JPH10235782A - 意匠性に優れたフィルムラミネート鋼板 - Google Patents

意匠性に優れたフィルムラミネート鋼板

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JPH10235782A
JPH10235782A JP4529397A JP4529397A JPH10235782A JP H10235782 A JPH10235782 A JP H10235782A JP 4529397 A JP4529397 A JP 4529397A JP 4529397 A JP4529397 A JP 4529397A JP H10235782 A JPH10235782 A JP H10235782A
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Japan
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film
steel sheet
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polyethylene terephthalate
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JP4529397A
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Koji Mori
浩治 森
Kenichi Okubo
謙一 大久保
Kenji Koshiishi
謙二 輿石
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
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Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐食性,耐水性に優れ、塩ビ鋼板の代替材料
として使用されるフィルムラミネート鋼板を得る。 【解決手段】 このフィルムラミネート鋼板は、その目
的を達成するため、下地鋼の表面にめっき層,プライマ
ー層,接着剤層,印刷ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムが順次積層されている。めっき層は、亜鉛めっき層
又は10重量%以下のAlを含むZn−Al合金めっき
層である。プライマー層は、樹脂100重量部に対して
50重量部以上の酸化チタン及び10〜100重量部の
ポリリン酸アルミ系顔料を含む。印刷ポリエチレンテレ
フタレートフィルムは、印刷面が接着剤層側に配置され
ている。 【効果】 ポリリン酸アルミ系顔料が下地鋼,めっき層
からのFe3+イオン,Zn2+イオンをキレート化し、ラ
ミネート鋼板の耐食性,耐水性を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不燃材相当の難燃性を
示す塩ビ鋼板の代替材料として内装材,表層材等に使用
される印刷ポリエチレンテレフタレートフィルムラミネ
ート鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】ユニットバス壁材,ドア材等を始めとす
る内装壁材には、塩ビ鋼板が従来から使用されている。
塩ビ鋼板は、表面を形成している塩化ビニル樹脂が可塑
剤,安定剤等の処方によって優れた物性を発揮し、任意
の顔料を配合できるため色調に関する自由度も高い。し
かも、印刷,エンボス加工等によって意匠性を高めるこ
とも可能である。しかし、樹脂に塩素が含まれているこ
とから環境対策上で問題になることがあり、塩ビ鋼板の
使用が商品のイメージ、ひいては企業イメージを低下さ
せることにもなり易い。そこで、塩ビ鋼板と同等の特性
をもつ塗覆装鋼板への切換へが進められている。塩ビ鋼
板の代替材料としては、塩ビ鋼板に匹敵する柔軟さ,耐
久性等を示すものとしてポリオレフィン樹脂フィルムラ
ミネート鋼板が知られている。
【0003】ポリオレフィン樹脂フィルムラミネート鋼
板では、ポリオレフィン樹脂が可燃材料であるため、従
