JPH10255582A - キーボード装置 - Google Patents

キーボード装置

Info

Publication number
JPH10255582A
JPH10255582A JP9061372A JP6137297A JPH10255582A JP H10255582 A JPH10255582 A JP H10255582A JP 9061372 A JP9061372 A JP 9061372A JP 6137297 A JP6137297 A JP 6137297A JP H10255582 A JPH10255582 A JP H10255582A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slide
keyboard device
rack
guide
circuit board
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9061372A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitsugu Sato
吉嗣 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP9061372A priority Critical patent/JPH10255582A/ja
Priority to US09/039,445 priority patent/US6087966A/en
Publication of JPH10255582A publication Critical patent/JPH10255582A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F3/00Input arrangements for transferring data to be processed into a form capable of being handled by the computer; Output arrangements for transferring data from processing unit to output unit, e.g. interface arrangements
    • G06F3/01Input arrangements or combined input and output arrangements for interaction between user and computer
    • G06F3/02Input arrangements using manually operated switches, e.g. using keyboards or dials
    • G06F3/023Arrangements for converting discrete items of information into a coded form, e.g. arrangements for interpreting keyboard generated codes as alphanumeric codes, operand codes or instruction codes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Push-Button Switches (AREA)
  • Input From Keyboards Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 開閉蓋の操作負荷を低減して、開閉蓋の開閉
操作とキートップの高さの変更動作とを連動させること
ができるキーボード装置を提供すること。 【解決手段】 ラック32の矢印E方向へのスライドに
ともない、カムギヤ33が反時計方向へと回動される。
カムギヤ33の回動により、カム溝33bの位置が回動
方向へと変更され、係止位置k1に係止されている操作
ピン57が相対的にカム溝33b内を、係止位置K2へ
と摺動する。操作ピン57がカム溝33b内を相対的に
摺動する場合、補強材52,53のガイド溝56及びホ
ルダ部材4のガイドピン44により、回路基板5の矢印
C方向に直交するスライドは矯正される。よって、操作
ピン57は、支持軸42側のカム溝33b内壁により押
されて矢印C方向へ移動し、カム溝33b内を相対的に
係止位置K2へと摺動する。したがって、操作ピン57
の固着された補強板52、即ち、回路基板5が矢印C方
向へとスライドされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、ノート型のワー
ドプロセッサ、パーソナルコンピュータ等の薄型電子機
器に付設され、キートップの高さを操作位置と非操作位
置との間で変更可能なキーボード装置に関し、特に、ス
イッチング部材によりキートップが上方に配設される動
作位置と、キートップが下方に配設される非動作位置と
の間で、スライド部材をホルダ部材に対して相対的にス
ライドさせることに基づいて、キートップの高さを操作
位置と非操作位置との間で変更することが可能なキーボ
ード装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 ノート型のワードプロセッサ等は、何
処へでも持ち運んで、その操作をすることができるとい
う優れた携帯性を有することから近年著しく普及してい
る。また、更なる携帯性の向上を図るため、かかるワー
ドプロセッサ等に付設されるキーボード装置について、
薄型化を可能とすべく種々の提案がなされている。
【0003】特願平8−4865号の明細書および図面
には、キートップの高さを変更する動作を、可搬形のノ
ート型のワードプロセッサ等の蓋の開閉動作と連動させ
たキーボード装置が記載されている。このキーボード装
置は、キートップの上下方向への移動を案内支持する案
内支持部材と、その案内支持部材を弾性的に保持するス
イッチング部材と、そのスイッチング部材が固着される
回路基板と、案内支持部材を支持するホルダ部材と、回
路基板を支持する支持部材とを備えている。前記回路基
板は、ホルダ部材と支持部材との間にスライド可能に配
設され、蓋の開閉動作によりスライドされる。この回路
基板のスライドに従って、キー操作時には蓋を開くこと
によりキートップの高さを操作位置へと、携帯時には蓋
を閉じることによりキートップの高さを操作位置よりも
低い非操作位置へと、それぞれ変更させるための動作が
行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、かか
る特願平8−4865号の明細書および図面に記載され
るキーボード装置は、回路基板の補強板とキーボード装
置の本体の内側との間にバネ等の付勢手段の両端が固着
され、このバネ等の付勢力(復元力)により、スイッチ
ング部材の配設された回路基板を動作位置、即ち、キー
トップの高さを操作位置に維持させて、操作位置におい
てキートップの操作性を安定的に確保している。このた
め、キートップを非操作位置へと移動させるためには、
少なくともこのバネ等の付勢力を越える駆動力を、回路
基板に伝達して、回路基板を非動作位置へとスライドさ
せなければならない。また、キートップの高さを変更動
作させる場合、キートップを支持する案内支持部材およ
びスイッチング部材は相互に当接するので、その当接部
分には摩擦抵抗が発生する。よって、キートップを非操
作位置へと移動させるためには、この摩擦抵抗力とバネ
等の付勢力との合力を越える駆動力が必要となる。
【0005】更に、開閉蓋が閉塞位置にある場合、この
バネ等の復元力が回路基板の補強板およびキーボード装
置本体に常に負荷されることとなるので、回路基板の補
強板およびキーボード装置本体が変形する経時クリープ
を生じる恐れがある。また、ノート型のワードプロセッ
サ等の装置が設置された環境温度、及び、その装置内部
の電子部品等の発熱による装置内部の温度上昇等によ
り、回路基板およびキーボード装置本体等の硬度が変化
するので、バネ等の復元力が常に負荷されている回路基
板の補強板およびキーボード装置本体が変形する温度ク
リープを生じる恐れがある。よって、回路基板の補強板
およびキーボード装置本体等は、この状況に耐えうる剛
性および強度でなければならないが、ノート型のワード
プロセッサ等の装置は、その携帯性の向上のために軽量
化の必要性があり、その軽量化等のために使用される材
料ではその剛性および強度に限界があった。
【0006】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、前記付勢手段を除去するとともに
開閉蓋の操作負荷を低減して、開閉蓋の開閉操作とキー
トップの高さの変更動作とを連動させることができるキ
ーボード装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】 この目的を達成するた
めに請求項1記載のキーボード装置は、キートップと、
そのキートップを支持するとともに上下方向に移動案内
する案内支持部材と、その案内支持部材が取り付けられ
るホルダ部材と、そのホルダ部材の下方に配設されるス
ライド部材と、そのスライド部材上に配設されるととも
に、前記キートップの押下に基づいてスイッチング動作
を行うスイッチング部材と、そのスイッチング部材によ
り前記キートップが上方に配設される第1位置と前記キ
ートップが下方に配設される第2位置との間で、前記ス
ライド部材を前記ホルダ部材に対して相対的にスライド
させる駆動手段とを備えており、前記駆動手段による駆
動力を増幅して前記スライド部材またはホルダ部材に伝
達する駆動力増幅手段を備えている。
【0008】この請求項1記載のキーボード装置によれ
ば、案内支持部材は、キートップを支持しつつ、ホルダ
部材に取り付けられている。また、スライド部材が第1
