JPH10246337A - 回転体シール構造 - Google Patents

回転体シール構造

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Publication number
JPH10246337A
JPH10246337A JP9051302A JP5130297A JPH10246337A JP H10246337 A JPH10246337 A JP H10246337A JP 9051302 A JP9051302 A JP 9051302A JP 5130297 A JP5130297 A JP 5130297A JP H10246337 A JPH10246337 A JP H10246337A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ring
groove
circumferential
circumferential groove
seal
Prior art date
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Pending
Application number
JP9051302A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryoichi Sato
亮一 佐藤
Tadashi Suzuki
正 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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Publication of JPH10246337A publication Critical patent/JPH10246337A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バランス修正回転数域でシール部材による
拘束なしにファンブレード列をバランス修正することが
でき、シール部材の摺動抵抗等の影響を受けることな
くファンブレード及びスピンナーを取り付けることがで
き、十分なシール性能を安定して発揮でき、かつシ
ール部材の変形劣化が少なく長寿命化できる回転体シー
ル構造を提供する。 【解決手段】 高速回転する雄部材11の外周部に設け
られた円周溝14と、円周溝に嵌まる弾性Oリング16
と、雌部材12に設けられ雄部材の円周溝を内側に収納
する円周面12aとからなる。円周溝は、Oリングより
大きい溝幅と溝深さを有し、かつその溝底は軸方向一端
部に設けられた円周テーパ面14aと、他端部に設けら
れた円弧面14bとからなる。このOリングは、バラン
ス修正回転数域では円周溝内に位置し、所定の高速回転
時に遠心力により円周溝から外方に突出し同時にテーパ
面の反対側に押付けられて雄部材と雌部材の間をシール
するように、シール径、材質、硬度が設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジェットエンジン
のファン等の回転体シール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、ジェットエンジンのファン部の
部分断面図である。この図において、1はファンブレー
ド、2はファンブレードをロータ軸3に固定するピン、
4はピンの抜け止めと吸入空気のガイドを兼ねたスピン
ナー、5はファンブレードの回転軸受、6は1対のラビ
リンスである。ロータ軸3は図示しないタービンにより
回転駆動されファンブレード1を高速回転(例えば70
00〜8000rpm)し、空気をエンジン内に導入
し、圧縮機に供給する。圧縮機で加圧された空気の一部
は、1対のラビリンス6の間に供給され、回転軸受5、
からのオイル洩れを防ぐようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ラビリンス6の間に供
給されたシール空気は、ファンブレードのピン2の周囲
を流れ、ファンブレード1とスピンナー4の隙間を通っ
て外部(導入空気側)に洩れる。この洩れ量が多いと、
ファン性能に多大な影響を与えるため、ファンブレード
1とスピンナー4の間にシール装置7を設けて洩れ量を
少なくする必要がある。
【0004】しかし、この部分にラビリンス6のような
シール装置7を用いても、洩れ量が多すぎる問題があ
る。また、シール面を弾性的にシールするOリングのよ
うなシール装置7を用いれば、洩れ量を十分に少なくで
きるが、この場合には、性能に最も影響のあるブレード
とスピンナーのバランス修正回転数域(約800〜10
00rpm)において、シール装置7によりファンブレ
ード列を拘束することになり、精密なバランス修正がで
きない問題点がある。また、かかるシール部材の摺動抵
抗によりスピンナーの取り付けが困難になり、かつ高速
回転中のファンブレード1の揺動によりシール部材の変
形劣化が激しくなる。すなわちファンブレード1のよう
に、その取り付けガタが多い部品とスピンナー間をシー
ルするには、従来の摺動部用シール部材ではガタが多
く、シール面を傷めてしまう問題があった。
【0005】そのため、従来は、図4及び図5(A)に
示すように、シール部材(この例ではOリング7)の収
納溝をOリング径より深くしてOリング7が表面に出っ
張らないようにし、スピンナー4が高速回転した時には
遠心力によりOリングが溝内で外方に移動してファンブ
レード1との間をシールするようしていた。この構成に
より、バランス修正回転数域でシール部材による拘束な
しにファンブレード列をバランス修正し、シール部材の
抵抗なしにスピンナーを容易に取り付けられ、かつ高速
回転中には、Oリングの内面は溝底から浮いているの
で、シール部材(Oリング)の変形劣化が少なく長寿命
化することができた。
【0006】しかし、かかる従来の回転体シール構造で
は、遠心力によりOリング7が溝内で外方に移動する際
に、図5(B)に示すように、Oリングの軸方向前後に
隙間ができ、前後の隙間と溝底との隙間を通って洩れる
空気量が多くなることがある。すなわち従来のフラット
底溝のOリングシール構造では、回転中のOリング位置
が定まらず、図のようにOリング底を通って空気が洩れ
てしまうことがあり、このため、洩れ空気量を十分には
低減できない問題点があった。
【0007】本発明はかかる問題点を解決するために創
案されたものである。すなわち、本発明の目的は、バ
ランス修正回転数域でシール部材による拘束なしにファ
ンブレード列をバランス修正することができ、シール
部材の摺動抵抗等の影響を受けることなくファンブレー
ド及びスピンナーを取り付けることができ、十分なシ
ール性能を安定して発揮でき、かつシール部材の変形
劣化が少なく長寿命化できる回転体シール構造を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、高速回
転する雄部材と雌部材の間をシールする回転体シール構
造であって、雄部材の外周部に設けられた円周溝と、該
円周溝に嵌まる弾性Oリングと、雌部材に設けられ雄部
