JPH1024512A - 建築用下地材 - Google Patents

建築用下地材

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JPH1024512A
JPH1024512A JP17916496A JP17916496A JPH1024512A JP H1024512 A JPH1024512 A JP H1024512A JP 17916496 A JP17916496 A JP 17916496A JP 17916496 A JP17916496 A JP 17916496A JP H1024512 A JPH1024512 A JP H1024512A
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JP
Japan
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base material
building
adhesive
holes
sheet
Prior art date
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JP17916496A
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English (en)
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Miki Yaso
三喜 八十
Hisami Odagiri
久美 小田切
Hirozo Nakamura
浩造 中村
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 へたり、温度・湿度変化に伴う伸縮、座屈及
びふくれを抑制し得るだけでなく、下地に接着した際の
接着剤の表面への染み出しを確実に防止し得る建築用下
地材を得る。 【解決手段】 独立気泡を有するオレフィン系樹脂発泡
シート2の片面に、他面には至らないように複数の穴3
を形成してなる建築用下地材、あるいは複数の貫通孔を
形成してなる独立気泡型オレフィン系樹脂発泡シートの
片面に該貫通孔を閉成する薄膜層を積層してなる建築用
下地材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば建築物の床
上に載置されるカーペットなどの下地材として用いられ
る建築用下地材に関し、より詳細には、独立気泡を有す
るオレフィン系樹脂発泡体シートを用いた建築用下地材
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カーペット用下地材として、合成
樹脂発泡体シートが多用されている。中でも、独立気泡
型のオレフィン系樹脂発泡シートは、断熱性、防音性及
びクッション性等において優れているため、カーペット
用下地材として広く用いられている。
【0003】しかしながら、独立気泡型の発泡シートで
は、その上に長時間物を置いておくと、物が置かれてい
る部分がへこみ、回復せずに跡が残るという、いわゆる
へたり現象が生じがちであった。また、温度や湿度の変
化により伸縮したり、床への施工時に用いる接着剤中の
溶剤や水分等の蒸発に起因する、いわゆるふくれ現象が
発生したりすることもあった。さらに、折り曲げられた
際に座屈し、外観を損なったり、貼り替え時に床面から
カーペットを剥がす際に、発泡シートの表皮強度が弱い
ため、床面に発泡シートが破壊されて残り、作業能率が
悪化したりするという問題があった。
【0004】そこで、実公昭61−30845号公報に
は、上記のような問題を解決するものとして、独立気泡
型のエチレン系樹脂発泡シートに補強材を積層してなる
複合シートにおいて、径1.5mm以下の貫通孔を1c
2 当り9個以下の割合で形成してなるカーペット用下
地材が開示されている。ここでは、上記貫通孔の形成に
より、貫通孔内に空気が入り込む。従って、へたりが抑
制され、温度や湿度による伸縮が小さくなり、さらに折
り曲げられた場合の座屈も生じ難い。加えて、接着剤中
の溶剤や水分等の蒸気の逸散を促すため、ふくれも抑制
される。加えて、床面との接着強度が貫通孔の形成によ
り適正化されるので、床面から剥離した場合の破壊も生
じ難い。
【0005】また、特開昭56−142057号公報に
は、床・壁用積層材として、連続気泡型の発泡体層と、
独立気泡型の発泡体層とを積層してなり、複数の貫通孔
が設けられている構造のものが開示されている。この先
行技術に記載の床・壁用積層材では、上記貫通孔の形成