位置にある場合、キートップは、スライド部材上に配設
されたスイッチング部材により上方に配設されている。
即ち、キートップは操作位置にあり、キースイッチは操
作可能な状態となっている。この状態で駆動手段に駆動
力が与えられると、その駆動力は、駆動力増幅手段に伝
達され増幅される。この駆動力増幅手段により増幅され
た駆動力は、スライド部材またはホルダ部材に伝達され
て、スライド部材がホルダ部材に対して相対的にスライ
ドされる。その結果、スライド部材は、第1位置から第
2位置へとスライドされる。このスライドに伴い、案内
支持部材とスイッチング部材との位置が相対的に移動し
て、スイッチング部材により上方に配設されていたキー
トップは、案内支持部材を介して下方向に移動案内され
る。即ち、キートップは、下方へと配設される。よっ
て、キートップの高さが非操作位置へと変更されるの
で、キースイッチは非操作状態となる。
【0009】この状態で駆動手段に前記とは逆方向の駆
動力が与えられると、下方に配設されたキートップは、
前記の動作とは逆の動作に従って、再度上方へと配設さ
れる。即ち、駆動力増幅手段を介して増幅された駆動手
段の駆動力がスライド部材またはホルダ部材に伝達さ
れ、スライド部材をホルダ部材に対して第2位置から第
1位置へと相対的に移動させる。その結果、下方に配設
されたキートップは、前記とは逆動作をして、スイッチ
ング部材により上方に配設される位置へと復帰する。よ
って、キートップの高さが操作位置へと変更されるの
で、キースイッチは操作可能な状態となる。
【0010】請求項2のキーボード装置は、請求項1記
載のキーボード装置において、前記駆動力増幅手段は、
支持軸を介して閉塞位置と開放位置との間で回動可能に
軸支される開閉蓋と、その開閉蓋に配設される爪部と、
その爪部に係合可能に設けられた凹部が配設されるとと
もに一部位にギヤ歯部が形成されるラック部材と、前記
スライド部材またはホルダ部材に配設される操作部材
と、その操作部材と接続され前記ラック部材に噛合する
ギヤ歯部を有するカム部が形成されるカムギヤ部材とを
備えている。
【0011】この請求項2記載のキーボード装置によれ
ば、請求項1記載のキーボード装置と同様に作用する
上、開閉蓋は、支持軸を中心に回動され、この開閉蓋の
閉塞位置からの開動作に伴って、開閉蓋の爪部が一方向
に回動される。また、この爪部はラック部材の凹部に係
合され、ラック部材を一方向へと移動させる。このラッ
ク部材のギヤ歯部にはカムギヤ部材のギヤ歯部が噛合さ
れており、ラック部材の一方向への移動にともないカム
ギヤ部材が一方向へと回動される。更に、このカムギヤ
部材のカム部は、スライド部材またはホルダ部材に配設
される操作部材に接続されており、このカムギヤ部材の
一方向の回動により操作部材を押動させることができ
る。その結果、この操作部材の押動により、スライド部
材はホルダ部材に対して第1位置から第2位置へと相対
的にスライドされる。
【0012】また、開閉蓋の開放位置からの閉動作に伴
い、開閉蓋の爪部が前記とは逆方向に回動され、この爪
部と係合される凹部を有するラック部材は前記とは逆方
向へと移動される。このラック部材の移動に伴いカムギ
ヤ部材が前記とは逆方向へと回動され、操作部材は前記
押動方向とは逆方向へと移動される。その結果、スライ
ド部材はホルダ部材に対して第2位置から第1位置へと
相対的にスライドされる。
【0013】請求項3のキーボード装置は、請求項2記
載のキーボード装置において、前記開閉蓋が閉塞位置に
あるときには、前記爪部は前記ラック部材の凹部に対し
て無負荷の状態で係合される。
【0014】請求項4のキーボード装置は、請求項2ま
たは3に記載のキーボード装置において、前記駆動力増
幅手段は、前記ラック部材に配設され前記爪部と係止さ
れる弾性部材と、前記開閉蓋が閉塞位置から所定の開き
角度を越える範囲で回動されるときに、前記弾性部材に
より係止された前記爪部の係止状態を解除する解除手段
とを備えている。この請求項4記載のキーボード装置に
よれば、請求項2または3に記載のキーボード装置と同
様に作用する上、開閉蓋が閉塞位置から所定の開き角度
の範囲内にて開閉動作する場合には、開閉蓋の爪部はラ
ック部材に配設される弾性部材によって係止される。よ
って、ラック部材と開閉蓋とは連結状態にあり、開閉蓋
が閉塞位置から所定の開き角度の範囲内に位置する場合
には、開閉蓋の開閉動作にともないラック部材が駆動さ
れ、スライド部材がホルダ部材に対して第1位置と第2
位置との間で相対的にスライドされる。
【0015】また、開閉蓋が閉塞位置から開動作して所
定の開き角度の位置に到達すると、弾性部材は、解除手
段により負荷が加えられ弾性変形され、弾性部材と開閉
蓋の爪部との係止状態が解除される。その結果、ラック
部材と開閉蓋との連結状態が解除され、ラック部材が駆
動されることなく、開閉蓋は、閉塞位置から所定の開き
角度を越える範囲で開閉動作される。更に、開閉蓋の閉
動作にともない、開閉蓋は開放位置から所定の開き角度
の位置に到達する。この状態で解除手段による負荷が除
去され、弾性部材の弾性変形は弾性部材の復元力により
回復して、弾性部材と爪部とが再び係止される。よっ
て、ラック部材と開閉蓋とは再び連結状態となる。
【0016】請求項5のキーボード装置は、請求項1か
ら4のいずれかに記載のキーボード装置において、前記
スライド部材は、前記スイッチング部材が配設される弾
性体と、その弾性体のスライド方向の両端部に配設され
る一対の補強部材と、その一対の補強部材を連結する少
なくとも一つの連結部材とを備えている。この請求項5
記載のキーボード装置によれば、請求項1から4のいず
れかに記載のキーボード装置と同様に作用する上、スイ
ッチング部材が配設される弾性体には、連結部材により
連結された一対の補強部材が配設されており、スライド
部材の剛性が強化されている。したがって、スライド部
材がホルダ部材に対して相対的にスライドされる場合、
弾性体は撓まずにスライドされる。
【0017】請求項6のキーボード装置は、請求項5記
載のキーボード装置において、前記ホルダ部材に配設さ
れ、前記連結部材の側面に当接して、その連結部材のス
ライド方向を案内する第1案内部材を備えている。この
請求項6記載のキーボード装置によれば、請求項5記載
のキーボード装置と同様に作用する上、第1案内部材
は、連結部材の側面に当接してホルダ部材に配設されて
いる。よって、スライド部材がホルダ部材に対して相対
的にスライドする場合に、スライド部材のスライド方向
に直交する振れを防止することができる。
【0018】請求項7のキーボード装置は、請求項1か
ら6のいずれかに記載のキーボード装置において、前記
スライド部材が前記ホルダ部材に対して前記第1位置と
第2位置との間で相対的にスライドされる場合における
前記キートップまたは案内支持部材と前記スイッチング
部材との当接部は曲面状に形成されている。この請求項
7記載のキーボード装置によれば、請求項1から6のい
ずれかに記載のキーボード装置と同様に作用する上、キ
ートップ又は案内支持部材とスイッチング部材との当接
部は曲面状に形成されているので、この当接部を介して
行われるスライド部材のホルダ部材に対する相対的なス
ライドを円滑に行うことができる。
【0019】請求項8のキーボード装置は、請求項1か
ら7のいずれかに記載のキーボード装置において、前記
スライド部材に配設される少なくとも2つの長穴状の開
口であるスライド溝と、前記ホルダ部材に配設され、前
記スライド溝と係合して前記スライド部材のスライド方
向を案内する第2案内部材とを備えている。この請求項
8記載のキーボード装置によれば、請求項1から7のい
ずれかに記載のキーボード装置と同様に作用する上、ス
ライド溝はスライド部材に少なくとも2つ配設されてお
り、スライド部材のスライド方向に長穴状に設けられて
いる。これらのスライド溝内には、ホルダ部材に配設さ
れた第2案内部材がそれぞれ係合される。ここで、スラ
イド部材がホルダ部材に対して第1位置と第2位置との
間で相対的にスライドされると、第2案内部材は、長穴
状のスライド溝内を移動して、スライド部材のスライド
方向を案内することができる。よって、スライド部材及
びホルダ部材の相対的なスライドは、スライド方向に直
交する方向に振れることなく行うことができる。
【0020】請求項9のキーボード装置は、請求項1か
ら7のいずれかに記載のキーボード装置において、前記
ホルダ部材に配設され、前記スライド部材の側面に当接
して、そのスライド部材のスライド方向を案内する第3
案内部材を備えている。この請求項9記載のキーボード
装置によれば、請求項1から7のいずれかに記載のキー
ボード装置と同様に作用する上、第3案内部材はスライ
ド部材の側面に当接して、ホルダ部材に配設されてお
り、スライド部材がホルダ部材に対して第1位置と第2
位置との間で相対的にスライドされる場合に、スライド
部材のスライド方向を案内することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】 以下、本発明を具体化した一実
施例に基づいて添付図面を参照して説明する。図1は公
知のノート型ワードプロセッサの斜視図である。ワード
プロセッサ60は、多数のキースイッチ1を有するキー
ボード装置61と、内側面に液晶ディスプレイを固設し
た開閉蓋62とを備えている。キーボード装置61は、
ワードプロセッサ60へ情報を入力するための公知の入
力装置であり、オペレータがキーボード装置61に配設
された多数のキースイッチ1を操作することにより、ワ
ードプロセッサ60へ情報が入力される。このキーボー
ド装置61の一側には、支持軸64が回動可能(または
揺動可能)に設けられている。
【0022】開閉蓋62は、キーボード装置61の上方
に配設されており、その一側には、2箇所にヒンジ63
が形成されている。また、ヒンジ63には、支持軸64
