JPH102329A - 軸受装置 - Google Patents

軸受装置

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JPH102329A
JPH102329A JP8157193A JP15719396A JPH102329A JP H102329 A JPH102329 A JP H102329A JP 8157193 A JP8157193 A JP 8157193A JP 15719396 A JP15719396 A JP 15719396A JP H102329 A JPH102329 A JP H102329A
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JP
Japan
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outer ring
hub
inner ring
bearing
ball bearing
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Pending
Application number
JP8157193A
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English (en)
Inventor
Ikunori Sakatani
郁紀 坂谷
Katsuhiko Tanaka
克彦 田中
Hiromitsu Muraki
宏光 村木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】玉軸受から玉軸受を取付ける部材への振動伝達
を抑制して、例えばスピンドルモータの非回転数同期成
分の振れを小さくできる軸受装置を提供する。 【解決手段】玉軸受5の外輪6が外輪取付部材であるハ
ブ4に弾性体14を介して弾性支持され、内輪7が内輪
取付部材であるモータ基台2に取り付けられる構成とし
た。玉8が高速で転動する際の玉通過振動等に起因する
非回転数同期成分の振れが、外輪6を弾性支持する弾性
体14に吸収されるため、ハブ4の振動が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば磁気ディス
ク装置,光ディスク装置等の映像,音響,情報機器およ
びその他の精密回転機器に用いられる軸受装置に係り、
特に、ディスク駆動用スピンドルモータに適した軸受装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の軸受装置としては、例え
ば図8に示すような磁気ディスク装置のスピンドルモー
タに組み込まれたものがある。モータ基台2に固定して
立設された軸部材3と、図示しない磁気ディスクが搭載
されて回転駆動モータMで回転駆動されるハブ4との間
に、軸方向に互いに離間させて二個の玉軸受5,5を配
設している。各玉軸受5は、外輪6がハブ4の内面に圧
入又は接着等の手段で密着して固定され、内輪7が軸部
材3の外面に同じく圧入又は接着等の手段で密着して固
定されており、軸部材3を内輪取付部材、ハブ4を外輪
取付部材として構成している。
【0003】このような軸受装置が組み込まれている磁
気ディスク装置等にあっては、最近、ますます高記録密
度化が進展しつつあり、磁気ヘッド等の位置決め精度の
向上に対する要求が高まっている。これに伴い、スピン
ドルモータに対する非回転数同期成分の振れが小さいこ
とが強く求められており、必然的に当該スピンドルモー
タに組み込まれている玉軸受5には非回転数同期成分の
振れが小さいことが求められている。そのため玉軸受5
を構成する各部材にも高い加工精度が必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、玉軸受
は、そもそも軸受自体に転動体である玉の通過振動や、
軸受のばね特性に基づく本質的な振動を有しており、従
って加工精度をいくら向上させても、非回転数同期成分
の振れを零にすることは難かしい。ところが、従来の軸
受装置は、その外輪6が外輪取付部材であるハブ4の内
面に、またその内輪7は内輪取付部材である軸部材3
に、いずれも圧入又は接着等の手段で密着して固定され
る構造のため、玉通過振動等の非回転数同期成分の振れ
による外輪6または内輪7の振動がそのまま直接的に軸
