JPH10235133A - 水蒸気を選択的に透過させる機能膜を用いた水蒸気処理装置 - Google Patents

水蒸気を選択的に透過させる機能膜を用いた水蒸気処理装置

Info

Publication number
JPH10235133A
JPH10235133A JP9040925A JP4092597A JPH10235133A JP H10235133 A JPH10235133 A JP H10235133A JP 9040925 A JP9040925 A JP 9040925A JP 4092597 A JP4092597 A JP 4092597A JP H10235133 A JPH10235133 A JP H10235133A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
steam
water vapor
closed space
compressor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9040925A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3410317B2 (ja
Inventor
Tetsuo Moriguchi
哲雄 森口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP04092597A priority Critical patent/JP3410317B2/ja
Publication of JPH10235133A publication Critical patent/JPH10235133A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3410317B2 publication Critical patent/JP3410317B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/54Free-cooling systems

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Drying Of Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、気体中の水蒸気を分別回収し
て、有効利用できる蒸気に形態変更して熱エネルギの回
収する水蒸気処理装置を得ることを目的とする。 【解決手段】 選択的水蒸気透過モジュール52が筐体
51内を第1および第2の閉空間51a、51bに画成
するように配設されている。第1の閉空間51aには気
液接触器53が接続され、第2の閉空間51bには圧縮
機56が接続されている。そして、送風機54により強
制循環された気体は、気液接触器53で水と接触し、加
湿されて第1の閉空間51aに戻される。一方、第2の
閉空間51b内は圧縮機56により減圧され、第1の閉
空間51a内の加湿空気中の水蒸気のみが第2の閉空間
51bに透過される。そして、圧縮機56は第2の閉空
間51b内の空気を吸引圧縮して、高温高圧蒸気を生成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空気中の水蒸気
を選択的に通過させることができる選択的水蒸気透過膜
を利用し、空気と水蒸気との混合ガスから水蒸気を選択
的に回収して、利用可能な蒸気あるいは熱水を生成して
再利用できるようにする水蒸気を選択的に透過させる機
能膜を用いた水蒸気処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水蒸気選択透過膜を用いて、空間
内の湿度を定められた範囲内の維持する装置として、例
えば特公平1−24981号公報に記載された恒温装置
が提案されている。図10は特公平1−24981号公
報に記載された従来の恒温装置を示す断面図である。図
において、恒温装置1は、箱型の保湿室2と、該保湿室
2に付設された小型の副室3とから構成されている。こ
の保湿室2は開閉可能な出し入れ扉4を備え、副室3は
保湿室2および外部とそれぞれ上下2箇所にて連通して
いる。保湿室2と副室3との連通口5A、5Bおよび外
部と副室3との連通口6A、6Bは、それぞれ互いに隣
接しており、かつ、流路切換扉7A、7Bを回動自在に
取り付けている。即ち、流路切換扉7A、7Bがそれぞ
れ連通口5A、5Bおよび連通口6A、6Bのうち一方
を開き、かつ、他方を閉じるようになっており、双方の
連通口の開閉を切り換えることができるようになってい
る。
【0003】副室3は、多数の中空糸状の水蒸気選択透
過膜10を水平に、かつ、互いに適当な間隔を設けて配
置、収容している。この水蒸気選択透過膜10は、厚さ
方向に、即ち中空糸の半径方向に連通した多数個の細孔
を有する有機多孔質膜、例えば多孔質化した硼硅酸ナト
リウムガラス膜を使用している。水蒸気選択透過膜10
の両端部と副室3の外壁8との間はそれぞれ板状のシー
ル材12A、12Bによって閉塞されており、副室3の
上下両側空間13A、13Bと左右両側空間14A、1
4Bとが隔てられるとともに、その左側空間14Aと右
側空間14Bとが水蒸気選択透過膜10の内部を介して
互いに連通している。左側空間14Aは、連絡管15に
より隔壁9内の流路切換弁16(三方弁)を経由し、さ
らに流量調節弁17A、17Bを介して保湿室2内部お
よび外部とそれぞれ連絡されている。一方、右側空間1
4Bは、減圧機構であるダイヤフラム型真空ポンプ18
と接続され、その上該ポンプ18の排気口は連絡管19
により流路切換弁20(三方弁)を介して保湿室2内部
および外部とそれぞれ連絡されている。
【0004】従って、真空ポンプ18の作動によって、
透過膜10の内部および左右両側空間14A、14Bが
減圧され、これにより減圧された気体は切換弁20を介