が軸通して固着されており、その結果、開閉蓋62を閉
塞位置から開放位置までの間で回動(または揺動)させ
ることができる。よって、オペレータによる開閉蓋62
の開閉操作に対応して、支持軸64が回動される。
【0023】図1から図5までを参照して、キーボード
装置61に設けられる各キースイッチ1の構成について
説明する。図2は、キーボード装置61の操作時におけ
るキースイッチ1の側断面図であり、図3は、一方のリ
ンク部材10の上面図であり、図4は、他方のリンク部
材11の上面図である。また、図5は、回路基板5の上
面図であって、回路基板5とスライド連動機構30とを
連動させるための連結状態が図示されている。尚、図2
および図5中の矢印C及びDは、回路基板5のスライド
方向を図示している。
【0024】図2に示すように、キースイッチ1は、キ
ートップ2と、そのキートップ2の水平状態を保持しつ
つ上下動を案内する案内支持部材3と、その案内支持部
材3を保持するホルダ部材4と、そのホルダ部材4の下
方に配設される回路基板5と、その回路基板5上に固着
され案内支持部材3の下方に配設されるラバースプリン
グ6と、回路基板5の下面を支持する支持板7とを備え
ている。
【0025】キートップ2はABS樹脂等の合成樹脂か
ら成形されており、その上面にはキートップ2を特定す
る文字、記号等が印刷されている。また、キートップ2
は、案内支持部材3を構成するリンク部材10,11
を、相互に可動可能に支持するためにリンク部材10に
設けられた枢支軸16(後述する)を通る垂線Lについ
て、前方部分2A(図2左側部分)と後方部分2B(図
2右側部分)とに分けられている。更に、前方部分2A
の長さAは後方部分2Bの長さBよりも長くされてい
る。
【0026】キートップ2における前方部分2Aの裏面
には、一対の係止部8(図2には一方の係止部8のみを
図示する)が下方へ向けて突設されており、各係止部8
には、長溝状の溝部8aがそれぞれ形成されている。各
係止部8は、後述するように、リンク部材10に形成さ
れた各摺動ピン14を、各溝部8aにより水平方向に摺
動可能に保持する。また、後方部分2Bの裏面には、一
対の係止部9(図2には一方の係止部9のみを図示す
る)が下方に向けて突設されており、各係止部9には、
円形穴状の係止孔9aがそれぞれ形成されている。各係
止部9は、後述するように、リンク部材11に形成され
た係止ピン20を、係止孔9aにより回動可能に保持す
る。
【0027】案内支持部材3は、リンク部材10とリン
ク部材11とを相互に回動可能に支持することにより構
成される。ここで、各リンク部材10,11について
は、図3及び図4を参照して説明する。
【0028】まず、図3に図示されるリンク部材10の
構成について説明する。リンク部材10はポリアセター
ル樹脂等から成形され、平面視略H字状のに形成されて
いる。このリンク部材10は、基部12と、その基部1
2の両端部に形成された一対の板部13とを備えてい
る。基部12は、リンク部材10の中央付近に位置して
おり、その下面は曲面状に形成されている(図3点線部
分)。また、図2に図示されるように、基部12の左側
面下端(図2左側部分)には、曲面部N1が形成されて
おり、その曲面部N1は、ラバースプリング6の頂部と
当接している。
【0029】図3に図示される各板部13の一端(図3
左端部分)の内側面には、円柱状の摺動ピン14がそれ
ぞれ配設されており、その他端(図3右端部分)の外側
面には、円柱状の係止ピン15がそれぞれ配設されてい
る。各摺動ピン14は、上述したように、キートップ2
の前方部分2Aに形成された係止部8の溝部8aに摺動
可能に保持され、各係止ピン15は、後述するホルダ部
材4に形成された係止部25の係止孔25aに回動可能
に保持されている。また、各板部13の外側面の略中央
位置には、頂部が曲面に形成された枢支軸16が突設さ
れている。これらの各枢支軸16は、後述するリンク部
材11の各板部18に形成された枢支孔21に回動可能
に枢支される。ここで、枢支軸16の頂部は、曲面に形
成されているので枢支孔21にスムーズに挿入され枢支
される。
【0030】次に、図4に図示されるリンク部材11の
構成について説明する。リンク部材11は、リンク部材
10と同様、ポリアセタール樹脂等から成形され、平面
視略ロ字状に形成されている。このリンク部材11は、
基部17と、その基部17の両端部に形成された一対の
板部18と、その一対の板部18の一端部(図4左端部
分)を連結する連結部22とを備えている。各板部18
の一端(図4左端部分)の外側面には、円柱状の摺動ピ
ン19がそれぞれ配設されている。図2によれば、この
各摺動ピン19は、後述するように、ホルダ部材4に形
成された係止部24の溝部24aに摺動可能に保持され
る。また、図4において、連結部材22は、各摺動ピン
19の配設側であって、各板部18の内側面端部を連結
しており、ラバースプリング6の形状に合致するよう
に、外側に凸状の円弧部分が形成されている。
【0031】更に、各板部18の他端(図4中右端)の
間には、円柱状の係止軸20が形成された基部17が配
設されている。この係止軸20は、前記のように、キー
トップ2の後方部分2Bに形成された係止部9の係止孔
9aに回動可能に保持されるものである。また、各板部
18の略中央位置には枢支孔21が穿設されており、各
枢支孔21内には、リンク部材10における各板部13
に突設された各枢支軸16が回動可能に枢支される。
【0032】上述したように、案内支持部材3は、リン
ク部材10の枢支軸16をリンク部材11の枢支孔21
に回動可能に枢支することにより構成され、これより各
リンク部材10及びリンク部材11は、相互に開脚及び
閉脚が可能となるものである。また、リンク部材10に
おける枢支軸16の中心から摺動ピン14及び係止ピン
15の中心までの距離と、リンク部材11における枢支
孔21の中心から摺動ピン19及び係止軸20の中心ま
での距離とは、それぞれ等しくなるように設定されてい
る。
【0033】次に、図2を参照して、キースイッチ1に
おけるホルダ部材4について説明する。ホルダ部材4
は、キートップ2と同様ABS樹脂等から成形され、キ
ースイッチ1毎に設けられている。従って、本実施の形
態に係る複数のキースイッチ1を備えたキーボード装置
61では、ホルダ部材4は、キーボード装置61に設け
られた各キースイッチ1に対応して、キーボード装置6
1全体に1つの部材として一体に形成されている。ま
た、ホルダ部材4には、各キースイッチ1に対応して、
取付孔23が設けられており、かかる取付孔23内で、
後述するように回路基板5上に固着されたラバースプリ
ング6がスライドされ得る。
【0034】この取付孔23は、上面視略矩形状の開口
(図示せず)であり、その四隅位置の内、図2左側隅位
置には、一対の係止部24(図2には一方の係止部24
のみを図示する)が形成されている。各係止部24は、
前記キートップ2の各係止部8に対向して配設され、長
溝状に形成された溝部24a内に、リンク部材11の摺
動ピン19を係合し摺動可能に保持するものである。更
に、ホルダ部材4において図2右側隅位置には、一対の
係止部25(図2には一方の係止部25のみを図示す
る)が形成されており、各係止部25はキートップ2の
係止部9に対向して配設され、円形穴状に形成された係
止孔25a内に、リンク部材10の係止ピン15を回動
可能に保持するものである。
【0035】次に、図2および図5に図示される回路基
板5の構成について説明する。図5に図示される回路基
板5は、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ム等に所定の回路パターンが形成されたフレキシブル回
路基板51と、フレキシブル回路基板51の対向する2
辺に固着される補強材52,53(図5参照)と、その
各補強材52,53のそれぞれの両端を連結する連結材
54,55(図5参照)と、回路基板5のスライド方向
を案内するためのガイド溝56(図5参照)と、回路基
板5のスライドを操作する一対の操作ピン57(図5参
照)と、フレキシブル回路基板51の表面に設けられる
固定電極27とを備えている。
【0036】図2に図示されるように、回路基板5の下
面は、支持板7により支持されており、回路基板5は、
支持板7上をスライド可能に配設されている。即ち、前
記ホルダ部材4と支持板7とは、両者の間に所定のクリ
アランス(回路基板5の厚さよりも大きく設定されてい
る)が形成されつつ、複数箇所において「かしめ」、若
しくはネジ止めにより相互に結合されており、この結
果、回路基板5は、ホルダ部材4と支持板7との間に形
成されたクリアランスを介して、支持板7上をスライド
可能とされるものである。回路基板5のスライドは、キ
ーボード装置61の開閉蓋62の開閉操作に対応して行
なわれるが、かかる開閉蓋62の開閉操作と回路基板5
のスライドを連動する機構であるスライド連動機構30
については、後述する。
【0037】フレキシブル回路基板51は、上面視矩形
状に形成されており、その表面には、複数のキースイッ
チ1の配設される位置に対応して、複数の固定電極27
が設けられている。図5における複数の固定電極27の
配設数を、補強材52又は53の長手方向略中央付近を
境として比較した場合、連結材54側に比べて連結材5
5側に若干多くの固定電極27が配設されている。即
ち、連結材55側により多数の複数のキースイッチ1が
配設されていることとなる。よって、リンク部材10の
基部12と後述するラバースプリング6とが接触するこ
とにより生じる摩擦抵抗は、連結材54側に比べて連結
材55側の方が大きくなる。
【0038】フレキシブル回路基板51の表面に設けら
れる補強材52,53及び連結材54,55は、剛性を
有する板状体であって、弾性を有するフレキシブル回路
基板51の強度を補強するために、フレキシブル回路基
