JPH10251417A - バッグインボックス用シーラントフィルムおよび袋 - Google Patents

バッグインボックス用シーラントフィルムおよび袋

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JPH10251417A
JPH10251417A JP5327797A JP5327797A JPH10251417A JP H10251417 A JPH10251417 A JP H10251417A JP 5327797 A JP5327797 A JP 5327797A JP 5327797 A JP5327797 A JP 5327797A JP H10251417 A JPH10251417 A JP H10251417A
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JP
Japan
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film
bag
box
bib
resistance
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JP5327797A
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English (en)
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Yasuhiro Inagaki
泰博 稲垣
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐ピンホール性や耐衝撃性を保ちながら加工適
性やシール性が良好でしかも耐熱性に優れホット充填に
好適であり、かつ適度なコシや滑り性を持ったBIB用
シーラントフィルム、およびこのフィルムを用いて得ら
れるBIB用袋を提供する。 【解決手段】 密度0.900〜0.925g/c
3 、メルトインデックス0.1〜4.5の範囲にある
直鎖状低密度ポリエチレン30〜90重量%と、ポリプ
ロピレン系軟質樹脂10〜70重量%とからなるフィル
ムである。その少なくとも片面すなわち内容物と接触す
る面は、十点平均粗さで5μm以上の凹凸面になされて
いる。このバッグインボックス用シーラントフィルムを
用いてバックインボックス用袋が作製される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バッグインボック
ス用の袋の製作に特に適したシーラントフィルムに関
し、さらに、このフィルムを用いて得られるバッグイン
ボックス用袋に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液体包装の分野では、重くて取り
扱いに不便である上に使用後に嵩ばる缶やビンに代わっ
て、使用後焼却が可能で折り畳むこともできて置き場所
を取らない、プラスチックフィルムを用いた軟包装材料
が普及しており、輸液バックなどの医療製品にまで及ん
でいる。
【0003】このような軟包装材料は、缶やビンに比べ
て軽い上に、包装コストや物流コストを低減できる点か
らもメリットが大きく、同材料への切り替えが益々進む
傾向がある。
【0004】液体軟包装材は、一般に熱シール可能なシ
ーラントフィルムとポリアミド延伸フィルム等とをラミ
ネート加工により複合化し、このラミネートフィルムを
製袋して包装袋としたものである。しかし、数リットル
を超えるような大量液体の包装となると、袋のみでは耐
えきれないため、バッグインボックス(以下BIBと略
記する)と呼ばれる包装形態が採用されている。ここ
で、BIBとは、注ぎ口を取付けた袋を段ボール箱など
に収納し、この袋に液体を充填し、使用、流通に耐える
よう設計された複合容器をいう。
【0005】BIB用の袋には、真空成形、中空成形な
どによる成形タイプと、フィルムを熱シールして製袋す
るフィルムタイプとがある。そして被包装物はほとんど
の場合液体であるため、これが破袋時に他の包装物を汚
さないよう袋は幾重かの複袋となっている。
【0006】BIBの袋に用いられるフィルムとして
は,流通時の衝撃や繰り返し負荷が加わった際にピンホ
ールが発生しにくいこと(耐ピンホール性)、流通時の
他、梱包時や使用時の衝撃によるフィルムの破れが起こ
りにくいこと(耐衝撃性)が要求される。また、製袋加