して保湿室2内部または外部へ流出するようになってお
り、その上必要により保湿室2内部の気体または外気が
切換弁16を介して透過膜10の内部に導入できるよう
になっている。また、副室3の上側空間13Aには、送
風ファン21が取り付けられ、ファン21の作動によっ
て保湿室2内気体または外気を連通口5Aまたは6Aか
ら透過膜10に供給し、その後連通口5bまたは6bか
ら保湿室2内または外部へ流出させるようになってい
る。また、保湿室2の内部には、湿度センサ22および
循環用ファン23が設けられている。この湿度センサ2
2は、流路切換扉7A、7Bおよび流路切換弁16、2
0の開閉切換、真空ポンプ18の作動、流路調整弁17
A、17Bの開度調整を上述の如く制御する制御系24
と接続されている。
【0005】つぎに、上記従来の恒温装置1の動作につ
いて説明する。湿度センサ22により測定された保湿室
2内の湿度が目的とする相対湿度より高い場合には、制
御系24の作用により、流路切換扉7A、7Bが連通口
6A、6Bを閉じて保湿室2と副室3とが連通されると
ともに、流路切換弁16、20が流路を切り換えられて
透過膜10の内部が外部と連絡される。そして、送風フ
ァン21の作動により、保湿室2内の気体が連絡口5A
より透過膜10に供給されて透過膜10の外面に接触す
る。一方、真空ポンプ18の作動により、透過膜10の
内部が減圧され、保湿室2内の気体より低圧の減圧気体
を透過膜10の内面に接触せしめる。すると、透過膜1
0の内外両面において、水蒸気分圧差が形成され、気体
中の水蒸気が透過膜10の外面から内面に透過する。こ
の結果、透過膜10の外側気体は水分が除去されたもの
となり、その後この除湿気体は連通口5Bより保湿室2
内に再び流入する。従って、保湿室2内部は除湿される
ことになる。なお、水分の凝縮された透過膜10内部の
気体は、真空ポンプ18の作用により、切換弁20を経
て外部に排出される。また、透過膜10内部に導入され
る希釈用外気の流量は、調節弁17Bによって調節され
る。
【0006】逆に、湿度センサ22により測定された保
湿室2内の湿度が目的とする相対湿度より低い場合に
は、制御系24の作用により、流路切換扉7A、7Bが
連通口5A、5Bを閉じて外部と副室3とが連通される
とともに、流路切換弁16、20が流路を切り換えられ
て透過膜10の内部が保湿室2内部と連絡される。そし
て、送風ファン21の作動により、外気が連絡口6Aよ
り透過膜10に供給される。一方、真空ポンプ18の作
動により、透過膜10の内部が減圧される。すると、透
過膜10の内外両面において、水蒸気分圧差が形成さ
れ、気体中の水蒸気が透過膜10の外面から内面に透過
する。この結果、透過膜10の内部気体は水分が凝縮さ
れたものとなり、その後この加湿気体は真空ポンプ18
の作動により切換弁20を経て保湿室2内に流入する。
従って、保湿室2内部は加湿されることになる。また、
透過膜10内部に導入される希釈用外気の流量は、調節
弁17Aによって調節される。なお、水分の除去された
透過膜10の外側気体は、連通口6Bより外部に再び流
出される。
【0007】かくして、蒸気の除湿または加湿を行い、
保湿室2内の湿度が目的の相対湿度となった時に、真空
ポンプ18等の作動を止め、恒温装置1の運転を停止す
る。そして、湿度が経時的に変化する場合には、上述の
調湿方法に従って保湿室2内の湿度を一定に保つように
する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の恒温装置は以上
のように、保湿室2内の空気中の水蒸気を水蒸気選択透
過膜10を介して選択的に吸い出し外気に放出して保湿
室2内を減湿したり、外気中の水蒸気を水蒸気選択透過
膜10を介して選択的に取り込んで保湿室2内を加湿し
たりして、1つの閉空間(保湿室2)の湿度を制御する
ようにしている。そこで、従来の恒温装置は、空間の湿
度を一定の値に保つ目的に対しては有効な方法である
が、湿度制御することによって得られる乾燥空気を別の
目的に使用したり、選択的に吸い出した水蒸気を回収し
て有効利用したりすることを目的としていなかった。ま
た、湿度の低い空気を使って仕事をする工業的用途とし
ては、例えば熱風乾燥がある。これは、外部から熱を供
給して熱風を生成し、該熱風を被乾燥物と接触させて被
乾燥物が含む水分を強制的に蒸発させるとともに、水分
を吸収した空気を系外に放出することによって乾燥運転
を行っている。しかしながら、この方法においても、空
気中の水蒸気を分別して回収し再利用できる技術がない
ため、乾燥のために投入した熱エネルギによって蒸発し
た水蒸気は回収再使用されることなく、すべて系外に放
出されてしまっていた。
【0009】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、空気中に含まれる水蒸気を分別
回収して、従来使用できなかった廃蒸気を有効利用でき
る蒸気に形態変更して熱エネルギの回収および有効利用
を図ることができる水蒸気を選択的に透過させる機能膜
を用いた水蒸気処理装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る水蒸気を
選択的に透過させる機能膜を用いた水蒸気処理装置は、
筐体と、定められた圧力差の範囲内で気体中の水蒸気を
選択的に透過する機能膜で構成され、上記筐体内を第1
および第2の閉空間に画成するように配設された選択的
水蒸気透過モジュールと、気体と水とを直接接触させる
気液接触器と、上記第1の閉空間内の気体を上記気液接
触器に供給し、気体と水とを直接接触させて気体を加湿
させた後、加湿された気体を該第1の閉空間に返流させ
る強制気体循環手段と、上記第2の閉空間内の気体を吸
引して第1および第2の閉空間間の圧力差を定められた
範囲内に維持し、第1の閉空間内の気体中の水蒸気を選
択的に上記選択的水蒸気透過モジュールを介して第2の