来の塩ビ鋼板がもつ不燃性又は準不燃性に匹敵する難燃
性を発現させることが難しい。難燃性に関し、単色系の
ポリオレフィン樹脂では不燃材又は準不燃材相当の難燃
性を発現させるために難燃材の組成・配合について種々
の検討が進められている。他方、印刷意匠性を付与する
フィルムでは、着色フィルム表面に設けられた印刷イン
キ層を保護する最表層として印刷意匠を発現するために
透明な必要がある。そのため、最表層に難燃剤を配合で
きない。また、ポリオレフィン樹脂フィルムは、押出し
成形法又はカレンダリング法の何れによっても7〜80
μm以上の厚みになるため、準不燃材相当の難燃性を呈
するものについても可能性が極めて低いといわれてい
る。このようなことから、印刷意匠性をもち、不燃材料
の大まかな目安となる樹脂総量(有機固形量)が65g
/m2 を下回る印刷意匠鋼板として、印刷ポリエチレン
テレフタレートフィルムラミネート鋼板が使用され始め
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のポリエチレンテ
レフタレートフィルムラミネート鋼板は、家電製品,暖
房機器等の外装部や器物等への使用に止まり、耐食性,
耐水性が要求される内装壁材等に使用する例は少ない。
また、ポリエチレンテレフタレートフィルムラミネート
鋼板は、製品構成上から、2コート2ベーク仕様の連続
式塗装・ラミネートラインで製造されている。したがっ
て、接着剤層の塗装・乾燥に1コート1ベークを要する
ため、鋼板表面に設ける白色隠蔽層は1コート構成でな
ければならない。白色隠蔽層は、ラインを再通板させる
2パスで製造することにより2〜3層構成にすることも
できるが、製造原価における固定費が増えるので現実的
ではない。ポリエチレンテレフタレートフィルムは、フ
ィルム自体が優れた低透湿度や低酸素透過度を示す。そ
のため、従来の家電製品,暖房機器等の外装部や器物等
に使用されている1層構成の白色隠蔽層では、低透湿度
や低酸素透過度に由来する優れた耐食性や耐水性のた
め、防錆顔料の配合は必ずしも必要ではなかった。しか
し、内装壁材相当の耐食性,耐水性を発現させるために
は、白色隠蔽層(プライマー層)に防錆顔料を配合する
ことが必須になる。
【0005】そこで、本発明者等は、ストロンチウムク
ロメート系の防錆顔料を樹脂100重量部に対して5重
量部配合したものの物性を調査したところ、JIS Z
2371の塩水噴霧試験1,000時間で切断端面部に
フクレが発生しない優れた耐食性や、沸騰水連続24時
間浸漬でフィルムが剥離しない優れた耐水性を示すこと
が判った。しかし、隠蔽作用を担うプライマー層が黄白
色になっていたため、印刷意匠発現用には不適であっ
た。通常、柄印刷インキ層,次いでベタ印刷インキ層を
グラビア印刷したポリエチレンテレフタレートフィルム
をプライマー層,接着剤層を介して鋼板に積層させるこ
とにより印刷意匠性を発現しているが、任意の色調及び
柄をつける上でプライマー層は白色又は単彩色系の白色
顔料が要求され、黄みがかったベースでは適切な意匠が
発現できない。本発明は、このような問題を解消すべく
案出されたものであり、プライマー層に使用される防錆
顔料種及びその配合量を調整することにより、プライマ
ー層及び接着剤層を介して印刷ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムが積層されたラミネート鋼板に不燃材相当
の難燃性を付与し、内装材,表層材等として使用される
意匠性に優れた積層鋼板を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のフィルムラミネ
ート鋼板は、その目的を達成するため、下地鋼の表面に
めっき層,プライマー層,接着剤層,印刷ポリエチレン
テレフタレートフィルムが順次積層され、めっき層が亜
鉛めっき層又は10重量%以下のAlを含むZn−Al
合金めっき層、プライマー層が樹脂100重量部に対し
て50重量部以上の酸化チタン及び10〜100重量部
のポリリン酸アルミ系顔料を含み、印刷ポリエチレンテ
レフタレートフィルムの印刷面が接着剤層側に配置され
ていることを特徴とする。
【0007】
【実施の形態】本発明では、優れた耐食性を発現させる
