JPH10237362A - 電着塗料および電着塗装方法 - Google Patents

電着塗料および電着塗装方法

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JPH10237362A
JPH10237362A JP9058479A JP5847997A JPH10237362A JP H10237362 A JPH10237362 A JP H10237362A JP 9058479 A JP9058479 A JP 9058479A JP 5847997 A JP5847997 A JP 5847997A JP H10237362 A JPH10237362 A JP H10237362A
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JP
Japan
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electrodeposition coating
solution
antibacterial
inorganic oxide
aqueous
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JP9058479A
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Katsuhiro Kino
勝博 城野
Atsushi Tanaka
田中  敦
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JGC Catalysts and Chemicals Ltd
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Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗装面に抗菌性を付与し、良好な外観、
密着性の優れた塗膜を得る。 【解決手段】 無機酸化物コロイド粒子に含有される抗
菌性金属成分としては、銀、銅、亜鉛、錫、鉛、ビスマ
ス、カドミウム、クロムなどが例示され、特に、銀、
銅、亜鉛が好ましい。抗菌性無機酸化物水性コロイド溶
液は、アニオン型電着塗料中に0.1〜20重量%、好
ましくは0.5〜10重量%の範囲で含有される。アニ
オン型電着塗料中に含まれる抗菌性無機酸化物水性コロ
イド溶液の量が0.1重量%よりも少ない場合には所望
の抗菌効果が得られにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電着塗料および電着
塗装方法に関し、さらに詳しくは、抗菌性無機酸化物水
性コロイド溶液を含むアニオン型電着塗料および該塗料
を用いて被塗装物表面に抗菌性金属成分を含有する無機
酸化物コロイド粒子を含む塗膜を形成する電着塗装方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高温多湿の我国に於いては、細菌
による食中毒などが多発しており、また、マンションな
どの乱立による居住環境の変化に伴い細菌、黴、悪臭な
どの生活環境の悪化が社会問題となりつつあることか
ら、これらの環境の清浄化が強く求められている。そし
て、このような生活環境を清浄化するため、人の皮膚が
接触する日用雑貨品、建材具、内装材料などの塗装面に
抗菌性を付与することが種々提案されている。
【0003】従来、塗装面に抗菌性を付与する方法とし
ては、塗料中に抗菌剤を添加し、これをはけ塗り塗装
や、吹き付け塗装する方法が実用化されているが、電着
塗装法においては実用化に至っていない。電着塗装法
は、(1)つきまわり性がよく被塗装物に均一に膜厚を
付け易い、内面や合わせ目にもよく塗装できる、(2)
通電する電気量を調整することによって定量的に膜厚を
管理できる、(3)塗料の損失が極めて少ない、(4)
塗膜にたれやわきが発生しにくい、(5)火災の危険が
ない、などの優れた長所を有する。しかし、これまでは
電着塗料中に抗菌剤を添加して電着塗装を行うと、電着
塗装時に抗菌剤が不純物として作用し、良好な外観が得
られず、また、密着性に優れた電着塗装被膜が得られな
いという問題点があった。
