JPH10255724A - グロースターター - Google Patents

グロースターター

Info

Publication number
JPH10255724A
JPH10255724A JP5192597A JP5192597A JPH10255724A JP H10255724 A JPH10255724 A JP H10255724A JP 5192597 A JP5192597 A JP 5192597A JP 5192597 A JP5192597 A JP 5192597A JP H10255724 A JPH10255724 A JP H10255724A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phosphor
hours
discharge
glow
glow starter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5192597A
Other languages
English (en)
Inventor
Masami Shiobara
雅美 塩原
Takashi Murase
高志 村瀬
Masumi Ishikawa
真澄 石川
Tomoya Sakaguchi
朋也 坂口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nemoto and Co Ltd
Original Assignee
Nemoto and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nemoto and Co Ltd filed Critical Nemoto and Co Ltd
Priority to JP5192597A priority Critical patent/JPH10255724A/ja
Publication of JPH10255724A publication Critical patent/JPH10255724A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一定以上のエネルギーを有し、かつ十分長い
残光性を示す蛍光体をグロースターターの管の表面ある
いは内面に固定することによって、その残光に起因する
光電効果を利用して、放射性物質の添加を必要としない
実用的なグロースターターを提供する。 【解決手段】 輝度が0.32mCd/m2まで減衰す
るのに要する残光時間が少なくとも15時間以上である
長残光性蛍光体を、この長残光性蛍光体から発せられる
残光が、放電管の電極表面に少なくとも一部は入射する
ように放電管に配置した。長残光性蛍光体を、光学的に
透光性を有する樹脂またはガラスに練り込み、放電管の
一部または全部に用いることもできる。長残光性蛍光体
を、光学的に透光性を有する樹脂により塗料化、インキ
化または発光部材化して、塗装、印刷または貼着により
管表面に固定することもできる。長残光性蛍光体を用い
た発光部材1を形成し、この発光部材1の長残光性蛍光
体から発せられる残光が、放電管の電極表面に少なくと
も一部は入射するように、発光部材を放電管の一部に固
定することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はグロースターター、
更に詳しくは蛍光灯起動用に用いるグロースターターで
あって、特に放射性物質を用いないグロースターターに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から蛍光灯の起動用にはグロースタ
ーターが用いられていた。このようなグロースターター
の多くは、暗所中のおける放電開始特性を改善するため
に微量の放射性同位元素を用いていた。具体的には、例
えば0.01〜1μCi程度のPm−147やNi−6
3等の放射性同位元素を電着等の方法により電極線表面
に加工したり、Kr−85等のガス状の放射性物質をグ
ロースターターの管内に封入することにより、常時放電
管内をイオン化しておき、点灯時には速やかに放電が開
始されるようにしたものである。
【0003】しかしながら、このような従来のグロース
ターターでは、微量であるものの放射性物質を含むこと
から、製造あるいは取扱いに際しては、放射線安全基準
を満たす施設と安全取扱いのための厳格な管理とが必要
とされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、一定
以上のエネルギーを有し、かつ十分長い残光性を示す蛍
光体をグロースターターの管の表面あるいは内面に具備
あるいは配置することによって、その残光に起因する光
電効果を利用して、放射性物質の添加を必要としない実