ためにポリリン酸アルミ系顔料をプライマー層に配合す
る。ポリリン酸アルミ系顔料の防錆作用は、 AlH2310→P310 5-+Al3++2H+ の解離反応で生成したP310 -5イオンがFe3+イオン
に対して大きなキレート力を示すことによるものと推察
される。これに対し、ストロンチウムクロメート系に代
表されるようなクロメート系防錆顔料は、優れた防錆効
果が得られるものの、白色で隠蔽作用が要求されるプラ
イマー層には適さない。ポリリン酸アルミ系顔料では、
クロム系防錆顔料にみられるような白色隠蔽能を阻害せ
ず、鋼板のめっき種及び印刷ポリエチレンテレフタレー
トフィルムとの組合せで優れた防食効果を発揮する。
【0008】以下、本発明フィルムラミネート鋼板の構
成を下地鋼から順に説明する。下地鋼板 下地鋼板としては、亜鉛めっき鋼板,Zn−Al合金め
っき鋼板等が使用される。下地鋼及びめっき層から溶出
するFe3+イオンやZn2+イオンは、ポリリン酸アルミ
系顔料の解離反応で生成したP310 -5イオンによりキ
レート化され、キレート反応で生成した錯体がめっき層
の表面を不動態化するものと推察され、結果として耐食
性が向上する。しかし、Zn−Al合金めっき層のAl
含有量が10重量%を超えるようになると、耐食性の向
上がみられない。これは、腐食環境下でめっき層から溶
出したAl3+イオンにより解離反応の電離平衡が左辺に
傾き、キレート化、すなわち防食に必要なP310 -5
オンが希薄になるためと推察される。この点、Al含有
量が10重量%以下のZn−Al合金めっき鋼板では、
解離反応が抑制されず、亜鉛めっき鋼板と同様にめっき
層表面に亜鉛が存在し、イオン化傾向としてZn 2+イオ
ンが積極的に溶出することから、耐食性が向上するもの
と推察される。
【0009】プライマー層 亜鉛めっき鋼板又はZn−Al合金めっき鋼板にロール
コート法,カーテンコート法等でプライマー層を形成し
た後、焼付け乾燥する。プライマー層を形成する塗料と
しては、熱硬化型エポキシ樹脂系,熱硬化型ポリエステ
ル樹脂系,熱硬化型高分子ポリエステル樹脂系等が使用
される。熱硬化型のプライマー層は、隠蔽性や耐食性等
を確保する上で4〜20μmの膜厚で設けることが好ま
しい。防錆顔料としてポリリン酸アルミ系顔料をプライ
マー層用塗料に配合する。PO4 3- イオンを解離するリ
ン酸系顔料も防錆能を呈することが知られているが、P
310 -5イオンを解離するポリリン酸アルミ系顔料での
み優れた防錆能が発揮されることを確認した。ポリリン
酸アルミ系顔料には、P310 -5イオンを解離するトリ
ポリリン酸2水素アルミ及びこれをSi処理,Zn処理
したもの等が使用される。
【0010】ポリリン酸アルミ系顔料の配合量は、樹脂
100重量部に対して10〜100重量部の範囲で定め
られる。配合量が10重量部に満たないポリリン酸アル
ミ系顔料では、十分な防錆効果が得られない。逆に、1
00重量部を超える配合量では耐水性が低下する。ま
た、過剰な配合量は、解離イオンの水和によってマトリ
ックスが多量の水分を貯蔵し、沸騰水浸漬下や湿潤環境
下でフクレが発生し易くなる。また、印刷意匠性を発現
させるために、プライマー層に白色隠蔽能が要求され
る。この点、ポリリン酸アルミ系顔料は白色であるが、
上限の100重量部近くまで配合したものでも白色隠蔽
性が不足する場合がある。そこで、十分な白色隠蔽性を
確保するため、50重量部以上の配合割合で酸化チタン
を配合する。酸化チタン配合量の上限は特に規定される
ものではないが、プライマー用塗料として使用する上で
塗装適正,塗膜凝集力等を考慮すると150重量部以上
の配合は好ましくない。
【0011】接着剤層 プライマー層が設けられためっき鋼板に接着剤をロール
コート法,カーテンコート法等で塗布し、焼付け乾燥し
て、好ましくは乾燥塗膜厚みで2〜20μmの接着剤層
を形成する。接着剤には、1液型又は2液型ポリエステ
ル系接着剤,ポリウレタン樹脂系接着剤等が使用され
る。必要に応じて酸化チタン等の着色顔料,ポリリン酸
アルミ系顔料等の白色又は無色防錆顔料,体質顔料等を
接着剤に添加することもできる。しかし、接着剤に添加
される顔料は、耐水性を損なわないために少量にするこ
とが好ましい。
