JPH10249251A - ポンプディスペンサー - Google Patents

ポンプディスペンサー

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Publication number
JPH10249251A
JPH10249251A JP9068945A JP6894597A JPH10249251A JP H10249251 A JPH10249251 A JP H10249251A JP 9068945 A JP9068945 A JP 9068945A JP 6894597 A JP6894597 A JP 6894597A JP H10249251 A JPH10249251 A JP H10249251A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
return spring
trigger
piston
cylinder
piston shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9068945A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Tada
哲也 多田
Tomichika Furuya
富近 古谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canyon Corp
Original Assignee
Canyon Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Canyon Corp filed Critical Canyon Corp
Priority to JP9068945A priority Critical patent/JPH10249251A/ja
Publication of JPH10249251A publication Critical patent/JPH10249251A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B11/00Single-unit hand-held apparatus in which flow of contents is produced by the muscular force of the operator at the moment of use
    • B05B11/01Single-unit hand-held apparatus in which flow of contents is produced by the muscular force of the operator at the moment of use characterised by the means producing the flow
    • B05B11/10Pump arrangements for transferring the contents from the container to a pump chamber by a sucking effect and forcing the contents out through the dispensing nozzle
    • B05B11/1001Piston pumps
    • B05B11/1009Piston pumps actuated by a lever
    • B05B11/1012Piston pumps actuated by a lever the pump chamber being arranged substantially coaxially to the neck of the container
    • B05B11/1014Piston pumps actuated by a lever the pump chamber being arranged substantially coaxially to the neck of the container the pump chamber being arranged substantially coaxially to the container

Landscapes

  • Closures For Containers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラスチック製のリターンスプリングの小型
