JPH10252828A - 防振支持装置 - Google Patents

防振支持装置

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JPH10252828A
JPH10252828A JP6465797A JP6465797A JPH10252828A JP H10252828 A JPH10252828 A JP H10252828A JP 6465797 A JP6465797 A JP 6465797A JP 6465797 A JP6465797 A JP 6465797A JP H10252828 A JPH10252828 A JP H10252828A
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頼重 余谷
Shingo Suzuki
真悟 鈴木
Shinya Yoshida
信也 吉田
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装着前にリバウンドストッパが当接状態に維
持される防振支持装置において、第一の取付金具および
第二の取付金具の被支持体および支持部材に対する取付
位置のズレを防止せしめて、装着作業性の向上を図るこ
とを目的とする。 【解決手段】 支持荷重が入力されていない装着前の状
態下で、第一の取付部材12と第二の取付部材14の相
対変位に対して抵抗力を発揮する一方、支持荷重が入力
された装着状態下で、かかる抵抗力が解除される相対変
位規制手段72,74を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、例えば自動車用エンジンマウン
トのように、被支持体を支持部材に対して防振支持せし
める防振支持装置に係り、特に、支持荷重の入力方向と
は反対のリバウンド方向におけるストッパ機構を備えた
防振支持装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来から、このような防振支持装置の一種
として、被支持体と支持部材の各一方に取り付けられる
第一の取付部材と第二の取付部材を、支持荷重の入力方
向に所定距離を隔てて対向配置すると共に、それらの間
に介装された本体ゴム弾性体によって弾性的に連結し、
支持荷重によって本体ゴム弾性体が主に圧縮変形せしめ
られるようにしたものが知られている。また、かかる防
振支持装置においては、本体ゴム弾性体の引張変形量を
制限して耐久性を確保すると共に、被支持体の支持部材
に対する相対変位量を制限するために、第一の取付部材
と第二の取付部材の間に設けられて、緩衝ゴムを介して
相互に当接せしめられることにより、支持荷重による第
一の取付部材と第二の取付部材の相対変位方向とは反対
のリバウンド方向で、第一の取付部材と第二の取付部材
の相対変位量を制限するリバウンドストッパが、好適に
採用される。
【0003】ところで、防振支持装置は、装着されて振
動が入力されていない状態下で、第一の取付部材と第二
の取付部材がバウンド方向(支持荷重による相対変位方
向)に所定量だけ相対的に接近して位置せしめられるこ
とから、かかる装着状態下で、第一の取付部材と第二の
取付部材のリバウンド方向における相対的変位量を有効
に制限するためには、予め支持荷重による第一の取付部
材と第二の取付部材の相対変位量を考慮してリバウンド
ストッパを構成する必要がある。そこで、一般に、特開
平2−43543号公報や特開平4−93535号公
報,特開平4−334625号公報および特開平7−1
13435号公報等に記載されているように、支持荷重
が及ぼされていない装着前の状態では、リバウンドスト
ッパを構成する第一の取付部材側の当接部と第二の取付
部材側の当接部が、緩衝ゴムを挟んで、圧接された構造
とされており、支持荷重の入力によって、それらの当接
部間に所定のストッパクリアランスが形成されるように
なっている。要するに、装着前の状態では、リバウンド
ストッパによって、第一の取付部材と第二の取付部材
が、本体ゴム弾性体の弾性力に抗して、相対的に支持荷
重の入力方向に所定量だけ押圧変位されているのであ
る。
【0004】ところが、本発明者等が検討を加えたとこ
ろ、このように装着前の状態下で圧接されたリバウンド
ストッパを備えた防振支持装置にあっては、リバウンド
ストッパを備えない防振支持装置に対して、被支持体と
支持部材の間への装着作業性が大幅に劣ることが明らか
となった。即ち、防振支持装置は、一般に、被支持体を
仮の支持機構によって支持部材に対して所定の相対位置
に支持せしめた状態下で、第一の取付部材と第二の取付
部材を、被支持体と支持部材に対して、それぞれ直接に
或いはブラケットを介してボルト等で固定することによ
って行われることとなるが、装着前の状態下で圧接され
たリバウンドストッパを備えた防振支持装置において
は、第一の取付部材と第二の取付部材におけるボルト穴
等の取付位置を、被支持体と支持部材における取付位置
に適合するように設定しても、実際に装着する場合に
は、第一の取付部材と第二の取付部材における取付位置
が相互にずれてしまい、装着作業が極めて面倒となる場
合が多かったのである。
【0005】特に、自動車のエンジンマウント(防振支
持装置)においては、ボデー側に第二の取付部材を固定
した後、ボデーに対して予め設定された位置関係をもっ
て送り込まれて支持されたパワーユニットを第一の取付
部材に固定することによって、ボデーとパワーッユニッ
トの間に装着されることとなるが、その際、第一の取付
部材と第二の取付部材の取付位置がずれていると、第一
の取付部材をパワーユニットに固定することができない
ために、パワーユニットの搭載作業を中断して、第一の
取付部材と第二の取付部材の相対位置を修正することが
必要となり、エンジンマウントをボデー側に固定した状
態で、かかる修正を行うには専用の治具を用いて煩雑な
作業を行う必要があることから、自動車の組立工程にお
ける作業性が著しく悪化してしまうという問題があっ
た。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、請求項1乃至13に記載の
発明は、何れも、上述の如き事情を背景として為された
ものであって、その解決課題とするところは、装着前の
状態下で圧接されたリバウンドストッパを備えた防振支
持装置であって、第一の取付部材と第二の取付部材にお
ける被支持体と支持部材に対する取付位置の相対的な位
置ずれが抑制乃至は防止されて、良好なる装着作業性が
安定して発揮され得る、改良された構造の防振支持装置
を提供することにある。
【0007】
【解決手段】要するに、本発明は、前述の如き、装着前
の状態下で圧接されたリバウンドストッパを備えた防振
支持装置において特有の新規な課題を解決するために為
されたものであって、本発明者等が鋭意検討を重ねたと
ころ、そのような防振支持装置においては、リバウンド
ストッパを構成する第一の取付部材側と第二の取付部材
側が圧接されていることによって、それらの圧接面(当
接面)の摩擦力が、第一の取付部材と第二の取付部材に
おける支持荷重入力方向に対して略直交する面内での相
対変位に対する抵抗力として作用することとなり、それ
が上述の如き問題の主な原因となっていることを新たに
見い出し得たのであり、かかる知見に基づいて、本発明
が完成され得るに至ったのである。即ち、防振支持装置
