JPH10225082A - リニアソレノイド - Google Patents

リニアソレノイド

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JPH10225082A
JPH10225082A JP2116897A JP2116897A JPH10225082A JP H10225082 A JPH10225082 A JP H10225082A JP 2116897 A JP2116897 A JP 2116897A JP 2116897 A JP2116897 A JP 2116897A JP H10225082 A JPH10225082 A JP H10225082A
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JP
Japan
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plunger
magnetic pole
linear solenoid
axial direction
energizing
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JP2116897A
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Yoshiyuki Morita
義之 森田
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】リターンスプリングを用いることなく、通電遮
断時に所定の中立位置に良好に保持され、通電量と通電
方向に応じてこの中立位置から前後任意の方向へ通電電
流量及び通電方向に比例して変位可能なリニアソレノイ
ドを提供する。 【解決手段】通電遮断時(非通電時)には、プランジャ
10は、永久磁極面120の中央部とネック部211と
が軸方向に重なる通電0位置に保持される。励磁コイル
23に所定方向に通電すると、プランジャ10の永久磁
極面120とインナーヨーク21の両磁極片部213と
の間には吸引力及び反発力が働き、これらの力により軸
方向スラストが生じる。この軸方向スラストにより通電
電流量に応じてプランジャ10はほぼリニアに変位し、
通電方向の変更により軸方向スラストの方向は反対とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁極面を形成
する永久磁石がプランジャに配設される永久磁石可動型
のリニアソレノイド(以下、単にリニアソレノイドとも
いう)に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平7−274468号公報は、永久
磁石からなるプランジャを駆動コイルに摺動自在に嵌入
し、プランジャの両端部を互いに反対極性の永久磁極部
とし、励磁コイルへの通電により形成した磁界によりプ
ランジャを軸方向に駆動するリニアソレノイドを開示し
ている。これら永久磁極部の磁極面(永久磁極面)は主
に円筒状のプランジャの両端面からなる。
【0003】また、従来より周知のリターンスプリング
付きのリニアソレノイドまたはソレノイドバルブも広く
知られている。これらリターンスプリング付きソレノイ
ドは有ギャップ磁気回路を構成するコアをもち、励磁コ
イルへの通電により磁性体からなるプランジャが上記ギ
ャップを磁気的に短絡するように軸方向へ直動し、励磁
コイルへの通電を遮断するとリターンスプリングにより
上記ギャップを磁気的に開放するように軸方向反対側へ
直動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示されるリニアソレノイドは、通電遮断時におけ
るプランジャの位置が明確に規定できないという問題を
有する。また、上記リターンスプリング付きソレノイド
は、通電遮断時におけるプランジャ位置はリターンスプ
リングにより明確に指定できるものの、スラスト(駆動
力)すなわち電流量とプランジャの変位との比例関係を
実現しにくく、プランジャ変位量の高精度の制御が困難
であるという問題があった。また、リターンスプリング
を用いるために通電方向を反対とすることにより通電遮
断位置から逆方向へプランジャを駆動することも容易で
なかった。また、リターンスプリングをもつ分だけ構造
が複雑となる不具合もあった。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であり、リターンスプリングを用いることなく、通電遮
断時に所定の中立位置に良好に保持され、通電量と通電
方向に応じてこの中立位置から前後任意の方向へ通電電
流量及び通電方向に比例して変位可能なリニアソレノイ