化、および、その周辺スペースの縮小化を可能とすると
ともに、リターンスプリングの劣化に伴う偏倚力の低下
を抑制する。 【構成】 リターンスプリング50が、伸張方向への弾性
変形の可能な側面略弧状に、プラスチック材料から成形
されている。そして、トリガー12の牽引に伴って伸張方
向に弾性変形可能に、リターンスプリング50の基片50a
がピストンシャフト28に保持されるとともに、その延出
片50b が固定部材であるハウジング26に係止されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、トリガーの揺動
に連動したピストンの往復動によって、容器内の液体を
シリンダ内に吸い上げ、加圧して流出させるポンプディ
スペンサーに関する。
【0002】
【従来の技術】容器の口部に装着されて、手動のもとで
容器内の液体を流出させるポンプディスペンサーが広く
提供されている。
【0003】特開平08−224509号公報に開示するよう
に、この種のポンプディスペンサーは、たとえば、リタ
ーンスプリングの偏倚力に抗して牽引(揺動)自在なト
リガーを有して形成され、シリンダ内を摺動可能なピス
トンが、トリガーに連動可能に連結されている。そし
て、トリガーの揺動に伴う、シリンダ内でのピストンの
往復動により、容器内の液体をシリンダ内に吸い上げて
加圧し、この加圧液をノズル先端のオリフィス(流出
口)から流出させるように、このポンプディスペンサー
は構成されている。
【0004】この種のポンプディスペンサーは、上述し
た構成部材をカバーで被覆して形成されるが、カバーを
含む構成部材のほとんどは、一般にプラスチックから成
形される。そして、近年のゴミ処理問題およびリサイク
ル等を考慮して、リターンスプリングのプラスチック化
がはかられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平08−224509
号公報にも開示するように、公知のプラスチック製のリ
ターンスプリングは、たとえば、側面略蛇行形状あるい
は側面略弧状に成形され、その縮小方向への圧縮に起因
する反発力を偏倚力(ばね力)として利用可能としてい
る。
【0006】しかしながら、このような圧縮型のスプリ
ングとしてなる公知のリターンスプリングにおいて、金
属製スプリングと同等の偏倚力を得るためには、体積的
に大きくなるとともに、多くのたわみ代が必要となり、
そのための多大な周辺スペースの確保が要求される。従
って、プラスチック製のリターンスプリングを使用する
場合においては、ポンプディスペンサーの全体的な大型
化を招きやすい。
【0007】そして、圧縮型のリターンスプリングにお
いては、その肉厚がばね力(偏倚力)に比例するため、
この圧縮型のリターンスプリングに大きなばね力を確保
するには、リターンスプリング自体の大型化を伴いやす
い。つまり、この点からも、ポンプディスペンサーの大
型化が避けられない。
【0008】また、側面略蛇行形状あるいは側面略弧状
のリターンスプリングを圧縮した場合、リターンスプリ
ングは、通常、特定箇所での屈曲によって縮小され、ト
リガーの繰り返しの揺動に伴って、この屈曲は同様に繰
り返される。つまり、圧縮状態からの復元によって偏倚
力を生じる公知のリターンスプリングにおいては、特定
箇所の劣化、および、これに起因する復元力(偏倚力)
の低下を招く虞れがある。
【0009】更に、プラスチック製のリターンスプリン
グにおいては、その成形時に形状のバラツキを生じる虞
れがある。このような形状のバラツキは、リターンスプ
リングの取り付け位置のずれを招くため、取り付けの際
の作業性の低下を伴いやすい。
【0010】この発明は、プラスチック製のリターンス
プリングの小型化およびその周辺スペースの縮小化を可
能とするとともに、リターンスプリングの劣化に伴う偏
倚力の低下を抑制するポンプディスペンサーの提供を目
的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、この発明によれば、ほぼ垂直軸線上に配置されたシ
リンダ内を軸線に沿って摺動可能なピストンが、水平方
向に延びたノズルを上端に一体的に有する側面略Γ形状
のピストンシャフトの垂直部下端に設けられている。そ
して、ピストンシャフトの垂直部側端に一体的に設けら
れたラックと、トリガーの背面に一体的に設けられたセ
クタギヤと、回転自在に支持されてラック、セクタギヤ
