JPH10253642A - 微小ティップの製造方法と微小電流または微小力検出用プローブの製造方法、及びその製造に用いる雌型基板、並びにその微小ティップとプローブ - Google Patents

微小ティップの製造方法と微小電流または微小力検出用プローブの製造方法、及びその製造に用いる雌型基板、並びにその微小ティップとプローブ

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JPH10253642A
JPH10253642A JP6741497A JP6741497A JPH10253642A JP H10253642 A JPH10253642 A JP H10253642A JP 6741497 A JP6741497 A JP 6741497A JP 6741497 A JP6741497 A JP 6741497A JP H10253642 A JPH10253642 A JP H10253642A
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microtip
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JP6741497A
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Inventor
Yasuhiro Shimada
康弘 島田
Tsutomu Ikeda
勉 池田
Takayuki Yagi
隆行 八木
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、微小ティップの作製に際して、微小
ティップの高さを設定することが可能であり、また、高
さの揃った微小ティップを作製することができ、とりわ
け高さの揃った微小ティップを有するマルチプローブを
構成することが可能な、微小ティップの製造方法と微小
電流または微小力検出用プローブの製造方法、及びその
製造に用いる雌型基板、並びにその微小ティップとプロ
ーブを提供することを目的としている。 【解決手段】本発明の微小ティップの製造方法、及び微
小ティップの製造方法と微小電流または微小力検出用プ
ローブの製造方法は、一方の基板の剥離層上に形成され
た微小ティップを、他方の基板上に形成された接合層上
へ転写するに際して、前記いずれか一方の基板に形成さ
れたスペーサーを介して前記微小ティップを前記接合層
上に転写することを特徴とするものであり、このような
製造に用いる雌型基板、並びにその微小ティップとプロ
ーブを提供することを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型プローブ顕
微鏡およびその手法を用いた情報処理装置に用いられる
微小ティップ(探針)の製造方法と微小電流または微小
力検出用プローブの製造方法、及びその製造に用いる雌
型基板、並びにその微小ティップとプローブに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年において、導体の表面原子の電子構
造を直接観察できる走査型トンネル顕微鏡(以下、ST
Mと略す)が開発され(G.Binnig et a
l.,Phys.Rev.Lett,49,57(19
82))、単結晶、非晶質を問わず実空間像を高い分解
能をもって測定することができるようになった。しかも
試料に電流による損傷を与えずに低電力で観測できる利
点も有し、更に大気中でも動作し、種々の材料に対して
用いることができるので、今後広範囲な応用が期待され
ている。かかるSTMは金属のティップと導電性物質間
に電圧を加えて1nm程度の距離まで近づけるとトンネ
ル電流が流れることを利用している。この電流は両者の
距離変化に非常に敏感であり、かつ指数関数的に変化す
るので、トンネル電流を一定に保つようにティップを走
査することにより実空間の表面構造を原子オーダーの分
解能で観察することができる。このSTMを用いた解析
の対象物は導電性材料に限られていたが、導電性材料の
表面に薄く形成された絶縁層の構造解析にも応用され始
めている。更に、上述の装置、手段は微小電流を検知す
る方法を用いているため、媒体に損傷を与えず、かつ低
電力で観測できる利点をも有する。また、大気中での作
動も可能であるため、STMの手法を用いて、半導体あ
るいは高分子材料等の原子オーダー、分子オーダーの観
察評価、微細加工(E.E.Ehrichs,Proc
eedings of 4th Internatio
nal Conference on Scannin
g tunneling Microscopy/Sp
ectroscopy,“89,S13−3)、及び情
報記録再生装置等のさまざまな分野への応用が研究され
ている。
【0003】また、原子間力顕微鏡(以下、AFMと略
す)によれば物質の表面に働く斥力、引力を検知するた
め導体、絶縁体を問わず試料表面の凹凸像が測定でき
る。このAFMには片持ち梁(カンチレバー)の自由端
に微小ティップを形成したものが用いられている。さら
