JPH10219232A - 防臭性かつ防汚性組成物及びこれを含ませた材料 - Google Patents

防臭性かつ防汚性組成物及びこれを含ませた材料

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JPH10219232A
JPH10219232A JP4153397A JP4153397A JPH10219232A JP H10219232 A JPH10219232 A JP H10219232A JP 4153397 A JP4153397 A JP 4153397A JP 4153397 A JP4153397 A JP 4153397A JP H10219232 A JPH10219232 A JP H10219232A
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JP
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oil
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skin
wax
fatty acid
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Nobuo Kobayashi
暢生 小林
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ESUPO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮膚、粘膜、毛髪など人体の体表、木質の建
材、皮革、家具などに***物、嘔吐物、土、堆肥など汚
物や悪臭及び病原菌が付着、しみ込んだ場合、これらを
清拭することができる防臭防汚性組成物を提供する。 【解決手段】 防臭性かつ防汚性で体表との密着性がす
ぐれ、低粘着性の組成物として、ヨウ素価が70〜10
0で、総炭素数36〜64で、化学構造的に3系統のワ
ックスエステルからなる防臭防汚性組成物、及びこの組
成物をそのまま手や脱脂綿で擦りこむか、又はこれを
紙、織物、不織布に含浸して清拭材料として使用した
り、あるいはエアロゾルを噴射できる金属製の耐圧缶に
圧入した材料に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の組成物と材料は、主
として下記4分野で利用される。 (1)人体の粘膜、皮膚、毛髪(以下これらを体表と略
記することがある。)への塗布で、乳幼児、失禁症の
人、長期入院患者、痴呆者、アレルギ−体質の人などの
体表への汗、***物、嘔吐物(以下これらを汚物と略記
することがある。)などや悪臭のしみ付きや浸透、拡
散、皮膚病の発症や悪化が防止し、頻繁な入浴や水で濡
らしたタオルなどによる清拭を行わなくても、簡単で継
続的な清潔さの長期間維持を可能にし、介護者と被護介
者との双方に悪臭による不快感を軽減する防臭性かつ防
汚性の清拭用組成物とこれを含む材料。 (2)本発明の組成物を含浸した紙などの材料で、清拭
した手や肛門やその周辺の皮膚に予め塗布あるいは擦り
込んでおき、排便後もこの材料で清拭が容易に行える痔
や潔癖性の人に適した使い捨て型の防臭性かつ防汚性の
清拭用材料。 (3)いずれも頻繁な入浴が好ましくないさめ肌の人、
乾皮症の高齢者、皮膚病患者などが、特に下肢の体表に
継続して塗布するのに適した防臭性かつ防汚性、必要に
より芳香剤、殺菌剤や薬剤も加えた油性の清拭用組成物
と清拭用材料。 (4)医師や獣医、患者の介護者及び清掃、農業、園
芸、陶芸、各種の製粉、化学工場、建造物解体、し尿処
理、生ゴミ処理、医療廃棄物処理、ゴミ焼却やトンネル
内清掃、畜産品や水産品加工などの作業従事者が、顔、
手足、毛髪に本発明の組成物を作業前に塗布することに
より、通常の手洗や入浴では簡単に洗い落とせない悪
臭、汚物、微粉塵、泥などの沈着やしみ込みの防止と、
作業後の清拭を容易にできる組成物と材料。 (5)柱、はり、壁板、家具、床どの木質表面、カ−テ
ンなどの繊維製品、プラスチックス、皮製品、塗装品の
表面に塗布することにより、悪臭の吸収と、塗装面への
汚れの沈着を防止し、更に洗浄を容易にする組成物と材
料。
【0002】
【従来の技術】
(1)入院患者など排便後の体表の防臭・防汚方法な
ど:介護者には手袋着用、被介護者にはおむつ使用が一
般的で、体表に付着した場合は、蒸しタオル、紙などに
よる清拭、洗剤を用いた水洗や入浴などが行われた。 (2)排便後の自力清拭:トイレットペ−パ−の使用が
一般的であるが、痔の人には摩擦が大きいため出血と痛
みを与え、健常者の場合でも完全に清拭できない欠点が
あった。また温水噴出型の肛門洗浄器で洗浄後温風で乾
燥する方式は、この問題を解決するが、まだ普及率が低
いのが問題である。 (3)頻繁な入浴が好ましくない人の体表の防臭・防汚
剤:皮膚保湿剤として尿素を配合した水性乳液、ヒアル
ロン酸ナトリウムを含む水性化粧品、ワセリンやラノリ
ンなどの油中水滴型のクリ−ムや水中油滴型の乳液やエ
タノ−ル水溶液などよりなる組成物や、これらを含浸し
た紙などの材料が使用されてきた。 (4)皮膚消毒剤・塗布薬・経皮投与される医薬の分
野:採血や注射後の消毒には、エチルアルコ−ルや殺菌
剤水溶液を含む脱脂綿で、傷口を押さえる消毒方法や親
油性物質の油中水滴型のエマルジョンなどを基剤とし医
薬を加えた軟膏や、水性や油性の医薬を含むシ−トを絆
創膏で止める防汚方法が採用されてきた。
【0003】(5)作業者の皮膚の防臭・防汚・殺菌の
場合:医師や獣医師の場合は、ゴム手袋の着用、作業前
後の念入りな手指の手洗・殺菌、入浴などが一般的な方
法であったが、その他の悪臭、有害な気体・微生物も含
む微粉塵・エアロゾル、汚物、土壌など接触する多くの
作業者は、作業前のこれらに対する防臭・防汚措置を採
用することは少なく、作業後の手洗いや入浴が一般的な
方法であった。 (6)白い塗装の自動車用のワックスは、艶出効果が重
視され、一旦沈着したすすなど微粉塵は、研磨材を含む
洗剤で、汚れを削り落とす方法が採用された。 (7)木目を活かす木質建材や家具などの透明塗料古く
から実用化されているが防臭・防汚塗装剤は未完成であ
った。外装用には、砂塵による汚れが目立たないように
するため、例えばこげ茶色不透明の濃色塗料が広く使用
されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、例えば従来
法の次のような課題を解決しようとするものである。 (1)排便後自力清拭が不可能な人の防臭・防汚処理:
おむつ着用者や特に長期療養患者。、特に合併症として
床ずれ発症患者などは、自分の排便で皮膚がかぶれ、さ
らに緑膿菌などの感染症を発症し体力が急速に低下する
ことが多い。そこで、汚物清拭により本発明の組成物が