の双方に噛合可能なピニオンとの組み合わせを備えた変
換機構を介して、トリガーの揺動運動がピストンの昇降
方向での直線運動に変換可能となっている。
【0012】また、牽引されたトリガーをその偏倚力の
もとで初期位置方向に復帰させるリターンスプリング
が、伸張方向への弾性変形の可能な側面略弧状に、プラ
スチック材料から成形されている。そして、トリガーの
牽引に伴って伸張方向に弾性変形可能に、リターンスプ
リングの各端末は対応する部材にそれぞれ係止されてい
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明の実施の形態について詳細に説明する。
【0014】図1に示すように、この発明に係るポンプ
ディスペンサー10においては、前後方向(図中左右方
向)に揺動自在に支持されたトリガー12と、シリンダ14
の内部に摺動自在に配設されたピストン16とが、トリガ
ーの揺動運動をシリンダ内でのピストンの直線運動に変
換する変換機構17を介して、連動可能に連結されてい
る。
【0015】そして、このポンプディスペンサー10は、
口部18a へのボトルキャップ20の螺着によって容器18に
着脱可能に取り付けられ、トリガー12の揺動運動に起因
するシリンダ14の内部でのピストン16の往復動によっ
て、容器から液体を吸い上げて加圧し、この加圧液をノ
ズル22の先端のオリフィス24から流出させるように構成
されている。
【0016】図1、図2に示すように、この発明におい
ては、直線状の略管体としてなるシリンダ14が、たとえ
ば、ハウジング26の下半部として、液体の吸い上げ方向
となる垂直軸線上に規定されている。そして、シリンダ
14の内周面に弾性のもとで摺接可能な上下一対のスカー
ト状シール片16a 、16bを外周面にそれぞれ一体に有する
ピストン16が、ピストンシャフト28の下端に、たとえ
ば、一体的に連結、固定されている。
【0017】この実施の形態において、ピストンシャフ
ト28は、たとえば、水平方向に延びたノズル22を、その
本体となる垂直部28a の上端に一体に有する側面略Γ形
状の管体として成形され、その垂直部およびノズルの内
部に、垂直流路29、水平流路30がそれぞれ連続して規定
されている。そして、ピストンシャフトの垂直流路29に
内部の流出路32を連通させて、ピストン16がその垂直部
28a の下端に配設されている。
【0018】つまり、この発明のポンプディスペンサー
10においては、ピストン16およびノズル22が、シリンダ
14、ひいてはハウジング26に対して一体的に昇降可能と
なっている(図3参照)。
【0019】なお、ここでは、ピストンシャフト28が垂
直部28a の上端にノズル22を一体に有する側面略Γ形状
として具体化されているが、これに限定されず、たとえ
ば、垂直部28a を単体のピストンシャフトとし、この上
端に、別体のノズルを一体的に連結、固定する構成とし
てもよい。
【0020】また、図1に示すように、シリンダ14の下
端の流入路33にその内部を連通させて、サクションチュ
ーブ34が配設され、この流入路での液体の流れを制御す
る一次弁36が、流入路の開口を開閉自在に配設されてい
る。
【0021】そして、シリンダ14の内部からの液体の流
出を制御する二次弁38が、たとえば、ノズルの水平流路
30の垂直流路サイドの開口を開閉自在に、この水平流路
内に配設されるとともに、スピンナ(渦流化部材)40
が、この水平流路の先端部分に配置され、ノズル22の先
端への、オリフィス24付きノズルキャップ41の嵌着によ
って、これらが脱落不能に収納されている。
【0022】なお、この実施の形態においては、二次弁
38、スピンナ40が、たとえば、側面略蛇行形状の連結部
材42を介して一体的に成形され、この連結部材からの偏
倚力のもとで、二次弁は弾性的に閉鎖可能となってい
る。
【0023】ここで、図1に加えて図2を見るとわかる
ように、ハウジング26の上半部は、上面の開口された略
ボックス状に成形され、その左右一対の対向する側壁26
a への側面突起12a の遊嵌により、トリガー12が揺動自
在に支持されている。そして、この側面突起12a を支点
とするトリガー12の揺動運動が、変換機構17を介して、
昇降方向でのピストン16の直線運動(昇降運動)に変換
可能となっている。
【0024】変換機構17は、ピストンシャフトの垂直部
28a の側端に一体的に設けられたラック44と、トリガー
の背面に一体的に設けられたセクタギヤ46と、ラック、
セクタギヤの双方に噛合可能に、ハウジング上半部の側
壁26a 間に架設、軸支されたピニオン48との組み合わせ
を備えて構成されている。
【0025】図2を見るとわかるように、この実施の形
態においては、ラック44が、ピストンシャフトの垂直部
28a の左右の側端にそれぞれ対称に成形され、これに対
応して、セクタギヤ46、ピニオン48が同様に左右に離間
してそれぞれ設けられている。なお、左右にそれぞれ配
置されたラック44、セクタギヤ46およびピニオン48は、
それぞれ一体の動作を呈するものであることはいうまで
もない。
【0026】このような構成では、後方(図1の右方)
への牽引に伴うトリガー12の揺動運動によって、セクタ
ギヤ46が側面突起12a を中心として回動し、これに伴っ
て、ピニオン48が支軸48a を中心として対応方向に回転
する。そして、このピニオン48の回転に伴った昇降方向
でのラック44の直線運動によって、ピストンシャフト2
8、つまりはピストン16がシリンダ14に対して昇降され
る(図3参照)。
【0027】そして、トリガー12を牽引前の初期位置方
向に偏倚し保持するリターンスプリング50が、対応方向
への偏倚力をトリガーに付与可能に配設されている。図
1、図2に示すように、この発明においては、リターン
スプリング50が、伸張方向に弾性変形可能な側面略弧
状、たとえば、垂直方向に延びた基片50a の上端から延
出片50b を前方(図中左方)に延出させた側面略Γ形状
に、プラスチック材料から成形され、トリガー12の牽引
に伴って伸張方向に弾性変形可能に、リターンスプリン
グの各端末、つまりは基片および延出片が対応する部材
にそれぞれ係止されている。
【0028】このリターンスプリングの延出片50b は、
たとえば、ノズル22を挟んで配置可能な、左右分離形状
に成形されている。そして、ピストンシャフト28以外の
構成部材、たとえば、ハウジングの側面26a の上端に設
けられた上面の開口した凹部52に、リターンスプリング
の延出片50b の先端が挿入、係止されている。
【0029】また、図1に加えて図4を見るとよくわか
るように、たとえば、ピストンシャフトの垂直部28a
が、左右の側方に延出した側端片53を一体に有する形態
として成形され、この側端片の後面に、たとえば、リタ
ーンスプリングの基片50a を保持可能な保持片54がそれ
ぞれ形成されている。なお、図4を見るとよくわかるよ
うに、この実施の形態において、リターンスプリングの
基片50a は、ピストンシャフトの垂直部28a を挟んで配
置可能な左右分離形状に成形されている。
【0030】図1、図4に示すように、保持片54は、た
とえば、リターンスプリングの基片50a を挿通可能に垂
直方向で貫通した略ボックス状とされ、上下に離間した
2ヶ所に、それぞれ形成されている。そして、保持片54
の下縁に係合可能なフック56がリターンスプリングの基
片50a に設けられるとともに、収縮方向へのフックの弾
性変形を保障するスリット58が、基片の端末に設けられ
ている。
【0031】このような構成では、上方からの挿入のも
とで、保持片54での基片50a の保持が可能となる。そし
て、保持片54への挿通後における、下方の保持片周縁へ
のフック56の係合によって、保持片からの基片50a の離
脱が阻止される。
【0032】また、図1、図2に示すように、たとえ
ば、ハウジング26のシリンダ部分の上端部外周面に、フ
ランジ60が一体に設けられている。そして、このフラン
ジ60と、この上方に配設されるカバー62の下端との間で
の、上端の内方フランジ20a の狭持によって、ボトルキ
ャップ20は、ハウジング26に対して回転自在に配設、支
持されている。
【0033】なお、図1に示すように、ハウジングのフ
ランジ60の下面に沿って、たとえば、ガスケット63がシ
リンダ部分の回りに巻装され、このガスケットへの容器
口部18a の上端の密着によって、容器18の液密が確保可
能となっている。
【0034】カバー62は、ハウジング26の少なくとも上
半部を上方から被覆可能な、たとえば、下方の開放され
た断面略逆U形の中空形状に成形され、ハウジングの後
端支持片64の切欠き64a への係止突起66の嵌合によっ
て、ハウジングに対して取り付け可能となっている。そ
して、このカバー62は、たとえば、肉薄部としてなる上
端のヒンジ68の折曲により開閉可能となるノズルカバー
70を、その前面に一体に有して成形されている。
【0035】ノズルカバー70は、その閉鎖位置(図1の
実線参照)でノズル22の先端、たとえば、ノズルキャッ
プ41の下方に係合してノズルの下降、ひいてはピストン
16の下降を阻止するノズル受72、および、オリフィス24
の前面に密着可能な封止体74を、その内面にそれぞれ一
体に有して形成されている。
【0036】このような構成では、ノズルカバー70の閉
鎖に伴うノズル受72との係合のもとで、ノズル22の下降
が阻止されるため、トリガー12の不意な牽引に起因する
液体の流出が防止される。そして、ノズルカバー70の閉
鎖のもとでは、封止体74によって、ノズル先端のオリフ
ィス24が液密に封止されるため、転倒等に起因する液体
の漏出が確実に阻止される。
【0037】このようなカバー62を有するポンプディス
ペンサー10においては、図1に一点鎖線で示す開放位置
への回動、保持によって、ノズルカバー70をオリフィス
24の前面から除去すれば、トリガー12の揺動に伴うノズ
ル22の昇降、つまりはピストン16の昇降が可能となる。
なお、ノズルカバー70は、通常、保持手段(図示しな
い)によって、その開放位置に保持可能となっている。
【0038】ノズルカバー70の開放状態で、トリガー12
を図1に示す初期位置から牽引すると、トリガーの側面
突起12a を中心とした図中反時計方向へのセクタギヤ46
の回動により、ピニオン48が対応方向、つまりは時計方
向に回転する。そして、図中時計方向へのピニオン48の
回転に伴う下方へのラック44の移動により、ピストンシ
ャフト28、つまりはピストン16が、トリガー12の揺動に
連動してシリンダ14の内部で下降する。
【0039】図1に示す上方位置から図3に示す下方位
置に、ピストン16がシリンダ14の内部を下降すると、こ
れによって、シリンダ内の液体が加圧され、この加圧液
は、ピストンの流出路32、ピストンシャフトの垂直流路
29から二次弁38を介してノズルの水平流路30に流れ、ス
ピンナ40を経て、ノズル先端のオリフィス24から、たと
えば噴霧流として流出される(図1参照)。
【0040】ここで、図3に示すように、トリガー12の
牽引に伴ってピストンシャフト28が下降すると、リター
ンスプリングの基片50a が、ハウジングの凹部52に係止
された延出片50b の先端に対して下方に引っ張られるた
め、リターンスプリング50はその伸張方向に弾性変形さ
れる。すると、この弾性変形によって、リターンスプリ
ング50に、初期形状への復元力が生じ、この復元力は、
延出片50a の先端の係止されたハウジング26に対して基
片50a を上昇させる力として、ピストンシャフト28に付
与される。
【0041】つまり、この発明においては、トリガー12
の牽引に伴った伸張方向への弾性変形のもとで生じる復
元力を、リターンスプリング50の偏倚力として利用して
いる。
【0042】そして、図3に示すトリガー12の牽引位置
においてその牽引力を解除すれば、リターンスプリング
50の復元力、つまりは偏倚力のもとで、ピストンシャフ
ト28、ひいてはピストン16がシリンダ14に対して上昇
し、このピストンの上昇に伴うシリンダ内の負圧化によ
り、容器18の内部の液体がサクションチューブ29、流入
路33および一次弁36を経てシリンダ内に吸い上げられ
る。そして、このシリンダ14の内部に吸い上げられた液
体は、トリガー12の次の揺動によるピストン16の下降に
よって加圧されるまで、シリンダ内で待機する。
【0043】なお、容器18からシリンダ14への液体の流
入(吸い上げ)に伴う容器内の負圧化を防止するための
負圧防止孔76が、シリンダの側壁に横孔として成形され
ている。この負圧防止孔76は、図1に示すピストン16の
上昇位置でピストンのスカート状シール片16a、16b によ
って閉口されるとともに、この上昇位置からのピストン
の下降によって開口され、この負圧防止孔の開口状態に
おいて、容器18の内部への大気の流入が可能となってい
る(図3参照)。
【0044】上記のように、この発明のポンプディスペ
ンサー10においては、リターンスプリング50を側面略弧
状のプラスチック製とし、トリガー12の牽引のもとでそ
の伸張方向に弾性変形可能に、リターンスプリングは配
置されている。側面略弧状のリターンスプリング50を伸
張する際においては、その変形箇所が1ヶ所に集中する
ことなく、基片50a の保持部分および延出片50b の先端
を除くほぼ全域が変形する。そのため、プラスチック製
のリターンスプリング50を繰り返し使用しても、特定箇
所の劣化は生じにくく、特定箇所の劣化に起因する偏倚
力の低下が十分に抑制される。
【0045】また、このような伸張型のリターンスプリ
ング50においては、その全体的な弾性変形からの復元に
よって偏倚力を得るため、肉厚化することなく、大きな
偏倚力を得ることができる。従って、リターンスプリン
グ50の小型化が、偏倚力の低下を伴うことなく十分に可
能となる。
【0046】そして、リターンスプリング50を伸張方向
に弾性変形させる構成であるため、リターンスプリング
のたわみ代のためのスペースをその周辺に設ける必要が
ない。つまり、リターンスプリング50の小型化に加え
て、たわみ代のための周辺スペースが削除できるため、
ポンプディスペンサー10の全体的な小型化が十分に可能
となる。
【0047】ここで、この発明の実施の形態において
は、リターンスプリング50が垂直方向に延びた基片50a
の上端から延出片50b を前方に延出させた側面略Γ形状
に成形されているが、伸張方向に弾性変形可能な側面略
弧状であれば足りるため、これに限定されず、たとえ
ば、側面略∩形状、側面略∧形状、側面略Π形状等に、
リターンスプリングを成形してもよい。
【0048】リターンスプリングの基片50a は、保持片
54による所定範囲での保持によって、ピストンシャフト
28に対して連結されているが、これに限定されず、たと
えば、部分的な係止によって、回動可能にリターンスプ
リングの基片をピストンシャフトに連結してもよい。し
かしながら、この実施の形態のように、基片50a を保持
片54によって移動不能に保持すれば、リターンスプリン
グの延出片50b の端末の位置が自ずと決まるため、リタ
ーンスプリング50の取り付け工程が煩雑化することなく
容易に行える。
【0049】特に、この実施の形態のように、基片50a
をピストンシャフトの保持片54に上方から挿通可能とす
るとともに、延出片50b の先端をハウジング26の上端の
凹部52に挿入、係止可能とすれば、上方の一方向からの
差し込みのもとでのリターンスプリング50の取り付けが
可能となる。従って、自動機による組み立てに容易に対
応可能となる。
【0050】なお、この実施の形態においては、延出片
50b の先端がハウジング26の上端に係止されているが、
ピストンシャフト28と共に下降しない構成部材であれ
ば、ピストンシャフトの下降に伴う、伸張方向へのリタ
ーンスプリング50の弾性変形が得られるため、ハウジン
グに限定されず、たとえば、トリガー12の上面等に、リ
ターンスプリングの延出片を係止してよい。
【0051】また、リターンスプリングの延出片50b
が、ノズル22を挟んで配置可能な左右分離形状に成形さ
れているが、ピストンシャフト28、変換機構17を介し
て、対応方向の偏倚力をトリガー12に付与可能であれば
足りるため、これに限定されず、たとえば、ノズルの左
右のいずれか一方のみに、延出片を設ける構成としても
よい。しかしながら、ノズル22の左右に延出片50b を配
置すれば、弾性変形によって生じる偏倚力が左右ほぼ均
等に得られるため、偏倚力の偏りに起因するピストンシ
ャフト28の傾斜等が確実に防止でき、ピストンシャフ
ト、つまりはピストン16の円滑な昇降が容易に確保でき
る。
【0052】ここで、このような構成においては、図
1、図4に示すように、左右の延出片50b 間を連結片78
によって、一体的に連結することが好ましい。このよう
に、左右の延出片50b 間を連結すれば、成形時におけ
る、左右方向での延出片のブレが確実に防止できるた
め、基片50b に対する延出片先端の位置の安定化によ
り、この点においても、リターンスプリング50の取り付
けの際の作業性が向上する。
【0053】また、この実施の形態においては、ピスト
ンシャフトの保持片54が上下に分離した2ヶ所に設けら
れている。しかし、これに限定されず、いずれか1ヶ所
の保持片54によって、リターンスプリングの基片50a を
ピストンシャフト28に保持可能としてもよい。
【0054】しかしながら、上下2ヶ所に保持片54を設
ければ、基片50a の安定した保持が容易に可能となると
ともに、保持片に対する基片の挿通作業の煩雑化を招か
ない。
【0055】なお、この実施の形態においては、リター
ンスプリングの基片50a が左右に分離して成形されてい
るが、これに限定されず、たとえば、ピストンシャフト
の側端片53を垂直部28a の背面で連続した形状とすれ
