JPH10225409A - 払拭清掃具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 板状、棒状等の被清掃物を挟み込んで清掃す
ることが可能な払拭モップを備えた払拭清掃具におい
て、板厚寸法あるいは外径寸法が大小異なる被清掃物の
表面に付着した埃を良好に拭き取る。 【解決手段】 柄２の端部には保持体１０を介して一対
のモップ取付体４０が対向状に取り付けられ、これらモ
ップ取付体４０には払拭モップ５０の第１モップ部５２
と第２モップ部５５とがそれぞれ取り外し可能に差し込
まれる。一対のモップ取付体４０は、バネ材より形成さ
れて弾性的に拡開可能でかつ第１、第２の両モップ部５
２、５５を挟み付けるばね力を有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、板状、棒状等の
被清掃物を挟み込んで清掃することが可能な払拭モップ
を備えた払拭清掃具に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の払拭清掃具には、例えば、実公
平４−２０３８４号公報に開示されている。これにおい
ては、図５に示すように、払拭清掃具１０１の柄（グリ
ップ）１０２の先端部に一対のモップ取付体（挿入部）
１４０が略平行に延出されており、これらモップ取付体
１４０には払拭モップ（払拭体）１５０の各モップ部１
５２、１５５がっそれぞれ差し込まれて取り付けられる
ようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、図５に示す
従来の払拭清掃具１０１おいて、一対のモップ取付体１
４０に取り付けられている各モップ部１５２、１５５は
所定の隙間を隔てて略平行状をなす。このため、被清掃
物が、各モップ部１５２、１５５の隙間寸法よりも小さ
い板厚寸法あるいは外径寸法の平板状あるいは棒状をな
す場合、各モップ部１５２、１５５の間に前記被清掃物
を隙間なく挟み込むことができず、被清掃物の表面に付
着した埃の拭き取りに多くの手間を必要としていた。ま
た、被清掃物が、各モップ部１５２、１５５の隙間寸法
よりも大きい板厚寸法あるいは外径寸法の平板状あるい
は棒状をなす場合、各モップ部１５２、１５５の間に前
記被清掃物を挟み込むことができず、仮に、一対のモッ
プ取付体１４０を強制的に拡開して各モップ部１５２、
１５５の間に前記被清掃物を挟み込むと、一対のモップ
取付体１４０が拡開状態に塑性変形されたり、折損され
る不具合が生じる。

【０００４】この発明の目的は、前記従来の問題点に鑑
み、板厚寸法あるいは外径寸法が大小異なる被清掃物の
表面に付着した埃を良好に拭き取ることができる払拭清
掃具を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項１の発明に係る払拭清掃具は、払拭モップを
備えた払拭清掃具であって、柄の端部には保持体を介し
て一対のモップ取付体が対向状に取り付けられ、これら
一対のモップ取付体には払拭モップの第１モップ部と第
２モップ部とがそれぞれ取り外し可能に差し込まれ、さ
らに、前記一対のモップ取付体は、バネ材より形成され
て弾性的に拡開可能でかつ前記第１、第２の両モップ部
を挟み付けるばね力を有していることを特徴とする。し
たがって、払拭モップの第１モップ部と第２モップ部と
が平板状あるいは棒状をなす被清掃物に差し込まれる
際、一対のモップ取付体は弾性的に拡開されその拡開に
基づく弾発力により払拭モップの第１モップ部と第２モ
ップ部とが被清掃物の表面にそれぞれ圧接するため、こ
れら第１、第２の両モップ部の間に被清掃物が隙間なく
挟み込まれる。

【０００６】また、請求項２の発明に係る払拭清掃具
は、請求項１に記載の払拭清掃具において、一対のモッ
プ取付体は、先端が円弧状をなすようにバネ線材が折り
返されて形成され、さらに、前記一対のモップ取付体に
は、その先端部寄り部分から先端に向けてしだいに拡開
された差込案内部が形成されていることを特徴とする。
したがって、一対のモップ取付体の差込案内部によっ
て、払拭モップの第１、第２の両モップ部が被清掃物に
容易に差し込まれる。このとき、一対のモップ取付体は
弾性的に拡開されその拡開に基づく弾発力により払拭モ
ップの第１、第２の両モップ部が被清掃物の表面にそれ
ぞれ圧接するため、これら第１、第２の両モップ部の間
に被清掃物が隙間なく挟み込まれる。

