JPH10251870A - クロムめっき製品 - Google Patents

クロムめっき製品

Info

Publication number
JPH10251870A
JPH10251870A JP5700998A JP5700998A JPH10251870A JP H10251870 A JPH10251870 A JP H10251870A JP 5700998 A JP5700998 A JP 5700998A JP 5700998 A JP5700998 A JP 5700998A JP H10251870 A JPH10251870 A JP H10251870A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nickel
plating layer
thickness
layer
chrome
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5700998A
Other languages
English (en)
Inventor
Arata Fujii
新 藤井
Taiji Yamabe
泰治 山辺
Kiyotaka Funada
清孝 船田
Masatoshi Maruta
正敏 丸田
Masanobu Tsuge
雅信 柘植
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MARUI KOGYO KK
Kizai KK
Original Assignee
MARUI KOGYO KK
Kizai KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MARUI KOGYO KK, Kizai KK filed Critical MARUI KOGYO KK
Priority to JP5700998A priority Critical patent/JPH10251870A/ja
Publication of JPH10251870A publication Critical patent/JPH10251870A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間にわたって高い耐食性と優れた光沢外
観を示す、自動車、建築物等の外装や屋外装飾品として
好適なクロムめっき製品を提供する 【解決手段】 上記クロムめっき製品は、導電性素地
に、金属電気めっき下地層及び厚さが0.15〜3μm
であるか、あるいはリン含有量が3〜7重量%、かつ厚
さが0.15〜20μmである、非金属不活性微粒子
(但し、酸化チタンを除く)を分散含有するニッケル・
リン合金めっき層が順次設けられ、さらにその上にクロ
ム被覆が施されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長期間にわたって高い
耐食性と優れた光沢外観を示す、自動車、建築物等の外
装や屋外装飾品として好適なクロムめっき製品に関する
ものである。さらに詳しくいえば、本発明は、いわゆる
マイクロポーラスめっきを施された製品における耐食性
をいっそう向上させるとともに光沢剤を使用せずに、光
沢外観を付与させたクロムめっき製品に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】亜鉛ダイカスト品、鋼板プレス品、アル
ミニウムダイカスト品、無電解めっきを施し導電性を付
与した合成樹脂成形品などの基材に、銅とニッケルとク
ロム又はニッケルとクロムを順次電気めっきしたもの
が、自動車の装飾用外装用や建築物の外装用として広く
用いられている。
【0003】ところで、ニッケル層上にクロムを電気め
っきした場合、図1の(a)に示すように、めっき時に
発生するクロム層を貫通したピット、クラックなどの欠
陥に起因して、クロム側が陰極、ニッケル側が陽極とな
り、両者間に電流が流れるが、ニッケル側の陽極面積が
小さいため、ニッケル層の腐食電流密度が大きくなり、
腐食が速かに進行する結果、形成された腐食空洞上のク
ロムめっき層が早期に脱離し、短時間で外観を損なうと
いう現象がみられる。
【0004】このような欠点を改良するために、図1の
(b)に示すように、非金属不活性微粒子を分散したニ
ッケルめっき浴でめっきを行い、その微粒子をニッケル
めっき層中に析出させて複合ニッケルめっき層としたの
ち、その上にクロムめっきを施してクロムめっき層に多
数の微孔を形成させることにより陽極の面積を増大させ
て腐食電流密度を小さくし、耐食性を向上させる方法、
いわゆるマイクロポーラスクロムめっき法が知られてい