板51の各辺にそれぞれ固着されている。補強材52,
53は、回路基板5のスライド方向(図5中の矢印Cま
たはDの方向)に直交するフレキシブル回路基板51端
部にそれぞれ固着され、連結材54,55は、回路基板
5のスライド方向のフレキシブル回路基板51端部にそ
れぞれ固着されている。各補強材52,53及び連結材
54,55のそれぞれの接合部分は、複数箇所において
「かしめ」、またはネジ止めにより、相互に結合されて
おり、この結果、弾性を有するフレキシブル回路基板5
1に剛性を付与することができる。
【0039】また、補強材52,53には、それぞれ2
箇所ずつガイド溝56が配設されている。各ガイド溝5
6は、全てが同一形状であり、回路基板5のスライド方
向に長穴状の開口として形成され、各補強材52,53
を貫通して設けられている。この各ガイド溝56の回路
基板5スライド方向の溝長さは、少なくとも回路基板5
の矢印C又はD方向へのスライド距離よりも長く形成さ
れており、この各ガイド溝56内に後述するホルダ部材
4に配設されたガイドピン44(図6参照)が係合され
る。また、一対の操作ピン57は、円柱状に形成されて
おり、その一端部が補強材52上面の2箇所にそれぞれ
固着されている。かかる操作ピン57は、回路基板5を
スライドさせる場合に、スライド連動機構30を介して
操作される(図5参照)。
【0040】次に、図2に示すように、ラバースプリン
グ6は、各固定電極27の上方に覆設されて回路基板5
上に固着されており、シリコンゴム、EPDM等の弾性
を有するゴム材から形成されている。このラバースプリ
ング6は、円錐状のドーム部6aと、ドーム部6aの周
囲に形成された縁部6bとから構成されている。ドーム
部6aは、その頂部が平面状に形成されており、その上
端縁の周囲には曲面部N2が形成されている。このドー
ム部6aの頂部にはリンク部材10の基部12が載置さ
れ、リンク部材10,11からなる案内支持部材3は、
ラバースプリング6のドーム部6aを介して弾性的に保
持される。
【0041】ラバースプリング6は、回路基板5上に固
着されていることから、回路基板5のスライドに従って
回路基板5と共にスライドして移動される。従って、図
2に示すように、ラバースプリング6が案内部材3を支
持する位置(以下、「第1位置」という。)にスライド
された場合にはキートップ2の高さが操作位置に、また
後述する図8に示すように、ラバースプリング6が案内
部材3から外れた位置(以下、「第2位置」という。)
にスライドされた場合にはキートップ2の高さが非操作
位置に変更される。
【0042】また、ドーム部6aの内上壁には導電ゴム
からなる可動電極26が固着されており、縁部6bは、
ドーム部6aの下端に設けられ、その下面は、回路基板
5に固着されている。可動電極26の下方には固定電極
27が位置しており、かかる固定電極27は、後述する
ように、キートップ2の押下時に可動電極26と短絡さ
れてスイッチング動作が行われる。また、回路基板5を
スライドさせる際に、ドーム部6aの上端縁の周囲には
曲面部N2が形成されているので、かかる曲面部N2
は、リンク部材10の基部12の側端(図1中左端)に
形成された曲面部N1と協働して、案内部材3をスムー
ズに上方に案内させることができる。よって、回路基板
5をスライドさせる場合、ラバードーム6とリンク部材
10の基部12との接触による摩擦抵抗を低減させるこ
とができる。その結果、回路基板5をスムーズにスライ
ド方向へとスライドさせることができる。
【0043】次に、支持板7について、図2、図6、図
7を参照して説明する。図6は、開閉蓋62を閉塞位置
(開閉蓋62を完全に閉塞した位置)から所定角度A
(図7参照)以上に開放した場合におけるスライド連動
機構30の上面図である。図7は、図6のI−I線にお
けるワードプロセッサ60の側断面図であって、開閉蓋
62が閉塞位置から所定角度Aに開放された状態を図示
している。また、図6の上面図では、ホルダ部材4を透
視してスライド連動機構30を図示している。尚、図
6,7中の矢印CからFは、ラック32及び回路基板5
のスライド方向を示しており、ラック32が矢印E(矢
印F)の方向へと移動した場合、回路基板5は矢印C
(矢印D)の方向へとスライドすることを図示してい
る。
【0044】支持板7は、図2に図示されるように、略
板状体に形成されており、その上面には回路基板5がス
ライド可能に配設されている。この支持板7は、ホルダ
部材4と複数箇所において「かしめ」、若しくはネジ止
めにより相互に結合されており、両者の間に所定のクリ
アランス(回路基板5の厚さよりも大きく設定されてい
る)が形成されている。また、支持板7の一端であっ
て、後述するスライド連動機構30の配設側には、後述
するラック32のスライドを下方より案内するためにラ
ック移動部71(図6,7参照)が形成されている。図
6、図7によれば、ラック移動部71は、支持板7に一
体に形成されており、F方向矢視U字状に形成されてい
る。このラック移動部71の上面には、ラック32下面
が当接しており(図7参照)、ラック32を上方へと保
持しつつ、ラック32はラック移動部71上を摺動す
る。よって、ラック32は、矢印E,F方向に直交する
方向に傾斜されることがなく、矢印E,F方向へスライ
ドされる。
【0045】次に、上記のように構成されたキースイッ
チ1の動作について説明する。図2に示す状態(非押下
の状態)からキートップ2を押下していくと、案内支持
部材3におけるリンク部材10の各摺動ピン14は係止
部8の溝部8a内を図2左側に摺動されると共に、係止
ピン15は係止部25の係止孔25a内で反時計方向に
回動される。これと同時に、案内支持部材3におけるリ
ンク部材11の係止軸20は係止部9の係止孔9a内で
時計方向に回動されると共に、摺動ピン19は係止部2
4の溝部24a内を図2左側に摺動される。このとき、
キートップ2は、各リンク部材10とリンク部材11の
協働作用により、キートップ2の押下位置に拘らず水平
状態を維持しつつ下方に移動される。
【0046】キートップ2の下方への移動に伴い、リン
ク部材10の基部12は徐々にラバースプリング6のド
ーム部6aを押下していき、押下力が一定の限度を越え
た時点でドーム部6aがクリック感を伴って座屈する。
かかるラバースプリング6の座屈により、ドーム部6a
の内上壁に固着された可動電極26は、回路基板5上に
形成された固定電極27を短絡してオン状態となり、こ
れによりオンスイッチング動作が行われるものである。
【0047】また、キートップ2の押下を解除すると、
リンク部材10の基部12がラバースプリング6の弾性
力(復帰力)を介して上方に付勢される。このとき、リ
ンク部材10の各摺動ピン14は係止部8の溝部8a内
を図2右側に摺動されると共に、係止ピン15は係止部
25の係止孔25a内で時計方向に回動される。これと
同時に、案内支持部材3におけるリンク部材11の係止
軸20は係止部9の係止孔9a内で反時計方向に回動さ
れると共に、摺動ピン19は係止部24の溝部24a内
を図2右側に摺動される。これに伴い、ラバースプリン
グ6のドーム部6aは徐々に元の状態に復帰していき、
かかる過程で可動電極26は固定電極27から離間す
る。この時点でオフ状態となり、オフスイッチング動作
が行われる。そして、キートップ2は、ラバースプリン
グ6の弾性力を介して、図2に示す元の非押下状態に復
帰する。このとき、キートップ2は、前記押下時と同
様、各リンク部材10とリンク部材11の協働作用によ
り、水平状態を維持しつつ上方に移動される。
【0048】次に、上記のように構成されたキースイッ
チ1の携帯性を向上させるために、後述するスライド連
動機構30の作用に基づいて、回路基板5をスライドさ
せることにより、キートップ2の高さを非操作位置へ変
更させる作用について、図2、図8を参照して説明す
る。図8は、開閉蓋62の閉塞位置(携帯時)におい
て、キートップ2が非操作位置にある場合のキースイッ
チ1の状態を示す部分的な側断面図である。
【0049】図2によれば、開閉蓋62が閉塞位置(図
7におけるa−a位置)から所定角度A(図7における
a’−a’位置)に開放されている場合(図7参照)、
回路基板5は第1位置にあり、キートップ2の高さは操
作位置に保持されている。ここで、後述するスライド連
動機構30の作用に基づいて、回路基板5が矢印C方向
(図2中左方向)へとスライドされる。かかる回路基板
5のスライドにともない、回路基板5上に固着されたラ
バースプリング6が矢印C方向へと移動される。このラ
バースプリング6の移動に基づいて、ラバースプリング
6が徐々にリンク部材10の基部12の下面から外れて
いき、基部12の曲面部N1(図2中右側部分)がドー
ム部6aの曲面部N2に当接されるようになる。
【0050】ここで、ラバースプリング6の弾性力によ
り上方に付勢されていた案内支持部材3の各リンク部材
10及びリンク部材11は、その枢支軸16、枢支孔2
1を介して相互に折り畳まれていく。また、これに伴っ
て、キートップ2の高さは、図2に示す状態から徐々に
低くなっていく。そして、リンク部材10の基部12が
ラバースプリング6のドーム部6aから完全に外れた時
点で、各リンク部材10及びリンク部材11は、図8に
示すように、完全に折り畳まれて回路基板5上に載置さ
れ、これと同時に、キートップ2の高さは、ラバースプ
リング6からの弾性力を全く受けない状態となることか
ら、図8に示すように最も低くなる。
【0051】また、リンク部材10の基部12がラバー
スプリング6のドーム部6aから完全に外れた時点にお
いて、ラバースプリング6はキートップ2の前方部分2
Aの下方に完全に収納されている。このように、キート
ップ2の非操作位置までラバースプリング6を回路基板
5と共にスライドさせるに際して、ラバースプリング6
を後方部分2Bよりも長くされた前方部分2Aに向かっ
てスライドさせるとともに、前方部分2Aの下方で収納