に、AFMプローブの微小ティップに導電性を付与して
AFMとSTMの機能を同時に併せ持つプローブが作製
され、微小ティップと試料との間に電圧を印加して試料
の導電性と形状に関する情報を同時に得たり、微小ティ
ップと記録媒体を接触させて微小ティップと記録媒体の
間に電圧を印加することにより記録媒体の導電性を変化
させるメモリーを用いた記録再生装置の技術などが開発
されている。例えば、記録再生装置への応用を考える
と、高い記録密度を達成する為に微小ティップ先端の曲
率半径が小さいことが要求される。また同時に、記録再
生システムの機能向上、特に、高速化の観点から、多数
のプローブを同時に走査しながら情報の入出力を行うこ
と(プローブのマルチ化)が提案されているが、このた
めに同一基板上に特性の揃った微小ティップを作製する
ことが必要となる。
【0004】上記メモリーに用いられるプローブの作製
方法として、シリコン基板を異方性エッチングした凹部
を有する雌型基板に金属材料を堆積し、パターニング
し、これを任意の基板の接合層に転写する方法が開発さ
れた(特開平06−084455号公報)。この製造方
法を図8に示すと、まず、単結晶シリコンよりなる第1
基板(雌型基板)に保護層を形成して、表面の保護層を
パターニングした開口部から結晶異方性エッチングによ
り凹部を形成し(図8(a)参照)、次に、表面の保護
層を除去した後に剥離層を形成し(図8(b)参照)、
剥離層上に微小ティップ材料を成膜し、パターニングす
ることにより微小ティップを形成し(図8(c)参
照)、これを接合層を形成した第2基板に圧着により接
合させ(図8(d)参照)、基板同士を引き離すことに
より転写する(図8(e)参照)方法である。この方法
は、異方性エッチングにより先端の形状が再現性良くか
つ鋭利に形成され、材料自体が導電性を有するため導電
性材料を被覆する必要がなく、雌型基板をエッチング除
去することなくティップを形成できる優れた技術であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図8に示し
たプローブの製造方法は、第1基板に金属材料を堆積
し、パターニングし、これを第2基板に転写する図8
(d)の工程において、第1基板を第2基板に位置合わ
せして接触させ、さらに荷重を加えることにより第1基
板上の金属材料が変形し、第2基板の接合層と金属結合
をすることにより接合するものである。しかしながら、
この工程においては、以下のような問題が生じる場合が
ある。すなわち、荷重の大きさにより第2基板表面から
の微小ティップの高さが変化し、これを制御するのが困
難である。また、第2基板上に複数の微小ティップを形
成する場合、上記荷重を加える時の基板の保持方法や荷
重の加えかたにより基板面内に圧力の分布が生じてそれ
ぞれの微小ティップの変形量に差が生じ、結果的に微小
ティップの高さが不揃いになる場合がある。
【0006】そこで、本発明は、上記従来のものにおけ
る課題を解決し、微小ティップの作製に際して、微小テ
ィップの高さを設定することが可能であり、また、高さ
の揃った微小ティップを作製することができ、とりわけ
高さの揃った微小ティップを有するマルチプローブを構
成することが可能な、微小ティップの製造方法と微小電
流または微小力検出用プローブの製造方法、及びその製
造に用いる雌型基板、並びにその微小ティップとプロー
ブを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、微小ティップの製造方法と微小電流または
微小力検出用プローブの製造方法、及びその製造に用い
る雌型基板、並びにその微小ティップとプローブを、つ
ぎのように構成したことを特徴とするものである。ま
ず、本発明の微小ティップの製造方法は、一方の基板の
剥離層上に形成された微小ティップを、他方の基板上に
形成された接合層上へ転写するに際して、前記いずれか
一方の基板に形成されたスペーサーを介して前記微小テ
ィップを前記接合層上に転写することを特徴としてい
る。また、本発明の微小ティップの製造方法の他の発明
は、(a)第1基板の表面に凹部を形成する工程と、
(b)前記第1基板の凹部を含む基板上に剥離層を形成
する工程と、(c)前記第1基板の剥離層上にスペーサ
ーを形成する工程と、(d)前記第1基板の凹部を含む
剥離層上に微小ティップを形成する工程と、(e)第2
基板の表面に接合層を形成する工程と、(f)前記第1
基板の表面と前記第2基板の表面を対向配置させて、前
記第1基板上のスペーサーと前記第2基板とが接するま
で互いの基板に荷重を加えることにより、前記第1基板
の凹部を含む剥離層上の微小ティップを前記第2基板の
接合層に接合する工程と、(g)前記剥離層と微小ティ
ップの界面で剥離を行い、前記第2基板の接合層上に微
小ティップを転写する工程と、を少なくとも有すること
を特徴している。また、本発明の微小ティップの製造方
法のさらに他の発明は、(a)第1基板の表面に凹部を
形成する工程と、(b)前記第1基板の凹部を含む基板
上に剥離層を形成する工程と、(c)前記第1基板の凹