材の円周溝を内側に収納する円周面と、からなり、前記
円周溝は、Oリングより大きい溝幅と溝深さを有し、か
つ円周溝の溝底は、軸方向一端部に設けられたテーパ面
と、他端部に設けられた円弧面とからなり、前記Oリン
グは、バランス修正回転数域では円周溝内に位置し、所
定の高速回転時に遠心力により円周溝から外方に突出し
同時にテーパ面の反対側に押付けられて雄部材と雌部材
の間をシールするように、シール径、材質、硬度が設定
されている、ことを特徴とする回転体シール構造が提供
される。
【0009】上記本発明の構成によれば、Oリングが、
バランス修正回転数域(800〜1000rpm)では
円周溝内に位置するので、静止状態でブレードが周方向
に倒れてもOリングと接触せず、バランス修正中にOリ
ングがブレードを押さえ付けたり、噛み込んだりしてス
テックさせることがない。これにより、バランス修正し
たにもかかわらず、エンジン運転中に過大なアンバラン
スが生じるような振動問題を本質的に回避できる。また
円周溝の溝底にテーパ面がありこのテーパ面からの反力
によりOリングが溝の側面に沿って円周溝から外方に突
出し、かつその側面に圧力で押されるので、Oリングが
常に溝側面に沿って動き、ブレードとスピンナー間から
の空気の洩れがシールされる。更に、構造が単純であり
かつ標準部品(Oリング)を使用しているので、低コス
トで実施することができる。
【0010】本発明の好ましい実施形態によれば、前記
傾斜面は、シールする流体が流れ込む側に設けられ、か
つ傾斜面の軸線に対する角度が40〜50度に設定され
ている。かかる角度に設定することにより、Oリングを
スムースに溝側面に沿って動かし、ブレードとスピンナ
ー間からの空気の洩れを確実にシールすることができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。なお、各図において共通す
る部分には同一の符号を使用する。図1は、本発明によ
る回転体シール構造の構成図である。この図において、
本発明の回転体シール構造10は、雄部材11の外周部
に設けられた円周溝14と、円周溝14に嵌まる弾性O
リング16と、雌部材12に設けられ雄部材11の円周
溝14を内側に収納する円周面12aとからなる。雄部
材11は、この実施形態では図5に示したスピンナー4
であり、雌部材12はファンブレード1である。雄部材
11(すなわちスピンナー4)と雌部材12(すなわち
ファンブレード1)は、図4に示したようにこの図の下
方に位置する回転軸を中心に高速回転するようになって
いる。
【0012】図1に示すように、本発明において、円周
溝14は、Oリング16より大きい溝幅bと溝深さhを
有する。Oリング16の直径dが約5〜6mmである場
合に、溝幅bはこれより0.25〜0.5mm程度大き
く、溝深さhは0.8以上大きくするのがよい。また円
周溝14の溝底は、軸方向一端部に設けられた円周テー
パ面14aと、他端部に設けられた円弧面14bとから
なる。このテーパ面14aは、シールする流体(例えば
冷却空気)が流れ込む側(この図では右側)に設けら
れ、かつテーパ面14aの軸線に対する角度θが好まし
くは40〜50度、更に好ましくは45度に設定されて
いる。かかる角度に設定することにより、Oリングの弾
性反力によりOリング自体をスムースに溝側面に沿って
動かし、ブレードとスピンナー間からの空気の洩れを確
実にシールすることができる。なお、円弧面14bは溝
部の応力集中を緩和するために十分大きくするのがよ
い。
【0013】また、Oリング16は、使用する雰囲気温
度(約70〜80℃)に耐える弾性ゴムからなる。更
に、このOリング16は、ジェットエンジンのバランス
修正回転数域(800〜1000rpm)では円周溝1
4の内部に位置し、所定の高速回転時(約1800rp
m以上)に遠心力により円周溝14から外方に突出して
雌部材12の円周面12aに接し、かつ同時にテーパ面
14aの反対側14cに押付けられて雄部材11と雌部
材12の間をシールするように、シール径、材質、硬度
が設定されている。
【0014】図2は、本発明の回転体シール構造の作動
説明図である。上記本発明の構成によれば、図2(A)
に示すように、Oリング16が、バランス修正回転数域
(800〜1000rpm)では円周溝14内に位置す
るので、静止状態でブレード(すなわち雄部材11)が
周方向に倒れてもOリング16と接触せず、バランス修
正中にOリング16がブレード11を押さえ付けたり、
噛み込んだりしてステックさせることがない。これによ
り、バランス修正したにもかかわらず、エンジン運転中
に過大なアンバランスが生じるような振動問題を本質的
に回避できる。また円周溝14の溝底にテーパ面14a
がありこのテーパ面からの反力F(ゴムの復元力)によ
りOリング16が溝の側面14cに沿って円周溝14か
ら外方に突出し、かつその側面14cにシールガスの圧
力で押されるので、Oリング16が常に溝側面14cに
沿って動き、ブレード(雌部材12)とスピンナー(雄
部材11)の間からの空気の洩れがシールされる。更
に、構造が単純でありかつ標準部品(Oリング)を使用
しているので、低コストで実施することができる。
【0015】図3は、本発明におけるOリングの回転数
と伸びの関係図である。この図において、横軸は回転速
度(RPM)、縦軸は伸び(%)を示している。この図
に示すように、図1の実施形態において、Oリング16
の硬度を最適化することにより、バランス修正回転数域
(800〜1000rpm)において、伸びを組付時以
下の伸び量に制限し、使用高速回転時(約1800rp
m以上)において、組付時以上の伸びが生じシールとし
て機能することができる。従って、本発明の条件を満た
すOリングの設定が可能であることがわかる。
【0016】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更するこ
とができることは勿論である。
【0017】
【発明の効果】上述したように、本発明の回転体シール
構造は、バランス修正回転数域でシール部材による拘
束なしにファンブレード列をバランス修正することがで
き、シール部材の摺動抵抗等の影響を受けることなく
ファンブレード及びスピンナーを取り付けることがで
き、十分なシール性能を安定して発揮でき、かつシ
ール部材の変形劣化が少なく長寿命化できる、等の優れ
た効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転体シール構造の構成図であ
る。
【図2】本発明の回転体シール構造の作動説明図であ
る。
【図3】本発明におけるOリングの回転数と伸びの関係
図である。
【図4】従来のジェットエンジンのファン部の部分断面
図である。
【図5】従来の回転体シール構造の作動説明図である。
【符号の説明】
1 ファンブレード 2 ピン 3 ロータ軸 4 スピンナー 5 軸受 6 ラビリンス 7 Oリング 10 回転体シール構造 11 雄部材(スピンナー) 12 雌部材(ファンブレード) 12a 円周面 14 円周溝 14a 円周テーパ面 14b 円弧面 16 Oリング