ドを提供することを、その目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のリニアソ
レノイドによれば、複数のリングコアが軸方向へ順番に
配列される。各リングコアは、磁気抵抗が極大となるネ
ック部を挟んで軸方向両側に一対の磁極片部を備え、軸
方向断面がリング状に形成されている。軸方向に隣接す
る一対のリングコアは、そのプランジャから離れた部位
に配設されたヨークにより磁気的に接続され、永久磁石
による磁束は、プランジャの第1の外周面、エアギャッ
プ、第1のリングコア、ヨーク、第2のリングコア、エ
アギャップ、プランジャの第2の外周面を順番に貫通す
る有ギャップ磁気回路を形成する。従って、プランジャ
の両端面は互いに反対極性の磁極面(以下、永久磁極面
ともいう)となる。
【0007】以下、このリニアソレノイドの動作を簡単
に説明する。通電遮断時(非通電時)には、プランジャ
は、リングコアとそれに面する永久磁極面との間のエア
ギャップ長が最小となる位置、すなわち、永久磁極面の
中央部とリングコアのネック部とが軸方向に重なる通電
0位置に保持される。従って、プランジャには、上記通
電遮断時に永久磁石に付勢されて上記通電0位置へ復帰
しようとする軸方向スラスト(以下、復帰スラストまた
は自己ばね力ともいう)が作用する。
【0008】一方、励磁コイルに所定方向に通電する
と、リングコアを貫通する励磁磁束が形成される。ネッ
ク部はリングコアの他の部位に比較して最も高い磁気抵
抗をもつように形成されており、その結果、励磁磁束の
一部または大部分はネック部の両側の磁極片部の表面か
ら外部に漏れ、ネック部を迂回し、ネック部の両側の磁
極片部の表面、特にネック部近傍の両磁極片部の表面は
互いに反対極性の磁極面(励磁磁極面)となる。
【0009】その結果、プランジャの永久磁極面と上記
両励磁磁極面の一方との間には吸引力が働き、プランジ
ャの永久磁極面と上記両励磁磁極面の他方との間には反
発力が働き、これらの力により軸方向スラストが生じ
る。通電電流を増大するにつれ、漏れ磁束量の増大によ
り吸引側の(永久磁極面と反対極性の)励磁磁極面の磁
気的な中心位置は上記ネック部から軸方向に離れ、永久
磁極面の中央部にそれに応じて変位するよう軸方向スラ
スト(以下、吸引スラストともいう)が働く。また、通
電電流量を増大すると、反発側の(永久磁極面と同極性
の)励磁磁極面と永久磁極面との反発力が増大し、これ
により永久磁極面がこの反発側の励磁磁極面からできる
だけ遠ざかるように永久磁極面に軸方向スラスト(以
下、反発スラストともいう)が働く。
【0010】上記したように、復帰スラスト及び反発ス
ラストは、プランジャが変位するほど弱くなり、互いに
反対方向の力となり、反発スラストは電流量に応じて増
大する。吸引スラストは所定の極大変位位置を有する。
これらの作用機構及び、永久磁極面がその中央部から離
れるに従いリングコアから次第に離れる形状を有し、両
励磁磁極面がネック部から離れるに従い励磁磁極面から
次第に離れる形状を有するので、通電電流量に応じてプ
ランジャはほぼリニアに変位し、励磁磁極面及び永久磁
極面の形状及び両磁極片部の断面形状を調整することに
より通電電流量とプランジャ変位量とを高い精度に比例
させることができる。なお、プランジャの永久磁石を挟
んで軸方向に隣接する一対のリングコアは、逆方向に励
磁されるので、これら両リングコアとそれらに個別に対
面する一対の永久磁極面との間の軸方向スラストは同方
向となり、合成軸方向スラストは2倍となる。
【0011】ただし、上記説明において、励磁磁極面の
磁荷密度及び永久磁極面の磁荷密度は、言い換えればこ
れら両面の磁極としての強度は通電電流量に応じて変化
する。以上説明した本発明の作用効果を以下に説明す
る。この発明によれば、プランジャを通電遮断時に所定
の通電0位置に復帰させることができ、通電方向を変更
することによりプランジャを反対方向へ駆動することが
でき、通電量の変化によりプランジャ変位を連続的に変
更することができる他、機械ばねなどを用いることなく
簡単な構成で高精度のリニアソレノイドを実現すること
ができる。
【0012】請求項2によれば、プランジャは、永久磁
石の軸方向両端に個別に接合されるとともに外周面が永
久磁極面をなす軟磁性体からなる。このようにすれば、
通電時にリングコアの磁極片部から出る励磁磁束の漏れ
分は良好にこのプランジャの軟磁性体により吸収される
ので、軸方向スラストが強化される。
【0013】
【発明の実施の形態】リングコアは軟磁性体により構成
される。リングコアのネック部は、エアギャップとなっ
ていてもよい。プランジャは永久磁石を挟んでその軸方
向両側に一対の永久磁極面を有するが、永久磁極面は軸
方向に3個以上形成することも可能である。
【0014】リングコアの軸直角方向断面は円筒形状と
することができるが、それに限らず矩形断面をもつ筒形
状など各種形状とすることができる。好適な態様におい
て、磁極片部と軸心との間の距離は、ネック部から軸方
向に離れるに従い加速度的に増大するように形成され
る。このようにすれば、電流量と変位量との比例関係を
高精度化する事ができる。
【0015】好適な態様において、プランジャの永久磁
極面と軸心との間の距離は、永久磁極面の軸方向中央部
から軸方向に離れるに従い加速度的に増大するように形
成される。このようにすれば、電流量と変位量との比例
関係を高精度化する事ができる。
【0016】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明のリニアソレノイドに一実施
例を図1に基づいて説明する。このリニアソレノイド
は、プランジャ10と、ステータ20と、軸受け部材3
0とを有している。
【0017】プランジャ10は、円筒形状の永久磁石1
1と、この永久磁石11の両端面に個別に固定された軟
磁性体からなる一対の筒状の磁極片12とからなり、出
力軸13が永久磁石11及び磁極片12に嵌入、固定さ
れている。永久磁石11の両端面はN、S極に磁化され
ており、その結果、両磁極片12の外周面120はN極
またはS極に磁化されて、永久磁極面となっている。外
周面120は、その軸方向中央部が最も径大、それらの
両端部が最も径小に形成され、軸方向中央部から離れる
につれて加速度的に径小となる形状(いわゆる紡錘形)
に形成されている。
【0018】ステータ20は、それぞれ軟磁性体からな
る筒状のインナーヨーク21とアウターヨーク22と一
対の励磁コイル23とからなる。インナーヨーク21
は、径内側へ環状に凹設された一対のコイル収容溝部2
10を有し、両コイル収容溝部210は軸方向に所定ピ
ッチ離れて形成されている。コイル収容溝部210の軸
方向中央部は、最も径小なネック部211を形成してお
り、このネック部211におけるインナーヨーク21の
肉厚は最小とされている。インナーヨーク21は、径大
な円筒部212と、コイル収容溝部210に沿って円筒
部212からネック部211へ向けて内周面及び外周面
が次第に径小に形成されている磁極片部213とからな
る。円筒部212の内周面は軸方向中央部が径大、両端
部が径小に形成されている。磁極片部213は、ネック
部211を挟んでその軸方向両側にそれぞれ形成されて
いる。磁極片部213の内周面はネック部211から離
れるに従って加速度的に径大となる形状を有している。
磁極片部213の外周面はネック部211から離れるに
従って直線的に径が増大する形状となっている。その結
果、コイル収容溝部210の軸方向断面は三角形形状と
なっており、磁極片部213の肉厚はネック部211か
ら離れるにしたがい増大するようになっており、インナ
ーヨーク21の内周面は全体として波形形状となってい
る。
【0019】このコイル収容溝部210に、ボビン23
0に巻装された励磁コイル23が収容され、その後、軟
磁性体からなるアウターヨーク22が両コイル収容溝部
210を遮蔽している。その結果、本発明でいうリング
コアは、インナーヨーク21のネック部211及びその
両側の一対の磁極片部213と、アウターヨーク22と
により構成され、インナーヨーク21の円筒部212が
本発明でいうヨークを構成している。
【0020】軸受け部材30は、一対のエンドプレート
31と、一対のホルダ32と、一対の軸受け33とを有
し、インナーヨーク21は一対のアウターヨーク22を
嵌着された後、一対のエンドプレート31により挟持さ
れ、図示しないスルーボルトによりこれらエンドプレー
ト31を締結することにより組み立てられている。ホル
ダ32に保持される両軸受け33は出力軸13を週保持
している。
【0021】なお、両ネック部211間の軸方向距離
は、プランジャ10の両磁極片12の軸方向中央部間の
距離に等しく設定されている。以下、このリニアソレノ
イドの動作を説明する。プランジャ10の両磁極片12
の外周面120は永久磁石11により磁化されてそれぞ
れ永久磁極面となり、永久磁石11の磁束は磁極片12
の永久磁極面120、インナーヨーク21の一対の磁極
片部213、インナーヨーク21の径大な円筒部21
2、インナーヨーク21の他の一対の磁極片部213、
他の磁極片12の永久磁極面120を流れる有ギャップ
磁気回路を形成する。
【0022】したがって、通電遮断時(非通電時)に
は、平均アギャップ長さが最小となる位置、すなわち、
永久磁極面120の軸方向中央部とネック部211とが
軸方向に一致する位置(原点位置)に向うように付勢さ
れる。次に、両励磁コイル23に通電して、軸方向外側