閉空間に透過させ、第2の閉空間内の空気を吸引圧縮し
て単一成分の高温高圧蒸気を生成させる圧縮機とを備え
たものである。
【0011】また、上記気液接触器の水を発熱体と熱的
に接触させて該発熱体の熱を吸熱させた後、上記強制気
体循環手段により該気液接触器内に供給された気体と直
接接触させて該気体を加湿するようにしたものである。
【0012】また、上記圧縮機の吐出側に凝縮器を配設
し、該圧縮機から吐出される高温高圧蒸気が有する熱を
系外に放熱させて水蒸気を凝縮液化させるようにし、か
つ、該凝縮器と上記気液接触器とを返水管で連結し、該
凝縮器で凝縮された凝縮水を該気液接触器に返水するよ
うにしたものである。
【0013】また、上記強制気体循環手段により上記気
液接触器に供給される気体と上記圧縮機で生成された高
温高圧蒸気とを熱交換させ、該気体を加熱して該気液接
触器に供給するようにしたものである。
【0014】また、筐体と、定められた圧力差の範囲内
で気体中の水蒸気を選択的に透過する機能膜で構成さ
れ、上記筐体内を第1および第2の閉空間に画成するよ
うに配設された選択的水蒸気透過モジュールと、系外の
加湿気体を上記第1の閉空間に導入する気体導入手段
と、上記第2の閉空間内の気体を吸引して第1および第
2の閉空間間の圧力差を定められた範囲内に維持し、第
1の閉空間内の気体中の水蒸気を選択的に上記選択的水
蒸気透過モジュールを介して第2の閉空間に透過させ、
第2の閉空間内の空気を吸引圧縮して単一成分の高温高
圧蒸気を生成させる圧縮機とを備えたものである。
【0015】また、上記圧縮機の吐出側に凝縮器を配設
し、該圧縮機から吐出される高温高圧蒸気が有する熱を
系外に放熱させて水蒸気を凝縮液化させるようにしたも
のである。
【0016】また、上記圧縮機の吸気側に、上記第2の
閉空間からの吸引気体と該圧縮機からの吐出気体との間
で熱交換を行わせる熱交換器を配設し、該吸引気体が加
熱されて該圧縮機に吸気されるようにしたものである。
【0017】また、上記選択的水蒸気透過モジュール
は、定められた圧力差の範囲内で気体中の水蒸気を選択
的に透過する機能膜を複数枚重ね合わせてなる積層体構
造に構成されているものである。
【0018】また、上記選択的水蒸気透過モジュール
は、定められた圧力差の範囲内で気体中の水蒸気を選択
的に透過する機能膜と気体の通気が自在な多孔性通気部
材とを交互に複数回重ね合わせてなる積層体構造に構成
されているものである。
【0019】また、上記選択的水蒸気透過モジュール
は、上記積層体がコルゲート状に成形されているもので
ある。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1に係る水
蒸気選択透過膜を用いた水蒸気処理装置を水蒸発式冷却
装置に適用した場合の冷却システムを示す構成図、図2
は選択的水蒸気透過モジュールを示す構成断面図であ
る。図1において、水蒸気分離器50は筐体51とこの
筐体51の中に収納された選択的水蒸気透過モジュール
52とから構成されている。この選択的水蒸気透過モジ
ュール52は、気密構造で筐体51の内壁面に固定さ
れ、筐体51内を第1および第2の閉空間51a、51
bに分割している。また、筐体51には、第1の空間5
1aに面して流入口51cと流出口51dとが設けら
れ、第2の空間51bに面して流出口51eが設けられ
ている。気液接触器53は、密閉容器53aの内部に充
填層59が取り付けられ、頂部に散水管60が取り付け
られて構成されている。そして、該密閉容器53aの底
部と散水管60とが配管30により連結され、この配管
30の経路中に発熱体62および循環ポンプ61が配設
されている。そこで、底部に貯液されている水31は、
循環ポンプ61の作用により、汲み上げられ、発熱体6
2に通水された後、散水管60から充填層59の頂部に
散水され、充填層59中を通って底部に滴下するように
なっている。また、密閉容器53aには、充填層59を
挟んで流入口53bおよび流出口53cが設けられてい
る。なお、充填層59は、密閉容器53a内を上下に分
割するようにラシヒリングに代表される充填材を該密閉
容器53a内に充填して構成されている。凝縮器57
は、放熱フィン57bが密閉容器57aの外壁面に形成
されて構成されている。
【0021】ここで、筐体51の流入口51cが配管3
2により密閉容器53aの流出口53cに連結され、筐
体51の流出口51dが配管33aにより送風機54の
吸気側に連結され、送風機54の排気側が配管33bに
より密閉容器53aの流入口53bに連結されている。
そこで、強制気体循環手段としての送風機54の作用に
より、第1の閉空間51a内の空気は、配管33a、3
3bを通って気液接触器53の底部側に送り込まれ、充
填層59中を頂部側に送られ、流出口53cから配管3
2を通り、流入口51cから第1の空間51a内に流入
するように、強制循環される。また、筐体51の流出口
51eが配管34aにより圧縮機56の吸気側に連結さ
れ、圧縮機56の吐出側が配管34bにより凝縮器57
に連結されている。この配管34aの経路中には、熱交
換器55が配設され、配管34bが該熱交換器55中を
貫通している。さらに、気液接触器53の底部と凝縮器
57の底部とが返水管58により連結され、凝縮器57
で凝縮された水31が気液接触器53の底部に自動的に
返水されるようになっている。
【0022】選択的水蒸気透過モジュール52は、図2
に示すように、機能膜としての選択的水蒸気透過膜63
と多孔性通気部材64とを交互に複数重ね合わせ、該積
層体の周辺をシール部材65によりモールドし、水蒸気
が該積層体の積層方向に透過し、周辺が気密構造に構成
されている。この選択的水蒸気透過膜63には、例えば
4弗化テトロフルオロエチレン(PTFE)のフィルム
に微細な細孔を多数形成したものを用いている。また、
多孔性通気部材64には、シート、網体、布体等気体の
