JPH10225462A - 電気手術装置 - Google Patents

電気手術装置

Info

Publication number
JPH10225462A
JPH10225462A JP9183748A JP18374897A JPH10225462A JP H10225462 A JPH10225462 A JP H10225462A JP 9183748 A JP9183748 A JP 9183748A JP 18374897 A JP18374897 A JP 18374897A JP H10225462 A JPH10225462 A JP H10225462A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
treatment
impedance
living tissue
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9183748A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahide Oyama
雅英 大山
Kazuya Hijii
一也 肘井
Hiroaki Matsumoto
裕明 松元
Akihisa Ogawa
晶久 小川
Yoshito Ichikawa
義人 市川
Takashi Mitsubori
貴司 三堀
Kazue Yamashina
一恵 山科
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP9183748A priority Critical patent/JPH10225462A/ja
Priority to US08/896,734 priority patent/US5931836A/en
Publication of JPH10225462A publication Critical patent/JPH10225462A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、高精度に高周波電力の出力を制御す
ることができ、安定した凝固性能と止血性能を得ること
ができる電気手術装置を提供することを最も主要な特徴
とする。 【解決手段】モノポーラ処置具3Aの活性電極3aと、
患者用電極4の帰還電極との間の電流、電圧を検出する
電流センサ13および電圧センサ14からの検出データ
によって処置用電気エネルギーの状態変化を検出し、そ
の検出データに基いて処置対象の生体組織の生体情報を
得るCPU9を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高周波電力を用いて
生体組織の切除、或は、止血等の処置を行う電気手術装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電気メス等の電気手術装置は外
科手術、或は、内科手術で生体組織の切開や、凝固止血
等の処置を行う際に用いられている。この電気手術装置
には、高周波焼灼電源装置(以下、焼灼用電源と記載)
と、この焼灼用電源に接続される処置具とが設けられて
いる。ここで、処置具には生体組織に接触させる接触部
が設けられており、この接触部に処置用の電極が装着さ
れている。
【0003】そして、この電気手術装置の使用時には処
置具の接触部を処置部に接触させた状態で、処置用電極
に処置用の高周波電力(電気エネルギー)を供給し、生
体組織の処置を行うようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成のものに
あっては生体組織の切開や、凝固止血等の処置を行う際
に電気手術装置の焼灼用電源から出力される高周波電力
の出力設定は術者の勘と経験により、決定されている。
そして、電気手術における実際の止血作業は、焼灼用電
源から出力される高周波電力の出力時間及び目視によ
り、その止血程度、凝固品位を判断するようにしてい
る。そのため、焼灼用電源から出力される高周波電力を
最適に制御することは難しいので、最適な高周波電力に
より、効率良く切除、或は、凝固止血作業を行うことは
難しい問題がある。
【0005】また、一部の電気手術装置では、高周波電
力の出力の自動制御を行っているものもある。しかしな
がら、電気手術装置の使用条件は症例毎に異なるので、
処置対象の生体組織の違いや、焼灼部位や電極、電極の
組織への接触の強さのバラツキ等により、その焼灼の程
度がばらつくために高精度に高周波電力の出力を制御す
ることができない問題がある。
【0006】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、高精度に処置用エネルギーの出力を制
御することができ、安定した凝固性能と止血性能を得る
ことができる電気手術装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、生体組織を処
置する処置手段を有する処置具と、上記処置手段に処置
用エネルギーを供給するエネルギー供給手段とを備え、
上記処置手段による上記生体組織の処置時に、上記処置
手段に上記処置用エネルギーを供給して上記生体組織の
処置を行う電気手術装置において、上記処置手段に供給
する処置用エネルギーの状態変化を検出し、その検出デ
ータに基いて処置対象の上記生体組織の生体情報を得る
生体情報検知手段と、上記生体情報にもとづいて出力を
制御する出力制御手段とを具備することを特徴とする電
気手術装置である。そして、生体組織の切開や、凝固止
血等の処置時には処置手段に供給する処置用エネルギー
の状態変化を生体情報検知手段によって検出し、その検
出データに基いて処置対象の生体組織の生体情報を得て
上記生体情報にもとづいて出力を制御するようにしたも
のである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図1乃至図7を参照して説明する。図1は本実施の形
態の電気手術装置1のシステム全体の概略構成を示すも
のである。本実施の形態の電気手術装置1には、高周波
焼灼電源装置(以下、焼灼用電源と記載)2が設けられ
ている。この焼灼用電源2には処置具3、患者用電極4
およびフットスイッチ5がそれぞれ接続されている。な
お、本実施の形態の電気手術装置1で使用される処置具
3としては図2(A)に示すモノポーラ処置具3Aや、
図2(B)に示すバイポーラ処置具3Bがある。
【0009】また、焼灼用電源2には、図2(A)に示
すように商用電源6から供給された電力を図示しない絶
縁トランスを介して各種電圧を生成する電源回路7と、
電源回路7で生成された電力を切開,或は凝固など各種
処置に対応する高周波出力の波形信号を発生させる波形
発生回路8と、制御用のCPU(出力制御手段)9と、
このCPU9からの制御信号を受けて高周波信号を出力
するD/Aコンバータ10と、波形成形回路8で生成さ
れた信号を高周波増幅する高周波電力増幅回路11と、
出力トランス(エネルギー供給手段)12とが設けられ
ている。そして、出力トランス12の出力ポートにはモ
ノポーラ処置具3Aおよび患者用電極4がそれぞれ接続
されている。
【0010】また、本実施の形態の電気手術装置1に
は、モノポーラ処置具3Aに設けられた活性電極(処置
手段)3aと、患者用電極4の帰還電極との間の電流、
電圧を検出する電流センサ(生体情報検知手段)13お
よび電圧センサ(生体情報検知手段)14が設けられて
いる。さらに、電流センサ13および電圧センサ14は
A/D変換器15に接続されている。このA/D変換器
15はCPU9に接続されている。そして、A/D変換
器15では電流センサ13からの電流検出データおよび
電圧センサ14からの電圧検出データを取り込んでアナ
ログからデジタルに変換してCPU9に供給するように
なっている。
【0011】また、CPU9にはA/D変換器15から
入力される入力信号に基いて電圧変化あるいは電流変化
を検出あるいはこの少なくとも一方を検出し、初期値
と、MAX,MIN値及び変化率等のパラメーターの変
化の内、最も適正な値を焼灼の終了条件として、高周波
信号の出力を制御する制御機能が設けられている。
【0012】また、CPU9には高周波処置に関する各
種の情報を表示する表示部16が接続されている。この
表示部16には図6に示すように生体組織の切除処置時
の高周波電力や、その設定値等の情報を表示するCUT
表示部16bと、生体組織の凝固処置時の高周波電力
や、その設定値等の情報を表示するCOAG表示部16
aと、処置対象の生体組織の生体情報を表示するインピ
ーダンス表示部16cとが設けられている。
【0013】ここで、インピーダンス表示部16cには
4桁のデジタル表示要素17a1 〜17a4 が設けられ
ている。各デジタル表示要素17a1 〜17a4 は7セ
グメントによって0〜9までの数字をデジタル表示する
ものである。そして、本実施の形態の電気手術装置1に
よる高周波処置時には電流センサ13および電圧センサ
14で検出した電流値および電圧値からCPU9によっ
てインピーダンスを求め、その値を表示部16に送り、
表示部16のインピーダンス表示部16cにその結果を
4桁のデジタル表示要素17a1 〜17a4 に直接数値
にて表示し、現在のインピーダンス値を告知するように
なっている。
【0014】なお、図8〜図10は第1の実施の形態の
電気手術装置1に設けられる表示部16の各種の変形例
を示すものである。図8の第1の変形例のインピーダン
ス表示部16cはバーグラフ表示部によって形成されて
いる。このインピーダンス表示部16cにはインピーダ
ンス値を示す数値が上下方向に並設されたインピーダン