【０００７】請求項３の発明に係る払拭清掃具は、請求
項１に記載の払拭清掃具において、保持体は、一対のモ
ップ取付体の基部を挟み込んで固定する第１、第２の両
半割体が接合されて構成されていることを特徴とする。
したがって、第１、第２の両半割体の間に一対のモップ
取付体の基部を挟み込んだ後、これら第１、第２の両半
割体が相互に接合されることで、保持体が構成されると
同時に、その保持体に対し、一対のモップ取付体が取り
付けられる。

【０００８】

【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図１〜図
４にしたがって説明する。図１において、払拭清掃具１
は、柄２と、保持体１０と、一対のモップ取付体４０
と、払拭モップ５０とを備えている。前記柄２は、パイ
プ材、棒状材等よりなり、その柄２の一端部には握部３
が設けられ、柄２の他端部には保持体１０を介して一対
のモップ取付体４０が対向状に取り付けられている。

【０００９】図２〜図４に示すように、前記一対のモッ
プ取付体４０は、バネ材より形成されて弾性的に拡開可
能でかつ後述する払拭モップ５０の第１、第２の両モッ
プ部５２、５５を挟み付けるバネ力を有している。この
実施の形態において、前記一対のモップ取付体４０は、
断面円形の長尺のバネ線材がその略中央部において、略
半円形に屈曲されて二つ折り状に折り返されると共に、
そのバネ線材の両端部がそれぞれ直角状に折曲されて突
き合わされてることで形成されている。そして、一対の
モップ取付体４０は、略半円形に屈曲された部分を先端
部４２とし、直角状に折り返されて突き合わされた部分
を基部４１として保持体１０に対向状に取り付けられて
保持されている。

【００１０】図１と図２に示すように、保持体１０に取
り付けられた一対のモップ取付体４０は、その基部４１
が互いに接近しその基部４１から先端部４２付近にかけ
ては所定の隙間を隔てて対向し、先端部４２付近では再
び接近するように屈曲されている。さらに、一対のモッ
プ取付体４０の先端部４２寄り部分から先端部４２に向
けてしだいに拡開されて差込案内部４３が形成されてい
る。

【００１１】図２に示すように、前記柄２の他端部に一
対のモップ取付体４０を対向状に取り付けて保持するた
めの保持体１０は、大径の保持部１１と、その保持部１
１の下端面の中央部に垂下状に突設された小径の差込軸
１２とを備えている。そして、保持体１０は、その差込
軸１２が柄２の他端部に嵌挿されかつ止ネジ４によって
止め着されることで、柄２の他端部に保持体１０を介し
て一対のモップ取付体４０が取り付けられるようになっ
ている。

【００１２】この実施の形態において、図４に示すよう
に、保持体１０は、一対のモップ取付体４０の基部４１
を挟み込んで強固に固定するために、その中心を通る分
割面において半分割された第１、第２の両半割体２１、
３１により構成されている。これら第１、第２の両半割
体２１、３１には、一対のモップ取付体４０の基部４１
が抜け止めされて嵌込まれる略Ｕ字状の嵌込溝２３、３
３がそれぞれ形成されている。そして、第１、第２の両
半割体２１、３１の嵌込溝２３、３３に対し、一対のモ
ップ取付体４０の基部４１が抜け止めされて嵌込まれた
後、第１、第２の両半割体２１、３１が、その両分割面
にそれぞれ形成された位置決凸部２２と位置決凹部３２
とを嵌合させて両分割面が合せられる。この状態のもと
で、これら両半割体２１、３１にわたって貫設された締
付孔２４、３４に連結ネジ１４がねじ込まれることで両
半割体２１、３１が一体状に結合され、これによって保
持体１０が構成されると同時に、その保持体１０の保持
部１１に一対のモップ取付体４０が取り付けられるよう
になっている。

【００１３】なお、第１、第２の両半割体２１、３１の
各分割面は必要に応じて接着剤によって接着されてもよ
い。また、保持体１０の保持部１１の外周面には、払拭
モップ５０を係脱可能に止め着するための第１フック２
５と第２フック３５とが略１８０度の角度を隔てて形成
されている。また、この実施の形態において、第１、第
２の両半割体２１、３１は、同一の成形品によって構成
され、成形型（射出成形型）の製作費が節減されてい
る。

【００１４】図１に示すように、払拭モップ５０は、そ
の中央折返部５１を境として、一方には第１モップ部５
２が形成され、他方には第２モップ部５５が形成されて
いる。前記第１、第２の両モップ部５２、５５には、一
対のモップ取付体４０がそれぞれ挿脱可能に差し込まれ
る差込ポケット５３、５６が形成されている。そして、
払拭モップ５０は、その第１、第２の両モップ部５２、
５５の各差込ポケット５３、５６にモップ取付体４０が
差し込まれることで取り付けられる。

