JPH1024394A - 縦骨材付きパネル及び縦骨材付きパネルの連結接合部並びにその連結接合部を有する縦骨材付きパネルの連結接合体 - Google Patents

縦骨材付きパネル及び縦骨材付きパネルの連結接合部並びにその連結接合部を有する縦骨材付きパネルの連結接合体

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JPH1024394A
JPH1024394A JP8178292A JP17829296A JPH1024394A JP H1024394 A JPH1024394 A JP H1024394A JP 8178292 A JP8178292 A JP 8178292A JP 17829296 A JP17829296 A JP 17829296A JP H1024394 A JPH1024394 A JP H1024394A
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panel
vertical
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aggregate
welded
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JP8178292A
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Jun Maeda
恂 前田
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Nippon Light Metal Co Ltd
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Nippon Light Metal Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】建造現場でのパネル相互の溶接組立加工工程に
おける溶接歪の発生を極力防止し得る新規な縦骨材付き
パネル及び縦骨材付きパネルの連結接合部並びにその連
結接合部を有する縦骨材付きパネルの連結接合体を提供
する。 【解決手段】金属板材2に縦骨材31 ,32 ,33 を所
定の間隔で溶接してなる縦骨材付きパネル1Aであっ
て、パネルの縦骨材と平行する方向の一側端部または縦
骨材と直交する方向の一側端部の少なくとも一方の側端
縁に沿って補強材4(5)を、該補強材の底部の一部が
パネル外方に延出するように溶接してなる縦骨材付きパ
ネルを構成し、補強材4(5)を、当該補強材4(5)
の底部の一部が隣接する縦骨材付きパネル1B(1D)
の他側端部に跨がり、溶接の裏当て用のバッキングバー
を兼ねるように、隣接する縦骨材付きパネルの他側端部
に溶接してなる縦骨材付きパネルの連結接合部、並びに
その連結接合部を有する縦骨材付きパネルの連結接合体
を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属板材特に金属薄
板材に防撓材であるいわゆる小骨(船舶のスキン材とし
て用いられる場合はロンジ)と称される縦骨材を所定の
間隔で溶接してなる縦骨材付きパネルを縦骨材と平行す
る方向(縦方向)または縦骨材と直交する方向(横方
向)に隣接させ、相互のパネルの端部同士を溶接し組立
加工する際に、金属板材に発生する溶接歪を防止するこ
とができる縦骨材付きパネル及び縦骨材付きパネルの連
結接合部並びにその連結接合部を有する縦骨材付きパネ
ルの連結接合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】縦骨材付きパネルは、一般に船舶、鉄道
車両、橋梁、建物その他の構造物に多く使用されてい
る。このような構造物は、素材である縦骨材付きパネル
を隣接させ、その端部同士を溶接して組立加工する手段
により建造される。この場合、縦骨材付きパネルは、専
門工場において金属板材に縦骨材を溶接して製造され、
また、構造物は、この縦骨材付きパネルを建造現場例え
ば船殻構造では造船所に運びそこで各パネル相互を溶接
し組立加工が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来から、この縦骨材
付きパネルの製造及びパネル相互の組立加工では溶接歪
が発生するという問題を抱えていた。例えば、縦骨材付
きパネルの製造では、金属板材の所定位置で縦骨材の隅