工や注ぎ口を取り付ける工程が必要なことから適度な剛
性(柔軟性)や熱シールができること(加工適性)が求
められる。
【0007】このような包装の要求に対し、従来は、柔
軟で耐ピンホール性の良いエチレン−酢酸ビニル共重合
体(以下EVAと略記する)が使用されていたが、液体
食品用BIBの普及が進むにつれて、EVA臭気のない
ポリエチレン、特に高強度である直鎖状低密度ポリエチ
レン(以下LLDPEと略記する)を用いたフィルムが
開発されつつある。しかし、LLDPEのみでは耐ピン
ホール性、耐衝撃性、柔軟性、加工適性などの諸要求を
同時に満たすことが困難であるたため、EVAとポリエ
チレンを共押出して、柔軟性を改良したフィルムを得た
り(特開昭59−64357号公報参照)、使用するL
LDPEにさらに低密度のLLDPEやエチレン−α−
オレフィン共重合ゴムをブレンドした層を中間に設けた
りして対応していた(特開平4−163041号公報参
照)。また、LLDPE樹脂単独からなるフィルムの例
としては、気相・低圧法で重合された密度0.910g
/ml以下のLLDPE樹脂からなるフィルムの両面に
エンボス加工が施されたBIB用フィルムが知られてい
る(特開平2−19276号公報参照)。
【0008】近年、食品包装分野では、被包装物の殺菌
や、充填時の効率向上を目的として充填物の粘度を低下
させるため被包装物を加熱しながら充填する「ホット充
填」と呼ばれる充填方法や、包装材料そのものや被包装
物のボイル殺菌が頻繁に行われるようになって来てい
る。この場合、特開昭59−64375号公報記載のフ
ィルムに代表されるような従来のEVAフィルムでは、
耐熱収縮性が不足し、内容物が冷却していくにつれ袋に
シワが発生するなどの問題があった。このように耐熱性
に難点のある包材では、袋が熱により白化するなどとい
った問題も発生した。
【0009】また、特開平4−163041号公報記載
のフィルムのように、密度が低いLLDPEにエチレン
−α−オレフィン共重合ゴムをブレンドしたフィルムで
は、袋の内面同士が融着するなどのため、抗ブロッキン
グ剤の添加が余儀なくされていた。抗ブロッキング剤の
添加は、フィルムの耐衝撃性や耐ピンホール性の低下を
招き、望ましくない。
【0010】特開平2−19276号公報記載のフィル
ムは、衝撃強度を保つため使用せざるを得ない密度0.
910g/ml以下のLLDPE樹脂からなるフィルム
の両表面に深さ10〜25μmのエンボス加工を施すこ
とにより、フィルム表面のブロッキングを防いだもので
ある。しかし、このフィルムは低密度LLDPEのため
耐熱性に難点があり、また両面に加工が施されているた
め、ラミネート加工時の接着剤の塗布にバラツキが起き
やすい等、シーラント材としては使用に制限があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、上記
のように、耐ピンホール性や耐衝撃性を保ちながら加工
適性やシール性を満足させようとする場合、密度が低い
LLDPEやEVAフィルムを使用するが、このような
樹脂フィルムでは、上記諸特性を満足させると同時に耐
熱性をも満足させることは極めて困難であった。
【0012】本発明の目的は、耐ピンホール性や耐衝撃
性を保ちながら加工適性やシール性が良好でしかも耐熱
性に優れホット充填に好適であり、かつ適度なコシや滑
り性を持ったBIB用シーラントフィルム、およびこの
フィルムを用いて得られるBIB用袋を提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
密度0.900〜0.925g/cm3 、メルトインデ
ックス0.1〜4.5の範囲にある直鎖状低密度ポリエ
チレン30〜90重量%と、ポリプロピレン系軟質樹脂
10〜70重量%とからなるフィルムであって、少なく
とも内容物と接触する面が、十点平均粗さで5μm以上
の凹凸面になされている、BIB用シーラントフィルム
である。
【0014】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のフィルムを用いて作製した、バックインボックス用
袋である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明で用いるLLDPEは、密
度0.900〜0.925g/cm3 、好ましくは0.
905〜0.915g/cm3 を有し、メルトインデッ
クス(以下MIと略記する、単位はg/10分)が0.