ス目盛17b1 と、このインピーダンス目盛17b1
各数値の横にそれぞれ配置された四角形のLED17b
2 とが設けられている。そして、本変形例では高周波処
置時にはCPU9から得られたインピーダンス値がバー
グラフ表示のインピーダンス表示部16cに表示された
インピーダンス目盛17b1 の数値よりも大きい場合、
インピーダンス目盛17b1 の数値の脇の四角部のLE
D17b2 が点灯することにより、現在のインピーダン
ス値を告知するようになっている。
【0015】また、図6や、図8の表示部16のインピ
ーダンス表示部16cがインピーダンスの絶対値を表示
するのに対して、図9の第2の変形例や、図10の第3
の変形例ではインピーダンス値のレベルを表示するレベ
ル表示部17c、17dがそれぞれ設けられている。こ
こで、図9の第2の変形例のレベル表示部17cには2
桁のデジタル表示要素17c1 ,17c2 が設けられて
いる。各デジタル表示要素17c1 ,17c2 は7セグ
メントによって0〜9までの数字をデジタル表示するも
のである。そして、本変形例ではインピーダンスのレベ
ルを各デジタル表示要素17c1 ,17c2 に数値で表
示するようになっている。この場合、例えば、レベル1
が表示された場合は約200Ωを示すといったメーカ
ー、またユーザーが予め定めたインピーダンス値のレベ
ルを表示するようになっている。
【0016】さらに、図10の第3の変形例のレベル表
示部17dにはインピーダンスのレベルを示す数値が上
下方向に並設されたレベル目盛17d1 と、このインピ
ーダンス目盛17d1 の各数値の横にそれぞれ配置され
た四角形のLED17d2 とが設けられている。そし
て、本変形例では高周波処置時にはCPU9から得られ
たインピーダンス値と対応するレベル目盛17d1 の数
値の脇の四角部のLED17b2 が点灯することによ
り、現在のインピーダンス値のレベルを告知するように
なっている。
【0017】また、他の表示方法として次の技術があ
る。例えば、メーカーが予め定めた設定インピーダンス
値以内ならば図6の各デジタル表示要素17a1 〜17
4 および図9の各デジタル表示要素17c1 ,17c
2 の7セグメントや、図8の各LED17b2 および図
10の各LED17d2 が緑色に発光し、設定インピー
ダンス値を越えた場合には発光色を赤に変える構成にし
てもよい。さらに、所定の設定インピーダンス値以内な
らば図6の各デジタル表示要素17a1 〜17a4 およ
び図9の各デジタル表示要素17c1 ,17c2 の7セ
グメントや、図8の各LED17b2 および図10の各
LED17d2 が点灯し、設定インピーダンス値を越え
た場合にはこれらが点滅する等の変色を行ってもよい。
【0018】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の電気手術装置1を用いて生体組織の凝固
止血等の処置を行う際には焼灼用電源2からモノポーラ
処置具3Aの活性電極3aに高周波電力が供給され、生
体組織の凝固止血等の処置が行われる。この処置時には
図3および図4に示すように高周波電力の供給が開始さ
れ、生体組織の凝固が開始された処置開始時点T0
ら、生体組織の凝固(炭化)が進行するにしたがって電
圧センサ14からの電圧検出データは図3に示すように
変化し、電流センサ13からの電流検出データは図4に
示すように変化する。
【0019】すなわち、電圧センサ14からの電圧検出
データは処置開始時点T0 から時間が経過するにしたが
って徐々に増大する。そして、生体組織の凝固(炭化)
が終了に近付くと電圧の増加率は徐々に緩くなる。ま
た、電流センサ13からの電流検出データは処置開始時
点T0 から時間が経過するにしたがって徐々に減少す
る。そして、生体組織の凝固(炭化)が終了に近付くと
電流の減少率は徐々に緩くなる。
【0020】また、生体組織の処置時にはCPU9によ
ってA/D変換器15から入力される入力信号に基いて
電圧変化率(ΔV/ΔT)および電流変化率(ΔI/Δ
T)がそれぞれ検出される。
【0021】このとき、 ΔV=Δy=y(T2 )−y(T1 ) である。そして、電圧変化率ΔV/ΔTは ΔV/ΔT=y(T2 )−y(T1 )/T2 −T1 である。
【0022】そして、CPU9から電圧変化率(ΔV/
ΔT)がある一定変化率以下になった状態が検出された
時点か、或いは電圧検出データがyMAX ,yMIN の範囲
外になった状態が検出された時点か、或いはy|N |
MAX ,yMIN の範囲外になった状態が検出された時点
で、焼灼停止、または出力を自動で低くする制御信号が
出力される。また、CPU9から電流変化率(ΔI/Δ
T)がある一定変化率以下になった状態が検出された時
点か、或いは電流検出データがyMAX ,yMINの範囲外
になった状態が検出された時点か、或いはy|N |がy
MAX ,yMIN の範囲外になった状態が検出された時点
で、焼灼停止、または出力を自動で低くする制御信号が
出力される。
【0023】また、本実施の形態のモノポーラ処置具3
Aは図7に示すように内視鏡18aと組合わせて使用し
ても良い。この内視鏡18aには患者の体内に挿入され
る挿入部18bと、この挿入部18bの基端部に連結さ
れた手元側の操作部18cとが設けられている。
【0024】さらに、操作部18cには処置具の挿通チ
ャンネル18dの入り口部が設けられている。この挿通
チャンネル18dの出口部は挿入部18bの先端部に配
置されている。そして、モノポーラ処置具3Aは挿通チ
ャンネル18dの入り口から挿入されたのち、挿通チャ
ンネル18d内を通り、挿通チャンネル18dの出口部
から突出され、患者の体内の処置対象組織に導かれるよ
うになっている。
【0025】そこで、上記構成のものあっては次の効果
を奏する。すなわち、生体組織の凝固止血等の処置を行
う際にA/D変換器15から入力される入力信号に基い
て電圧変化率(ΔV/ΔT)および電流変化率(ΔI/
ΔT)を検出することにより、CPU9で処置対象の生
体組織の生体情報を得、その検出データに基いて初期値
と、MAX,MIN値及び変化率等のパラメーターの変
化の内、最も適正な値を焼灼の終了条件として、高周波
信号の出力を制御するようにしたので、高精度に高周波
電力の出力を制御することができ、安定した凝固性能と
止血性能を得ることができる。そのため、モノポーラ処
置具3Aの活性電極3aや、人体等の処置条件のバラツ
キに対応して一定の品位の安定した焼灼を行える。
【0026】また、過度の生体組織の炭化や、モノポー
ラ処置具3Aの電極のショートを検出し、これらを防止
することができるので、モノポーラ処置具3Aの活性電
極3aからの無駄な出力を防止することができる。
【0027】また、電流センサ13からの電流検出デー
タおよび電圧センサ14からの電圧検出データに基いて
モノポーラ処置具3Aの活性電極3aと、患者用電極4
の帰還電極との間のインピーダンスを検出し、図5に示
すように変化するインピーダンスの変化特性を検出して
初期インピーダンスと、インピーダンスの変化率と、イ
ンピーダンスの上限及び下限とを検出し、これらのパラ
メーターの変化の内最も適正な値を焼灼の終了条件とし
て出力を自動及び半自動に制御する構成にしても良い。
【0028】なお、電気手術装置1の焼灼用電源2に高
周波出力の制御を自動制御モードと、マニュアルモード
とに選択的に切換える切換えスイッチを設け、高周波出
力の制御を自動制御モードと、マニュアルモードとに選
択的に切換可能にする構成にしても良い。
【0029】さらに、本実施の形態の表示部16は本実
施の形態の電気手術装置1に限られるものではなく、他
の実施の形態の電気手術装置1にも適用できることは勿
論である。
【0030】また、図11(A),(B)および図12
は本発明の第2の実施の形態を示すものである。本実施
の形態は電気手術装置として発熱素子による凝固モード
を備えた電気メス装置21を設けたものである。
【0031】すなわち、本実施の形態の電気メス装置2
1には図11(A)に示すように切開モードと凝固モー
ドとを選択的に切換え可能な選択ボタン22が設けられ
ている。この選択ボタン22には高周波出力によって生
体組織を処置する切開モード用のCUTボタン23と、
発熱素子による出力によって生体組織を処置する凝固モ
ード用のCOAGボタン24とが設けられている。
【0032】また、本実施の形態の電気メス装置21に
接続される処置具25の先端部には図11(B)に示す
ように例えばニクロム線等の発熱素子26による凝固処
置手段が設けられている。さらに、処置具25には発熱
素子26の近傍位置に生体組織の凝固時に発熱素子26
および生体組織の片方、または両方の温度を検知する温
度センサ27が配設されている。
【0033】また、電気メス装置21の内部には図12
に示すように発熱素子26の出力回路28と、この出力
回路28を制御するCPU29とが設けられている。こ
のCPU29には温度センサ27が接続されている。そ
して、CPU29では温度センサ27による検知温度ま
たは温度変化等を解析し、凝固出力の最適値を決定して
発熱素子26の出力回路28を制御するようになってい
る。
【0034】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の電気メス装置21の使用時には電気メス
装置21の選択ボタン22のCUTボタン23またはC
OAGボタン24のいずれか一方が操作される。そし
て、切開モード用のCUTボタン23が選択操作された
場合には高周波出力によって生体組織Hが処置される。
【0035】また、凝固モード用のCOAGボタン24
が選択操作された場合には処置具25の発熱素子26に
よる出力によって生体組織Hが処置される。このとき、