部を含む剥離層上に微小ティップを形成する工程と、
(d)第2基板の表面にスペーサーを形成する工程と、
(e)第2基板の表面に接合層を形成する工程と、
(f)前記第1基板の表面と前記第2基板の表面を対向
配置させて、前記第1基板と前記第2基板上のスペーサ
ーとが接するまで互いの基板に荷重を加えることによ
り、前記第1基板の凹部を含む剥離層上の微小ティップ
を前記第2基板上の接合層に接合する工程と、(g)前
記剥離層と微小ティップの界面で剥離を行い、前記第2
基板上の接合層上に微小ティップを転写する工程と、を
少なくとも有することを特徴としている。 また、本発
明の微小電流または微小力検出用プローブの製造方法
は、(a)第1基板の表面に凹部を形成する工程と、
(b)前記第1基板の凹部を含む基板上に剥離層を形成
する工程と、(c)前記第1基板の剥離層上にスペーサ
ーを形成する工程と、(d)前記第1基板の凹部を含む
剥離層上に微小ティップを形成する工程と、(e)第2
基板の表面に弾性体となる構造を形成する工程と、
(f)前記弾性体構造上に接合層を形成する工程と、
(g)前記第1基板の表面と前記第2基板の表面を対向
配置させて、前記第1基板上のスペーサーと前記第2基
板とが接するまで互いの基板に荷重を加えることによ
り、前記第1基板の凹部を含む剥離層上の微小ティップ
を前記第2基板の接合層に接合する工程と、(h)前記
剥離層と微小ティップの界面で剥離を行い、前記第2基
板の接合層上に微小ティップを転写する工程と、(i)
前記第2基板の一部を除去して弾性体を形成する工程
と、を少なくとも有することを特徴としている。また、
本発明の微小電流または微小力検出用プローブの製造方
法の他の発明は、(a)第1基板の表面に凹部を形成す
る工程と、(b)前記第1基板の凹部を含む基板上に剥
離層を形成する工程と、(c)前記第1基板の凹部を含
む剥離層上に微小ティップを形成する工程と、(d)第
2基板の表面に弾性体となる構造を形成する工程と、
(e)前記第2基板の弾性体構造上に接合層を形成する
工程と、(f)前記第2基板の表面にスペーサーを形成
する工程と、(g)前記第1基板の表面と前記第2基板
の表面を対向配置させて、前記第1基板と前記第2基板
上のスペーサーとが接するまで互いの基板に荷重を加え
ることにより、前記第1基板の凹部を含む剥離層上の微
小ティップを前記第2基板の接合層に接合する工程と、
(h)前記剥離層と微小ティップの界面で剥離を行い、
前記第2基板の接合層上に微小ティップを転写する工程
と、(i)前記第2基板の一部を除去して弾性体を形成
する工程と、を少なくとも有することを特徴としてい
る。そして、これらの本発明のプローブの製造方法にお
いては、その微小ティップが複数である形態を採ること
ができることを特徴としている。
【0008】また、本発明の微小ティップの製造に用い
る雌型基板は、その雌型となる凹部が形成された雌型基
板であって、該基板には前記凹部を含めて微小ティップ
を剥離するための剥離層が設けられ、かつ、該基板の前
記凹部以外の部分にスペーサーが設けられていることを
特徴としている。また、本発明の微小電流検出用のプロ
ーブは、基板上に形成された少なくとも1つ以上の接合
層上に、スペーサーを介して圧着接合された微小ティッ
プを有することを特徴としている。また、本発明の微小
電流または微小力検出用のプローブは、基板上に形成さ
れた少なくとも1つ以上の弾性体のそれぞれの自由端部
の接合層上に、スペーサーを介して圧着接合された微小
ティップを有することを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、図に基づいて本発明の内
容を具体的に説明する。本発明によるプローブは、基板
あるいは弾性体上に形成された接合層、該接合層上に形
成されたティップ、及び該接合層と該ティップとに囲ま
れた中空の領域、を有する微小電流または微小力検出用
の微小ティップよりなる(図3および図4参照)。図1
は本発明のプローブの製造工程を示すプローブ横断面
図、図2は本発明のプローブの製造工程を示すプローブ
縦断面図である。以下、この図に従いその製造方法を説
明する。第一に、シリコンよりなる第1基板1の表面に
凹部3を形成する(図1(a)および図2(a)参
照)。これには、まず第1基板1に保護層2を形成し、
次に、保護層2の所望の箇所を、フォトリソグラフィと
エッチングによりパターニングしてシリコンの一部を露
出させ、次に、結晶軸異方性エッチング等を用いてシリ
コンをエッチングして凹部3を形成する方法が用いられ
る。保護層2としては二酸化シリコンや窒化シリコンを
用いることができる。シリコンのエッチングにはティッ
プ先端部を鋭利に形成できる結晶軸異方性エッチングを
用いることが好ましい。エッチング液に水酸化カリウム
水溶液等を用いることにより(111)面と等価な4つ
の面で囲まれた逆ピラミッド状の凹部3を形成すること
ができる。
【0010】第二に、第1基板1表面の保護層2を除去
し、剥離層4を形成する(図1(b)および図2(b)
参照)。この剥離層4形成後の工程で、剥離層4上に微