角部を隅肉アーク溶接していくと、金属板材には、その
入熱により溶融金属の凝固収縮と関連して残留応力を生
じると共に、溶接変形を起こす、すなわち、溶接ビード
部を中心に座屈変形歪及び角変形歪を生じやすいという
問題があった。この問題に対しては、従来、歪の発生を
防止すべく種々の対策がなされている。具体的には、
(a)パネルの裏側から同時加熱を行う同時加熱方法、
(b)溶接作業後、溶接ビードに沿って線状に加熱した
り、その近傍を松葉状、点状あるいは格子状に局部加熱
し急冷する加熱冷却法、あるいは加熱後槌打ち等により
加圧する加熱加圧法、(c)発生した歪を機械的に拘束
して除去する機械的拘束法といった手法がとられる。専
門工場で製造される縦骨材付きパネルは、大きいもので
もそのサイズが2,000 mm×120,000 mm程度であり、上記
の諸対策を施すことにより、溶接歪がきわめて少ない均
一で高品質のものが得られている。
【0004】一方、各パネルの相互を溶接する組立加工
は、建造現場という限られた空間での作業であり、各パ
ネルを縦横に接続するとそのサイズが大きくなることか
ら、専門工場におけるような有効な諸対策を採用するこ
とができず、また大規模な設備を導入することもできな
いことに起因して、金属板材に大きな歪が発生してしま
い、現場作業者の悩みが絶えないところであった。
【0005】図5は、従来の溶接組立加工された縦骨材
付きパネル連結接合体を示す斜視図である。図6の
(a)は、縦骨材付きパネルを縦骨材と直交する方向に
連結した状態の接合部を示し、図5のVI−VI線における
断面図である。図6の(b)は、縦骨材付きパネルを縦
骨材と平行する方向に連結した状態の接合部を示し、図
5のVI′−VI′線における断面図である。これらの図に
おいて、予め専門工場で、金属板材30の縦方向に縦骨
材40の隅角部を隅肉アーク溶接した縦骨材付きパネル
20Aは、建造現場で縦骨材と直交する方向に隣接する
縦骨材付きパネル20B,20Cと、また、縦骨材と平
行する方向に隣接する縦骨材付きパネル20Dとそれぞ
れ連結接合部J1 ′,J2 ′及びJ3 ′において突合せ
溶接され、縦骨材付きパネル連結接合体50が組立加工
される。この従来の縦骨材付きパネル連結接合体50の
場合、各縦骨材付きパネル20A,20B,20C,2
0Dの端部(4辺)は、いわゆるフリーの状態にあり、
連結の際、金属板材30同士が相互に突き合わされるの
で、溶接により金属板材30に、図6の(a)及び
(b)に2点鎖線で示すような溶接歪が発生する。例え
ば、金属板材30として板厚が3mmで、 1,200mm× 9,0
00mmの大きさのJISA5083−Oアルミニウム合金
板を用い、縦骨材40として高さ70mm、フランジ40a
の長さ16mm、ウエブ40bの幅4mmのJISA5083
−H 112アルミニウム合金形材を用いた縦骨材付きパネ
ルを相互に突合せ溶接した場合、この歪の大きさ(高
さ)は、溶接前の金属板材30を基準面として上下に7
〜8mm、歪の最頂部間で14〜16mmとなり、これは構造物
にとって無視し得ない品質上の問題となっている。
【0006】この発明は、このような状況の中で鋭意検
討の結果、縦骨材付きパネルが専門工場で製造される段
階において、溶接歪の発生を極力防止し得る歪発生防止
手段を講じておくことにより、パネル相互の溶接組立加
工工程における上記した問題を解決できることを知得し
たもので、新規な縦骨材付きパネル及び縦骨材付きパネ
ルの連結接合部並びにその連結接合部を有する縦骨材付
きパネルの連結接合体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明は、金属板材に縦骨材を所定の間隔で溶
接してなる縦骨材付きパネルであって、パネルの縦骨材
と平行する方向の一側端部または縦骨材と直交する方向
の一側端部の少なくとも一方の側端縁に沿って補強材
を、該補強材の底部の一部がパネル外方に延出するよう
に溶接されてなる縦骨材付きパネルを構成し、また、金
属板材に縦骨材を所定の間隔で溶接してなる縦骨材付き
パネルを縦骨材と平行する方向(縦方向)または縦骨材
と直交する方向(横方向)に隣接させ、相互のパネルの
端部同士を溶接し組立加工する縦骨材付きパネルの連結
接合部であって、前記縦骨材付きパネルの縦骨材と平行
する方向の一側端部または縦骨材と直交する方向の一側
端部の少なくとも一方に、補強材を溶接すると共に、当
該補強材の底部の一部が隣接する縦骨材付きパネルの他