体表に形成する油性の薄膜の平滑性と疎水性により、次
の排便後の防臭・防汚・清拭を極めて容易化しようとす
る。また必要により、殺菌剤や医薬を加えた組成物で、
皮膚病の防止や治療、病原菌や汚物の皮膚への浸透と悪
臭の染着防止、介護室内への悪臭充満と、細菌の飛散を
減少させて院内感染を防止すると共に、発熱患者などが
排便後の入浴や濡れタオルなどによる清拭を省き体力の
消耗を防止しようとする。 (2)排便後の自力清拭:本発明の組成物が形成する平
滑性、疎水性、防臭・防汚性、低粘着性のため便の付着
性がない薄い油膜を肛門付近に形成させ排便後の清拭を
容易にし、痔患者の症状悪化や苦痛を和らげ、また健常
者の人も自分の便臭の発散を減少させて、嫌悪感や羞恥
心を軽減しようとする。 (3)入浴回数の減少:健康な人は約2週間で皮膚細胞
が新しく入れ替わるとされており、入浴は有効な皮膚の
清浄化法である。しかし、皮膚の弱い人や高齢者は、冬
期の低湿期に下肢乾皮症や皮脂欠乏症による脱水でかか
とのひび割れや皮膚の落屑が激しくなり、就寝中に体が
暖まると痒くなり、掻破により湿疹反応を起こし、更に
コイン状湿疹に移行し急速に体力を消耗する。このよう
な人には入浴制限、皮膚の保湿、更に角質内脂質の不足
を補うのに適した化粧品の塗布が有効とされている。そ
こで、油脂系クリ−ムや乳液の組成とは異なり、汚物と
の親和性や粘着性が低く、展延性や平滑感が非常によ
く、塗布時に清涼感を与え、速乾性で刺激や乾固がな
く、皮膚への浸透性、撥水性と保湿性・効果持続性、清
拭効果・防臭・防汚性・殺菌性などがすぐれ、乳化剤を
含まない本発明の組成物の薄膜を皮膚表面に形成するこ
とで清潔さを保ち、体力を消耗する入浴回数の減少を可
能にし、皮膚細胞脱落までの期間を延長することを可能
としようとする。
【0005】(4)汚物・悪臭・有害気体、有害微生
物、有害微粉塵が充満する空間での作業者の体表の防臭
・防汚:作業前に塗布して置くことにより、生理学的に
有害で、感覚的に嫌悪感を与え、しかも通常の水性の洗
浄や入浴では簡単に洗い落とせない汚染物や悪臭が付
着、しみ込み、沈着するのを防ぎ、かつ作業後、体表に
付着したこれらを、本発明の材料で容易に清拭できるよ
うにしようとする。 (5)すす、農作業や園芸作業後に手指や爪の間に沈着
する粘土や堆肥などの悪臭の沈着防止と清拭:通常の洗
剤やスポンジを用いた水洗浄では、容易に脱落しないす
すや、粘土、悪臭などを、作業前に予め手指に本発明の
組成物を擦り込んでおいて、これらの沈着を防ぎ、作業
後の洗浄が容易となるが、水洗いの代わりに本発明の材
料による清拭で皮膚の荒れを起こさず容易に清拭しよう
する。また更にこの清拭方法を、木材や家具などの防臭
及び/又は防汚や、自動車車体洗浄後の防汚ワックス掛
けと汚れ付着後の汚れ落としにも応用しようとする。 (6)医療での消毒と防汚:注射、点滴、手術後の消毒
は、エチルアルコ−ルの水溶液や水性消毒剤を局所に塗
布し、その乾燥後に絆創膏を貼る方法が採用されている
が、アルコ−ルの乾燥や衣類などとの摩擦のよる薬剤の
脱落、消毒面への汚物との接触による傷口からの病原菌
の侵入による感染症防止に対する配慮は必ずしも十分で
はなかった。本発明では、純油性で撥水性の殺菌力のあ
る組成物の使用で、このような汚染の危険を防止しよう
とする。
【0006】(7)一般の防汚用化粧品の場合:皮膚塗
装時に粘着感がない基剤として、例えば炭素数27の飽
和高級脂肪酸の飽和高級脂肪アルコ−ルエステルで、ヨ
ウ素価が1以下のもの、例えばミリスチン酸イソトリデ
シルのようなアシルグリセロール類、石油系ワセリン、
羊毛抽出物のコレステリンワックスのラノリンなどが使
用されてきた。これらに界面活性剤と水を加えて水中油
滴(O/W)型や油中水滴(W/O)型に乳化して、化
粧品や軟膏基剤として使用する場合が多かった。排便処
理用のような場合には、界面活性剤の使用で便との親和
性が増し、皮膚に汚物を擦り込むような作用を生じる欠
点がある。また乾皮症など弱い皮膚用の化粧品の場合
も、皮脂膜中に含まれるスクワレン、コレステロ−ルエ
ステル、コレステロ−ル、ワックス、トリアシルグリセ
ロール、ジアシルグリセロール、モノアシルグリセロー
ル、(以下これらグリセロール類を総称してアシルグリ
セロール類と記す。)脂肪酸などの皮脂成分が界面活性
剤のため乳化・脱脂される欠点があったので、乳化剤を
使用しないことで解決しようとする。 (8)アシルグリセロール類を用いる場合の粘着感の除
去:乳化剤を含まない、炭素数14〜20の食油類をそ
のまま皮膚に塗布する場合は、便など汚物との親和性が
大きくいため、粘着性が大きく不快なべたつき感を与え
る。またこれらを乳化して化粧水やクリ−ムや有機溶剤
溶液を塗布する場合もべたつき感が変わらないか、ある
いはこれらの脱脂作用で、前項で挙げた皮脂類が溶脱す
るため、かえって皮膚の引きつり感や乾燥感が増し、刺
激が増するする欠点があった。本発明は、必要な場合選
ばれたアシルグリセロール類を皮脂成分の補給のための
添加剤とて使用するだけにとどめ、このような欠点を解
決しようとする。 (9)低ヨウ素価や高ヨウ素価油を使用する場合:ワセ
リン、ラノリン、飽和のトリアシルグリセロールなど、
ヨウ素価が0に近い不飽和の油脂類は、そのまま皮膚に
塗布すると、粘着性は低いが、皮膚との親和性、展延
性、密着性が不良で擦り込んでも、摩擦により垢のよう
に皮膚から脱落する。またヨウ素価が127〜138の
大豆油、140−150のサフラ−ワ−油など半乾性油
や乾性油は、空気酸化で経時的に粘着性と粘度を増すの
で、上記のような応用分野には適さなかった。そこで、
本発明は、ヨウ素価130以下に調製された油の中から
適したものを添加剤として選択してこのような欠点を解
決しようとする。
【0007】(10)好ましい香りのある植物油を使用
する場合:古代から化粧油として使用されたオリ−ブ油
は、ヨウ素価が79〜90、またサポニンを除いた精製
椿油はヨウ素価が80〜82で、天然の酸化防止成分を
含み、上記の皮脂成分のスクアレンなどを含むので、そ
のまま皮膚に擦り込む場合は、通常の精製食油やその主
成分のアシルグリセライド類よりも皮膚との親和性と展
延性が非常にすぐれているが、まだ粘着性が大きく、か
つ化学組成上多種類の悪臭や汚物と親和性があることが
欠点である。汚物処理など体表に塗布する場合に、本発
明のワックスエステルにこれら植物油や特定の物質を少
量併用して、両者の相乗効果により、ワックスエステル
のみ使用する場合に不足する皮脂成分を補給しようとす
る。 (11)速乾性・添延性・非粘着性・殺菌性などが同時
に求められる場合:上記のよな欠点がなく、防臭・防汚
性がすぐれた油脂として、炭素数が36から44のワッ
クスエステルで、ヨウ素価が70−100のもの、好ま
しくは80〜90のもの、例えばオレンジラフィ−油、
ホホバ油、ホホバ油あるいはこの条件を満たす合成品や