するようにしたので、ラバースプリング6がキートップ
2に当接して変形された状態で収納されることを確実に
防止してラバースプリング6の特性を長期に渡って維持
することができる。また、リンク部材11の連結部22
(図4中左側端縁)の形状は、ラバースプリング6の形
状に合致した円弧状にされているので、ラバースプリン
グ6は案内支持部材3に当接されることなくスムーズに
スライドされ得る。
【0052】また、キースイッチ1を使用するに際し
て、キートップ2を操作位置に復帰させる場合には、前
記とは逆の動作に従って、後述するスライド連動機構3
0の作用に基づいて、回路基板5を図8中矢印D方向に
スライドさせる。かかる回路基板5のスライド時、ラバ
ースプリング6のドーム部6aは徐々にリンク部材10
の基部12の下に潜り込んでいき、やがて基部12がド
ーム部6aの頂部に載置されるようになる。これによ
り、折り畳まれていた各リング部材10及びリンク部材
11は元の状態に復帰し、また、これに伴ってキートッ
プ2の高さは徐々に高くなって図2に示す元の操作位置
に復帰する。尚、前記のように、ドーム部6aの上端縁
の周囲には曲面部N2が形成されているとともに、基部
12の端部には曲面部N2に合致する曲面部N1が形成
されている。よって、ラバースプリング6のドーム部6
aがリンク部材10の下に潜り込む際の抵抗力が低減さ
れるので、リンク部材10は、各曲面部N1及びN2の
協働作用を介してスムーズに上方に移動案内される。
【0053】次に、開閉蓋62の開閉操作に対応してキ
ースイッチ1の回路基板5をスライドさせるスライド連
動機構30について、図1、図5、図6、図7に基づい
て説明する。
【0054】図5に図示するように、スライド連動機構
30は、回路基板5の補強材52に固着された一対の操
作ピン57にそれぞれ連結されている。しかしながら、
これらの各スライド連結機構30は、それぞれ同一構成
及び作用を有するので、以下、一方のスライド連動機構
30について、その構成及び作用を説明する。
【0055】スライド連動機構30は、図6に図示する
ように、支持軸64に固着された爪31(図7参照)
と、ホルダ部材4に配設されラック歯32aを有するラ
ック32と、ホルダ部材4に配設されギヤ歯33a及び
カム溝33bを有するカムギヤ33と、ラック32に配
設され爪31をラック32に係止する板バネ34と、そ
の板バネ34による爪31とラック32との係止状態を
解除する押下板35と、ラック32のスライドを案内す
るガイド部材41と、カムギヤ33を回動可能に軸支す
る支持軸42と、カムギヤ33の過剰な回動を制限する
ストッパ43と、ガイド溝56に係合され回路基板5の
補強材52のスライドを案内するガイドピン44とを備
えている。
【0056】爪31は、図7に図示するように、ヒンジ
63(図1参照)を介して開閉蓋62を開閉可能に軸支
する支持軸64に固着されている。従って、爪31は支
持軸64と同様に、開閉蓋62を開放する時は時計方向
へ、開閉蓋62を閉塞する時は反時計方向へと開閉蓋6
2の開閉操作に対応して回動する。この爪31は、オペ
レータがキー操作することのできない開閉蓋62の角度
以内、即ち、開閉蓋62が閉塞位置(図7におけるa−
a位置)から閉塞する直前の所定角度A(図7における
a’−a’位置)以内で、後述するラック32の凹部3
2bと係合するように設けられている。
【0057】ラック32は、上面視略矩形状(図6参
照)の直方体に形成された公知のラック歯を有する部材
であり、図7に図示されるように、ホルダ部材4と回路
基板5の補強材52との間に配設されている。。このラ
ック32は、オペレータによる開閉蓋62の開閉操作に
基づく爪31の回動動作を、矢印E,F方向(ラックス
ライド方向)の水平移動(スライド)動作に変換するた
めのものであり、カムギヤ33のギヤ歯33aと噛合さ
れるラック歯32aと、爪31と係合される凹部32b
とを備えている。
【0058】ラック歯32aは、ラック32の一側に形
成されており、カムギヤ33のギヤ歯33aと噛合され
ている。よって、ラック32のラックスライド方向への
スライドはカムギヤ33へと伝達される。凹部32b
は、爪31の回動動作をラック32に伝達するためのも
のであり、ラック32の一端に上面視矩形状に穿設され
ている。
【0059】カムギヤ33は、図6に図示されるよう
に、ラック32のスライドを回路基板5に固着された操
作ピン57へ伝達して、回路基板5をラックスライド方
向とは逆方向へとスライドさせるためのものであり、ラ
ック32の一部にギヤ歯33aと、カム溝33bとを備
えている。ギヤ歯33aは、ラック32配設側に設けら
れており、ラック32のラック歯32aと噛合される。
また、このギヤ歯33aは、カムギヤ33の全周に設け
られておらず、ラック32のスライド距離に対応してカ
ムギヤ33の一部に設けられている。カム溝33bは、
カムギヤ33を貫通して穿設された上面視L字状の長孔
であり、その内部には、回路基板5に固着された操作ピ
ン57が係合されている。
【0060】また、このカムギヤ33は、ホルダ部材4
から下方に突設された支持軸42により回動可能に軸支
されており、ラック32のスライドがラック歯32aを
介してギヤ歯33aに伝達されることにより、支持軸4
2回りに回動される。このカムギヤ33の回動動作によ
り、操作ピン57は、カム溝33b内に係合されつつ摺
動して、矢印C,D方向(スライド方向)にスライドす
る。よって、操作ピン57が固着された補強材52とと
もに回路基板5がスライド方向にスライドされる。尚、
係止位置K2から支持軸42中心までと、係止位置K1
から支持軸42中心までの距離比は略2に設定されてい
る。
【0061】更に、カムギヤ33は、ラック32を矢印
E(矢印F)方向へとスライドさせる距離が、回路基板
5を矢印C(矢印D)方向へとスライドさせる距離に対
して略2倍となるように、ギヤ歯部33a及びカム溝3
3bの形状等が形成されている。また、回路基板5を矢
印C(矢印D)方向へと所定距離スライドさせるための
運動量と、ラック32を矢印E(矢印F)方向へと所定
距離スライドさせるための運動量とは略等しいので、ラ
ック32を矢印E(矢印F)方向へとスライドさせる駆
動力は、回路基板5を矢印C(矢印D)方向へとスライ
ドさせる駆動力に対して略1/2に低減されることとな
る。
【0062】例えば、矢印C方向の逆方向へ略1.9k
gfの負荷が加えられている回路基板5を、矢印C(矢
印D)方向に略5mmスライドさせる場合、略0.95
kgfの駆動力によりラック32を矢印E(矢印F)方
向へと略10mmスライドさせればよい。また、本実施
例によれば、スライド連動機構30は、回路基板5の一
対の操作ピン57にそれぞれ連結されているので、回路
基板5を矢印C(矢印D)方向へとスライドさせるため
に一対のスライド連動機構30のそれぞれに供給される
駆動力は、略0.475kgfとなる。よって、回路基
板5を矢印C(矢印D)方向へとスライドさせる駆動力
は、一対のスライド連動機構30のそれぞれについて最
大限1/4にまで低減されることとなる。
【0063】板バネ34は、図7に図示されるように、
弾性を有する板状の鋼材により側面視略L字状に形成さ
れて、その一端はラック32上面に取着されおり、他端
の端部34aはラック32の凹部32b内に突設されて
いる。板バネ34の端部34aの近傍上面には、半球状
の凸部34bが形成されており、その頂部には、ホルダ
部材4の一端下面に配設された押下板35が当接してい
る。この凸部34bは、図7中a−a方向の同一位置の
2箇所に形成されている(図6参照)。また、板バネ3
4の折り曲げ部分には、開閉蓋62に配設された爪31
の頂部が当接しており、板バネ34は長手方向中央付近
で撓んで、端部34aは下方に変位している。押下板3
5は、側面視菱形状に形成されており、一方の鋭角部分
がラック32の凹部32bへ向けてホルダ部材4の一端
部下面に配設されている。
【0064】ガイド部材41は、図6に図示されるよう
に、ホルダ部材4の下面から下向きに突設される(図7
参照)薄板状の壁材であり、ラック32両側に当接した
状態でラック32に周設されている。よって、ガイド部
材41の案内により、ラックスライド方向が案内される
ので、ラック32は傾斜されることなく平行状態を保持
しながらスライドが行われる。また、ラック32の矢印
F方向のスライドは、矢印F方向に直交して周設された
ガイド部材41により制限されるので、ラック32の過
剰なスライドを防止することができる。
【0065】ストッパ43は、図6に図示されるよう
に、円柱状に形成されており、ホルダ部材4下面から下
向きに突設されている。このストッパ43は、支持軸4
2を介して回動するカムギヤ33の回動軌道の延長上で
あって、ラック32配設側の逆側に位置している。よっ
て、カムギヤ33が時計方向に回動する場合、カムギヤ
33のストッパー43側面がストッパー43に衝突し
て、カムギヤ33の回動が防止されるので、ラック歯3
2aとギヤ歯33aとの噛合状態を維持することができ
る。
【0066】ガイドピン44は、図6に図示されるよう
に、円柱状に形成されており、ホルダ部材4下面から下
向きに突設されている。このガイドピン44の下方端
は、「かしめ」又はネジ止めにより、支持板7上面と結
合されており、その結果、ホルダ部材4と支持板7との
間にクリアランス(図7参照)が形成される。よって、
回路基板5は、ホルダ部材4と支持板7との間に形成さ
れたクリアランスを介して、支持板7上をスライド可能
とされる。また、このガイドピン44は、その外周がガ
イド溝56の内壁面に当接してガイド溝56内に係合さ
れている。尚、回路基板5の補強材52,53のそれぞ
れに2箇所ずつ貫通して穿設されたガイド溝56(図5
参照)には、それぞれガイドピン44が摺動可能に係合
される。
【0067】ここで、回路基板5上に固着されるラバー