側端部に跨がり、溶接の裏当て用のバッキングバーを兼
ねるように、前記隣接する縦骨材付きパネルの他側端部
に溶接したことを特徴とする縦骨材付きパネルの連結接
合部を構成した。この場合、前記補強材は、その底部に
底脚部を備え、断面略逆J字形に形成すると有効であ
る。また、突合せ溶接されるべき隣接する相互の縦骨材
付きパネルの突合せ部分に、開先加工を施しておくと、
より有効である。さらに、金属板材、縦骨材及び補強材
の材質がそれぞれアルミニウム合金である場合は、特に
有効である。そして、上記縦骨材付きパネルの連結接合
部の用途を、船舶用船殻構成用パネルとして用いた場合
は、より効果的である。加えて、この発明は、上記した
縦骨材付きパネルの連結接合部を有する縦骨材付きパネ
ルの連結接合体を構成している。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態を
図面に基づき詳細に説明する。図1は、この発明に係る
縦骨材付きパネル及び縦骨材付きパネル連結接合部並び
にその連結接合部を有する縦骨材付きパネル連結接合体
の斜視図であり、特に、用途が船舶用船殻構成用パネル
である場合について示したものである。図2は、縦骨材
付きパネルを縦骨材と直交する方向に連結する場合の連
結接合部を示し、同図の(a)は、図1のII−II線にお
ける断面図、同図の(b)は、連結接合する前の縦骨材
付きパネルの一側端部の拡大断面図、同図の(c)は、
同図(a)の矢印Aで囲まれた部分の拡大断面図であ
る。図3は、縦骨材付きパネルを縦骨材と平行する方向
に連結する場合の連結接合部を示し、同図の(a)は、
図1の III− III線における断面図、同図の(b)は、
連結接合する前の縦骨材付きパネルの一側端部の拡大断
面図、同図の(c)は、同図(a)の矢印Bで囲まれた
部分の拡大断面図である。
【0009】図1において、縦骨材付きパネル連結接合
体10は、縦骨材付きパネル1Aに対して縦骨材と直交
する方向に隣接する縦骨材付きパネル1B,1Cと、ま
た、縦骨材と平行する方向に隣接する縦骨材付きパネル
1Dと、それぞれ連結接合部J1 ,J2 及びJ3 におい
て突合せ溶接され、組立加工される。単位パネル構成体
である各縦骨材付きパネル1A,1B,1C,1Dは、
金属板材2に、縦方向に防撓材である複数条の縦骨材
3、この実施形態では、ほぼ均等の間隔で配設した3条
の縦骨材31 ,32 ,33 の隅角部を隅肉アーク溶接し
ている。図2の(a)に示すように、縦骨材3は、従来
と同様、フランジ3aとウエブ3bとにより断面略逆L
字形に構成される。ここで、金属板材2の種類としては
アルミニウム合金板、軟鋼等が好ましく適用できる。金
属板材2の板厚は、通常10mm以下に適用できるが、2
〜5mmが好適である。この実施形態では、金属板材2と
して、板厚が3mmで、 1,200mm× 9,000mmの大きさのア
ルミニウム合金A5083−O材(JIS規格)からな
るアルミニウム合金板を用いた。縦骨材3としては、金
属板材2と同材質のものが用いられ、この実施形態で
は、高さ70mm、フランジ3aの長さ16mm、ウエブ3bの
幅4mmのアルミニウム合金A5083−H 112からなる
アルミニウム合金形材を用いた。隅肉溶接法の種類とし
ては、特に限定されないが、通常MIG溶接、CO2
接あるいはマグ溶接等が使用でき、金属板材2の種類に
応じて適宜選択する。
【0010】さて、各縦骨材付きパネル1A〜1Dの縦
骨材3と直交する方向の一側端部には、図2の(a)及
び(b)に示すように、金属板材2及び縦骨材3と同材
質の縦骨材を兼ねる補強材4を溶接する。この補強材4
は、この実施形態では、底脚部4a、ウエブ4b及びフ
ランジ4cにより断面略逆J字形に構成される。この実
施形態では、補強材4として、高さ70mm、フランジ4c
の長さ16mm、ウエブ4bの幅4mm、底脚部4aの高さ3
mm,幅20mmのアルミニウム合金A5083−H112から
なるアルミニウム合金形材を用いた。このように、補強
材4をアルミニウム合金形材で構成することにより、底
脚部4a、ウエブ4b及びフランジ4cを有する断面略
逆J字形の複雑な形状を容易に製造することができる。
【0011】そして、縦骨材付きパネル1Aについて説
明すると、縦骨材3と直交する方向の一側端部に形成し
た補強材4は、縦骨材付きパネル1Aの一側端部の側端
縁に沿って、図2の(b)に示すように、底脚部4aの
約半分を残してその余を縦骨材付きパネル1Aの端部か