用的なグロースターターを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、長残光蛍光体
の残光を、グロー放電管を構成する電極表面部に入射す
ることにより、暗所中においても確実に放電を開始する
グロー放電管が得られることを見いだしたことが契機と
なって創作されたものである。具体的には、前述した目
的を達成するために、本発明のうち、請求項1記載の発
明は、輝度が0.32mCd/m2まで減衰するのに要
する残光時間が少なくとも15時間以上である長残光性
蛍光体を、この長残光性蛍光体から発せられる残光が、
放電管の電極表面に少なくとも一部は入射するように放
電管に配置したことを特徴とする。
【0006】またここで、「輝度が0.32mCd/m
2」の残光輝度としたのは、人間の暗順応の目の視認可
能な輝度レベルの100倍の明るさを用いたものであ
り、DIN規格では、長残光蛍光体がこの輝度レベルま
で減衰する時間を残光時間として規定している。またグ
ロー点灯管のJIS−C−7603には、「暗所点灯所
用試験」として、15時間以上暗所中に保管したグロー
点灯管について、その放電開始時間を試験することとし
て規定されている。そこで残光時間の基準として「15
時間以上」としたものである。
【0007】この発明は、前述のように長残光性蓄光体
の残光を用いて、グロースターターの放電開始を行わせ
るものである。したがって、長残光性蛍光体は、この長
残光性蛍光体から発せられる残光が、放電管の電極表面
に少なくとも一部は入射するように放電管に配置されて
いる。このような配置の形態としては、種々の形態が考
えられるが、請求項2記載の発明のように、長残光性蛍
光体を、光学的に透光性を有する樹脂またはガラスに練
り込み、放電管の一部または全部に用いたり、請求項3
記載の発明のように、長残光性蛍光体を、光学的に透光
性を有する樹脂により塗料化またはインキ化して、塗装
または印刷により管表面に固定したり、請求項4記載の
発明のように、長残光性蛍光体を用いた発光部材を形成
し、この発光部材の長残光性蛍光体から発せられる残光
が、放電管の電極表面に少なくとも一部は入射するよう
に、発光部材を放電管の一部に固定したりすることがで
きる。
【0008】ここで、光学的に透光性を有するとは、長
残光蛍光体の励起に有効な紫外線及び可視光が届き、か
つ長残光蛍光体からの発光を外部に発することが可能な
性質をいう。更に、請求項2または請求項3に記載の樹
脂としては、プラスチック樹脂、例えばポリスチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ナイロン樹
脂、ポリアセタール樹脂、フェノール樹脂等を用いるこ
とができる。
【0009】また請求項2に記載の発明にある「樹脂に
練り込む」とは、例えば、光学的に透光性を有する樹脂
を250℃〜300℃に加熱し、その中に長残光性蛍光
体を5重量%〜30重量%練り混み混合した後、射出成
形または押出成形によってグロースターターのキャップ
を製造するようなことをいう。更に「ガラスに練り込
む」とは、例えば、光学的に透光性を有するガラス樹脂
を加熱溶融させ、そこに長残光性蛍光体を5%〜15%
添加混合し、それを鋳型成形によってグロースターター
のキャップを製造するようなことをいう。
【0010】また、「放電管の一部または全部に用い
る」とは、このような練り込んだ状態のものの成形によ
って放電管の管全体を構成したり、あるいは放電管の一
部を構成させたりすることをいう。請求項3記載の発明
にある「塗料化」とは、長残光性蛍光体を顔料であると
考えて場合の塗料化と同様であり、例えば、顔料として
の長残光蛍光体に樹脂成分を10重量%〜50重量%の
割合で添加混合して行うことができる。
【0011】また「インキ化」とは、長残光性蛍光体を
顔料であると考えたときのインキ化と同様であり、例え
ば、顔料としての長残光性蛍光体に透光性を有するよう
なメジューム等のような印刷樹脂を20重量%〜40重
量%の割合で添加混合し、それをシンナー等の溶剤で粘
度調整することによって行うことができる。請求項4記
載の発明にある「発光部材」とは、例えば、あらかじめ
長残光蛍光体を用いて形成したシート等の細片をいう。
このような発光部材を用いると、貼着等の手段によって
放電管に固定することができるので、固定が容易なだけ
でなく、後付することもできる。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項1、2、3
または4記載の発明の構成に加え、残光のピーク波長
が、520nm以下である長残光蛍光体を用いたことを
特徴とする。請求項6記載の発明は、請求項1、2、
3、4または5記載の発明の構成に加え、長残光性蛍光