温度センサ27によって発熱素子26および生体組織H
の片方、または両方の温度を検知することにより、生体
組織Hの温度等の情報が検知される。
【0036】さらに、温度センサ27による検知温度デ
ータはCPU29に入力される。このとき、CPU29
では温度センサ27による検知温度または温度変化等を
解析し、凝固出力の最適値を決定して発熱素子26の出
力回路28を制御する。
【0037】そこで、上記構成のものあっては次の効果
を奏する。すなわち、電気メス装置21に切開モードと
凝固モードとを選択的に切換える選択ボタン22を設
け、凝固モード用のCOAGボタン24が選択操作され
た場合には電気メス装置21のCPU29によって温度
センサ27による検知温度または温度変化等を解析し、
凝固出力の最適値を決定して発熱素子26の出力回路2
8を制御するようにしたので、生体組織Hの温度等の情
報の検知が容易である。そのため、生体組織Hの凝固を
高周波出力により行う場合に比べてノイズ、熱傷等の心
配が低く、温度検知は技術的にも容易となり、値段も安
価となる。
【0038】さらに、生体組織Hの状態をリアルタイム
に検知し、凝固出力を最適値に制御するため、生体組織
Hの凝固処置が一様に行え、炭化等の問題はない。ま
た、ムダな出力も無い。
【0039】また、図13および図14は本発明の第3
の実施の形態を示すものである。本実施の形態では図1
3に示すように生体組織Hを把持した状態で処置するバ
イポーラ処置具31の2つの電極32,33のうちの一
方側に例えばトランスジューサ等のように音響反射をさ
せる手段及び音響反射波を検知させる手段(一体でなく
ても良い)34が設けられている。この手段34では超
音波振動子等を用い、生体組織H内の状態(タンパク変
性しているか等)を検知する。
【0040】また、バイポーラ処置具31が接続される
電気メス装置には図14に示すようにバイポーラ処置具
31の2つの電極32,33の出力回路35と、この出
力回路35を制御するCPU36とが設けられている。
さらに、CPU36には音響波発信器34aと、音響反
射波受信器34bとが接続されているとともに、映像化
手段37が接続されている。そして、CPU36では音
響反射波受信器34bより得られた情報により生体組織
の状態を検知するとともに、この検知情報をもとに切開
/凝固の出力最適値を決定し、その最適値で出力回路3
5を制御するようになっている。なお、CPU36によ
る検知データは必要に応じて映像化手段37によって画
像化されるようになっている。
【0041】そこで、上記構成のものにあっては生体組
織Hの切開/凝固等の処置中に、音響反射波受信器34
bからの検出データに基いてCPU36によって生体組
織の状態をリアルタイムに検知し、音響反射波受信器3
4bより得られた情報に基いて切開/凝固の出力最適値
で出力制御を行うため、切開/凝固の処置を一様に行う
ことができる。従って、従来の高周波焼灼電源装置(以
下電気メス)のバイポーラモードのように電極の種類
や、生体組織のインピーダンス変化等に因り、切開/凝
固の状態が変動して切れ方が一様でなくなり、切れ味が
悪くなるおそれがない。さらに、出力が強すぎて生体組
織の一部に局所的に炭化が起こる等の問題を防ぐことが
できる。また、手術の簡略化、手術時間の短縮化、省電
力化等も図ることができる。
【0042】また、図15は本発明の第4の実施の形態
を示すものである。本実施の形態の電気メス装置41に
は高周波電力発生器42と、出力トランス43とが設け
られているとともに、インピーダンス検出部44と、イ
ンピーダンス検出信号処理部45と、主制御部46とが
設けられている。
【0043】ここで、インピーダンス検出部44は出力
トランス43の出力ポートに接続されたバイポーラ処置
具47の1対の電極間の生体組織のインピーダンスを検
出する回路である。さらに、インピーダンス検出信号処
理部45はインピーダンス検出部44で検出された信号
を処理する回路である。また、主制御部46は電気メス
装置41全体の制御を行う回路である。そして、インピ
ーダンス検出信号処理部45から出力される信号に基づ
いて主制御部46により高周波電力の通電/遮断を自動
制御するようになっている。
【0044】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の電気メス装置41を用いて生体組織の凝
固止血等の処置を行う際にはバイポーラ処置具47の1
対の電極間の生体組織のインピーダンス|z|は、イン
ピーダンス検出部44で検出される。この時、検出され
たインピーダンス|z|の値に応じて、インピーダンス
検出部44の(a)点の電位が変化し、この電位を基準
値(Vref )と比較することで高周波通電の開始、及び
停止の自動制御が行われる。
【0045】そして、上記構成とすると、 (1)焼灼開始前のように負荷|z|が低い場合にはイ
ンピーダンス検出信号処理部45の出力信号は「H」と
なり、通電が開始される。 (2)焼灼開始後、負荷|z|が高い場合にはインピー
ダンス検出信号処理部45の出力信号は「L」となり、
通電が停止される。 なお、(a)点の電位を直接デジタル信号に変換して制
御を行っても良い。
【0046】そこで、上記構成のものにあっては負荷|
z|の状態をモニターしながら高周波電力の通電/遮断
を自動的に制御できるので、処置部位の視認性によら
ず、安全で確実な処置を実施することができる。そのた
め、微小部位に対して電気メスをバイポーラモードで使
用して処置を行う際に、対象部位が主に微小範囲である
為に、焼灼部位の視認性が処置具等の影響で悪くなる場
合であっても、処置部位の過焼灼等のおそれがない。
【0047】また、図16(A),(B)は本発明の第
5の実施の形態を示すものである。本実施の形態の電気
メス装置51には図16(A)に示すように高周波電力
発生器52と、出力トランス53とが設けられている。
そして、出力トランス53の出力ポートにはバイポーラ
処置具54の1対の電極が接続されている。
【0048】さらに、本実施の形態のバイポーラ処置具
54の1対の電極には超音波振動子55が内蔵されてい
る。この超音波振動子55は図16(B)に示す制御回
路56によって駆動される。
【0049】この制御回路56には振動子55を超音波
振動させる駆動部57と、超音波振動の振幅を検出する
為の振幅検出部58と、振幅検出信号の増幅、及び処理
を行う信号処理部59と、装置全体を制御する主制御部
60とが設けられている。そして、焼灼過程に伴う生体
組織の音響インピーダンスに応じて主制御部60により
高周波出力の通電/遮断を自動制御するようになってい
る。
【0050】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の電気メス装置51を用いて生体組織の凝
固止血等の処置を行う際にはバイポーラ処置具54の1
対の電極間の生体組織の焼灼過程に伴い、焼灼部位は硬
化し、音響的なインピーダンスは高くなる。一方、焼灼
開始直前では生体組織の音響インピーダンスは低い。そ
のため、この音響インピーダンスを超音波振動子55か
らの超音波の振幅により検出し、しきい値と比較するこ
とで高周波電力の通電/遮断の自動制御が行われる。
【0051】そこで、上記構成のものにあっては焼灼組
織の状態を音響的にモニターしながら高周波電力の通電
/遮断を自動的に制御できるので、処置部位の視認性に
よらず、安全で確実な処置を実施できる。そのため、微
小部位に対して電気メスをバイポーラモードで使用して
処置を行う際に、対象部位が主に微小範囲である為に、
焼灼部位の視認性が処置具等の影響で悪くなる場合であ
っても、処置部位の過焼灼等のおそれがない。
【0052】また、図17および図18(A),(B)
は本発明の第6の実施の形態を示すものである。本実施
の形態の電気メス装置71には高周波電力発生器72
と、設定値に従った高周波電力を発生させる為に、高周
波電力に直流電力を供給する可変電源73と、実出力電
力をモニターする電力計74と、可変電源73の出力電
圧と高周波電力との間の関数データを予め格納している
不揮発性メモリー75と、主制御部76とが設けられて
いる。そして、生体組織の処置時には実出力電力を電力
計74でモニターしながら不揮発性メモリー75の関数
データに従って可変電源73の電圧値を変化させること
で、負荷|z|によらず、出力電力を安定に保つように
制御するようになっている。なお、図18(A)は本実
施の形態の可変電源出力電圧と出力電力との関係を示す
特性図、図18(B)は生体インピーダンスの変化と実
出力との関係を示す特性図である。
【0053】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の電気メス装置71を用いて生体組織の凝
固止血等の処置を行う際には電力計74により実際に出
力されている電力が検出され、この信号はA/D変換器
77でデジタル信号に変換された後に主制御部76に取
り込まれる。
【0054】さらに、主制御部76では、実出力電力と
初期設定値とを比較して実出力電力を設定値に近づける
様に不揮発性メモリー75の関数データに従って可変電
源73の電圧値を補正する様なデータを、D/Aコンバ
ータ78に送出するようになっている。
【0055】そこで、本実施の形態では負荷インピーダ
ンスによらず常に設定値通りの安定した高周波電力が供
給できるので、用途、及び対象部位によらず、安定した
基本性能(切開能、凝固能)を発揮できる。また、設定
出力と実出力の差から凝固の品位を検出して出力を自動
停止することができる。
【0056】また、図19乃至図21は本発明の第7の
実施の形態を示すものである。本実施の形態では図20