調製品を使用するのが最適である。これらを直接皮膚に
塗布し、少量を念入りに皮膚に擦り込む使用方法が理想
的であるが、患者の介護などでは迅速に広い面積に塗布
することが求められるので、溶剤により稀釈した組成物
の使用が望ましい方法であり、これらを溶解する有機溶
剤も多種類存在する。しかし、速乾性、殺菌性、経皮毒
性、皮膚刺激性、吸入毒性、変異原性、刺激臭などの点
で、最も問題のない溶剤はイソプロピルアルコ−ル(以
下IPAと略記する。)である。IPAは、上記(7)
項に記した貴重な皮脂膜成分に対し大きな溶脱作用を有
し、数分間の皮膚との接触でも悪影響を与えるので、本
発明では、皮脂膜と組成が近い添加剤を注意深く選ぶこ
とにより、このような悪影響を防止しようとする。
【0008】(12)器物の防臭・防汚法:判断力のな
い人やペットが便を室内の備品や床などに付着させた場
合には、濡れ雑巾や紙で清拭しても完全な悪臭の除去は
困難であったが、本発明の材料を用いてこれを容易に行
おうとする。 (13)医薬を経皮投与する場合:医薬を含ませたシ−
トを絆創膏で固定する方法が一般的であったが、途中で
剥離して医薬が有効に活用されないことが多い欠点があ
った。本発明の組成物に医薬を溶解させて投与すること
により、投与量を一定化し,肌への親和性が高いことに
より、皮膚に一旦塗布すると、速やかに乾燥し長時間流
失や剥離せずに付着し、薬効を持続させるようとする。 (14)紙、木質材、車体などへ組成物を塗布する場
合:本発明の組成物から本発明の材料を製造する場合に
濃度を下げるための溶剤が必要である。紙や布に組成物
を含浸する場合には、溶剤で組成物を溶解し、加圧本ロ
−ルによる圧搾、遠心脱液法、スプレイ法のいずれかに
より均一に吸収させた後、乾燥し、あるいは乾燥せずに
所定の大きさに切断して製品化するが、加圧ロ−ル圧搾
法の場合、溶剤で稀釈しないと基材が必要量以上の組成
物を吸収するが、本発明の方法で材料への組成物の吸収
量を自由に調節しようとする。また溶剤の選択によって
医薬や着色剤の溶解などに必要な少量の水も組成物に溶
解させようとする。 (15)エアロゾルスプレイ型材料を製造する場合:耐
圧缶内に適当な量の本発明の組成物、溶剤及び推進剤を
封入して、皮膚にエアロゾル状で噴霧して使用する方法
を提供しようとする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明の防臭性かつ防汚性組成物が、(1)い
ずれもヨウ素価が70〜100、炭素数が36〜64の
ワックスエステルであって、(a)炭素数が18〜22
の高級脂肪酸と高級アルコ−ルとが脱水結合した構造を
有し、総炭素数が36〜44のエステル、(b)炭素数
が18〜24の1,2−ジオ−ル又は2、3−ジオ−ル
に炭素数10〜20の脂肪酸がエステル結合したジオ−
ルリピド、(c)プロパンジオ−ルかエタンジオ−ルに
炭素数10〜20の脂肪酸が2分子結合した総炭素が2
2〜43のジエステルからなる群から選ばれる1種以上
を必須成分とし、界面活性剤を含まないものであるこ
と、(2)さらに、(A)スクワレン、スクワラン、コ
レストロ−ル、メチレンコレストロ−ル、コレストロ−
ルエステル、トリアシルグリセロール、ジアシルグリセ
ロール、モノアシルグリセロール、(以下これら3種の
グレイセロールを総称してアシルグリセロール類と記
す。)、(B)いずれもヨウ素価が130以下に調製し
たオリ−ブ油、椿油、綿実油、ごま油、しそ油、アボガ
ド油、小麦胚芽油、大風子油、コ−ン油、こめぬか油、
けし油、茶油、サル脂、ぶどう種子油、落花生油、から
し油、かや油、月見草油、ひまし油、還元ひまし油、ヒ
ドロキシ脂肪酸、亜麻ろう、カルナバワックス、キャン
デリアワックス、みつろう、ワセリン、ラノリン、
(C)ブチルヒドロキシアニソ−ル、ジブチルヒドロキ
シトルエン、ノルジヒドログアヤレチン酸、トコフェロ
−ル、(D)医薬品、(E)イソプロピルアルコール及
び/又は水の1種以上を合計で20%以下を含有し、か
つヨウ素価が100以下であること、
【0010】またこの発明の材料が、 (3)紙、木質材、織物、不織布、スポンジのいずれか
に上項(1)〜(3)の組成物のいずれかを含ませたも
のであること、 (4)上項(1)〜(3)記載の組成物のいずれかを、
IPA、炭酸ガス、ジメチ−ルエ−テル、液化石油ガ
ス、ブタンガスの1種以上とを推進剤として耐圧金属缶
に封入し、ノズルからエアロゾルを噴出できるものであ
ること、などのいずれか1種以上によることによって達
成される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、以上のように構成され
ているが、上記の課題を解決するために使用する各成分
及び使用する薬剤組成、使用法、作用などは次の通りで
ある。 (1)主成分のワックスエステルは、天然品又は合成品
で、いずれもヨウ素価が70〜100、好ましくは80
〜90、炭素数が36〜64、好ましくは36〜44の
範囲、化学構造は、上記(a)の炭素数が18から22
の高級脂肪酸と高級アルコ−ルとが脱水結合した構造で
総炭素数が36〜44のものが、他のジオ−ルリピドや
ジエステル型の複合ワックスエステルよりも入手し易
く、展延性がすぐれている。また本発明のワックスエス
テルは、直鎖状のものと分岐した複雑な構造のものも含
まれるが、前者の方が展延性がすぐれている。しかし、
炭素数が44を越えるものや分岐した構造のものは、展
延性が低下するが、防汚効果と粘着防止効果が優れてい
るので、これらを必要により添加することができる。
【0012】(2)本発明の必須成分ワックスエステル
の代表例である、オレンジラッフィ−油(Orange
roughy oil)は、深海魚のヒウチダイ科の魚
類(学名Hoplosthus atianticu
s、Hoplostethusmediterrane
us gllechriati、Hoplosteth
us intermodiusなど)から抽出され、総
炭素数34〜42の不飽和高級アルコ−ルと高級脂肪酸
とが形成する無臭のワックスエステルを約95%、悪臭
の原因となるエイコペンタエン酸やドコサヘキサエン酸
など不飽和脂肪酸のグリセライド、リン脂体やその他の
微量成分を約3%〜5%からなっている。精製脱臭のた
め、アルカリ処理によるリン脂体やガム質除去及び不飽
和アシルグリセロール類のけん化や部分的水素添加、分
子蒸留法、カラム処理などを行い、ヨウ素価を70〜9
0、好ましくは73−89に調節する必要がある。これ
らの処理により純粋なワックスエステルが得られるが、
放置中の自動酸化による悪臭の再発生防止のため、ブチ
ルヒドロキシアニソ−ル、ジブチルヒドロキシアニリ
ン、ノルジヒドログアヤレチン酸、トコフェロ−ルの添
加が有効である。脱臭具体的な精製法は、例えば特開昭
59−216815号公報、特開平5−117686号