スプリング6の配置位置が均等でないため、リンク部材
10の基部12と後述するラバースプリング6とが接触
することにより生じる摩擦抵抗は、連結材54側に比べ
て連結材55側の方が大きくなる(図5参照)。このた
め、回路基板5をスライドさせる場合、各操作ピン57
に作用する駆動力が相違するので、回路基板5は矢印C
(矢印D)方向へと直進してスライドせず、連結材54
(図5参照)側へと湾曲してスライドしようとする。し
かし、本実施例では、ガイドピン44とガイド溝57と
の摺動により、補強材52は傾斜されることなく平行状
態を保持しながら移動され、回路基板5がそのスライド
時に傾斜されつつスライドされることを防止することが
できる。
【0068】次に、上記のように構成されたスライド連
動機構30の作用について、図2、図6、図7、図8を
参照して説明する。
【0069】まず、図2、図6、図7を参照して閉塞位
置(図7におけるa−a位置)から所定角度A(図7に
おけるa’−a’位置)以上に開閉蓋62が開放される
際のキースイッチ1及びスライド連動機構30の作用に
ついて説明する。図6,7に図示されるように、開閉蓋
62が閉塞位置から所定角度Aにある場合、ラック32
及び補強材52の固着された回路基板5は、図6,7に
図示される状態に位置する。また、キースイッチ1は、
図2に図示されるように、キートップ2の高さが操作位
置にある。
【0070】また、図7に図示されるように、支持軸6
4に固着された爪31は、凹部32bの内壁32cと当
接して凹部32内に位置する。また、板バネ34の一対
の凸部34bは押下板35の下方に当接して潜り込んで
おり、その結果、板バネ34の長手方向中央部分が撓ん
で端部34aが下方へと変位されている。よって、爪3
1が時計方向へと回動される際に、その回動方向の軌道
上には障害がないので開閉蓋62を時計方向へと開閉操
作して所定角度A以上に開放させると、爪31は同様に
時計方向へ回動される。したがって、爪31は、板バネ
34a及び凹部32bの内壁32cから離反し凹部32
b外へと移動するので、開閉蓋62の爪31とラック3
2との連動状態が解除され、キースイッチ1は、キート
ップ2の高さが操作位置(図2参照)に保持される。
【0071】次に、図2、図6、図7、図8を参照し
て、閉塞位置(図7におけるa−a位置)と所定角度A
(図7におけるa’−a’位置)との間において、開閉
蓋62が所定角度Aから閉塞位置へと閉塞動作される際
のキースイッチ1及びスライド連動機構30の作用につ
いて説明する。図6,7に図示されるように、開閉蓋6
2が閉塞位置から所定角度Aにある場合、開閉蓋62を
反時計方向に閉塞操作させると、開閉蓋62の回動に基
づいて、支持軸64に固着された爪31が反時計方向に
回動される。図7に図示されるように、爪31の回動方
向の一側がラック32の内壁32cに当接しているの
で、爪31の反時計方向の回動にともない、爪31がラ
ック32を矢印E方向へと押圧する。
【0072】この爪31によるラック32の押圧にとも
ない、ラック32は、支持板7のラック移動部71内を
矢印E方向へとスライドされる。このラック32の矢印
E方向のスライドと同時に、板バネ34が矢印E方向へ
と移動して、押下板35下面に当接していた凸部34b
が矢印E方向へと移動する。よって、板バネ34の凸部
34bが押下板35下面から離反するので、板バネ34
の撓み状態が解除され、板バネ34はその復元力により
水平状態に復帰しようとする。更に、爪31が反時計方
向へと回動すると、板バネ34が水平状態に復帰して、
爪31は、ラック32の凹部32b内であって、板バネ
34の端部34aと凹部32bの内壁32cとの間に係
止される。その結果、開閉蓋62は、閉塞位置(図7に
おけるa−a位置)に到達し閉塞状態となり、ラック3
2はラック移動部71内を支持板7の端部までスライド
される。
【0073】図6によれば、このラック32の矢印E方
向へのスライドにともない、カムギヤ33が反時計方向
へと回動される。このカムギヤ33の回動により、カム
溝33bの位置が回動方向へと変更され、結果として、
係止位置k1に係止されている操作ピン57が相対的に
カム溝33b内を、係止位置K2へと摺動することとな
る。操作ピン57がカム溝33b内を相対的に摺動する
場合、補強材52,53のガイド溝56及びホルダ部材
4のガイドピン44により、回路基板5の矢印C方向に
直交するスライドは矯正される。よって、操作ピン57
は、支持軸42側のカム溝33b内壁により押されて、
矢印C方向へ移動するとともにカム溝33b内を相対的
に係止位置K2へと摺動する。したがって、操作ピン5
7の固着された補強材52、即ち、回路基板5が矢印C
方向へとスライドされる。この結果、回路基板5が前記
第1位置へとスライドされ、キースイッチ1のキートッ
プ2の高さが非操作位置へと変更されて図8に図示する
状態となる。
【0074】次に、図2、図6、図7、図8を参照し
て、閉塞位置(図7におけるa−a位置)と所定角度A
(図7におけるa’−a’位置)との間において、開閉
蓋62が閉塞位置から所定角度Aへと開放動作される際
のキースイッチ1及びスライド連動機構30の作用につ
いて説明する。
【0075】この場合には、開閉蓋62が所定角度Aか
ら閉塞位置へと閉塞動作される際とは逆の動作に従っ
て、開閉蓋62を閉塞位置から所定角度Aへと開放させ
る(図7参照)。かかる開閉蓋62の開放動作にともな
い、支持軸64が回動し、支持軸64に固着された爪3
1が時計方向へと回動される(図7参照)。これによ
り、端部34aと内壁32cとの間に係止された爪31
は、端部34aを押圧する。ここで、板バネ34はラッ
ク32に取着されているので、ラック32は、端部34
aの押圧に基づいて矢印F方向へとスライドされる。
【0076】このラック32のスライドに伴い、カムギ
ヤ33が時計方向へと回動され、カム溝33bの位置が
時計方向へと変更される。その結果、係止位置K2に係
止されている操作ピン57が相対的にカム溝33b内
を、係止位置K1へと摺動することとなる。操作ピン5
7がカム溝33b内を相対的に摺動する場合、補強材5
2,53のガイド溝56及びホルダ部材4のガイドピン
44により、回路基板5の矢印D方向に直交する移動は
矯正される。よって、操作ピン57は、矢印D方向へ移
動するとともにカム溝33b内を相対的に係止位置K1
へと摺動して復帰しようとする(図6に図示する状
態)。したがって、操作ピン57の固着された補強材5
2、即ち、回路基板5が矢印C方向へとスライドされて
図6に図示する状態に復帰する。この結果、回路基板5
が前記第2位置へとスライドされ、キースイッチ1のキ
ートップ2の高さが操作位置へと変更され図2に図示す
る状態に復帰する。
【0077】また、ラック32の矢印F方向のスライド
と同時に、板バネ34が矢印F方向へと移動して、凸部
34bが押下板35下面に潜り込む。その結果、板バネ
34の長手方向中央部分が撓んで端部34aが下方へと
変位されて図7に示す状態に復帰する。よって、爪31
が時計方向へと回動される際に、その回動方向の軌道上
には障害がないので開閉蓋62を時計方向へと開閉操作
して所定角度A以上に開放させることができる。尚、板
バネ34の凸部34bは矢印F方向の同一位置の2箇所
に設けられているので、凸部34bが押下板35の下面
に潜り込む際に、板バネ34を傾斜させずに押下させる
ことができる。また、凸部34bは半球状に形成されて
いるので、押下板35の下面にスムーズに潜り込ませる
ことができる。
【0078】以上、実施例に基づき本発明を説明した
が、本発明によるキーボード装置は上述した実施例に何
ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察
できるものである。
【0079】例えば、上述の実施の形態においては、キ
ートップ2の押下時に、ラバースプリング6のドーム部
6aの内上壁に固着された可動電極26と回路基板5上
に形成された固定電極27とを当接してスイッチング動
作を行うように構成したが、2つのスイッチングシート
間にスペーサを介挿した、いわゆるメンブレンスイッチ
をホルダ部材4の下面に配置し、ドーム部6aの内上壁
には押圧部を形成する構成としたキースイッチ1であっ
ても良い。
【0080】また、案内支持部材3は、一方のリンク部
材10の枢支軸16が他方のリンク部材11の枢支孔2
1内に回動可能に嵌合されることにより、開閉脚可能に
結合された。しかし、案内支持部材の結合は、必ずしも
これに限られるものではなく、例えば、他方のリンク部
材の枢支孔を長孔状に形成して、その長孔状の枢支孔内
に、一方のリンク部材の枢支軸を摺動可能に嵌合して、
両リンク部材を開閉脚可能に結合するようにしても良
い。即ち、両リンク部材が開閉脚可能に結合されていれ
ば良い。
【0081】また、ラバースプリングは案内支持部材に
より押下されたが、キートップ2裏面に突起を設け、そ
の突起によりラバースプリングを押下するように構成し
ても良い。
【0082】また、回路基板5は、そのスライド方向を
ガイドピン44及びガイド溝56により案内されてい
る。しかし、回路基板5のスライド方向の案内は、必ず
しもこれに限られるものではなく、例えば、連結材5
4,55の長手方向側面に当接するガイド部材をホルダ
部材4または支持板7に配設して、回路基板5のスライ
ド方向を案内しても良い。
【0083】また、回路基板5は、その剛性の強化のた
めに、フレキシブル回路基板51の対向する2辺にそれ
ぞれ固着された補強材52,53の各両端を連結材54
及び55により連結している。しかし、連結材による補
強材52,53の連結は、必ずしもこれに限られるもの
ではなく、例えば、補強材52,53の長手方向略中央
付近を1つの連結材により、上面視略H字状にフレキシ
ブル回路基板51を補強しても良い。更に、回路基板5
のスライド方向への案内は、上記1つの補強材の長手方