1〜4.5、好ましくは0.6〜3.5の範囲にあるも
のである。
【0016】LLDPEの密度が上記範囲を下回った場
合、フィルムの耐熱性が不十分となることがあり、逆に
上回った場合、フィルムの耐ピンホール性が劣ってしま
う恐れがある。また、LLDPEのMIが上記範囲を上
回った場合、所望の耐衝撃性が発現しないことがある。
【0017】本発明に使用するLLDPE樹脂の製造法
は特に限定されないが、共重合されるコモノマーの炭素
数が多いLLDPE樹脂の方が大きな強度を有するた
め、溶液法が好ましい。
【0018】また、本発明に使用するLLDPE樹脂を
製造する際の重合触媒は特に限定されず、たとえば一般
に用いられるチーグラー・ナッタ系の触媒や、遷移金属
に有機分子を配位させたメタロセン触媒が用いられる。
【0019】他方、上記LLDPEにブレンドするポリ
プロピレン系軟質樹脂(以下PP系軟質樹脂と略記す
る)の重量平均分子量は8万〜50万、好ましくは15
万〜35万の範囲にある。この値が8万を下回ると、得
られるフィルムの耐衝撃性が不十分となる場合があり、
また50万を超えると得られるフィルムの柔軟性が損わ
れ、耐折れ性や耐ピンホール性が劣る場合がある。
【0020】また、上記PP系軟質樹脂のクロス分別法
による各温度範囲での溶出量は、PP系軟質樹脂の全重
量に対して、10℃以下で45〜80重量%、10℃超
〜70℃で5〜45重量%、70℃超〜95℃で0〜2
0重量%、95℃超〜125℃で5〜35重量%であ
る。特に10℃以下の溶出量が45重量%未満になる
と、得られるフィルムは柔軟性に欠け、耐折れ性や耐ピ
ンホール性が低下し、また80重量%を超えるとフィル
ムが非常に柔軟となり、加工適性に欠ける恐れがある。
【0021】本発明で使用されるPP系軟質樹脂におい
て、重量平均分子量やクロス分別法の各温度の溶出量が
上記範囲内にあることは、柔軟性、耐熱性、耐ピンホー
ル性等に優れたフィルムを得る上で重要である。
【0022】PP系軟質樹脂を特定するための指標とし
て採用されているクロス分別法は、以下に示すとおりで
ある。
【0023】先ず、PP系軟質樹脂を140℃あるいは
PP系軟質樹脂が完全に溶解する温度のo−ジクロロベ
ンゼンに溶解し、次いで、この溶液を一定速度で冷却
し、予め用意しておいた不活性担体の表面に薄いポリマ
ー層を生成させる。この時、PP系軟質樹脂成分は、結
晶性の高い順、および分子量の大きい順にポリマー層と
して生成する。
【0024】次に、温度を連続的または段階的に上昇さ
せ、順次溶出した成分の濃度を検出して、成分分布(結
晶性分布)を測定する。これは温度上昇溶離分別(Tempe
rature Rising Elution Fractionation ;TREF) と呼ば
れる方法である。同時に、順次溶出した成分を高温型G
PC (Size Exclusion Chromatograph; SEC)により分析
して、分子量と分子量分布を測定する。本発明では、上
述した温度上昇溶離分別部分と高温型GPC部分の両者
をシステムとして備えているクロス分別クロマトグラフ
装置(三菱化学社製CFC−T150A型)を使用して
測定を行った。
【0025】本発明において用いられるPP系軟質樹脂
は、例えば、以下に示すような多段重合法によって製造
される。
【0026】まず第1段階として、チタン化合物触媒成
分および有機アルミニウム化合物触媒成分の存在下にプ
ロピレンモノマーを単独重合させ、もしくは、プロピレ
ンモノマーとエチレンモノマーまたはα−オレフィンモ
ノマーとを共重合させ、プロピレン単独重合体、プロピ
レン−エチレン共重合体、プロピレン−α−オレフィン
共重合体等のチタン含有ポリオレフィンを得る。α−オ
レフィンモノマーとしては、1−ブテン、1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘ
プテン、1−オクテン等が用いられる。特に、1−ブテ
ンが好適に用いられる。
【0027】ついで第2段階として、上記チタン化合物
触媒成分および有機アルミニウム化合物触媒成分、上記
単独重合体または共重合体を製造した後の反応液に、プ
ロピレンモノマー、エチレンモノマーおよび/またはα
−オレフィンモノマーを加えて上記チタン含有ポリオレ
フィンと共重合させることにより、PP系軟質樹脂が得
られる。このとき第2段階における添加成分は、1段で
加えられても2段で加えられてもよい。すなわちこの重
合反応は全体として3段以上の多段重合であってもよ
い。
【0028】このようなPP系軟質樹脂に前記LLDP
Eを混合し、得られた混合物をフィルムとする。この混
合比は、重量で、LLDPE:PP系軟質樹脂=30〜
90:10〜70、好ましくは50〜80:20〜50
である。PP系軟質樹脂の混合割合が小さすぎるとフィ
ルム柔軟性が不足し、多すぎるとヒートシール強度が発
現しにくくなり、加工適性が低下することがある。
【0029】上記フィルムの製造方法は特に限定される
ものではないが、例えぱ、インフレーション押出成形法
やTダイ押出成形法などの通常のプラスチックフィルム
成形法が適用できる。また、上記フィルムは単層で製袋
に使用するほかに、同フィルムを複数枚積層しこの積層
フィルムを製袋に使用することができる。多層構成の場
合も、全層中のPP系軟質樹脂の含有量は10〜70重
量%である。この含有量が70重量%を上回ると、充分
なシール強度が発現しない場合がある。
【0030】本発明によるBIB用シーラントフィルム
は、少なくとも内容物と接触する面が、十点平均粗さ(R
z)で5μm以上の凹凸面になされているものである。こ
の十点平均粗さが5μmを下回ると、充分な滑り性や抗
ブロッキング性が発現しない。ただし、十点平均粗さは
15μm以下であることが好ましい。
【0031】このような凹凸加工をフィルム表面に施す
には、所要の表面粗さを有するエンボスロールを用いて
表面加工を行うのが好ましい。例えば、Tダイ成形の場
合、十点平均粗さで5μm以上のエンボスロールをTダ
イ成形機の最初の冷却ロールに取り付け、ダイスから押
し出されて来たフィルムの表面をエンボスロールで凹凸
加工する。インフレーション成形の場合は、引取ロール
にてフィルムを引取った後、フィルムを溶融しない程度
に再加熱し、この加熱フィルムをエンボスロールで凹凸
加工する。
【0032】本発明によるBIB用シーラントフィルム
は同フィルムだけでBIB用の袋に製袋することもでき
るが、このフィルムを他の基材フィルムと積層して液体
包装用の複合フィルムを得、この複合フィルムでBIB
用の袋に製袋することもできる。この複合フィルムは、
本発明によるBIB用シーラントフィルムの非エンボス
加工面にコロナ処理などの表面処理を施し、この表面処
理面にポリアミド樹脂やポリエチレンテレフタレート樹
脂などの延伸フィルムのような基材フィルムを貼合せる
ことによって製作される。この場合の貼合せ方法は、一
般に行われているラミネート方法でよく、ドライラミネ
ートや無溶剤ラミネートなどが例示される。
【0033】本発明によるシーラントフィルムは、上記
のような凹凸面を形成することによって、スリップ剤や
アンチブロッキング剤などの添加剤を加えなくても、充
分な滑り性や抗ブロッキング性を示す。ただし、製膜の
際、または予め原料樹脂に、一般に用いられているスリ
ップ剤やアンチブロッキング剤や熱安定剤や紫外線吸収
剤等の添加剤を、フィルムの性質を損わない範囲におい
て適宜添加しても構わない。
【0034】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明は下記に限定
されるものではない。 実施例1 密度0.915g/cm3 、190℃におけるMI1.
0g/10分であるLLDPE(出光石油化学社製、
「モアテック0128N」)60重量%に、密度0.8
95g/cm3 、230℃におけるメルトフローレート
0.8g/10分であるPP系軟質樹脂(モンテルJP
O社製、「キャタロイKS081P」)40重量%を混
合し、得られた樹脂混合物を、十点平均粗さで9.6μ
mのエンボスロールを取り付けたTダイ成形機にて、片
面が凹凸面になされている厚味80μmのフィルムに製
膜した。
【0035】この実施例で使用したPP系軟質樹脂は、
クロス分別法による溶出量が、樹脂の全重量に対して、
10℃以下で48重量%、10℃超〜70℃で19重量
%、70℃超〜95℃で5重量%、95℃超〜125℃
で28重量%であるものであった。この樹脂の平均分子
量は31万であった。
【0036】実施例2 LLDPEとして、密度0.920g/cm3 、190
℃におけるMI2.0g/10分であるLLDPE
(出光石油化学社製、「モアテック0238CN」)6
0重量%を用いた点を除いて、実施例1と同様の操作で
製膜をして、片面が凹凸面になされている厚味80μm
のフィルムを得た。
【0037】比較例1 実施例1に使用した樹脂混合物に、スリップ剤700p
pmと抗ブロッキング剤5000ppmとを練り込んだ
マスターバッチを加え、得られた混合物をインフレーシ
ョン法によりフィルムに製膜し、厚味80μmのフィル
ムを得た。ただし、エンボス加工は行わなかった。
【0038】比較例2 樹脂混合物の代わりに、上記LLDPEだけを用いた
点を除いて、比較例1と同様の操作で製膜をして厚味8
0μmのフィルムを得た。
【0039】比較例3 樹脂混合物の代わりに、上記LLDPEだけを用いた
点を除いて、比較例1と同様の操作で製膜をして厚味8
0μmのフィルムを得た。
【0040】比較例4 樹脂混合物の代わりに、酢酸ビニル含量10%のEVA
だけを用いた点を除いて、比較例1と同様の操作で製膜
をして厚味80μmのフィルムを得た。
【0041】性能評価 実施例および比較例で得られたフィルムを対象とし、表
1に示す項目について、性能評価の試験を行った。各試
験の方法は下記の通りである。
【0042】十点平均粗さ:JIS B−0601の方
法に従って測定した。
【0043】引張弾性率:15mm幅の短冊状のフィル
ムを用意し、これを間隔50mmの一対のチャックで挟
み、500mm/分の速度で引張った時の応力から弾性
率を求めた。
【0044】ダートインパクト強度:JIS K−71
24の方法に従って測定した。
【0045】ブロッキング強度:重ね合わせた2枚の1
00cm2 のフィルムに90℃の環境下で5kgの荷重
を24時間かけた後、そのブロッキングの強度をAST
M−D1893に従って測定した。また、手でフィルム
を剥離し、その際のブロッキング感を下記の3段階で官
能評価した。
【0046】 ○:簡単に剥がれる、 △:ブロッキングしているが極わずかの力で剥がれる、 ×:完全にブロッキングしている。
【0047】ゲルボフレックス:ASTM−F392に
従って測定した。すなわち、A4サイズにカットしたフ
ィルムを3000回屈曲し、発生したピンホールの数を
測定した。
【0048】ホットパック試験:まず200×200m
mの2枚の方形のフィルムを重ね合わせて、凹凸面が内
面になるようにして、3辺の周縁部をシールし、1辺の
周縁部が開いた袋を製袋した。この袋に温度90℃の熱
水約150mlを充填し、開口部をシールして、48時
間室温にて放冷した後、目視観察によって袋のシワの有
無および融着の有無を調べ、下記の3段階で評価した。
【0049】 ○:変化なし、 △:軽い融着または軽いシワが発生、 ×:融着またはシワが発生。
【0050】得られた試験結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】表1から明らかなように、実施例のフィル
ムはいずれも、引張弾性率から、EVAフィルム並の適
度な柔軟性を示し加工適性に優れ、ダートインパクト強
度試験から、フィルムの高い耐面衝撃性を有し、ブロッ
キング強度試験から、良好な抗ブロッキング性を示し、
ゲルボフレックス試験から、耐ピンホール性に優れたも
のであることが認められ、よってBIBに適したフィル
ムであることがわかる。さらに、ホットパック試験か
ら、このフィルムは特にホット充填に適したBIB用シ
ーラントフィルムであることが認められる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、非常に高い耐衝撃性
と、良好な耐ピンホール性を有し、加工適性やシール性
が良好でしかも耐熱性に優れホット充填に好適であるB
IB用シーラントフィルムを提供することができる。
【0054】また、本発明によるフィルムは、抗ブロッ
キング剤やスリップ剤を含まなくとも、良好な滑り性を
有する。
【0055】以上のように、耐衝撃性や耐ピンホール性
に優れ、かつ添加剤を含まなくとも抗ブロッキング性に
優れたシーラントフィルムを得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密度0.900〜0.925g/c
    3 、メルトインデックス0.1〜4.5の範囲にある
    直鎖状低密度ポリエチレン30〜90重量%と、ポリプ
    ロピレン系軟質樹脂10〜70重量%とからなるフィル
    ムであって、少なくとも内容物と接触する面が、十点平
    均粗さで5μm以上の凹凸面になされている、バッグイ
    ンボックス用シーラントフィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフィルムを用いて作製し
    た、バックインボックス用袋。
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