公報あるいは、本出願人が開発した別の方法による。こ
れらの方法で脱臭・精製したものは化粧品やその添加
物、軟膏基剤として適している。極めて僅かな悪臭の再
発生防止技術が未完成であったが、本発明では、選ばれ
た抗酸化性・植物系の不乾性油の少量混合で、これら魚
油系のワックスエステルの完全な不快臭発生防止や安定
化を得た。
【0013】(3)同様に深海魚の抽出油のド−リ油
(Dory oil、別名はBlackoreo oi
lやSmall spined oreo oil)
は、オレオ種の深海魚(学名Allocyttus v
errucosus)から抽出され精製・脱臭され、オ
レンジラッフィ−油に化学組成や性質が極めて類似して
おり、同様の脱臭・精製処理を適用することができる。 (4)乾燥地帯の潅木の種子から抽出されるホホバ油
(Jojoba oil)は、高級脂肪酸のグリセライ
ドをほとんど含まず、炭素数が38〜44のワックスエ
ステルの含量が約95%以上の成分からなっている。代
表的な製品のヨウ素価は80〜84程度である。 (5)これら、(1)〜(4)のワックスエステルは、
被塗布面で剥離、脱落、粘着を起こさないためには、ヨ
ウ素価が70〜100であることが必要で、更に望まし
くは、酸価が1以下、けん化価が85〜110、無色、
無臭、比重0.85〜0.88、水分が1%以下の高純
度のものを使用することが望ましい。これら三者の中で
オレンジラッフィ−油とド−リ油の展延性は、ホホバ油
あるいは他の合成ワックスエステル類よりも効果がすぐ
れることが多いので、ホホバ油はオレンジラッフィ−
油、ド−リ油あるいは本発明で規定した油脂系の添加成
分と混合すると展延性をかなり改善することができる。
【0014】(6)これらのワックスエステルを溶解
し、殺菌性のある溶剤として、IPA以外にも若干存在
するが、臭気・毒性・皮膚刺激生、溶解性の点から除外
した。また更に本発明では、貴重なワックスエステル成
分が水洗や入浴で大部分が流出し、塗布により粘着感を
与える界面活性剤による乳化によらず、溶解性、低毒
性、低刺激性と低刺激臭、速乾性の点で最適の形態であ
るIPA溶液か無稀釈で使用することにより、石鹸を使
用する入浴でもワックスエステル成分が余り溶脱せず皮
膚に相当量残存できるようにした。 (7)また、織物などに本発明のワックスエステルを均
一に含浸させるには、濃度と粘度を下げる稀釈剤及び殺
菌剤にもIPAを使用し、目的に適した濃度が自由に決
定できるようにした。本発明の材料の量産には2本ロ−
ル型のマングルによる圧搾は含浸に適した方法で、作業
空間に充分な水蒸気を吹き込んで引火や爆発を防止する
ことができる。 (8)しかし本発明のワックスエステルをそのまま使用
する場合は問題ないが、IPA溶液を塗布すると、スク
ワレンなど上記の貴重な皮脂成分を溶出させて乾燥感や
引きつり感を与える欠点がある。そこでスクワレンをな
ど皮脂と多くの共通成分を含有するオリ−ブ油など、上
記のようのヨウ素を130以下に調製した食用植物油脂
類を、20%以下、好ましくは10%以下添加すると、
塗布時の粘着感は若干増すが、このような欠点がなくな
り、かつ例えば80℃〜90℃、80〜90%RHの条
件にて組成物を7日間放置する可速試験でもワックスエ
ステルの自動酸化による経時的な悪臭の発生もよく防止
できることを示し、ワックスエステルのみ使用の場合と
ほとんど同じ防臭・防汚効果と好ましい植物性芳香が得
られる。また塗布する場合、ワックスエステルを増粘
し、かつ粘着 を増加しない添加物としてひまし油、還
元ひまし油、ヒドロキシ脂肪酸などが適している。
【0015】(8)必須成分のワックスエステル成分や
月見草油など若干の植物油は、文献で皮膚病への薬効が
指摘されているが、本発明のIPAは殺菌性がすぐれ、
少量用いても本発明の組成物を殺菌する。更に相溶性を
維持する範囲内で水を添加すると殺菌力が強化される。
またこの水分やIPAの溶解性を利用して、例えばクロ
ルヘキシジングルコネ−トのような、更に強力で持続性
のある汎用殺菌剤を添加すると効果が一層強化される。
その他医薬成分を配合し、体表に塗布すると、塗布部分
は低刺激性で、速やかに乾燥し、入浴時の水分や摩擦で
除去されにくく、絆創膏の使用が不要な殺菌性や薬効も
ある防臭性・防汚性・保湿性・柔軟性・平滑性や撥水性
性のある組成物が得られる。 (9)本発明の組成物と類似の目的で使用される、乳化
剤を含む乳液や軟膏製剤は、一般に粘着感や経時的に密
着不良を生じる。またワセリンや流動パラフィンなどは
石油化学工程、あるいは合成あるいは天然ワックスとの
混合からから得られ、低ヨウ素価のため皮膚との親和性
が低く、水分蒸発後に脱落し易く、毒性が疑われる成分
混入の可能性も否定できず、本発明の必須成分のワック
スエステルよりも展延性が非常に劣る。同様に羊毛抽出
物のラノリンは、同じ理由で展延性が劣り、汎用消毒剤
のアルコ−ル類との溶解度も低く、牧草に使用される農
薬の混入によるアレルギ−などの皮膚毒性の疑いも生じ
ているが、自動車用や木質材用塗装剤などの用途の場合
は、好ましい増量剤として20%程度を混合して使用で
きる。
【0016】(10)本発明の組成物の主成分は、化学
組成上液体ワックスやワックスエステルに分類される
が、これらは、高級脂肪酸、高級脂肪酸トリグリセライ
ド、高級アルコ−ルなどのみの場合とは異なり、体表に
塗布・乾燥した場合の便などの付着防止性がすぐれ大便
など水性汚物が接触しても、本発明の組成物を含浸した
織物などで清拭すると簡単に除去できる。さらに本発明
の組成物は、本発明者の実験結果では、アンモニア、ト
リメチルアミン、硫化水素、トリメチルメルカプタンな
ど代表的な悪臭ガスとの化学的親和性が全くないので、
介護者、被介護者とも不快臭を余り感じずに汚物処理が
可能となり、しかも処理後の皮膚の感覚は、粘着感がな
く、平滑感があり感触がすぐれるので、乳液や軟膏など
従来法では得られなかった快適さを被介護者に与え、か
つ汚物を拭き取ったり、あるいは包み込んだ使い捨て型
の本発明の織物など材料に含まれる組成物が、汚物の表
面を吸着性のない油性の層で覆うので悪臭の発散が抑制
できる。
【0017】(11)本発明の組成物を,患者の体表に
塗布あるいは、擦り込むために、手のひらや、刷毛、ブ
ラシ、スポンジなどを用いて行えるが、入院患者などの
排便後の清拭には、院内感染防止のために、使い捨ての
紙、織物、不織布、紙などに、本発明の組成物を均一に
含浸させた材料を使用することが望ましい。この目的に
適した素材は、通常の清拭用の紙や本発明の組成物と親
和性の高いポリプロピレンやポリエステルの不織布など
が適しているが、便など水性の汚物の吸収性の高い紙、
レ−ヨン、綿などの材質も清拭用に適しており、介護者
の手や手袋などへの移行が低減できる。 (12)本発明の組成物を推進剤と共に、耐圧性の金属
缶に封入する場合、缶の材質をアルミニウムとし、組成