向側面に当接するガイド部材をホルダ4または支持板7
に配設して、回路基板5のスライド方向を案内しても良
い。
【0084】
【発明の効果】 請求項1記載のキーボード装置によれ
ば、駆動手段に与えられる駆動力は、駆動力増幅手段に
より増幅されてスライド部材またはホルダ部材に伝達さ
れるので、従来より小さな駆動力でスライド部材をホル
ダ部材に対して第1位置と第2位置との相対的にスライ
ドさせることができるという効果がある。
【0085】請求項2記載のキーボード装置によれば、
請求項1記載のキーボード装置の奏する効果に加え、開
閉蓋の開閉動作に基づく駆動力は、ラック部材およびカ
ムギヤ部材により増幅されて、スライド部材またはホル
ダ部材に伝達される。よって、開閉蓋の開閉動作に必要
な駆動力が低減されるので、開閉蓋の開閉動作を容易に
行うことができるという効果がある。
【0086】請求項3記載のキーボード装置によれば、
請求項2記載のキーボード装置の奏する効果に加え、開
閉蓋が閉塞位置にあるときに、開閉蓋の爪部とラック部
材の凹部とは無負荷の状態で係合されるので、爪部およ
び凹部の経時クリープまたは温度クリープを防止するこ
とができるという効果がある。よって、設計段階におい
て、経時クリープおよび温度クリープを考慮せずに爪部
および凹部の設計をすることができる。その結果、設計
上の制約が低減され、これらの部材を軽量化することが
できるという効果がある。
【0087】請求項4記載のキーボード装置によれば、
請求項2または3に記載のキーボード装置の奏する効果
に加え、開閉蓋が閉塞位置から開動作して所定の開き角
度の位置に到達すると、弾性部材は、解除手段により負
荷が加えられ弾性変形されるので、弾性部材と開閉蓋の
爪部との係止状態が解除されるという効果がある。よっ
て、ラック部材と開閉蓋との連結状態が解除されるの
で、ラック部材が駆動されることなく、閉塞位置から所
定の開き角度を越える範囲で開閉蓋を開閉動作させるこ
とができる。また、開閉蓋の閉動作にともない、開閉蓋
が開放位置から所定の開き角度の位置に到達すると解除
手段による負荷が除去されるので、弾性部材の復元力に
より弾性部材の弾性変形を回復させることができる。よ
って、弾性部材と爪部とが再び係止されるので、ラック
部材と開閉蓋とを再び連結状態にすることができるとい
う効果がある。
【0088】請求項5記載のキーボード装置によれば、
請求項1から4のいずれかに記載のキーボード装置の奏
する効果に加え、スイッチング部材が配設された弾性体
には、連結部材により連結された一対の補強部材が配設
されており、スライド部材の剛性が強化されているの
で、スライド部材がホルダ部材に対して相対的にスライ
ドされる場合、弾性体を撓ませずにスライドさせること
ができるという効果がある。
【0089】請求項6記載のキーボード装置によれば、
請求項5記載のキーボード装置の奏する効果に加え、第
1案内部材は、連結部材の側面に当接してホルダ部材に
配設されているので、スライド部材がホルダ部材に対し
て相対的にスライドする場合、スライド部材のスライド
方向に直交する振れを防止することができるという効果
がある。
【0090】請求項7記載のキーボード装置によれば、
請求項1から6のいずれかに記載のキーボード装置の奏
する効果に加え、キートップ又は案内支持部材とスイッ
チング部材との当接部は曲面状に形成されているので、
この当接部を介して行われるスライド部材のホルダ部材
に対する相対的なスライドを円滑に行うことができると
いう効果がある。
【0091】請求項8または9に記載のキーボード装置
によれば、請求項1から7のいずれかに記載のキーボー
ド装置の奏する効果に加え、第2案内部材は、スライド
部材のスライド方向を案内することができるので、スラ
イド部材及びホルダ部材の相対的なスライドは、スライ
ド方向に直交する方向に振れることなく行うことができ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるキーボード装置を備
えたノート型のワードプロセッサの斜視図である。
【図2】 キー操作時においてキートップが操作位置に
あるキースイッチの側断面である。
【図3】 一方のリンク部材の上面図である。
【図4】 他方のリンク部材の上面図である。
【図5】 回路基板とスライド連動機構の連結状態を示
す図である。
【図6】 スライド連動機構の上面図である。
【図7】 図6のI−I線におけるスライド連動機構の
側断面図である。
【図8】 開閉蓋の閉塞位置(携帯時)においてキート
ップが非操作位置にある場合のキースイッチの状態を示
す部分的な側断面図である。
【符号の説明】
1 キースイッチ 2 キートップ 3 案内支持部材 4 ホルダ部材 5 回路基板(スライド部
材) 6 ラバースプリング(スイ
ッチング部材) 7 支持板 8,9,24,25 係止部 10,11 リンク部材 12 基部 14,19 摺動ピン 15,20 係止ピン 16 枢支軸 21 枢支孔 26 可動電極 27 固定電極 30 スライド連動機構(駆動
力増幅手段) 31 爪(爪部) 32 ラック(ラック部材) 32a ラック歯(ギヤ歯部) 32b 凹部 33 カムギヤ(カムギヤ部
材) 33a ギヤ歯(ギヤ歯部) 33b カム溝(カム部) 34 板バネ(弾性部材) 35 押下板(解除手段) 44 ガイドピン(第2案内部
材) 51 フレキシブル回路基板
(弾性体) 52,53 補強材(補強部材) 54,55 連結材(連結部材) 56 ガイド溝(スライド溝) 57 操作ピン(操作部材) 60 ノート型のワードプロセ
ッサ 61 キーボード装置 62 開閉蓋 63 ヒンジ 64 支持軸 A 開閉蓋の所定角度 N1,N2 曲面部(当接部) K1,K2 係止位置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キートップと、 そのキートップを支持するとともに上下方向に移動案内
    する案内支持部材と、 その案内支持部材が取り付けられるホルダ部材と、 そのホルダ部材の下方に配設されるスライド部材と、 そのスライド部材上に配設されるとともに、前記キート
    ップの押下に基づいてスイッチング動作を行うスイッチ
    ング部材と、 そのスイッチング部材により前記キートップが上方に配
    設される第1位置と前記キートップが下方に配設される
    第2位置との間で、前記スライド部材を前記ホルダ部材
    に対して相対的にスライドさせる駆動手段とを備えたキ
    ーボード装置において、 前記駆動手段による駆動力を増幅して前記スライド部材
    またはホルダ部材に伝達する駆動力増幅手段を備えてい
    ることを特徴とするキーボード装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動力増幅手段は、支持軸を介して
    閉塞位置と開放位置との間で回動可能に軸支される開閉
    蓋と、その開閉蓋に配設される爪部と、その爪部に係合
    可能に設けられた凹部が配設されるとともに一部位にギ
    ヤ歯部が形成されるラック部材と、前記スライド部材ま
    たはホルダ部材に配設される操作部材と、その操作部材
    と接続され前記ラック部材に噛合するギヤ歯部を有する
    カム部が形成されるカムギヤ部材とを備えていることを
    特徴とする請求項1記載のキーボード装置。
  3. 【請求項3】 前記開閉蓋が閉塞位置にあるときには、
    前記爪部は前記ラック部材の凹部に対して無負荷の状態
    で係合されることを特徴とする請求項2記載のキーボー
    ド装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動力増幅手段は、前記ラック部材
    に配設され前記爪部と係止される弾性部材と、前記開閉
    蓋が閉塞位置から所定の開き角度を越える範囲で回動さ
    れるときに、前記弾性部材により係止された前記爪部の
    係止状態を解除する解除手段とを備えていることを特徴
    とする請求項2または3に記載のキーボード装置。
  5. 【請求項5】 前記スライド部材は、前記スイッチング
    部材が配設される弾性体と、その弾性体のスライド方向
    の両端部に配設される一対の補強部材と、その一対の補
    強部材を連結する少なくとも一つの連結部材とを備えて
    いることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載
    のキーボード装置。
  6. 【請求項6】 前記ホルダ部材に配設され、前記連結部
    材の側面に当接して、その連結部材のスライド方向を案
    内する第1案内部材を備えていることを特徴とする請求
    項5記載のキーボード装置。
  7. 【請求項7】 前記スライド部材が前記ホルダ部材に対
    して前記第1位置と第2位置との間で相対的にスライド
    される場合における前記キートップまたは案内支持部材
    と前記スイッチング部材との当接部は曲面状に形成され
    ていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記
    載のキーボード装置。
  8. 【請求項8】 前記スライド部材に配設される少なくと
    も2つの長穴状の開口であるスライド溝と、 前記ホルダ部材に配設され、前記スライド溝と係合して
    前記スライド部材のスライド方向を案内する第2案内部
    材とを備えていることを特徴とする請求項1から7のい
    ずれかに記載のキーボード装置。
  9. 【請求項9】 前記ホルダ部材に配設され、前記スライ
    ド部材の側面に当接して、そのスライド部材のスライド
    方向を案内する第3案内部材を備えていることを特徴と
    する請求項1から7のいずれかに記載のキーボード装