体として、SrAl24:Eu、SrAl24:Eu,
Dy、CaAl24:Eu,Nd及びSr4Al
1425:Eu,Dy蛍光体からなる群から選ばれる少な
くとも1以上の蛍光体を用いたことを特徴とする。
【0013】ここで例示したような長残光性蛍光体は、
いずれも520nm以下に発光ピークを有する蛍光体で
ある。もちろん、本発明には、請求項6記載以外の長残
光性蛍光体を用いることも可能である。請求項7記載の
発明は、請求項1、2、3、4、5または6記載の発明
の構成に加え、放電管の管表面に固定する長残光性蛍光
体の量を、少なくとも2mg以上としたことを特徴とす
る。
【0014】ここで2mg以上とは、原材料としての長
残光蛍光体の量が2mg以上であることをいい、塗料化
あるいはインキ化した後の重量ではない。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を蛍光体の種類、量、
及び粒度を種々、変更した場合について説明する。 (実施例1)粒度200メッシュ以上の蛍光体SrAl
24:Eu 166mgとワニス133mgを混合し塗料
化した後、全量を図1に示したようにグロ−スタ−タ−
FG-1Eのガラス外面に塗布し、紫外線により硬化さ
せたものを試料1−(1)とした。この時、長残光性蛍光
体から電極表面までの最短距離は3.5mmとした。
【0016】前述と同様の方法で、蛍光体の種類のみを
変更したものを試料1−(2)〜1−(4)とした。具体的に
用いた蛍光体は、 試料1−(2) SrAl24:Eu,Dy 試料1−(3) Sr4Al1425:Eu,Dy 試料1−(4) CaAl24:Eu,Nd 試料1−(5) ZnS:Cu である。
【0017】なお、これらの各試料をまとめたものを、
表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】次にこれら各試料を塗布したグロ−スタ−
タ−の放電開始特性を、市販品のRI電極を使用したグ
ロースターター(以下 RIグロ−スタ−タ−と言う)
及びRI電極を使用しないグロースターター(以下 非
RIグロ−スタ−タ−と言う)のそれと比較した。また
各試料に対する放電開始特性の評価は、暗中に90時間
放置後、蛍光灯FL−15により10,000ルックス
で30分照射し、その後暗中に15時間、60時間、9
0時間、及び168時間保管後、図3に示す回路により
放電開始時間を計測することによって行った。
【0020】更にここでは、各試料毎にサンプルを6個
用意し、各々1分間隔で8回づつ実験した。例えば試料
1-(1)については、SrAl24:Eu 166mgをグ
ロ−スタ−タ−FG-1Eのガラス外面に塗布し、紫外
線により硬化させたものを6個用意し、各々について8
回づつ実験した。したがって、48回実験したこととな
る。また、他の試料についても、同様の実験を行った。
【0021】このような実験の結果を、表2〜6に示
し、平均値等をまとめたものを、表7に示す。この表7
の各試料に対応する位置に記載されている放電開始時間
は、前述した48回の実験の結果の平均値を記載してあ
る。また放電開始時間の後に、カッコ書きで記載されて
いるのは、RIグロ−スタ−タ−の放電開始時間に対す
る相対値である。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】
【0026】
【表6】
【0027】
【表7】
【0028】この表7に、発光スペクトルピーク波長が
520nmの試料1-(1)については、168時間経過
(1週間経過)後には放電しないこととして表示した。
ただこの場合にも、15時間、60時間あるいは90時
間では、放電しない非RIグロースターターよりも放電
特性が優れているものであった。更に、168時間経過
後の測定では、詳細を表2に示したように、6個用意し
た試料1-(1)を用いたグロースターターのうちで、2個
は8回中1回づつ放電せず、他の1個は8回中2回放電
しないものこととなっていた。ただ、残りの3個はすべ
て放電し、各々の平均放電開始時間は、それぞれ48.
48ms、56.1ms、53.00msであった。し
たがって、製造に伴う製品のバラツキをなくせば、16
8時間経過後であっても、試料1-(1)に充分実用性があ
る。
【0029】更に発光スペクトルピーク波長が520n
mの試料1−(2)についても、90時間程度までは使用
できるものの、168時間経過(1週間経過)後には放
電しないこととして表示した。ただこの場合にも、60
時間あるいは90時間では、放電しない非RIグロース
ターターよりも放電特性が優れているものであった。更
に、168時間経過後の測定では、詳細を表3に示した
ように、6個用意した試料1-(2)を用いたグロースター