物を十分な量のIPAで稀釈し、更に推進剤として特に
ジメチルエ−テ−ルを使用すると、IPAの殺菌力を強
化する水を少量加えても分離せず溶解性を保つので、汎
用性の高い防臭性、防汚性、殺菌性、乾燥性のエアロゾ
ルスプレイが得られる。推進剤としてはジメチルエ−テ
ルが最も毒性が少なく、かつワックスエステル、IPA
及び水の共通溶剤となるので、高濃度、殺菌性、防臭・
防汚性の高い多機能の缶スプレイを得ることができる。
【0018】
【実施例】以下この発明を実施例と参考例で説明する。 実施例1〜3と参考例1〜2 不通気性で、ポリアミドをコ−テイングしたポリエチレ
ンフィルムをヒ−トシ−ルして、20個の封筒状の袋を
成型し、その開かれた上面の角に開閉用コックを取りつ
けたシリコン管の1端をそれぞれの袋に、表1で示した
4種類の油をそれぞれ1gで均一に全面に含浸処理した
ものと未処理の合計5点の濾紙(東洋濾紙性のNo.5
C、直径90mm)のサンプルを予め1点づつ袋内に差
し入れてからヒ−トシ−ルして上面を閉じ、さらに塩ビ
の粘着テ−プを各袋の上からシリコン管に巻き付けて、
各袋と管との気密性を保てるようにした。次に予め別の
袋内に調製した表1の4種類の人工悪臭ガスを、それぞ
れダイアフラムポンプにより各袋内に約1000ml送
入し、北川式ガス検知管を使用して、各袋内の悪臭ガス
濃度(ppm)を1分後(C0 )と6時間後(C6 )に
測定した。この試験において、各悪臭ガスごとの袋の材
質への付着率と収着率が異なるので、これら油を含まな
い濾紙のみを入れた袋内のガス濃度(C)を基準とし
て、表中の悪臭吸収率(MA・単位は%)を次式で計算
した。 MA=(C−C6 )÷C×100
【0019】ここで、使用したオリ−ブ油は、日清製粉
株式会社発売のスペイン産のエキストラバ−ジン級食油
で、好ましい芳香を有するものを使用した。表中の嗅覚
試験は、各袋から取り出した濾紙のサンプルを、それぞ
れ20分間屋外の清浄な空気に両面をさらした後、清浄
なポリエチレンの袋に、活性炭の層を通して無臭化した
空気約1000mlと共に入れ、正常な嗅覚を有する6
人のパネルが、接触させた悪臭を感知した結果を、次の
基準により判定した結果を平均したものである。 5:極めて強いニオイを感じた。 4:強いニオイを感
じた。3:悪臭の種類が区別できた。 2:清浄な空
気以外のニオイを感じた。1:無臭であった。 この表1及び表2と3では、精製・脱臭オレンジラフィ
−油をOR油と略記する。更に展延性と粘着感は、同じ
パネルがよく洗い乾いた両方の掌全面に、各0.5ml
の各試験した油を擦り込んだ時の共通の感触を記したも
のである。撥水性はこの後でそれぞれの掌を水で濡らし
た時の撥水性を観察したものである。また防汚性は、こ
れらの試験の後で、赤土の泥約5gを掌に擦り込み乾燥
後、各処方の油を含ませた布で拭き取った時の、沈着し
た微粒子の除去性を観察したものである。
【0020】実施例4 排便時に出血を伴い、外科的手術の必要性を指摘されて
いる痔の患者3名に、精製・脱臭したオレンジラッフィ
−油を渡し、大便排便後にこの油で浸したトイレットペ
−パ−による約1週間の継続的な清拭を依頼した。この
結果いずれも、清拭時の痛みと出血がなくなるか著しく
減少し、肛門付近の糞の残留がなくなった結果、下着の
内部から拡散する悪臭がほぼ完全に消滅し、引きつり感
や痛みが消滅したため歩行が容易になり、痔の症状が軽
快したとの報告を得た。 実施例5〜7と参考例3 それぞれ下肢に皮膚病的症状を持つが、比較的健康な高
齢者5人が、15日間
【0021】
【表1】 実施・参考例(実施例1)(実施例2)(実施例3)(参考例1)(参考例2) (試験した油) OR油 ドリ−油 ホホバ油 オリ−ブ油 無処理 アンモニア C0 40 40 40 40 40 C6 20 20 20 20 20(C) MA 0 0 0 0 0 嗅覚試験結果 1 1 1 1 1 トリメチルアミン C0 9 9 9 9 9(C) C6 4 4 4 4 4 MA 0 0 0 0 0 嗅覚試験結果 1.2 1.3 1.3 1.2 1.3 硫化水素 C0 60 60 60 60 60 C6 60 60 60 60 60 MA 0 0 0 0 0 嗅覚試験結果 1 1 1 1 1 メチルメルカプタン C0 20 20 20 20 20 C6 20 20 20 20 20 MA 0 0 0 0 0 嗅覚試験結果 1.2 1.3 1.2 1.2 1.6 その他試験結果 展延性 極めて良好 極めて良好 良好 やや不足 − 粘着感 なし なし なし あり − 撥水性 良好 良好 良好 なし − 防汚効果 良好 良好 良好 なし − 沈着土除去性 良好 良好 良好 なし −
【0022】両手の石鹸洗いと洗面以外は全身の入浴を
せず、第2表のような本発明の組成物(実施例5〜7)
と本発明以外の組成物(参考例3と4)とを、5日間に
1度それぞれの両手と全身の体表面に擦り込み又は柔ら
かい紙で清拭を行ない、皮膚の汚れや体臭発生状況を観
察する試験を行ない、表2の報告を得た。 実施例8〜10と参考例5 一辺の幅200mm、長さ80mmのヒ−トシ−ルでき
るポリエチレンフィルムの袋を床に水平に置き、ここに
表3の各組成物で全表面を刷毛で塗装した150mm角
で厚さが6mmのほぼ同質のヒノキの板2枚(実施例8
と9)と、無塗装板(実施例10)をそれぞれ水平に置
き、開いた袋の一辺の角に内径8mmのシリコンゴム管
(A)を斜めに差し入れた後、開口した一辺をヒ−トシ
−ルし、(A)を挿入した袋の上から粘着テ−プを巻き
固定した。次いで袋の外の(A)をダイアフラムポンプ
の送気口に嵌合し、更にこの吸気口に別の内径9mmの
シリコンゴム管(B)を嵌合し、その管の先端に着火し
た巻き煙草(日本タバコ製の両切りピ−ス)を差し込
み、約1秒置きにダイアフラムポンプに通電して煙草の
煙を発生させ、着火した煙草が約1/3燃焼した時に別
の着火した煙草と取換えて30本分の煙を含む空気約6
0リットルを袋内に送入・充満させた後、袋外の(A)
をクリップで閉じ、2時間放置した後、4枚の板を取り
出し、新鮮な空気の室内で24時間放置した。
【0023】これらの板を、それぞれ、長さが1/4の
上記と同じ新しい袋に入れ、湿度を5%に調節した新鮮
な空気10リットルを、別の新しいダイアフラムポンプ
で送入し、1時間放置後それぞれの袋内の悪臭の程度
を、香料センサ−(相互薬工製の脂質2分子膜型水晶振
動子式のSF225型)のセンサ−151AJを用いて
測定した。ここで悪臭濃度は、煙草の煙と接触させなか
った未塗装の同じ板(参考例5)を清浄な空気の袋に入
れた時を0とした場合の指示値(単位はHz)である。
この値は振動数(Hz)の増加を示し、Hzあたりの悪
臭濃度は、およそ1ng/Hzである。表3で示した板
の汚れは、電池の付いた200倍の直視拡大鏡でヤニの