通過が自在なものであればよく、モールド52の一方の
面を減圧して使用するような用途では、平面度を維持す
るために必要に応じて金網、多孔板等の機械的剛性の強
い材料を選択している。
【0023】つぎに、この選択的水蒸気透過モジュール
52の水蒸気の選択的透過性について、図3に示される
試験装置を用いて試験した結果を図4および図5に示
す。この選択的水蒸気透過モジュール52が密閉箱66
に気密状態で固定され、第1および第2の閉空間66
a、66bが形成される。この第1の閉空間66aの内
部には湿度センサ69およびファン70が配設されてい
る。第2の閉空間66bには、通気管68aが連結さ
れ、乾燥空気を通気できるようになっている。さらに、
第2の閉空間66bには、通気管68bが連結され、真
空ポンプ71により減圧できるようになっている。そし
て、第2の閉空間66b内の圧力を測定する圧力計72
が設けられ、真空ポンプ71により排気される空気流量
を測定する流量計73が設けられている。なお、この選
択的水蒸気透過モジュール52の水蒸気透過面は70m
m×70mmに構成され、第1の閉空間66aの内容積
は20Lに構成されている。
【0024】まず、乾燥空気を通気管68aから第2の
閉空間66bに通気させ、第1の閉空間66a内の湿度
の変化を湿度センサ69で測定した結果を図4に示す。
この時、ファン70を作動させて第1の閉空間66a内
の空気を撹拌し、均一な湿度となるようにしている。図
4から、第1の閉空間66a内の湿度が時間とともに低
下していくことがわかる。即ち、第1の閉空間66a内
の空気中の水蒸気が選択的水蒸気透過モジュール52を
透過して第2の閉空間66bに移動したことになる。こ
のことは、選択的水蒸気透過膜63の面間に湿度差ある
いは水蒸気分圧の差があれば、水蒸気が透過して移動す
ることを示している。
【0025】ついで、通気管68aのバルブを閉じ、真
空ポンプ71を作動させ、通気管68bを介して第2の
閉空間66b内を減圧させながら、第2の閉空間66b
内の圧力変化を圧力計72で測定し、かつ、真空ポンプ
71で排気される空気流量を流量計73で測定した結果
を図5に示す。図5から、第2の閉空間66b内の圧力
が−30cm・Hgより低くなると、真空ポンプ71で
排気される空気流量は急激に増加することがわかる。こ
のことは、選択的水蒸気透過膜63の面間の圧力差が一
定の圧力差以内であれば、空気が選択的水蒸気透過膜6
3を透過して流れることはないことを示している。
【0026】図4および図5の結果から、この選択的水
蒸気透過膜63を複数枚重ね合わせ、1枚の膜間に発生
する圧力差を規定圧力差以内に維持するようにして積層
体の一側を減圧していけば、真空度を上げても空気中に
含まれる空気成分は該積層体を通過せず、水蒸気のみを
選択的に透過させる選択的水蒸気透過モジュール52が
得られることがわかる。従って、この選択的水蒸気透過
モジュール52を用いて空気から水蒸気のみを抽出する
ことにより、単成分の水蒸気とともに、減湿された乾燥
空気を得ることができる。
【0027】一般に、乾燥空気と水とが直接接触した場
合には、水の温度は乾燥空気の湿球温度まで温度降下す
る。図6は空気の相対湿度と湿球温度との関係を示した
ものである。例えば、周囲温度が30℃で空気の相対湿
度が20%の場合、水温は点Qで示される17℃まで冷
却される。この原理を活用することにより、周囲温度以
下の温度を実現することができる。ここで、図1に示さ
れる冷却システムは、この原理を利用して冷水を生成
し、該冷水により発熱体を冷却しようとするものであ
る。
【0028】ついで、この実施の形態1の動作について
説明する。この冷却システムの運転中は、送風機54、
圧縮機56および循環ポンプ61が作動されている。圧
縮機56の作動により、第2の閉空間51b内の空気
は、流出口51eから配管34aを通って吸引され、圧
縮機56で圧縮され高温高圧となって配管34bを通っ
て凝縮器57に送り込まれる。この圧縮機56の作動に
より、第2の閉空間51b内は減圧され、第1および第
2の閉空間51a、51b間に圧力差が発生する。な
お、上述のように、選択的水蒸気透過モジュール52を
構成する各選択的水蒸気透過膜63間に発生する圧力差
が規定圧力差以内に維持されるように圧縮機56で第2
の閉空間51b内を減圧している。そこで、第1の閉空
間51a内の空気に含まれる水蒸気のみが選択的水蒸気
透過モジュール52を透過して第2の閉空間51bに移
動する。即ち、第1の閉空間51a内の空気は、減湿さ
れ、乾燥空気となる。配管34a内を流通する空気は、
熱交換器55にて配管34bを流通する高温高圧の空気
と熱交換されて加熱され、圧縮過程における空気中に含
まれる水蒸気の結露が防止される。そして、凝縮器57
に送り込まれた気体は、熱が放熱フィン57bを介して
外部に放熱されて、含まれる水蒸気が凝縮液化される。
この凝縮された水は凝縮器57の底部から通水管58を
介して気液接触器53の底部に返水される。
【0029】送風機54の作動により、第1の閉空間5
1a内の乾燥空気は、配管33a、33bを通って流入
口53bから気液接触器53の底部側に送り込まれ、充
填層59中を通って頂部側に送られ、流出口53cから
配管32を通り、流入口51cから第1の空間51a内
に流入するように、強制循環される。一方、循環ポンプ
61の作動により、密閉容器53aの底部に貯液されて
いる水31は、汲み上げられ、発熱体62に通水された
後、散水管60から充填層59の頂部に散水され、充填
層59中を通って底部に滴下するように、循環される。
そこで、充填層59において、散水管60から散水され
た水が流入口53bから送り込まれた乾燥空気と直接接
触し、該乾燥空気の湿球温度まで温度降下する。同時
に、流入口53bから送り込まれた乾燥空気は、散水管
60から散水された水と直接接触し、加湿される。そし