る。この方法においてはニッケルめっき層を光沢ニッケ
ル層の単層又は、光沢ニッケル層と半光沢ニッケル層の
複層とすることが行われている。
【0005】しかしながら、このマイクロポーラスクロ
ムめっき品には、これが腐食環境にさらされると、腐食
液がクロムめっき層の微孔に侵入し、クロムめっき層と
複合ニッケルめっき層との間で電池を形成し、陽極とな
った複合ニッケルめっき層が溶解、消失しついで光沢ニ
ッケルめっき層が円形状に溶解、消失して空洞化し、ク
ロムめっき層はこれを支持していた複合ニッケル層と光
沢ニッケル層を失うことにより、この空洞内に破片状と
なって折落するか、腐食液によって流失する。この結果
クロムめっき表面に腐食孔が散在し、短期間に霜降り状
の外観になるという欠点がある。
【0006】このような欠点を改善するために、クロム
めっき層と複合ニッケルめっき層との間、複合ニッケル
めっき層と光沢ニッケルめっき層との間、及び光沢ニッ
ケルめっき層と半光沢ニッケルめっき層との間の電位差
を厳密に調整する方法(特開平5−287579号公
報、特開平5−171468号公報)が提案されている
が、電位差は、光沢剤の濃度、電流密度の不均一、かき
まぜ条件、不純物の有無によって左右されるので、これ
を製造ラインにおいては常時一定の範囲に保つことは困
難である。
【0007】さらに、複合ニッケルめっき層を厚付けし
て強度を上げることにより、下地光沢ニッケルめっき層
が空洞化してもクロムめっき層を支持しうるようにする
方法も考えられるが、複合ニッケル層の厚さが増すとと
もにクロムめっき層の表面に曇りを生じ、装飾用として
の価値が低下するので、この方法は不適当である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のマイ
クロポーラスめっき製品のもつ欠点を克服し、過酷な条
件下の使用においても、長期間にわたって高い耐食性と
優れた光沢外観を有するクロムめっき製品を提供するこ
とを目的としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、マイクロ
ポーラスめっき製品の耐食性及び光沢外観の向上につい
て鋭意研究を重ねた結果、複合ニッケルめっき層すなわ
ち非金属不活性微粒子を分散させたニッケルめっき層
を、より高電位である、所定膜厚あるいは所定リン含有
量のニッケル・リン合金めっき層に置き換えてクロム層
との電位差を小さくすることにより、このニッケル・リ
ン合金めっき層の腐食速度を低下させることができ、加
えて光沢ニッケルめっき層の腐食開始を大幅に遅延させ
ることができ、またニッケル・リン合金自体が高い強度
を有するため、腐食により光沢ニッケル層に空洞を生じ
ても長期間にわたりクロム層の支持を可能にし、しかも
光沢剤を使用せずに優れた光沢外観が得られることを見
出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0010】すなわち、本発明は、導電性素地に、金属
電気めっき下地層及び厚さが0.15〜3μmである
か、あるいはリン含有量が3〜7重量%、かつ厚さが
0.15〜20μmである、非金属不活性微粒子(但
し、酸化チタンを除く)を分散含有するニッケル・リン
合金めっき層が順次設けられ、さらにその上にクロム被
覆が施されたことを特徴とするマイクロポーラスクロム
めっき製品を提供するものである。
【0011】本発明における導電性素地としては、鉄、
亜鉛、銅、アルミニウムなどの金属やこれらの合金、無
電解めっきにより導電化処理された各種のセラミックス
やプラスチックス例えばガラス、酸化鉄、陶磁器、AB
S樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリフェニレン
オキシド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素
樹脂などが用いられる。
【0012】これらの導電性素地の上に設けられる金属
電気めっき下地層としては、通常のマイクロポーラスク
ロムめっき製品の場合と同じく、光沢ニッケルめっき層
と半光沢ニッケルめっき層との組合せが一般的に用いら
れる。
【0013】この光沢ニッケルめっき層はその上の層や
被覆に鏡面を付与するとともに、その下地層の半光沢ニ
ッケルめっき層に対する陽極防食の役割を果すもので、
通常のニッケル電気めっき浴例えばワット浴に光沢剤を
添加して形成することができる。この際の光沢剤として
は一次光沢剤として例えば1,5‐ナフタレンジスルホ
ン酸ナトリウム、1,3,6‐ナフタレントリスルホン
酸ナトリウム、サッカリンなどと、二次光沢剤として例