付着状況を目視観察した。また悪臭の除去性は、煙草の
やにを吸着した各板の全面を精製・脱臭したOR油の5
0%のIPA溶液で浸したポリプロピレン/レ−ヨンの
【0024】
【表2】 実施・参考例(実施例5)(実施例6)(実施例7)(参考例3)(参考例4) 年齢・性別 67・男 82・女 74・男 65・女 76・男 {組成物} OR油 ド−リ油 ホホバ油 クリ−ム クリ−ム {症状と効果} (尿素入) (尿素入) 踵部の角質化 あり あり あり あり あり 15日後 平滑化 改善 改善 変化なし 変化なし 踵部ひびの痛み あり あり あり あり あり 15日後 消滅 改善 改善 変化なし 変化なし 下肢皮膚の痒み あり あり あり あり あり 15日後 消滅 消滅 消滅 変化なし 変化なし {防臭・防汚効果} 体臭増加の自覚 なし 僅か なし 増加を自覚 増加を自覚 皮膚汚れの自覚 なし なし なし 顕著な自覚 顕著な自覚 下肢皮膚の変化 剥離停止 剥離減少 剥離減少 変化なし 変化なし
【0025】
【表3】 実施・参考例 (実施例8)(実施例9)(実施例5)(参考例6) {組成物と塗装量} ホホバ油70%IPA溶液 70g/m2 − − − OR油70%IPA溶液 − 70g/m2 − − {煙草臭との接触} あり あり あり なし {防臭効果} やにによる目視汚染状態 僅かにあり 僅かにあり かなりあり なし 嗅覚による悪臭 僅かにあり 僅かにあり かなり強い なし センサ−示度(Hz) 13 14 133 0 {OR油による清拭効果} やにによる目視汚染状態 なし なし 僅かに変色 − 嗅覚による悪臭 なし なし 僅かにあり − センサ−示度(Hz) 15 18 26 0 混合(50/50)不織布で、できるだけ同一条件にな
るよう清拭し、24時間清浄な空気の屋内で乾燥させて
から、上記センサ−法と嗅覚判定で残存悪臭を比較して
判定した。ここで、ポリプロピレン100%の不織布清
拭した場合よりも、この混合不織布のヤニの吸収がすぐ
れていた。この理由は、IPAに溶解したヒノキ板の表
面に付着した煙草のヤニが、ポリプロピレンよりも親和
性の高いレ−ヨンに多く吸着し、清拭率が向上するため
と推定された。
【0026】実施例11 オレンジラフィ−油50%、月見草5%、スクワレン5
%、IPA39%、1%のクロルヘキシジングルコネ−
ト水溶液よりなる組成物を、入院患者の衣類を専門に洗
うクリ−ニング工場の作業員5人に渡し、一旦手洗い
後、随時手に擦り込むように依頼した。延べ10日間使
用後の報告では、全員顕著な皮膚あれ防止効果を認め、
塗布後の粘着感、皮膚の引きつり感、洗剤などによる脱
脂感や皮膚のあれや起こさないので極めて好評で、更に
衣類に付着した汚物の病原菌による感染防止効果も期待
できるので、継続的な使用を全員が希望した。また園芸
作業後、石鹸による水洗いでは除去できない、手の皮膚
に沈着あるいは染み付いた土や堆肥臭を除去するのに、
この組成物を綿のタオルに浸み込ませて清拭すると、容
易にこれら汚染物が除去できたが、作業前にこの組成物
を擦り込んでおくと、作業後の清拭が更に容易であっ
た。
【0027】実施例12 精製・脱臭したヨウ素価83のオレンジラフィ−油を2
8ml、月見草油を2ml、IPA71ml、及び1P
Aの固有臭を緩和するための賦香剤として2−フェニ−
ルエチルアルコ−エル0.01gよりなる混合液を22
0mlのスプレイノズルの付いた耐圧アルミニウム缶に
封入し、ここに内圧が、5kg/cm2になるようジメ
チルエ−テルを圧入した。この缶を6人の70歳以上の
健康な人と、6人の80歳以上で自宅において介護を受
けている人に提供し、3〜4日に1度の割合で、下肢の
皮膚にスプレイしてから、手で擦り込む試験を依頼した
結果、冬季に著しく剥離脱落したり、踵の皮膚が粗硬化
してひび割れ痛みを感じる症状が著しく軽減し、入浴を
1週間に一度程度に回数を減らしても、体からな悪臭が
感じなくなったという報告を得た。
【0028】
【発明の効果】この発明は、組成物をそのまま、あるい
は、これを含ませた材料により、皮膚、粘膜、毛髪など
の体表や、木質材、家具などに塗布することにより、形
成する薄膜が、組成物の乾燥膜が柔軟で被塗布綿との密
着性が優れていること、乳化剤を含まないこと、全く粘
着感・粘度上昇などがのないこと、主な悪臭や汚物と物
理的・化学的な親和性がないこと、水で成分が溶脱しな
いこと、皮脂膜と共通成分を含むこと、殺菌剤、薬効や
好ましい芳香のある広範囲の物質が添加できることによ
り、皮膚の保護を始め広範囲の分野で、防臭性かつ防汚
性、制菌性のある材料や処理方法を提供する。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】(4)汚物・悪臭・有害気体、有害微生
物、有害微粉塵が充満する空間での作業者の体表の防臭
・防汚:作業前に塗布して置くことにより、生理学的に
有害で、感覚的に嫌悪感を与え、しかも通常の水性の洗
浄や入浴では簡単に洗い落とせない汚染物や悪臭が付
着、しみ込み、沈着するのを防ぎ、かつ作業後、体表に
付着したこれらを、本発明の材料で容易に清拭できるよ
うにしようとする。 (5)すす、農作業や園芸作業後に手指や爪の間に沈着
する粘土や堆肥などの悪臭の沈着防止と清拭:通常の洗
剤やスポンジを用いた水洗浄では、容易に脱落しないす
すや、粘土、悪臭などを、作業前に予め手指に本発明の
組成物を擦り込んでおいて、これらの沈着を防ぎ、作業
後の洗浄が容易となるが、水洗いの代わりに本発明の材
料による清拭で皮膚の荒れを起こさず容易に清拭しよう
する。また更にこの清拭方法を、木材や家具などの防臭
及び/又は防汚や、自動車車体洗浄後の防汚ワックス掛
けと汚れ付着後の汚れ落としにも応用しようとする。 (6)医療での消毒と防汚:注射、点滴、手術後の消毒
は、エチルアルコ−ルの水溶液や水性消毒剤を局所に塗
布し、その乾燥後に絆創膏を貼る方法が採用されている
が、アルコ−ルの乾燥や衣類などとの摩擦のよる薬剤の
脱落、消毒面への汚物との接触による傷口からの病原菌
の侵入に対する感染症防止に対する配慮は必ずしも十分
ではなかった。本発明では、純油性で撥水性の殺菌力の
ある組成物の使用で、このような汚染の危険を防止しよ
うとする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】(10)好ましい香りのある植物油を使用
する場合:古代から化粧油として使用されたオリ−ブ油
は、ヨウ素価が79〜90、またサポニンを除いた精製
椿油はヨウ素価が80〜82で、天然の酸化防止成分を
含み、上記の皮脂成分のスクアレンなどを含むので、そ
のまま皮膚に擦り込む場合は、通常の精製食油やその主
成分のアシルグリセライド類よりも皮膚との親和性と展
延性が非常にすぐれているが、まだ粘着性が大きく、か
つ化学組成上多種類の悪臭や汚物と親和性があることが
欠点である。汚物処理など体表に塗布する場合に、本発
明のワックスエステルにこれら植物油や特定の物質を少
量併用して、両者の相乗効果により、ワックスエステル
のみ使用する場合に不足する皮脂成分を補給しようとす
る。 (11)速乾性・添延性・非粘着性・殺菌性などが同時
に求められる場合:上記のよな欠点がなく、防臭・防汚
性がすぐれた油脂として、炭素数が36から44のワッ
クスエステルで、ヨウ素価が70−100のもの、好ま
しくは80〜90のもの、例えばオレンジラフィ−油、
ドリー油、ホホバ油あるいはこの条件を満たす合成品や
調製品を使用するのが最適である。これらを直接皮膚に
塗布し、少量を念入りに皮膚に擦り込む使用方法が理想
的であるが、患者の介護などでは迅速に広い面積に塗布
することが求められるので、溶剤により稀釈した組成物
の使用が望ましい方法であり、これらを溶解する有機溶
剤も多種類存在する。しかし、速乾性、殺菌性、経皮毒
性、皮膚刺激性、吸入毒性、変異原性、刺激臭などの点
で、最も問題のない溶剤はイソプロピルアルコ−ル(以
下IPAと略記する。)である。IPAは、上記(7)
項に記した貴重な皮脂膜成分に対し大きな溶脱作用を有
し、数分間の皮膚との接触でも悪影響を与えるので、本
発明では、皮脂膜と組成が近い添加剤を注意深く選ぶこ
とにより、このような悪影響を防止しようとする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】(2)本発明の必須成分ワックスエステル
の代表例である、オレンジラッフィ−油(Orange
roughy oil)は、深海魚のヒウチダイ科の魚
類(学名Hoplosthus atianticu
s、Hoplostethusmediterrane
us gllechriati、Hoplosteth
us intermodiusなど)から抽出され、総
炭素数34〜42の不飽和高級アルコ−ルと高級脂肪酸
とが形成する無臭のワックスエステルを約95%、悪臭
の原因となるエイコペンタエン酸やドコサヘキサエン酸
など不飽和脂肪酸のグリセライド、リン脂体やその他の
微量成分を約3%〜5%からなっている。精製脱臭のた
め、アルカリ処理によるリン脂体やガム質除去及び不飽
和アシルグリセロール類のけん化や部分的水素添加、分
子蒸留法、カラム処理などを行い、ヨウ素価を70〜9
0、好ましくは73−89に調節する必要がある。これ
らの処理により純粋なワックスエステルが得られるが、
放置中の自動酸化による悪臭の再発生防止のため、ブチ
ルヒドロキシアニソ−ル、ジブチルヒドロキシアニリ
ン、ノルジヒドログアヤレチン酸、トコフェロ−ルの添
加が有効である。具体的な脱臭・精製法は、例えば特開
昭59−216815号公報、特開平5−117686
号公報あるいは、本出願人が開発した別の方法による。
これらの方法で脱臭・精製したものは化粧品やその添加
物、軟膏基剤として適している。極めて僅かな悪臭の再
発生防止技術が未完成であったが、本発明では、選ばれ
た抗酸化性・植物系の不乾性油の少量混合で、これら魚
油系のワックスエステルの完全な不快臭発生防止や安定
化を得た。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】(6)これらのワックスエステルを溶解
し、殺菌性のある溶剤として、IPA以外にも若干存在
するが、臭気・毒性・皮膚刺激生、溶解性の点から除外
した。また更に本発明では、貴重なワックスエステル成
分が水洗や入浴で大部分が流出し、塗布により粘着感を
与える界面活性剤による乳化によらず、溶解性、低毒
性、低刺激性と低刺激臭、速乾性の点で最適の形態であ
るIPA溶液か無稀釈で使用することにより、石鹸を使
用する入浴でもワックスエステル成分が余り溶脱せず皮
膚に相当量残存できるようにした。 (7)また、織物などに本発明のワックスエステルを均
一に含浸させるには、濃度と粘度を下げる稀釈剤及び殺
菌剤にもIPAを使用し、目的に適した濃度が自由に決
定できるようにした。本発明の材料の量産には2本ロ−
ル型のマングルによる圧搾は含浸に適した方法で、作業
空間に充分な水蒸気を吹き込んで引火や爆発を防止する
ことができる。 (8)しかし本発明のワックスエステルをそのまま使用
する場合は問題ないが、IPA溶液を塗布すると、スク
ワレンなど上記の貴重な皮脂成分を溶出させて乾燥感や
引きつり感を与える欠点がある。そこでスクワレンをな
ど皮脂と多くの共通成分を含有するオリ−ブ油など、上
記のようにヨウ素を130以下に調製した食用植物油脂
類を、20%以下、好ましくは10%以下添加すると、
塗布時の粘着感は若干増すが、このような欠点がなくな
り、かつ例えば80℃〜90℃、80〜90%RHの条
件にて組成物を7日間放置する可速試験でもワックスエ
ステルの自動酸化による経時的な悪臭の発生もよく防止
できることを示し、ワックスエステルのみ使用の場合と
ほとんど同じ防臭・防汚効果と好ましい植物性芳香が得
られる。また塗布する場合、ワックスエステルを増粘
し、かつ粘着感を増加しない添加物としてひまし油、還
元ひまし油、ヒドロキシ脂肪酸などが適している。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】(8)必須成分のワックスエステル成分や
月見草油など若干の植物油は、文献で皮膚病への薬効が
指摘されているが、本発明のIPAは殺菌性がすぐれ、
少量用いても本発明の組成物を殺菌する。更に相溶性を
維持する範囲内で水を添加すると殺菌力が強化される。
またこの水分やIPAの溶解性を利用して、例えばクロ
ルヘキシジングルコネ−トのような、更に強力で持続性
のある汎用殺菌剤を添加すると効果が一層強化される。
その他医薬成分を配合し、体表に塗布すると、塗布部分
は低刺激性で、速やかに乾燥し、入浴時の水分や摩擦で
除去されにくく、絆創膏の使用が不要な殺菌性や薬効も
ある防臭性・防汚性・保湿性・柔軟性・平滑性や撥水性
のある組成物が得られる。
(9)本発明の組成物と類似の目的で使用され
る、乳化剤を含む乳液や軟膏製剤は、一般に粘着感や経
時的に密着不良を生じる。またワセリンや流動パラフィ
ンなどは石油化学工程、あるいは合成あるいは天然ワッ
クスとの混合からから得られ、低ヨウ素価のため皮膚と
の親和性が低く、水分蒸発後に脱落し易く、毒性が疑わ
れる成分混入の可能性も否定できず、本発明の必須成分
のワックスエステルよりも展延性が非常に劣る。同様に
羊毛抽出物のラノリンは、同じ理由で展延性が劣り、汎
用消毒剤のアルコ−ル類との溶解度も低く、牧草に使用
される農薬の混入によるアレルギ−などの皮膚毒性の疑
いも生じているが、自動車用や木質材用塗装剤などの用
途の場合は、好ましい増量剤として20%程度を混合し
て使用できる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】(11)本発明の組成物を,患者の体表に
塗布あるいは、擦り込むために、手のひらや、刷毛、ブ
ラシ、スポンジなどを用いて行えるが、入院患者などの
排便後の清拭には、院内感染防止のために、使い捨ての
紙、織物、不織布などに、本発明の組成物を均一に含浸
させた材料を使用することが望ましい。この目的に適し
た素材は、通常の清拭用の紙や本発明の組成物と親和性
の高いポリプロピレンやポリエステルの不織布などが適
しているが、便など水性の汚物の吸収性の高い紙、レ−
ヨン、綿などの材質も清拭用に適しており、介護者の手
や手袋などへの移行が低減できる。 (12)本発明の組成物を推進剤と共に、耐圧性の金属
缶に封入する場合、缶の材質をアルミニウムとし、組成
物を十分な量のIPAで稀釈し、更に推進剤として特に
ジメチルエ−テ−ルを使用すると、IPAの殺菌力を強
化する水を少量加えても分離せず溶解性を保つので、汎
用性の高い防臭性、防汚性、殺菌性、乾燥性のエアロゾ
ルスプレイが得られる。推進剤としてはジメチルエ−テ
ルが最も毒性が少なく、かつワックスエステル、IPA
及び水の共通溶剤となるので、高濃度、殺菌性、防臭・
防汚性の高い多機能の缶スプレイを得ることができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】実施例12 精製・脱臭したヨウ素価83のオレンジラフィ−油を2
8ml、月見草油を2ml、IPA71ml、及び1P
Aの固有臭を緩和するための賦香剤として2−フェニ−
ルエチルアルコ−エル0.01gよりなる混合液を22
0mlのスプレイノズルの付いた耐圧アルミニウム缶に
封入し、ここに内圧が、5kg/cm2になるようジメ
チルエ−テルを圧入した。この缶を6人の70歳以上の
健康な人と、6人の80歳以上で自宅において介護を受
けている人に提供し、3〜4日に1度の割合で、下肢の
皮膚にスプレイしてから、手で擦り込む試験を依頼した
結果、冬季に著しく剥離脱落したり、踵の皮膚が粗硬化
してひび割れ痛みを感じる症状が著しく軽減し、入浴を
1週間に一度程度に回数を減らしても、体からの悪臭が
感じなくなったという報告を得た。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】
【発明の効果】この発明は、組成物をそのまま、あるい
は、これを含ませた材料により、皮膚、粘膜、毛髪など
の体表や、木質材、家具などに塗布することにより、形
成する薄膜が、組成物の乾燥膜が柔軟で被塗布綿との密
着性が優れていること、乳化剤を含まないこと、全く粘
着感・粘度上昇などがないこと、主な悪臭や汚物と物理
的・化学的な親和性がないこと、水で成分が溶脱しない
こと、皮脂膜と共通成分を含むこと、殺菌剤、薬効や好
ましい芳香のある広範囲の物質が添加できることによ
り、皮膚の保護を始め広範囲の分野で、防臭性かつ防汚
性、制菌性のある材料や処理方法を提供する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】いずれもヨウ素価が70〜100、炭素数
    が36〜64のワックスエステルであって、(a)炭素
    数が18から22の高級脂肪酸と高級アルコ−ルとが脱
    水結合した構造を有し、総炭素数が36から44のエス
    テル、(b)炭素数が18〜24の1,2−ジオ−ル又
    は2,3−ジオ−ルに炭素数10〜20の脂肪酸がエス
    テル結合したジオ−ルリピド、(c)プロパンジオ−ル
    又はエタンジオ−ルに炭素数10〜20の脂肪酸が2分
    子結合した炭素数が22〜43のジエステルからなる群
    から選ばれる1種類以上を必須成分とし、界面活性剤を
    含まない防臭性かつ防汚性組成物。
  2. 【請求項2】さらに(A)スクワレン、スクワラン、コ
    レストロ−ル、メチレンコレストロ−ル、コレストロ−
    ルエステル、トリアシルグリセロール、ジアシルグリセ
    ロール、モノアシルグリセロール、(B)いずれもヨウ
    素価が130以下のオリ−ブ油、椿油、綿実油、ごま
    油、しそ油、アボガド油、小麦胚芽油、大風子油、コ−
    ン油、こめぬか油、けし油、茶油、サル脂、ぶどう種子
    油、落花生油、からし油、かや油、月見草油、ひまし
    油、還元ひまし油、ヒドロキシ脂肪酸、亜麻ろう、カル
    ナバワックス、キャンデリアワックス、みつろう、ワセ
    リン、ラノリン、(C)ブチルヒドロキシアニソ−ル、
    ジブチルヒドロキシトルエン、ノルジヒドログアヤレチ
    ン酸、トコフェロ−ル、(D)医薬品、(E)イソプロ
    ピルアルコール及び/又は水からなる群から選ばれる1
    種以上を合計で20%以下含有し、かつヨウ素価が10
    0以下であることを特徴とする請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】紙、木質材、織物、不織布、スポンジのい
    ずれか1種に請求項1又は2記載の組成物を塗布又は含
    ませてなる材料。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項記載の組成物
    を、イソプロピルアルコ−ル、炭酸ガス、ジメチ−ルエ
    −テル、液化石油ガス、ブタンガスの1種以上を推進剤
    として、エアロゾル噴出用ノズルを備えた耐圧金属缶に
    封入してなる材料。
JP4153397A 1997-02-10 1997-02-10 防臭性かつ防汚性組成物及びこれを含ませた材料 Pending JPH10219232A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7095699B2 (en) 2002-04-24 2006-08-22 Sony Corporation Detection apparatus, detection method and electron beam irradiation apparatus
EP1724309A1 (en) * 2005-03-04 2006-11-22 Cornelis Boon Composition comprising a polyoxyethylene fluoro or siloxane surfactant

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US7095699B2 (en) 2002-04-24 2006-08-22 Sony Corporation Detection apparatus, detection method and electron beam irradiation apparatus
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