て、温度降下した水は、底部から汲み上げられて発熱体
62中を通水する際に、発熱体62の熱を吸収し、温度
上昇して散水管60から散水される。また、加湿された
空気は、配管32を介して第1の閉空間51a内に送り
込まれ、第1および第2の閉空間51a、51b間の圧
力差に起因して水蒸気のみが第2の閉空間51bに抽出
され、乾燥空気となり、散水管60から散水された水の
冷却に供せられる。
【0030】このように、この実施の形態1によれば、
選択的水蒸気透過膜63の特性を利用し、選択的水蒸気
透過膜63の膜間に所定の圧力差を生じさせて高湿度の
空気から空気成分と水蒸気成分とを分別し、さらに該水
蒸気成分を吸引圧縮させることにより、高湿度の空気か
ら有効利用できる乾燥空気と高温高圧蒸気とを生成する
ことができる水蒸気処理装置が得られる。
【0031】また、圧縮機56で生成した高温高圧蒸気
を凝縮器57で凝縮液化するようにしているので、水蒸
気が含有する熱エネルギを凝縮熱として取り出すことが
でき、有効活用できる。また、気液接触器53内の水3
1を発熱体62と接触させて発熱体62の熱を吸熱さ
せ、その後気液接触器53に戻して第1の閉空間51a
から送られてきた乾燥空気と気液接触させて温度降下さ
せているので、水31を冷媒としたフロンレスの冷却シ
ステムが得られる。この時、凝縮器57で凝縮された凝
縮水を返水管58を介して気液接触器53自動的に返水
するようにしているので、密閉系の冷却システムが得ら
れる。
【0032】また、選択的水蒸気透過膜63を多数枚重
ね合わせて積層体構造としているので、該積層体を介し
て水蒸気のみを透過させる第1および第2の閉空間51
a、51b間の圧力差が大きくとれ、第1の閉空間51
aに導入される高湿度の空気から低湿度の空気を効率よ
く得ることができる。また、選択的水蒸気透過膜63と
多孔性通気部材とを交互に多数枚重ね合わせて積層体構
造としているので、該積層体の耐圧が大きくなり、第1
および第2の閉空間51a、51b間の圧力差を大きく
できる。また、圧縮機56の吸気側に熱交換器55を配
設し、第2の閉空間51bからの吸引空気と圧縮機56
の吐出空気とを熱交換するようにしているので、第2の
閉空間51bからの吸引空気が加熱されて水蒸気の乾き
度を向上された後圧縮機56に吸引され、圧縮機56内
の圧縮過程での水蒸気の凝縮が防止される。
【0033】実施の形態2.上記実施の形態1では、選
択的水蒸気透過膜63と多孔性通気部材64とを交互に
複数重ね合わせた積層体を平板状に成形した選択的水蒸
気透過モジュール52を用いるものとしているが、この
実施の形態2では、図7に示されるように、選択的水蒸
気透過膜63と多孔性通気部材64とを交互に複数重ね
合わせた積層体を波形(コルゲート状)に成形された選
択的水蒸気透過モジュール52Aを用いるものとしてい
る。この場合、選択的水蒸気透過モジュール52Aは膜
面が立体的に形成されているので、水蒸気の分離機能が
向上され、水蒸気分離器の小型化が図られる。
【0034】実施の形態3.図8はこの発明の実施の形
態3に係る水蒸気選択透過膜を用いた水蒸気処理装置を
乾燥装置に適用した場合のシステムを示す構成図であ
る。図8において、筐体51の流入口51cが配管32
により乾燥機本体74の排気側に連結され、筐体51の
流出口51dが配管33aにより送風機54の吸気側に
連結され、さらに送風機54の排気側が配管33bによ
り乾燥機本体74の吸気側に連結されている。そこで、
送風機54の作用により、第1の閉空間51a内の空気
は、配管33a、33bを通って乾燥機本体74に送り
込まれ、乾燥機本体74内に収納された被乾燥体76の
水分と接触した後、配管32を通り、流入口51cから
第1の空間51a内に流入するように、強制循環され
る。また、送風機54の排気側に熱交換器75が配設さ
れ、配管33b内を流通する気体と圧縮機56から吐出
された高温高圧蒸気との間で熱交換が行われるようにな
っている。ここで、乾燥機本体74は被乾燥体76に含
まれる水と第1の閉空間51aから送り込まれた空気と
気液接触することから気液接触器として機能することに
なる。なお、他の構成は、上記実施の形態1と同様に構
成されている。
【0035】つぎに、この実施の形態3による動作につ
いて説明する。送風機54の作動により、流出口51d
から配管33aを通って配管33bに送り出された第1
の閉空間51a内の乾燥空気は、熱交換器75にて、圧
縮機56から吐出された高温高圧蒸気と熱交換して加熱
され、熱風となって乾燥機本体74に送り込まれる。乾
燥機本体74に送り込まれた熱風は、被乾燥体76と接
触し、被乾燥体76に含まれる水を蒸発させ、高湿度の
空気となって、第1の閉空間51a内に流入する。第1
および第2の閉空間51a、51b間には、所定の圧力
差が形成されているので、第1の閉空間51aに流入し
た高湿度の空気は、水蒸気のみが選択的水蒸気透過モジ
ュール52を透過して第2の閉空間51bに移動し、乾
燥空気となって、被乾燥体76の乾燥に供せられる。一
方、第2の閉空間51b内の空気は、第1の閉空間51
aからの水蒸気により加湿され、熱交換器55で加熱さ
れた後、圧縮機56に吸引される。そして、圧縮機56
で圧縮されて高温高圧蒸気となる。
【0036】このように、この実施の形態3によれば、
圧縮機56の圧縮により生成された高温高圧蒸気を熱源
として、第1の閉空間51aから送り出された乾燥空気
を加熱し、得られた熱風で被乾燥体76を乾燥するよう
にしているので、被乾燥体76に含まれる水分を蒸発さ
せるために必要な熱が、被乾燥体76から蒸発された水
分を含む混合気体から該水分が分別され、高温高圧蒸気
に生成されて、被乾燥体76に含まれる水分を蒸発させ
るために必要な熱エネルギとして回収再利用でき、効率
的な熱風乾燥システムが得られる。
【0037】実施の形態4.図9はこの発明の実施の形
態4に係る水蒸気選択透過膜を用いた水蒸気処理装置を
