JPH10232800A - 磁気テープ記憶装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大容量のデータを記録可能な磁気テープカー
トリッジを用いて磁気記録を行なう磁気テープ記憶装置
において、磁気テープカートリッジを未使用領域を少な
く有効に効率的に使用し、同一データへのユーザアクセ
ス待ち時間が短く並列にアクセスできるようにする。 【解決手段】 「可変仮想ボリューム」（データ容量に
応じて可変または一定の大きさを持つデータの管理単
位）の範囲として複数のカートリッジＣＴ１、ＣＴ２に
跨ったデータ領域も含め、この仮想ボリュームＬＶ１
も、１カートリッジの磁気テープを分割する可変仮想ボ
リュームと同様に扱い、これら可変仮想ボリューム単位
でデータの管理を行う。また、データを複数のカートリ
ッジに分割して格納し、かつ、複数台のデッキＭＴＥ
１、ＭＴＥ２を用意することにより、連続した同一デー
タでもアクセスするカートリッジが異なれば、２以上の
ユーザのアクセスを可能とし、並列処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は磁気テープ記憶装置
に関し、特に大容量のデータを記録可能な磁気テープカ
ートリッジを用いて磁気記録を行なう磁気テープ装置ま
たは磁気テープライブラリ装置等の磁気テープ記憶装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種、磁気テープ記憶装置において
は、従来、磁気テープカートリッジの１カートリッジ分
の磁気テープを１ボリュームと定義していたが、近年、
磁気記録の方式として、磁気テープが１往復して双方向
記録する磁気テープ装置だけでなく、磁気テープが数往
復してマルチトラックで記録する磁気テープ装置も考え
られるなど、磁気テープカートリッジの１カートリッジ
あたりの容量が大幅に増加したため、磁気テープカート
リッジの有効利用、データ管理の容易さなどの理由か
ら、１カートリッジの磁気テープを仮想的に複数の領域
に分け、その１つの領域を１ボリュームと定義する方式
（仮想ボリューム方式と呼ぶ）が考えられている。

【０００３】磁気テープカートリッジに、１カートリッ
ジに格納できないほど容量の大きいデータを記録する場
合、データは数カートリッジ（数ボリューム）に分けて
連続的に記録される。カートリッジとカートリッジ（ボ
リュームとボリューム）の繋ぎ目は、連続するデータの
存在と対応するボリュームの認識情報等のデータを記録
することで保証されている。

【０００４】また、磁気テープカートリッジの管理は、
カートリッジ数が少なければ人間が手動で行うことも可
能であるが、カートリッジ数が数百カートリッジ以上に
なると、磁気テープサブシステムとは別のソフトウェア
またはライブラリ装置などを用いて行われる。

【０００５】さらに、オートチェンジャを使用する作業
としては、数カートリッジに及ぶ大量データをマガジン
内のカートリッジ順に連続して記録する作業や、ある決
まったデータのバックアップをカートリッジを１カート
リッジずつ一定周期で換えて行なう（データの世代管
理）作業などが挙げられる。この場合、マガジン内のカ
ートリッジは１カートリッジが１ボリュームとして扱わ
れている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】磁気テープカートリッ
ジは、１カートリッジ分の磁気テープを無駄な領域を少
なく、有効に使い切ることが課題となっている。特に１
カートリッジ分の磁気テープに納まらないような大容量
のデータを、磁気テープカートリッジにライト、リード
する場合、従来のように磁気テープカートリッジの１カ
ートリッジを１ボリュームとしていたのでは２カートリ
ッジ目以降の磁気テープ上に無駄な領域を増やすことに
なる。

【０００７】また、磁気テープカートリッジの特徴とし
て、データは磁気テープの先頭からシーケンシャルに記
録され、あるユーザが磁気テープカートリッジ内のデー
タにアクセスしているときは、ほかのユーザはその磁気
テープカートリッジ内の同一データおよび他のデータに
はアクセスできない。よって、記録されているデータ量
が多いほど、ユーザがアクセスする際の待ち時間が多く
かかることになる。