【0004】特開平8−120496号公報には抗菌剤
を含有する電着塗装被膜の形成方法が開示されており、
同法はリン酸カルシウムと金属銀の焼結混合したセラミ
ックス微粒子よりなる抗菌剤を電着塗装溶液中に均一に
分散させ、該溶液中にて被塗装物と極板間に電圧を印加
して直流通電を行うことにより、被塗装物表面に抗菌剤
が共析した被膜を得ることを特徴とするものである。
【0005】しかし、この方法では、材料となる抗菌剤
を1000℃以上の高温で焼結させるためコストが高く
なること、抗菌剤は粒子径が大きいため電着塗装溶液中
で沈降し易く均一に分散させることが困難であること、
また、抗菌剤粒子は電荷を有していないため電圧を印加
しても電気的な力によって移動するのではなく、塗料微
粒子の移動に伴って不純物として一緒に移動すること、
などから抗菌剤が被塗装物表面に均一に付着しにくいな
どの問題があり、さらに、塗膜の外観、密着性の点でも
改善が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、種々
の導体物品の塗装面に長時間にわたって優れた抗菌性を
付与し、良好な外観、密着性の優れた塗膜が得られる電
着塗料および電着塗装方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定の抗
菌性無機酸化物水性コロイド溶液を特定の電着塗料に添
加することにより、前述の問題点を解決し得ることを見
いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】本発明に係る電着塗料は、抗菌性金属成分
を含有する無機酸化物コロイド粒子が分散した水性コロ
イド溶液と、アニオン型電着塗料とを含む電着塗料であ
って、前記コロイド粒子のζ−電位が水性コロイド溶液
のpH7.0〜9.0の範囲において−2mV以下であ
ることを特徴とするものである。
【0009】本発明に係る電着塗装方法は、前記電着塗
料中にて陽極の導体被塗装物とこれと反対電極との間に
直流を通電して、被塗装物表面に抗菌性金属成分を含有
する無機酸化物コロイド粒子を含む塗膜を形成すること
を特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて詳細に説明する。
【0011】本発明において、水性コロイド溶液(ゾ
ル)は、抗菌性金属成分を含有する無機酸化物コロイド
粒子が分散した水性コロイド溶液(抗菌性無機酸化物水
性コロイド溶液)であって、該コロイド粒子のζ−電位
(界面動電位)が水性コロイド溶液のpH7.0〜9.
0の範囲において−2mV以下、好ましくは−3mV〜
−200mV、更に好ましくは−5mV〜−100mV
の範囲であることが望ましい。該コロイド粒子のζ−電
位がアニオン型電着塗料のpH範囲であるpH7.0〜
9.0の範囲において−2mVよりも高い場合には、該
コロイド粒子は電気的な力によって引き付けられる力が
弱く、陽極の導体被塗装物表面に均一に凝集析出しない
ことがある。また、水性コロイド溶液が不安定となるの
で好ましくない。
【0012】前述のコロイド粒子のζ−電位は、一般に
ゼータ電位計で測定されるが、自動的にpHを変化させ
てζ−電位の連続測定が可能な超音波方式ゼータ電位分
析システム装置(例えば、Matec Applied Sciences, In
c.製、ESA8000)を用いると簡便である。
【0013】前記コロイド粒子に含有される抗菌性金属
成分としては、通常知られているものを用いることがで
き、例えば、銀、銅、亜鉛、錫、鉛、ビスマス、カドミ
ウム、クロムなどが例示される。特に、銀、銅、亜鉛か
ら選択される1種以上の抗菌性金属成分は、抗菌作用、
変色及び人体に対する安全性などの観点から好ましい。
【0014】また、抗菌性金属成分を含有する無機酸化
物コロイド粒子の無機酸化物としては、一般に知られて
いるコロイド溶液を構成する無機酸化物を挙げることが
でき、無機酸化物コロイド粒子としては、単一または複
合酸化物コロイド粒子、あるいはこれらの混合物を用い
ることが可能である。
【0015】単一の無機酸化物としては、SiO2 、A
2 3 、TiO2 、ZrO2 、Fe2 3 、Sb2
5 、WO3 、CeO2 などが例示され、複合酸化物とし