小ティップ5材料を成膜した後、微小ティップ5を剥離
層4から剥離するため、微小ティップ5材料が剥離しや
すい剥離層4材料を選択する必要がある。すなわち、剥
離層4の材料はティップ5材料との反応性・密着性が小
さいことが必要である。特に、第1基板1にシリコンを
用いる場合は、熱酸化炉をもちいてシリコン表面を熱酸
化することにより再現性・制御性良く容易に二酸化シリ
コン(SiO2)よりなる剥離層4を得ることができ、
また、第1基板凹部を尖鋭化することが可能である。
【0011】第三に、剥離層4上にスペーサー6を形成
する。このスペーサー6は後の圧着工程において第1基
板1と第2基板8の間に配置され、微小ティップが必要
以上変形しないようにする為のものであり、硬い、変形
しにくいSiO2、SiN、AlN、Al23、ZnO
等の材料が使用される。これらの材料の成膜には既知の
薄膜作製技術であるスパッタリング法、化学気相成長
法、等が用いられる。成膜後既知のフォトリソグラフィ
ーの手法を用いてスペーサー6材料をパターニングし、
スペーサー6とする。尚スペーサー6を形成した後に剥
離層4を形成してもよい。この際は剥離層4を熱酸化以
外の方法により形成する。
【0012】第四に、前記凹部を含む剥離層4上に微小
ティップ5を形成する。微小ティップ5材料の成膜には
既知の薄膜作製技術である真空蒸着法、スパッタリング
法等が用いられる。成膜後既知のフォトリソグラフィー
の手法を用いて微小ティップ5材料をパターニングし、
微小ティップ部とする(図1(c)および図2(c)参
照)。微小ティップ5の構成および材料は目的に応じて
選択されるが、導電性を有するプローブにすること、お
よび圧着により接合することから金Au、白金Pt等が
用いられる。
【0013】第五に、第2基板8または第2基板8上に
形成されたカンチレバー等の弾性体9となる構造体上に
接合層7を形成する。第2基板8および弾性体9は接合
層7を介して微小ティップ5を支持する部材である。接
合層7は圧力によりティップを接合するためのものであ
り、微小ティップ5と接合層7に金属を用いれば、圧力
で互いに変形することにより金属結合を得ることができ
る。そこで、材料としては金属、特にAu、Ptのよう
な延性・展性に富んだ金属が望ましい。なお、配線10
は、接合層7と同一材料で同一層に形成しても良い。ま
た、微小ティップ5を弾性体9の先端に配置することに
より、AFMプローブとして使用することも可能であ
る。弾性体としては、カンチレバー(片持ち梁)や薄膜
平板を2つのねじり梁で支持したトーションレバー等が
考えられる。弾性体の材料としては機械特性にすぐれ、
かつ、薄膜にしたときの残留応力が小さいものが良い。
弾性体はまたアクチュエータの機能を有していてもよ
い。尚、第1基板にスペーサー6を形成する代わりに、
第2基板にスペーサー6を形成しても同様の効果が得ら
れる。
【0014】第六に、前記凹部3を含む剥離層4上の微
小ティップ5材料を接合層7に接合する。これには、そ
れぞれの基板を真空チャック等により保持できるアライ
メント装置を用い、第1基板1上の微小ティップ5と第
2基板8上の接合層7とを位置合わせして対向・接触さ
せ、更に荷重を加えることにより微小ティップ5と接合
層7の接合(圧着)を行う(図1(d)および図2
(d)参照)。この際ある大きさの荷重が加わった時点
で、第1基板上のスペーサー6と第2基板8が接触する
か、あるいは、第2基板8上のスペーサー6と第1基板
1が接触し、これ以上圧着の荷重を増加しても微小ティ
ップの変形は一定の形状に留まることになる。この方法
により、結果的に次の工程で剥離した後の微小ティップ
5の高さを正確に決めることができる。また、基板面内
で荷重に分布がある場合、スペーサー6が接触した部分
と接触していない部分の差が生じるが、接触した部分は
これ以上微小ティップ5の変形が進行しないのに対し、
接触していない部分はスペーサー6が接触するまで変形
を続けることになる。すなわち、結果的にすべての微小
ティップ5の高さを同一にすることができる。
【0015】第七に、前記剥離層4と微小ティップ5材
料の界面で剥離を行い接合層7上に微小ティップ5材料
を転写する。すなわち、第1基板1と第2基板8を引き
離すことにより、剥離層4と微小ティップ5との界面で
剥離させる(図1(e)および図2(e)参照)。尚、
第2基板8上にスペーサーを形成した場合は、剥離後に
スペーサー6をエッチングにより除去してもよい。ま
た、弾性体9となる構造体上に微小ティップ5を圧着し
た場合は、さらに第2基板8を加工して弾性体9を形成
する(図1(f)および図2(f)参照)。本発明は、
上記プローブを複数有するマルチプローブの製造方法も
含む。
【0016】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。 [実施例1]実施例1は、本発明により情報入出力用の
マルチプローブ及びその製造方法を構成したものであ
る。図3は微小ティップ5部分の斜視図であり、図4は
プローブの構成および圧着時のスペーサー6と微小ティ