【0012】ポリエチレンテレフタレートフィルム ポリエチレンテレフタレートフィルムは、40℃,90
%RH雰囲気で46g/m2 ・24時と低透湿度であ
り、また20℃,90%RH雰囲気で120cc/m2
・24時・気圧と低酸素透過度である。そのため、切断
端面部分や疵付き部を除いた部位から水分,酸素等の腐
食因子が侵入・拡散する可能性が非常に低いと考えられ
る。したがって、鋼板全体としての防食機能は、切断端
面部分及び疵付き部分に集中できる。ポリエチレンテレ
フタレートフィルムには、一般的な2軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂フィルム,酸性成分としてテレフ
タル酸及びイソフタル酸を用いた共重合体樹脂フィルム
等が使用される。フィルムは、ラミネートを容易にする
ため10μm以上の厚みをもつことが好ましい。膜厚が
10μm未満のフィルムでは、ラミネートが困難にな
る。他方、不燃材相当の難燃性を得るため、フィルムの
膜厚は38μm以下が好ましい。市場流通品として提供
されているポリエチレンテレフタレートフィルムは、3
8μmの次の厚みは50μmであり、膜厚50μmの場
合に不燃材相当の難燃性が発現し難くなる。ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムには、コロナ放電処理や、ア
クリル樹脂,ポリエステル樹脂等を用いたフィルム表面
へのコーティング等による易接着処理を施すことができ
る。
【0013】ポリエチレンテレフタレートフィルムの印
刷インキ層 印刷インキのベース樹脂には、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体,アクリル樹脂,ポリエステル樹脂,ポリウレ
タン樹脂等が使用される。これらのベース樹脂に顔料や
種々の添加剤を配合して印刷インキが調製される。印刷
ポリエチレンテレフタレートフィルムは、フィルムに柄
印刷インキ層,ベタ印刷インキ層をそれぞれグラビア印
刷,乾燥を繰り返して積層することにより得られる。柄
印刷インキ層とベタ印刷インキ層との間に、透明印刷イ
ンキ層を設けてもよい。
【0014】
【実施例】板厚0.5mmで片面当りのめっき目付け量
150g/m2 の溶融めっき鋼板に塗布型クロメート処
理を施し、乾燥膜厚が10μmとなるようにプライマー
を塗布し、210℃で40秒間焼付け乾燥した。プライ
マーに配合する防錆顔料としては、Zn処理したトリポ
リリン酸2水素アルミ(テイカ株式会社製,表1,2に
1として示す),Si,Zn処理したトリポリリン酸2
水素アルミ(テイカ株式会社製,表1,2に2として示
す),ストロンチウムクロメート(表1,2に3として
示す),リン酸亜鉛(表1,2に4として示す),リン
酸マンガンアンモニウム(表1,2に5として示す)を
使用した。プライマー層が形成された鋼板をハンター表
色系のL値及びb値を測定した。本発明に従ってトリポ
リリン酸2水素アルミを配合した場合では、表1の測定
結果にみられるように、白色度が高いプライマー層が形
成されていた。
【0015】次いで、ポリイソシアネートを硬化剤とす
る2液型ポリウレタン樹脂系接着剤を乾燥膜厚が5μm
となるように塗布し、210℃で60秒間乾燥処理した
後、直ちに膜厚25μmの印刷ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムを印刷面が接着剤層側となるように積層し
た。なお、印刷インキには塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体インキを用い、グラビア印刷法でフィルムを印刷し
た。印刷柄には大理石の柄ロールで淡青色インキを印刷
・乾燥し、ベタ印刷には薄黄緑色インキをベタ印刷ロー
ルで印刷・乾燥した。得られた各種ラミネート鋼板を目
視観察し、外観の良否を判定した。判定結果は、表1と
表2との対比から明らかなように、トリポリリン酸2水
素アルミを配合したプライマー層を形成したものでは白
色隠蔽性に優れていた。これに対し、ストロンチウムク
ロメートを防錆顔料としてプライマー層に配合した比較
例4,7では、黄みがかった色調であった。また、酸化
チタン配合量が10重量部である比較例9,10では、
