JPH10217821A - 自動車フロアマット用裏打ち材組成物 - Google Patents

自動車フロアマット用裏打ち材組成物

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JPH10217821A
JPH10217821A JP3847197A JP3847197A JPH10217821A JP H10217821 A JPH10217821 A JP H10217821A JP 3847197 A JP3847197 A JP 3847197A JP 3847197 A JP3847197 A JP 3847197A JP H10217821 A JPH10217821 A JP H10217821A
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JP
Japan
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composition
automobile floor
synthetic fiber
fiber
weight
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JP3847197A
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English (en)
Inventor
Takao Sakano
隆雄 坂野
Toshie Hatta
敏江 八田
Kenji Nagatsuka
堅二 長塚
Yoshio Nishihara
義夫 西原
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UBE REKISEN KK
YAMATO CHEMICAL IND
YAMATO KAGAKU KOGYO KK
Original Assignee
UBE REKISEN KK
YAMATO CHEMICAL IND
YAMATO KAGAKU KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非晶性ポリオレフィンを配合成分に用い、そ
の柔軟性及び加工性に優れる特性を保持し、且つ、高強
度及び耐久性のよい自動車フロアマット用裏打ち材組成
物の提供。 【解決手段】 (a) 非晶性ポリオレフィン10〜50重
量%、(b) オレフィン系樹脂10〜50重量%及び(c)
無機充填剤0〜80重量%からなる混合組成物100重
量部と(d) 合成繊維を2〜20重量部とを含有すること
を特徴とする自動車フロアマット用裏打ち材組成物。合
成繊維が、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル及
びアクリルの繊維の1種または2種以上であることが好
ましく、これら合成繊維として合成繊維製カーペットを
裁断、粉砕して再繊維化したものを用い省資源を図るこ
とが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車フロアマット
用裏打ち材組成物に関し、詳しくは非晶性ポリオレフィ
ンを主成分とする混合組成物に合成繊維を配合すること
により、柔軟性を保持したまま強度と耐久性を向上させ
た自動車フロアマット用裏打ち材組成物に関する。ま
た、合成繊維製カーペット物を裁断、粉砕し再繊維化し
て利用することができ、リサイクル性及び経済性に優れ
る自動車フロアマット用裏打ち材組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車フロアマットは、一般に、様々の
組織や構造を有する合成繊維製カーペット基材の裏面
に、各種の樹脂組成物を裏打ち被覆して形成され、自動
車室内の運転者や同乗者の足元に敷かれるピース状のマ
ットとして用いられる。これら自動車フロアマットは、
耐久性、柔軟性、防汚性及び外観保持性に優れると同時
に、特に、自動車用としては、自動車がさまざまな環境
下で利用されるものであることから−30〜80℃と広
い温度範囲にわたり性能の変化が少ないことも要求され
る。自動車フロアマットは、上記したような性状を保持
し、各使用場所で所望の効果を提供することができ、例
えば、自動車内では塵埃防止、吸音、制振等の効果によ
り運転者及び同乗者の疲労感、緊張感を緩和することが
できる。
【0003】上記自動車フロアマットのカーペット基材
は、一般に、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル
及びアクリル等の合成繊維が主に使用され形成されてい
る。また、自動車フロアマットの裏打ち材としては、従