ターのうちで、1個は全く放電せず、他の1個は8回中
5回放電しないものこととなっていた。ただ、残りの4
個はすべて放電し、各々の平均放電開始時間は、それぞ
れ28.25ms、38.81ms、43.58ms、
30.81msであった。したがって、製造に伴う製品
のバラツキをなくせば、168時間経過後であっても、
試料1-(2)に充分実用性がある。
【0030】また、試料1−(3)及び1−(4)すなわち発
光スペクトルピ−ク波長が約490nmの青緑色を発す
る蛍光体Sr4Al1425:Eu,Dy及び発光スペクト
ルピ−ク波長が約440nmの紫色を発する蛍光体Ca
Al24:Eu,Ndは、詳細を表4、表5に示したよ
うに、いずれも暗中保管後168時間経過後であっても
未放電が発生せず、市販品の非RIグロ−スタ−タ−と
比べ遥かに放電開始特性が優れている。特に、試料1-
(4)は、放電開始時間に関して、市販のRIグロ−スタ
−タ−よりも優れていることがわかった。
【0031】なお、試料1−(1)〜1−(4)を特定比率で
組み合わせた場合の放電特性も実験した。その結果、表
7に記載した各試料の放電時間の内、組み合わせた試料
の放電時間の組み合わせた比率に対応する時間となっ
た。更に、2以上の試料を組み合わせた場合も同様であ
った。 (実施例2)次に、前述した実験によって、最も放電開
始特性に優れた試料1-(4)、すなわち蛍光体CaAl2
4:Eu,Ndを用い、蛍光体量を変化させたときの放
電開始特性を調べた。
【0032】まず、「実施例1」と同様な方法により、
蛍光体CaAl24:Eu,Ndとワニスとを塗料化し
て、全量をグロースターターFG−1Eのガラス表面に
塗布し、紫外線により硬化させたものを作るにあたっ
て、蛍光体CaAl24:Eu,Ndとワニスとの配合
量を変化させて、実験を行う。具体的な量については、
表8に示し、各々を、試料2−(1)〜(3)とした。
【0033】
【表8】
【0034】この蛍光体を具備したグロ−スタ−タ−2
−(1)〜(3)を前述と同様に蛍光灯FL-15により10,
000ルックスで30分間照射し、その後暗中に60時
間、90時間、168時間保管後、図3に示す回路によ
り放電開始時間を計測することによって行った。更にこ
こで、試料2-(1)、(2)は、各試料毎にサンプルを4個
用意し、各々8回づつ実験した。したがって、32回実
験したこととなる。また試料2-(3)は、サンプルを6個
用意し、各々8回づつ実験した。
【0035】このような実験の結果を、表9〜11に示
し、平均値をまとめたものを、表12に示した。更にこ
の表12では、試料1-(4)も併せて記載した。この表1
2の各試料に対応する位置に記載されている放電開始時
間は、前述した実験の結果の平均値を記載してある。ま
た放電開始時間の後に、カッコ書きで記載されているの
は、RIグロ−スタ−タ−の放電開始時間に対する相対
値である。
【0036】
【表9】
【0037】
【表10】
【0038】
【表11】
【0039】
【表12】
【0040】この表12では、試料1-(4)、試料2-(1)
〜(3)は、いずれも暗中保管後168時間経過後であっ
ても未放電が発生せず、市販品のRIグロ−スタ−タ−
と比べても、放電開始特性に遜色がない。この結果か
ら、10,000ルックスの照射を行うと、蛍光体の量
が21mgであっても、168時間経過後であっても充
分使用できることが確認された。
【0041】次に、前述したと同様の試料を用いて、蛍
光灯FL-15により100ルックスで30分間照射
し、その後暗中に60時間、90時間、168時間保管
後、図2に示す回路により放電開始時間を計測すること
によって行った。この計測では、試料1-(4)についても
同時に計測した。その結果を、表13から16に示し、
平均値をまとめたものを表17に示す。
【0042】
【表13】
【0043】
【表14】
【0044】
【表15】
【0045】
【表16】
【0046】
【表17】
【0047】この表17に、試料2-(3)は、90時間程
度までは使用できるものの、168時間経過(1週間経
過)後には放電しないこととして表示した。ただこの場
合にも、表16に詳細が示されているように、60時間
あるいは90時間では、放電しない非RIグロースター
ターよりも放電特性が優れているものであった。更に、
168時間経過後の測定では、6個用意した試料2-(3)
を用いた6個のグロースターターのうちで、1個は8回
中2回放電しないものであり、2個は8回中1回放電し
ないだけであり、残りの3個はすべて放電し、各々の平
均放電開始時間は、それぞれ7.88ms、18.30
ms、41.75msであった。したがって、製造に伴
う製品のバラツキをなくせば、168時間経過後であっ