    置。
JP9061372A 1997-03-14 1997-03-14 キーボード装置 Pending JPH10255582A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9061372A JPH10255582A (ja) 1997-03-14 1997-03-14 キーボード装置
US09/039,445 US6087966A (en) 1997-03-14 1998-03-16 Keyboard device having height changeable key tops

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9061372A JPH10255582A (ja) 1997-03-14 1997-03-14 キーボード装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10255582A true JPH10255582A (ja) 1998-09-25

Family

ID=13169288

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9061372A Pending JPH10255582A (ja) 1997-03-14 1997-03-14 キーボード装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6087966A (ja)
JP (1) JPH10255582A (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001202849A (ja) * 2000-01-21 2001-07-27 Brother Ind Ltd キースイッチ装置、キースイッチ装置を備えたキーボード及びキーボードを備えた電子機器
KR100828528B1 (ko) 2000-02-01 2008-05-13 알에이에스티 어소시에이츠, 엘엘씨 키 크기가 조절되는 확장 및 축소형 키보드
US6739774B1 (en) 2000-02-01 2004-05-25 Rast Associates, Llc Expandable and contractible keyboard with adjustable key sizes
JP2001297653A (ja) * 2000-04-11 2001-10-26 Toshiba Corp キーボード装置およびキーボード装置を有する電子機器
JP2002334626A (ja) * 2001-03-07 2002-11-22 Sharp Corp キースライド機構及びキースライド機構を備えた情報機器装置
WO2003050953A2 (en) 2001-12-06 2003-06-19 Rast Associates, Llc Expandable and contractible keyboard device
US8102647B2 (en) * 2010-01-13 2012-01-24 Dell Products L.P. System and method for information handling system keyboard stowage
TWI510968B (zh) * 2013-04-03 2015-12-01 Wistron Corp 鍵盤模組及具有其之電子裝置
CN105204653B (zh) * 2014-06-27 2018-02-27 联想(北京)有限公司 一种键盘及一种电子设备
US10101774B2 (en) * 2017-03-03 2018-10-16 Dell Products, L.P. Mechanical actuation of retractable keyboard
TWI711943B (zh) * 2018-12-27 2020-12-01 群光電子股份有限公司 沉降式鍵盤裝置
TWI715420B (zh) * 2020-01-16 2021-01-01 宏碁股份有限公司 電子裝置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2800617B2 (ja) * 1993-01-06 1998-09-21 ブラザー工業株式会社 キースイッチ
US5587875A (en) * 1994-06-30 1996-12-24 Compaq Computer Corporation Collapsible notebook computer keyboard structure with horizontally and downwardly shiftable key return domes
US5519569A (en) * 1994-06-30 1996-05-21 Compaq Computer Corporation Compact notebook computer having a foldable and collapsible keyboard structure
US5735390A (en) * 1994-07-20 1998-04-07 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Keyswitch device
US5635928A (en) * 1994-12-23 1997-06-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Data processing device with a keyboard having pop-up keys
DE19521588A1 (de) * 1995-06-14 1996-12-19 Bayer Ag N-substituierte cis-N-Propenyl-acetamide und Verfahren zu ihrer Herstellung
US5767464A (en) * 1996-12-05 1998-06-16 Texas Instruments Incorporated Electronic device low profile keyboard switch assembly with deployed and stored actuating mechanism
US5995025A (en) * 1997-12-18 1999-11-30 Daniel I. Sternglass Folding keyboard with sliding segments for electronic products

Also Published As

Publication number Publication date
US6087966A (en) 2000-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5635928A (en) Data processing device with a keyboard having pop-up keys
JPH10255582A (ja) キーボード装置
US6773178B2 (en) Keyboard slide mechanism
US20060007649A1 (en) Latch device for portable computer
US6118092A (en) Key switch for keyboard
JP2009076321A (ja) キースイッチ装置及びキーボード
JP2000076956A (ja) キ―スイッチ及びキ―ボ―ド
JPH0617057U (ja) キースイッチ装置
EP1759921A2 (en) Switch device and steering switch device using the same
WO2002021553A1 (fr) Dispositif interrupteur de touche, clavier avec dispositif interrupteur de touche et dispositif electronique avec clavier
US9799467B1 (en) Key structure
JP2875697B2 (ja) キ−ボ−ド装置
US6618239B2 (en) Key switch and keyboard
US5790370A (en) Collapsible portable computer keyboard structure having springless lid-to-keyboard drive linkage
JP2001202849A (ja) キースイッチ装置、キースイッチ装置を備えたキーボード及びキーボードを備えた電子機器
JP2001312940A (ja) キースイッチ装置及びキーボード
JPH1115559A (ja) 開閉検知スイッチとそれを備えたパーソナルコンピュータ
JP4349674B2 (ja) キースイッチ装置及びキーボード
JP3492065B2 (ja) キーボード装置
JP3593720B2 (ja) キースイッチ装置
JP2001184979A (ja) キースイッチ装置及びキースイッチ装置を備えたキーボード並びに電子機器
JP2000113768A (ja) 開閉検知スイッチ
JP2003115233A (ja) キースイッチ装置
JP4062975B2 (ja) キースイッチ装置、キースイッチ装置を備えたキーボード及びキーボードを備えた電子機器
JP2001125705A (ja) キースイッチ装置及びキーボード

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060214

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060711