高温高湿気体から熱エネルギを回収する熱エネルギ回収
装置に適用した場合のシステムを示す構成図である。図
9において、筐体51の流入口51cは、配管40aを
介して送風機54の排気側に連結され、流出口51dに
は配管41が連結されている。そして、他の系統で発生
する空気と水蒸気の混合気体、即ち高温高湿度の空気を
供給するための配管40bが送風機54の吸気側に連結
されている。なお、他の構成は、上記実施の形態1と同
様に構成されている。
【0038】つぎに、この実施の形態4による動作につ
いて説明する。気体導入手段としての送風機54の作動
により、他の系統で発生した高温高湿度の空気が第1の
閉空間51a内に送り込まれる。そして、第1および第
2の閉空間51a、51b間には、所定の圧力差が形成
されているので、第1の閉空間51aに流入した高温高
湿度の空気は、水蒸気のみが選択的水蒸気透過モジュー
ル52を透過して第2の閉空間51bに移動し、乾燥空
気となって、配管41から流出される。一方、第2の閉
空間51b内の空気は、第1の閉空間51aからの水蒸
気により加湿され、熱交換器55で加熱された後、圧縮
機56に吸引される。そして、圧縮機56で圧縮されて
高温高圧蒸気となる。
【0039】このように、この実施の形態4によれば、
他の系統で生成された高温高湿度の気体から水蒸気成分
のみを分別回収し、利用可能な高温高圧蒸気を生成でき
るので、排熱エネルギの回収再利用を可能とすることが
できる。
【0040】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0041】この発明によれば、筐体と、定められた圧
力差の範囲内で気体中の水蒸気を選択的に透過する機能
膜で構成され、上記筐体内を第1および第2の閉空間に
画成するように配設された選択的水蒸気透過モジュール
と、気体と水とを直接接触させる気液接触器と、上記第
1の閉空間内の気体を上記気液接触器に供給し、気体と
水とを直接接触させて気体を加湿させた後、加湿された
気体を該第1の閉空間に返流させる強制気体循環手段
と、上記第2の閉空間内の気体を吸引して第1および第
2の閉空間間の圧力差を定められた範囲内に維持し、第
1の閉空間内の気体中の水蒸気を選択的に上記選択的水
蒸気透過モジュールを介して第2の閉空間に透過させ、
第2の閉空間内の空気を吸引圧縮して単一成分の高温高
圧蒸気を生成させる圧縮機とを備えたので、水蒸気の持
つ熱エネルギを利用できる形態で回収し、熱エネルギの
有効利用を可能にする水蒸気を選択的に透過させる機能
膜を用いた水蒸気処理装置が得られる。
【0042】また、上記気液接触器の水を発熱体と熱的
に接触させて該発熱体の熱を吸熱させた後、上記強制気
体循環手段により該気液接触器内に供給された気体と直
接接触させて該気体を加湿するようにしたので、フロン
レスの無公害の冷却システムが得られる。
【0043】また、上記圧縮機の吐出側に凝縮器を配設
し、該圧縮機から吐出される高温高圧蒸気が有する熱を
系外に放熱させて水蒸気を凝縮液化させるようにし、か
つ、該凝縮器と上記気液接触器とを返水管で連結し、該
凝縮器で凝縮された凝縮水を該気液接触器に返水するよ
うにしたので、密閉系の冷却システムが得られる。
【0044】また、上記強制気体循環手段により上記気
液接触器に供給される気体と上記圧縮機で生成された高
温高圧蒸気とを熱交換させ、該気体を加熱して該気液接
触器に供給するようにしたので、第1の閉空間内の気体
の水蒸気のみを分別して生成される高温高圧蒸気を気液
接触器に供給される気体の熱源として再利用でき、効率
的な熱風乾燥システムが得られる。
【0045】また、筐体と、定められた圧力差の範囲内
で気体中の水蒸気を選択的に透過する機能膜で構成さ
れ、上記筐体内を第1および第2の閉空間に画成するよ
うに配設された選択的水蒸気透過モジュールと、加湿気
体を上記第1の閉空間に導入する気体導入手段と、上記
第2の閉空間内の気体を吸引して第1および第2の閉空
間間の圧力差を定められた範囲内に維持し、第1の閉空
間内の気体中の水蒸気を選択的に上記選択的水蒸気透過
モジュールを介して第2の閉空間に透過させ、第2の閉
空間内の空気を吸引圧縮して単一成分の高温高圧蒸気を
生成させる圧縮機とを備えたので、排熱エネルギの回収
再利用が可能となる。
【0046】また、上記圧縮機の吐出側に凝縮器を配設
し、該圧縮機から吐出される高温高圧蒸気が有する熱を
系外に放熱させて水蒸気を凝縮液化させるようにしたの
で、水蒸気が含有する熱エネルギを凝縮熱として取り出
せ、有効活用が図られる。
【0047】また、上記圧縮機の吸気側に、上記第2の
閉空間からの吸引気体と該圧縮機からの吐出気体との間
で熱交換を行わせる熱交換器を配設し、該吸引気体が加
熱されて該圧縮機に吸気されるようにしたので、圧縮機
の圧縮過程での水蒸気の凝縮が防止される。
【0048】また、上記選択的水蒸気透過モジュール
は、定められた圧力差の範囲内で気体中の水蒸気を選択
的に透過する機能膜を複数枚重ね合わせてなる積層体構
造に構成されているので、高い真空度まで第2の閉空間
を減圧でき、低湿度の空気を得ることができる。
【0049】また、上記選択的水蒸気透過モジュール
は、定められた圧力差の範囲内で気体中の水蒸気を選択
的に透過する機能膜と気体の通気が自在な多孔性通気部
材とを交互に複数回重ね合わせてなる積層体構造に構成
されているので、積層体構造の耐圧が大きくなり、高い
真空度まで第2の閉空間を減圧でき、低湿度の空気を得
ることができる。
【0050】また、上記選択的水蒸気透過モジュール
は、上記積層体がコルゲート状に成形されているので、
小さな空間に大きな水蒸気透過面を形成でき、装置の小
型化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る水蒸気選択透
過膜を用いた水蒸気処理装置を水蒸発式冷却装置に適用