ップ5との位置関係を示す図である。第2基板8上に単
結晶シリコンよりなるカンチレバー9が形成され、該カ
ンチレバー9上に形成された接合層7上に微小ティップ
5が接合されている。カンチレバー9には情報入出力用
レバー9aと変位検出用レバー9bの2種類がある。情
報入出力用レバー9aは接合層7aが金Auよりなり、
微小ティップ5と電気的に接続されている。変位検出用
レバー9bの接合層7bはポリイミドであり、微小ティ
ップ5と電気的に絶縁されている。変位検出用レバー9
bはまた、レバーのたわみを検知するためのピエゾ抵抗
13を有している。図4は3個のプローブについてのみ
示したが、同様のプローブがマトリックス上に10×1
0個配置され、それぞれのプローブが配線により第2基
板8上の信号処理回路24に接続されている。
【0017】図1は本実施例のプローブの製造工程を示
すプローブ横断面図、図2は本実施例のプローブの製造
工程を示すプローブ縦断面図である。以下、この図に従
い製造方法を説明する。まず、面方位(100)の単結
晶シリコンウエハを第1基板1として用意した。次に、
保護層2としてシリコン熱酸化膜を100nm形成し
た。次に、保護層2の所望の箇所を、フォトリソグラフ
ィとエッチングによりパターニングし、4μm平方のシ
リコンを露出した。次に、水酸化カリウム水溶液を用い
た結晶軸異方性エッチングによりパターニング部のシリ
コンをエッチングした。なお、エッチング条件は、濃度
30%の水酸化カリウム水溶液を用い、液温90℃、エ
ッチング時間は10分とした。このとき(111)面と
等価な4つの面で囲まれた深さ約3μmの逆ピラミッド
状の凹部3が形成された(図1(a)および図2(a)
参照)。
【0018】次に、保護層2である熱酸化膜をフッ酸と
フッ化アンモニウムの混合水溶液(HF:NH4F=
1:5)で除去した。次に、120℃に加熱した硫酸と
過酸化水素水の混合液、及び、2%フッ酸水溶液を用い
て第1基板1の洗浄を行った。次に、熱酸化炉をもちい
て第1基板1を酸素及び水素雰囲気中で1000℃に加
熱し、剥離層4である二酸化シリコンを400nm堆積
した(図1(b)および図2(b)参照)。次に、スペ
ーサー6の材料として窒化アルミニウムAlNをスパッ
タリング法により500nm成膜し、フォトリソグラフ
ィーとエッチングによりパターニングしてスペーサー6
とした。次に、微小ティップ5となる部分を作製する。
まず、微小ティップ5材料として金Auを真空蒸着法に
より300nm成膜した。次に微小ティップ5材料をフ
ォトリソグラフィとエッチングによりパターニングし、
微小ティップ5を形成した(図1(c)および図2
(c)参照)。
【0019】次に第2基板8としてSOI基板(sil
icon on insutator)用意し、フォト
リソグラフィーとエッチングおよびイオンインプランテ
ーションにより表面の単結晶シリコン中にピエゾ抵抗1
3を形成した。次に、第2基板8裏面に窒化シリコン1
2を0.5μm成膜した。次に、単結晶シリコンをフォ
トリソグラフィーとエッチングにより図4のようなカン
チレバー9(片持ち梁)形状にパターニングした。次
に、裏面の窒化シリコン12を同様にエッチングマスク
形状にパターニングした。次に、チタンTiを3nm、
金Auを50nm成膜し、フォトリソグラフィとエッチ
ングによりパターン形成を行い、情報入出力レバー9a
上の接合層7a及び第2基板上の配線10を形成した。
次に、ポリイミドを成膜・パターニングして変位検出レ
バー9b上の接合層7bを形成した。次に、第1基板1
上の微小ティップ5と第2基板8上の接合層7とを位置
合わせして対向・接触させ、スペーサー6が第2基板8
に接するまで荷重を加えることにより微小ティップ5と
接合層7の接合(圧着)を行った(図1(d)および図
2(d)参照)。次に、第1基板1と第2基板8を引き
離すことにより、剥離層4と微小ティップ5との界面で
剥離させた(図1(e)および図2(e)参照)。次
に、表面保護層15としてポリイミド層をスピンコート
により塗布し、ベークして形成した。次に、裏面の窒化
シリコン12をエッチングマスクにして、90℃に加熱
した30%水酸化カリウム水溶液により裏面からシリコ
ン基板8のエッチングを行った。次に、フッ酸とフッ化
アンモニウム混合水溶液により二酸化シリコン層11を
除去した。最後に、酸素プラズマを用いて表面保護層を
除去してカンチレバー型プローブを形成した(図1
(f)および図2(f)参照)。
【0020】本実施例の製造方法により、100個の微
小ティップの高さを第2基板8の表面から4±0.1μ
mの高さに揃えることができた。本実施例のプローブを
用いた記録再生装置のブロック図を図5に示す。この図
では1つの情報入出力プローブを中心にした構成を示
す。第2基板8上には、本発明によるカンチレバー型プ
ローブが複数配置されている。これらのプローブのそれ
ぞれの微小ティップ5は、一様に記録媒体21と対向す
るように配置してある。22は記録媒体21と微小ティ
ップ5との間に電圧を印加するための下地電極22であ
る。27は信号処理回路24からの記録すべきデータを