の一対の磁極片部213の内周面が一方の極性となり、
軸方向内側の一対の磁極片部213の内周面が他方の極
性となるように励磁を行う。すると、永久磁極面120
は、上記説明した吸引スラスト、反発スラスト及び復帰
スラストがバランスする軸方向位置まで変位する。また
通電量を変えるとそれにしたがって上記バランス位置が
連続的に変化し、通電方向を変えるとプランジャ10の
変位方向が変化する。
【0023】したがって、この実施例のリニアソレノイ
ドによれば、リターンスプリングを用いることなく、通
電遮断時に所定の中立位置に良好に保持され、通電量と
通電方向に応じてこの中立位置から前後任意の方向へ通
電電流量及び通電方向に比例して変位可能なリニアソレ
ノイドを実現することができる。また、励磁コイル23
への通電により形成されて、磁極片部213の内周面に
励磁磁極面を形成する励磁磁束は、ネック部211を迂
回してプランジャ10の磁極片12を貫通して良好に流
れるので、励磁磁束の磁気回路のエアギャップ長を短縮
して励磁磁束量を増大することができ、軸方向スラスト
を増大することができる。
【0024】以下、上記リニアソレノイドの動作を更に
詳しく説明する。 (非通電時)図1に示すプランジャ位置が最も磁束(磁
気エネルギー)が流れている状態であり、この位置から
左右(x方向)にプランジャを動かそうとすると、どち
らにしても磁束の変化はマイナスとなるので、所定のス
トローク範囲内では、元に位置に戻ろうとする復帰力が
発生し、この復帰力とストロークとの関係は図2に示す
特性となる。 (通電時)励磁コイル23へ通電した直後(移動前)の
磁束の流れを図3に示す。
【0025】ネック部211の左側の磁極片部213を
流れる磁束は永久磁石11の磁束と励磁コイル23によ
る磁束とがプラスされ、ネック部211の右側の磁極片
部213を流れる磁束は永久磁石11の磁束から励磁コ
イル23による磁束を妻子引いた値となる。たとえば、
図4に示すように、ネック部211の左側の磁極片部2
13を2倍の磁束が流れ、ネック部211の右側の磁極
片部213を流れる磁束は0となる。
【0026】この状態では、磁束が最大になる点まで左
方に移動し、図4に示す位置で平衡する。プランジャ1
0をこの平衡位置から更に左方へ移動しようとすると、
今度はエアギャップの磁路長が大きくなって磁束は減少
するので、プランジャ10は所定距離だけ変位した位置
で平衡する。通電電流量Iと、変位量xとの関係を図6
に示す。通電電流量Iが増大すると、それに応じて図2
に示す特性線が通電電流量Iの変化に相当する軸方向ス
ラストの変化だけ上下にスライドするので、各通電電流
量Iの値に対応する特性線上において力(軸方向スラス
トの合計)が0となるストローク位置までプランジャ1
0が変位する事がわかる。図5に示す力とストロークx
との関係を、電流Iとストロークxとの関係に書き換え
た図を図6に示す。 (温度特性)次に、このリニアソレノイドの温度特性に
ついて、図7〜図9にて説明する。
【0027】図7、図8において、常温時の推力特性
(シミュレーション結果)を実線で示し、高温時の特性
を破線で示す。常温時の傾きは比較的に急峻であり、無
励磁時の特性を基準として通電電流量(アンペアター
ン)と永久磁石11の強さの積に比例してほぼ平行移動
することがわかる。高温時の傾きは永久磁石11の高温
減磁によって緩やかになっている。これも無励磁の特性
を基準に通電ATと永久磁石11の強さの積に比例して
平行移動する。図7における無励磁の場合及びアンペア
ターンをAT1とした場合の特性を図8に拡大図示す
る。 (常温特性の説明)常温でアンペアターンAT1で励磁
した場合のストロークは次のように決定される。まず、
ストローク0での推力の増加をFoとすると、ばね特性
は無励磁時磁気ばね特性を平行移動した分だけ平行移動
する。
【0028】F=−Ko・x+Fo ここでKoは常温時のばね定数で永久磁石11の強さ
(磁束量φo)に比例するので、 Ko=K1・φo となる。Foは励磁によるバイアス分であって、永久磁
石11の強さ(磁束量φo)及び電流(I)に比例する
ので、 Fo=K2・φo・I となる。平衡点ストロークxはF=0であるから上式よ
り、 Fx=Fo/ Ko=K2・φo・I/ (K1・φo)=K
・I となる。但し、K=K2/ K1である。 (高温特性の説明)次に高温でアンペアターンAT1だ
け励磁した場合のストロークを考える。まず、ストロー
ク0での推力増加をFhとすると、ばね特性Fは、F=
−Kh・x+Fhとなる。ここで、Khは高温時のばね
定数であり、永久磁石11の強さ(励磁量φh)に比例
するので、 Kh=K1・φh となる。Fhは励磁によるバイアス分であり、永久磁石
11の強さ(磁束量φh)と電流(I)に比例するの