の製造時では、第一の取付部材と第二の取付部材におけ
る取付位置が適正な相対位置にあったとしても、この防
振支持装置を、自動車の組立ライン等のような装着場所
に搬送し、被支持体と支持部材に装着せしめるに際し
て、その搬送工程や装着工程で防振支持装置に何等かの
外力が作用して第一の取付部材と第二の取付部材が相対
変位せしめられると、リバウンドストッパの圧接面にお
ける摩擦力によって、第一の取付部材と第二の取付部材
が、ゴム弾性体の弾性に基づく復元力に抗して、相対変
位させられて取付位置が適正位置からずれた状態に維持
されてしまうことが、明らかとなったのである。
【0008】そして、このような知見に基づいて、前述
の如き課題を解決すべく為された、請求項1に記載の発
明の特徴とするところは、離隔配置された第一の取付部
材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体によって連結する
と共に、支持荷重による該第一の取付部材と該第二の取
付部材の相対変位方向とは反対のリバウンド方向で緩衝
ゴムを介して圧接せしめられ、かかる支持荷重の入力状
態下でリバウンド方向で離隔して対向位置せしめられ
て、該緩衝ゴムを介しての当接により前記第一の取付部
材と前記第二の取付部材のリバウンド方向の相対変位量
を制限するリバウンドストッパを、それら第一の取付部
材と第二の取付部材の間に設けた防振支持装置におい
て、前記支持荷重が入力されていない装着前の状態で
は、前記第一の取付部材と前記第二の取付部材の前記支
持荷重の入力方向に対して略直交する面内での相対変位
に対して抵抗力を発揮し、前記支持荷重が入力された装
着後の状態では、かかる抵抗力が解除される相対変位規
制手段を設けたことにある。
【0009】このような請求項1に記載の本発明に従う
構造とされた防振支持装置においては、防振支持装置を
製造した後、被支持体と支持部材に装着せしめる迄の段
階で、第一の取付部材と第二の取付部材の間に何等かの
外力が作用しても、それら両取付部材の相対変位による
取付位置の相対的なずれが、相対変位規制手段によって
抑制乃至は防止されることとなる。従って、第一の取付
部材と第二の取付部材の被支持体と支持部材に対する取
付位置が、有利に適正位置に維持されるのであり、被支
持体と支持部材の間への優れた装着作業性が、安定して
発揮されるのである。そこにおいて、相対変位規制手段
による抵抗力が発揮されることとなる第一の取付部材と
第二の取付部材の相対変位方向は、特に限定されるもの
でないが、及ぼされ易い外力方向等を考慮して、例え
ば、支持荷重の入力軸回りの周方向における第一の取付
部材と第二の取付部材の相対変位に対して、かかる相対
変位規制手段による抵抗力が有効に発揮されるように設
定することが望ましい。
【0010】なお、請求項1に記載の発明は、装着前の
状態下でリバウンドストッパが圧接状態に維持されると
共に、装着状態下で被支持体の重量が負荷される、従来
から公知の各種の構造の防振支持装置に対して適用され
るものであり、例えば、被支持体の重量が第一の取付部
材と第二の取付部材を相対的に接近させる方向に入力さ
れる圧縮タイプの防振支持装置や、反対に被支持体の重
量が第一の取付部材と第二の取付部材を相対的に離隔さ
せる方向に入力される吊下タイプの防振支持装置の他、
軸形状の第一の取付部材の周りに所定距離を隔てて配設
された筒部材によって第二の取付部材が構成された筒型
防振支持体等にも適用可能であるが、特に、好適には、
請求項2に記載されているように、前記第一の取付部材
と前記第二の取付部材が、互いに前記支持荷重の入力方
向で離隔位置せしめられた、内側部材と該内側部材に向
かって開口する円筒状部を有する外側部材とによって構
成されている一方、該内側部材側から該支持荷重の入力
軸に対して略直角に外方に向かって突設された第一の当
接部と、前記外側部材側から該支持荷重の入力軸に対し
て略直角に内方に向かって突設されて、該第一の当接部
に対して該支持荷重の入力方向で対向位置せしめられた
第二の当接部とを設けると共に、それら第一の当接部と
第二の当接部の何れか一方の当接面に前記緩衝ゴムを固
着することにより、前記リバウンドストッパが構成され
ている構造の防振支持装置に対して、有利に適用され得
る。
【0011】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載の発明に従う構造とされた防振支持装置におい
て、前記緩衝ゴムが、前記本体ゴム弾性体と別体形成さ
れて、前記第二の当接部に固着されていることを、特徴
とする。即ち、第一の当接部を外側から覆うように形成
された第二の当接部に対して緩衝ゴムを固着して形成す
れば、反対に第一の当接部側に緩衝ゴムを固着した場合
に比して、当接面積を有利に確保することが出来るので
あり、それによって、緩衝ゴムの耐久性やストッパ耐荷
重性能を有利に確保することが出来ると共に、緩衝ゴム
と第一の当接部との当接面において摩擦による抵抗力を
有利に確保することが可能となることから、かかる摩擦
抵抗力によって第一の取付部材と第二の取付部材の相対
変位による取付位置のズレの抑制効果を得ることも出来
るのである。
【0012】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
乃至3の何れかに記載の発明に従う構造とされた防振支
持装置において、前記第一の取付部材および前記第二の
取付部材の少なくとも一方に対して、該第一の取付部材
または該第二の取付部材を他部材に固定するためのブラ
ケットが固定されていることを、特徴とする。即ち、ブ
ラケットが固定された防振支持にあっては、該ブラケッ
トによって外方への突出量が大きくなるために、第一の
取付部材と第二の取付部材を相対変位させる外力が、ブ
ラケットを介して入力され易くなるのであり、それ故、
そのようなブラケットを備えた防振支持装置に対して、
本発明が、特に好適に採用され得るのである。
【0013】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
乃至4の何れかに記載の発明に従う構造とされた防振支
持装置において、前記相対変位規制手段が、前記リバウ
ンドストッパにおいて前記緩衝ゴムを介して当接せしめ
られる前記第一の取付部材側と前記第二の取付部材側の
当接部間に設けられて、それら当接部の前記支持荷重の
入力方向に対して略直交する面内での相対変位に対して
抵抗力を発揮するようになっていることを、特徴とす
る。
【0014】このような請求項5に記載の発明に従う構
造とされた防振支持装置においては、相対変位規制手段
が、リバウンドストッパの配設部分を利用して構成され
ることから、スペースの有効利用が好適に図られ得る。
しかも、相対変位規制手段が、装着状態下では相互に離
隔せしめられる第一の取付部材側と第二の取付部材側の
当接部間に設けられることから、防振支持装置の装着状
態下では第一の取付部材側と第二の取付部材側の相対変
位に対する抵抗力が解除される防振支持装置が、容易に
実現可能であるといった利点もある。
【0015】また、請求項6に記載の発明は、請求項1
乃至5の何れかに記載の発明に従う構造とされた防振支
持装置において、前記相対変位規制手段が、前記緩衝ゴ
ムと、該緩衝ゴムに当接せしめられる前記第一の取付部
材側または前記第二の取付部材側の当接部との当接面間
に形成された凹凸係合によって構成されていることを、