部材3やハブ4に伝わり、スピンドルモータの回転精度
を低下させているという問題があった。
【0005】また、玉軸受5で発生した振動が、スピン
ドルモータのハブ4に装着された磁気ディスクを加振し
て磁気ディスクの回転を不安定にしたり、軸部材3から
モータ基台2を経てHDD駆動装置のベースに伝わって
スイングアームを加振し、磁気ヘッドの位置決め精度を
劣化させたりするなどの問題もあった。
【0006】そこで本発明は、このような従来の軸受装
置の問題点に着目してなされたものであり、玉軸受を取
り付ける部材への振動伝達を抑制し、例えばスピンドル
モータに適用してその非回転数同期成分の振れを小さく
でき、外部への振動伝達の少ない軸受装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る軸受装置は、玉軸受は外輪が外輪取
付部材に支持され、内輪が内輪取付部材に支持され、且
つ前記外輪の外径面と前記内輪の内径面との少なくとも
一方が、弾性体を介して当該取付部材に弾性支持される
ことを特徴とする。
【0008】本発明に係る軸受装置によれば、外輪の外
径面と内輪の内径面とのどちらか一方または両方が、従
来のように外輪取付部材ないし内輪取付部材に直接的に
密着して固定されずに、弾性体を介して弾性支持される
ことから、軸受装置で発生した玉通過振動等の非回転数
同期成分の振れは、その弾性体が変形することで吸収さ
れ、玉軸受から外部に伝わる振動は減衰する。因みに、
ここで問題としている玉軸受の非回転数同期成分の振れ
の大きさは0.2μm以下であるため、前記弾性体の変
形で十分に吸収できる大きさである。
【0009】また、本発明に係る軸受装置をスピンドル
モータに組み込んで用いる場合、スピンドルモータの回
転部分に比べてそれに組みこまれた玉軸受の外輪や内輪
の質量は極端に小さく、その外輪や内輪の振動のエネル
ギーが弾性体に吸収されるため、質量の大きなスピンド
ルモータの回転部分の振れを小さくすることができる。
したがって、本発明の軸受装置をスピンドルモータに用
いると、当該スピンドルモータの非回転数同期成分の振
れを小さくできるとともに、軸受装置から外部に伝わる
振動を小さくできて磁気ディスクやスイングアームを加
振することがなくなり、磁気ヘッドの位置決め精度を向
上させる。
【0010】ここで、前記外輪取付部材はスピンドルモ
ータのハブとすることができる。また、前記内輪取付部
材はスピンドルモータの軸部材とすることができる。ま
た、前記弾性体は、ゴム部材,Oリング,ばね,または
シーリング材のいずれかで構成したものとすることがで
きる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。なお、各図において、同一又は相
当する部分には同一の符号を付してある。
【0012】図1は本発明の軸受装置の第1の実施形態
の断面図である。この実施形態は、本発明に係る軸受装
置を実際のHDDスピンドルモータに軸固定で組み付け
たもので、先ず構成を説明すると、スピンドルモータの
軸部材3がモータ基台2に同心に立設して固定され、そ
の軸部材3の上下二箇所に取り付けた深みぞ玉軸受5に
ハブ4が回転自在に装着されている。各玉軸受5,5
は、外輪6がハブ4の内面に取り付けられ、内輪7が軸
部材3の外径面に取り付けられており、これによりハブ
4が外輪取付部材を構成すると共に、軸部材3が内輪取
付部材を構成している。外輪6の内径面には外輪軌道1
1、内輪7の外径面には内輪軌道12が、それぞれ軸方
向の中間に位置して形成されており、それら両軌道1
1,12の間に転動体として複数個の玉8が挿入されて
いる。なお、外輪6又は内輪7の両端部には、玉軸受5
の内部に封入されているグリースのような潤滑用流体の
洩れを防止するシールドまたはシール部材13が装着さ
れている。
【0013】外輪6,内輪7の取付状態をより詳細に説
明すると、内輪7の方は、その内径面を、軸部材3の外
径面に圧入又は接着等の手段で全面的に密着させて取り
付けてある。これに対して外輪6の方は、弾性体14を
介してハブ4の内面に弾性支持されている。当該弾性体
14は、例えばゴム部材,ばね部材,シーリング材等で
構成されている。
【0014】前記弾性体14にゴム部材を使用する場合
には、外輪6の外面と当該ゴム部材及びゴム部材とハブ
4の内面を、それぞれ接着剤で接着した方がよい。ま
