデカメチレンテレフタラミド(ナイロン11
T)、ポリウンデカメチレンヘキサヒドロテレフタラミ
ド(ナイロン11TH)、およびこれらの共重合体をあ
げることができる。これらは単独で用いてもよく2種以
上を組み合わせて用いてもよい。
【0076】前記ポリカーボネート樹脂としては、2価
フェノール化合物とホスゲンまたは2価フェノールと炭
酸ジエステルとの反応によりえられる従来公知の任意の
ポリカーボネート樹脂があげられる。その具体例として
は、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
型ポリカーボネート樹脂、2,2−ビス(3,5−ジメ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン型ポリカーボ
ネート、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン型ポリカーボネート、4,4′−ジヒドロキ
シフェニルエーテル型ポリカーボネート、4,4′−ジ
ヒドロキシジフェニルスルフィド型ポリカーボネート、
4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン型ポリカー
ボネート、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン型ポ
リカーボネート、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ルスルホニル)ベンゼンなどがあげられる。これらは単
独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0077】前記ポリオレフィン系樹脂にはとくに限定
はなく、公知のポリオレフィン系樹脂を使用することが
できる。その具体例としては、エチレンを含むα−オレ
フィンの単独重合体、2種以上のα−オレフィンの共重
合体(ランダム、ブロック、グラフトなど、いずれの共
重合体も含み、これらの混合物であってもよい)、オレ
フィン系エラストマーがあげられる。エチレン単独重合
体としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度
ポリエチレン(HDPE)および線状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)などを用いることができる。プロピレ
ン重合体としては、プロピレン単独重合体に限られず、
プロピレンとエチレンとの共重合体も含まれる。前記オ
レフィン系エラストマーとは、エチレンと、1種以上の
エチレン以外のα−オレフィン(たとえば、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペン
テンなど)との共重合体を意味し、具体例としては、エ
チレン−プロピレン共重合体(EPR)、エチレン−ブ
テン共重合体(EBR)、エチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合体(EPDM)などがあげられる。これらは単
独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0078】熱可塑性樹脂(D)の分子量は、成形工程
における成形流動性および最終製品の諸物性を考慮して
選択され、低すぎても高すぎても好ましくない。最適な
分子量は、主として熱可塑性樹脂それぞれの一次構造で
決定されるため、それぞれの熱可塑性樹脂について適し
た分子量を設定する必要がある。
【0079】たとえば、熱可塑性樹脂組成物(E)に好
適に使用される熱可塑性ポリエステル樹脂の分子量は、
フェノール/テトラクロロエタン(5/5重量比)混合
溶媒を用いて、25℃で測定した対数粘度が0.3〜
2.0dl/gのものが望ましい。対数粘度が0.3d
l/g未満のばあい、えられる熱可塑性ポリエステル樹
脂組成物の成形品の機械物性、耐衝撃性が低くなる傾向
にあり、また2.0dl/gより大きいばあい、成形時
の流動性などの加工性に問題が生じやすい傾向にある。
【0080】また、たとえば熱可塑性樹脂組成物(E)
に好適に使用されるポリアミド樹脂の分子量は、98%
濃硫酸を用いて1.0%の濃度で25℃で測定した相対
粘度が1.5〜5.0のものが望ましい。相対粘度が
1.5未満のばあい、えられるポリアミド樹脂組成物の
成形品の機械物性、耐衝撃性が低くなる傾向にあり、ま