らはみ出す態様で、パネル外方に延出するようにその隅
角部を縦骨材付きパネル1Aの端縁に隅肉アーク溶接さ
れる。W1 は、その溶接線である。これにより、補強材
4の底脚部4aは、その一部(延出した部分)が連結接
合されるべき隣接する縦骨材付きパネル1Bの他側端部
に跨がるように、縦骨材付きパネル1Aの側端縁に溶接
されることになる。
【0012】一方、各縦骨材付きパネル1A〜1Dの縦
骨材3と平行する方向の一側端部には、同様に、この実
施形態では、図3の(a)及び(b)に示すように、底
脚部5a、ウエブ5b及びフランジ5cにより断面略逆
J字形に構成された補強材5を溶接する。この縦骨材3
と平行する方向の一側端部に形成した補強材5も、図3
の(b)に示すように、その底脚部5aの一部が、パネ
ル外方に延出するようにその隅角部を縦骨材付きパネル
1Aの側端縁に隅肉アーク溶接される。W4 は、その溶
接線である。
【0013】図1の各縦骨材付きパネル1A〜1Dにお
ける金属板材2への縦骨材3の溶接及び縦骨材3と直交
する方向の一側端の補強材4または縦骨材3と平行する
方向の一側端の補強材5の溶接は、専門工場で、例えば
同時加熱方法、加熱冷却法、加熱加圧法、機械的拘束法
といった公知の歪発生の防止対策がとられた上で行われ
るので、溶接歪がきわめて少なく、均一で高品質のもの
を製造できる。
【0014】製造された各縦骨材付きパネル1A〜1D
は、建造現場例えば造船所に運ばれて、それぞれの端部
同士が溶接接合される。
【0015】図2の(a)は、縦骨材付きパネル1Aに
対し、縦骨材と直交する方向に縦骨材付きパネル1B,
1Cを連結し、接合した状態の断面図である。縦骨材付
きパネル1Aを構成する金属板材2には、予め縦骨材3
と直交する方向の一側端部に補強材4が、その底脚部4
aの一部が当該金属板材2の端部からはみ出す態様で隅
肉アーク溶接(W1 )されている(図2の(b)参
照)。そして、図2の(c)に示すように、この補強材
4の底脚部4aが溶接された金属板材2に、横に隣接す
る縦骨材付きパネル1Bの他側端部に位置する金属板材
2′を突き合わした状態で、突合せ部分である連結接合
部J1 を突合せ溶接(W3 )する。この場合、補強材4
の底脚部4aの一部が隣接する縦骨材付きパネル1Bの
他側端部に跨がり、溶接の裏当て用のバッキングバーを
兼ねることとなり、従来の縦骨材付きパネルが相互の突
合せ部分において表裏両面での溶接を必要としたのに対
し、片側からの溶接だけで済み、かつ、溶落ちを防止で
きるので、極めて有効である。なお、金属板材2,2′
の突合せ部分に、予め開先加工を施し、図4に示すよう
な開先部2aを形成しておくと、溶落ちや溶込み不良を
防止でき、より有効である。続いて、図2の(c)に示
すように、補強材4の底脚部4aを縦骨材付きパネル1
Bの他側端部に位置する金属板材2′の端縁に隅肉アー
ク溶接(W2 )する。
【0016】図3の(a)は、縦骨材付きパネル1Aに
対し、縦骨材と平行する方向に縦骨材付きパネル1Dを
連結し、接合した状態の断面図である。縦骨材と直交す
る方向の連結接合と同様に、縦骨材付きパネル1Aを構
成する金属板材2には、予め縦骨材3と平行する方向の
一側端部に、補強材5を、当該補強材5の底脚部5aの
一部が隣接する縦骨材付きパネル1Dの他側端部に位置
する金属板材2″に跨がるように隅肉アーク溶接
(W4 )されている(図3の(b)参照)。なお、この
補強材5が固定できるように、縦骨材付きパネル1Aを
構成する金属板材2に溶接されている縦骨材3及び補強
材4のそれぞれの端部は、予め金属板材2の端部よりや
や短くすると共に、底脚部5a,フランジ5c相当部分
が切り欠かれ、全体強度を増大するために補強材5と縦
骨材3,補強材4間は隅肉溶接される必要がある。そし
て、補強材5の底脚部5aが溶接された金属板材2に、
図3の(c)に示すように、縦に隣接する縦骨材付きパ
ネル1Dの他側端部に位置する金属板材2″を突き合わ
した状態で、突合せ部分である連結接合部J3 を突合せ
溶接(W5)する。この場合も、補強材5の底脚部5a
が溶接の裏当て用のバッキングバーを兼ねることとな
り、隣接する相互の縦骨材付きパネル1A,1Dを、よ
り強固に溶接接合できる。また、金属板材2,2′の突
合せ部分に、予め開先加工を施しておくと、より有効で
ある。なお、補強材5の底脚部5aのはみ出し部分に対
応させて、対向する縦骨材付きパネル1Dを構成する金
属板材2″に溶接されている縦骨材3′の端部に予め取