た、弾性体14にばね部材を使用する場合には、予め波
板状に成形した当該ばね部材を円筒状に丸めてハブ4の
内面に挿入しておき、その後にばね部材の内側に玉軸受
5を挿入すると良い。このようにすることにより、玉軸
受5はばね部材の弾性力でハブ4の内面に支持される。
ばね部材の弾性力は波板状のばね部材の厚さを変えるこ
とで自由に選ぶことができる。
【0015】また、弾性体14にシーリング材を使用す
る場合には、シーリング材自体が接着作用を有するた
め、接着剤を併用しなくても良い。このように玉軸受5
及び弾性体14を介して回転可能に軸部材3に支持され
るハブ4の上面にはねじ孔16が形成され、図示されな
い磁気ディスクを搭載してねじ止めするようになってい
る。また、ハブ4の内径面と外径面との間には、下方に
開口した環状の凹部17が設けられており、その環状の
凹部17のハブ外径面側の内周面に、ロータ(マグネッ
ト)18が固定されると共に、当該環状の凹部17内に
突き出して形成されているモータ基台2の環状の突部2
aの外周面に前記ロータ18にエアギャップを隔てて半
径方向対向に配されたステータ19が固定されて回転駆
動モータMが構成されている。
【0016】次に、この実施形態の作用効果を述べる。
回転駆動モータMのステータ19のコイルに通電する
と、ハブ4が回転駆動される。ハブ4は玉軸受5の玉8
の転動を介して軸部材3の回りに回転し、そのハブ4に
搭載されている図外の磁気ディスクが同期的に回転駆動
される。この場合、玉8が遠心力で外輪6に押しつけら
れつつ外輪軌道11に沿って転動する。その玉8が外輪
軌道11内を高速で転動する際の玉通過振動や、玉軸受
5のばね特性に起因する本質的な振動に関しては完全に
阻止することは出来ず、そのため外輪6に玉通過振動等
の非回転数同期成分の振れが伝達される。しかして、そ
の外輪6とこれを支持するハブ4との間には弾性体14
が介在しているため、外輪6はある程度自由に動くこと
が可能であり微小に振動する。かくして、玉軸受5で発
生した非回転数同期成分の振れは、ハブ4を含むスピン
ドルモータの回転部材に比べ質量が小さい玉軸受5の外
輪6が微小に振動することで吸収され、外輪6に比べて
質量の大きいハブ4が振動することはなくなり、また軸
部材3の振動もなくなる。そのため、玉軸受5を備えた
スピンドルモータは回転精度が向上するという効果を奏
する。弾性体14がダンパとして機能して外輪6の振動
を吸収することから、外輪6の振動がハブ4に伝わらな
いのでハブ4に搭載されている磁気ディスクの振動も抑
制されて、磁気ディスクの安定した回転が保証される。
【0017】なお、図示しないが各玉軸受5,5の内輪
7と軸部材3との間にも弾性体14を介在させることも
可能である。その場合は、玉軸受5で発生した振動は内
輪7が振動することでも吸収されて、軸部材3からモー
タ基台2を経てHDD駆動装置のベースに伝達されるこ
とがなくなる。そのためにスイングアームを加振するこ
とが抑制され、磁気ヘッドの位置決め精度も向上すると
いう効果を奏する。
【0018】また、2個の玉軸受5,5を1個の図示し
ないスリーブの内径面に圧入または接着で固定し、その
スリーブをハブ4の内面に弾性体14を介して支持する
構成にすると、2個の玉軸受5,5の組立て精度を確保
しやすくして弾性支持することができる。
【0019】図2は、本発明の軸受装置の第2の実施形
態の断面図である。この実施形態は、スピンドルモータ
のハブ4を回転自在に支承する二組の軸受の一方を玉軸
受5とし、他方を動圧流体軸受25とした例である。玉
軸受5はスピンドルモータの基台2に固定して立設され
た軸部材3の下部に配設し、動圧流体軸受25は軸部材
3の上部に配設されている。
【0020】この軸受装置の深みぞ玉軸受5は、内輪7
の内径面と軸部材3の外径面との間に、弾性体14が介
装されている点が上記第1の実施形態とは異なってい
る。当該弾性体14は、例えばゴム部材,ばね部材,シ
ーリング材等で構成したものであり、それぞれの部材の
使用態様については、第1の実施形態において述べた通
りである。
【0021】外輪6の方は、その外径面がハブ4の内面
に圧入又は接着等の手段で密着させて取り付けられてい
る。この実施形態も、ハブ4が外輪取付部材を構成し、
モータ基台2に固定した軸部材3が内輪取付部材を構成
している。
【0022】前記動圧流体軸受25は、軸部材3の上端