により、通気性が高められ、かつ耐久性も高められると
されている。
【0006】上記のように、実公昭61−30845号
公報及び特開昭56−142057号公報に記載の独立
気泡型発泡体を用いた下地材や積層材では、貫通孔の形
成により上述した種々の効果が発揮される。
【0007】ところで、上記先行技術に記載のカーペッ
ト用下地材や床・壁用積層材では、施工に際しては、コ
ンクリート床などの被着部分に予め接着剤を塗布し、カ
ーペット用下地材や床・壁用積層材を接着していた。と
ころが、上記貫通孔が形成されているため、接着剤が貫
通孔を通り、カーペット用下地材や床・壁用積層材の表
面側に染み出し、施工性が損なわれるという問題があっ
た。加えて、これらのカーペット用下地材や床・壁用積
層材の表面には、さらにカーペットや表面装飾材などが
貼り合わされるが、その作業に先立ち、表面に染み出し
ている接着剤にゴミや砂等の異物が付着し、カーペット
や表面装飾材を接着する際の妨げとなったり、接着後の
外観が損なわれたりすることがあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、独立
気泡型の発泡体を用いた建築用下地材において、いわゆ
るへたり現象、温度・湿度変化に伴う伸縮、折り曲げら
れた際の座屈及びふくれ現象の発生を抑制し得るだけで
なく、下地に接着した際に接着剤の表面側への染み出し
を確実に防止することができる建築用下地材を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、独立気泡を有するオレフィン系樹脂発泡シートの片
面に、他面には至らないように複数の穴を形成してなる
ことを特徴とする建築用下地材である。
【0010】請求項2に記載の発明は、複数の貫通孔が
形成された独立気泡を有するオレフィン系樹脂発泡シー
トの片面に、貫通孔を閉成するように薄膜層を積層した
ことを特徴とする建築用下地材である。
【0011】請求項1,2に記載の発明は、上記課題を
達成することにおいて、並びに空気を入り込ませるため
の穴や貫通孔の一端が閉塞されている構成を備えること
において共通する。
【0012】
【発明の実施の形態】請求項1,2に記載の発明に係る
建築用下地材を、図面を参照しつつ説明する。
【0013】図1は、請求項1に記載の発明に係る建築
用下地材の一例を下地としてのコンクリートスラブ床に
貼り合わせた状態を示す断面図である。建築用下地材1
は、独立気泡を有するオレフィン系樹脂発泡シート2の
片面に、複数の穴3を形成した構造を有する。穴3は、
図示のように、オレフィン系樹脂発泡シート2の下面に
形成されており、上面には至らないように形成されてい
る。また、建築用下地材1は、接着剤4を介してコンク
リートスラブ床5に接着されている。
【0014】オレフィン系樹脂発泡シート2は独立気泡
を有するものであるため、従来の独立気泡型のオレフィ
ン系樹脂発泡シートを用いた建築用下地材の場合と同様
に、断熱性、防音性及びクッション性に優れている。し
かも、複数の穴3が形成されているため、コンクリート
スラブ床5に接着された後に、上方から物が置かれたと
しても、穴3が形成されているため、へこんだ部分が速
やかに回復し、いわゆるへたり現象が生じ難い。また、
温度や湿度の変化による伸縮も、穴3により抑制され
る。加えて、接着剤4中の溶剤や水分等の蒸発に起因す
るふくれ現象についても、穴3内に溶剤や水分等の蒸気
が吸収され得るため、抑制することができる。さらに、
穴3の形成により、全体としての柔軟性が高められるた
め、折り曲げられた際の座屈も生じ難い。さらに、穴3
の形成により、コンクリートスラブ床5に対する接着が
全面接着ではないため、被着強度が適正化され、剥離に
際し、建築用下地材1が破壊され難い。
【0015】さらに、建築用下地材1では、上記穴3の
上端が閉塞しているため、接着剤4を用いて建築用下地
材1をコンクリートスラブ床5に接着する際に上方から
圧力を加えたとしても、接着剤4が建築用下地材1の上
面、すなわちコンクリートスラブ床5とは反対側の面に
染み出すことがない。前述した先行技術に記載の発泡シ
ートでは、貫通孔の形成により、種々の効果が奏される
ものの、接着剤が下地とは逆の面に染み出すという問題
があったが、図1に示す建築用下地材1では、穴3の上
端が閉塞されているため、このような接着剤の染み出し
に起因する種々の問題を効果的に解消することができ
る。
【0016】なお、建築用下地材1を構成する上記オレ
フィン系樹脂発泡シート2としては、従来よりカーペッ
ト用下地材などにおいて用いられている適宜の独立気泡
型のオレフィン系樹脂発泡体を用いることができ、例え