えば1,4‐ブチンジオール、プロパルギルアルコー
ル、アリルスルホン酸ナトリウムなどの組み合わせを用
いることができる。この光沢剤の含有量としては0.0
4〜1.0重量%の範囲が適当である。
【0014】次に半光沢ニッケルめっき層は素地の平滑
性を向上させて、全体の外観性を改善するとともに、柔
軟性に富むので素地の変形や熱膨張を吸収し、層剥離を
抑制する役割を果たすものである。この半光沢ニッケル
めっき層は実質的に硫黄を含まないものであり、この電
位の貴な半光沢ニッケルめっき層を形成するには、例え
ばワット浴にクマリン、ホルマリン、抱水クロラールの
ような光沢剤を添加した電気めっき浴を用いる。
【0015】この半光沢ニッケルめっき層と基体の導電
性素地の間には、素地表面の平滑化に加え、半光沢ニッ
ケルめっき層の電着応力の緩和及び素地の熱膨張の吸収
のために、通常、銅層のような金属下地層を設けるが、
この金属下地層は必ずしも必要ではなく、場合によって
は省くこともできる。本発明においては、クロム被覆の
直接接触する層として、非金属不活性微粒子(但し、酸
化チタンを除く)を分散含有するニッケル・リン合金め
っき層を有することが必要である。
【0016】このニッケル・リン合金めっき層は、酸、
アルカリに対し、良好な耐性を示し、硝酸のような酸化
性の酸にも侵されにくく、金に近い耐薬品性を有する。
このニッケル・リン合金めっき層を形成させるには、無
電解法と電解法とがあるが、低温における析出速度が大
きくめっき時間が短かいこと及び亜リン酸や次亜リン酸
などのリン供給源の添加量によって生成するめっき層中
のリン含有量を制御しうること、リン供給源の消耗量が
少ないこと、浴寿命が長いことから、本発明においては
電解法を用いるのが好ましい。
【0017】本発明における非金属不活性微粒子を含有
するニッケル・リン合金めっき層は、公知の方法例えば
特公平5−60000号公報に記載されている方法に準
じ、公知のニッケル・リン合金めっき浴組成に、非金属
不活性微粒子を添加した液を電解液として用いて形成さ
せることができる。この際のニッケル・リン合金めっき
浴組成におけるニッケル供給源として硫酸ニッケル、塩
化ニッケル、炭酸ニッケルのようなニッケル塩が、また
リン供給源としては、亜リン酸、次亜リン酸又はこれら
の塩がそれぞれ用いられる。このめっき浴組成にはその
ほか、所望に応じ緩衝剤としてホウ酸、錯化剤が加えら
れ、またpH調整剤例えばリン酸、水酸化ナトリウムに
よってpH0.5〜4.0に調整される。
【0018】本発明における非金属不活性微粒子を分散
含有するニッケル・リン合金めっき層を形成するのに好
適なめっき浴組成の例としては、硫酸ニッケル100〜
300g/リットル、塩化ニッケル0〜200g/リッ
トル、炭酸ニッケル0〜100g/リットル、亜リン酸
又は次亜リン酸ナトリウム5g/リットル以上の適当
量、リン酸0〜100g/リットル、残部水の組成を挙
げることができる。
【0019】本発明のニッケル・リン合金めっき層にお
いては、その厚さが0.15〜3μmであるかあるいは
リン含有量が3〜7重量%、かつ厚さが0.15〜20
μmであることが必要である。この厚さが0.15μm
未満では耐食性向上の効果が少ないし、またリン含有量
が3重量%未満あるいは厚さが20μmより厚くなると
光沢めっきが得られにくく装飾的価値が低下する。
【0020】このリン含有量は、ニッケル濃度、リン供
給源濃度、pH、電流密度に左右され、ニッケル塩の量
を少なくしたり、リン供給源の量を増加させたり、pH
を小さくしたり、電流密度を低下させることによって、
ニッケル・リン合金めっき層中のリン含有量を増大する
ことができる。また、陰極電流効率は、リン含有量が増
加するとともに低下する。
【0021】このニッケル・リン合金めっき浴に添加さ
れる非金属不活性微粒子としては、酸化ケイ素、酸化ア
ルミニウム、硫酸バリウム、酸化ジルコニウム、ケイ酸
アルミニウム、ケイ酸カルシウムなどが用いられる。
【0022】めっき液中に分散している状態での非金属
不活性微粒子の粒径は0.01〜20μm、最頻粒径は
1〜9μmが好ましい。20μmを超えると、めっき層
に曇りを生じたり、梨地状のめっきとなり光沢外観の装
飾用として好ましくない。
【0023】非金属不活性微粒子の添加量は0.001
〜30g/リットルの範囲であり、該微粒子の種類と粒
径により添加量を調整する。一般的に0.001g/リ
ットル未満であると顕著な耐食性の向上効果が少なく、
また30g/リットルを超えると、曇りを生じたり、撹
拌で均一な濃度に維持するのが困難になる。
【0024】非金属不活性微粒子の比重は比較的大きい