部近傍の軸外周面がラジアル外周面26とされ、これに
ラジアル軸受隙間27を介して対向するスリーブ部材2
8の内周面がラジアル軸受面29とされ、そのラジアル
軸受面29とラジアル外周面26との何れか一方または
双方に、例えばヘリングボーン状等の動圧発生用の溝3
0が形成されると共に、潤滑油,グリース,磁性流体等
の潤滑流体で潤滑されている。当該スリーブ部材28は
ハブ4の内面に一体に固着してある。
【0023】この軸受装置の場合は、深みぞ玉軸受5の
内輪7の内径面に弾性体14が接しているため、外輪軌
道11,内輪軌道12を転動する玉8の通過により玉軸
受5に発生した振動は、弾性体14を介して軸部材3に
支持された質量の小さな内輪7が振動することで吸収さ
れ、外輪6及びハブ4を含む質量の大きな回転部材が振
動することは無くなる。また、スピンドルモータ上部に
配設された動圧流体軸受25の方は、非接触タイプの軸
受であってもともと非回転数同期成分の振れがない。そ
のため、本実施形態によれば、高い回転精度を有するス
ピンドルモータを提供できるという効果が得られる。さ
らに、本実施形態では、弾性体14が内輪7と軸部材3
との間に介在していることから、玉軸受5で発生した振
動が軸部材3からモータ基台2を経てHDD駆動装置の
ベースに伝達されることがない。そのためにスイングア
ームを加振することが抑制され、磁気ヘッドの位置決め
精度が向上するという効果も奏する。
【0024】なお、図示しないが玉軸受5の外輪6とハ
ブ4の内径面との間にも弾性体を介在させることも可能
である。その場合は、ハブ4に対して外輪6が微小に動
くことができ、玉軸受5で発生した非回転数同期成分の
振れはハブ4に伝わらりにくくなり、スピンドルモータ
の回転精度はより向上する。
【0025】図3は、本発明の軸受装置の第3の実施形
態の断面図である。この実施形態も、上記第2の実施形
態の場合と同様に、スピンドルモータのハブ4を支承す
る二組の軸受のうち下方のものを玉軸受5とし、他方を
動圧流体軸受25とした例である。ただし、軸部材3が
ハブ4の方に固定されてハブ4と一体に回転する軸回転
タイプである点が上記第2の実施形態の場合とは異なっ
ている。
【0026】スピンドルモータの基台2には軸部材3を
通すスリーブ部32が一体に立設されている。その基台
2のスリーブ部32の下端部内面に、軸受取付け凹部3
3が形成されている。そして、前記凹部33の内周面
に、深みぞ玉軸受5の外輪6の外径面が弾性体14を介
して支持されている。玉軸受5の内輪7の内径面は、軸
部材3の外径面に圧入又は接着等の手段で取り付けられ
ている。この実施形態の場合は、モータ基台2が外輪取
付部材を構成すると共に、軸部材3が内輪取付部材を構
成している。
【0027】動圧流体軸受25は、軸部材3のハブ取付
け端近傍の軸外周面がラジアル外周面26とされ、これ
にラジアル軸受隙間27を介して対向するスリーブ部3
2の内周面がラジアル軸受面29とされ、そのラジアル
軸受面29とラジアル外周面26との何れか一方または
双方に、例えばヘリングボーン状等の動圧発生用の溝3
0が形成されると共に、潤滑油,グリース,磁性流体等
の潤滑流体で潤滑されている。
【0028】この実施形態における回転駆動モータMの
ステータ19は、基台2のスリーブ部32の外面に固定
されている。以上の構成の軸受装置を備えたスピンドル
モータは、玉軸受5で発生した非回転数同期成分の振れ
が、質量が小さい玉軸受5の外輪6が微小に振動するこ
とで吸収され、玉軸受5の外部に伝わる振動は減衰す
る。また、軸部材3及びハブ4を含むスピンドルモータ
の回転部材に比べて極端に質量の小さな玉軸受5の外輪
6が振動することで振動のエネルギーが吸収されるの
で、前記スピンドルモータの回転部材には振動が伝達さ
れず、回転精度が向上するという効果を奏する。
【0029】また、玉軸受5から発生する振動が弾性体
14に吸収されて、モータ基台2に伝達されることも防
止でき、したがってモータ基台2を経てHDD駆動装置
のスイングアームを加振することが抑制され、磁気ヘッ
ドの位置決め精度が向上するという効果を奏する。
【0030】なお、図示しないが玉軸受5の内輪7とハ
ブ4に固定された軸部材3の外径面との間にも弾性体を
介在させることも可能であり、その場合は、玉軸受5の
内輪7の振動が弾性体に吸収されるから、軸部材3を介
してハブ4に振動が伝わることがなく、スピンドルモー