【００１５】また、第１、第２の両モップ部５２、５５
の差込ポケット５３、５６の開口部近傍には保持体１０
の第１、第２の両フック２５、３５に係脱可能に掛け止
めされる弾性伸縮可能な止輪５４、５７が取り付けられ
ている。さらに、第１、第２の両モップ部５２、５５の
相対する内側面には、被清掃物を挟み込んで拭き取るた
めの内側拭取面が形成され、外側面には被清掃物を挟み
込むことなく拭き取るための外側拭取面が形成されてい
る。

【００１６】この実施の形態は上述したように構成され
る。したがって、柄２の握部３を把持し、払拭モップ５
０の第１モップ部５２と第２モップ部５５とが平板状あ
るいは棒状をなす被清掃物に差し込まれる際、一対のモ
ップ取付体４０の先端部４２の差込案内部４３によっ
て、払拭モップ５０の第１モップ部５２と第２モップ部
５５とが前記被清掃物に容易に差し込まれる。

【００１７】このとき、一対のモップ取付体４０は弾性
的に拡開されその拡開に基づく弾発力により払拭モップ
５０の第１モップ部５２と第２モップ部５５との両内側
拭取面が被清掃物の表面にそれぞれ圧接するため、これ
ら第１、第２の両モップ部５２、５５の間に被清掃物が
隙間なく挟み込まれる。このため、被清掃物の表面に付
着した埃の拭き取りを容易にかつ短時間に行うことがで
きる。しかも、板厚寸法あるいは外径寸法が大小異なる
各種の被清掃物であっても、その被清掃物を隙間なく挟
み込んで、その表面に付着した埃を良好に拭き取ること
ができる。なお、前記実施の形態において、モップ取付
体４０がバネ線材より形成される場合を例示したが、こ
れに限定するものではない。例えば、モップ取付体４０
を平板状の金属製バネ板材より形成してもよく、硬質の
合成樹脂より形成してもよい。

【００１８】

【発明の効果】以上述べたように、請求項１に記載の発
明によれば、板厚寸法あるいは外径寸法が大小異なる各
種の被清掃物であっても、その被清掃物を隙間なく挟み
込んで、その表面に付着した埃を良好に拭き取ることが
できる。また、請求項２に記載の発明によれば、一対の
モップ取付体の差込案内部によって、払拭モップの第１
モップ部と第２モップ部とが被清掃物に容易に差し込ま
れるため使い勝手に優れる。請求項３に記載の発明によ
れば、保持体に対し、一対のモップ取付体を容易にかつ
強固に取り付けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の形態の払拭清掃具を示す斜視
図である。

【図２】同じく払拭清掃具の柄、保持体、モップ取付体
及び払拭モップの取付状態を示す縦断面図である。

【図３】同じく払拭モップの止輪を保持体のフックに掛
け止めした状態を示す側面図である。

【図４】同じく保持体とモップ取付体とを分離した状態
を示す斜視図である。

【図５】従来の払拭清掃具を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 払拭清掃具 ２ 柄 ３ 握部 １０ 保持体 １１ 保持部 １２ 差込軸 ２１ 第１半割体 ２５ 第１フック ３１ 第２半割体 ３５ 第２フック ４０ モップ取付体 ４１ 基部 ４２ 先端部 ４３ 差込案内部 ５０ 払拭モップ ５１ 中央折返部 ５２ 第１モップ部 ５５ 第２モップ部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 払拭モップを備えた払拭清掃具であっ
   て、 柄の端部には保持体を介して一対のモップ取付体が対向
   状に取り付けられ、これら一対のモップ取付体には払拭
   モップの第１モップ部と第２モップ部とがそれぞれ取り
   外し可能に差し込まれ、 さらに、前記一対のモップ取付体は、バネ材より形成さ
   れて弾性的に拡開可能でかつ前記第１、第２の両モップ
   部を挟み付けるばね力を有していることを特徴とする払
   拭清掃具。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の払拭清掃具において、
   一対のモップ取付体は、先端が円弧状をなすようにバネ
   線材が折り返されて形成され、さらに、前記一対のモッ
   プ取付体には、その先端部寄り部分から先端に向けてし
   だいに拡開された差込案内部が形成されていることを特
   徴とする払拭清掃具。
3. 【請求項３】 請求項１に記載の払拭清掃具において、
   保持体は、一対のモップ取付体の基部を挟み込んで固定
   する第１、第２の両半割体が接合されて構成されている
   ことを特徴とする払拭清掃具。