記録に適した信号に変調するデータ変調回路、25はデ
ータ変調回路27で変調された信号を記録媒体21と微
小ティップ5の間に電圧を印加することで記録媒体21
上に記録するための電圧印加回路である。情報入出力用
レバー9aの微小ティップ5を記録媒体21に接触させ
て電圧印加回路25によって例えば10V、幅50ns
の矩形状パルス電圧を印加すると、記録媒体21が特性
変化を起こし電気抵抗の低い部分が生じる。これをXY
Zθφ駆動機構23でX−Y面内で走査しながら行うこ
とにより情報の記録がなされる。XYZθφ駆動機構2
3は、円筒型ピエゾアクチュエータ、平行ばね、差動マ
イクロメータ、ボイスコイル、インチウオーム等の制御
機構およびこれらの組み合わせにより構成されるが、そ
の方法は本発明の制限するところではない。
【0021】26は微小ティップ5と記録媒体21との
間にバイアス電圧を印加して両者間に流れる微小電流を
検出する電流検出回路、28は電流検出回路26の検出
した信号を復調するデータ復調回路である。再生時には
微小ティップ5と記録媒体21との間に記録電圧より低
い2Vの電圧を印加しながら記録媒体21上の記録デー
タ列に沿って走査し、電流検出回路26を用いて検出さ
れる微小電流信号が記録データ信号に対応する。従っ
て、この検出した微小電流信号を電流電圧変換して出力
してデータ復調回路28で復調することにより再生デー
タ信号を得られる。29は変位検出回路である。この変
位検出回路29は変位検出用レバー9bのピエゾ抵抗の
抵抗値を検出して信号処理回路24に送り、信号処理回
路24からXYZθφ駆動機構23に出力して第2基板
8と記録媒体21との間隔調整および平行出しを行う。
すなわち、第2基板上のすべての位置検出用レバー9b
が記録媒体21と接触するようにXYZθφ軸駆動機構
23を動作させることにより、第2基板8上のすべての
情報入出力用レバー9aを記録媒体21と接触させるこ
とができる。本実施例のマルチプローブは第2基板8表
面からのすべての微小ティップ5の高さが一定な為、第
2基板上のすべての微小ティップ5を1×10-8N以下
の力で記録媒体21に接触させることができた。これに
より、すべての微小ティップ5および記録媒体21に損
傷を与えることなくX−Y面内の接触走査を行うことが
できた。
【0022】[実施例2]実施例2は、実施例1とはま
た別のマルチプローブの製造方法を構成したものであ
り、その工程を図6に示す。以下、この図に従い製造方
法を説明する。まず、実施例1と同一の方法により第1
基板1に逆ピラミッド状の凹部3を形成した(図6
(a)参照)。次に、保護層2である熱酸化膜をフッ酸
とフッ化アンモニウムの混合水溶液(HF:NH4F=
1:5)で除去した。次に、スペーサー6の材料として
酸化亜鉛ZnOをスパッタリング法により500nm成
膜し、フォトリソグラフィーとエッチングによりパター
ニングしてスペーサー6とした(図6(b))。次に、
低圧化学気相成長法を用いて窒化シリコンよりなる剥離
層4を100nm成膜した。次に、実施例1と同一の方
法にて微小ティップ5となる部分を形成した(図6
(c))。
【0023】以下の工程は実施例1と同一である(図6
(d)、(e)、(f)参照)。本実施例の製造方法に
より、100個の微小ティップの高さを第2基板8の表
面から4±0.1μmの高さに揃えることができた。ま
た、本実施例のマルチプローブは第2基板8表面からの
すべての微小ティップ5の高さが一定な為、第2基板上
のすべての微小ティップ5を実施例1と同様に1×10
-8N以下の力で記録媒体21に接触させることができ
た。これにより、すべての微小ティップ5および記録媒
体21に損傷を与えることなくX−Y面内の接触走査を
行うことができた。
【0024】[実施例3]実施例3は、実施例1とはま
た別のマルチプローブの製造方法を構成したものであ
り、その工程を図7に示す。以下、この図に従い製造方
法を説明する。まず、実施例1と同一の方法により第1
基板1に逆ピラミッド状の凹部3、剥離層4、微小ティ
ップ5を形成した(図7(a)および(b)参照)。次
に第2基板8としてSOI基板(silicon on
insutator)用意し、実施例1と同様にフォ
トリソグラフィーとエッチングおよびイオンインプラン
テーションにより表面の単結晶シリコン中にピエゾ抵抗
を形成した。次に、第2基板8裏面に窒化シリコン12
を0.5μm成膜した。次に、単結晶シリコンをフォト
リソグラフィーとエッチングによりカンチレバー9(片
持ち梁)形状にパターニングした。次に、裏面の窒化シ
リコン12を同様にエッチングマスク形状にパターニン
グした。次に、チタンTiを3nm、金Auを50nm
成膜し、フォトリソグラフィとエッチングによりパター
ン形成を行い、情報入出力レバー9a上の接合層7a及
び第2基板上の配線10を形成した。次に、ポリイミド
を成膜・パターニングして変位検出レバー9b上の接合
層7bを形成した。次に、スペーサー6の材料として酸
化亜鉛ZnOをスパッタリング法により500nm成膜