タの回転精度がより向上する。
【0031】図4は、本発明の軸受装置の第4の実施形
態の断面図である。この実施形態は、玉軸受と動圧流体
軸受との二組の軸受を平面的に配設してハブ4を支持す
るスピンドルモータである。すなわち、玉軸受5はラジ
アル負荷容量とスラスト負荷容量を有し、この玉軸受5
の内輪7の内径面にスリーブ35の外径面を圧入又は接
着により取り付けて一体とし、そのスリーブ35の内径
面がラジアル軸受面29とされて動圧発生用の溝30が
形成されると共に、スリーブ上端に設けたフランジ部3
5fが回転部材であるハブ4にねじ36で固定されてい
る。そして、前記スリーブ35のラジアル軸受面29
に、ラジアル軸受すき間27を介してモータ基台2に立
設された固定部材である軸部材3のラジアル外周面26
が対向し、ラジアル負荷容量を有する動圧流体軸受25
を構成している。こうして玉軸受5の内側に配設された
動圧流体軸受25の方は、非接触タイプの軸受であっ
て、もともと非回転数同期成分の振れが少ない。
【0032】前記玉軸受5の外輪6は、外輪部材を構成
し、その外径面を、モータ基台2の内周面に形成したO
リング溝に配設した弾性体14としての二個のOリング
を介してモータ基台2に弾性支持されている。この実施
形態の場合は、軸部材3が固定されたモータ基台2が外
輪取付部材を構成すると共に、スリーブ35が内輪取付
部材を構成している。そして、内輪7とスリーブ35と
が内輪部材を構成する。
【0033】ハブ4を駆動する回転駆動モータMのステ
ータ19はモータ基台2の外周面に固定され、これにエ
アギャップを介して周面対向に配置されるロータ(マグ
ネット)18はバックヨーク20を介してハブ4の内面
に固定されている。そのハブ4の外面に、取付け部材3
8を介して磁気ディスクDが装着されている。
【0034】なお、前記玉軸受5の外輪6の下端面は、
モータ基台2の端面に接触して取り付けている。これに
より、玉軸受5の初期の傾きを規制している。当該接触
部に油,グリース又は磁性流体等の潤滑流体を塗布して
おくと、玉軸受5の外輪6とモータ基台2の端面との摩
耗を防止するのに有効である。
【0035】また、玉軸受5の内輪7の下端面に対向す
るモータ基台2の上面に環状の凹部を設けて磁石37を
埋設し、エアギャップを介して磁石37と内輪7の下端
面とを対向配設しており、これにより内輪7に下方向の
磁気吸引力を作用させて、玉軸受に予圧を付与し、軸受
剛性を高めている。
【0036】この実施形態の場合、玉軸受5の外輪6と
これを支持するモータ基台2との間には弾性体14とし
てのOリングが介在しているため、外輪6はある程度自
由に動くことが可能であり、玉軸受5で発生した非回転
数同期成分の振れは、質量が小さい玉軸受5の外輪6が
微小に振動することで吸収され減衰する。また、ハブ
4,磁気ディスクDを含むスピンドルモータの回転部材
に比べて極端に質量の小さな玉軸受5の外輪6が振動す
ることで振動のエネルギーが吸収されるので、前記スピ
ンドルモータの回転部材には振動が伝達されず、回転精
度が向上するという効果を奏する。
【0037】また、玉軸受5から発生する振動は、弾性
体14である2個のOリングに吸収され、モータ基台2
に伝達されることがないから、したがってモータ基台2
を経てHDD駆動装置のスイングアームを加振すること
が抑制され、磁気ヘッドの位置決め精度が向上するとい
う効果を奏する。
【0038】なお、この場合、図示しないが玉軸受5の
内輪7とハブ4に固定されたスリーブ35の外径面との
間にも弾性体14(Oリングに限らず例えばゴム部材,
ばね部材,シーリング材等も使用可能)を介在させるこ
とも可能であり、その場合は、玉軸受5の内輪7の振動
が弾性体に吸収され、スリーブ35を介してハブ4に振
動が伝わることがなく、スピンドルモータの回転精度が
より向上する。
【0039】また更に、本実施形態によれば、玉軸受5
の内側に動圧流体軸受25を併設することにより二組の
軸受を平面的に配設して、回転部材のハブ4を支持する
構造としたため、高さの低い薄型スピンドルモータが提
供できるという効果も得られる。
【0040】また、外輪部材6と内輪部材7との間に玉
8が配設された玉軸受を備え、内輪部材7の内周面に設
けたラジアル軸受面29を軸部材3の外周面に設けたラ
ジアル外周面26に軸受すき間22を介して外挿すると
共に、ラジアル軸受面29及びラジアル外周面26の少