特徴とする。なお、凹凸係合の具体的形状や数等は、何
等限定されるものではない。
【0016】このような請求項6に記載の発明に従う構
造とされた防振支持装置においては、リバウンドストッ
パの当接面を利用して形成された凹部と凸部の係合作用
によって、第一の取付部材と第二の取付部材の相対変位
に対する抵抗力が発揮されることとなる。それ故、相対
変位規制手段が、特別な部材を必要とすることなく、簡
単な構造をもってコンパクトに構成され得るのであり、
しかも、防振支持装置の装着状態下では、支持荷重の入
力によりリバウンドストッパの当接面が離隔せしめられ
て凹凸係合が解除されることにより、相対変位規制手段
による抵抗力が、特別な操作を必要とすることなく容易
に且つ確実に解除されるのである。
【0017】また、請求項7に記載の発明は、請求項6
に記載の発明に従う構造とされた防振支持装置におい
て、前記凹凸係合を構成する凹部と凸部が、前記支持荷
重の入力軸に対して略直角な方向に延びる凹溝と凸条に
よって構成されていることを、特徴とする。即ち、この
ような構造とされた防振支持装置においては、支持荷重
の入力軸回りの周方向における第一の取付部材と第二の
取付部材の相対変位に対して、凹凸係合による抵抗力が
有利に発揮され得るのである。なお、かかる凹溝および
凸条は、支持荷重の入力軸を中心として放射状に複数形
成することも可能であり、それによってより一層優れた
抵抗力が発揮され得る。
【0018】また、請求項8に記載の発明は、請求項6
又は7に記載の発明に従う構造とされた防振支持装置に
おいて、前記凹部に対して前記凸部が間隙を隔てて嵌ま
り込んで係合されていることを、特徴とする。即ち、こ
のような構造とされた防振支持装置にあっては、装着状
態下において、凹部と凸部が形成されたリバウンドスト
ッパの当接面が、リバウンド荷重の入力によって当接せ
しめられた際に、凸部による当接面への集中的な応力作
用が軽減乃至は回避されることとなり、緩衝ゴムの耐久
性が有利に確保され得るのである。
【0019】また、請求項9に記載の発明は、請求項1
乃至5の何れかに記載の発明に従う構造とされた防振支
持装置において、前記相対変位規制手段が、前記第一の
取付部材と前記第二の取付部材の間に介装されて、該第
一の取付部材と該第二の取付部材を、前記本体ゴム弾性
体の弾性力に抗して、前記支持荷重の入力による相対変
位方向に押圧せしめて、該支持荷重の入力による相対変
位量よりは小さな量だけ相対変位させる一方、該支持荷
重が入力されて該第一の取付部材と該第二の取付部材が
相対変位させられることにより、押圧力が解除されて取
外し可能とされる押圧部材によって構成されていること
を、特徴とする。
【0020】このような請求項9に記載の発明に従う構
造とされた防振支持装置においては、第一の取付部材と
第二の取付部材が、押圧部材を介し、本体ゴム弾性体の
弾性力に基づいて、リバウンドストッパにおける当接力
よりも大きな押圧力をもって、荷重入力方向で当接され
ることとなる。それ故、押圧部材が組み付けられた、被
支持体と支持部材への装着前の状態下では、押圧部材を
介しての第一の取付部材と第二の取付部材の圧接面にお
いて、荷重入力方向に略直交する面内での相対変位に対
し、摩擦力に基づいて大きな抵抗力が発揮されて、第一
の取付部材と第二の取付部材の相対変位が抑制乃至は防
止されるのである。しかも、かかる押圧部材は、支持荷
重の作用下で押圧力が解除されることにより、容易に取
外し可能とされていることから、装着状態下での防振特
性に何等の悪影響を及ぼすことがない。
【0021】かかる請求項9に記載の発明に従う構造と
された防振支持装置において、押圧部材は、第一の取付
部材と第二の取付部材に対して本体ゴム弾性体の弾性力
に基づく押圧力が有効に及ぼされる状態で介装されるも
のであれば良く、その具体的な介装位置や形状等は何等
限定されるものでないが、好適には、請求項10に記載
されているように、かかる押圧部材が、硬質材料で形成
されると共に、前記リバウンドストッパの対向面間にお
いて、実質的に前記緩衝ゴムを介することなく介装せし
められる。即ち、かかる請求項10に記載の発明に従う
構造とされた防振支持装置においては、押圧部材の介装
スペースがリバウンドストッパの対向面間とされること
により、スペースの有効利用が図られると共に、第一の
取付部材と第二の取付部材に対して有効な押圧力が作用
せしめられることとなる。しかも、押圧部材が硬質材料
で形成されていると共に、実質的に緩衝ゴムを介するこ
となく、押圧部材が第一の取付部材と第二の取付部材の
間に介装されることから、第一の取付部材と第二の取付
部材に対して有効な押圧力が安定して及ぼされると共
に、押圧部材や緩衝ゴムの変形等に起因する押圧面の傾
斜等が回避されることから、第一の取付部材と第二の取
付部材の相対的な傾斜方向の変位も有利に抑制乃至は防
止されることとなり、防振支持装置の装着作業性がより
一層効果的に達成され得るのである。
【0022】また、請求項11に記載の発明は、請求項
9又は10に記載の発明に従う構造とされた防振支持装
置において、前記押圧部材が、前記第一の取付部材を前
記支持荷重の入力軸に直角な方向で挟んだ両側におい
て、それぞれ前記リバウンドストッパの対向面間に挿入
される2本のロッド部を有していることを、特徴とす
る。なお、かかる2本のロッド部は、互いに独立した別
部材で構成されていても良いが、好ましくは、例えば全
体としてU字形状等をもって形成されることにより、相
互に連結された一体構造とされる。
【0023】このような請求項11に記載の発明に従う
構造とされた防振支持装置においては、押圧部材を介装
することによる押圧力が、第一の取付部材と第二の取付
部材に対して、支持荷重の作用軸方向に平行な方向の相
対変位力として安定して及ぼされるのであり、それによ
って、かかる押圧力に基づく第一の取付部材と第二の取
付部材の相対変位に対する抵抗力がより有効に且つ安定
して発揮されると共に、第一の取付部材と第二の取付部
材の相対的な傾斜方向の変位等の不規則な相対変位が効
果的に防止されて、防振支持装置の装着作業性の向上が
より有利に達成されるのである。
【0024】また、請求項12に記載の発明は、請求項
9乃至11の何れかに記載の発明に従う構造とされた防
振支持装置において、前記第一の取付部材側および前記
第二の取付部材側において、それぞれ、前記押圧部材に
係合して、該押圧部材における前記支持荷重の入力方向
に略直交する面内での変位を制限する係合部が設けられ
ていることを、特徴とする。
【0025】このような請求項12に記載の発明に従う
構造とされた防振支持装置においては、押圧部材と係合
部の係合作用によって、第一の取付部材と第二の取付部
材の相対変位が、押圧部材を介して、より一層有効に抑
制乃至は防止され得る。なお、係合部の具体的構造は何
等限定されるものでなく、例えば、第一の取付部材の外
周面に対して、押圧部材が支持荷重の入力軸回りに相対
変位せしめられた際に当接する係合面を形成したり、第
一の取付部材や第二の取付部材に対して、押圧部材が挿
通される貫通孔を設けて、該貫通孔の内周面によって押
圧部材が当接する係合面を形成すること等も可能であ
り、また、緩衝ゴム層が固着された当接面においては、
緩衝ゴム層を溝状に凹ませて押圧部材が嵌まり込むよう
にされた係合溝等を形成することも可能である。