ので、ニッケル・リン合金めっき浴中で沈降しやすかっ
たり、また該微粒子の水漏れ性と分散性が悪く均一に共
析しにくいので、分散性をよくするために低起泡性のア
ニオン系あるいはノニオン系の界面活性剤の添加が望ま
しい。カチオン系は下地ニッケル層との密着性を低下さ
せるので好ましくない。
【0025】非金属不活性微粒子はニッケル・リン合金
めっき液中に直接加えても良いが、界面活性剤を添加し
た少量の水あるいはニッケル‐リン合金めっき液で撹
拌、超音波等の方法にてあらかじめ懸濁液として調整し
て添加するのが好ましい。めっき浴のかきまぜは従来の
マイクロポーラスクロムめっき法と同じく、空気撹拌、
プロペラ撹拌、ポンプ撹拌等の機械撹拌を採用すること
ができる。
【0026】次に、非金属不活性微粒子を分散含有する
ニッケル・リン合金めっき層の上に施されるクロム被覆
は、従来のマイクロポーラスクロム製品の場合と全く同
様にして形成される。そして、このクロム被覆のめっき
膜厚は0.01〜0.5μm、好ましくは0.1〜0.
3μmの範囲である。0.5μmを超えて厚くなると、
クラックを生じてむしろ耐食性が悪くなる場合があり、
また0.01μm未満では耐摩耗性の点で問題がある。
【0027】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに詳細に説
明する。なお、各例中の耐食性試験はJIS H850
2の規定に従って、キャス試験方法で評価した。この結
果はレイティングナンバーにより示した。また、いずれ
の試料においても素地からの発錆は認められなかったの
で表面腐食のみを評価した。
【0028】実施例1 (1)金属電気めっき下地層の形成 常法により導電化処理されたABS樹脂板(50×90
mm)に、硫酸銅めっき浴を用いて厚さ20μmの銅め
っきを施したものを導電性素地として用い、次の組成及
び条件により、金属めっき下地層を形成させた。
【0029】すなわち、先ず硫酸ニッケル300g/リ
ットル、塩化ニッケル60g/リットル、ホウ酸45g
/リットル、クマリン0.1g/リットルを含みpH
4.0の電解液を用い、温度50℃、電流密度3A/d
の条件下で電解めっきを行い、厚さ12μmの半光
沢ニッケルめっき層を形成させた。
【0030】次いで、この上に硫酸ニッケル300g/
リットル、塩化ニッケル60g/リットル、ホウ酸45
g/リットル、一次光沢剤としてサッカリン2g/リッ
トル、二次光沢剤として1,4‐ブチンジオール0.2
g/リットルを含みpH4.0の電解液を用い、温度5
0℃、電流密度3A/dmの条件下で電解めっきを行
ない、厚さ8μmの光沢ニッケル層を形成させた。
【0031】(2)非金属不活性微粒子を分散したニッ
ケル・リン合金めっき層の形成 金属電気めっき下地層を設けた試料の上に、硫酸ニッケ
ル210g/リットル、塩化ニッケル90g/リット
ル、亜リン酸20g/リットル、リン酸100g/リッ
トル、酸化ケイ素微粒子(最頻径8.3μm)20g/
リットル及びノニオン性界面活性剤0.02g/リット
ルを含み、pH0.5の電解液を用い、温度55℃、電
流密度3A/dmの条件下で電解めっきを行い、微粒
子を分散した厚さ3μm、リン含有量9重量%のニッケ
ル・リン合金めっき層を形成させた。
【0032】(3)クロムめっき層の形成 前記の電解めっき層をもつ試料で、無水クロム酸200
g/リットル、硫酸1.5g/リットル、ケイフッ化カ
リウム5g/リットルを含む電解液を用い、温度46
℃、電流密度15A/dmの条件下で電解めっきを行
い、厚さ0.2μmのクロムめっき被覆を施した。この
ようにして、マイクロポーラスクロムめっき製品を製造
した。
【0033】実施例2 工程(2)を、硫酸ニッケル150g/リットル、塩化
ニッケル40g/リットル、亜リン酸20g/リット
ル、微粒状酸化ジルコニウム(最頻径4.5μm)5g
/リットル、ノニオン性界面活性剤0.01g/リット
ルを含みpH0.8の電解液を用い、温度60℃、電流
密度2.0A/dmの条件下で行って、微粒子を分散
した厚さ3μm、リン含有量16重量%のニッケル・リ
ン合金めっき層を形成させるように変えた以外は実施例
1と全く同様にして、マイクロポーラスクロムめっき製
品を製造した。
【0034】実施例3 工程(2)を、硫酸ニッケル250g/リットル、塩化
ニッケル5g/リットル、次亜リン酸ナトリウム10g
/リットル、錯化剤50g/リットル、微粒状酸化ケイ
素(最頻径8.3μm)20g/リットル、アニオン性
界面活性剤0.03g/リットルを含みpH3.5の電
解液を用い、温度50℃、電流密度3A/dmの条件
下で行って、微粒子を分散した厚さ3μm、リン含有量