で、 Fh=K2・φh・I となる。平衡点ストロークx1’はF=0であるから上
式より、 x1’=Fh/ Kh=K2・φh・I/ (K1・φh)=
K・I となる。このようにストロークxは磁束量φに無関係の
式で表わせるので、高温により減磁した場合でも平衡ス
トロークは変化しない特性が得られる。
【0029】上記ストロークとアンペアターンATとの
関係を図9に示す。温度変化により特性のずれが生じな
いことが理解される。 (他の実施例)本発明のリニアソレノイドの他の実施例
を図10を参照して説明する。この実施例のリニアソレ
ノイドは図1に示す実施例1のリニアソレノイドのイン
ナーヨーク21を軸方向中央位置で二分割してインナー
ヨーク21a、21bに変更し、アウターヨーク22を
一つの円筒からなるアウターヨーク22aに変更し、こ
れらインナーヨーク21a,21bとアウターヨーク2
2aとの間に輪板状磁性体からなるセンターヨーク28
及びサイドヨーク29を介設し、更に、励磁コイル23
をそれぞれアウターヨーク22a、センターヨーク28
及びサイドヨーク29で囲まれる断面矩形のコイル収容
溝部に収容したものである。
【0030】このようにすれば、励磁コイル23の断面
積を大型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリニアソレノイドの一実施例を示す軸
方向断面図である。
【図2】無励磁時における復帰スラストとストローク
(変位量)との関係を示す特性図である。
【図3】図1のリニアソレノイドにおける通電後で変位
前における磁束の流れを示す図である。
【図4】図1のリニアソレノイドにおける通電後で所定
ストローク変位後における磁束の流れを示す図である。
【図5】図2の特性のリニアソレノイドにおいて通電ア
ンペアターンを変更した場合の合成スラストとストロー
クとの関係を示す特性図である。
【図6】図5の特性のリニアソレノイドにおいて通電電
流量とストロークとの関係を示す特性図である。
【図7】常温時及び高温時における通電アンペアターン
と、合成スラストと、ストロークとの関係を示す特性図
である。
【図8】常温時及び高温時において、無励磁時及び所定
電流通電時における合成スラストとストロークとの関係
を示す特性図である。
【図9】常温時及び高温時における通電電流量(アンペ
アターン)とストロークとの関係を示す特性図である
が、両特性は全く重なって一本の特性線として図示され
ている。
【図10】本発明のリニアソレノイドの他の実施例を示
す軸方向断面図である。
【符号の説明】
10はプランジャ、 11は永久磁石、 22はアウターヨーク(リングコアの残部) 23は励磁コイル、 120はプランジャ10の磁極面(永久磁極面)、 211はインナーヨーク21のネック部(リングコアの
一部)、 212はインナーヨーク21の円筒部(ヨーク)、 213はインナーヨーク21の磁極片部(リングコアの
一部)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気抵抗が最大となるネック部を挟んで軸
    方向両側に形成される一対の磁極片部をそれぞれ有して
    軸方向へ配列される複数のリングコアと、前記リングコ
    アに巻装されて通電により隣接する一対の前記リングコ
    アを逆向きに磁化する励磁コイルと、 各前記ネック部に近接して外周面に個別に磁極面を形成
    する永久磁石を有して軸方向へ摺動自在に配設されるプ
    ランジャと、 隣接する一対の前記リングコアを磁気的に接続して前記
    両リングコア及び前記プランジャとともに有ギャップ磁
    気回路を形成するヨークとを備え、前記各磁極片部は、
    前記ネック部から離れるに従って前記プランジャの磁極
    面から次第に遠ざかる形状を有し、 前記プランジャの前記各磁極面は、前記励磁コイルへの
    非通電時に前記リングコア側に最も近接する軸方向中央
    部から離れるに従って前記リングコアから次第に遠ざか
    る形状を有し、 前記プランジャの前記両磁極面の軸方向ピッチは、隣接
    する前記ネック部の軸方向ピッチに等しく設定されるこ
    とを特徴とするリニアソレノイド。
  2. 【請求項2】請求項1記載のリニアソレノイドにおい
    て、前記プランジャは、前記永久磁石の軸方向両端に個
    別に接合されるとともに外周面が前記磁極面をなす軟磁
    性体を有することを特徴とするリニアソレノイド。
JP2116897A 1997-02-04 1997-02-04 リニアソレノイド Pending JPH10225082A (ja)

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