なくとも一方に動圧発生用の溝30を設け、さらに、外
輪部材6を支持する外輪取付部材2と軸部材とを一体に
固定したので、外輪部材6と内輪部材7との相対回転時
には、軸受すき間27は軸方向両端部の圧力が高くなる
と共に、軸方向中央部に向かってさらに圧力が高くな
る。ラジアル軸受面29は、軸受すき間27の全体を介
してラジアル外周面26に支持されるため、軸方向に2
個の玉軸受を離間配置しなくて済み、この結果、軸方向
の高さが低いコンパクトな軸受装置を提供することがで
きる。
【0041】図5は、本発明の軸受装置の第5の実施形
態の断面図である。この実施形態の軸受装置は、前記第
4の実施形態の場合とは異なり、玉軸受5の内輪7が内
輪部材を構成し、この内輪部材は外輪6を構成する外輪
部材より長くなっていて、その内輪7の一端部(上端
部)の外径面を、スピンドルモータの回転部材であるハ
ブ4の内径面に圧入又は接着等の手段で一体的に密着さ
せた構造になっている。玉軸受5の外輪6は、その下端
面がモータ基台2に当接すると共に、その外輪外径面と
モータ基台2に固定した回転駆動モータMの円筒状のス
テータ19の内周面との間に、弾性体14であるOリン
グが介在させてある。玉軸受5の内輪7の内径面は動圧
発生用の溝30を有するラジアル軸受面29とされ、こ
れにラジアル軸受すき間27を介して軸部材3のラジア
ル外周面26が対向し、動圧流体軸受25を構成してい
る。この実施形態の場合、ハブ4が内輪取付部材を構成
すると共に、ステータ19とステータ19を取り付けた
モータ基台2とが外輪取付部材を構成している。
【0042】なお、玉軸受5への予圧は、ハブ4に取り
付けたディスク押さえ38の内面に埋設して軸部材3の
端面にエアギャップを介して対向させた予圧付与用磁石
37と、強磁性体製の軸部材3との間に作用する磁気吸
引力で内輪7に下向きに付与するようにしている。
【0043】この第5の実施形態のその他の構成及び作
用・効果は、上記第4の実施形態のものと略同様であ
る。図6は、本発明の軸受装置の第6の実施形態の断面
図である。
【0044】この実施形態の軸受装置は、玉軸受5の外
輪6の外径面が、ゴム部材,ばね部材,シーリング材等
で構成される弾性体14を介してモータ基台2の内周面
に弾性支持されている点、及び回転駆動モータMが平面
対向型である点が前記第5の実施形態の構成とは異なっ
ている。
【0045】すなわち、回転駆動モータMのロータ(マ
グネット)18はバックヨーク20を介してハブ4の下
面に固定して取り付けてあり、ステータ19はモータ基
台2に固定されてロータ(マグネット)18にエアギャ
ップを介して平面対向している。このように回転駆動モ
ータMを平面対向型にすると、モータの吸引力を玉軸受
5への予圧に利用できるため、ことさら別途予圧付与用
磁石37を設ける必要がなく、低コスト化が図れる利点
がある。
【0046】ゴム部材,ばね部材,シーリング材等で構
成される弾性体14の機能は、Oリングで構成された弾
性体14の機能とほぼ同じである。この第6の実施形態
のその他の作用・効果は、上記第4,第5の実施形態の
ものと略同様である。
【0047】図7は、本発明の軸受装置の第7の実施形
態の断面図である。この実施形態も、上記第4乃至第6
の各実施形態と同じく、玉軸受と動圧流体軸受とからな
る二組の軸受を平面的に配設してハブ4を支持するスピ
ンドルモータとしている。但し、軸部材3がハブ4に同
心に一体回転可能に固定された軸回転タイプのスピンド
ルモータである。この軸受装置は、玉軸受5の内輪7を
外輪6より長くしてあり、その内輪7の一端部(下端
部)をモータ基台2に直接に固定した構造になってい
る。内輪7の内径面は動圧発生用の溝30を有するラジ
アル軸受面29とされ、これにラジアル軸受すき間27
を介して軸部材3のラジアル外周面26が対向し、動圧
流体軸受25を構成している。
【0048】一方、玉軸受5の外輪6の方は、その外径
面及び上端面が弾性体14を介してハブ4の内周面に弾
性支持されている。図示の弾性体14としては、ゴム部
材,ばね部材,シーリング材等で構成されるものを示し
ているが、Oリングの使用も可能である。この実施形態
では、ハブ4が外輪取付部材を構成すると共に、モータ
基台2が内輪取付部材を構成しており、軸部材3と玉軸
受5の外輪6とがハブ4と共に回転する構造である。
【0049】回転駆動モータMの構造及びその取り付け