ては、SiO2 ・Al2 3 、SiO2 ・TiO2 、S
iO2 ・ZrO2 、SiO2・Fe2 3 、Al2 3
・TiO2 、CeO2 ・TiO2 、Al2 3 ・TiO
2 ・Fe2 3 、SiO2 ・TiO2 ・ZrO2 、Si
2 ・Al2 3 ・TiO2 などを挙げることができ
る。
【0016】抗菌性金属成分を含有する無機酸化物コロ
イド粒子の平均粒子径は、500nm以下であることが
望ましい。コロイド粒子の平均粒子径が大きくなるにつ
れて、得られる塗膜の外観、密着性などが悪くなる傾向
にある。該コロイド粒子の好ましい平均粒子径の範囲は
300nm以下、更に好ましい範囲は3nm〜250n
mである。
【0017】抗菌性金属成分を含有する無機酸化物コロ
イド粒子における抗菌性金属成分の含有量は、酸化物換
算で0.05〜25重量%の範囲内であることが望まし
い。含有量が0.05重量%に満たない場合は、抗菌作
用が十分に発現しないことがあり、また、25重量%よ
りも多くしても、25重量%の場合と比較して抗菌作用
に大差がない。より好ましい抗菌性金属成分の含有量
は、酸化物換算で0.1〜15重量%である。
【0018】本発明の抗菌性無機酸化物水性コロイド溶
液としては、例えば、本発明者らの先願に係る特開平7
−33616号公報に記載の抗菌剤であって、抗菌性金
属成分と該抗菌性金属成分以外の無機酸化物から構成さ
れるコロイド粒子のζ−電位が水性コロイド溶液のpH
7.0〜9.0の範囲において−2mV以下のものが好
ましい。この抗菌剤は抗菌性金属成分と該抗菌性金属成
分以外の無機酸化物から構成されるコロイド粒子が分散
してなる抗菌性無機酸化物コロイド溶液であって、当該
コロイド溶液中の抗菌性金属成分の重量をA、該コロイ
ド溶液を超遠心分離処理して遊離した抗菌性金属成分の
重量をBとしたとき、B/Aで表される抗菌性金属成分
の結合力指数(I)の値が1.0×10-3以下であるこ
とを特徴とするものである。
【0019】また、特開平6−80527号公報に記載
の抗菌剤、即ち、負の電荷を有する無機酸化物コロイド
粒子に抗菌性金属成分を付着せしめた抗菌性無機酸化物
コロイド溶液からなる抗菌剤であって、抗菌性金属成分
を付着せしめた無機酸化物コロイド粒子のζ−電位が水
性コロイド溶液のpH7.0〜9.0の範囲において−
2mV以下のものも好適に使用される。
【0020】本発明においてアニオン型電着塗料として
は、通常のアニオン型電着塗料が使用可能である。アニ
オン型電着塗料では、水中に溶解した樹脂分子は負に荷
電していて、電場内では陽極に向かって移行する性質を
有しており、このような性質を有する種々の樹脂がアニ
オン型電着塗料として使用される。例えば、カルボン酸
樹脂、アクリル酸樹脂、エポキシ樹脂などの末端基(カ
ルボキシル基、水酸基など)をアンモニアまたはアミン
などの塩基化合物で少なくとも一部を中和して水分散可
能な形としたもの、マレイン化油、マレイン化脂肪酸エ
ステル、マレイン化ポリブタジエン、アクリル酸などの
酸モノマーとヒドロキシルエチルアクリレートのような
水酸基モノマーとの共重合体などが分散した水分散液ま
たは溶解した水溶液などが例示される。また、必要に応
じてこの液に、顔料およびその他の塗料用添加剤などを
配合することもできる。
【0021】本発明では、前述の抗菌性無機酸化物水性
コロイド溶液をアニオン型電着塗料中に0.1〜20重
量%、好ましくは0.5〜10重量%の範囲で含有する
ことが望ましい。アニオン型電着塗料中に含まれる抗菌
性無機酸化物水性コロイド溶液の量が0.1重量%より
も少ない場合には所望の抗菌効果が得られにくい。ま
た、該コロイド溶液の量を20重量%よりも多くしても
得られる塗膜の抗菌効果には差がなく経済的でない。
【0022】次に、本発明の電着塗装方法について説明
する。本発明の電着塗装方法では、前述のアニオン型電
着塗料を満たした電着槽の中に陽極の導体被塗装物を浸
漬し、これと反対極となる槽内電極との間に直流を通電
することにより、浴中に分散している塗料微粒子と共に
抗菌性金属成分を含有する無機酸化物コロイド粒子が電
気的な力によって被塗装物に引き付けられて凝集析出し
て抗菌性を有する塗膜を形成する。
【0023】本発明の電着塗装方法は、前述の電着塗料
を使用すること以外は特に制限されるものではなく、通
