JP3795264B2 - 低温雰囲気下でのヒートシール強度が優れた包装用フィルム及び包装体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として食品包装用として用いられる片面もしくは両面ヒートシーラブル2軸延伸ポリプロピレン(以下OPPと略す)フィルムに関し、特に低温雰囲気下で充填・保存される食品包装用フィルムにあたり、常温下での高ヒートシール強度はもちろんのこと、低温雰囲気下でも高ヒートシール強度に優れた包装用フィルムに関し、中でも接着剤を用いないでヒートシール層を積層して簡易に製造される包装用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、もやし・ネギ・果実類・種々のカット野菜の詰め合わせ・ちくわ、蒲鉾といった水産練り製品などを包装するには、フィルムを袋状にして、これに被包装体を詰め込み密封する形態が用いられている。これらの包装用フィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレンなどの無延伸フィルムが用いられていたが、近年、ヒートシール性を付与したOPPフィルムが用いられるようになってきた。この理由としては、OPPフィルムの持つ、腰、パリット感・光沢・透明性・作業性が被包装体を新鮮に見せ商品価値を高める為、販売者・消費者双方から受け入れられているためである。
【0003】
一般にOPPフィルムに簡易的にヒートシール性を付与したものとしては、融点120〜145°Cくらいのプロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン3元ランダム共重合体、もしくはこれらに低結晶性のプロピレン−αオレフィン共重合体などを混合したもの、又は低密度ポリエチレン(以下LDPEと略す)、直鎖状低密度ポリエチレン(以下LLDPEと略す)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下EVAと略す)などを積層したフィルムが提案されている。これらは、共押出し・押し出しラミネーション法などによって簡易的に製造することが可能であり広く普及している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述の野菜類や水産練り製品類を包装する上で大切なことは、これらの被包装体はそれほど軽いものではないので、ある程度の高ヒートシール強度、さらには、低温雰囲気下で充填・搬送・陳列されるため、低温雰囲気下でもその高ヒートシール強度を維持もしくはそれ以上であることが要求される。
また、これら野菜類や水産練り製品包装方法として、例えば袋製造コンバーターなどでは、常温雰囲気下にてフィルムを袋状に製袋したものをあらかじめ作製し、野菜製造業者がその製袋品を購入し、低温雰囲気下にて詰め込みパックしていくという包装形態もとられる。袋のヒートシール強度は常温雰囲気下にて製袋した段階でチェックされる為、たとえその時点では問題が無くても、実際に野菜製造業者が低温雰囲気下にてパックする時にヒートシール強度が低下してしまっていると破袋等のトラブルが生じて問題である。
また当然のことながらフィルムの透明性・光沢・滑性・耐ブロッキング性・腰さらにはコストパフォーマンス性も要求される。
【0005】
しかるに、前述のプロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン3元ランダム共重合体やもしくはそれらに低結晶性のプロピレン−αオレフィン共重合体を混合したものをヒートシール層に用いたOPPフィルムでは、フィルムの透明性・光沢・滑性・常温下でのヒートシール強度等は優れるものの、プロピレン系樹脂は低温雰囲気下では脆くなりやすく、低温雰囲気下でヒートシール強度が低下しやすく、その為破袋などのトラブルが発生することが稀にあり満足するものではない。また、ヒートシール強度の絶対値も大きくなく、満足いくものではない。
【0006】
LDPEやチーグラー系触媒下にて重合したLLDPEをヒートシール層に用いたものは、低温下でのヒートシール強度の低下は少ないものの、元来、プロピレン系樹脂とは接着性が乏しく、まれに層間剥離することがあり満足いくものではない。さらには、製造段階で発生する不良品やスリット耳などを再生原料として使用しようとすると、LDPEやチーグラー系触媒下にて重合したLLDPEはプロピレン系樹脂とは相容性が乏しく透明性の悪化を招くため、好適に使用され難い。
【0007】