【0026】また、請求項13に記載の発明の特徴とす
るところは、請求項9乃至12の何れかに記載の発明に
従う構造とされた防振支持装置であって、前記請求項2
に記載の防振支持装置において、前記支持荷重が前記第
一の取付部材と前記第二の取付部材を接近させる方向に
及ぼされるようになっていると共に、前記第二の当接部
が、該第二の取付部材における円筒状部の開口周縁部か
ら軸方向に筒状に延び出し、前記第一の取付部材に突設
された第一の当接部を覆うようにして内方に屈曲され
て、前記支持荷重の入力方向で該第一の当接部の外面側
に対向位置せしめられている一方、前記押圧部材が、該
第二の当接部における筒状部分を軸直角方向に貫通して
挿入されて、前記第一の当接部と該第二の当接部の対向
面間に介装されていることにある。
【0027】このような請求項13に記載の発明に従う
構造とされた防振支持装置にあっては、第一の取付部材
と第二の取付部材が接近せしめられる方向に支持荷重が
及ぼされる圧縮タイプの防振支持装置において、リバウ
ンドストッパが有利に形成されると共に、かかるリバウ
ンドストッパの当接面間に押圧部材が効率的に配設され
得て、第一の取付部材と第二の取付部材の相対変位規制
力が有効に発揮され得る。特に、かかる請求項13に記
載の発明を、請求項11に記載の発明と組み合わせるこ
とによって、第一の取付部材と第二の取付部材の相対変
位規制力が一層有利に且つ安定して発揮され得る。ま
た、かかる請求項13に記載の発明を、請求項12に記
載の発明と組み合わせる場合には、第二の当接部におけ
る筒状部分に貫設された、押圧部材が挿入される挿通孔
によって、押圧部材の第二の取付部材に対する相対変位
を抑制乃至は防止する係合部が有利に形成され得る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の実施形態について、図面を参
照しつつ、詳細に説明する。
【0029】先ず、図1には、本発明の第一の実施形態
としての自動車用エンジンマウント10が、示されてい
る。このエンジンマウント10は、互いに所定距離を隔
てて配設された第一の取付金具12と第二の取付金具1
4が本体ゴム弾性体16によって連結された構造とされ
ており、第一の取付金具12が被支持体としてのパワー
ユニットに固着される一方、第二の取付金具14が支持
部材としてのボデーに対してブラケット18を介して固
着されることにより、パワーユニットをボデーに対して
防振支持せしめるようになっている。なお、第一の取付
金具12と第二の取付金具14の間には、それらの対向
方向(図1中、略上下方向)にパワーユニットの支持荷
重と、防振すべき振動荷重が入力されることとなり、装
着状態下では、支持荷重で本体ゴム弾性体16が弾性変
形せしめられることにより、第一の取付金具12と第二
の取付金具14が接近方向に相対変位して位置せしめら
れることとなる。
【0030】より詳細には、図2及び図3に示されてい
るように、第一の取付金具12は、全体として略円形ブ
ロック形状とされており、軸方向上端面に開口して軸方
向に延びるねじ穴20が設けられていると共に、軸方向
下側部分が、下方に向かって次第に小径化する逆円錐台
状部22とされている。また、第一の取付金具12の軸
方向中間部分には、径方向外方に向かって広がる円環板
形状の第一の当接部24が一体形成されている。そし
て、この第一の取付金具12は、ねじ穴20に螺着され
るボルトにより、図示しないパワーユニットに対して、
直接に或いは適当なブラケットを介して間接に、固着さ
れるようになっている。なお、第一の取付金具12の軸
方向上端部の外周面には、平行な二面幅をもった係止面
26,26が設けられており、ねじ穴20へのボルトの
締め付け時に回転阻止力を容易に及ぼすことが出来るよ
うになっている。
【0031】一方、第二の取付金具14は、全体として
大径の略円筒形状とされており、軸方向上側部分が、上
方に向かって拡径するテーパ筒部28とされていると共
に、該テーパ部28側の開口周縁部には、径方向外方に
広がるフランジ部30が一体形成されている。そして、
この第二の取付金具14は、第一の取付金具12に対し
て、同一軸上で且つ軸方向に所定距離を隔てて対向配置
されており、第一の取付金具12の逆円錐台状部22に
向かって、第二の取付金具14のテーパ筒部28が対向
位置せしめられている。
【0032】また、これら第一の取付金具12と第二の
取付金具14の間には、本体ゴム弾性体16が介装され
ている。この本体ゴム弾性体16は、全体として略円錐
台形状を有しており、その小径側端面に対して、第一の
取付金具12の逆円錐台状部22が突っ込まれた状態で
加硫接着されている一方、大径側端部外周面に対して、
第二の取付金具14のテーパ筒部28の内周面が加硫接
着されている。これにより、第一の取付金具12と第二
の取付金具14が、本体ゴム弾性体16によって弾性的
に連結されていると共に、第二の取付金具14のテーパ
筒部28側の開口が、本体ゴム弾性体16によって流体
密に閉塞されている。
【0033】さらに、第二の取付金具14の下側部分に
は、仕切部材32とダイヤフラム34が、挿入されて嵌
着固定されている。仕切部材32は、合成樹脂等の硬質
材料により、全体として略円板形状をもって形成されて
おり、外周面には、周方向に連続して延びる螺旋状の凹
溝36が設けられている。また、ダイヤフラム34は、
薄肉のゴム弾性膜で形成されており、外周縁部には金属
リング38が加硫接着されている。そして、これら仕切
部材32とダイヤフラム34は、互いに軸方向に重ね合
わされて、第二の取付金具14に対して下方の開口部か
ら挿入され、その後、第二の取付金具14が縮径される
こと等によって、仕切部材32の外周面と金属リング3
8の外周面が第二の取付金具14の内周面に圧着され、
第二の取付金具14に対して固定的に組み付けられてい
る。
【0034】これにより、第二の取付金具14の軸方向
下方の開口が、ダイヤフラム34によって流体密に閉塞
されており、以て、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム
34の対向面間において、水やアルキレングリコール等
の非圧縮性流体が封入された流体室が形成されていると
共に、かかる流体室が、仕切部材32によって二分され
ることにより、仕切部材32を挟んだ両側に位置して、
壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成されて振動入力
時に内圧変化が生ぜしめられる受圧室40と、壁部の一
部がダイヤフラム34で構成されて容積変化が許容され
る平衡室42とが、形成されている。また、仕切部材3
2に形成された凹溝36が第二の取付金具14の内周面
で覆蓋されることにより、受圧室40と平衡室42を相
互に連通するオリフィス通路44が形成されている。こ
れにより、第一の取付金具12と第二の取付金具14の
間に振動が入力されると、本体ゴム弾性体16の弾性変
形に伴う受圧室40の内圧変動によって、受圧室40と
平衡室42の間でオリフィス通路44を通じての流体流
動が生ぜしめられることとなり、この流体の流動作用乃
至は共振作用に基づいて、防振効果が発揮されるように
なっているのである。
【0035】さらに、図1に示されているように、第二
の取付金具14には、ブラケット18が固着されてい
る。このブラケット18は、全体として略カップ形状を