ても、試料2-(3)に充分実用性がある。
【0048】また、試料1-(4)、2−(1)及び2−(2)
は、いずれも暗中保管後168時間経過後であっても未
放電が発生せず、市販品の非RIグロ−スタ−タ−と比
べ遥かに放電開始特性が優れている。また、放電開始時
間に関して、市販のRIグロ−スタ−タ−に比べても、
実用上支障がでない時間の範囲となっている。このこと
から、100ルックスの照射を行うと、168時間経過
後に若干の不安を残すものの、蛍光体が21mgであっ
ても充分使用可能なことが確認された。 (実施例3)次に、実施例2と同様に、蛍光体としてC
aAl24:Eu,Ndを用いるものの、粒度を200
メッシュ通過とし、前述した実施例2と同様な方法によ
り蛍光体CaAl24:Eu,Ndとワニスの配合量を
変化させた。
【0049】配合量については、表18に示した(試料
3−(1)、(2))。
【0050】
【表18】
【0051】この蛍光体を具備したグロ−スタ−タ−3
−(1)、(2)を前述と同様に蛍光灯FL-15により10,
000ルックスで30分間照射し、その後暗中に60時
間、90時間、168時間保管後、図3に示す回路によ
り放電開始時間を計測することによって行った。更にこ
こで、試料3-(1)、(2)は、各試料毎にサンプルを6個
用意し、各々8回づつ実験した。したがって、48回実
験したこととなる。
【0052】このような実験の結果を、表19、20に
示し、平均値をまとめたものを、表21に示した。この
表21の各試料に対応する位置に記載されている放電開
始時間は、前述した実験の結果の平均値を記載してあ
る。また放電開始時間の後に、カッコ書きで記載されて
いるのは、RIグロ−スタ−タ−の放電開始時間に対す
る相対値である。
【0053】
【表19】
【0054】
【表20】
【0055】
【表21】
【0056】この実験においても、充分実用性が担保で
きる結果が得られている。次に、前述したと同様の試料
を用いて、蛍光灯FL-15により100ルックスで3
0分間照射し、その後暗中に60時間、90時間、16
8時間保管後、図3に示す回路により放電開始時間を計
測することによって行った。その結果を、表22、23
に示し、平均値をまとめたものを表24に示す。
【0057】
【表22】
【0058】
【表23】
【0059】
【表24】
【0060】この実験においても、充分実用性が担保で
きる結果が得られている。 (実施例4)次に、本発明に係わるグロースターターの
寿命について実験した。まず、表4に表した試料2−
(1)〜(2)を市販の蛍光灯FL−10に装着し、1,00
0回点灯させた後、前述と同様に放電開始特性を評価し
た結果を表25、表26に示す。また平均値をまとめた
ものを、市販品のRIグロ−スタ−タ−及び非RIグロ
−スタ−タ−との比較で、表27に示した。
【0061】なおこの実験では、1,000回の点灯
後、蛍光灯FL-15により10,000ルックスで30
分間照射し、その後暗中に60時間、90時間、168
時間保管後、図3に示す回路により放電開始時間を計測
することによって行った。
【0062】
【表25】
【0063】
【表26】
【0064】
【表27】
【0065】ここでは、1,000回の使用後であって
も、RIグロースターターとほとんど代わりのない放電
特性が得られることがわかった。なおの実験は、同時に
SrAl24:Eu、SrAl24:Eu,Dy、Sr4
Al1425:Eu,Dyについても行ったが、1,00
0回の点灯後であっても、ほとんど特性変化が見られな
かった。
【0066】次に、同様にして、表4に表した試料2−
(1)〜(2)を市販の蛍光灯FL−10に装着し、1,00
0回点灯させた後、前述と同様に放電開始特性を評価し
た結果を表28、表29に示す。また平均値をまとめた
ものを、市販品のRIグロ−スタ−タ−及び非RIグロ
−スタ−タ−との比較で、表30に示した。なおこの実
験では、1,000回の点灯後、蛍光灯FL-15によ
り100ルックスで30分間照射し、その後暗中に60
時間、90時間、168時間保管後、図3に示す回路に
より放電開始時間を計測することによって行った。
【0067】
【表28】
【0068】
【表29】
【0069】
【表30】
【0070】この表30から試料2−(1)及び2−(2)は
168時間後でも放電遅れが発生せず、通常の非RIグ
ロ−スタ−タ−と比べ遥かに放電開始特性が向上され、
RIグロースターターに比べても、実用上の支障を来す
ことがない。なおの実験は、同時にSrAl24:E
u、SrAl24:Eu,Dy、Sr4Al1425:E
u,Dyについても行ったが、1,000回の点灯後で
あっても、ほとんど特性変化が見られなかった。 (実施例5)次に、使用する長残光性蛍光体の使用量を