【０００８】そこで本発明の一つの目的は、磁気テープ
カートリッジの磁気テープを無駄なく有効に使用し得る
磁気テープ装置および磁気テープライブラリ装置等の磁
気記憶装置を提供することである。

【０００９】本発明の他の目的は、磁気テープカートリ
ッジを用いた磁気テープ装置および磁気テープライブラ
リ装置において、データへのアクセスタイムを短くし
て、磁気テープカートリッジを効率よく使用し得る磁気
テープ装置および磁気テープライブラリ装置等の磁気記
憶装置を提供することである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】１カートリッジの磁気テ
ープカートリッジに納まりきらないような大容量のデー
タを磁気テープにライト、リードする場合、１カートリ
ッジの磁気テープを細かい「可変仮想ボリューム」（デ
ータ容量に応じて可変もしくは一定の大きさを持つデー
タの管理単位）に分割して必要数の可変仮想ボリューム
に記録したり、１カートリッジを１ボリュームとして記
録すると、記録したいデータの他に各ボリュームごとの
制御情報をライト、リードすることになるし、ボリュー
ム数が増える分、ユーザのボリューム管理も手間がかか
ることになる。

【００１１】そこで、本発明では、可変仮想ボリューム
の範囲として、２カートリッジ以上の複数カートリッジ
に跨ったデータ領域も含めて考えることにする。本発明
による、この拡張された広義の仮想ボリュームも、磁気
テープカートリッジの１カートリッジ分の磁気テープを
分割してなる上記狭義の可変仮想ボリュームと同様に扱
うことができるので、データの管理は可変仮想ボリュー
ム単位で行う。

【００１２】また、１カートリッジの磁気テープに連続
した大容量の１データを記録してしまうと、使用の際
に、１ユーザがそのデータを占有してしまうことにな
り、他のユーザがアクセスするまでに時間がかかってし
まう。そこで、データが、複数カートリッジに渡る大き
いものでは、１カートリッジを複数の領域に分割できる
大きさの仮想ボリュームで磁気テープを分割し、１デー
タを複数カートリッジの磁気テープに分けて記録してい
く。この方法でデータを記録しておけば、複数台の磁気
テープ装置がある場合、同一名称のデータでもアクセス
するカートリッジが異なれば、２以上のユーザのアクセ
スが可能となる。つまり、デッキを複数台用意すること
で連続した１データでも異なるカートリッジにアクセス
するならば並列に処理が可能となる。

【００１３】オートチェンジャを用いた場合、制御装置
がデータの繋ぎ目をチェックし、ユーザはカートリッジ
を意識することなく仮想ボリュームのみ指定することで
アクセス可能となる。また、ライブラリ装置を用いた場
合もライブラリおよび磁気テープの制御装置で可変仮想
ボリュームと磁気テープカートリッジの対応付け（管
理）を行なうことでユーザはボリュームのみを意識して
おけば自由にデータにアクセスできることになり、ユー
ザへの負担が軽減する。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の拡張可変仮想ボリ
ュームによる制御を行う磁気記憶装置の実施の形態を、
主として、磁気テープライブラリ装置を例にとり具体的
に説明する。

【００１５】図１は大容量データの複数カートリッジカ
ートリッジへの分割格納を示した概念図である。図１
（ａ）は、１つの磁気テープカートリッジＣＴ１の磁気
テープ１１に納まり切らないデータＤ１があり、それを
別の磁気テープカートリッジＣＴ２の磁気テープ１２に
分割して格納している様子を示している。カートリッジ
ＣＴ１のテープ１１には、対象データＤ１の途中まで
が、Ｄ１−１として格納され、カートリッジＣＴ２のテ
ープ１２にはデータＤ１の残り部分Ｄ１−２が磁気テー
プ１２の途中まで格納されている。このデータＤ１が格
納されている点線で囲われた領域を、１仮想ボリューム
ＬＶ１と呼び、制御上の単位である１ボリュームとして
扱う。磁気テープ１２の余った領域には、仮想ボリュー
ムＬＶ１で格納したデータ以外のデータを格納する仮想
ボリュームを作成することができ、図では、仮想ボリュ
ームＬＶ２、ＬＶ３とし、それぞれデータＤ２、Ｄ３を
格納している。