ば、ポリエチレンやポリプロピレン系の独立気泡型の発
泡シートを用いることができる。
【0017】発泡倍率については、特に限定されるわけ
ではないが、通常、5倍〜50倍程度のものが用いられ
る。発泡倍率が5倍未満の場合には、断熱性、防音性及
びクッション性等が損なわれることがあり、発泡倍率が
50倍を超えると、建築用下地材1の強度が低下し、剥
離時に破壊し、床面等に残ることがある。
【0018】また、オレフィン系樹脂発泡シート2の厚
みとしては、特に限定されるわけではないが、通常、1
〜10mmの範囲のものが用いられる。厚みが1mm未
満の場合には、十分な断熱性、防音性及びクッション性
等を得ることができないことがあり、10mmを超える
と、下地材の厚みが厚くなり過ぎ、コストが高くついた
り、建築物の内部空間を狭めたりすることがある。
【0019】また、オレフィン系樹脂発泡シート2の単
位面積当りの穴3の面積は、0.08〜0.16cm2
/cm2 の範囲とすることが好ましい。0.08cm2
/cm2 未満の場合には、穴3を設けたことによる上記
効果、すなわち、へたり、温度や湿度の変化による伸
縮、ふくれ現象、及び折れ曲げられた際の座屈等を抑制
する効果が低下することがある。0.16cm2 /cm
2 を超えると、建築用下地材の強度が低下し、剥離時に
被着面に破壊されて残ることがある。
【0020】また、穴3の最奥部と、オレフィン系樹脂
発泡シート2の穴3が形成されている面とは反対側の面
との間の距離A(図1参照)は、好ましくは、0.2m
m以下とされる。距離Aが0.2mmを超えると、穴3
を設けた効果が低下し、へたり、温度や湿度による伸
縮、ふくれ現象及び座屈を抑制する効果が低下すること
がある。
【0021】次に、建築用下地材1の使用方法を説明す
る。建築用下地材1をカーペット用下地材として用いる
場合を例にとる。コンクリートスラブ床5の表面に接着
剤4を塗布し、しかる後、建築用下地材1を、上記穴3
が開口している面側から接着剤4に貼り合わせる。さら
に、建築用下地材1の上面上に、再度接着剤(図示され
ず)を塗布し、比較的低発泡の発泡シートからなるクッ
ションフロア材やカーペット材を貼り合わせる。貼り合
わせに際しては、コンクリートスラブ床5に建築用下地
材1を十分に接着するために、上方から圧力が加えられ
る。しかしながら、前述した通り、建築用下地材1で
は、穴3の上端が閉塞しているため、接着剤がオレフィ
ン系樹脂発泡シート2の上面2aに染み出すことはな
い。
【0022】図2は、請求項2に記載の発明に係る建築
用下地材の一例をコンクリートスラブ床に貼り合わせた
状態を示す断面図である。図2において、建築用下地材
6が接着剤4を介してコンクリートスラブ床5に貼り合
わされている。建築用下地材6は、オレフィン系樹脂発
泡シート7の一面に、薄膜層8を貼り合わせた構造を有
する。また、オレフィン系樹脂発泡シート7には、複数
の貫通孔9が形成されている。薄膜層8は、図2に示し
た例では、低密度ポリエチレン層8aを、不織布8bに
ラミネートした構造を有する。
【0023】オレフィン系樹脂発泡シート7は、図1に
示したオレフィン系樹脂発泡シート2と同様に、独立気
泡を有する。従って、建築用下地材6においても、独立
気泡型のオレフィン系樹脂発泡シート7を用いて構成さ
れているため、へたり、温度や湿度の変化による伸縮、
ふくれ現象及び折れ曲げられた際の座屈を効果的に抑制
することができる。加えて、貫通孔9が設けられている
ものの、貫通孔9の上端が薄膜層8により閉成されてい
るため、図1に示した建築用下地材1の場合と同様に、
接着剤4が上方に染み出すことはない。従って、建築用
下地材6においても、貫通孔9が形成されていることに
よる効果に加えて、接着剤の染み出しによる上述した問
題点を解消することが可能とされている。
【0024】建築用下地材6を構成するオレフィン系樹
脂発泡シート7については、オレフィン系樹脂発泡シー
ト2と同様に、ポリエチレンやポリプロピレン系の独立
気泡型発泡シートにより構成することができ、その厚み
についても、特に限定されるわけでないが、オレフィン
系樹脂発泡シート2の場合と同じ理由により、通常、1
〜10mmの範囲とされる。また、発泡倍率について
も、オレフィン系樹脂発泡シート2の場合と同じ理由に
より、通常、5〜50倍程度の発泡倍率のものが用いら
れる。
【0025】さらに、建築用下地材6の単位面積当りの
貫通孔9の面積についても、穴3の場合と同一の理由に
より、0.08〜0.16cm2 /cm2 の範囲とされ
る。なお、薄膜8の厚みについては、特に限定されるわ