隠蔽力不足から下地鋼の色が混入した色調になってい
た。
【0016】各種ラミネート鋼板から試験片を切り出
し、JIS Z2371に準拠した1,000時間の塩
水噴霧試験に供した。そして、図1に示すように切断端
面部及びクロスカット部におけるフィルムの剥れ,浮き
を調査した。この調査では、剥れや浮きが1mm以下で
あると耐食性に優れ、内装用壁材として使用できるレベ
ルにある。本発明に従ったラミネート鋼板では、表1の
試験結果にみられるように何れの試験片も優れた耐食性
を示した。これに対し、めっき層のアルミ含有量が高い
比較例1〜3ではフクレ幅が大きく、トリポリリン酸ア
ルミをプライマーに配合しているにも拘らず、防錆顔料
の作用が発揮されていなかった。また、リン酸亜鉛を防
錆顔料とする比較例5,リン酸マンガンアンモニウムを
防錆顔料とする比較例6では、耐食性が劣っていた。
【0017】各種ラミネート鋼板から切り出された試験
片を沸騰水に連続24時間浸漬し、フィルムの剥離状況
から耐水性を調査した。この試験は、内装壁材としては
かなり厳しい評価であるが、水回りでの使用を考慮する
と浸漬後に異常がないことが望まれる。表1に示すよう
に、本発明に従ったラミネート鋼板は、何れの試験片で
も連続24時間浸漬後にフィルムの剥離が観察されなか
った。これに対し、めっき層のアルミ含有量が高い比較
例1〜3や防錆顔料が過剰な比較例8では、フィルムの
剥離又は一部剥離が観察された。また、リン酸亜鉛を防
錆顔料とする比較例5,リン酸マンガンアンモニウムを
防錆顔料とする比較例6では、沸騰水浸漬試験後にフィ
ルムが僅かに剥離していた。以上の対比から明らかなよ
うに、本発明例1〜7のラミネート鋼板は、外観,耐食
性,耐水性の何れにおいても優れており、内装材,表層
材等に使用可能なことが判る。
【0018】更に、本発明例1〜7のラミネート鋼板に
ついて、建設省告示第1828号,1231号,JIS
A1321に準じ、防火材料試験の表面試験を行っ
た。試験結果は、何れのラミネート鋼板においても排気
温度曲線が標準温度曲線を超えることがなく、発煙係数
も全て10(CA)未満であり、残炎時間が0秒であっ
た。また、鋼板ベースであることから、防火上で有害な
変形,溶融,亀裂等の発生もなく、不燃材に相当する性
能が確認できた。
【0019】
【0020】
【0021】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のフィル
ムラミネート鋼板は、特定量のポリリン酸アルミ系顔料
及び酸化チタンをプライマー層に配合しているため、白
色隠蔽性に優れたプライマー層が形成され、印刷フィル
ムをラミネートすることにより意匠性に優れたフィルム
ラミネート鋼板となる。プライマーに配合されるポリリ
ン酸アルミは、下地鋼及びめっき層からのFe3+イオン
及びZn2+イオンをキレート化する作用を呈し、フィル
ムラミネート鋼板の耐食性,耐水性を向上させる。その
結果、優れた耐食性,耐水性が付与され、従来から内装
壁材等として使用されてきた塩ビ鋼板に代わる材料とし
て使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 耐食性調査に使用した試験片

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地鋼の表面にめっき層,プライマー
    層,接着剤層,印刷ポリエチレンテレフタレートフィル
    ムが順次積層され、めっき層が亜鉛めっき層又は10重
    量%以下のAlを含むZn−Al合金めっき層で、プラ
    イマー層が樹脂100重量部に対して50重量部以上の
    酸化チタン及び10〜100重量部のポリリン酸アルミ
    系顔料を含み、印刷ポリエチレンテレフタレートフィル
    ムの印刷面が接着剤層側に配置されている意匠性に優れ
    たフィルムラミネート鋼板。
JP4529397A 1997-02-28 1997-02-28 意匠性に優れたフィルムラミネート鋼板 Withdrawn JPH10235782A (ja)

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