ば、左右の一体的な基片をピストンシャフト28に対して
保持することも可能である。
【0056】上述した発明の実施の形態は、この発明を
説明するためのものであり、この発明を何等限定するも
のでなく、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施さ
れたものも全てこの発明に包含されることはいうまでも
ない。
【0057】
【発明の効果】上記のように、この発明に係るポンプデ
ィスペンサーによれば、プラスチック製のリターンスプ
リングが、トリガーの牽引のもとで伸張方向に弾性変形
可能な側面略弧状に成形されているため、その弾性変形
に伴う特定箇所での劣化は生じにくい。従って、特定箇
所の劣化に起因する、リターンスプリングの偏倚力の低
下が十分に抑制される。
【0058】そして、リターンスプリングを伸張方向に
弾性変形させる構成であるため、その肉厚が十分に抑制
できるとともに、リターンスプリングのたわみ代のため
のスペースをその周辺に設ける必要がない。従って、リ
ターンスプリングの小型化、および、たわみ代のための
周辺スペースの削除により、ポンプディスペンサーの全
体的な小型化が十分に可能となる。
【0059】また、垂直方向に延びた基片の上端から延
出片を延出させた形状に、リターンスプリングを成形
し、保持片による基片の保持によって、リターンスプリ
ングをピストンシャフトに対して係止可能とすれば、リ
ターンスプリングの延出片の端末の位置が自ずと決まる
ため、リターンスプリングの取り付け工程が煩雑化する
ことなく容易に行える。
【0060】特に、基片をピストンシャフトの保持片に
上方から挿通可能とするとともに、延出片の先端を所定
の凹部に挿入、係止可能とすれば、上方の一方向からの
差し込みのもとでのリターンスプリングの取り付けが可
能となるため、自動機による組み立てに容易に対応可能
となる。
【0061】また、ノズルを挟んで配置可能な左右分離
形状に、リターンスプリングの延出片を成形すれば、弾
性変形によって生じる偏倚力が左右ほぼ均等に得られる
ため、偏倚力の偏りに起因するピストンシャフトの傾斜
等が確実に防止でき、ピストンシャフト、つまりはピス
トンの円滑な昇降が容易に確保できる。
【0062】そして、リターンスプリングの左右の延出
片間を一体的に連結すれば、成形時における、左右方向
での延出片のブレが確実に防止できるため、基片に対す
る延出片先端の位置の安定化により、この点において
も、リターンスプリングの取り付けの際の作業性が向上
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】初期状態における、この発明に係るポンプディ
スペンサーの一部破断の概略側面図である。
【図2】ポンプディスペンサーの概略分解斜視図であ
る。
【図3】トリガーの牽引状態における、ポンプディスペ
ンサーの一部破断の概略側面図である。
【図4】後方から見た、ピストンシャフトおよびリター
ンスプリングの概略斜視図である。
【符号の説明】
10 ポンプディスペンサー 12 トリガー 14 シリンダ 16 ピストン 17 変換機構 18 容器 20 ボトルキャップ 22 ノズル 24 オリフィス 26 ハウジング 28 ピストンシャフト 44 ラック 46 セクタギヤ 48 ピニオン 50 リターンスプリング 50a 基片 50b 延出片 52 凹部 54 保持片 56 フック

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダの内部を摺動可能なピストンが
    トリガーに連動可能に設けられ、リターンスプリングの
    偏倚力に抗したトリガーの牽引に伴うシリンダ内でのピ
    ストンの往復動により、容器内の液体をシリンダ内に吸
    い上げて加圧し、この加圧液をノズル先端のオリフィス
    から流出させるポンプディスペンサーにおいて、 ほぼ垂直軸線上に配置された上記シリンダ内を軸線に沿
    って摺動可能な上記ピストンが、水平方向に延びた上記
    ノズルを上端に一体的に有する側面略Γ形状のピストン
    シャフトの垂直部下端に設けられ、前記ピストンシャフ
    トの垂直部側端に一体的に設けられたラックと;上記ト
    リガーの背面に一体的に設けられたセクタギヤと;回転
    自在に支持されてラック、セクタギヤの双方に噛合可能
    なピニオンと;の組み合わせを備えた変換機構を介し
    て、トリガーの揺動運動がピストンの昇降方向での直線
    運動に変換されるとともに、 牽引されたトリガーをその偏倚力のもとで初期位置方向
    に復帰させる上記リターンスプリングが、伸張方向への
    弾性変形の可能な側面略弧状に、プラスチック材料から
    成形され、トリガーの牽引に伴って伸張方向に弾性変形
    可能に、リターンスプリングの各端末が対応する部材に
    それぞれ係止されたことを特徴とするポンプディスペン
    サー。
  2. 【請求項2】 シリンダの内部を摺動可能なピストンが
    トリガーに連動可能に設けられ、リターンスプリングの
    偏倚力に抗したトリガーの牽引に伴うシリンダ内でのピ
    ストンの往復動により、容器内の液体をシリンダ内に吸
    い上げて加圧し、この加圧液をノズル先端のオリフィス
    から流出させるポンプディスペンサーにおいて、 ほぼ垂直軸線上に配置された上記シリンダ内を軸線に沿
    って摺動可能な上記ピストンが、水平方向に延びた上記
    ノズルを上端に一体的に有する側面略Γ形状のピストン
    シャフトの垂直部下端に設けられ、前記ピストンシャフ
    トの垂直部側端に一体的に設けられたラックと;上記ト
    リガーの背面に一体的に設けられたセクタギヤと;回転
    自在に支持されてラック、セクタギヤの双方に噛合可能
    なピニオンと;の組み合わせを備えた変換機構を介し
    て、トリガーの揺動運動がピストンの昇降方向での直線
    運動に変換されるとともに、 牽引されたトリガーをその偏倚力のもとで初期位置方向
    に復帰させる上記リターンスプリングが、垂直方向に延
    びた基片の上端から延出片を前方に延出させた側面略弧
    状に、プラスチック材料から成形され、トリガーの牽引
    に伴って伸張方向に弾性変形可能に、リターンスプリン
    グの基片の所定範囲がピストンシャフトに一体的に保持
    されるとともに、延出片が少なくとも当該ピストンシャ
    フト以外の構成部材に係止されたことを特徴とするポン
    プディスペンサー。
  3. 【請求項3】 リターンスプリングの少なくとも延出片
    が、ノズルを挟んで配置可能な左右分離形状に成形され
    た請求項2記載のポンプディスペンサー。
  4. 【請求項4】 リターンスプリングの左右の延出片間
    が、部分的に一体に連結された請求項3記載のポンプデ
    ィスペンサー。
  5. 【請求項5】 リターンスプリングの延出片が、下方に
    湾曲された湾曲形状に成形された請求項2ないし4のい
    ずれか記載のポンプディスペンサー。
  6. 【請求項6】 ピストンシャフトの垂直部が、リターン
    スプリングの基片を上方から挿通可能とする保持片を有
    して成形され、当該保持片への基片の挿入に伴う、保持
    片周縁へのフックの係合により、リターンスプリングの
    基片をピストンシャフトに保持可能とするとともに、 トリガーの上端および固定部材としてなるハウジングの
    上端のいずれかに、上面の開口された凹部が成形され、
    この凹部への先端の挿入により、リターンスプリングの
    延出片を係止可能とした請求項2ないし5のいずれか記
    載のポンプディスペンサー。
JP9068945A 1997-03-07 1997-03-07 ポンプディスペンサー Pending JPH10249251A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006075753A1 (ja) * 2005-01-17 2006-07-20 Canyon Co., Ltd. トリガー式ポンプディスペンサー
WO2008016013A1 (fr) * 2006-08-02 2008-02-07 Canyon Co., Ltd. Distributeur de seringue du type à gâchette
JP4512958B2 (ja) * 2000-03-01 2010-07-28 東洋製罐株式会社 トリガーディスペンサ

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JP4512958B2 (ja) * 2000-03-01 2010-07-28 東洋製罐株式会社 トリガーディスペンサ
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