常のアニオン型電着塗装方法を採用することができ、例
えば、〔表1〕に示すような条件が例示される。また、
本発明方法において、塗膜の硬化は各塗料自体の樹脂組
成などに基づいて任意に選択でき、なんら制限されるも
のではない。
【0024】
【表1】 塗料の樹脂固形分濃度:3〜50重量% 塗料のpH :7〜9 塗料の温度 :20〜40℃ 電圧 :100〜400V 通電時間 :30秒〜10分
【0025】本発明の電着塗装方法に使用される導体の
被塗装物としては、導電性を有するものであればよく、
形状、大きさ、材質等に限定されない。例えば、鉄、
銅、アルミニウム、マグネシウム、チタン等、あるいは
これらの合金、更には表面に金属メッキ層、その他導電
層を形成したプラスチック等が挙げられる。
【0026】以上、アニオン型電着塗料の好適な実施形
態について説明したが、本発明の抗菌性無機酸化物水性
コロイド溶液は、適当な電着条件を選定することによっ
てカチオン型電着塗料についても適用可能である。しか
し、アニオン型電着塗料と比べると、均一な無機酸化物
コロイド粒子を含む塗膜を形成することが難しい。
【0027】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に
説明する。
【0028】参考例1 市販の20重量%シリカ・アルミナゾル(触媒化成工業
(株)製:ファインカタロイド−USB)を水で希釈し
てシリカ・アルミナ濃度1.0重量%のゾル(コロイド
溶液)2000gとした。一方、試薬の硝酸銀を6.3
g採取し、水623.7gを加えて希釈し、銀酸化物と
しての濃度が1.0重量%の硝酸銀水溶液を調製した。
前記コロイド溶液を60℃に加温し、撹拌しながらこれ
に該硝酸銀水溶液を20cc/minの速度で添加し
た。
【0029】次いで、このコロイド溶液を限外濾過装置
を用いて10リットルの純水で洗浄し、その後、さらに
90℃で1時間加熱熟成を行って、抗菌性銀成分を酸化
物として4重量%含有するシリカ・アルミナコロイド粒
子が分散した抗菌性無機酸化物水性コロイド溶液(A)
を調製した。該コロイド溶液の固形分濃度は1重量%
で、コロイド溶液として安定であった。
【0030】抗菌性無機酸化物水性コロイド溶液(A)
のコロイド粒子のζ−電位を超音波方式ゼータ電位分析
システム装置(Matec Applied Sciences, Inc.製、ES
A8000)を用いて測定した。測定方法は、試料20
ccを採取し、pH調整は1N−HClおよび0.5N
−NaOHを用いて行った。pHを変化させた場合の、
該シリカ・アルミナコロイド粒子のζ−電位変化を図1
に示す。
【0031】参考例2 硫酸チタンを純水に溶解して、TiO2 として1.0重
量%の水溶液を調製した。この水溶液に、撹拌しながら
15重量%アンモニア水を徐々に添加して白色のスラリ
ーを得た。このスラリーを濾過、洗浄して得た含水チタ
ン酸31.4gに純水を加えてTiO2 濃度1.0重量
%に希釈し、更に濃度33重量%の過酸化水素219.
3gを加えた後、80℃で14時間加熱して、過酸化水
素を分解しTiO2 として1.0重量%の水溶液313
6gを得た。このチタン酸溶液は黄褐色の透明液でpH
8.2であった。この溶液に、TiO2 に対して25重
量%になるように20重量%シリカゾル39.2gを加
えた後、150℃で48時間加熱した。
【0032】次に、この溶液を60℃に保持し、酸化銀
として濃度1重量%の硝酸銀溶液249gを20cc/
minの速度で添加した。次いで、このコロイド溶液を
限外濾過装置を用いて10リットルの純水で洗浄し、そ
の後、さらに90℃で1時間加熱熟成を行って、抗菌性
銀成分を酸化物として4重量%含有するチタニア粒子が
分散した抗菌性無機酸化物水性コロイド溶液(B)を調
製した。該コロイド溶液の固形分濃度は1重量%で、コ
ロイド溶液として安定であった。抗菌性無機酸化物水性
コロイド溶液(B)のコロイド粒子のζ−電位を参考例
1と同様にして測定したグラフを図2に示す。
【0033】参考例3 市販の銀成分を担持したリン酸カルシウムのセラミック
微粒子からなる抗菌剤((株)サンギ製、アパサイダー
AW)を純水に懸濁して、固形分濃度1重量%の懸濁水
溶液(C)を調製した。この懸濁水溶液(C)のセラミ