し、フォトリソグラフィーとエッチングによりパターニ
ングしてスペーサー6とした(図7(c)参照)。
【0025】次に、第1基板1上の微小ティップ5と第
2基板8上の接合層7とを位置合わせして対向・接触さ
せ、スペーサー6が第1基板1に接するまで荷重を加え
ることにより微小ティップ5と接合層7の接合(圧着)
を行った(図7(d)参照)。次に、第1基板1と第2
基板8を引き離すことにより、剥離層4と微小ティップ
5との界面で剥離させた(図7(e)参照)。次に、ス
ペーサー6を酢酸水溶液によりエッチング除去した。以
下の工程は実施例1と同一である(図7(f)参照)。
本実施例の製造方法により、100個の微小ティップの
高さを第2基板8の表面から4±0.1μmの高さに揃
えることができた。また、本実施例のマルチプローブは
第2基板8表面からのすべての微小ティップ5の高さが
一定な為、第2基板上のすべての微小ティップ5を実施
例1と同様にl×10-8N以下の力で記録媒体21に接
触させることができた。これにより、すべての微小ティ
ップ5および記録媒体21に損傷を与えることなくX−
Y面内の接触走査を行うことができた。
【0026】
【発明の効果】本発明の製造方法は、以上のように、い
ずれか一方の基板に形成されたスペーサーを介して微小
ティップを基板上の接合層に転写する構成を採るもので
あるから、このスペーサーによって微小ティップの作製
に際して、微小ティップの高さを設定することが可能と
なり、また、この方法により高さの揃った微小ティップ
を有するマルチプローブを構成することができる。すな
わち、本発明の製造方法によると、シリコン基板を異方
性エッチングした凹部を有する雌型基板に微小ティップ
を形成し、これを第2基板に圧着・転写するものである
から、異方性エッチングによる再現性の良い鋭利な先端
を有する微小ティップを形成することができ、雌型基板
をエッチング除去することなく微小ティップを形成でき
るという従来の特長に加えて、微小ティップの高さを決
めることができ、かつ、マルチプローブを作製したとき
の微小ティップの高さが揃うという特長を有する微小テ
ィップおよびプローブの製造方法を実現することができ
る。
【0027】また、本発明の製造方法により作製したマ
ルチプローブを用いることにより、すべての微小ティッ
プの高さが一定なため、基板上に形成されたすべての微
小ティップを一定の大きさ以下の力で試料や記録媒体に
接触させることが可能となり、これにより、すべての微
小ティップおよび試料または記録媒体に損傷を与えるこ
となく接触走査を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1によるマルチプローブの製造方法を示
す横断面図である。
【図2】実施例1によるマルチプローブの製造方法を示
す縦断面図である。
【図3】実施例1によるプローブの微小ティップ部分の
斜視図である。
【図4】実施例1によるマルチプローブの構成図であ
る。
【図5】実施例1のマルチプローブによる記録再生装置
のブロック図である。
【図6】実施例2によるマルチプローブの製造方法を示
す横断面図である。
【図7】実施例3によるマルチプローブの製造方法を示
す横断面図である。
【図8】従来例の微小ティップの製造工程を示す断面図
である。
【符号の説明】
1:第1基板 2:保護層 3:凹部 4:剥離層 5:微小ティップ 6:スペーサー 7:接合層 8:第2基板 9:弾性体(カンチレバー) 9a:情報入出力用レバー 9b:変位検出用レバー 10:配線 11:二酸化シリコン 12:窒化シリコン 13:ピエゾ抵抗 21:記録媒体 22:下地電極 23:XYZθφ駆動機構 24:信号処理回路 25:電圧印加回路 26:電流検出回路 27:データ変調回路 28:データ復調回路 29:変位検出回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微小ティップの製造方法であって、一方の
    基板の剥離層上に形成された微小ティップを、他方の基
    板上に形成された接合層上へ転写するに際して、前記い
    ずれか一方の基板に形成されたスペーサーを介して前記
    微小ティップを前記接合層上に転写することを特徴とす
    る微小ティップの製造方法。
  2. 【請求項2】微小ティップの製造方法であって、(a)
    第1基板の表面に凹部を形成する工程と、(b)前記第
    1基板の凹部を含む基板上に剥離層を形成する工程と、
    (c)前記第1基板の剥離層上にスペーサーを形成する
    工程と、(d)前記第1基板の凹部を含む剥離層上に微
    小ティップを形成する工程と、(e)第2基板の表面に
    接合層を形成する工程と、(f)前記第1基板の表面と
    前記第2基板の表面を対向配置させて、前記第1基板上
    のスペーサーと前記第2基板とが接するまで互いの基板
    に荷重を加えることにより、前記第1基板の凹部を含む
    剥離層上の微小ティップを前記第2基板の接合層に接合
    する工程と、(g)前記剥離層と微小ティップの界面で