有しており、第二の取付金具14に対応した形状とされ
た周壁部48が、第二の取付金具14に外嵌固定される
ことにより、第二の取付金具14の外周面を覆う状態で
嵌着されている。また、周壁部48の外周面には、外方
に突出する複数本の脚部50が溶着されている。そし
て、これら脚部50が、図示しないボデーに対してボル
ト固定されることにより、第二の取付金具14が、ブラ
ケット18を介して、ボデーに対して固定されるように
なっている。なお、ダイヤフラム34とブラケット18
の底壁部52の間には、ダイヤフラム34の変形を許容
する空間54が形成されている。
【0036】また、第二の取付金具14には、そのフラ
ンジ部30に対して、ストッパ部材56が固着されてい
る。このストッパ部材56は、図4及び図5にも示され
ているように、大径円筒形状を有する筒壁部58を有し
ており、この筒壁部58の軸方向一方の端部に形成され
たかしめ部60において、フランジ部30と該フランジ
部30に重ね合わされたブラケット18の開口周縁部と
に対してかしめ固定されることにより、筒壁部58が、
第二の取付金具14から第一の取付金具12側に向かっ
て軸方向上方に突出する状態で組み付けられている。ま
た、筒壁部58の突出先端部は、径方向内方に向かって
屈曲されており、それによって、円環板形状を有する第
二の当接部62が一体形成されている。更に、筒壁部5
8の軸方向上部の内周面と第二の当接部62の上下面に
は、それらを全体に亘って覆うようにして、所定厚さの
緩衝ゴム64が固着されている。なお、緩衝ゴム64の
内周縁部には、径方向内方に突出する薄肉円環板形状の
シール部66が一体形成されている。
【0037】そして、かかるストッパ部材56は、第二
の取付金具14にかしめ固定されることにより、その筒
壁部58が、第一の取付金具12における第一の当接部
24の径方向外方を所定距離を隔てて覆うと共に、第二
の当接部62が、該第一の当接部24の上面を覆うよう
にして配設されている。要するに、ストッパ部材56
は、その筒壁部58が、第一の当接部24の外周面に対
して、径方向に対向位置せしめられていると共に、第二
の当接部62が、第一の当接部24の上面に対して、軸
方向に対向位置せしめられているのである。しかも、第
二の当接部62の下面を覆う緩衝ゴム64は、第一の取
付金具12の第一の当接部24に対して押圧力をもって
当接されている。換言すれば、第二の当接部62は、緩
衝ゴム64を介して、第一の当接部24に対して圧接さ
れており、かかる圧接によって、第一の取付金具12と
第二の取付金具14が、本体ゴム弾性体16の弾性力に
抗して、相互に所定量だけ軸方向で接近方向に相対変位
した状態に維持されている。なお、ストッパ部材56に
設けられたシール部66の内周面は、第一の取付金具1
2の外周面に密接されており、このシール部66で第二
の当接部62の開口部が覆蓋されることによって、第一
の当接部24と第二の当接部62の対向面間等への異物
の侵入が防止されている。また、ストッパ部材56の組
付けは、例えば、図2及び図3に示されたマウント本体
をブラケット18に嵌着せしめた後、ストッパ部材56
を上方から第一の取付金具12に被せるように外挿し、
第二の当接部62を第一の当接部24に当接させて下向
きの荷重を加えて本体ゴム弾性体16を圧縮変形させた
状態下で、ストッパ部材56を第二の取付金具14およ
びブラケット18にかしめ固定すること等によって、有
利に行われる。
【0038】すなわち、上述の如きエンジンマウント1
0は、パワーユニット荷重が及ぼされて第一の取付金具
12と第二の取付金具14が相互に接近方向に変位せし
められた装着状態下で、第一の当接部24が、第二の当
接部62から軸方向に離隔して、該第二の当接部62を
覆う緩衝ゴム64に対して軸方向に所定距離を隔てて対
向位置せしめられることとなり、それによって、第一の
取付金具12と第二の取付金具14が軸方向に大きく相
対変位せしめられた場合にだけ、緩衝ゴム64に当接し
て両取付金具12,14の相対変位を規制するリバウン
ドストッパ機構が構成されているのである。なお、本実
施形態では、第一の当接部24の外周面が、ストッパ部
材56の筒壁部58に対し、緩衝ゴム64を介して当接
せしめられることによって、第一の取付金具12と第二
の取付金具14の軸直角方向での相対変位量を制限する
ストッパ機能も発揮されるようになっている。
【0039】ここにおいて、車両への装着前の状態で互
いに当接される第一の取付金具12の第一の当接部24
とストッパ部材56の緩衝ゴム64との当接面68,7
0間には、凹凸係合機構が設けられている。詳細には、
第一の当接部24の上面(当接面)68には、図2及び
図3に示されているように、中心軸を挟んだ両側部分に
おいて、それぞれ径方向に直線的に延びる山形断面の凸
条72が突設されている。一方、緩衝ゴム64の下面
(当接面)70には、図4及び図5に示されているよう
に、中心軸を挟んだ両側部分において、それぞれ径方向
に直線的に延びる略V溝断面の凹溝74が形成されてい
る。そして、車両への装着前の状態下では、図6に示さ
れているように、第一の当接部24に形成された凸条7
2が、緩衝ゴム64に形成された凹溝74に入り込んで
係合せしめられている。
【0040】なお、本実施形態では、第一の当接部24
が緩衝ゴム64に対して、本体ゴム弾性体16の弾性力
に基づいて圧接された状態下において、凹溝74が凸状
72よりも一回り大きな寸法となるように設定されてお
り、それによって、第一の当接部24と緩衝ゴム64の
圧接状態下で、凹溝74の内面と凸条72の外面との間
に、僅かな間隙が形成されるようになっている。
【0041】従って、上述の如き構造とされたエンジン
マウント10においては、第一の取付金具12と第二の
取付金具14の間に、それらを軸直角方向に相対変位さ
せる何等かの外力が作用すると、リバウンドストッパの
当接面68,70間に形成された凹凸係合部位におい
て、凸条72が凹溝74に対して相対変位して当接する
ことにより、それらの当接反力に基づいて、第一の取付
金具12と第二の取付金具14の相対変位に対する阻止
力が発揮されることとなる。なお、凸条72と凹溝74
の当接反力は、第一の取付金具12と第二の取付金具1
4の中心軸に直角な平面内の相対変位だけでなく、第一
の取付金具12を第二の取付金具14に対して傾斜させ
る方向の相対変位に対しても、阻止力として有効に作用
し得る。
【0042】それ故、かかるエンジンマウント10にお
いては、その製造から自動車への装着完了に至るまでの
間で、第一の取付部材12と第二の取付部材14の相対
位置ひいてはそれら両取付部材12,14におけるパワ
ーユニット側とボデー側への取付位置が、有利に適正位
置に維持されることとなり、マウントの装着作業性が極
めて有利に且つ安定して確保されるのである。そして、
特に、本実施形態では、凸条72と凹溝74が中心軸か
ら径方向に延びて形成されており、第一の取付部材12
と第二の取付部材14の中心軸回りの相対変位に際し
て、凹凸係合部において大きな当接面積が確保されるよ
うになっていることから、かかる中心軸回りの相対変位
による取付位置ずれが極めて有利に防止されるのであ
る。
【0043】また、本実施形態では、凹凸係合機構が、
リバウンドストッパの当接面68,70間に形成されて
おり、自動車への装着状態下では、パワーユニット荷重