減少させた場合の放電特性について実験した。
【0071】ここでは、蛍光体CaAl24:Eu,N
d 100gと印刷用透明インキ60gとを混合した
後、厚さ0.1mmのPETシートにスクリーン印刷に
より印刷し、乾燥工程を経て蛍光体シートを作成し、こ
の蛍光体シートを直径5mmの円盤状に切断して発光部
材10を形成することによって、実験することとした。
さらに長残光性蛍光体の使用量を減少させるために、前
記蛍光体シートへの印刷塗膜の厚さを変化させることと
した。
【0072】またこのような発光部材10は、図2に示
すように、グロースターターFG−1Pのアルミキャッ
プの内面に張り付けてある。この時の発光部材10から
電極表面までの最短距離は6.0mmである。長残光性
蛍光体の使用量を種々に変更したものを、試料2−(4)
〜2−(7)とした。これらの試料をまとめたものを、表
31に示す。
【0073】
【表31】
【0074】この蛍光体を具備したグロ−スタ−タ−を
蛍光灯FL-15により10,000ルックスで30分間
照射し、その後暗中に60時間、90時間、168時間
保管後、図4に示す回路により放電開始時間を計測する
ことによって行った。なおここで、試料2−(6)、試料
2−(7)については、暗中に15時間保管後の放電開始
時間も測定した。
【0075】更にここで、各試料毎にサンプルを4個用
意し、各々8回づつ実験した。したがって、32回実験
したこととなる。このような実験の結果を、表32、表
33、表34、表35に示し、平均値をまとめたもの
を、表36に示した。この表36の各試料に対応する位
置に記載されている放電開始時間は、前述した実験の結
果の平均値を記載してある。また放電開始時間の後に、
カッコ書きで記載されているのは、RIグロ−スタ−タ
−の放電開始時間に対する相対値である。
【0076】
【表32】
【0077】
【表33】
【0078】
【表34】
【0079】
【表35】
【0080】
【表36】
【0081】ここで、試料2−(4)、試料2−(5)につい
て、暗中に15時間保管後の放電開始時間の測定を行っ
ていないが、暗中に60時間保管後に放電するならば、
当然暗中に15時間保管した後にも放電するとして省略
した。この表36の結果から、CaAl24:Eu,N
dについては、2mgしか用いなくても、暗中に15時
間保管後に放電することが確認された。
【0082】なおの実験は、同時にSrAl24:E
u、SrAl24:Eu,Dy、Sr4Al1425:E
u,Dyについても行ったが、いずれも、2mgしか使
用しない場合であっても、暗中15時間保管後には放電
を行ったことが確認された。 (実施例6)次に、自身のグロー放電による放電開始特
性を実験した。
【0083】通常、グローランプには、使用時に、外光
あるいは蛍光灯の光等があたるので、長残光性蛍光体
は、これら外光あるいは蛍光灯の光によって励起される
こととなる。したがって、通常の使用時に、長残光蛍光
体が、グロー放電のみによってしか励起しないことはあ
り得ない。ただここでは、本発明によるグローランプ
が、グロー放電によってしか励起しないとした場合、に
ついての放電特性をも実験することとした。
【0084】なおここで使用したグロースターターは、
図1に示したようなFG−1Eタイプのものである。こ
の場合には、図1に示したように、蛍光体シートを裁断
した発光部材10をグロースターター外表面に貼着させ
て使用している。ただ、図2に示したようなFG−1P
タイプのものを使用することもできる。また、ここで
は、表1に表す試料1−(1)、1−(2)、1−(4)及び表
8に表す試料2−(1)〜(3)を暗中に90時間保管後、そ
の状態のままで市販の蛍光灯FCL-30に装着し、1
回点灯によるグロ−放電により自家励起を行った後に、
前述と同様に放電開始特性を評価した結果を表37〜表
42に示す。また平均値をまとめたものを、市販品のR
Iグロ−スタ−タ−及び非RIグロ−スタ−タ−との比
較で、表43に示した。
【0085】
【表37】
【0086】
【表38】
【0087】
【表39】
【0088】
【表40】
【0089】
【表41】
【0090】
【表42】
【0091】
【表43】
【0092】この表43から明らかなように試料1−
(2)と1−(4)を比較すると蛍光体CaAl24:Eu,
Ndは蛍光体SrAl24:Eu,Dyよりも、放電特
性に優れていることがわかる。これはグロースターター
内部で行われるグロー放電による発光のスペクトル波長
が280〜400nmであり、蛍光体CaAl24:E
u,Ndの励起スペクトルピークが330nm、蛍光体
SrAl24:Eu,Dyの励起スペクトルピークが3
80nmであることから、グロー放電により蛍光体Ca