に示す高周波焼灼電源装置81に接続された図19に示
すバイポーラ処置具82の1対の電極83,84のうち
の一方に処置部位の生体組織Hの温度を計測する赤外線
センサ85が設けられている。
【0057】さらに、高周波焼灼電源装置81には赤外
線センサ85からの検出信号を基に、生体組織Hの変成
の程度を表示する変成終了LED86を備えた表示部8
7が設けられている。この表示部87は高周波焼灼電源
装置81の出力回路88を制御する制御回路89に接続
されている。さらに、この制御回路89には赤外線セン
サ85が接続されている。
【0058】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の高周波焼灼電源装置81を用いて生体組
織Hの凝固止血等の処置を行う際には高周波焼灼電源装
置81の制御回路89にバイポーラ処置具82の赤外線
センサ85の検出信号が入力され、生体組織Hの温度が
計算される。その温度が設定温度に達した時点で変成終
了LED86が点灯される。
【0059】但し、図21に示すように制御回路89に
より出力回路88を制御する際の高周波電力の休止期間
A に赤外線センサ85による測定が行われる。又、赤
外線センサ85は熱電対でも良い。
【0060】そこで、上記構成のものにあっては生体組
織Hの凝固止血等の処置を行う際には高周波焼灼電源装
置81の変成終了LED86の点灯状態を確認すること
により、処置部位を直接目視することなく、容易に生体
組織Hの変成の程度を知ることができる。
【0061】また、図22乃至図24は本発明の第8の
実施の形態を示すものである。図22は本実施の形態の
電気手術装置91のシステム全体の概略構成を示すもの
である。本実施の形態の電気手術装置91には、焼灼用
電源92が設けられている。この焼灼用電源92の出力
コネクタ92a,92bにはモノポーラ処置具93、患
者用電極94がそれぞれ接続されている。
【0062】また、焼灼用電源92には、図示しない商
用電源から供給された電力を図示しない絶縁トランスを
介して各種電圧を生成する電源回路95と、電源回路9
5で生成された電力を切開,或は凝固など各種処置に対
応する高周波出力の波形信号を発生させる波形発生回路
96と、制御用の制御回路97と、出力トランス98と
が設けられている。そして、出力トランス98の出力ポ
ートには出力コネクタ92a,92bを介してモノポー
ラ処置具93および患者用電極94がそれぞれ接続され
ている。
【0063】また、本実施の形態の電気手術装置91に
は、モノポーラ処置具93に設けられた活性電極(処置
用電極)93aと、患者用電極94の帰還電極との間の
電流、電圧を検出する電流検出部99および電圧検出部
100が設けられている。ここで、電圧検出部100は
出力トランス98の1次側に設けた電圧を計測する為の
巻き線によって形成されている。
【0064】さらに、電流検出部99および電圧検出部
100はインピーダンス検出回路101に接続されてい
る。このインピーダンス検出回路101は制御回路97
に接続されている。そして、インピーダンス検出回路1
01では電流検出部99からの電流検出データおよび電
圧検出部100からの電圧検出データを取り込んでモノ
ポーラ処置具93の活性電極93aと、患者用電極94
の帰還電極との間の生体組織のインピーダンスを検出す
るようになっている。
【0065】また、インピーダンス検出回路101から
出力されるインピーダンス検出信号は制御回路97に入
力されるようになっている。この制御回路97にはイン
ピーダンス検出回路101から入力されるインピーダン
ス検出信号に基いて電源回路95および波形発生回路9
6を制御し、インピーダンスの変動幅が一定の値を越え
た場合に高周波信号の出力を停止する制御機能が設けら
れている。なお、制御回路97の制御機能はインピーダ
ンスの変動幅が一定の値を越えた場合に高周波信号の出
力を低下させる構成にしてもよい。
【0066】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の電気手術装置91を用いて生体組織の凝
固止血等の処置を行う際には焼灼用電源92からモノポ
ーラ処置具93の活性電極93aに高周波電力が供給さ
れ、生体組織の凝固止血等の高周波焼灼処置が行われ
る。
【0067】図23はこの高周波焼灼処置時の生体組織
のインピーダンスの一般的な変化状態を示すものであ
る。ここで、高周波電力の供給が開始された処置開始時
点T0から、生体組織の蛋白変性(凝固)が開始される
時点T1 までは生体組織のインピーダンスが一定な通常
状態で保持される。
【0068】また、生体組織の蛋白変性が開始される時
点T1 から生体組織のインピーダンスは徐々に増加す
る。さらに、蛋白変性が進行すると生体組織の炭化が始
まる。この炭化の開始時点T2 以後は生体組織のインピ
ーダンスが極端に変動し、インピーダンスの増加と、減
少とが繰り返される。
【0069】また、本実施の形態の電気手術装置91で
は上記高周波焼灼処置時に図24のフローチャートに示
す動作が行われる。すなわち、ステップS1では高周波
焼灼処置開始後の生体組織のインピーダンスの最小値Z
min が設定されるとともに、測定回数nが0と設定され
る。
【0070】さらに、ステップS2ではインピーダンス
の測定値Zが検出される。続いて、ステップS3ではイ
ンピーダンスの測定回数nが1と計算される。また、ス
テップS4ではステップS2のインピーダンスの測定値
Zとインピーダンスの最小値Zmin とが比較される。こ
こで、Z<Zmin の場合には次のステップS5でステッ
プS2のインピーダンスの測定値ZがZmin に置き換え
られる。
【0071】また、Z<Zmin 以外の場合、或いはステ
ップS5でZの値がZmin に置き換えられた場合には次
のステップS6でインピーダンスの測定回数nが10回
以上かどうかが判断される。ここで、n≧10以外の場
合にはステップS2〜ステップS6の動作が繰り返され
る。
【0072】また、ステップS6でn≧10と判断され
た場合には次のステップS7で、インピーダンスの測定
値Zが検出される。続いて、ステップS8ではステップ
S7のインピーダンスの測定値Zと、インピーダンスの
最小値Zmin とが比較される。ここで、Z<Zmin の場
合には次のステップS9で、ステップS7のインピーダ
ンスの測定値ZがZmin に置き換えられる。
【0073】また、Z<Zmin 以外の場合、或いはステ
ップS9でステップS7のインピーダンスの測定値Zが
Zmin に置き換えられた場合には次のステップS10
で、インピーダンスの最小値Zmin の関数f(Zmin )
を演算してインピーダンスの変動幅ΔZの参照値ΔZre
f が設定される。
【0074】さらに、次のステップS11では過去10
回のインピーダンスの測定値Zのうち最大の値Zmax (1
0)が選択され、ステップS12では過去10回のインピ
ーダンスの測定値Zのうち最低の値Zmin (10)が選択さ
れる。
【0075】また、次のステップS13では過去10回
のインピーダンスの測定値Zの変動幅ΔZがZmax (10)
−Zmin (10)から算出される。そして、ステップS14
ではΔZとΔZref とが比較され、ΔZ>ΔZref 以外
の場合にはステップS7〜ステップS14の動作が繰り
返される。
【0076】また、ステップS14でΔZ>ΔZref と
判断された場合には高周波電力の供給が停止される。な
お、ここで高周波電力の供給を停止する代わりに高周波
電力の出力を低下させる制御を行ってもよい。
【0077】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態の電気手術装置9
1では生体組織の凝固止血等の処置を行う際には電流検
出部99からの電流検出データおよび電圧検出部100
からの電圧検出データをインピーダンス検出回路101
に入力し、このインピーダンス検出回路101によって
モノポーラ処置具93の活性電極93aと、患者用電極
94の帰還電極との間の生体組織のインピーダンスを検
出するとともに、このインピーダンス検出回路101か
ら出力されるインピーダンス検出信号に基いて制御回路
97によって電源回路95および波形発生回路96を制
御し、インピーダンスの変動幅ΔZが一定の値ΔZref
を越えた場合に高周波信号の出力を停止するようにした
ので、高精度に高周波電力の出力を制御することがで
き、高周波焼灼処置時の生体組織の炭化を最小限に抑え
ることができる。
【0078】さらに、本実施の形態では出力トランス9
8の1次側に設けた電圧を計測する為の巻き線によって
電圧検出部100を形成したので、モノポーラ処置具9
3や、患者用電極94の帰還電極などの患者回路中に電
圧を計測する測定手段を設ける必要がない。そのため、
電気手術装置91全体の構造が簡易である。
【0079】なお、本実施の形態ではインピーダンス検
出回路101によって生体組織のインピーダンスを検出
し、インピーダンスの変動幅ΔZが一定の値ΔZref を
越えた場合に高周波信号の出力を停止する制御を行う構
成のものを示したが、電流検出部99からの電流検出デ
ータ、または電圧検出部100からの電圧検出データの
いずれか一方のみによって同様の高周波信号の出力制御
を行う構成にしてもよい。
【0080】また、図25乃至図28は本発明の第9の
実施の形態を示すものである。図25は本実施の形態の
電気手術装置111のシステム全体の概略構成を示すも
のである。本実施の形態の電気手術装置111には、焼
灼用電源112が設けられている。この焼灼用電源11
2の出力コネクタ112a,112bにはモノポーラ処
置具113、患者用電極114がそれぞれ接続されてい
る。
【0081】また、焼灼用電源112には、図示しない
商用電源から供給された電力を図示しない絶縁トランス
を介して各種電圧を生成する電源回路115と、電源回
路115で生成された電力を切開,或は凝固など各種処
置に対応する高周波出力の波形信号を発生させる波形発
生回路116と、制御用の制御回路117と、出力トラ
ンス118とが設けられている。そして、出力トランス
118の出力ポートには出力コネクタ112a,112
bを介してモノポーラ処置具113および患者用電極1
14がそれぞれ接続されている。
【0082】また、本実施の形態の電気手術装置111
には、出力トランス118の2次側にモノポーラ処置具
113に設けられた活性電極(処置用電極)113a
と、患者用電極114の帰還電極との間の電圧、電流を
検出する電圧検出部119および電流検出部120が設
けられている。
【0083】さらに、電圧検出部119および電流検出
部120は位相差検知回路121に接続されている。こ
の位相差検知回路121は制御回路117に接続されて
いる。そして、位相差検知回路121では電圧検出部1
19からの電圧検出データおよび電流検出部120から
の電流検出データを取り込んで出力電圧と出力電流の位
相差を検知するようになっている。
【0084】また、位相差検知回路121から出力され
る位相差検出信号は制御回路117に入力されるように
なっている。この制御回路117には位相差検知回路1
21から入力される位相差検出信号に基いて電源回路1
15および波形発生回路116を制御し、位相差の値が
所定の範囲外になった場合、または位相差の変化の割合
が所定の値を越えた場合、または位相差の変動幅が所定
の値を越えた場合に高周波信号の出力を停止する制御機
能が設けられている。なお、制御回路117の制御機能
は位相差の値が所定の範囲外になった場合、または位相
差の変化の割合が所定の値を越えた場合、または位相差
の変動幅が所定の値を越えた場合に高周波信号の出力を
低下させる構成にしてもよい。
【0085】さらに、本実施の形態の電気手術装置11
1には、出力トランス118の1次側に供給される電
圧、電流、電力を計測する電力検知回路122が設けら
れている。この電力検知回路122は制御回路117に
接続されている。そして、この制御回路117には電力
検知回路122で検知された電力が設定値よりも低い場
合には電源回路115の電圧を上げる、または波形発生
回路116からの高周波出力の波形信号を変えるように
制御する制御機能が設けられている。
【0086】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の電気手術装置111を用いて生体組織の
凝固止血等の処置を行う際には焼灼用電源112からモ
ノポーラ処置具113の活性電極113aに高周波電力
が供給され、生体組織の凝固止血等の高周波焼灼処置が
行われる。
【0087】図26はこの高周波焼灼処置時の出力電圧
と出力電流の位相差の変化状態を示すものである。ここ
で、高周波電力の供給が開始された処置開始時点T0
ら、生体組織の蛋白変性(凝固)が開始される時点T1
までは出力電圧と出力電流の位相差が一定な通常状態で
保持される。
【0088】また、生体組織の蛋白変性が開始される時
点T1 から出力電圧と出力電流の位相差は徐々に変化す
る。さらに、蛋白変性が進行すると生体組織の炭化が始
まる。この炭化の開始時点T2 以後は出力電圧と出力電
流の位相差の変動は極端に変化し、位相差の増加と、減
少とが繰り返される。
【0089】また、本実施の形態の電気手術装置111
では上記高周波焼灼処置時に図27および図28のフロ
ーチャートに示す動作が行われる。すなわち、ステップ
S1では高周波焼灼処置開始後の出力電圧と出力電流の
位相差の最大値θmax と、最小値θmin が設定されると
ともに、測定回数nが0と設定される。
【0090】さらに、ステップS2では位相差の測定値
θが検出される。続いて、ステップS3では位相差の測
定回数nが1と計算される。また、ステップS4ではス
テップS2の位相差の測定値θと最小値θmin とが比較
される。ここで、θ<θminの場合には次のステップS
5でステップS2の位相差の測定値θがθmin に置き換
えられる。
【0091】また、θ<θmin 以外の場合、或いはステ
ップS5でθの値がθmin に置き換えられた場合には次
のステップS6でステップS2の位相差の測定値θと最
大値θmax とが比較される。ここで、θ>θmax の場合
には次のステップS7でステップS2の位相差の測定値
θがθmax に置き換えられる。
【0092】また、θ>θmax 以外の場合、或いはステ
ップS7でθの値がθmax に置き換えられた場合には次
のステップS8で位相差の測定回数nが10回以上かど
うかが判断される。ここで、n≧10以外の場合にはス
テップS2〜ステップS8の動作が繰り返される。
【0093】また、ステップS8でn≧10と判断され
た場合にはステップS2〜ステップS8の2回目の動作
が行われる。この2回目の動作のステップS8でn≧1
0と判断された場合には次のステップS9で、位相差の
最大値θmax ,最小値θminの関数F(θmax ,θmin
)を演算して図26に示す位相差の変動幅Δθの参照
値Δθref が設定される。
【0094】さらに、次のステップS10では過去10
回の位相差の測定値θのうち最大の値θmax (10)が選択
され、ステップS11では過去10回の位相差の測定値
θのうち最低の値θmin (10)が選択される。
【0095】また、次のステップS12では過去10回
の位相差の測定値θの変動幅Δθがθmax (10)−θmin
(10)から算出される。続いて、次のステップS13では
位相差の測定値θが予め設定された所定の設定範囲Rの
最大値H(θmin ,θmax )と最小値G(θmin ,θma
x )との間の値であるかどうかが判断される。ここで、
位相差の測定値θが設定範囲Rから外れていると判断さ
れた場合には高周波電力の供給が停止される。なお、こ
こで高周波電力の供給を停止する代わりに高周波電力の
出力を低下させる制御を行ってもよい。
【0096】また、ステップS13で、G(θmin ,θ
max )<θ<H(θmin ,θmax )と判断された場合に
は次のステップS14が行われる。このステップS14
ではΔθとΔθref とが比較される。そして、Δθ<Δ
θref の状態、すなわち位相差の変動幅Δθが参照値Δ
θref よりも小さいと判断された場合には2回目のステ
ップS2〜ステップS8の動作が行われ、さらにステッ
プS9〜ステップS14の動作が繰り返される。
【0097】また、ステップS14でΔθ<Δθref 以
外の状態、すなわち位相差の変動幅Δθが参照値Δθre
f よりも大きいと判断された場合には高周波電力の供給
が停止される。なお、ここで高周波電力の供給を停止す
る代わりに高周波電力の出力を低下させる制御を行って
もよい。
【0098】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態の電気手術装置1
11では生体組織の凝固止血等の処置を行う際には電圧
検出部119からの電圧検出データおよび電流検出部1
20からの電流検出データを位相差検知回路121に入
力し、この位相差検知回路121によって出力電圧と出
力電流の位相差を検知するとともに、この位相差検知回
路121から出力される位相差検出信号に基いて制御回
路117によって電源回路115および波形発生回路1
16を制御し、位相差の値が所定の範囲外になった場
合、または位相差の変化の割合が所定の値を越えた場
合、または位相差の変動幅が所定の値を越えた場合に高
周波信号の出力を停止するようにしたので、高精度に高
周波電力の出力を制御することができ、高周波焼灼処置
時の生体組織の炭化を最小限に抑えることができる。
【0099】さらに、本実施の形態の電気手術装置11
1には、出力トランス118の1次側に供給される電
圧、電流、電力を計測する電力検知回路122を設け、
この電力検知回路122で検知された電力が設定値より
も低い場合には電源回路115の電圧を上げる、または
波形発生回路116からの高周波出力の波形信号を変え
るように制御する制御機能を制御回路117に設けたの
で、患者回路側に電圧、電流、電力を計測する測定手段
を設けた場合のように患者回路と出力トランス118の
2次回路との間に測定信号を伝達する信号伝達手段を設
ける必要がない。そのため、患者回路側に電圧、電流、
電力を計測する測定手段を設けた場合に比べて装置全体
の構造を簡略化することができる。
【0100】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
変形実施できることは勿論である。次に、本出願の他の
特徴的な技術事項を下記の通り付記する。 記 (付記項1) 活性電極と、帰還電極との間の電流もし
くは電圧あるいは両方を測定する手段を有する電気手術
装置において、電圧変化あるいは電流変化を検出あるい
はこの少なくとも一方を検出し、初期値と、MAX,M
IN値及び変化率等のパラメーターの変化の内最も適正
な値を焼灼の終了条件として、出力を自動及び半自動に
制御することを特徴とした電気手術装置。
【0101】(付記項2) 付記項1において、出力の
制御をマニュアルに選択可能とした手術装置。
【0102】(付記項1、2の従来技術) 電気手術に
おける止血は、従来術者の感と経験により、電気メスの
出力設定と、出力時間及び目視により、その止血程度、
凝固品位を判断していた。また一部装置では、出力の自
動制御を行っているものもあるが、焼灼部位や電極、電