した場合の冷却システムを示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る水蒸気選択透
過膜を用いた水蒸気処理装置に適用される選択的水蒸気
透過モジュールを示す構成断面図である。
【図3】 この発明に係る水蒸気選択透過膜の特性試験
装置を示す構成図である。
【図4】 この発明に係る水蒸気選択透過膜の水蒸気透
過試験結果を示す図である。
【図5】 この発明に係る水蒸気選択透過膜の水蒸気透
過試験結果を示す図である。
【図6】 この発明に係る水蒸発式冷却方法の原理を説
明する図である。
【図7】 この発明の実施の形態2に係る水蒸気選択透
過膜を用いた水蒸気処理装置に適用される選択的水蒸気
透過モジュールを示す構成断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態3に係る水蒸気選択透
過膜を用いた水蒸気処理装置を乾燥装置に適用した場合
のシステムを示す構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態4に係る水蒸気選択透
過膜を用いた水蒸気処理装置を高温高湿気体から熱エネ
ルギを回収する熱エネルギ回収装置に適用した場合のシ
ステムを示す構成図である。
【図10】 従来の恒温装置を示す断面図である。
【符号の説明】
31 水、51 筐体、51a 第1の閉空間、51b
第2の閉空間、52、52A 選択的水蒸気透過モジ
ュール、53 気液接触器、54 送風機(強制気体循
環手段、気体導入手段)、55、75 熱交換器、56
圧縮機、57凝縮器、58 返水管、62 発熱体、
63 選択的水蒸気透過膜(機能膜)、64 多孔性通
気部材、74 乾燥機本体(気液接触器)。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体と、定められた圧力差の範囲内で気
    体中の水蒸気を選択的に透過する機能膜で構成され、上
    記筐体内を第1および第2の閉空間に画成するように配
    設された選択的水蒸気透過モジュールと、気体と水とを
    直接接触させる気液接触器と、上記第1の閉空間内の気
    体を上記気液接触器に供給し、気体と水とを直接接触さ
    せて気体を加湿させた後、加湿された気体を該第1の閉
    空間に返流させる強制気体循環手段と、上記第2の閉空
    間内の気体を吸引して第1および第2の閉空間間の圧力
    差を定められた範囲内に維持し、第1の閉空間内の気体
    中の水蒸気を選択的に上記選択的水蒸気透過モジュール
    を介して第2の閉空間に透過させ、第2の閉空間内の空
    気を吸引圧縮して単一成分の高温高圧蒸気を生成させる
    圧縮機とを備えたことを特徴とする水蒸気を選択的に透
    過させる機能膜を用いた水蒸気処理装置。
  2. 【請求項2】 上記気液接触器の水を発熱体と熱的に接
    触させて該発熱体の熱を吸熱させた後、上記強制気体循
    環手段により該気液接触器内に供給された気体と直接接
    触させて該気体を加湿するようにしたことを特徴とする
    請求項1記載の水蒸気を選択的に透過させる機能膜を用
    いた水蒸気処理装置。
  3. 【請求項3】 上記圧縮機の吐出側に凝縮器を配設し、
    該圧縮機から吐出される高温高圧蒸気が有する熱を系外
    に放熱させて水蒸気を凝縮液化させるようにし、かつ、
    該凝縮器と上記気液接触器とを返水管で連結し、該凝縮
    器で凝縮された凝縮水を該気液接触器に返水するように
    したことを特徴とする請求項2記載の水蒸気を選択的に
    透過させる機能膜を用いた水蒸気処理装置。
  4. 【請求項4】 上記強制気体循環手段により上記気液接
    触器に供給される気体と上記圧縮機で生成された高温高
    圧蒸気とを熱交換させ、該気体を加熱して該気液接触器
    に供給するようにしたことを特徴とする請求項1記載の
    水蒸気を選択的に透過させる機能膜を用いた水蒸気処理
    装置。
  5. 【請求項5】 筐体と、定められた圧力差の範囲内で気
    体中の水蒸気を選択的に透過する機能膜で構成され、上
    記筐体内を第1および第2の閉空間に画成するように配
    設された選択的水蒸気透過モジュールと、系外の加湿気
    体を上記第1の閉空間に導入する気体導入手段と、上記
    第2の閉空間内の気体を吸引して第1および第2の閉空
    間間の圧力差を定められた範囲内に維持し、第1の閉空
    間内の気体中の水蒸気を選択的に上記選択的水蒸気透過
    モジュールを介して第2の閉空間に透過させ、第2の閉
    空間内の空気を吸引圧縮して単一成分の高温高圧蒸気を
    生成させる圧縮機とを備えたことを特徴とする水蒸気を
    選択的に透過させる機能膜を用いた水蒸気処理装置。
  6. 【請求項6】 上記圧縮機の吐出側に凝縮器を配設し、
    該圧縮機から吐出される高温高圧蒸気が有する熱を系外
    に放熱させて水蒸気を凝縮液化させるようにしたことを
    特徴とする請求項1または請求項5記載の水蒸気を選択
    的に透過させる機能膜を用いた水蒸気処理装置。
  7. 【請求項7】 上記圧縮機の吸気側に、上記第2の閉空
    間からの吸引気体と該圧縮機からの吐出気体との間で熱
    交換を行わせる熱交換器を配設し、該吸引気体が加熱さ
    れて該圧縮機に吸気されるようにしたことを特徴とする
    請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の水蒸気を選択
    的に透過させる機能膜を用いた水蒸気処理装置。
  8. 【請求項8】 上記選択的水蒸気透過モジュールは、定
    められた圧力差の範囲内で気体中の水蒸気を選択的に透
    過する機能膜を複数枚重ね合わせてなる積層体構造に構