た5.0より大きいばあい、成形時の流動性などの加工
性に問題が生じやすい傾向にある。
【0081】また、たとえば熱可塑性樹脂組成物(E)
に好適に使用されるポリカーボネート樹脂の分子量は、
テトラヒドロフラン(THF)溶媒を用いたゲルパーミ
エーションクロマトグラフィ(GPC)測定において、
40℃で測定した重量平均分子量(Mw)が、単分子量
分散ポリスチレン換算で、15000〜80000、好
ましくは30000〜65000である。Mwが150
00未満のばあい、えられるポリカーボネート樹脂組成
物からの成形品の機械物性や耐衝撃性が低くなる傾向に
あり、また80000より大きいばあい、成形時の流動
性などの加工性に問題が生じやすい傾向にある。
【0082】また、たとえば熱可塑性樹脂組成物(E)
に好適に使用されるポリオレフィン系樹脂のうちのポリ
プロピレンの分子量は、230℃、荷重2.16kgで
測定したMI(メルトインデックス)が0.3〜30g
/10分が好ましく、さらには0.5〜15g/10分
が好ましい。MIが30g/10分より大きいと、成形
品の機械物性、耐衝撃性が低くなる傾向にあり、また、
0.3g/10分未満であると成形時の流動性などの加
工性に問題が生じやすい傾向にある。
【0083】熱可塑性樹脂組成物(E)における粘土層
間化合物(C)および熱可塑性樹脂(D)の配合割合と
しては、熱可塑性樹脂(D)100部に対して、粘土層
間化合物(C)が0.1〜400部、好ましくは0.2
〜200部、さらに好ましくは0.6〜80部である。
粘土層間化合物(C)が0.1部より少ないと、機械物
性の改善効果がえられない傾向があり、また、400部
より多いと、成形品の表面外観や成形時の流動性が損わ
れる傾向にある。
【0084】熱可塑性樹脂組成物(E)の製造は、粘土
層間化合物(C)と熱可塑性樹脂(D)とを、種々の一
般的な方法、たとえば混練機を用いて溶融混合すること
によって行なうことができる。
【0085】前記混練機の例としては、1軸押出機、2
軸押出機、バンバリミキサー、ロールなど、系に高い剪
断力を与えうる混練機があげられる。とくにニーディン
グディスク部を有する噛み合い型2軸押出機が好まし
い。
【0086】熱可塑性樹脂組成物(E)の製法におい
て、通常、予め水、水と任意の割合で相溶する極性溶
媒、および水と該極性溶媒の混合溶媒を除去してから熱
可塑性樹脂組成物の製造が行なわれるが、分散媒および
水系溶媒が熱可塑性樹脂の劣化などを招かないばあいに
は、分散媒および水系溶媒の除去を省略し、それらを含
んだままの粘土層間化合物(C)を用いると、樹脂に対
する均一性がよい点から、分散媒および水系溶媒を除去
しないで熱可塑性樹脂組成物を製造してもよい。
【0087】えられる熱可塑性樹脂組成物(E)におけ
る粘土層間化合物(C)の平均層厚は200Å以下、好
ましくは180Å以下、さらに好ましくは150Å以下
である。平均層厚が200Åより大きいと、本発明の樹
脂組成物の機械特性やレオロジー特性の改善効果がえら
れ難くなる。平均層厚は透過型電子顕微鏡などを用いて
熱可塑性樹脂組成物(E)の任意の部分における個々の
粘土層間化合物(C)の層厚を測定し、それらを平均す
ることなどにより求められる。
【0088】粘土層間化合物(C)が含まれる熱可塑性
樹脂組成物(E)の粘土層間化合物(C)に由来する無
機灰分率は0.1〜60%、さらには0.2〜50%、
とくには0.5〜35%が好ましい。該無機灰分率が
0.1%未満であると、無機物性や耐熱性の改善効果が
充分にえられず、60%をこえると、成形品の表面外観
や加工性が不良になる傾向にある。
【0089】粘土層間化合物(C)としては、前記のご
とく表面処理が施されていないものが用いられうるが、
熱可塑性樹脂(D)との親和性を良好にし、機械物性な
どを低下させないために、種々の表面処理剤、たとえば
シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング処
理剤、アルミナ系カップリング処理剤などによって表面
処理した粘土層間化合物(C)も好ましく使用される。
粘土層間化合物(C)の表面処理の方法としては、通常
一般に行なわれる方法、たとえば乾式法、スラリー法、
スプレー法、インテグラルブレンド法などがあげられ
る。なお、前記表面処理剤は1種で用いてもよく2種以
上を組み合わせて用いてもよい。
【0090】熱可塑性樹脂組成物(E)の製造は、前記
のように粘土層間化合物(C)および熱可塑性樹脂
(D)を混練機を用いて溶融混合することによって行な
ってもよいが、予め製造した粘土層間化合物(C)およ
び熱可塑性樹脂(D)を構成する重合性モノマーの混合
物を調製したのち、該混合物中で該重合性モノマーを重
合させることによって製造してもよい。
【0091】具体的には、水、水と任意の割合で相溶す
る極性溶媒、および水と該極性溶媒の混合溶媒よりなる
群から選ばれた1種以上の溶媒中で層状ケイ酸塩(A)
を膨潤させて分散体をうる。該分散体に1種以上の分散
安定化剤(B)を溶解させ、充分に混合することによっ
て粘土層間化合物(C)を製造し、前記の溶媒を含有し
た状態の粘土層間化合物(C)と重合性モノマーとを混
合し、該混合物中の重合性モノマーを重合させることに
より製造される。ここで、前記の溶媒と重合性モノマー
とは、同一であってもよく異っていてもよい。
【0092】熱可塑性樹脂(D)を構成する重合性モノ
マーとしては、以下に示すモノマーがあげられる。
【0093】前記熱可塑性ポリエステル樹脂を構成する
重合性モノマーとしては、たとえば芳香族ジカルボン酸
あるいはそのエステル形成性誘導体を主成分とする酸成
分、およびジオール化合物あるいはそのエステル形成性
誘導体を主成分とするジオール成分があげられる。
【0094】前記酸成分の例としては、たとえばテレフ
タル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、2,5−ナフ
タレンジカルボン酸、4,4′−ビフェニルジカルボン
酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,
4′−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4′−ジフ
ェニルスルフォンジカルボン酸、4,4′−ジフェニル
イソプロピリデンジカルボン酸などがあげられ、これら
の置換体や誘導体も好ましく使用しうる。これらは1種
で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0095】前記熱可塑性ポリエステル樹脂の特性を損
わない程度の少量であれば、これらの芳香族ジカルボン
酸とともに、アジピン酸、アゼライン酸、ドデカン二
酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸を1種以上混
合して使用してもよい。
【0096】前記ジオール成分の例としては、たとえば
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレン
グリコール、ヘキシレングリコール、ネオペンチルグリ
コールなどの脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノールなどの脂環族ジオール、ビス(4,4′−
ジヒドロキシフェニル)エタンなどの芳香族ジオールが
あげられ、これらの置換体や誘導体も好ましく使用しう
る。これらは1種で用いてもよく2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。さらに、ポリエステル樹脂の弾性率を
著しく低下させない程度の少量であるならば、長鎖ジオ
ール、たとえばポリエチレングリコール、ポリテトラメ
チレングリコール、ビスフェノールAのエチレンオキサ
イド付加重合体などに代表されるビスフェノール類のア
ルキレンオキサイド付加重合体などの1種以上を混合し
ても差し支えない。
【0097】前記ポリアミド樹脂のモノマーとしては、
たとえばジアミンとジカルボン酸、ラクタム類、重合可
能なω−アミノ酸類、ジアミンとジカルボン酸とからな
る塩などがあげられる。
【0098】前記ジアミンとしては、一般式(II): H2N−X−NH2 (II) (式中、Xは2価の脂肪族基、2価の脂環式基または2
価の芳香族基であって、これらの基は置換基を有してい
てもよい)で示される化合物が用いられる。その例とし
ては、たとえばトリメチレンジアミン、テトラメチレン
ジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミン、オクタメチレンジアミン、フェニレンジアミン
類、キシリレンジアミン類、2,2,4−トリメチルヘ
キサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサ
メチレンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)
メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシ
ル)メタンなどがあげられるが、これらに限定されるも
のではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。
【0099】前記ジカルボン酸としては、一般式(II
I): HOOOC−Y−COOH (III) (式中、Yは2価の脂肪族基、2価の脂環式基、または
2価の芳香族基であって、これらの基は置換基を有して
いてもよい)で示される化合物が用いられる。この例と
しては、たとえばセバシン酸、オクタデカン二酸、スベ
リン酸、グルタル酸、ピメリン酸、アジピン酸などの脂
肪族ジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの
芳香族ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,4−ジカル
ボン酸、シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸などの
脂環式ジカルボン酸などがあげられる。これらは単独で
用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0100】前記ラクタム類の例としては、たとえばブ
チルラクタム、ピバロラクタム、カプロラクタム、カプ
リルラクタム、エナントラクタム、ウンデカノラクタ
ム、ドデカノラクタムなどがあげられる。これらは単独
で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0101】前記重合可能なω−アミノ酸類の例として
は、たとえば6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタ
ン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン
酸、12−アミノドデカン酸などがあげられる。これら
は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いて
もよい。
【0102】また、前記ポリカーボネート樹脂のモノマ
ーとしては、2価フェノール化合物とホスゲンまたは炭
酸ジエステルとがあげられる。
【0103】前記ポリカーボネート樹脂を構成する2価
フェノール化合物としては、たとえば2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン(「ビスフェノール
A」)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,
1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン(「ビスフェノールTMC」)、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシルメタ
ン、2,2−ビス(4′−ヒドロキシ−3,5′−ジブ
ロモフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3,
5−ジクロロフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ
−3,5−ジメチルフェニル)メタン、2,2−ビス
(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジメチルフェニル)
プロパン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)
−1−フェニルエタン、4,4′−ジヒドロキシジフェ
ニルエーテル、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ルフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルフォン、ビス(4−ヒドロキシキ−3,5−ジ
メチルフェニル)スルフォン、4,4′−ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スル
フィドなどがあげられる。また、難燃性を高めるため
に、ベンゾトリアゾール基を有する2価フェノールを共
重合させてもよい。これら2価フェノール化合物の置換
体や誘導体もまた使用しうる。これらは1種で用いても
よく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0104】また、前記ポリオレフィン系樹脂のモノマ
ーとしては、たとえばエチレン、プロピレン、ブテン、
イソプレンおよびペンテンなどのオレフィン化合物があ
げられる。これらは1種で用いてもよく2種以上を組み
合わせて用いてもよい。さらに、ポリオレフィン系樹脂
の特性を著しく損わない範囲で、ブタジエン、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、スチレン、アクリル酸、メタクリ
ル酸、t−ブチルアクリルアミド、アクリロニトリル、
ノルボルナジエン、N−ビニルカルバゾール、ビニルピ
リジン、ビニルピロリドン、1−ブテン、イソブテン、
シアン化ビニリデン、4−メチルペンテン、酢酸ビニ
ル、ビニルイソブチルエーテル、メチルビニルケトン、
フェニルビニルケトン、フェニルビニルスルフィド、ア
クロレインなどのビニル化合物を1種以上混合しても差
し支えない。
【0105】前述のごとく、粘土層間化合物(C)およ
び熱可塑性樹脂(D)を構成する重合性モノマーの混合
物中において、該重合性モノマーを重合させることによ
って本発明の熱可塑性樹脂組成物(E)を製造するばあ
いには、該熱可塑性樹脂(E)中において、粘土層間化
合物(C)が微分散化しやすい点から好ましい。
【0106】なお、前記方法によって熱可塑性樹脂組成
物(E)を製造する際の条件などは、熱可塑性樹脂
(D)のそれぞれを製造するのと同様の条件で行なえば
よい。また、えられた熱可塑性樹脂組成物(E)におけ
る粘土層間化合物(C)および熱可塑性樹脂(D)の割
合、粘土層間化合物(C)の平均層厚、無機灰分率など
は、粘土層間化合物(C)および熱可塑性樹脂(D)を
混練機を用いて溶融混合するばあいと同じであるので説
明は省略する。
【0107】本発明の熱可塑性樹脂組成物(E)には、
目的に応じて、顔料や染料、熱安定剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、光安定剤、滑剤、可塑剤、難燃剤、帯電防
止剤などの添加剤を添加することができる。
【0108】本発明の熱可塑性樹脂組成物(E)は、射
出成形、熱プレス成形、ブロー成形などに使用でき、ま
た、金型内で反応成形させて成形体をえてもよい。
【0109】本発明の熱可塑性樹脂組成物(E)からの
成形体は、外観にすぐれ、機械物性や耐熱性などにすぐ
れるため、たとえば自動車部品、家庭用電気製品部品、
家庭日用品、包装資材、その他一般工業用資材に好適に
用いられる。
【0110】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらによってなんら限定されるも
のではない。
【0111】なお、実施例および比較例で用いる材料を
以下にまとめて示す。
【0112】層状ケイ酸塩(A): 秋田県産の未精製のモンモリロナイト(底面間隔13
Å) アメリカ合衆国ジョージア州産の未精製のカオリナイト
(底面間隔7〜10Å)
【0113】分散安定化剤(B):以下に示す化合物を
精製せずにそのまま用いた。 日本ユニカー(株)製のシリコーン化合物L7002、
FZ2123(それぞれポリアルキレンオキサイド鎖が
グラフトされたメチルポリシロキサン)、FZ3707
(アミノ基がグラフトされたメチルポリシロキサン)、
FZ3703(カルボキシル基がグラフトされたメチル
ポリシロキサン)旭電化工業(株)製のアデカプルロニ
ックL−64(ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピ
レン縮合物、L−64と略する)
【0114】熱可塑性樹脂(D):以下に示す樹脂を精
製せずにそのまま用いた。 鐘紡(株)製、PBK2(ポリエチレンテレフタレート
(PET)樹脂、対数粘度0.63dl/g) 東レ(株)製、アミランCM1026(ナイロン6、相
対粘度3.1) 三菱化学(株)製、ノバレックス7025PJ(ビスフ
ェノールA型ポリカーボネート(PC)樹脂、重量平均
分子量(Mw)45000) 住友化学工業(株)製、H501(ポリプロピレン(P
P)樹脂、MI3.0g/10分)
【0115】また、実施例、比較例および参考例におけ
る評価は下記方法で行なった。
【0116】(小角X線回折法(SAXS)による底面
間隔)X線発生装置(理学電機(株)製RU−200
B)を用い、ターゲットCuKα線、Niフィルター、
電圧40kV、電流200mA、走査角2θ=0.2〜
16.0°、ステップ角=0.02°の測定条件で、原
料である層状ケイ酸塩(A)、および製造後単離した粘
土層間化合物(C)の底面間隔を測定した。
【0117】(透過型電子顕微鏡(TEM)による層厚
の測定)透過型電子顕微鏡(日本電子JEM−1200
EX)を用い、加速電圧80kVで分散状態にある粘土
層間化合物(C)の平均層厚を測定した。えられた熱可
塑性樹脂組成物(E)の成形品から超薄切片を切り出
し、必要に応じて酸化ルテニウムで染色してサンプルと
した。
【0118】(見かけ粘度)表2に記載の溶媒400m
lに、粘土層間化合物(C)を、分散濃度が6.5%と
なるように添加し、5000rpmで15分間撹拌して
粘土層間化合物(C)分散体を調製した。えられた分散
体を500mlのマヨネーズ瓶に移し換え、3時間静置
したのち、ローターを標線まで入れ、ローター回転数6
rpmで25℃での見かけ粘度を、東京精機(株)製の
B型粘度計を用いて測定した。分散体の粘度に応じてロ
ーターはNo.1、2、3またはBLアダプターを使用
した。
【0119】(無機灰分率)熱可塑性樹脂組成物(E)
の無機灰分率は、JIS K 7052に準じて測定し
た。なお、実施例および比較例で用いた熱可塑性樹脂
(D)の無機灰分率は実質的に0であるので、求めた無
機灰分率は粘土層間化合物(C)に由来する無機灰分率
となる。
【0120】(HDT)ペレット化した熱可塑性樹脂組
成物を120℃×4時間真空乾燥させたのち、熱プレス
を用い、温度をそれぞれ270℃(PET)、240℃
(ナイロン6)、280℃(PC)、180℃(P
P)、圧力850kg/cm2の条件で10×100×
6mmの試験片を作製し、えられた試験片のHDTをA
STM D−648にしたがって測定した。
【0121】(曲げ弾性率)HDTのばあいと同様にし
て作製した試験片の曲げ弾性率をASTM D−790
にしたがって測定した。
【0122】(成形品の表面性)HDTのばあいと同様
にして作製した試験片の光沢性および色調を目視で観察
し、下記基準で評価した。 ◎:光沢があり、色調に斑がない ○:失透しているか、または色調が不均一である ×:失透し、かつ色調が不均一である
【0123】(対数粘度)ペレット状の熱可塑性ポリエ
ステル樹脂組成物を140℃×4時間で乾燥させたの
ち、約100mgを精秤して、フェノール/1,1,
2,2−テトラクロロエタン=5/5(重量比)混合溶
媒20mlを加えて120℃で溶解させた。ウベローデ
型粘度計を用い、自動粘度測定装置(ラウダ社製ビスコ
タイマー)を用いて25℃で溶液粘度の測定を行ない、
式(I): ηinh={ln(t/t0)}/C (I) (式中、tは溶液の値、t0は混合溶媒の値、Cは濃度
(g/dl))から対数粘度(ηinh)を求めた。
【0124】(相対粘度)JIS K 6810にした
がい測定した。
【0125】ペレット状のポリアミド樹脂組成物を12
0℃×4時間で真空乾燥させた。約250mgを精秤し
て、98%濃硫酸25mlを加えて室温で溶解させた。
ウベローデ型粘度計を用い、自動粘度測定装置(ラウダ
社製ビスコタイマー)を用いて25℃で測定を行ない、
式(II): ηr=t/t0 (II) (式中、tは溶液の値、t0は濃硫酸のみの値)から相
対粘度(ηr)を求めた。
【0126】(重量平均分子量)ペレット状のポリカー
ボネート樹脂組成物を140℃×4時間で乾燥させたの
ち、約5mgを精秤して、テトラヒドロフラン(TH
F)6.0gを加えて溶解させた。0.5μフィルター
で濾過したのち、カラム温度40℃、流量1ml/分の
測定条件でウォーターズ社製ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィ(GPC)測定装置を用いて、単分子量分
散ポリスチレン換算で重量平均分子量(Mw)を測定し
た。
【0127】実施例1〜8(粘土層間化合物(C)) 層状ケイ酸塩(A)としてモンモリロナイト4gを水1
00gに添加して高速撹拌機を用いて充分に分散させ
(5000rpm、5分)、水−層状ケイ酸塩分散体を
調製した。
【0128】これとは別に、表1に記載の水または水と
任意の割合で相溶する極性溶媒300gに表1に記載の
分散安定化剤(B)0.6gを溶解させた溶液を調製し
た。
【0129】なお、前記分散体と前記溶液とを混合した
ときの水と前記極性溶媒との使用割合は水100部に対
して極性溶媒300部であり、モンモリロナイトと分散
安定化剤(B)との使用割合は、モンモリロナイト10
0部に対して分散安定化剤(B)15部であった。
【0130】前記分散体と前記溶液とを混合したのち溶
媒を除去して乾燥させ、粉砕して、粘土層間化合物
(C)をえ、底面間隔および該粘土層間化合物(C)を
種々の溶媒に分散させてえられた分散体の見かけ粘度を
測定した。結果を表2に示す。
【0131】比較例1〜8 実施例1〜8で用いたモンモリロナイトの底面間隔、お
よび該モンモリロナイトと実施例1〜8で用いた各種の
溶媒とを高速撹拌機を用いて充分に撹拌することによっ
てモンモリロナイト分散体を調製し、見かけ粘度を測定
した。結果を表2に示す。
【0132】
【表1】
【0133】
【表2】
【0134】実施例9〜17 実施例1〜8と同様の方法で粘土層間化合物(C)を製
造した。なお、層状ケイ酸塩(A)の種類および分散安
定化剤(B)の組み合わせ、組成物中の無機灰分率およ
び層状ケイ酸塩(A)100部に対する分散安定化剤
(B)の使用量は表3に示す。
【0135】PBK2(PET)100部とえられた粘
土層間化合物(C)の表3に記載の量とをニーディング
ディスク部を有する同方向噛み合い型2軸押出機を用い
て、回転数100回転、溶融混練温度270℃で溶融混
練し、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物を製造し、評価
した。結果を表3に示す。
【0136】比較例9〜12 実施例9〜17で使用した粘土層間化合物(C)のかわ
りに、表3に示した層状ケイ酸塩(A)のみを使用した
ほかは実施例9〜17と同様にして組成物を製造し、評
価した。結果を表3に示す。
【0137】参考例1 PBK2(PET)のみを用いて評価した。結果を表3
に示す。
【0138】
【表3】
【0139】実施例18〜20 実施例1〜8と同様の方法で粘土層間化合物(C)を製
造した。なお、層状ケイ酸塩(A)の種類および分散安
定化剤(B)の組み合わせ、および層状ケイ酸塩(A)
100部に対する分散安定化剤(B)の使用量は表4に
示す。
【0140】アミランCM 1026(ナイロン6)1
00部とえられた粘土層間化合物(C)の表4に記載の
量とを実施例9〜17と同様にして溶融混練(ただし、
溶融混練温度は250℃)し、熱可塑性ポリアミド樹脂
組成物を製造し、評価した。結果を表4に示す。
【0141】比較例13〜14 実施例18〜20で使用した粘土層間化合物(C)のか
わりに、表4に示した層状ケイ酸塩(A)のみを使用し
た他は実施例18〜20と同様にして組成物を製造し、
評価した。結果を表4に示す。
【0142】参考例2 アミランCM1026(ナイロン6)のみを用いて評価
した。結果を表4に示す。
【0143】
【表4】
【0144】実施例21 実施例1〜8と同様の方法で粘土層間化合物(C)を製
造した。なお、層状ケイ酸塩(A)の種類および分散安
定化剤(B)の組み合わせ、および層状ケイ酸塩(A)
100部に対する分散安定化剤(B)の使用量は表5に
示す。
【0145】ノバレックス7025PJ(ポリカーボネ
ート樹脂)100部とえられた粘土層間化合物(C)の
表5に記載の量とを実施例9〜17と同様にして溶融混
練(ただし、溶融混練温度は280℃)し、熱可塑性ポ
リカーボネート樹脂組成物を製造し、評価した。結果を
表5に示す。
【0146】比較例15 実施例21で使用した粘土層間化合物(C)のかわり
に、表4に示した層状ケイ酸塩(A)のみを使用したほ
かは実施例21と同様にして組成物を製造し、評価し
た。結果を表5に示す。
【0147】参考例3 ノバレックス7025PJ(ポリカーボネート樹脂)の
みを用いて評価した。結果を表5に示す。
【0148】
【表5】
【0149】実施例22 実施例1〜8と同様の方法で粘土層間化合物(C)を製
造した。なお、層状ケイ酸塩(A)の種類および分散安
定化剤(B)の組み合わせ、および層状ケイ酸塩(A)
100部に対する分散安定化剤(B)の使用量は表6に
示す。
【0150】H501(ポリプロピレン樹脂)100部
とえられた粘土層間化合物(C)の表6に記載の量とを
実施例9〜17と同様にして溶融混練(ただし、溶融混
練温度は170℃)し、ポリプロピレン樹脂組成物を製
造し、評価した。結果を表6に示す。
【0151】比較例16 実施例22で使用した粘土層間化合物(C)のかわり
に、表4に示した層状ケイ酸塩(A)のみを使用したほ
かは実施例22と同様にして組成物を製造し、評価し
た。結果を表6に示す。
【0152】参考例4 H501(ポリプロピレン樹脂)のみを用いて評価し
た。結果を表6に示す。
【0153】
【表6】
【0154】
【発明の効果】本発明の粘土層間化合物(C)は、層状
ケイ酸塩と分散安定化剤とを混合し、底面間隔を拡大さ
せることによって、種々の水系溶媒マトリックスと粘土
層間化合物(C)との親和性を高めることができる。ま
た、少量の添加によっても水、水と任意の割合で相溶す
る極性溶媒、およ水と該極性溶媒の混合溶媒などのマト
リックスに所望のレオロジー特性を与えることができ
る。したがって、本発明の粘土層間化合物(C)によっ
て、前記の溶媒の粘度などのレオロジー特性を調整する
ことが可能である。
【0155】また、本発明の粘土層間化合物(C)は容
易に微分散し、少量の添加でもすぐれたレオロジー改質
効果を有するため、粘性調整が必要な化粧品、医薬品、
衛生剤、接着剤、塗料、塗料原料、各種プラスチック製
品、繊維工業などの各種製品または工業プロセスにおい
て、粘土調整剤、分散剤、乳化剤、粘結剤などの組成物
として用いることができ、極めて有用である。本発明の
粘土層間化合物(C)は層状ケイ酸塩およびシリコーン
系化合物などの一般に使用される化合物で容易にうるこ
とができる。
【0156】さらに、粘土層間化合物(C)と熱可塑性
樹脂とを含有する本発明の組成物にすることによって、
粘土層間化合物(C)を熱可塑性樹脂マトリックス中に
nmレベルで微分散させることができ、その結果、弾性
率などの機械特性、熱変形温度などの耐熱性および成形
品外観などの特性にすぐれた熱可塑性樹脂組成物を製造
することができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スメクタイト族、バーミキュライト族お
    よびカオリン族粘土鉱物よりなる群から選ばれた1種以
    上の平均層厚が200Å以下の層状ケイ酸塩(A)およ
    び分散安定化剤(B)からなり、分散安定化剤(B)が
    層状ケイ酸塩(A)に挟まれて存在しており、かつ分散
    安定化剤(B)が水、水と任意の割合で相溶する極性溶
    媒、および水と該極性溶媒の混合溶媒の少なくとも1種
    に可溶な非イオン性化合物であることを特徴とする粘土
    層間化合物(C)。
  2. 【請求項2】 分散安定化剤(B)が、ポリシロキサン
    鎖を主鎖とする化合物およびポリエーテル鎖を主鎖とす
    る化合物よりなる群から選ばれた1種以上である請求項
    1記載の粘土層間化合物(C)。
  3. 【請求項3】 底面間隔が初期値の2倍以上である請求
    項1または2記載の粘土層間化合物(C)。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の粘土層間化
    合物(C)を製造する方法であって、層状ケイ酸塩
    (A)と分散安定化剤(B)を、水または水と任意の割
    合で相溶する極性溶媒と水からなる混合溶媒中で混合
    し、ついで水または混合溶媒を除去することを特徴とす
    る粘土層間化合物の製法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2または3記載の粘土層間化
    合物(C)および熱可塑性樹脂(D)からなる熱可塑性
    樹脂組成物(E)。
  6. 【請求項6】 粘土層間化合物(C)に由来する無機灰
    分率が0.1〜60重量%である請求項5記載の熱可塑
    性樹脂組成物(E)。
  7. 【請求項7】 分散状態にある粘土層間化合物(C)の
    平均層厚が200Å以下である請求項5または6記載の
    熱可塑性樹脂組成物(E)。
  8. 【請求項8】 請求項5、6または7記載の熱可塑性樹
    脂組成物(E)を製造する方法であって、請求項1、2
    または3記載の粘土層間化合物(C)と重合性モノマー
    との混合物を調製する工程、および該混合物中で該重合
    性モノマーを重合する工程を包含する熱可塑性樹脂組成
    物の製法。
  9. 【請求項9】 請求項5、6または7記載の熱可塑性樹
    脂組成物(E)を製造する方法であって、請求項1、2
    または3記載の粘土層間化合物(C)と熱可塑性樹脂
    (D)を混練機を用いて溶融混合する熱可塑性樹脂組成
    物の製法。
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