【００１６】図１（ａ）の場合、１つのカートリッジに
納まり切らない、１つのデータＤ１を２つのカートリッ
ジＣＴ１、ＣＴ２に分割格納して１仮想ボリュームＬＶ
１としているものであるが、３以上のカートリッジに跨
って磁気記録したデータを１ボリュームとして扱うこと
も可能である。

【００１７】図１（ｂ）は、２つのデータＤ１、Ｄ２
を、２つのカートリッジＣＴ１、ＣＴ２に跨って格納し
ている様子を示している。カートリッジＣＴ１には、デ
ータＤ１、データＤ２のそれぞれ途中までがＤ１−１、
Ｄ２−１として格納され、カートリッジＣＴ２にはデー
タＤ１、データＤ２の残り部分がＤ１−２、Ｄ２−２と
して格納されている。この場合も点線で囲われた領域
を、それぞれ１ボリュームとして扱い、仮想ボリューム
ＬＶ１、仮想ボリュームＬＶ２とする。また、図１
（ｂ）のような２カートリッジ分割格納にこだわること
なく、数カートリッジに渡ってデータを格納し、同一ボ
リュームとして扱うことができる。

【００１８】図２は、磁気テープ１０のフォーマットを
示すものである。磁気テープ１０の先端には、カートリ
ッジ名称、カートリッジ内の仮想ボリューム数と仮想ボ
リューム名称、空きエリアの有無、空き容量等の情報か
らなるカートリッジ制御情報２１が書かれている。磁気
テープ上の仮想ボリューム２０は、その先頭に、仮想ボ
リューム名称およびこの磁気テープ１０上の当該仮想ボ
リュームの大きさ等の情報を含むボリューム制御情報２
２が記録され、そのあとにデータを記録するデータ領域
２３が続く。そして仮想ボリューム２０の最後には、仮
想ボリューム２０がそのカートリッジで終わるのか、別
のカートリッジに連続して記録されているのかを示す情
報と連続する場合のカートリッジ名称とからなる、ボリ
ューム連続情報２４が記録されている。

【００１９】図３（ａ）に、磁気テープライブラリ制御
装置内で持つ仮想ボリュームの管理データのテーブル３
０Ａを示す。管理データとして必要なのは、カートリッ
ジの格納されるセルアドレス３１とそのカートリッジ名
称３２、さらに、カートリッジ内に記録されている仮想
ボリュームの数３３と、仮想ボリューム名称３４、そし
て、仮想ボリュームが、そのカートリッジで終わるの
か、別のカートリッジに連続して記録されているのかと
いった情報や連続する場合のカートリッジ名称等の仮想
ボリューム連続情報３５である。これらの情報は、セル
アドレス順に並べられ、テーブル３０Ａとして記憶して
おく。

【００２０】図３（ｂ）および図３（ｃ）は、磁気テー
プライブラリ装置を効率良く制御するための管理テーブ
ル３０Ｂ、３０Ｃを示したもので、図３（ａ）の管理テ
ーブル３０Ａをベースに作成する。

【００２１】図３（ｂ）は、仮想ボリュームと磁気テー
プカートリッジの対応管理テーブル３０Ｂで、仮想ボリ
ューム名称３６を指定されたときのその分割数３７、格
納されているカートリッジ名称、テープ上のアドレス、
容量の情報３８のチェックを容易にする。磁気テープ制
御装置はユーザからの仮想ボリューム名称指定を受けて
管理テーブル３０Ｂをチェックし、カートリッジ名称を
ユーザに提示する。磁気テープカートリッジのロード
は、ユーザが行なうことになる。

【００２２】図３（ｃ）は、磁気テープライブラリ装置
内のセルの管理テーブル３０Ｃで、セルに格納されてい
るカートリッジの名称３ａ、空きエリアの有無３ｂ、空
き容量３ｃのチェックを容易にする。

【００２３】なお、磁気テープライブラリ装置を用いる
ことなく、磁気テープ装置のみで仮想ボリュームの管理
を行なうときは、磁気テープ制御装置または仮想ボリュ
ーム管理用のソフトウェアがこれらの管理テーブル３０
A、３０Ｂ、３０Ｃを作成、管理することで仮想ボリュ
ームの管理を可能にする。ただし、データとしてはセル
アドレスが不要となるため削除する。

【００２４】図４は、図１で示した大容量データの複数
カートリッジへの分割格納の処理フローを示す。ただ
し、このフローは、磁気テープライブラリ装置での処理
であり、磁気テープライブラリ制御装置が行なう。

【００２５】ユーザからのデータライト指示の際に仮想
ボリューム名称を入力し４０１、それが新規ライトか書
き換えかを、図３（ｂ）で示した管理テーブル３０Ｂで
判断する４０２、新規ライトならば処理４０３に進み、
図３（ｃ）の管理テーブルより磁気テープカートリッジ
の空きエリアと空き容量をチェックして、ライトしたい
データの大きさと照らし合わせて仮想ボリューム容量、
仮想ボリュームの分割、１本目の磁気テープカートリッ
ジを決定する４０４。１本目の磁気テープカートリッジ
の名称からセルアドレスを取得し４０５、磁気テープを
ロード、ライトし４０６、その磁気テープでのライト処
理が終了した後、残データの有無をチェックし４０７、
有れば図３（ｃ）の管理テーブル３０Ｃより磁気テープ
カートリッジの空きエリアと空き容量をチェックして次
のテープを選定し４０８、磁気テープに連続情報をライ
トし管理テーブルを更新して４０９、次の磁気テープカ
ートリッジへと処理を移行する。

【００２６】判断ステップ４０７において、残データが
無ければ、磁気テープに連続情報をライトし管理テーブ
ルを更新して４１６、終了する。処理４０２での判断の
際、書き換えならば、図３（ｂ）で示した管理テーブル
３０Ｂからカートリッジ名称とセルアドレスを取得し４
１１、磁気テープのライト処理に進む。新規のライトと
異なる点は、書き換えるデータが書き換え前に格納して
いたデータよりも大きくなったときの処理で、はじめの
仮想ボリューム容量を越えてしまったときに仮想ボリュ
ーム容量を変更し４１４、図３（ｃ）の管理テーブル３
０Ｃより磁気テープカートリッジの空きエリアと空き容
量をチェックして次テープを選定するようになっている
４１５。

【００２７】ここで次テープの選定は、磁気テープライ
ブラリ装置がダウンして人間が作業を行なわなければな
らなくなったときを考慮して、なるべくセルアドレスも
しくはカートリッジ名称または両方が近いものを選ぶよ
うにしておいたほうが良い。

【００２８】なお、磁気テープ装置でこの作業を行なう
場合、図３の説明でも述べたように磁気テープ制御装置
または仮想ボリューム管理用のソフトウェアにより、セ
ルアドレスを除いた管理テーブルを作成、管理すること
で可能となる。

【００２９】図５は、本発明を実施した磁気テープライ
ブラリ装置の全体構成を概念的に示したもので、複数の
磁気テープカートリッジへのデータ分割および磁気テー
プライブラリ装置での管理と並列アクセスの例を中心に
示している。

【００３０】まず、データ分割については、磁気テープ
カートリッジ１カートリッジ分のデータＤ１を図１
（ｂ）に示した分割方法でカートリッジＣＴ１ないしＣ
Ｔ４の４つのカートリッジに分割し、仮想ボリュームLV
１としている。カートリッジＣＴ１ないしＣＴ４は、磁
気テープライブラリ装置５０のカートリッジ格納セルフ
レーム５２に格納されている。

【００３１】一方、磁気テープライブラリ装置５０は、
磁気テープカートリッジＣＴを搬送するロボット５１、
磁気テープカートリッジＣＴを格納するセルフレーム５
２、磁気テープカートリッジＣＴを駆動するデッキ（磁
気テープ装置）ＭＴＥ１、ＭＴＥ２ならびにそれらを制
御する磁気テープライブラリ制御装置５４からなる。