7重量%のニッケル・リン合金めっき層を形成させるよ
うに変えた以外は実施例1と全く同様にして、マイクロ
ポーラスクロムめっき製品を製造した。
【0035】実施例4 工程(2)を、硫酸ニッケル150g/リットル、塩化
ニッケル150g/リットル、亜リン酸20g/リット
ル、リン酸100g/リットル、微粒状酸化アルミニウ
ム(最頻径2.1μm)1g/リットル、アニオン性界
面活性剤0.05g/リットルを含み、pH0.5の電
解液を用い、温度55℃、電流密度5A/dmの条件
下で行って、微粒子を分散した厚さ3μm、リン含有量
5重量%のニッケル・リン合金めっき層を形成させるよ
うに変えた以外は、実施例1と全く同様にしてマイクロ
ポーラスクロムめっき製品を製造した。
【0036】比較例 工程(2)を、硫酸ニッケル210g/リットル、塩化
ニッケル90g/リットル、ホウ酸40g/リットル、
微粒状酸化ケイ素(最頻径8.3μm)20g/リット
ルを含み、pH3.5のリンを含まない電解液を用い、
温度55℃、電流密度4A/dmの条件下で行って、
微粒子を分散した厚さ0.25μmのニッケルめっき層
を形成させるように変えた以外は、実施例1と同様にし
てマイクロポーラスクロムめっき製品を製造した。
【0037】参考例 実施例1〜4及び比較例で得た試料について、キャス試
験を240時間まで行った。その結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】これから明らかなように、本発明のマイク
ロポーラスクロムめっき製品は、長期間にわたり優れた
耐食性を保ち、従来の製品のように腐食孔に起因する外
観劣化をもたらすことがない。
【0040】
【発明の効果】従来のマイクロポーラスクロムめっき製
品は、過酷な条件下で長期間にわたって使用すると、腐
食孔が拡大し、遂には部分的なクロム被覆層の欠落をも
たらすが、本発明のマイクロポーラスクロムめっき製品
は、過酷な条件下で長期間にわたって使用してもクロム
被覆層の欠落はなく、したがって外観が劣化することは
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 通常のクロムめっき品とマイクロポーラスク
ロムめっき品との腐食の進行状態を説明するための模式
断面図。
フロントページの続き (72)発明者 船田 清孝 神奈川県横浜市金沢区福浦2−10−4 キ ザイ株式会社内 (72)発明者 丸田 正敏 神奈川県横浜市金沢区福浦2−10−4 キ ザイ株式会社内 (72)発明者 柘植 雅信 神奈川県横浜市金沢区福浦2−10−4 キ ザイ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性素地に、金属電気めっき下地層及
    び厚さが0.15〜3μmである、非金属不活性微粒子
    (但し、酸化チタンを除く)を分散含有するニッケル・
    リン合金めっき層が順次設けられ、さらにその上にクロ
    ム被覆が施されたことを特徴とするマイクロポーラスク
    ロムめっき製品。
  2. 【請求項2】 導電性素地に、金属電気めっき下地層及
    びリン含有量が3〜7重量%、かつ厚さが0.15〜2
    0μmである、非金属不活性微粒子(但し、酸化チタン
    を除く)を分散含有するニッケル・リン合金めっき層が
    順次設けられ、さらにその上にクロム被覆が施されたこ
    とを特徴とするマイクロポーラスクロムめっき製品。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のニッケル・リン合金めっ
    き層中のリン含有量が3〜7重量%である請求項1記載
    のマイクロポーラスクロムめっき製品。
  4. 【請求項4】 クロム被覆の厚さが0.01〜0.5μ
    mである請求項1、2又は3記載のマイクロポーラスク
    ロムめっき製品。
  5. 【請求項5】 金属電気めっき下地層が光沢ニッケル層
    と半光沢ニッケル層を含む請求項1ないし4のいずれか
    に記載のマイクロポーラスクロムめっき製品。
  6. 【請求項6】 非金属不活性微粒子が酸化ケイ素、酸化
    アルミニウム、硫酸バリウム、酸化ジルコニウム、ケイ
    酸アルミニウム、ケイ酸カルシウムである請求項1ない
    し5のいずれかに記載のマイクロポーラスクロムめっき
    製品。