極の組織への接触の強さのバラツキで、その焼灼の程度
がばらつくためにほとんど役にたっていなかった。
【0103】(付記項1、2の目的) 安定した凝固性
能と止血性能の提供。
【0104】(付記項3) 活性電極と帰還電極との間
のインピーダンス検出回路を有する電気手術装置におい
て、初期インピーダンスと、インピーダンスの変化率
と、インピーダンスの上限及び下限とを有し、これらの
パラメーターの変化の内最も適正な値を焼灼の終了条件
として出力を自動及び半自動に制御することを特徴とし
た電気手術装置。
【0105】(付記項4) 付記項3において、出力の
制御をマニュアルに選択可能とした手術装置。
【0106】(付記項3、4の従来技術) 電気手術に
おける止血は、従来術者の感により、電気メスの出力設
定と、出力時間及び目視により、その止血程度を判断し
ていた。また一部装置では、出力の自動制御を行ってい
るものもあるが、焼灼部位や電極、電極の組織への接触
の強さのばらつきで、その焼灼の程度がばらつくために
ほとんど役にたっていない状況であった。
【0107】(付記項3、4の目的) 安定した凝固性
能と止血性能の提供。
【0108】(付記項5) 発熱素子による凝固処置手
段を有し、凝固時に発熱素子、生体組織の片方または両
方の温度を検知する手段と、前記温度検知による温度ま
たは温度変化等を解析し、凝固出力の最適値を決定して
判断する手段と、前記最適値で示された出力を行う出力
機構とを設けた電気メス。
【0109】(付記項5の従来技術) 従来の高周波焼
灼電源装置の凝固モードにおいては、凝固を高周波出力
により行っていた。しかしながら、高周波による処置は
その性格上、ノイズを発生させる、意図せぬ熱傷のおそ
れがある、取扱に充分な知識と配慮が必要である、とい
った問題があった。また高周波による放電現象では電極
や組織の状況をリアルタイムに把握することが困難であ
った。
【0110】(付記項5の目的) 発熱素子による凝固
モードを設ける。生体組織の状態をリアルタイムに検知
し、出力制御を行う手段を設ける。
【0111】(付記項6) バイポーラモードを有し、
生体組織に音響反射させる手段と、前記音響反射より得
られた情報により生体組織の状態を検知する手段と、前
記情報をもとに切開/凝固の出力最適値を決定し制御す
る手段と、前記最適値で示された出力を行う出力機構と
を設けた電気メス。
【0112】(付記項6の従来技術) 従来の高周波焼
灼電源装置(以下電気メス)のバイポーラモードでは電
極の種類や、生体組織のインピーダンス変化等に因り、
切開/凝固の状態が変動する。このため切れ方が一様で
ない、出力が強すぎて極所的に炭化が起こるといった問
題が生じた。
【0113】(付記項6の目的) 生体組織の状態をリ
アルタイムで検知し出力制御を行う。
【0114】(付記項7) 電気メス装置に於いて、
(1)電極間の組織インピーダンスを検出するインピー
ダンス検出部、(2)インピーダンス検出部で検出され
た信号を処理するインピーダンス検出信号処理部、
(3)電気メス装置全体の制御を行う主制御部、とから
なり、インピーダンス検出信号処理部から出力される信
号に基いて主制御部により高周波電力の通電/遮断を自
動制御することを特徴とする電気メス装置。
【0115】(付記項8) 電気メス装置に於いて、
(1)電極に内蔵された超音波振動子、(2)振動子を
超音波振動させる駆動部、(3)超音波振動の振幅を検
出する為の振幅検出部、(4)振幅検出信号の増幅、及
び処理を行う信号処理部、(5)装置全体を制御する主
制御部、とから成り、焼灼過程に伴う組織の音響インピ
ーダンスに応じて、高周波出力の通電/遮断を自動制御
する様にしたことを特徴とする。
【0116】(付記項7、8の従来技術) 微小部位に
対して電気メスを使用して処置を行う場合に、バイポー
ラモードを使用することがある。このバイポーラモード
では、微小範囲の組織をフォーセプスの様な処置具で挟
み込み、通電を行う為、高周波電流の経路がモノポーラ
モードと比べて明確であり、分流による熱傷を起こす可
能性も低く、安全性も高い。しかしながら、上記に示し
た様に対象部位が、主に、微小範囲である為に、焼灼部
位の視認性が処置具等の影響で、悪く、過焼灼等によ
り、再出血、及び穿孔などを起こす恐れがあった。
【0117】(付記項7、8の目的) 安全で且つ確実
に止血を行うことの出来るバイポーラ電気メスの提供。
【0118】(付記項9) 電気メス装置に於いて、高
周波電力発生器、設定値に従った高周波電力を発生させ
る為に、高周波電力に直流電力を供給する可変電源、実
出力電力をモニターする電力モニター、可変電源電圧と
高周波電力間との関数データを予め格納している不揮発
性メモリー、主制御部、とから成り、実出力電力をモニ
ターしながら関数データに従って可変電源電圧値を変化
させることで、負荷|z|によらず、出力電力を安定に
保つ様に制御することを特徴とする電気メス装置。
【0119】(付記項9の従来技術) 一般外科、泌尿
器科、内科など広範な医学分野に於ける処置に於いて電
気メスは必要不可欠となっている。通常、電気メスの出
力は心筋系への刺激、及び感電防止の為、数百KHzの
高周波電力が使用されるが、その為に組織|z|に応じ
て出力電力が変化してしまうことになり常に設定値通り
の安定した出力が供給できず、基本性能(切開能、凝固
能)が充分に発揮できないという問題が従来電気メス装
置にはあった。
【0120】(付記項9の目的) 負荷変動によらず、
常に安定した電力を出力することが可能な電気メスの提
供。
【0121】(付記項10) 高周波焼灼電源装置に於
いて、処置部位の温度を計測する手段と、組織の変成の
程度を表示する手段と、前記処置部位の温度を計測する
手段からの信号を基に、前記組織の変成の程度を表示す
る手段を制御する制御回路を持つ事を特徴とする高周波
焼灼電源装置。
【0122】(付記項10の従来技術) 従来の高周波
焼灼電源装置を使用する際には、術者は処置部位の組織
の変成の程度を、目視により確認していた。しかしアク
ティブ電極の形状等により組織を目視することができな
い場合、変成の程度を確認することは難しかった。
【0123】(付記項10の目的) 処置部位を目視す
ることなく、容易に組織の変成の程度を知ることのでき
る高周波焼灼電源装置の提供。
【0124】(付記項11) 電気メス出力中に組織の
インピーダンスを計測する手段を持つ電気手術装置にお
いて、インピーダンスの変動幅が一定の値を越えた時に
出力を停止することを特徴とする電気手術装置。
【0125】(付記項12) 電気メス出力中に組織の
インピーダンスを計測する手段を持つ電気手術装置にお
いて、インピーダンスの変動幅が一定の値を越えた時に
出力を低下させることを特徴とする電気手術装置。
【0126】(付記項13) 上記一定値は出力開始か
らの最低値より計算されることを特徴とする付記項11
または12の電気手術装置。
【0127】(付記項11〜13の解決しようとする課
題) 従来はアーク放電を検出していたが回路が複雑に
なるという欠点があった。
【0128】(付記項11〜13の目的) 簡単な組織
炭化防止方法の提供。
【0129】(付記項11〜13の作用) インピーダ
ンスの変動幅の大きさで出力を停止させる。
【0130】(付記項14) 一方が電力を供給する手
段へ、他方が出力端を含む回路に接続される変圧器を持
つ電気手術装置に於いて、変圧器に電圧を計測する為の
巻き線を設けた事を特徴とする電気手術装置。
【0131】(付記項14の解決しようとする課題)
従来は出力端間に直接測定手段を接続していたが、電気
的に分離された患者回路−2次回路間で信号を伝達しな
ければならず、構造が複雑になるという欠点があった。
【0132】(付記項14の目的) 電気手術装置に於
ける簡易な構造の出力電圧モニタ手段の提供。
【0133】(付記項14の効果) 本発明は患者回路
中に測定手段を持たないので、構造が簡易である。
【0134】(付記項15) 出力電圧と出力電流の位
相差を検知する手段を持つ電気手術装置に於いて、位相
差の値が所定の範囲外になったら出力を停止(or低
下)させることを特徴とする電気手術装置。
【0135】(付記項16) 出力電圧と出力電流の位
相差を検知する手段を持つ電気手術装置に於いて、位相
差の変化の割合が所定の値を越えた場合に出力を停止
(or低下)させることを特徴とする電気手術装置。
【0136】(付記項17) 出力電圧と出力電流の位
相差を検知する手段を持つ電気手術装置に於いて、位相
差の変動幅が所定の値を越えた場合に出力を停止(or
低下)させることを特徴とする電気手術装置。
【0137】(付記項18) 上記範囲及び値を出力開
始後の初期値により決定することを特徴とする付記項1
5〜17の電気手術装置。
【0138】(付記項15〜18の解決しようとする課
題) 従来はアーク放電を検出していたが回路が複雑に
なるという欠点があった。
【0139】(付記項15〜18の目的) 簡単な組織
炭化防止方法の提供。
【0140】(付記項15〜18の作用) 電圧、電流
の位相差により出力を停止させる。
【0141】(付記項19) 出力トランスを有する電
気メスに於いて、トランスの1次側に供給される電圧/
電流/電力の計測手段と、その値に基づき出力を制御す
る制御回路を有することを特徴とする電気手術装置。
【0142】(付記項19の解決しようとする課題)
従来は患者回路側に測定手段を設けていたが、患者−2
次回路間で信号を伝達する為、構造が複雑になるという
欠点があった。
【0143】(付記項19の目的) 簡易な構成で安定
した切開能力を有する装置の提供。
【0144】(付記項19の作用) 電源回路からの供
給電力を計測し、フィードバックをかける。