ック微粒子のζ−電位を参考例1と同様にして測定した
グラフを図3に示す。
【0034】実施例1 市販の樹脂固形分濃度8重量%のアクリル−メラミン系
アニオン型電着塗料(ハニー化成(株)製、ハニーブラ
イト)に、前記コロイド溶液(A)とコロイド溶液
(B)をそれぞれ1重量%になるように添加混合して、
抗菌性無機酸化物水性コロイド溶液を含むアニオン型電
着塗料(A)および(B)を調製した。
【0035】比較例1 実施例1と同様に、市販の樹脂固形分濃度8重量%のア
クリル−メラミン系アニオン型電着塗料(ハニー化成
(株)製、ハニーブライト)に、参考例3の懸濁水溶液
(C)を1重量%になるように添加混合して、抗菌剤懸
濁水溶液を含むアニオン型電着塗料(C)を調製した。
【0036】実施例2 上記アニオン型電着塗料(A)、(B)および(C)を
用いてアルミニウム板に電着塗装を行った。
【0037】先ず、良く脱脂洗浄したアルミニウム板片
を常温で陽極酸化してアルマイト化し、酸化被膜を形成
した。このアルミニウム板片を陽極として、液温30℃
の各アニオン型電着塗料中に浸漬し、陰極としてステン
レス板片を同様に浸漬して、両極間に直流電圧200V
で2分間通電してアルミニウム板片表面に樹脂とコロイ
ド粒子を凝集析出させた。次いで、アルミニウム板片を
電着塗料から引き上げ、洗浄した後、180℃で30分
間乾燥して各アルミニウム板片試料の表面に塗膜
(A)、(B)および(C)を形成した。
【0038】実施例3 上記各塗膜付きアルミニウム板片試料について、次の抗
菌力試験を行った。
【0039】大腸菌および黄色葡萄状球菌を生理食塩水
中に懸濁させ、その30μlを3cm×3cmの上記各
試料面に滴下し、28℃で24時間放置後、生菌数を測
定して〔数1〕により死滅率を求めた。結果を表2に示
す。
【0040】
【数1】死滅率(%)=100×(初期生菌数−24時
間後の生菌数)/初期生菌数
【0041】また、塗膜の性状についても、耐候性と外
観から評価した結果を表2に示す。耐候性は、デジタル
変角光沢度計(スガ試験機(株)製)を用い、サンシャ
インウェザーメータで250時間暴露の光沢保持率を示
した。
【0042】塗膜の外観は次の3段階で評価した。 ○・・・異常なく仕上がり良好。 △・・・肌あれ、クレーターの発生が認められた。 ×・・・電着塗膜に異常が発生した。
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】本発明に係る電着塗料と電着塗装方法に
よれば、被塗装物表面は長時間にわたって優れた抗菌性
を有し、良好な外観、密着性の優れた塗膜が得られる。
また、はけ塗り塗装や、吹き付け塗装では処理できなか
った複雑な形状の物品に対しても容易に塗膜を形成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1における、抗菌性無機酸化物水性コロ
イド溶液(A)のコロイド粒子のζ−電位を示すグラフ
である。
【図2】参考例2における、抗菌性無機酸化物水性コロ
イド溶液(B)のコロイド粒子のζ−電位を示すグラフ
である。
【図3】参考例3における、抗菌剤懸濁水溶液(C)の
セラミック微粒子のζ−電位を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C25D 13/10 C25D 13/10 A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗菌性金属成分を含有する無機酸化物コ
    ロイド粒子が分散した水性コロイド溶液と、アニオン型
    電着塗料とを含む電着塗料であって、前記コロイド粒子
    のζ−電位が水性コロイド溶液のpH7.0〜9.0の
    範囲において−2mV以下であることを特徴とする電着
    塗料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電着塗料中にて陽極の導
    体被塗装物とこれと反対電極との間に直流を通電して、
    被塗装物表面に抗菌性金属成分を含有する無機酸化物コ
    ロイド粒子を含む塗膜を形成することを特徴とする電着
    塗装方法。
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