EVAをヒートシール層に用いたものは、低温下でのヒートシール強度には優れるものの、フィルムの滑性や耐ブロッキング性が悪くなりがちであり、その解消策としてシリカ等のアンチブロッキング剤を多量に混合すれば透明性が悪化する。また前記と同様に不良品や耳ロスを再生原料として使用しようとすると、透明性が悪化するばかりか、ヤケやボツ等が発生するため結果としてコスト高のフィルムになりがちで好適に使用できない。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の項1〜3からなる。
【0009】
(項1)結晶性ポリプロピレンによる基材層(A)と、プロピレン−エチレンランダム共重合体90〜65重量%またはプロピレン−エチレン−ブテン3元ランダム共重合体90〜65重量%とエチレンがメタロセン触媒下にて炭素数8以上のオレフィンをコモノマ−として共重合された密度0.89以下の直鎖状低密度ポリエチレン10〜35重量%との混合物を成分として、基材層(A)よりも低い融点を有し、厚さが2〜10μmのヒ−トシ−ル層(B)とからなる2層または該基材層(A)を中間層とし、該ヒ−トシ−ル層(B)を両外面層とする3層とからなる積層フイルムであって、且つ該フイルムの有するヘ−ズ値が10以下であり、下記の条件を満たす低温雰囲気下でのヒ−トシ−ル強度が優れた包装用フイルム。
140℃・2kg/cm2(23℃)の条件下にてヒ−トシ−ルした後、これを0℃雰囲気下に24時間放置し、0℃雰囲気下て測定したヒ−トシ−ル強度と、これを23℃雰囲気下に24時間放置し、23℃雰囲気下て測定したヒ−トシ−ル強度とが共に400g/15mm以上である。
【0010】
(項2)前記ヒ−トシ−ル層(B)における混合物が、更に5〜40重量%のプロピレン−エチレン−プロピレン共重合ゴムを含有してなる3成分混合物であることを特徴とする請求項1に記載の低温雰囲気下でのヒ−トシ−ル強度が優れた包装用フイルム。
【0011】
(項3)請求項1または2のいずれかに記載の低温雰囲気下でのヒ−トシ−ル強度が優れた包装用フイルムを用いた包装体。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明に於いて、基材層(A)を形成するポリマーは結晶性ポリプロピレンを主成分とする。結晶性ポリプロピレンとしては、通常の押出成形等で使用される、沸騰n−ヘプタン不溶分が95重量%以上のアイソタクチック度の高いプロピレン単独重合体、または、示差走査熱量計で結晶溶融ピークを示すプロピレンとαオレフィンとの共重合体であればよい。αオレフィンとしては、炭素数2〜8のαオレフィン、例えば、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−1−ペンテン等が好ましい。ここで共重合体とは、ランダム、またはブロック共重合体が含まれる。ランダム共重合体の場合、共重合させるαオレフィンの含有量は4重量%以下、ブロック共重合体の場合、共重合されるαオレフィンの含有量は6重量%以下とすることが好ましい。
【0016】
目的によっては、他のオレフィン系樹脂、例えば、水添石油樹脂・水添テルペン樹脂・水添スチレン系エラストマーの類・プロピレン−エチレンラバー等をブレンドしても良い。
メルトフローレート(MFR)は、0.1〜100g/10min、望ましくは0.5〜20g/10min、更に望ましくは1.0〜5.0g/10minのものを例示できる。
更に、基材層(A)の結晶性ポリプロピレンは、目的に応じて、(A)/(A')/(A'')/ヒートシール層(B)というように2層以上でも良い。この場合、層(A')、層(A'')は透明であっても良いし、半透明又は不透明であっても良い。
基材層(A)の厚みは、10〜100μm、より好ましくは20〜80μmである。
【0017】
次にヒートシール層(B)を形成するポリマーについて説明する。
ヒートシール層(B)を形成するポリマーについては特に制限されるものではないが、以下の点を満たすことが必要である。
先ず、ヒートシール層(B)に用いられる重合体の融点は、基材層(A)よりも低融点であることが必要である。特に、基材層(A)の融点より20〜70°C低い融点が好ましい。
また、140°C・2kg/cm2(23°C)の条件下にてヒートシールした後、0°C雰囲気下で測定した該シール強度が、23°C雰囲気下で測定した該シール強度よりも低下しないような樹脂であることが必要である。
【0018】
ヒートシール層(B)の厚みは、2〜25μmである。ヒートシール層の厚みは自由に設定することができ、厚くすればするほど高ヒートシール強度を得られやすいが、本発明では、「簡易製造性」と、ヒートシール層が薄膜であっても高ヒートシール強度が得られるという「省資源性」を主旨に於いているので、25μmを超えるものは本主旨から外れる。更に、25μm以上ではブロッキングしやすくなり、製袋時に開口性の障害になる。また、2μm未満では、高ヒートシール強度を得られない。好ましくは3〜15μm、より好ましくは、4〜10μmである。
【0019】
また、ヒートシール層(B)を形成するポリマーについては特に制限されるものではないが、接着剤を用いないで積層するため、基材層(A)とある程度の層間接着性を有すること、不良品や、スリット耳等を再生原料として使用することが必然と望まれるため、基材層(A)の結晶性ポリプロピレンと相容性があることが望ましい。
【0020】
本発明によれば、基材層(A)、ヒートシール層(B)の厚さ及びヒートシール層(B)の樹脂構成を適宜選択することにより、140°C・2kg/cm2(23°C)の条件下にてヒートシールした後、0°C雰囲気下に24時間放置し、0°C雰囲気下にて測定したヒートシール強度を、140°C・2kg/cm2(23°C)の条件下にてヒートシールした後、23°C雰囲気下に24時間放置し、23°C雰囲気下にて測定したヒートシール強度より大きくすることができる。
【0021】
また、140℃・2Kg/cm2(23℃)の条件下にてヒートシールした後、0℃雰囲気下に24時間放置し、0℃雰囲気下にて測定したヒートシール強度は、400g/15mm以上、より好ましくは600g/15mm以上とすることができる。同様に140℃・2Kg/cm2(23℃)の条件下にてヒートシールした後、23℃雰囲気下に24時間放置し、23℃雰囲気下にて測定したヒートシール強度は、400g/15mm以上、より好ましくは600g/15mm以上とすることができる。
【0022】
前記の各条件を満足するオレフィン系ポリマーとしては具体的には次のようなものを例示できる。
【0023】
メタロセン触媒下で重合されたLLDPE、ブテン系樹脂、プロピレン−エチレン−プロピレン共重合ゴム等を挙げることができる(これらをシール性UP群とする)。これらのポリマーはそれ単独で用いると滑性や耐ブロッキング性が劣りやすい傾向にあるため、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン3元ランダム共重合体等のプロピレン−αオレフィンランダム共重合体(これをランダムPP群とする)との混合物として使用することが好ましい。この混合物は互いに相容性が良好であり、透明性が悪化することはほとんどない。混合比率としては、ヒートシール層(B)において、シール性UP群の樹脂を7〜50重量%、ランダムPP群の樹脂を93〜50重量%とすることが好ましい。シール性UP群の樹脂が7重量%未満ではその効果が薄く、50重量%を越えると、耐ブロッキング性が劣りやすい傾向にある。より好ましくは10〜35重量%である。
【0024】
前記ポリマーの中でもヒートシール層(B)として特に好ましいのは、メタロセン触媒下にて重合されたLLDPEとランダムPP群との混合物である(以下ヒートシール層混合物とする)。従来チーグラー系触媒にて重合されたLLDPEとプロピレン系樹脂は相容性も悪く、接着性も乏しかったが、メタロセン触媒下にて重合されたLLDPEはプロピレン系樹脂と相容性が良好であることを本発明者は見いだした。更に鋭意研究を重ねた結果、このメタロセン触媒下にて重合されたLLDPEはプロピレン系樹脂層との接着性も良好で、この混合物をヒートシール層(B)に用いると、ランダムPP群単独で用いるよりも絶対的なヒートシール強度が格段に増大し、低温雰囲気下でのヒートシール強度も向上することを見いだした。
【0025】
このメタロセン触媒下にて重合されたLLDPEの中でも、最も好適な例として挙げられるのは、炭素数8以上のコモノマーを側鎖とし、密度が0.89以下のものである。側鎖の炭素数が8以上で密度が0.89以下であると、LLDPE樹脂自体がラメラを形成しにくくなり、結晶をほとんど作らないようになる。その為、ランダムPP群にエラストマー的に分散し易くなり、透明性においても有利に働くだけでなく、加えて柔軟性も付与するので、ヒートシール層混合物に粘りを与え易い。また低密度にすることによって必然的に融点及びガラス転移温度も下がるので、粘弾性的にはそのヒートシール層混合物の粘性が極大となる温度を低温にシフトすることができる。これらの理由により低温雰囲気下でのヒートシール強度特性をより向上させることができる。
【0026】
ここで、前記のランダムPP群は、無水マレイン酸等で変性した変性物であっても良い。
【0027】
また、前記ヒートシール層混合物にはその本来持っている特性を損なわない範囲で前記以外の樹脂を適宜ブレンドしても良い。例えば、ブテン系樹脂、プロピレン−エチレン−プロピレン共重合ゴム、ワックスの類、低結晶性のプロピレン−αオレフィン共重合体、低結晶性のエチレン−αオレフィン共重合体等である。特に好ましいものはプロピレン−エチレン−プロピレン共重合ゴムであり、その添加量はヒートシール層(B)を構成する樹脂組成物中、5〜40重量%程度を好ましい例として挙げることができる。より好ましくは15〜25重量%である。
【0028】
また、ヒートシール層(B)は目的に応じて、基材層(A)/(B)/(B')/(B'')というように2層以上でも良い。
【0029】
本発明のフィルムに両面ヒートシール性を付与するために、ヒートシール層(B)を基材層(A)の両側に設け、(B)/(A)/(B)という層構成にすることもできる。
【0030】
次に本発明の製造方法について説明する。本発明のフィルムは、Tダイ法又はチューブラー法によるフィルムである。基材層(A)は無延伸であっても延伸されていても良いが、好ましくは2軸延伸されてなるフィルムである。その延伸方法は、公知の方法によればよく、例えば逐次2軸延伸法・同時2軸延伸法を挙げることができる。ヒートシール層(B)については特に延伸の有無や条件を問わない。延伸を行う場合、基材層(A)と条件が異っていても良い。例えば、基材層(A)を縦方向に延伸後、ヒートシール層(B)を積層し、テンターにて横方向に延伸するといった方法でも良い。
【0031】
積層の手段としては、共押出法・押出ラミネーション法・熱圧着法が挙げられる。
【0032】
尚、積層に際して各層ポリマーへの添加剤の添加については特に制限はない。例えば、包装用のポリオレフィンフィルム関係で一般に使用されている酸化防止剤・熱安定剤・防曇剤・静電気防止剤・ブロッキング防止剤・滑剤・離型剤等が挙げられる。これら添加剤は、必要によって、基材層(A)のみ、ヒートシール層(B)のみ又はその両層に添加すればよいが、いずれもその添加量は約2%以下と微量にとどめるのが望ましい。
【0033】
また、本発明のフィルムの特性を損なわない範囲であれば、表面に例えばコロナ処理・フレーム処理・プラズマ処理等の処理を施しても一向に構わない。
【0034】
また、本発明の包装用フィルムは基本的には基材層(A)とヒートシール層(B)とで構成されるが、全く別の機能を持ったフィルムや樹脂層を積層しても一向に構わないし、それを用いて包装体としても良い。その積層方法については特に制限はない。
【0035】
【実施例】
以下実施例により本発明の効果を詳しく説明する。なお、フィルムの特性・性能は次の方法により、測定・評価した。
【0036】
[ヘーズ]:
JIS−K−7105準拠の方法で測定した。
【0037】
[0°C雰囲気下でのヒートシール強度S0°C]
140°C・2kg/cm2(23°C)の条件下にてヒートシールした後、0°C雰囲気下に24時間放置し、0°C雰囲気下にて、JIS−Z−1707準拠の方法で測定した。
【0038】
[23°C雰囲気下でのヒートシール強度S23°C]
140°C・2kg/cm2(23°C)の条件下にてヒートシールした後、23°C雰囲気下に24時間放置し、23°C雰囲気下にて、JIS−Z−1707準拠の方法で測定した。
【0039】
[開口性(耐ブロッキング性)]
得られたフィルムの三方をヒートシールして袋状にせしめ、100枚重ねた後、上から1kg/500cm2の荷重をかけ、40°C、65%RH恒温槽に24時間放置した後、袋の開口性を調べた。
評点は、◎(簡単に開口する)−○−△−×(セロテープでも使わない限り開口しない)の4段階として官能評価した。
【0040】
(実施例1)
結晶性ポリプロピレン樹脂(融点160°C、MFR:2.2g/10min)からなる基材層(A)と、下記樹脂組成物からなるヒートシール層(B)とを240°CのT型ダイス内にて積層して共押出後、ロール−テンター法にてMD方向(延伸温度110°C)に4倍、TD方向(延伸温度159°C)に10倍延伸し、2軸延伸2層フィルムを得た。得られたフィルムの厚みは(A)/(B)=25/5μmであった。得られたフィルムについて前記諸物性を測定・評価し表1に示した。
尚、各層には必要に応じて各種添加剤を混合したが、添加量・種類は実施例1〜比較例2とも共通とした。
<ヒートシール層(B)>
▲1▼エチレン含有量7重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体(融点132°C、MFR:7.0g/10min):70重量%
▲2▼メタロセン触媒下にて重合されたLLDPE(ダウ・ケミカル社製、アフィニティーKC8852(密度0.875、MFR:3.0g/10min)):30重量%
【0041】
(実施例2)
ヒートシール層(B)を下記樹脂組成物とした以外は実施例1と同様に行い、得られたフィルムについて前記諸物性を測定・評価し表1に示した。
<ヒートシール層(B)>
▲1▼エチレン含有量7重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体(融点132°C、MFR:7.0g/10min):60重量%
▲2▼メタロセン触媒下にて重合されたLLDPE(ダウ・ケミカル社製、アフィニティーKC8852(密度0.875、MFR:3.0g/10min)):20重量%
▲3▼プロピレン−エチレン−プロピレン共重合ゴム(Montell−JPO社製、キャタロイ:C200F(MFR:6.0g/10min)):20重量%
【0042】
(実施例3)
ヒートシール層(B)を下記樹脂組成物とした以外は実施例1と同様に行い、得られたフィルムについて前記諸物性を測定・評価し表1に示した。
<ヒートシール層(B)>
▲1▼エチレン含有量7重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体(融点132°C、MFR:7.0g/10min):60重量%
▲2▼メタロセン触媒下にて重合されたLLDPE(ダウ・ケミカル社製、アフィニティーKC8852(密度0.875、MFR:3.0g/10min)):20重量%
▲3▼プロピレン−ブテン共重合ゴム(三井化学株式会社製、タフマーXR106L(MFR:8.0g/10min)):20重量%
【0043】
(比較例1)
ヒートシール層(B)を下記樹脂組成物とした以外は実施例1と同様に行い、得られたフィルムについて前記諸物性を測定・評価し表1に示した。
<ヒートシール層(B)>
▲1▼エチレン含有量7重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体(融点132°C、MFR:7.0g/10min):70重量%
▲2▼チーグラー触媒下にて重合されたLLDPE(三井化学株式会社製、ウルトゼックス2022L(密度0.920、MFR:2.1g/10min)):30重量%
【0044】
(比較例2)
ヒートシール層(B)を下記樹脂とした以外は実施例1と同様に行い、得られたフィルムについて前記諸物性を測定・評価し表1に示した。
<ヒートシール層(B)>
▲1▼エチレン含有量7重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体(融点132°C、MFR:7.0g/10min):100重量%
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】
本発明の低温雰囲気下でのヒートシール強度が優れた包装用フィルムは、低温でのヒートシール強度・ヘーズ・開口性に優れているため、特に、冷蔵保存する野菜類の包装資材として好適に使用できるものである。
Claims (3)
- 結晶性ポリプロピレンによる基材層(A)と、プロピレン−エチレンランダム共重合体90〜65重量%またはプロピレン−エチレン−ブテン3元ランダム共重合体90〜65重量%とエチレンがメタロセン触媒下にて炭素数8以上のオレフィンをコモノマ−として共重合された密度0.89以下の直鎖状低密度ポリエチレン10〜35重量%との混合物を成分として、基材層(A)よりも低い融点を有し、厚さが2〜10μmのヒ−トシ−ル層(B)とからなる2層または該基材層(A)を中間層とし、該ヒ−トシ−ル層(B)を両外面層とする3層とからなる積層フイルムであって、且つ該フイルムの有するヘ−ズ値が10以下であり、下記の条件を満たす低温雰囲気下でのヒ−トシ−ル強度が優れた包装用フイルム。
140℃・2kg/cm2(23℃)の条件下にてヒ−トシ−ルした後、これを0℃雰囲気下に24時間放置し、0℃雰囲気下て測定したヒ−トシ−ル強度と、これを23℃雰囲気下に24時間放置し、23℃雰囲気下て測定したヒ−トシ−ル強度とが共に400g/15mm以上である - 前記ヒ−トシ−ル層(B)における混合物が、更に5〜40重量%のプロピレン−エチレン−プロピレン共重合ゴムを含有してなる3成分混合物であることを特徴とする請求項1に記載の低温雰囲気下でのヒ−トシ−ル強度が優れた包装用フイルム。
- 請求項1または2のいずれかに記載の低温雰囲気下でのヒ−トシ−ル強度が優れた包装用フイルムを用いた包装体。
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