JP5700998A 1998-03-09 1998-03-09 クロムめっき製品 Pending JPH10251870A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5700998A JPH10251870A (ja) 1998-03-09 1998-03-09 クロムめっき製品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5700998A JPH10251870A (ja) 1998-03-09 1998-03-09 クロムめっき製品

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6075697A Division JPH07278845A (ja) 1994-04-14 1994-04-14 クロムめっき製品及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10251870A true JPH10251870A (ja) 1998-09-22

Family

ID=13043459

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5700998A Pending JPH10251870A (ja) 1998-03-09 1998-03-09 クロムめっき製品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10251870A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006070894A (ja) * 2004-08-06 2006-03-16 Yamaha Motor Co Ltd エンジン用部品
DE102007021390A1 (de) * 2007-05-04 2008-11-06 Weber-Hydraulik Gmbh Mechanik-Bauteil sowie dessen Herstellungsverfahren
DE102008049790A1 (de) 2008-10-03 2010-04-08 Weber Hydraulik Gmbh Hydraulikzylinder sowie dessen Herstellungsverfahren
JP2011528063A (ja) * 2008-07-15 2011-11-10 アトーテヒ ドイッチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 基材上に金属を電着する方法
JP2014080288A (ja) * 2012-09-26 2014-05-08 Nimei Seiki Co Ltd 綾振りドラム及び糸巻取装置
WO2020184289A1 (ja) * 2019-03-12 2020-09-17 株式会社Jcu マイクロポーラスめっき液およびこのめっき液を用いた被めっき物へのマイクロポーラスめっき方法
EP3445892B1 (de) 2016-04-22 2023-05-31 Grohe AG Verfahren zur beschichtung eines gegenstands mittels eines mehrschichtsystems mit einer nickel-phosphor-legierung

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006070894A (ja) * 2004-08-06 2006-03-16 Yamaha Motor Co Ltd エンジン用部品
DE102007021390A1 (de) * 2007-05-04 2008-11-06 Weber-Hydraulik Gmbh Mechanik-Bauteil sowie dessen Herstellungsverfahren
EP1997939A1 (de) 2007-05-04 2008-12-03 Weber-Hydraulik GmbH Hydraulikzylinder sowie dessen Herstellungsverfahren
DE102008048892A1 (de) 2007-05-04 2010-04-01 Weber-Hydraulik Gmbh Hydraulikzylinder sowie dessen Herstellungsverfahren
JP2011528063A (ja) * 2008-07-15 2011-11-10 アトーテヒ ドイッチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 基材上に金属を電着する方法