【0145】(付記項19の効果) 本願によれば計測
手段を2次側に持つ為、簡易な構成にできる。
【0146】(付記項20) 生体組織に接触させる接
触部に処置用の電極が装着された処置具を備え、上記処
置用電極に処置用の電気エネルギーを供給し、上記生体
組織の処置を行う電気手術装置において、上記処置用電
極に流す処置用電気エネルギーの状態変化を検出し、そ
の検出データに基いて処置対象の上記生体組織の生体情
報を得る生体情報検知手段を設け、上記生体情報にもと
づいて出力を制御することを特徴とする電気手術装置。
【0147】
【発明の効果】本発明によれば処置手段に供給する処置
用エネルギーの状態変化を検出し、その検出データに基
いて処置対象の生体組織の生体情報を得る生体情報検知
手段を設け、上記生体情報にもとづいて処置用エネルギ
ーの出力を制御するので、高精度に処置用エネルギーの
出力を制御することができ、安定した凝固性能と止血性
能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の電気手術装置の
システム全体の概略構成図。
【図2】 (A)は第1の実施の形態の電気手術装置に
モノポーラ処置具を接続させた状態の電気回路を示す概
略構成図、(B)は電気手術装置に接続されるバイポー
ラ処置具を示す概略構成図。
【図3】 第1の実施の形態の装置使用時の活性電極と
帰還電極との間の検出電圧値の変化状態の一例を示す特
性図。
【図4】 第1の実施の形態の装置使用時の活性電極と
帰還電極との間の検出電流値の変化状態の一例を示す特
性図。
【図5】 第1の実施の形態の装置使用時の活性電極と
帰還電極との間の検出インピーダンス値の変化状態の一
例を示す特性図。
【図6】 第1の実施の形態の装置の表示部を示す正面
図。
【図7】 第1の実施の形態の装置のモノポーラ処置具
を内視鏡システムと組合わせて使用する状態を示す概略
構成図。
【図8】 第1の実施の形態の表示部の第1の変形例を
示す正面図。
【図9】 第1の実施の形態の表示部の第2の変形例を
示す正面図。
【図10】 第1の実施の形態の表示部の第3の変形例
を示す正面図。
【図11】 (A)は本発明の第2の実施の形態の電気
手術装置のシステム全体の概略構成図、(B)は電気メ
スへの温度センサの取付け状態を示す側面図。
【図12】 第2の実施の形態の電気メスの制御回路を
示す概略構成図。
【図13】 本発明の第3の実施の形態の電気手術装置
の要部の概略構成図。
【図14】 第3の実施の形態の電気手術装置のバイポ
ーラ処置具の制御回路を示す概略構成図。
【図15】 本発明の第4の実施の形態の電気手術装置
の概略構成図。
【図16】 本発明の第5の実施の形態を示すもので、
(A)は電気手術装置の概略構成図、(B)は超音波振
動子の制御回路を示す概略構成図。
【図17】 本発明の第6の実施の形態の電気手術装置
の概略構成図。
【図18】 (A)は第6の実施の形態の可変電源出力
電圧と出力電力との関係を示す特性図、(B)は生体イ
ンピーダンスの変化と実出力との関係を示す特性図。
【図19】 本発明の第7の実施の形態の電気手術装置
の処置具の要部の概略構成図。
【図20】 第7の実施の形態の電気手術装置の概略構
成図。
【図21】 第7の実施の形態の電気手術装置の検査タ
イミングを説明するための特性図。
【図22】 本発明の第8の実施の形態の電気手術装置
の概略構成図。
【図23】 第8の実施の形態の電気手術装置による処
置時のインピーダンスの変化状態を示す特性図。
【図24】 第8の実施の形態の電気手術装置の動作を
説明するためのフローチャート。
【図25】 本発明の第9の実施の形態の電気手術装置
の概略構成図。
【図26】 第9の実施の形態の電気手術装置による高
周波焼灼処置時の電圧電流の位相差の変化状態を示す特
性図。
【図27】 第9の実施の形態の電気手術装置の動作を
説明するためのフローチャート。
【図28】 第9の実施の形態の電気手術装置の動作を
説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
3A、93、113 モノポーラ処置具 3a、93a、113a 活性電極(処置手段) 9 CPU(出力制御手段) 12 出力トランス(エネルギー供給手段) 13 電流センサ(生体情報検知手段) 14 電圧センサ(生体情報検知手段) 101 インピーダンス検出回路 121 位相差検知回路(生体情報検知手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 晶久 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 市川 義人 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 三堀 貴司 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 山科 一恵 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体組織を処置する処置手段を有する処
    置具と、 上記処置手段に処置用エネルギーを供給するエネルギー
    供給手段とを備え、 上記処置手段による上記生体組織の処置時に、上記処置
    手段に上記処置用エネルギーを供給して上記生体組織の
    処置を行う電気手術装置において、 上記処置手段に供給する処置用エネルギーの状態変化を
    検出し、その検出データに基いて処置対象の上記生体組
    織の生体情報を得る生体情報検知手段と、 上記生体情報にもとづいて出力を制御する出力制御手段
    とを具備することを特徴とする電気手術装置。
JP9183748A 1996-07-29 1997-07-09 電気手術装置 Pending JPH10225462A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9183748A JPH10225462A (ja) 1996-07-29 1997-07-09 電気手術装置
US08/896,734 US5931836A (en) 1996-07-29 1997-07-21 Electrosurgery apparatus and medical apparatus combined with the same

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-199190 1996-07-29
JP19919096 1996-07-29
JP8-334123 1996-12-13
JP33412396 1996-12-13
JP9183748A JPH10225462A (ja) 1996-07-29 1997-07-09 電気手術装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10225462A true JPH10225462A (ja) 1998-08-25

Family

ID=27325326

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9183748A Pending JPH10225462A (ja) 1996-07-29 1997-07-09 電気手術装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10225462A (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001252284A (ja) * 2000-03-10 2001-09-18 Olympus Optical Co Ltd 電気手術装置
US6730080B2 (en) 2000-08-23 2004-05-04 Olympus Corporation Electric operation apparatus
US6855142B2 (en) 2001-05-07 2005-02-15 Olympus Corporation Electrosurgical device for treating body tissue with high-frequency power
US7001381B2 (en) 1999-12-02 2006-02-21 Olympus Corporation Electric operation apparatus
JP2008080134A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Covidien Ag Rf電圧感知のための変圧器
EP2025297A2 (en) 2007-08-14 2009-02-18 Olympus Medical Systems Corp. Electric treatment system
JP2009254820A (ja) * 2008-04-15 2009-11-05 Olympus Medical Systems Corp 手術用電源供給装置
EP2138123A1 (en) 2008-06-26 2009-12-30 Olympus Medical Systems Corporation Surgical system
WO2010076869A1 (ja) 2008-12-31 2010-07-08 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 手術システム及び制御方法
JP2010158524A (ja) * 2009-01-12 2010-07-22 Tyco Healthcare Group Lp 医療デバイス用のエネルギー送達アルゴリズム