    剥離を行い、前記第2基板の接合層上に微小ティップを
    転写する工程と、を少なくとも有することを特徴とする
    微小ティップの製造方法。
  3. 【請求項3】微小ティップの製造方法であって、(a)
    第1基板の表面に凹部を形成する工程と、(b)前記第
    1基板の凹部を含む基板上に剥離層を形成する工程と、
    (c)前記第1基板の凹部を含む剥離層上に微小ティッ
    プを形成する工程と、(d)第2基板の表面にスペーサ
    ーを形成する工程と、(e)第2基板の表面に接合層を
    形成する工程と、(f)前記第1基板の表面と前記第2
    基板の表面を対向配置させて、前記第1基板と前記第2
    基板上のスペーサーとが接するまで互いの基板に荷重を
    加えることにより、前記第1基板の凹部を含む剥離層上
    の微小ティップを前記第2基板上の接合層に接合する工
    程と、(g)前記剥離層と微小ティップの界面で剥離を
    行い、前記第2基板上の接合層上に微小ティップを転写
    する工程と、を少なくとも有することを特徴とする微小
    ティップの製造方法。
  4. 【請求項4】微小電流または微小力検出用プローブの製
    造方法であって、(a)第1基板の表面に凹部を形成す
    る工程と、(b)前記第1基板の凹部を含む基板上に剥
    離層を形成する工程と、(c)前記第1基板の剥離層上
    にスペーサーを形成する工程と、(d)前記第1基板の
    凹部を含む剥離層上に微小ティップを形成する工程と、
    (e)第2基板の表面に弾性体となる構造を形成する工
    程と、(f)前記弾性体構造上に接合層を形成する工程
    と、(g)前記第1基板の表面と前記第2基板の表面を
    対向配置させて、前記第1基板上のスペーサーと前記第
    2基板とが接するまで互いの基板に荷重を加えることに
    より、前記第1基板の凹部を含む剥離層上の微小ティッ
    プを前記第2基板の接合層に接合する工程と、(h)前
    記剥離層と微小ティップの界面で剥離を行い、前記第2
    基板の接合層上に微小ティップを転写する工程と、
    (i)前記第2基板の一部を除去して弾性体を形成する
    工程と、を少なくとも有することを特徴とするプローブ
    の製造方法。
  5. 【請求項5】微小電流または微小力検出用プローブの製
    造方法であって、(a)第1基板の表面に凹部を形成す
    る工程と、(b)前記第1基板の凹部を含む基板上に剥
    離層を形成する工程と、(c)前記第1基板の凹部を含
    む剥離層上に微小ティップを形成する工程と、(d)第
    2基板の表面に弾性体となる構造を形成する工程と、
    (e)前記第2基板の弾性体構造上に接合層を形成する
    工程と、(f)前記第2基板の表面にスペーサーを形成
    する工程と、(g)前記第1基板の表面と前記第2基板
    の表面を対向配置させて、前記第1基板と前記第2基板
    上のスペーサーとが接するまで互いの基板に荷重を加え
    ることにより、前記第1基板の凹部を含む剥離層上の微
    小ティップを前記第2基板の接合層に接合する工程と、
    (h)前記剥離層と微小ティップの界面で剥離を行い、
    前記第2基板の接合層上に微小ティップを転写する工程
    と、(i)前記第2基板の一部を除去して弾性体を形成
    する工程と、を少なくとも有することを特徴とするプロ
    ーブの製造方法。
  6. 【請求項6】前記微小ティップが複数であることを特徴
    とする請求項4または請求項5に記載のプローブの製造
    方法。
  7. 【請求項7】微小ティップの製造に用いる雌型となる凹
    部が形成された雌型基板であって、該基板には前記凹部
    を含めて微小ティップを剥離するための剥離層が設けら
    れ、かつ、該基板の前記凹部以外の部分にスペーサーが
    設けられていることを特徴とする雌型基板。
  8. 【請求項8】微小電流検出用のプローブであって、基板
    上に形成された少なくとも1つ以上の接合層上に、スペ
    ーサーを介して圧着接合された微小ティップを有するこ
    とを特徴とする微小電流検出用のプローブ。
  9. 【請求項9】微小電流または微小力検出用のプローブで
    あって、基板上に形成された少なくとも1つ以上の弾性
    体のそれぞれの自由端部の接合層上に、スペーサーを介
    して圧着接合された微小ティップを有することを特徴と
    する微小電流または微小力検出用のプローブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006026346A1 (en) * 2004-08-26 2006-03-09 Sv Probe Pte Ltd. Stacked tip cantilever electrical connector
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