による本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づいて、何等
の特別な操作を必要とすることなく、凸条72と凹溝7
4の係合が解除されることとなり、かかる凹凸係合機構
によるマウント防振特性への影響も、問題となるような
ことがない。
【0044】また、本実施形態では、凹凸係合機構が、
リバウンドストッパの当接面68,70間に形成されて
いることから、特別な部材が必要とされることもなく、
優れたスペース効率をもって、上述の如き、第一の取付
部材12と第二の取付部材14の相対変位を規制する相
対変位規制手段が実現されるといった利点もある。しか
も、凸条72と凹溝74の間には、圧接状態下で僅かな
隙間が形成されていることから、過大なリバウンド荷重
の入力によって第一の当接部24と緩衝ゴム64の当接
面68,70が当接せしめられた際にも、緩衝ゴム64
に対する凸条72の当接部位への応力や変形の集中が軽
減乃至は回避されて、良好なる耐久性が発揮されるので
ある。
【0045】また、本実施形態では、径方向外方から内
方に向かって延び出す第二の当接部62側に緩衝ゴム6
4が固着されて設けられていることから、緩衝効果等を
考慮して本体ゴム弾性体16と別材料を選定することが
可能であると共に、緩衝ゴム64の耐久性を確保しつ
つ、緩衝ゴム64における当接面70の面積を大きく設
定することが出来るといった利点もある。そして、リバ
ウンドストッパにおける当接面積の増大が図られること
から、当接面68,70間の摩擦力による第一の取付金
具12と第二の取付金具14の相対変位阻止力も向上さ
れることとなり、第一の取付金具12と第二の取付金具
14の相対変位による取付位置ずれがより一層効果的に
防止されるのである。
【0046】次に、図7〜9には、本発明の第二の実施
形態としてのエンジンマウント80が、示されている。
なお、本実施形態は、前記第一の実施形態に対して、相
対変位規制手段の別の具体例を示すものであって、第一
の実施形態と同様な構造とされた部材および部位は、そ
れぞれ、図面中に、第一の実施形態のものと同一の符号
を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
即ち、本実施形態のエンジンマウント80は、リバウン
ドストッパの構成部位において相対変位規制手段が構成
されている点では、前記第一の実施形態と同様である
が、相対変位規制手段の具体的構成が第一の実施形態と
異なっている。また、本実施形態のエンジンマウント8
0は、第一の取付金具12に対して、軸直角方向外方に
延び出すブラケット82が、ねじ穴20に螺着されたボ
ルト84によって固着されており、第一の取付金具12
が、このブラケット82を介して、図示しないパワーユ
ニットに固定されるようになっている。
【0047】より詳細には、本実施形態のエンジンマウ
ント80においては、リバウンドストッパを構成する第
一の取付金具12側の第一の当接部24と第二の取付金
具14側の第二の当接部62の間に介装される緩衝ゴム
86が、第一の当接部24側において、第一の当接部2
4の外周面と上面とをそれぞれ所定厚さで覆って形成さ
れている。それによって、第一の当接部24におけるス
トッパ部材56との径方向および軸方向の対向面間に、
緩衝ゴム86が、それぞれ所定厚さで配設されており、
この緩衝ゴム86の軸方向突出先端面とストッパ部材5
6における第二の当接部62の下面とによって、リバウ
ンドストッパの当接面88,90が構成されていると共
に、緩衝ゴム86の外周面とストッパ部材56における
筒壁部58の内周面とによって、軸直角方向ストッパの
当接面が構成されているのである。
【0048】なお、緩衝ゴム86は、本体ゴム弾性体1
6と一体形成されており、第一の当接部24に対して加
硫接着されている。また、第一の取付金具12には、薄
肉のゴム膜からなる略逆カップ形状のダストカバー92
が、その上底部中央に設けられた嵌合孔94において外
嵌されることにより、第一の取付金具12に対して上方
から被さる状態で、且つ周方向に相対回転不能に装着さ
れている。そして、このダストカバー92によって、第
一の取付金具12とストッパ部材56の間の開口が覆蓋
されて、ストッパ部材56内への異物等の侵入が防止さ
れるようになっている。なお、ダストカバー92の表面
には、一つの矢印95が表記されていると共に、この矢
印95の指示先に窓部97が設けられており、該窓部9
7を通じて、ストッパ部材56の表面に表記された位置
決めマーク99が視認され得るようになっている。そし
て、これら矢印95と位置決めマーク99との相対位置
関係を見ることによって、第一の取付金具12と第二の
取付金具14の相対位置、特に中心軸回りの周方向にお
ける相対位置が、適正位置にあるか否かを容易に判断す
ることが出来るようになっている。
【0049】さらに、図10及び図11にも示されてい
るように、第一の取付金具12における第一の当接部2
4の上面側には、軸方向上方に突出する緩衝ゴム86が
部分的に設けられていないことにより、第一の当接部2
4の上面に沿って直線的に延びる二本の溝状凹部94,
94が、第一の取付金具12の中心軸を挟んだ両側にお
いて互いに平行に形成されている。なお、かかる溝状凹
部94の底面には、緩衝ゴム86が実質的に存在してお
らず、第一の当接部24が露呈されている。
【0050】また、図8及び図9に示されているよう
に、ストッパ部材56における筒壁部58の上端部に
は、第一の当接部24上に形成された各溝状凹部94の
延長線上に位置する部分において、それぞれ、内外に貫
通する挿入孔96が形成されている。
【0051】そして、図7〜9に示されているように、
金属等の硬質材にて形成されて、全体として略U字形乃
至はコ字形を有し、互いに平行に延びる一対の直線状の
ロッド部98,98を備えた押圧部材100が、第一の
取付金具12における第一の当接部24と、第二の取付
金具14に固着されたストッパ部材56における第二の
当接部62の間に介装されている。即ち、この押圧部材
100は、各ロッド部98,98が、ストッパ部材56
の挿入孔96,96を通じて外部から挿入せしめられ、
第一の当接部24上に形成された溝状凹部94に入り込
んで該溝状凹部94内を略全長に亘って延びる状態で、
第一の当接部24と第二の当接部62の対向面間に介装
されているのである。
【0052】ここにおいて、押圧部材100のロッド部
98は、その高さ方向の外径寸法:Hが、第一の当接部
24の上面に突設された緩衝ゴム86の自由高さ:hよ
りも大きく設定されている。それによって、かかるロッ
ド部98は、第一の当接部24と第二の当接部62の間
で挟圧されており、緩衝ゴム86の突出先端面(当接
面)88が、第二の当接部62の当接面90からマウン
ト軸方向に離隔位置せしめられている。即ち、もしもロ
ッド部98が介装されていなければ、前記第一の実施形
態におけるエンジンマウントと同様、第一の当接部24
と第二の当接部62は、本体ゴム弾性体16の弾性力に
抗して、緩衝ゴム86を介して圧接されることとなる
が、第一の当接部24と第二の当接部62の間にロッド
部98が介装されていることによって、それら両当接部
24,62が、ロッド部98を介して圧接されているの
である。
【0053】そして、ロッド部98の高さ方向の外径寸
法が緩衝ゴム86の高さよりも大きいことから、ロッド
部98が介装されることによって、第一の当接部24と
第二の当接部62が、緩衝ゴム86を介しての当接状態
よりも一層大きく離隔せしめられており、かかる当接状
態下、第一の当接部24と第二の当接部62の間には、
本体ゴム弾性体16の弾性変形量が大きくなって弾性力
が大きくなった分だけ、大きな押圧力が、ロッド部98
を介して、及ぼされているのである。なお、ロッド部9
8の幅方向の外径寸法:Bは、第一の当接部24上に形
成された溝状凹部94の幅寸法:b1やストッパ部材5
6の筒壁部58に貫設された挿入孔96の幅寸法:b2
よりも僅かに小さく設定されている。
【0054】なお、かかる押圧部材100の組付は、例
えば、図10及び図11に示されたマウント本体をブラ
ケット18に嵌着せしめると共に、それとは別工程にお
いて、ストッパ部材56の挿入孔96,96にロッド部
98,98を挿通して押圧部材100を組み付けた後、
かかるストッパ部材56をマウント本体の上方から第一
の取付金具12に被せるように外挿し、第二の当接部6
2を、押圧部材100のロッド部98,98を介して、
第一の当接部24に当接させて下向きの荷重を加えて本
体ゴム弾性体16を圧縮変形させた状態下で、ストッパ
部材56を第二の取付金具14およびブラケット18に
かしめ固定すること等によって、有利に行われる。
【0055】また一方、このようにして組み付けられた
押圧部材100は、エンジンマウント80を車両に装着
せしめた後に、エンジンマウント80から取り外される
こととなる。そこにおいて、かかる押圧部材100は、
図12に示されているように、ロッド部98,98の高
さ方向の外径寸法:Hが、パワーユニット荷重が及ぼさ
れたマウント装着状態下での第一の当接部24と第二の
当接部62の対向面間距離:h2よりも小さく設定され
ており、マウント装着状態下において、ロッド部98と
第二の当接部62の間には隙間が形成されるようになっ
ている。それ故、押圧部材100を組み付けたままエン
ジンマウント80を車両に装着すれば、エンジンマウン
ト80にパワーユニット荷重が及ぼされた後に、押圧部
材100を容易に引き抜いて取り外すことが出来るので
ある。
【0056】上述の如き構造とされたエンジンマウント
80においては、リバウンドストッパを構成する第一の
当接部24と第二の当接部62が、大径のロッド部9
8,98を介して、大きな押圧力の下に当接されている
ことから、第一の当接部24と第二の当接部62ひいて
は第一の取付金具12と第二の取付金具14を、軸直角
方向に相対変位させようとした場合に、かかる当接面に
おいて大きさ摩擦力が発生し、それが相対変位に対する
抵抗力として有効に作用せしめられることとなる。
【0057】それ故、かかるエンジンマウント80にお
いても、前記第一の実施形態としてのエンジンマウント
と同様、その製造から自動車への装着完了に至るまでの
間で、第一の取付部材12と第二の取付部材14の相対
位置が有利に適正位置に維持されることとなり、マウン
トの装着作業性が極めて有利に且つ安定して確保される
こととなり、第一の実施形態としてのエンジンマウント
と同様な効果が、有効に発揮されるのである。
【0058】また、特に本実施形態のエンジンマウント
80では、第一の当接部24に形成された溝状凹部94
と、ストッパ部材56に形成された挿入孔96によっ
て、押圧部材100のロッド部98に係合して、押圧部
材100における支持荷重の入力方向に直交する面内で
の変位、特に支持荷重の入力軸回りの変位を制限する係
合部が構成されていることから、第一の取付金具12と
第二の取付金具14の中心軸回りの相対変位に対して極
めて有効な規制力が発揮されるのである。
【0059】しかも、本実施形態のエンジンマウント8
0では、ロッド部98,98が、支持荷重の入力軸を挟
んだ両側に配設されていると共に、実質的にゴム層等を
介することなく、第一の当接部24と第二の当接部62
に対して直接に圧接されていることから、第一の取付金
具12と第二の取付金具14の中心軸に直角な平面内の
相対変位だけでなく、第一の取付金具12を第二の取付
金具14に対して傾斜させる方向の相対変位に対して
も、阻止力として極めて有効に作用し得るのである。
【0060】なお、本実施形態のエンジンマウント80
においては、矢印95と位置決めマーク99の相対位置
関係を見ることによって、第一の取付金具12と第二の
取付金具14の相対的な位置ずれを視認することが出来
ることから、万一、第一の取付金具12と第二の取付金
具14が位置ずれした場合でも、車両への装着前の段階
で、両取付金具12,14を適正位置に修正することが
可能であり、修正作業が容易で、車両の組立ラインへの
悪影響が少なくて済むといった利点がある。
【0061】また、押圧部材100は、マウント本体に
対してストッパ部材56の組付けと同時に組み付けるこ
とが出来ると共に、エンジンマウント80の車両への装
着状態下で押圧力が解除されることから、エンジンマウ
ント80に対する組付けや取外しが極めて容易で自動化
も可能であり、エンジンマウント80の車両への装着後
には、押圧部材100が、マウント特性に何等の悪影響
を及ぼすこともないのである。
【0062】以上、本発明の実施形態について詳述して
きたが、これらは文字通りの例示であって、本発明は、
これらの実施形態における具体的説明によって、何等限
定的に解釈されるものではない。
【0063】例えば、前記実施形態では、何れも、内部
に非圧縮性流体が封入された流体封入式のマウントに対
して、本発明を適用したものの具体例について説明した
が、本発明は、各種の防振機構を有する防振支持装置に
適用可能であり、低粘性流体や高粘性流体,電気粘性流
体,圧縮性流体等の各種流体が封入された防振支持装置
や、流体が封入されないゴムソリッドタイプの防振支持
装置等にも、同様に適用可能である。
【0064】また、前記実施形態では、何れも、自動車
用のエンジンマウントに適用したものの具体例を示した
が、本発明は、その他、ボデーマウントやデフマウン
ト、或いは自動車以外の各種の防振支持装置に対して、
何れも、有利に適用され得る。
【0065】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであるとこは、
言うまでもない。
【0066】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、請求項
1乃至13に記載の発明に従う構造とされた防振支持装
置においては、何れも、その製造から装着までの段階で
の第一の取付部材と第二の取付部材の相対変位が抑制乃
至は防止されて、第一の取付部材と第二の取付部材の被
支持体と支持部材に対する取付位置が適正位置に有利に
維持されるのであり、それによって、被支持体と支持部
材の間への優れた装着作業性が、安定して発揮されるの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としてのエンジンマウ
ントを示す縦断面図である。
【図2】図1に示されたエンジンマウントを構成するマ
ウント本体を示す縦断面図であって、図3におけるII−
II断面に相当する図である。
【図3】図2に示されたマウント本体の平面図である。
【図4】図1に示されたエンジンマウントを構成するス
トッパ部材を示す縦断面図であって、図5におけるIV−
IV断面に相当する図である。
【図5】図4に示されたエンジンマウントの底面図であ
る。
【図6】図1におけるVI−VI断面の要部拡大図である。