JP4819062B2 (ja) * 2005-01-26 2011-11-16 エルベ・エレクトロメディティン・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 高周波手術装置
JP2015110063A (ja) * 2008-03-31 2015-06-18 アプライド メディカル リソーシーズ コーポレイション 電気外科システム
JP2017131660A (ja) * 2016-01-25 2017-08-03 バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッドBiosense Webster (Israel), Ltd. 温度制御された短時間アブレーション
WO2017149765A1 (ja) * 2016-03-04 2017-09-08 オリンパス株式会社 エネルギー制御装置及びエネルギー処置具
CN113840575A (zh) * 2019-05-30 2021-12-24 奥林巴斯株式会社 医疗装置和控制方法
CN115192186A (zh) * 2022-08-10 2022-10-18 浙江舒友仪器设备股份有限公司 一种高频电极自动激活输出***

Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7001381B2 (en) 1999-12-02 2006-02-21 Olympus Corporation Electric operation apparatus
JP2001252284A (ja) * 2000-03-10 2001-09-18 Olympus Optical Co Ltd 電気手術装置
JP4519980B2 (ja) * 2000-03-10 2010-08-04 オリンパス株式会社 電気手術装置
US6730080B2 (en) 2000-08-23 2004-05-04 Olympus Corporation Electric operation apparatus
US7172591B2 (en) 2000-08-23 2007-02-06 Olympus Corporation Electric operation apparatus
US6855142B2 (en) 2001-05-07 2005-02-15 Olympus Corporation Electrosurgical device for treating body tissue with high-frequency power
US9060774B2 (en) 2005-01-26 2015-06-23 Erbe Elektromedizin Gmbh High-frequency surgical device
JP4819062B2 (ja) * 2005-01-26 2011-11-16 エルベ・エレクトロメディティン・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 高周波手術装置
JP2008080134A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Covidien Ag Rf電圧感知のための変圧器
EP2025297A2 (en) 2007-08-14 2009-02-18 Olympus Medical Systems Corp. Electric treatment system
JP2009045456A (ja) * 2007-08-14 2009-03-05 Olympus Medical Systems Corp 電気処置システム及びその処置方法
JP2019213894A (ja) * 2008-03-31 2019-12-19 アプライド メディカル リソーシーズ コーポレイション 電気外科システム
JP2015110063A (ja) * 2008-03-31 2015-06-18 アプライド メディカル リソーシーズ コーポレイション 電気外科システム
JP2009254820A (ja) * 2008-04-15 2009-11-05 Olympus Medical Systems Corp 手術用電源供給装置
JP4579324B2 (ja) * 2008-06-26 2010-11-10 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 外科手術システム
EP2138123A1 (en) 2008-06-26 2009-12-30 Olympus Medical Systems Corporation Surgical system
US8372070B2 (en) 2008-06-26 2013-02-12 Olympus Medical Systems Corp. Surgical system and surgical operation method
US8808286B2 (en) 2008-06-26 2014-08-19 Olympus Medical Systems Corp. Surgical system
JP2010005370A (ja) * 2008-06-26 2010-01-14 Olympus Medical Systems Corp 外科手術システム
US8303579B2 (en) 2008-12-31 2012-11-06 Olympus Medical Systems Corp. Surgical operation system and surgical operation method
WO2010076869A1 (ja) 2008-12-31 2010-07-08 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 手術システム及び制御方法
JP2010158524A (ja) * 2009-01-12 2010-07-22 Tyco Healthcare Group Lp 医療デバイス用のエネルギー送達アルゴリズム
JP2017131660A (ja) * 2016-01-25 2017-08-03 バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッドBiosense Webster (Israel), Ltd. 温度制御された短時間アブレーション
WO2017149765A1 (ja) * 2016-03-04 2017-09-08 オリンパス株式会社 エネルギー制御装置及びエネルギー処置具
CN113840575A (zh) * 2019-05-30 2021-12-24 奥林巴斯株式会社 医疗装置和控制方法
CN113840575B (zh) * 2019-05-30 2024-05-07 奥林巴斯株式会社 医疗装置和控制方法
CN115192186A (zh) * 2022-08-10 2022-10-18 浙江舒友仪器设备股份有限公司 一种高频电极自动激活输出***
CN115192186B (zh) * 2022-08-10 2023-09-15 浙江舒友仪器设备股份有限公司 一种高频电极自动激活输出***

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2792326B1 (en) Multi-button electrosurgical apparatus
EP2105102B1 (en) Electrosurgical apparatus with predictive RF source control
EP0703461B1 (en) Impedance feedback monitor for electrosurgical instrument
EP1501435B1 (en) Blood detector for controlling an esu
JP4398493B2 (ja) 手術用処置装置
US5931836A (en) Electrosurgery apparatus and medical apparatus combined with the same
JPH10225462A (ja) 電気手術装置
JP2018531684A (ja) 外科用器具用の周波数アジャイル発生器
EP1964530A1 (en) Treatment apparatus for operation
JP2002325772A (ja) 電気手術装置
JPH07124101A (ja) 高周波焼灼装置
EP2392280B1 (en) Apparatus for optimal tissue separation
JP2001029355A (ja) 電気メス装置
JP2002065690A (ja) 電気手術装置
JPH08308851A (ja) 電気手術装置
EP3459479B1 (en) Systems for providing sensory feedback with an ablation system
JPH1094545A (ja) 電気手術装置
US20220395311A1 (en) Motion sensing electrosurgical devices
JP2022152469A (ja) 焼灼装置
WO2024057203A1 (en) System for optimizing tissue treatment using fluid control

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060203

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061017