は、上記第4,第5の実施形態の場合と同様である。ま
た、玉軸受5への予圧は、モータ基台2の上面に埋設し
た予圧付与用磁石37と、これにエアギャップを介して
対向する回転駆動モータMの強磁性体製バックヨーク2
0の下端面との間に作用する磁気吸引力で付与される。
【0050】この実施形態の軸受装置にあっては、玉軸
受5の外輪6とこれを支持するハブ4との間には弾性体
14が介在しているため、外輪6はある程度自由に動く
ことが可能であり微小に振動する。かくして、玉軸受5
で発生した非回転数同期成分の振れは、ハブ4を含むス
ピンドルモータの回転部材に比べ質量が小さい玉軸受5
の外輪6が微小に振動することで吸収され、外輪6に比
べて質量の大きいハブ4が振動することはなくなる。そ
のため、ハブ4を介してこれに搭載されている磁気ディ
スクDを加振することがなく、磁気ディスクの安定した
回転が保証される。
【0051】また、図示しないが、玉軸受5の内輪7の
外周面とこれを支持するモータ基台2の内周面との間に
も弾性体を介在させることも可能である。その場合は、
玉軸受5で発生した振動は内輪7が振動することでも吸
収され、モータ基台2を経てHDD駆動装置のベースに
伝達されることをより防止できる。そのためにスイング
アームを加振することが抑制され、磁気ヘッドの位置決
め精度も向上するという効果を奏する。
【0052】なお、上記第2〜第7の各実施形態では、
動圧流体軸受25の動圧発生用の溝30は、ラジアル軸
受面29に設けたものを示したが、ラジアル軸受面29
とラジアル外周面26との少なくとも一方に設けても良
い。また、その溝30のパターンも実施形態のものに限
定しない。
【0053】また、玉軸受5は実施形態の深みぞ玉軸受
に限らず、その他4点接触玉軸受など、軸受形式,軸受
構造等は適宜に変更しても良い。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る軸受
装置は、玉軸受の外輪の外径面と内輪の内径面との少な
くとも一方が、弾性体を介して取付部材に弾性支持され
るので、玉通過振動等の非回転数同期成分の振れはその
弾性体が変形することで吸収され、玉軸受から外部に伝
わる振動を減衰するという効果を奏する。
【0055】そして、本発明の軸受装置をディスク駆動
用スピンドルモータに適用すると、弾性体は玉軸受の外
輪や内輪の微小振動のエネルギーを吸収し、これにより
質量の大きなスピンドルモータの回転部分の振れを抑制
する結果、磁気ディスクやスイングアームが加振される
ことがなくて磁気ディスクの回転が安定すると共に磁気
ヘッドの位置決め精度の高いディスク駆動用スピンドル
モータが得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の軸受装置を備えたスピンドルモータの
第1の実施形態の断面図である。
【図2】本発明の軸受装置を備えたスピンドルモータの
第2の実施形態の断面図である。
【図3】本発明の軸受装置を備えたスピンドルモータの
第3の実施形態の断面図である。
【図4】本発明の軸受装置を備えたスピンドルモータの
第4の実施形態の断面図である。
【図5】本発明の軸受装置を備えたスピンドルモータの
第5の実施形態の断面図である。
【図6】本発明の軸受装置を備えたスピンドルモータの
第6の実施形態の断面図である。
【図7】本発明の軸受装置を備えたスピンドルモータの
第7の実施形態の断面図である。
【図8】従来の軸受装置を備えたスピンドルモータの断
面図である。
【符号の説明】
2 モータ基台(外輪取付部材、内輪取付部材) 3 軸部材(内輪取付部材) 4 ハブ(外輪取付部材、内輪取付部材) 5 玉軸受 6 外輪 7 内輪 14 弾性体 19 ステータ(外輪取付部材) 35 スリーブ(内輪取付部材)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 玉軸受は外輪が外輪取付部材に支持さ
    れ、内輪が内輪取付部材に支持され、且つ前記外輪の外
    径面と前記内輪の内径面との少なくとも一方が、弾性体
    を介して当該取付部材に弾性支持されることを特徴とす
    る軸受装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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