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速回転する雄部材と雌部材の間をシー
    ルする回転体シール構造であって、雄部材の外周部に設
    けられた円周溝と、該円周溝に嵌まる弾性Oリングと、
    雌部材に設けられ雄部材の円周溝を内側に収納する円周
    面と、からなり、 前記円周溝は、Oリングより大きい溝幅と溝深さを有
    し、かつ円周溝の溝底は、軸方向一端部に設けられた円
    周テーパ面と、他端部に設けられた円弧面とからなり、
    前記Oリングは、バランス修正回転数域では円周溝内に
    位置し、所定の高速回転時に遠心力により円周溝から外
    方に突出し同時にテーパ面の反対側に押付けられて雄部
    材と雌部材の間をシールするように、シール径、材質、
    硬度が設定されている、ことを特徴とする回転体シール
    構造。
  2. 【請求項2】 前記テーパ面は、シールする流体が流れ
    込む側に設けられ、かつテーパ面の軸線に対する角度が
    40〜50度に設定されている、ことを特徴とする請求
    項1に記載の回転体シール構造。
JP9051302A 1997-03-06 1997-03-06 回転体シール構造 Pending JPH10246337A (ja)

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JP9051302A JPH10246337A (ja) 1997-03-06 1997-03-06 回転体シール構造

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JP9051302A JPH10246337A (ja) 1997-03-06 1997-03-06 回転体シール構造

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Publication Number Publication Date
JPH10246337A true JPH10246337A (ja) 1998-09-14

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ID=12883135

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JP9051302A Pending JPH10246337A (ja) 1997-03-06 1997-03-06 回転体シール構造

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JP (1) JPH10246337A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011144933A (ja) * 2003-06-16 2011-07-28 Huhnseal Ab 静的および動的な排出機の耐圧シャフトシール
CN109707468A (zh) * 2018-12-29 2019-05-03 中国科学院工程热物理研究所 一种应用于静止机匣间的高效封严结构

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JP2011144933A (ja) * 2003-06-16 2011-07-28 Huhnseal Ab 静的および動的な排出機の耐圧シャフトシール
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