来からポリ塩化ビニル、合成ゴム等の材料が用いられて
いたが、近年、非晶性ポリオレフィンが使用されるよう
になっている。非晶性ポリエレフィンは、ポリ塩化ビニ
ルにおける廃棄焼却処理時の塩素ガスや塩化水素ガスの
発生等の環境汚染の問題や、合成ゴムにおける加工性と
経済性等の欠点を克服でき、更に、結晶化度が小さいこ
とから柔軟性に富み、また、溶融粘度が低いことから加
工性に優れるという特長を有することからも注目されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、非晶性
ポリオレフィンは、分子量が比較的小さいために凝集力
がやや小さい。このため自動車フロアマットの裏打ち材
等の高度の強靭性や耐久性が要求されるような用途に用
いる場合は、単独では十分でなくオレフィン系樹脂と併
用するのが通常である。併用するオレフィン系樹脂とし
ては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)
等のプラスチック材料、エチレン・プロピレンゴム(E
PR)、エチレン−プロピレン−ジエンの三元共重合体
ゴム(EPDM)等のエラストマー材料等が一般的であ
る。上記オレフィン系樹脂を併用した場合、非晶性ポリ
オレフィンの特長が損なわれるおそれがある。例えば、
併用するオレフィン樹脂がPE、PP等のプラスチック
材料の場合には、混合組成物の硬度が増大し自動車フロ
アマット用裏打ち材に必要な柔軟性が損なわれ、一方、
EPR等のエラストマー材料の場合には、柔軟性は有す
るがプラスチック材料ほど強度の向上が望めず、従来の
合成ゴムによる裏打ち材と同様に加工性が劣り、経済性
も低下する。
【0005】本発明は、自動車フロアマット用の裏打ち
材において、非晶性ポリオレフィンにオレフィン系樹脂
を併用することによる上記問題点に鑑み、オレフィン系
樹脂を併用しつつ非晶性ポリオレフィンが本来有する柔
軟性と加工性を損なうことがなく、強度と耐久性の向上
した自動車フロアマット用裏打ち材組成物の提供を目的
とする。発明者らは、上記目的達成のため、各種組成材
料の配合やその配合組成比率等について種々検討した。
その結果、非晶性ポリオレフィンとオレフィン系樹脂と
を含有する混合組成物に所定の合成繊維を所定量配合す
ることにより、柔軟性を保持したまま強度と耐久性を向
上させることができることを見出し本発明に到った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、(a) 非
晶性ポリオレフィン10〜50重量%、(b) オレフィン
系樹脂10〜50重量%及び(c) 無機充填剤0〜80重
量%からなる混合組成物100重量部と(d) 合成繊維2
〜20重量部とを含有することを特徴とする自動車フロ
アマット用裏打ち材組成物が提供される。
【0007】上記本発明の自動車フロアマット用裏打ち
材において、合成繊維がポリプロピレン、ナイロン、ポ
リエステル及びアクリル系の繊維の1種または2種以上
であることが好ましい。また、前記ポリプロピレン、ナ
イロン、ポリエステル及びアクリルの繊維の一部または
全部が、それらの繊維製カーペットを裁断、粉砕して再
繊維化したものを用いることが好ましい。更に、オレフ
ィン系樹脂が、エラストマー材料であることが好まし
い。
【0008】本発明は上記のように構成され、柔軟性で
加工性のよい非晶性ポリオレフィンをオレフィン系樹脂
と共に用いながら、合成繊維を配合することから非晶性
ポリオレフィンの柔軟で加工性がよい特性を損なうこと
がない。これらは発明者らが初めて提案するものであ
り、各種の素材の配合試験を行い見出したものである。
また、配合する合成繊維として使用済みや規格外等の合
成繊維製カーペットを再利用することにより、省資源、
廃棄物低減等の環境保全の観点からも効果的であり、工
業的実用性に優れる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の自動車フロアマット用裏打ち材は、非晶
性ポリオレフィンを成分と含み、その他、オレフィン系
樹脂、無機充填剤を含有する組成物を主成分とするもの
である。この組成物中に非晶性ポリオレフィンは10〜
50重量%、好ましくは20〜40重量%含有される。
また、オレフィン系樹脂は10〜50重量%、好ましく
は20〜40重量%含有される。非晶性ポリオレフィン
の含有量が10重量%未満またはオレフィン系樹脂の含
有量が50重量%を超えると、裏打ち材としての柔軟性
や弾力性が低下するので好ましくない。また、オレフィ
ン系樹脂の含有量が10重量%未満または非晶性ポリオ
レフィンの含有量が50重量%を超えると、高荷重下で
の裏打ち材のクリープ歪みや変形が顕著になるので好ま