けではないが、5μm〜200μmの範囲とすることが
好ましい。薄膜層8の厚みが5μm未満の場合には、貫
通孔9を閉成して接着剤の染み出しを確実に抑制するこ
とができなかったり、破りを生じることなく薄膜層8を
オレフィン系樹脂発泡シート7上に積層することが困難
になったりすることがある。また、200μmを超える
と、薄膜層8の材質にもよるが、薄膜層8の厚みが相対
的に厚くなり過ぎ、断熱性、クッション性及び防音性等
が損なわれることがある。
【0026】薄膜層8を構成する材料としては、図2に
示した例では、不織布8bに低密度ポリエチレンフィル
ム8aを積層したものを用いたが、これに限定されるわ
けではない。単一層の薄膜層8を用いてもよく、3以上
の薄膜を積層することにより薄膜層を構成してもよい。
また、複数の層を積層して薄膜層8を構成する場合、複
数の層の貼り合わせ方法は、特に限定されず、熱融着や
接着等の適宜の方法で行い得る。
【0027】薄膜層8を構成する材料についても、ポリ
エチレンなどの合成樹脂フィルム、紙など適宜のものを
用いることができ、容易に水分や空気などの気体を通過
させないものであれば、適宜の材料からなるものを用い
ることができる。
【0028】建築用下地材6の使用方法の一例を、図2
を参照して説明する。コンクリートスラブ床5上に接着
剤4を塗布し、しかる後、建築用下地材6の貫通孔9が
開口している側から建築用下地材6を接着剤4に貼り合
わせる。次に、建築用下地材6の上面すなわち薄膜層8
が形成されている側の表面に、再度接着剤を塗布し、低
発泡シートからなるクッションフロア材やカーペット材
を貼り合わせる。この場合、貼り合わせに際し、建築用
下地材6をコンクリートスラブ床5に強固に接着するた
めに、上方から圧力が加えられるが、前述した通り、貫
通孔9の上端が閉成されているため、接着剤4の上面へ
の染み出しは生じない。
【0029】なお、図1及び図2では、建築用下地材
は、コンクリートスラブ床5にクッションフロア材やカ
ーペット材を施工する際の下地材として用いられる場合
を例にとり説明したが、請求項1,2に記載の発明に係
る建築用下地材は、コンクリートスラブ床上に貼り合わ
される下地材に限らず、木などの他の材料からなる床上
に下地材として貼り合わされるものであってもよく、あ
るいは壁などの他の部分において下地材として貼り合わ
されるものであってもよい。すなわち、請求項1,2に
記載の発明に係る建築用下地材は、建築用途において下
地材として一般的に用いられ得るものである。
【0030】
【実施例】次に、請求項1,2に記載の発明に係る建築
用下地材の非限定的な実施例及び比較例を説明する。
【0031】(実施例1)発泡倍率10倍、厚さ3mm
の架橋ポリエチレン発泡シート(積水化学工業社製、商
品名:ソフトロン)の片面から、径1.5mm、長さ
2.8mmの複数本の針を、ピッチ4mmでマトリクス
状に配置したものを190℃に加熱しつつ当接し、架橋
ポリエチレン発泡シートを貫通しない複数の穴を形成し
た。この場合、形成された穴の径は1.5mmであり、
従って、架橋ポリエチレン発泡シートの1cm2 当りの
穴の面積は、0.11cm2 となる。このようにして、
実施例1の建築用下地材を作製した。
【0032】次に、図1に示したように、コンクリート
スラブ床5の表面に、接着剤(タイルメント社製、商品
名:カーペット糊ホワイト)を50g/m2 の割合で塗
布し、10分間乾燥した後、実施例1の建築用下地材を
穴の開口している面側から貼り合わせ、建築用下地材の
上面で、50mm径及び幅100mmの鉄製ローラーを
両手でしごきつつ移動させることにより、建築用下地材
をコンクリートスラブ床スラブに接着させた。その結
果、建築用下地材の上面、すなわち穴が開口している面
とは反対側の面からの接着剤の染み出しは認められなか
った。
【0033】(比較例1)実施例1で用いた架橋ポリエ
チレン発泡シートに、4mmピッチで1.5mm径の貫
通孔をマトリクス状に形成し、比較例1の建築用下地材
を得た。
【0034】この建築用下地材を用い、実施例1と同様
にして、コンクリートスラブ床に接着したところ、貫通
孔から接着剤が染み出し、接着剤が建築用下地材の上面
に付着した。
【0035】(実施例2)発泡倍率10倍、厚さ3mm
の架橋ポリエチレン発泡シートに、径1.5mmの貫通
孔を4mmピッチでマトリクス状に形成し、該架橋ポリ
エチレン発泡シートの片面に、低密度ポリエチレンフィ
ルム(三菱化学社製、商品名:NH50、厚さ20μ
m)をラミネートしてなる不織布(目付け30g/
2 )を熱融着し、実施例2の建築用下地材を得た。
【0036】上記建築用下地材を用い、実施例1と同様
にして、但し、図2に示したように、貫通孔が開口して
いる面を接着剤側に臨むようにしてコンクリートスラブ
床に接着した。
【0037】その結果、貫通孔が低密度ポリエチレンフ
ィルム及び不織布からなる薄膜層で閉成されているた
め、接着剤は建築用下地材の上面に染み出していなかっ
た。この不織布上に、実施例1で用いたのと同一の接着
剤を、再度50g/m2 の割合で塗布し、10分間乾燥
させた後、クッションフロア材として、塩化ビニル樹脂
発泡シート(サンゲツ社製、品番:HM4655、厚み
1.8mm)を貼り合わせたところ、容易に接着するこ
とができた。
【0038】接着してから10日経過した後、貼り合わ
されている積層体を強制的に剥離し、その場合の剥離強
度(接着強度)を測定した。建築用下地材とコンクリー
トスラブ床との間の接着強度、建築用下地材と塩化ビニ
ル樹脂発泡シートとの間の接着強度の何れもが1.5k
g/25mmであった。
【0039】(比較例2)実施例2で用意した貫通孔が
形成された架橋ポリエチレン発泡シートのみを、比較例
2の建築用下地材とした。この建築用下地材を用い、実
施例2と同様にして、コンクリートスラブ床に接着した
ところ、貫通孔から接着剤が染み出し、建築用下地材の
上面に接着剤が付着した。
【0040】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、独立気
泡を有するオレフィン系樹脂発泡シートの片面に、他面
には至らないように複数の穴が形成されているので、該
穴の形成により、へたり、温度や湿度の変化による伸
縮、ふくれ及び折り曲げられた際の座屈を抑制し得るだ
けでなく、該穴が他面には至らないように形成されてい
るので、穴が開口している側から下地に接着した場合、
接着面とは反対側の表面への接着剤の染み出しを効果的
に防止することができる。
【0041】同様に、請求項2に記載の発明では、複数
の貫通孔が形成された独立気泡を有するオレフィン系樹
脂発泡シートの片面に、貫通孔を閉成するように薄膜層
が積層されているので、へたり、温度や湿度の変化によ
る伸縮、ふくれ及び折れ曲げられた際の座屈を抑制し得
るだけでなく、貫通孔が閉成されているため、貫通孔が
開口している側から下地に接着した場合、反対側の面へ
の接着剤の染み出しを効果的に防止することができる。
【0042】従って、請求項1,2に記載の発明によれ
ば、独立気泡型のオレフィン系樹脂発泡シートにおいて
穴を形成したことによる種々の効果を有するだけでな
く、接着剤の被着面とは反対側の面への染み出しを防止
し得るので、施工性を高めることができ、かつゴミや砂
などの異物の付着を防止し得るので、外観性に優れた建
築用内装を構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の発明に係る建築用下地材の一
例をコンクリートスラブ床に接着した状態を説明するた
めの部分切欠断面図。
【図2】請求項2に記載の発明に係る建築用下地材の一
例をコンクリートスラブ床上に接着した状態を説明する
ための部分切欠断面図。
【符号の説明】
1…建築用下地材 2…オレフィン系樹脂発泡シート 3…穴 6…建築用下地材 7…オレフィン系樹脂発泡シート 8…薄膜層 9…貫通孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 独立気泡を有するオレフィン系樹脂発泡
    シートの片面に、他面には至らないように複数の穴を形
    成してなることを特徴とする建築用下地材。
  2. 【請求項2】 複数の貫通孔が形成された独立気泡を有
    するオレフィン系樹脂発泡シートの片面に、貫通孔を閉
    成するように薄膜層を積層したことを特徴とする建築用
    下地材。
JP17916496A 1996-07-09 1996-07-09 建築用下地材 Pending JPH1024512A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2017170941A1 (ja) * 2016-03-30 2018-12-06 積水化学工業株式会社 ポリオレフィン系樹脂発泡シート及び粘着テープ

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JP2019178341A (ja) * 2016-03-30 2019-10-17 積水化学工業株式会社 ポリオレフィン系樹脂発泡シート及び粘着テープ
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