Al24:Eu,Ndの方が充分励起されることが原因
の一であると考えられる。
【0093】また、表43では、蛍光体CaAl24
Eu,Nd 42mgを配置することにより168時間
後でも放電遅れが発生せず、充分自家励起が可能である
ことが確認でき、実使用に十分耐えうるものである。更
に、暗中に15時間保管後にあっては、すべての試料で
放電が行われたものである。ただし、試料1−(4)、2
−(1)、2−(2)に関しては、暗中に60時間保管後であ
っても放電したので、当然のこととして15時間保管後
でも放電するものとして、実験を省略した。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、一定以
上のエネルギーを有し、かつ十分長い残光性を示す蛍光
体をグロースターターの管の表面あるいは内面に固定す
ることによって、その残光に起因する光電効果を利用し
て、放射性物質の添加を必要としない実用的なグロース
ターターを提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】グロースターター(FG−1E)の正面図であ
る。
【図2】グロースターター(FG−1P)の他の実施例
を示した断面図である。
【図3】放電開始時間を測定するための回路である。
【図4】放電開始時間を測定するための他の回路であ
る。
【符号の説明】
10 発光部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 真澄 東京都杉並区上荻1−15−1丸三ビル 根 本特殊化学株式会社内 (72)発明者 坂口 朋也 東京都杉並区上荻1−15−1丸三ビル 根 本特殊化学株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 輝度が0.32mCd/m2まで減衰す
    るのに要する残光時間が少なくとも15時間以上である
    長残光性蛍光体を、この長残光性蛍光体から発せられる
    残光が、放電管の電極表面に少なくとも一部は入射する
    ように放電管に配置したことを特徴とするグロースター
    ター。
  2. 【請求項2】 輝度が0.32mCd/m2まで減衰す
    るのに要する残光時間が少なくとも15時間以上である
    長残光性蛍光体を、光学的に透光性を有する樹脂または
    ガラスに練り込み、放電管の一部または全部に用いたこ
    とを特徴とするグロースターター。
  3. 【請求項3】 輝度が0.32mCd/m2まで減衰す
    るのに要する残光時間が少なくとも15時間以上である
    長残光性蛍光体を、光学的に透光性を有する樹脂により
    塗料化、インキ化または発光部材化して、塗装、印刷ま
    たは貼着により管表面に固定したことを特徴とするグロ
    ースターター。
  4. 【請求項4】 輝度が0.32mCd/m2まで減衰す
    るのに要する残光時間が少なくとも15時間以上である
    長残光性蛍光体を用いた発光部材を形成し、この発光部
    材の長残光性蛍光体から発せられる残光が、放電管の電
    極表面に少なくとも一部は入射するように、発光部材を
    放電管の一部に固定したことを特徴とするグロースター
    ター。
  5. 【請求項5】 残光のピーク波長が、520nm以下で
    ある長残光蛍光体を用いたことを特徴とする請求項1、
    2、3または4記載のグロースターター。
  6. 【請求項6】 長残光性蛍光体として、SrAl24
    Eu、SrAl24:Eu,Dy、CaAl24:E
    u,Nd及びSr4Al1425:Eu,Dy蛍光体から
    なる群から選ばれる少なくとも1以上の蛍光体を用いた
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の
    グロースターター。
  7. 【請求項7】 放電管に配置した長残光性蛍光体の量
    を、少なくとも2mg以上としたことを特徴とする請求
    項1、2、3、4、5または6記載のグロースタータ
    ー。
JP5192597A 1997-03-06 1997-03-06 グロースターター Pending JPH10255724A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5192597A JPH10255724A (ja) 1997-03-06 1997-03-06 グロースターター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5192597A JPH10255724A (ja) 1997-03-06 1997-03-06 グロースターター