【００３２】磁気テープライブラリ制御装置５４の基本
的な制御は、それぞれのカートリッジと仮想ボリューム
の対応付けやカートリッジのセルフレーム内での位置を
不揮発性のメモリにデータとして持つことによって管理
５５することである。つまり、ユーザのボリュームの指
定のみで、磁気テープライブラリ制御装置５４が、管理
データを参照して自動的にアクセスする。

【００３３】次に、２人のユーザが同一データにアクセ
スに行ったときのカートリッジの動きが図５左下に描か
れている。実線５７は、カートリッジＣＴ１の動き、点
線５８は、カートリッジＣＴ２の動きを示す。いま、ユ
ーザ１はデッキＭＴＥ１を、ユーザ２はデッキＭＴＥ２
を用い、ユーザ１が先にアクセスしたとすると、まず、
カートリッジＣＴ１が磁気テープライブラリ装置５０内
のロボット５１によりデッキＭＴＥ１に移動、ロードさ
れ５７、データにアクセスされる。カートリッジＣＴ１
はデッキＭＴＥ１でのアクセス終了後、ロボット５１に
よりデッキＭＴＥ２に移動、ロードされる５７。デッキ
ＭＴＥ２でのカートリッジＣＴ１のアクセス開始後、カ
ートリッジＣＴ２がロボット５１によりデッキＭＴＥ１
に移動、ロードされる５８。カートリッジＣＴ１はデッ
キＭＴＥ２でのアクセス終了後、セルフレーム５２の元
の位置に返され５７、カートリッジＣＴ２はデッキＭＴ
Ｅ１でのアクセス終了後、デッキＭＴＥ２に移動、ロー
ドされる５８。この手順をカートリッジＣＴ３、ＣＴ４
についても同様に行ない、同一データへの並列アクセス
が進行する。

【００３４】図６は、磁気テープライブラリ装置５０で
の複数カートリッジに跨ったデータへの並列アクセス処
理のフローを示したものである。ユーザからデータへの
アクセス要求が発生したとき６０１、磁気テープライブ
ラリ制御装置５４は、アクセス要求のあった仮想ボリュ
ームの名称を取得し６０２、図３（ａ）で示したテーブ
ル３０Ａでセルアドレス、カートリッジ名称、仮想ボリ
ューム連続情報を取得する６０３。そして目的とする仮
想ボリュームの記録された磁気テープカートリッジが他
のユーザが使用中かどうか確認する６０４。カートリッ
ジがフリーの状態でなければ待ち状態に入り６０５、フ
リーの状態であればカートリッジの現在位置を確認した
後６０６、ロボット５１を制御してカートリッジを取り
にいく６０８。

【００３５】カートリッジがロボット５１により、ユー
ザ使用のデッキに移動、ロードされ６０７、ユーザによ
りデータアクセスが完了した後６０８、仮想ボリューム
の連続情報を取得して６０９、カートリッジのアンロー
ド処理に入る６１０。他のユーザがこのカートリッジの
フリー待ち状態にあるとき６１１、カートリッジはアン
ロード完了の状態で保持し６１２、カートリッジのフリ
ー報告を行なった後６１３、他のユーザの指示によるカ
ートリッジの移動を待つ６１４。他のユーザによるカー
トリッジのフリー待ち状態がなければ６１５、カートリ
ッジを元のセルに戻して６１６、カートリッジのフリー
報告を行なう６１７。そして、仮想ボリュームの連続情
報から次のカートリッジの有無を判断して６１８、有れ
ば次のカートリッジの処理に移り６１９、無ければ処理
を終了する６２０。なお、磁気テープ装置のみでこの処
理を行なうとき、カートリッジの搬送はユーザ自身が行
なうこととなる。

【００３６】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、大
容量のデータを磁気テープにライト、リードする場合、
可変仮想ボリュームの範囲として２カートリッジまたは
複数カートリッジに跨ったデータ領域も含めて考えるこ
とにより、磁気テープの未使用領域が少なくなるように
仮想ボリュームを詰めて記録することができ、磁気テー
プカートリッジ１カートリッジを未使用部分を少なく効
率的に有効に利用することができる。そして、これらの
可変仮想ボリュームを用いることにより、データの管理
は仮想ボリューム単位で行うことが可能となる。

【００３７】また、データが複数カートリッジに渡る大
きいものでは、複数のカートリッジに分割して記録して
おき、複数台の磁気テープ装置を用意することで、同一
名称のデータに２ユーザ以上のアクセスが可能となる。
つまり、シーケンシャルなデータの並列アクセス処理が
可能となり、ユーザがアクセスするのに待ち時間が小さ
くなることになる。

【００３８】さらに、この制御方式を用い、カートリッ
ジおよび仮想ボリュームの管理を磁気テープライブラリ
装置もしくは磁気テープ装置などの磁気テープ記憶装置
における制御装置、または管理用ソフトウェアで行なえ
ば、ユーザはカートリッジを気にすることなくボリュー
ムを指定するだけで必要なデータへのアクセスができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】大容量データの複数カートリッジへの分割格納
を示す概念図で、１データを分割した場合の概念図
（ａ）および２データを分割した場合の概念図（ｂ）。

【図２】磁気テープのフォーマット図。

【図３】磁気テープライブラリ制御装置内の仮想ボリュ
ーム管理テーブル概念図（ａ）、仮想ボリューム名称対
応管理テーブル概念図（ｂ）、セル管理テーブル概念図
（ｃ）。

【図４】大容量データの複数カートリッジへの分割格納
の処理フロー図。

【図５】大容量データの複数カートリッジへの分割格納
例および磁気テープライブラリ装置の実施の形態の例を
示す模式図。

【図６】複数カートリッジに跨ったデータへの並列アク
セス処理のフロー図。

【符号の説明】

１０、１１，１２…磁気テープ、２０…仮想ボリュー
ム、２１…カートリッジ制御情報、２２…ボリューム制
御情報、２３…データ領域、２４…ボリューム連続情
報、３０Ａ…仮想情報管理テーブル、３０Ｂ…仮想ボリ
ューム名称対応管理テーブル、３０Ｃ…セル管理テーブ
ル、ＣＴ１、ＣＴ２、ＣＴ３、ＣＴ４…磁気テープカー
トリッジ、Ｄ１、Ｄ２、Ｄ３…データ、ＬＶ１、ＬＶ
２、ＬＶ３…仮想ボリューム、ＭＴＥ１、ＭＴＥ２…磁
気テープ装置

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】１カートリッジの磁気テープを、磁気テー
   プ容量より小さい複数個の可変容量の仮想ボリュームに
   分割して記録し管理する磁気テープ記憶装置において、
   １カートリッジまたは複数カートリッジに跨った領域も
   １つの仮想ボリュームとして管理する制御手段を有する
   ことを特徴とする磁気テープ記憶装置。
2. 【請求項２】１つの仮想ボリュームを、その仮想ボリュ
   ームより小さい複数個の可変容量に分割し、分割した仮
   想ボリュームを複数カートリッジの磁気テープに跨って
   割当て管理する制御手段を有することを特徴とする請求
   項１記載の磁気テープ記憶装置。
3. 【請求項３】前記仮想ボリュームの容量は記録する個々
   のデータの容量によって決定し、可変容量的にされた仮
   想ボリュームであることを特徴とする請求項１または請
   求項２記載の磁気テープ記憶装置。
4. 【請求項４】前記制御手段は、データの管理を仮想ボリ
   ューム単位で行なうことを特徴とする請求項１ないし請
   求項３のいずれかに記載の磁気テープ記憶装置。
5. 【請求項５】データを複数のカートリッジの磁気テープ
   上に記録することにより、前記制御手段が同一データへ
   の並列アクセスを行うことを特徴とする請求項４記載の
   磁気テープ記憶装置。