【図7】本発明の第二の実施形態としてのエンジンマウ
ントを示す縦断面図であって、図8におけるVII −VII
断面に相当する図である。
【図8】図7に示されたエンジンマウントの平面図であ
る。
【図9】図7に示されたエンジンマウントの左側面図で
ある。
【図10】図7に示されたエンジンマウントを構成する
マウント本体を示す縦断面図であって、図11における
X−X断面に相当する図である。
【図11】図10に示されたマウント本体の平面図であ
る。
【図12】図1に示されたエンジンマウントの車両への
装着状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10,80 エンジンマウント 12 第一の取付金具 14 第二の取付金具 16 本体ゴム弾性体 24 第一の当接部 56 ストッパ部材 62 第二の当接部 64 緩衝ゴム 68,70 当接面 72 凸条 74 凹溝 80 エンジンマウント 86 緩衝ゴム 88,90 当接面 94 溝条凹部 96 挿入孔 98 ロッド部 100 押圧部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 信也 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 離隔配置された第一の取付部材と第二の
    取付部材を本体ゴム弾性体によって連結すると共に、支
    持荷重による該第一の取付部材と該第二の取付部材の相
    対変位方向とは反対のリバウンド方向で緩衝ゴムを介し
    て圧接せしめられ、かかる支持荷重の入力状態下でリバ
    ウンド方向で離隔して対向位置せしめられて、該緩衝ゴ
    ムを介しての当接により前記第一の取付部材と前記第二
    の取付部材のリバウンド方向の相対変位量を制限するリ
    バウンドストッパを、それら第一の取付部材と第二の取
    付部材の間に設けた防振支持装置において、 前記支持荷重が入力されていない装着前の状態では、前
    記第一の取付部材と前記第二の取付部材の前記支持荷重
    の入力方向に対して略直交する面内での相対変位に対し
    て抵抗力を発揮し、前記支持荷重が入力された装着後の
    状態では、かかる抵抗力が解除される相対変位規制手段
    を設けたことを特徴とする防振支持装置。
  2. 【請求項2】 前記第一の取付部材と前記第二の取付部
    材が、互いに前記支持荷重の入力方向で離隔位置せしめ
    られた、内側部材と該内側部材に向かって開口する円筒
    状部を有する外側部材とによって構成されている一方、
    該内側部材側から該支持荷重の入力軸に対して略直角に
    外方に向かって突設された第一の当接部と、前記外側部
    材側から該支持荷重の入力軸に対して略直角に内方に向
    かって突設されて、該第一の当接部に対して該支持荷重
    の入力方向で対向位置せしめられた第二の当接部とを設
    けると共に、それら第一の当接部と第二の当接部の何れ
    か一方の当接面に前記緩衝ゴムを固着することにより、
    前記リバウンドストッパが構成されている請求項1に記
    載の防振支持装置。
  3. 【請求項3】 前記緩衝ゴムが、前記本体ゴム弾性体と
    別体形成されて、前記第二の当接部に固着されている請
    求項2に記載の防振支持装置。
  4. 【請求項4】 前記第一の取付部材および前記第二の取
    付部材の少なくとも一方に対して、該第一の取付部材ま
    たは該第二の取付部材を他部材に固定するためのブラケ
    ットが固定されている請求項1乃至3の何れかに記載の
    防振支持装置。
  5. 【請求項5】 前記相対変位規制手段が、前記リバウン
    ドストッパにおいて前記緩衝ゴムを介して当接せしめら
    れる前記第一の取付部材側と前記第二の取付部材側の当
    接部間に設けられて、それら当接部の前記支持荷重の入
    力方向に対して略直交する面内での相対変位に対して抵
    抗力を発揮するようになっている請求項1乃至4の何れ
    かに記載の防振支持装置。
  6. 【請求項6】 前記相対変位規制手段が、前記緩衝ゴム
    と、該緩衝ゴムに当接せしめられる前記第一の取付部材
    側または前記第二の取付部材側の当接部との当接面間に
    形成された凹凸係合によって構成されている請求項1乃
    至5の何れかに記載の防振支持装置。
  7. 【請求項7】 前記凹凸係合を構成する凹部と凸部が、
    前記支持荷重の入力軸に対して略直角な方向に延びる凹
    溝と凸条によって構成されている請求項6に記載の防振
    支持装置。
  8. 【請求項8】 前記凹部に対して前記凸部が間隙を隔て
    て嵌まり込んで係合されている請求項6又は7に記載の
    防振支持装置。
  9. 【請求項9】 前記相対変位規制手段が、前記第一の取
    付部材と前記第二の取付部材の間に介装されて、該第一
    の取付部材と該第二の取付部材を、前記本体ゴム弾性体
    の弾性力に抗して、前記支持荷重の入力による相対変位
    方向に押圧せしめて、該支持荷重の入力による相対変位
    量よりは小さな量だけ相対変位させる一方、該支持荷重
    が入力されて該第一の取付部材と該第二の取付部材が相
    対変位させられることにより、押圧力が解除されて取外
    し可能とされる押圧部材によって構成されている請求項
    1乃至5の何れかに記載の防振支持装置。
  10. 【請求項10】 前記押圧部材が、硬質材料で形成され
    ていると共に、前記リバウンドストッパの対向面間にお
    いて、実質的に前記緩衝ゴムを介することなく介装され
    ている請求項9に記載の防振支持装置。
  11. 【請求項11】 前記押圧部材が、前記第一の取付部材
    を前記支持荷重の入力軸に直角な方向で挟んだ両側にお
    いて、それぞれ前記リバウンドストッパの対向面間に挿
    入される2本のロッド部を有している請求項9又は10
    に記載の防振支持装置。
  12. 【請求項12】 前記第一の取付部材側および前記第二
    の取付部材側において、それぞれ、前記押圧部材に係合
    して、該押圧部材における前記支持荷重の入力方向に略
    直交する面内での変位を制限する係合部が設けられてい
    る請求項9乃至11の何れかに記載の防振支持装置。
  13. 【請求項13】 請求項2に記載の防振支持装置におい
    て、前記支持荷重が前記第一の取付部材と前記第二の取
    付部材を接近させる方向に及ぼされるようになっている
    と共に、前記第二の当接部が、該第二の取付部材におけ
    る円筒状部の開口周縁部から軸方向に筒状に延び出し、
    前記第一の取付部材に突設された第一の当接部を覆うよ
    うにして内方に屈曲されて、前記支持荷重の入力方向で
    該第一の当接部の外面側に対向位置せしめられている一
    方、前記押圧部材が、該第二の当接部における筒状部分
    を軸直角方向に貫通して挿入されて、前記第一の当接部
    と該第二の当接部の対向面間に介装されている請求項9
    乃至12の何れかに記載の防振支持装置。
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