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10255724A true JPH10255724A (ja) 1998-09-25

Family

ID=12900462

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5192597A Pending JPH10255724A (ja) 1997-03-06 1997-03-06 グロースターター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10255724A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1259099A2 (de) * 2001-05-18 2002-11-20 Patent-Treuhand-Gesellschaft für elektrische Glühlampen mbH Glimmzünder
US6657389B2 (en) 2001-05-29 2003-12-02 Toshiba Lighting & Technology Corporation Glow discharge lamp, electrode thereof and luminaire
JP2006228466A (ja) * 2005-02-15 2006-08-31 Shinko Electric Ind Co Ltd 放電管

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1259099A2 (de) * 2001-05-18 2002-11-20 Patent-Treuhand-Gesellschaft für elektrische Glühlampen mbH Glimmzünder
EP1259099A3 (de) * 2001-05-18 2005-05-11 Patent-Treuhand-Gesellschaft für elektrische Glühlampen mbH Glimmzünder
US6657389B2 (en) 2001-05-29 2003-12-02 Toshiba Lighting & Technology Corporation Glow discharge lamp, electrode thereof and luminaire
JP2006228466A (ja) * 2005-02-15 2006-08-31 Shinko Electric Ind Co Ltd 放電管

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3793046A (en) Method of manufacturing a pigment
US9595644B2 (en) LED lighting arrangement including light emitting phosphor
CA2161820C (en) Phosphorescent phosphor
CN103180132B (zh) 利用上转换材料和下转换材料的颜色增强
CN101743290B (zh) 包含约束在分子筛中的金属簇的发光灯
JP2543825B2 (ja) 蓄光性蛍光体
US20060152140A1 (en) Light emission device
US4001628A (en) Low-pressure fluorescent discharge device which utilizes both inorganic and organic phosphors
JPH10255724A (ja) グロースターター
CN101702075A (zh) 一种无色透明投影显示荧光薄膜
CN111094916A (zh) 用于光谱分析装置的宽带半导体紫外光源
US3744877A (en) Dark trace display device employing uv phosphor plus photochromic resin inside the display screen which generates color by means of triplet-to-triplet absorption
JP5323286B1 (ja) 蓄光性蛍光体
CN101928111B (zh) 发光玻璃的制造方法、发光玻璃及其用途
CN111808400B (zh) 热固化性树脂组合物、表部件、夜光胶囊及夜光胶囊的制造方法
WO2008018578A1 (fr) Luminophore, pâte de luminophore le contenant, et dispositif émettant de la lumière
JP3856356B2 (ja) 蛍光体ペースト組成物及び真空紫外線励起発光素子
JPH1161115A (ja) 蛍光体組成物
CN102597159A (zh) 用于低压放电灯的发光材料合成物
WO2019241344A1 (en) Photo luminescent lighting device
CN113185868A (zh) 一种基于光学波长技术暗码防伪溯源隐形油墨及制备方法
JPH1143349A (ja) 蓄光素材並びにその製造方法
RU2499329C2 (ru) Люминесцирующая поликарбонатная пленка для белых светодиодов и детекторов
JP2001022308A (ja) 複層表示体及びこの複層表示体を用いた表示装置
JPH09300517A (ja) 有色残光性複合体および有色残光性物品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040217

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20041115

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041118

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050117

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050203

A521 Written amendment

Effective date: 20050405

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20050415

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20050428