    成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7の
    いずれかに記載の水蒸気を選択的に透過させる機能膜を
    用いた水蒸気処理装置。
  9. 【請求項9】 上記選択的水蒸気透過モジュールは、定
    められた圧力差の範囲内で気体中の水蒸気を選択的に透
    過する機能膜と気体の通気が自在な多孔性通気部材とを
    交互に複数回重ね合わせてなる積層体構造に構成されて
    いることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか
    に記載の水蒸気を選択的に透過させる機能膜を用いた水
    蒸気処理装置。
  10. 【請求項10】 上記選択的水蒸気透過モジュールは、
    上記積層体がコルゲート状に成形されていることを特徴
    とする請求項8または請求項9記載の水蒸気を選択的に
    透過させる機能膜を用いた水蒸気処理装置。
JP04092597A 1997-02-25 1997-02-25 水蒸気を選択的に透過させる機能膜を用いた水蒸気処理装置 Expired - Fee Related JP3410317B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04092597A JP3410317B2 (ja) 1997-02-25 1997-02-25 水蒸気を選択的に透過させる機能膜を用いた水蒸気処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04092597A JP3410317B2 (ja) 1997-02-25 1997-02-25 水蒸気を選択的に透過させる機能膜を用いた水蒸気処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10235133A true JPH10235133A (ja) 1998-09-08
JP3410317B2 JP3410317B2 (ja) 2003-05-26

Family

ID=12594087

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04092597A Expired - Fee Related JP3410317B2 (ja) 1997-02-25 1997-02-25 水蒸気を選択的に透過させる機能膜を用いた水蒸気処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3410317B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001074336A (ja) * 1999-09-03 2001-03-23 Daikin Ind Ltd ヒートポンプ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001074336A (ja) * 1999-09-03 2001-03-23 Daikin Ind Ltd ヒートポンプ

Also Published As

Publication number Publication date
JP3410317B2 (ja) 2003-05-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9518784B2 (en) Indirect evaporative cooler using membrane-contained, liquid desiccant for dehumidification
CN109475807B (zh) 用于连续吸收水的装置和空气冷却器
US7188480B2 (en) Membrane desiccation heat pump
EP2638331B1 (en) Systems and methods for air dehumidification and sensible cooling using a multiple stage pump
US7819943B2 (en) Method for dehumidifying room air
US11976445B2 (en) Atmospheric water generation method and device
JP2013540980A (ja) 気体の乾燥および/または冷却装置
JPH05146627A (ja) 吸収式調湿装置
JP2016176674A (ja) 水回収システム、加湿システムおよび空気調和システム
KR20140081803A (ko) 건조제-기반 냉각 시스템
JP3410317B2 (ja) 水蒸気を選択的に透過させる機能膜を用いた水蒸気処理装置
JP4529204B2 (ja) ヒートポンプ
JP4393778B2 (ja) 除湿システム
TW201831838A (zh) 除濕機
KR101103431B1 (ko) 제습기의 열교환기
CN107036191B (zh) 带有除湿器的降温除湿联合空气调节***
CN101111300B (zh) 用于室内空气除湿的装置
JP5811730B2 (ja) 調湿システム
JPH02135118A (ja) 低湿度空気の製造方法
JPS62117613A (ja) 除湿方法およびその装置
JP4395935B2 (ja) 湿度調節装置
JPS6380829A (ja) 除湿システム
JP2000088286A (ja) 除湿空調装置
GB2543556A (en) A device for vapour extraction and capture
JPS61252441A (ja) 恒湿装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees