JPH10218637A - 抗菌・抗かび性ガラス及びそのガラスを含有する樹脂組成物 - Google Patents

抗菌・抗かび性ガラス及びそのガラスを含有する樹脂組成物

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JPH10218637A
JPH10218637A JP1886497A JP1886497A JPH10218637A JP H10218637 A JPH10218637 A JP H10218637A JP 1886497 A JP1886497 A JP 1886497A JP 1886497 A JP1886497 A JP 1886497A JP H10218637 A JPH10218637 A JP H10218637A
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resin
glass
antibacterial
weight
antifungal
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JP1886497A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Matsuoka
博 松岡
Hidekazu Tanaka
秀和 田中
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Glass Fiber Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2204/00Glasses, glazes or enamels with special properties
    • C03C2204/02Antibacterial glass, glaze or enamel

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  • Glass Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗菌性と抗かび性を併せ持つガラス、並びに
そのガラスを含有し、抗菌性と抗かび性を発揮しつつ、
抗菌性を発揮する銀による樹脂の変色を抑制できる前記
ガラスを含有する樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 その組成中に、酸化銅を1〜5重量%、
酸化銀を0.1〜3重量%含むガラスを製造する。この
ガラスは、水と接触した場合、銅及び銀等が水に対して
溶出可能である。銅は、優れた抗かび性を発揮し、銀
は、優れた抗菌性を発揮する。このガラスを樹脂に含有
させ、抗菌性と抗かび性を併せ持ち、かつ銀による樹脂
の変色を抑制できる樹脂組成物を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、菌の増殖を抑制
し、かつ菌を減少させる性質(以後、抗菌性という)
と、かびの増殖を抑制し、かつかびを減少させる性質
(以後、抗かび性という)を併せ持つガラス、及び当該
ガラスを含有した樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】銀又は銀イオン及び銅又は銅イオンは、
接触した菌を破壊する性質をもつことが以前から知られ
ている。この性質を利用して、何らかの担体に銀又は銅
を保持させ、必要時に銀、銅又はそれらのイオンとして
溶出させる技術が、これまでに開発されている。
【0003】例えば、ゼオライト,アパタイト等に銀を
担持させたもの、又はガラスに銀を含有させたもの(特
開平6−219771号公報)などの無機系抗菌剤が挙
げられる。
【0004】上記無機系抗菌剤は、通常はフレーク又は
粉末の状態で熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂と混ぜ合わ
されて使用されたり、また抗菌加工が必要なところ、主
に製品の表面に直接吹き付けられたり、接着されたりし
て使用される。これらの抗菌性樹脂製品や抗菌加工が施
された製品の表面に水が付着すると、無機系抗菌剤中の
銀がそれ単体、又はそのイオンとして水分中に徐々に溶
出し、当該製品の表面に銀又は銀イオンが、存在するよ
うになる。この結果、当該製品の表面は、付着した菌に
対し抗菌性を示す。
【0005】しかし、当該製品は、かびに対して抗かび
性を余り示さない。これは、銀又は銀イオン自体が抗か
び性を余り強く示さないことが原因である。上記無機系
抗菌剤に抗菌性と共に抗かび性をも発揮させるには、銀
自体の弱い抗かび性を補うために、この無機系防菌剤
は、銀を大量に含有する必要がある。特に、無機系抗菌
剤の中でもガラスの場合は、その組成において酸化銀を
3重量%以上含有する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガラス
の組成において、酸化銀が3重量%以上含まれる様にな
ると、以下の問題が新たに発生する。すなわち、当該ガ
ラスを使用した製品が水と接触した場合に、このガラス
から水分中へ溶け出す銀又は銀イオンの量が多い為に、
製品の表面上に銀及び酸化銀が析出し、並びに銀イオン
が製品特に樹脂と反応してしまい、製品の外観を変色さ
せてしまうようになる。また、銀自体が高価なものであ
るため、製造コストが高くなってしまう。
【0007】上記銀による新たな問題を回避するため
に、銀を使用しない、すなわちアンモニア又はアミンを
イオン交換により担持させた抗菌剤が開発されている
(特開平1−24860号公報)。しかし、当該抗菌剤
は、抗菌性及び抗かび性が共に前記銀含有の無機系抗菌
剤よりも弱く実用的でない。
【0008】この発明は、以上のような従来技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、抗菌性と抗かび性を併せ持つガラスと、
当該ガラスを含有した場合に、抗菌性及び抗かび性を発
揮しつつ、外観変色を抑制できる樹脂組成物を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明の抗菌・抗かび性ガラス
は、酸化銅(CuO)を1〜5重量%及び酸化銀(Ag
2 O)を0.1〜3重量%含有し、水に溶出可能なもの
である。
【0010】請求項2に記載の発明の抗菌・抗かび性ガ
ラスは、請求項1に記載の発明において、ガラスの組成
が、酸化ケイ素(SiO2 ):25〜60重量%、酸化
ホウ素(B2 3 ):15〜60重量%、酸化アルミニ
ウム(Al2 3 ):0〜20重量%、R2O: 8〜
30重量%(Rは、Li、Na及びKからなる群より選
ばれた少なくとも1つである)、R’O:0〜20重量
%(R’は、Ca、Mg、Zn及びBaからなる群より
選ばれた少なくとも1つである)、酸化銅(CuO):
1〜5重量%及び酸化銀(Ag2O):0.1〜3重量
%の範囲内であるものである。
【0011】請求項3に記載の発明の抗菌・抗かび性ガ
ラスは、請求項1又は請求項2に記載の発明において、
平均粒径が1〜50μmの粉体であるものである。請求
項4に記載の発明の抗菌・抗かび性樹脂組成物は、熱可
塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ゴム又はエラストマーから選
ばれた少なくとも1つに、請求項1〜3のいずれか1項
に記載の抗菌・抗かび性ガラスを含有させたものであ
る。
【0012】請求項5に記載の発明の抗菌・抗かび性樹
脂組成物は、請求項4に記載の発明において、熱可塑性
樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、
ポリアセタ−ル、ポリビニルアルコ−ル、ポリカ−ボネ
−ト、アクリル樹脂、フッ素樹脂、アクリロニトリル・
ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)、アク
リロニトリル・スチレン共重合樹脂(AS樹脂)、ウレ
タン樹脂又はエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA
樹脂)であり、熱硬化性樹脂が、不飽和ポリエステル、
シリコ−ン樹脂、変性シリコ−ン樹脂、フェノ−ル樹
脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂又はエポキシ樹脂であ
り、エラストマーが、ポリウレタンエラストマ−又はポ
リエステルエラストマ−であるものである。
【0013】請求項6に記載の発明の抗菌・抗かび性樹
脂組成物は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の抗菌
・抗かび性ガラスを、0.1〜10重量%の比率で請求
項4又は請求項5に記載の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂、ゴム又はエラストマーに含有させたものである。
【0014】請求項7に記載の発明の抗菌・抗かび性樹
脂組成物は、請求項4〜6のいずれか1項に記載の発明
において、強化材として無機繊維を含有させたものであ
る。請求項8に記載の発明の抗菌・抗かび性樹脂組成物
は、請求項7に記載の発明において、無機繊維がガラス
繊維であるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て詳細に説明する。先ず、抗菌・抗かび性ガラスについ
て説明する。この抗菌・抗かび性ガラスは、水に溶出可
能なものであって、酸化銅を1〜5重量%及び酸化銀を
0.1〜3重量%含有するものである。また、当該ガラ
スの組成には、酸化銅及び酸化銀以外にガラスを形成す
るために、酸化ケイ素等が含有される。
【0016】酸化銅又は酸化銀は、ガラスに抗菌性と抗
かび性を付与する。酸化銅と酸化銀がガラスの組成に両
方含まれていることが、最も重要な点である。前述のよ
うに、酸化銅と酸化銀を含有するガラスは、水との接触
により、銅又は銅イオン及び銀又は銀イオンを水分中へ
と溶出する。当該溶出された銅又は銅イオンは、抗かび
性に優れており、一方溶出された銀又は銀イオンは、抗
菌性に優れている。
【0017】従来の技術の様に、銀又は銀イオンだけで
抗菌性と防かび性の両方の機能を発揮させるには、ガラ
スの組成において酸化銀を3重量%より多く含有させな
ければならない。しかし、酸化銀を3重量%より多くす
ると、当該ガラスの含有された製品の表面が変色する不
具合が発生する。
【0018】この不具合点を除去するために、ガラスの
組成に酸化銅を導入する。酸化銅と酸化銀の両方を併用
することにより、抗菌性及び抗かび性に優れたガラスと
それを含有する樹脂組成物が初めて得られる。また、当
該樹脂組成物は、外観変色を抑えることができる。
【0019】ここで、ガラスの組成において、酸化銅の
含有量は1〜5重量%、好ましくは2〜5重量%、更に
好ましくは3〜5重量%である。酸化銅が1重量%未満
では、抗かび性が不充分であり、また5重量%より多く
なるとガラスの溶解が困難となる不具合点が新たに発生
する。
【0020】同様に、酸化銀の含有量は0.1〜3重量
%であって、好ましくは0.5〜3重量%、更に好まし
くは0.5〜2重量%である。酸化銀が0.1重量%未
満では抗菌性能が不充分であり、反対に3重量%より多
くなると前述のような製品の外観変色の問題が発生す
る。
【0021】前述の水に溶出可能とは、銅、銀、R(L
i、Na又はKである)、R’(Ca、Mg、Zn又は
Baである)又はアルミニウムが、水分中に溶け出すこ
とをいう。当該溶出可能な成分の含有量は、特に限定さ
れないが、当該ガラスを水に長時間(500時間以上)
浸漬後その重量減少率でいえば、好ましくは3〜15重
量%、更に好ましくは5〜10重量%である。
【0022】ガラスの組成は、酸化ケイ素(SiO2
を25〜60重量%、酸化ホウ素(B2 3 )を15〜
60重量%、酸化アルミニウム(Al2 3 )を0〜2
0重量%、R2 Oを8〜30重量%(Rは、Li,Na
及びKからなる群より選ばれた少なくとも1つであ
る)、R’Oを0〜20重量%(R’は、Ca、Mg、
Zn及びBaからなる群より選ばれた少なくとも1つで
ある)、酸化銅(CuO)を1〜5重量%及び酸化銀
(Ag2 O)を0.1〜3%であることが好ましい。
【0023】上記のガラスの組成範囲が好ましいのは、
以下の理由による。酸化ケイ素は、ガラスの骨格をなす
ものであって、その含有量は25〜60重量%,好まし
くは25〜55重量%である。酸化ケイ素の含有量が2
5重量%未満の場合は、ガラスの骨格が不十分となり、
当該ガラス中の水に溶出可能な成分の水分中への溶出を
抑制することができなくなる。この場合、当該ガラスが
水に接触すると、銅及び銀の水分中への溶出が一気に起
き、抗菌性又は抗かび性を発揮できる期間は極端に短く
なる。その結果、これを含有する製品等は、抗菌性又は
抗かび性を発揮できる期間が極端に短くなり、かつ銀又
は銀イオンが一気に溶出するので、製品の外観が変色す
る。反対に、酸化ケイ素の含有量が60重量%より多い
場合は、ガラスの骨格が必要以上に強固なものとなり、
銀又は銅の水への溶出を抑制し過ぎる。この結果、当該
ガラス及びそれを含有した製品は、抗菌性及び抗かび性
を発揮できなくなる。
【0024】酸化ホウ素は、水に溶出可能な成分の溶出
を促進する働きをすると考えられている。すなわち、酸
化ホウ素は、水に溶出可能な成分に対して、酸化ケイ素
とは反対の作用をする。
【0025】酸化ホウ素の含有量は15〜60重量%で
あって、好ましくは30〜45重量%である。その含有
量が15重量%未満の場合は、水への銅及び銀の溶出が
少なくなり過ぎる。この結果、酸化ケイ素の含有量が6
0重量%より多い場合と同様に、抗菌性及び抗かび性が
発揮されなくなる。反対に、酸化ホウ素の含有量が60
重量%より多い場合は、水への銅及び銀の溶出が一気に
起こり、酸化ケイ素の含有量が25重量%未満の場合と
同様の結果となる。
【0026】酸化アルミニウムは、必須成分ではない
が、水に溶出可能な成分の溶出する量の微調整に寄与す
るものである。酸化アルミニウムの含有量は、0〜20
重量%であって、好ましくは1〜10重量%である。酸
化アルミニウムの含有量が20重量%より多い場合は、
溶出可能な成分の溶出量が少なくなり過ぎる。この結
果、当該ガラスを含有した製品は、抗菌性又は抗かび性
が弱くなる。また、酸化アルミニウムには、ガラスの溶
融温度を高くする性質があるため、その含有量が多いと
ガラスの溶融が困難となる。
【0027】R2 O(Rは、Li 、Na又はKである)
は、ガラス原料を溶融する際に、溶融を促進し、かつ溶
解(ガラスを均質にする)を促す物質である。酸化リチ
ウム(Li2 O)、酸化ナトリウム(Na2 O)又は酸
化カリウム(K2 O)は、1種類で使用しても良く、ま
た、2種類、3種類を混合して使用しても良い。
【0028】このR2 Oの含有量は8〜30重量%であ
り、好ましくは10〜20重量%である。R2 Oの含有
量が8重量%未満の場合は、溶融及び溶解を促進する効
果が弱くなり、ガラス原料が溶け難く、かつ混ざり難く
なる。反対に、当該含有量が30重量%より多い場合、
溶融及び溶解を促進する効果は8〜30重量%の場合と
比べて変わらない。しかし、溶融後冷却固化したガラス
において当該Rは、水に溶解可能な成分である。よっ
て、この場合に当該ガラスが水に接触すると、大量のR
が水分中へ溶出していくこととなる。当該Rの水への溶
出量が多くなると、それに伴って水分中への銅及び銀の
溶出量が増加する。その結果、当該ガラスが水と接触し
た場合、銅及び銀を一気に溶出する様になってしまう。
これまでも述べたように、銅及び銀が一気に溶出されれ
ば、抗菌性及び抗かび性の持続時間が極端に短くなり、
かつ製品を変色させ、外観を悪化させてしまう。
【0029】R’O(R’は、Ca、Mg、Zn又はB
aである)は、必須成分ではないが、上記R2 Oと同様
に、ガラスの溶融と溶解を促進するものである。また、
当該R’は、水に溶解可能であり、その他の性質も上記
Rと良く似ている。
【0030】酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシ
ウム(MgO)、酸化亜鉛(ZnO)及び酸化バリウム
(BaO)は、1種類で使用しても良く、また、2種類
以上を混合して使用しても良い。ガラス原料中の当該
R’Oの含有量は0〜20重量%であって、好ましくは
0〜10重量%である。当該R’Oの含有量が20重量
%より多くなると、R2 Oと同様に、水分中へのR’の
溶出量が多くなる。その結果、抗菌性及び抗かび性の持
続期間が極端に短くなり、かつ製品を変色させ、外観を
悪化させてしまうこととなる。
【0031】上述したガラスの形態は、特に限定されな
いが、繊維状、織物状、フェルト状、チップ状、フイル
ム状、フレーク状又は粉末状等が挙げられる。これら形
態の中でも、抗菌性・抗かび性を発揮し易いのは、フレ
ーク状又は粉末状である。なぜなら、当該ガラスが水と
接触し、銅及び銀が水分中へ溶出することにより始め
て、抗菌性・抗かび性は発揮される。よって、同じ質量
ならば、当該ガラスの水と接触する面積が大きいほど、
銅及び銀が効率よく水分中へ溶出することになる。この
ことから、抗菌・抗かび性ガラスの形態は、フレーク状
及び粉末状が好適であるといえる。
【0032】上記のガラスの粉末は、下記の樹脂等に配
合されたり、成形後の樹脂成形体の表面に何らかの方法
で付着させられたりして使用される。ガラス粉末の粒度
は、平均粒径が1〜50μm、好ましくは5〜25μm
である。平均粒径が50μmより大きいと、ガラスの粉
末は、下記に示したような樹脂に配合した場合に均一拡
散が困難になる。また、反対に平均粒径を1μmより小
さくしても、特別な効果は発生せず、粉砕にただ余分な
時間を要するだけである。
【0033】また、フレーク状のガラス(以下、ガラス
フレークとする)は、一般に強化材として樹脂等に配合
されたり、また塗装膜の強化材として塗料の中に含有さ
れたりする。強化材として使用されるガラスフレークの
大きさは、樹脂又は塗料等に均一に撹拌されなければな
らないことから、長径10〜1000μm、厚み1〜1
0μmのものが好適である。ガラスフレークの大きさが
上記適正範囲よりも大きい又は厚い場合は、樹脂又は塗
料等での均一撹拌が困難となり、適正範囲より小さいと
き又は薄い場合は、強化材としての機能を発揮し得な
い。
【0034】よって、ガラスフレークを抗菌・抗かび性
ガラスで作成すれば、強化材と抗菌・抗かび剤としての
2つの役割が両立できる。次に、熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂、ゴム又はエラストマー(以下、これらを纏めて
樹脂という)から選ばれた少なくとも1種に、前記のガ
ラスを含有させた抗菌・抗かび性樹脂組成物について説
明する。
【0035】この抗菌・抗かび性樹脂組成物は、上述の
抗菌性と抗かび性を併せ持ったガラスを樹脂全体に均一
に配合したもの、又は樹脂の成形後に必要な個所に当該
ガラスを付着させたものである。
【0036】この樹脂組成物において、付着とは、何ら
かの形で当該ガラスが樹脂成形体の表面にのみ被覆され
て存在することをいう。配合とは、樹脂成形体の表面の
みならず内部にも均一に当該ガラスが存在することをい
う。更に、含有とは、前記付着と配合をどちらも含む概
念である。
【0037】樹脂に抗菌・抗かび性ガラスを配合する方
法は、特に限定されないが、通常は樹脂に熱又は熱と圧
力をかけ樹脂の粘度を下げた状態で、当該ガラスを混入
させ、強制撹拌する方法が採用されている。また、樹脂
成形体に前記ガラスを付着させる方法は、特に限定され
ないが、通常は樹脂成形体の表面に当該ガラスを接触さ
せて、ガラスの上からローラ又は型などを押し付ける機
械的圧力による方法、又は樹脂成形体の表面に塗装する
際の塗料に当該ガラスを混入させ、塗装膜とする方法な
どが挙げられる。
【0038】熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリアミド、ポリアセタ−ル、ポリビニ
ルアルコ−ル、ポリカ−ボネ−ト、アクリル樹脂、フッ
素樹脂、ABS共重合樹脂、AS共重合樹脂、ウレタン
樹脂又はEVA共重合樹脂が好ましい。熱硬化性樹脂と
しては、不飽和ポリエステル、シリコ−ン樹脂、変性シ
リコ−ン樹脂、フェノ−ル樹脂、ユリア樹脂、メラミン
樹脂又はエポキシ樹脂が好ましい。ゴムは、天然ゴム又
は合成ゴムのいずれでも良い。エラストマーとしては、
ポリウレタンエラストマ−又はポリエステルエラストマ
−が好ましい。これらの樹脂は、抗菌・抗かび性ガラス
から溶出する成分、すなわち銅、銀、ナトリウム、カル
シウム及びこれらのイオン等と比較的反応し難い性質を
有する。よって、樹脂の外観変化が、起こり難く、かつ
抗菌性及び抗かび性が滅殺されない。また、上記樹脂の
中でも、不飽和ポリエステル、ポリ塩化ビニル、アクリ
ル樹脂、ABS樹脂又はフェノール樹脂は、使用用途の
広さ、価格の安さ等からこの発明の樹脂として更に好ま
しい。
【0039】前記樹脂組成物における抗菌・抗かび性ガ
ラスの含有量は、0.1〜10重量%であり、好ましく
は1〜5重量%である。当該ガラスの含有量が0.1重
量%未満であると、当該樹脂中に配合された場合に、抗
菌性と抗かび性が発揮されなくなってしまう。反対に、
その含有量が10重量%より多い場合、抗菌性及び抗か
び性は、0.1〜10重量%の場合と変わらない。しか
し、抗菌・抗かび性ガラスは一般に高価であるため、樹
脂組成物の製造コストが高くなってしまう。
【0040】次に、抗菌・抗かび性樹脂組成物に強化材
を含有させる場合について説明する。樹脂は、元々強度
が低く、曲げや引っ張りなどの外部からの力に対して変
形、割れ又は断裂等を容易に引き起こす。そのため従来
から、樹脂に強化材を含有させることが広く一般に行わ
れてきた。
【0041】樹脂に含有させる強化材としては、有機繊
維、無機繊維、金属繊維、前記繊維の織物、前記繊維の
フェルト(不織布)、無機及び金属のフレーク又は無機
及び金属のチップ等が挙げられる。この中でも無機繊維
は、一般に化学的に安定で、強度が高く、また広く市場
に出回っているので入手し易く、かつ安価である。これ
らの理由で、樹脂の強化材として、無機繊維が現在広く
用いられている。
【0042】上記無機繊維の形態は、特に限定されない
が、繊維状に限らず織物、フェルト、チョップドストラ
ンド(繊維を適当な長さで切断したもの、通常は1〜5
0mmである)又はスライバー等が挙げられる。
【0043】抗菌・抗かび性樹脂組成物に強化材として
含有される無機繊維の種類は、特に限定されないが、通
常は炭素繊維又はガラス繊維ある。特に、ガラス繊維
は、古くから樹脂の強化材として使用されてきた歴史が
あるので、樹脂との接着等の問題の解決が他の無機繊維
に比べて容易である。
【0044】以上のように、この実施形態によれば、次
のような効果が発揮される。 (1)その組成において、酸化銅と酸化銀を両方含むこ
とにより、ガラスは、抗菌性と抗かび性を併せ持つこと
ができる。
【0045】(2)抗菌性と抗かび性を共有するガラス
を含有することにより、樹脂組成物は、抗菌性と抗かび
性を効果的に発揮できる。 (3)ガラスの組成を適正範囲に調整することにより、
当該ガラス及びそのガラスを含有する樹脂組成物は、水
と接触した場合に、銅及び銀等の水への溶出量を最適化
することができる。
【0046】(4)抗かび性に有効な銅を使用すること
により、高価な銀の使用量が抑えられ、上記ガラスの製
造コストを引き下げることができる。 (5)ガラス中の銀の使用量が抑えられることにより、
当該ガラスを含有した製品の外観変色を抑えることがで
きる。
【0047】(6)上記ガラスの粒径を1〜50μmに
することにより、樹脂組成物に配合した場合に、当該ガ
ラスの均一分散が容易になる。 (7)樹脂組成物にガラス繊維などの無機繊維を含有す
ることにより、この無機繊維が強化材としての機能を発
現し、曲げ又は引っ張り等の応力に対する強い抵抗力を
発揮させることが出来る。
【0048】
【実施例】以下に、この発明に関して行った実施例、比
較例の判定方法と判定基準について述べる。
【0049】(1)樹脂組成物の抗菌・抗かび性判定 (a)使用する菌株の種類 (イ)細菌 大腸菌 :IFO3301 黄色ブドウ球菌:IFO12732 (ロ)かび アスペルギウス ニジェール(Aspergillus
niger) ペニシリウム(Penicillium) キトミウム(Chaetomium) グリオクラデュウム(Gliocladium) オレオバスデュウム(Aureobasidium) (b)判定方法 (イ)抗菌性の判定 銀等無機抗菌剤研究会制定 ”抗菌加工製品の抗菌試験法I (1995年版)” (ロ)抗かび性の判定 ASTM G−21−90 (2)樹脂組成物の変色判定 抗菌・抗かび性ガラスを添加しない樹脂成形体と抗菌・
抗かび性ガラスを添加した樹脂成形体の色差(△E)を
測色色差計(日本電色工業株式会社製Z−1001DP
型)で測定し、次式に従って変色性を算出した。
【0050】△E1 =△E* −△EX ここで、△E1 :ガラス粉末添加による樹脂成形体の変
色、△E* :ガラス粉末添加の樹脂成形体の色差、△E
* :ガラス粉末無添加の樹脂成形体の色差である。
【0051】(3)判定基準 以下に、上記の判定方法による結果の判定基準につい
て、記載する。ここで抗菌性判定基準のND及びlog B
とは、”抗菌加工製品の抗菌試験法I (1995年
版)”による試験結果において、ND:培養後の生菌数
が0、log B:培養後の生菌数を常用対数で示した値を
表す。
【0052】
【表1】
【0053】また、表1の抗かび性における区分0〜4
の判定は、ASTMG−21に従い、表2の通りであ
る。
【0054】
【表2】
【0055】以下、実施例及び比較例により、この発明
を更に具体的に説明する。 (実施例1)ガラスの原料は、電気炉で1100〜13
00℃に加熱されて、2時間溶融状態におかれた。その
後冷却固化したガラスは、ボ−ルミルで粒径5〜15μ
m(平均粒径10μm)の粉末状に粉砕された。
【0056】ガラスの組成は、SiO2 :35重量%、
2 3 :45重量%、Na2 O:14重量%、Cu
O:5重量%、Ag2 O:1重量%であった。このガラ
ス粉末は、1重量%の割合で市販のABS樹脂と配合さ
れた。前記ガラス配合ABS樹脂は、スクリュウ径50
mmφの単軸押出し機(田辺プラスチック機械株式会社製
VS50−28V型、シリンダ−温度220℃)で混練
り押出された後、水冷され、ペレット状に加工された。
この樹脂ペレットは、80℃で24時間乾燥された後、
射出成形機(株式会社日本製鋼所製N70BII型、シリ
ンダ−温度220℃、金型温度50℃)を用いて射出成
形して、60mm×60mm×3mmの平板状の樹脂成形体と
された。
【0057】この樹脂成形体は、上記の(1)樹脂組成
物の抗菌・抗かび性判定及び(2)樹脂組成物の変色判
定の手段を用いて試験された。この試験の結果は、上記
(3)判定基準に基づいて判定された。
【0058】実施例1〜実施例4の結果及び判定を、下
記の表3に示す。 (実施例2)実施例1と同様の方法で、ガラス粉末を得
た。
【0059】ガラスの組成は、Si O2 :43重量%、
2 3 :40重量%、Na2 O:10重量%、Cu
O:5重量%、Ag2 O:2重量%であった。このガラ
ス粉末は、1重量%の割合で市販のABS樹脂と配合さ
れた。
【0060】その後の工程は、実施例1と同様である。 (実施例3)実施例1と同様の方法で、ガラス粉末を得
た。
【0061】ガラスの組成は、SiO2 :37重量%、
2 3 :45重量%、Na2 O:14.5重量%、C
uO:3重量%、Ag2 O:0.5重量%であった。こ
のガラス粉末は、2重量%の割合で市販のABS樹脂と
配合された。
【0062】その後の工程は、実施例1と同様である。 (実施例4)実施例1と同様の方法でガラス粉末を得
た。
【0063】ガラス原料の組成は、SiO2 :39重量
%、B2 3 :40重量%、Na2O:17重量%、C
uO:3重量%、Ag2 O:1重量%であった。このガ
ラス粉末は、3重量%の割合で市販のABS樹脂と配合
された。
【0064】その後の工程は、実施例1と同様である。 (比較例1)実施例1と同様の方法で、ガラス粉末を得
た。
【0065】ガラスの組成は、SiO2 :38重量%、
2 3 :45重量%、Na2 O:14重量%、Ag2
O:3重量%であった。このガラス粉末は、1重量%の
割合で市販のABS樹脂と配合された。
【0066】その後の工程は、実施例1と同様である。
比較例1〜比較例3の結果と判定を、下記の表4に示
す。 (比較例2)実施例1と同様の方法で、ガラス粉末を得
た。
【0067】ガラスの組成は、SiO2 :30重量%、
2 3 :50重量%、Na2 O:10重量%、Cu
O:5重量%、Ag2 O:5重量%であった。このガラ
ス粉末は、1重量%の割合で市販のABS樹脂と配合さ
れた。
【0068】その後の工程は、実施例1と同様である。 (比較例3)実施例1と同様の方法で、ガラス粉末を得
た。
【0069】ガラスの組成は、SiO2 :35重量%、
2 3 :45重量%、Na2 O:10重量%、Cu
O:10重量%であった。このガラス粉末は、3重量%
の割合で市販のABS樹脂と配合された。
【0070】その後の工程は、実施例1と同様である。
【0071】
【表3】
【0072】
【表4】
【0073】上記実施例1〜4の結果及び判定より、抗
菌性、抗かび性及び製品の変色について、この発明の範
囲内においては、良好に効果を発揮できた。これに対し
比較例1では、抗かび性が不良であった。比較例1は、
ガラスの組成に酸化銅を含まずかつ酸化銀を3重量%含
んでいることから、この発明の範囲とは酸化銅を含まな
い点が異なる。このことより、酸化銅無しで抗かび性を
発揮することは難しいことが解る。
【0074】次に、比較例2では、製品の変色が発生し
た。比較例2は、ガラスの組成に酸化銅を5重量%含み
かつ酸化銀も5重量%含むことから、この発明の範囲と
は、酸化銀の範囲が3重量%より多い点で相違する。こ
のことから、ガラス原料における酸化銀の含有量が3重
量%より多くなると、製品の外観変色が発生することが
解る。
【0075】次に、比較例3では、抗菌性が不良であっ
た。比較例3は、ガラスの組成において酸化銅を10重
量%含みかつ酸化銀を含まないことから、この発明の範
囲とは、酸化銅の含有量が多いこと及び酸化銀を含まな
いことで相違する。このことから、ガラスの組成におい
て、酸化銅を多く含んでも、抗菌性には余り効果的でな
いことが解る。
【0076】なお、この実施形態を次のように変更して
具現化することも可能である。 (a)ガラスの組成に酸化銅を1〜5重量%及び酸化銀
を0.1〜3重量%含有し、水に溶出可能な抗菌・抗か
び性ガラスを、長径10〜1000μm、厚さ1〜10
μmのフレーク状とし、このガラスを樹脂組成物に配合
する。または、樹脂成形体等の表面に塗装する際の塗料
にこのガラスを配合し、抗菌性と抗かび性を有する被膜
を形成させる。
【0077】さらに、前記実施形態から把握される技術
思想について以下に記載する。 (1)ガラスの形態は、長径が10〜1000μm、厚
さが1〜10μmのフレーク状である請求項1又は2に
記載の抗菌・抗かび性ガラス。
【0078】このガラスフレークを樹脂組成物に配合さ
せた場合、抗菌性と抗かび性を発揮しつつ、請求項7又
は請求項8で述べたような強化材を別途必要とせずに、
変形や外部応力に強い樹脂組成物を得ることができる。
【0079】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発
明の抗菌・抗かび性ガラスによれば、ガラスの組成に酸
化銅と酸化銀を含有することにより、抗菌性と抗かび性
を併せて発揮できると共に、製造コストを低く抑え、か
つ樹脂に配合した場合に樹脂成形体等の製品の外観変色
を抑制することができる。
【0080】請求項2に記載の発明の抗菌・抗かび性ガ
ラスによれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、水
分中に溶出可能な成分の溶出量を調節でき、抗菌性及び
抗かび性を最適に発揮することができる。
【0081】請求項3に記載の発明の抗菌・抗かび性ガ
ラスによれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効
果に加え、当該ガラスは、樹脂に配合された場合に、よ
り均一に拡散される。
【0082】請求項4に記載の発明の抗菌・抗かび性樹
脂組成物によれば、抗菌性及び抗かび性を効果的に発揮
しつつ、当該樹脂組成物の表面の変色を抑制することが
できる。
【0083】請求項5に記載の発明の抗菌・抗かび性樹
脂組成物によれば、請求項4に記載の発明の効果に加
え、抗菌性及び抗かび性を良好に発揮させることができ
る。請求項6に記載の発明の抗菌・抗かび性樹脂組成物
によれば、請求項4又は請求項5に記載の発明の効果に
加え、上記抗菌・抗かび性ガラスを好適範囲内で上記樹
脂と配合することにより、抗菌性と抗かび性を確実に発
揮させることができる。
【0084】請求項7に記載の発明の抗菌・抗かび性樹
脂組成物によれば、請求項4〜6に記載の発明の効果に
加え、曲げ又は引っ張り等の外部応力に対して強い抵抗
力を得ることができる。
【0085】請求項8に記載の発明の抗菌・抗かび性樹
脂組成物によれば、請求項7に記載の発明の効果に加
え、製造コストが低く、かつ入手し易い材料を用いるこ
とができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化銅(CuO)を1〜5重量%及び酸
    化銀(Ag2 O)を0.1〜3重量%含有し、水に溶出
    可能である抗菌・抗かび性ガラス。
  2. 【請求項2】 その組成が、 酸化ケイ素(Si O2 ): 25〜60 重量%、 酸化ホウ素(B2 3 ): 15〜60 重量%、 酸化アルミニウム(Al2 3 ): 0〜20 重量
    %、 R2 O: 8〜30 重量%(Rは、Li、Na及びK
    からなる群より選ばれた少なくとも1つである)、 R’O: 0〜20 重量%(R’は、Ca、Mg、Z
    n及びBaからなる群より選ばれた少なくとも1つであ
    る)、 酸化銅(CuO): 1〜5 重量%及び 酸化銀(Ag2 O): 0.1〜3 重量% の範囲内である請求項1に記載の抗菌・抗かび性ガラ
    ス。
  3. 【請求項3】 平均粒径が1〜50μmの粉体である請
    求項1又は請求項2に記載の抗菌・抗かび性ガラス。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ゴム及び
    エラストマーからなる群より選ばれた少なくとも1つ
    に、請求項1〜3のいずれか1項に記載の抗菌・抗かび
    性ガラスを含有させた抗菌・抗かび性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記熱可塑性樹脂は、ポリエチレン、ポ
    リプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリ塩
    化ビニリデン、ポリアミド、ポリアセタ−ル、ポリビニ
    ルアルコ−ル、ポリカ−ボネ−ト、アクリル樹脂、フッ
    素樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重
    合樹脂(ABS樹脂)、アクリロニトリル・スチレン共
    重合樹脂(AS樹脂)、ウレタン樹脂又はエチレン・酢
    酸ビニル共重合樹脂(EVA樹脂)であり、前記熱硬化
    性樹脂は、不飽和ポリエステル、シリコ−ン樹脂、変性
    シリコ−ン樹脂、フェノ−ル樹脂、ユリア樹脂、メラミ
    ン樹脂又はエポキシ樹脂であり、前記エラストマーは、
    ポリウレタンエラストマ−又はポリエステルエラストマ
    −である請求項4に記載の抗菌・抗かび性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の抗
    菌・抗かび性ガラスを、0.1〜10重量%の比率で含
    有させた請求項4又は請求項5に記載の抗菌・抗かび性
    樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 強化材として無機繊維を含有させた請求
    項4〜6のいずれか1項に記載の抗菌・抗かび性樹脂組
    成物。
  8. 【請求項8】 前記無機繊維はガラス繊維である請求項
    7記載の抗菌・抗かび性樹脂組成物。
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