付けしやすいように切欠部3dを形成しておく。続い
て、補強材5のウエブ5b、フランジ5cと、縦骨材付
きパネル1Dの各縦骨材3′との間を溶接(W6 )す
る。補強材5のウエブ5b、フランジ5cと、縦骨材付
きパネル1Dの縦骨材3′と直交する方向の一側端部の
補強材4′(図1)との間も同様に溶接する。また、補
強材5の底脚部5aを縦骨材付きパネル1Dの金属板材
2″の端縁に隅肉アーク溶接(W7 )する。
【0017】上記のように、縦骨材付きパネルの縦骨材
と直交する方向の一側端部または縦骨材と平行する方向
の一側端部に、縦骨材を兼ねる補強材を、当該補強材の
底脚部の一部が隣接する縦骨材付きパネルの他側端部に
跨がるように、溶接した各縦骨材付きパネル1A,1
B,1C,1Dを含む単位パネル構成体は、それぞれの
隣接接続部が溶接接合されて、縦骨材付きパネル連結接
合体10(図1)が組立加工される。この際、組立体の
構造によっては、縦骨材付きパネルの縦骨材と平行する
方向の一側端部または縦骨材と直交する方向の一側端部
のいずれか一方に補強材を設けてさえおけば、他方は不
要である場合が考えられることから、補強材は、縦骨材
付きパネルの縦骨材と平行する方向の一側端部または縦
骨材と直交する方向の一側端部の少なくとも一方にあれ
ば事足りるものである。
【0018】なお、以上説明した実施形態においては、
縦骨材と直交する方向の一側端部の補強材4は縦骨材を
兼ねる補強材4として、その底部に底脚部4aを有し、
ウエブ4bとフランジ4cとにより断面略逆J字形に形
成した部材について示したが、特にこの形状に限定され
るものではなく、例えば図2の(d)の符号4″に示す
如きチャンネル状でもよく、底部の一部が隣接する縦骨
材付きパネルの他側端部に跨がるように、縦骨材付きパ
ネルの一側端部に溶接されていれば、裏当て用のバッキ
ングバーを兼ねることとなり、目的を達し得る。
【0019】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明に
係る縦骨材付きパネル及び縦骨材付きパネルの連結接合
部並びにその連結接合部を有する縦骨材付きパネルの連
結接合体によれば、縦骨材付きパネルの一側端部に縦骨
材を兼ねる補強材を溶接したので、隣接する相互の縦骨
材付きパネル間に補強材が位置して端部に剛性が与えら
れ、従来の各縦骨材付きパネルの金属板材同士が相互に
突き合わされて溶接されるものと比較し、溶接歪の発生
を最小限にくい止めることができる。具体的には、溶接
部周辺における金属板材に発生した溶接歪の大きさ(高
さ)は、溶接前の金属板材を基準面として大きいところ
で上下に1mm、歪の最頂部間で2mmとなり、これは従来
の縦骨材付きパネル連結接合体における同一箇所での溶
接歪の 1/7〜1/8 の大きさで、建造現場での溶接組立加
工では、ほとんど無視し得る程度のものに過ぎない。ま
た、補強材はその底部、特に底脚部の一部が隣接する縦
骨材付きパネルの他側端部に跨がり、溶接の裏当て用の
バッキングバーを兼ねるので、溶接し易くなり、現場に
おける溶接の信頼性の向上に大きな効果がある。また、
金属板材に発生する溶接による歪を低減させる効果が特
に大きい。したがって、この発明に係る縦骨材付きパネ
ル及び縦骨材付きパネル連結接合部並びにその連結接合
部を有する縦骨材付きパネルの連結接合体は、船舶、鉄
道車両、橋梁、建物その他の構造物に適用し、きわめて
効果的であり、中でも、船殻構造として用いた場合には
特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る縦骨材付きパネル及び縦骨材付
きパネル連結接合部を有する縦骨材付きパネル連結接合
体の斜視図である。
【図2】この発明に係る縦骨材付きパネルを縦骨材と直
交する方向に連結する場合の連結接合部を示し、(a)
は、図1のII−II線における断面図、(b)は、連結接
合する前の縦骨材付きパネルの一側端部の拡大断面図、
(c)は、(a)図の矢印Aで囲まれた部分の拡大断面
図である。また、(d)は、縦骨材を兼ねる補強材の他
の例を示す拡大断面図である。
【図3】この発明に係る縦骨材付きパネルを縦骨材と平
行する方向に連結する場合の連結接合部を示し、同図の
(a)は、図1の III− III線における断面図、(b)
は、連結接合する前の縦骨材付きパネルの一側端部の拡
大断面図、(c)は、(a)図の矢印Bで囲まれた部分
の拡大断面図である。
【図4】この発明に係る縦骨材付きパネル連結接合部の