DE102008049790A1 (de) 2008-10-03 2010-04-08 Weber Hydraulik Gmbh Hydraulikzylinder sowie dessen Herstellungsverfahren
JP2014080288A (ja) * 2012-09-26 2014-05-08 Nimei Seiki Co Ltd 綾振りドラム及び糸巻取装置
EP3445892B1 (de) 2016-04-22 2023-05-31 Grohe AG Verfahren zur beschichtung eines gegenstands mittels eines mehrschichtsystems mit einer nickel-phosphor-legierung
WO2020184289A1 (ja) * 2019-03-12 2020-09-17 株式会社Jcu マイクロポーラスめっき液およびこのめっき液を用いた被めっき物へのマイクロポーラスめっき方法
JPWO2020184289A1 (ja) * 2019-03-12 2020-09-17
CN113557325A (zh) * 2019-03-12 2021-10-26 株式会社杰希优 微孔镀液及使用了该镀液的对被镀物的微孔镀敷方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7368047B2 (en) Method of preparing copper plating layer having high adhesion to magnesium alloy using electroplating
US2745799A (en) Processes for coating aluminum and alloys thereof
JP6134354B2 (ja) ニッケル及び/又はクロムメッキ部材
CN104775142B (zh) 一种超耐蚀镀镍-铬部件及其制造方法
US2927066A (en) Chromium alloy plating
JP2781362B2 (ja) クロムめっき製品の製造方法
CN103614751A (zh) 一种连铸结晶器铜板镍锰合金电镀层及其制备工艺
US4960653A (en) Method of copper-nickel-cromium bright electroplating which provides excellent corrosion resistance and plating film obtained by the method
US20060257683A1 (en) Stainless steel electrolytic coating
JPH10251870A (ja) クロムめっき製品
US3970527A (en) Electroformation of the running track of a rotary internal combustion engine
US4617096A (en) Bath and process for the electrolytic deposition of gold-indium alloys
US20040074775A1 (en) Pulse reverse electrolysis of acidic copper electroplating solutions
JPH05503316A (ja) 陽極酸化性金属基体に仕上げコーティングを被着する方法およびその製品
JPH07278845A (ja) クロムめっき製品及びその製造方法
KR930002744B1 (ko) 니켈 도금액, 구리-니켈-크롬 또는 니켈-크롬 전기도금 방법 및 이 도금 방법에 의한 도금 피막
CN109112583B (zh) 一种珍珠镍电镀工艺
US3892638A (en) Electrolyte and method for electrodepositing rhodium-ruthenium alloys
CN106191968A (zh) 一种电镀超硬磨料切割线的制作方法
CN104775143B (zh) 多层超耐蚀镀镍-铬部件及其制造方法
JPH06240490A (ja) 耐食性クロムめっき
US4435254A (en) Bright nickel electroplating
US2755537A (en) Electroplated article
EP2218804A1 (en) Copper-zinc alloy electroplating bath and plating method using the copper-zinc alloy electroplating bath
CN114808050B (zh) 一种纳米镀镍药液及镀镍方法