拡大断面図である。
【図5】従来の溶接組立加工された縦骨材付きパネル連
結接合体の斜視図である。
【図6】(a)は、従来の縦骨材付きパネルを縦骨材と
直交する方向に連結した状態の接合部を示し、図5のVI
−VI線における断面図である。(b)は、従来の縦骨材
付きパネルを縦骨材と平行する方向に連結した状態の接
合部を示し、図5のVI′−VI′線における断面図であ
る。
【符号の説明】
1A〜1D…縦骨材付きパネル 2,2′ …金属板材 3,3′ …縦骨材 4 …補強材(縦骨材と直交する方向端部) 4a …底脚部 4b …ウエブ 4c …フランジ 5 …補強材(縦骨材と平行する方向端部) 5a …底脚部 5b …ウエブ 5c …フランジ 10 …縦骨材付きパネル連結接合体 J1 ,J2 ,J3 …連結接合部 W1 〜W6 …溶接線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B23K 9/00 501 9348−4E B23K 9/00 501A

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板材に縦骨材を所定の間隔で溶接し
    てなる縦骨材付きパネルであって、パネルの縦骨材と平
    行する方向の一側端部または縦骨材と直交する方向の一
    側端部の少なくとも一方の側端縁に沿って補強材を、該
    補強材の底部の一部がパネル外方に延出するように溶接
    されてなる縦骨材付きパネル。
  2. 【請求項2】 金属板材に縦骨材を所定の間隔で溶接し
    てなる縦骨材付きパネルを縦骨材と平行する方向または
    縦骨材と直交する方向に隣接させ、相互のパネルの端部
    同士を溶接し組立加工する縦骨材付きパネルの連結接合
    部であって、前記縦骨材付きパネルの縦骨材と平行する
    方向の一側端部または縦骨材と直交する方向の一側端部
    の少なくとも一方に、補強材を溶接すると共に、当該補
    強材の底部の一部が隣接する縦骨材付きパネルの他側端
    部に跨がり、溶接の裏当て用のバッキングバーを兼ねる
    ように、前記隣接する縦骨材付きパネルの他側端部に溶
    接したことを特徴とする縦骨材付きパネルの連結接合
    部。
  3. 【請求項3】 前記補強材は、その底部に底脚部を備
    え、断面略逆J字形に形成してなる請求項2に記載の縦
    骨材付きパネルの連結接合部。
  4. 【請求項4】 突合せ溶接されるべき隣接する相互の縦
    骨材付きパネルの突合せ部分に、開先加工を施してなる
    請求項2または請求項3に記載の縦骨材付きパネルの連
    結接合部。
  5. 【請求項5】 金属板材、縦骨材及び補強材の材質がそ
    れぞれアルミニウム合金である請求項2ないし請求項4
    のいずれかに記載の縦骨材付きパネルの連結接合部。
  6. 【請求項6】 用途が船舶用船殻構成用パネルである請
    求項2ないし請求項5のいずれかに記載の縦骨材付きパ
    ネルの連結接合部。
  7. 【請求項7】 請求項2ないし請求項6のいずれかに記
    載の縦骨材付きパネルの連結接合部を有する縦骨材付き
    パネルの連結接合体。
JP8178292A 1996-07-08 1996-07-08 縦骨材付きパネル及び縦骨材付きパネルの連結接合部並びにその連結接合部を有する縦骨材付きパネルの連結接合体 Pending JPH1024394A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002053098A (ja) * 2000-06-28 2002-02-19 Eads Airbus Gmbh 飛行機用構造部材およびその製造方法並びに構造部材のための補強異形材
JP2012011413A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Mitsubishi Alum Co Ltd アルミニウム材の溶接方法
CN109911104A (zh) * 2019-03-29 2019-06-21 广船国际有限公司 船舶壁板贯穿孔及其开设方法及船舶分段建造工艺
CN112872676A (zh) * 2020-12-23 2021-06-01 山东东岳永盛车桥股份有限公司 一种车桥组焊工装

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