しくない。一方、無機充填剤は、80重量%以下、好ま
しくは20〜60重量%含有される。組成物中に無機充
填剤は含有されなくても裏打ち材としての性能には影響
はないが、経済的観点から実用性を欠くことになる。通
常、20重量%以上含有させるのが好ましい。無機充填
剤が80重量%を超えると、裏打ち材の柔軟性や強度が
低下するため好ましくない。
【0010】本発明で用いられる非晶性ポリオレフィン
は、所定の触媒を用いて、プロピレン単独でアタクチッ
ク重合させた、または、プロピレンとエチレン及び/ま
たはブテン−1とをプロピレン含量が50重量%以上か
つエチレン及び/またはブテン−1含量が50重量%未
満の組成比で各モノマー単位がランダムに配列するよう
に共重合させた、分子量の比較的低い非晶性オレフィン
系ポリマーである。例えば、特公平6−89071号公
報等に記載される非晶性オレフィン系ポリマーや製造方
法により得られるものから所定性状のものを適宜選択し
て用いることができる。特に、本発明で用いる非晶性ポ
リオレフィンは、通常のオレフィン系樹脂に比較して結
晶性が非常に低いポリマーで、結晶化度がDSC法測定
で10%以下であるものが好ましい。また、数平均分子
量が1,000〜20,000の範囲で、190℃にお
ける溶融粘度が100〜100,000cpsの比較的
低粘度のものが好ましい。
【0011】本発明の混合組成物中のオレフィン系樹脂
としては、柔軟性、低温特性に秀でて、しかも非晶性ポ
リオレフィンとの相溶性が優れるものがよく、更に、裏
打ち材組成物を形成するための混練や、裏打ち材とする
ためのシート成形が容易であることが好ましい。これら
の条件を満たすオレフィン系樹脂としては、エラストマ
ー材が好ましく、特に、エチレン含量が50重量%以上
で、且つ、α−オレフィン含量が50重量%未満の組成
比のエチレン−α−オレフィン共重合体を挙げることが
できる。例えば、従来公知のエチレン・プロピレンゴム
(EPR)、エチレン・オクテン−1共重合体(EO
R)等がある。これらのうち、特に230℃で、2.1
6kgfにおけるメルトフローレイト(MFR)が0.
5〜50の範囲にあるものが、柔軟性、弾力性及び押出
成形性のバラスンがよく好適に用いることができる。
【0012】本発明の無機充填剤としては、従来から自
動車フロアマットの裏打ち材用として用いられる公知の
無機充填剤を同様に用いることができる。通常、炭酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、水酸化マグネシウムまたは水
酸化アルミニウム等が用いられる。特に、炭酸カルシウ
ムが経済性及び成形加工性の点で好ましい。
【0013】本発明において、上記の所定成分含有の混
合組成物に配合する合成繊維は、上記混合組成物に配合
して、非晶性ポリオレフィンの有する柔軟性を保持し、
合成繊維の補強効果により、最終的に得られる自動車フ
ロアマット用の裏打ち材組成物としての強度と耐久性を
向上する。本発明において、合成繊維の上記非晶性ポリ
オレフィン、オレフィン系樹脂、無機充填物の混合組成
物に対する配合量は、混合組成物100重量部に対し
て、2〜20重量部、好ましくは5〜10重量部であ
る。合成繊維の配合比率が2重量部より少ないと、裏打
ち材組成物への補強効果が小さく、また、20重量部よ
り多いと、混合組成物中に嵩高い繊維を配合する際の作
業性が悪化すると共に、合成繊維を配合した裏打ち材組
成物の溶融粘度が極端に上昇するため、裏打ち材として
所定に成形するための加工性が低下する等の問題が発生
し好ましくない。
【0014】本発明で用いる合成繊維としては、通常、
ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、アクリル系
の合成繊維を使用することができる。これらの合成繊維
は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いて
もよい。上記合成繊維のうち、特に、ポリプロピレン繊
維は、オレフィン系ポリマーであり、非晶性ポリオレフ
ィンとの相溶性、混和性に優れ、得られる裏打ち材組成
物において補強効果をより大きく発現できることから好
ましい。本発明の上記の合成繊維は、所定に製造して用
いてもよいし、一般に繊維製品として製造され市販され
るものを用いることができる。また、上記のポリプロピ
レン、ナイロン、ポリエステル、アクリル系の合成繊維
製カーペットの使用済み、または、規格品外等の廃棄処
理されるような各種カーペットを、所定に裁断、粉砕し
再繊維化して用いてもよい。このような各種カーペット
を再繊維化して再利用することにより、リサイクル性及
び経済性に優れ、更に実用性が高くなり好ましい。この
再繊維化したものと、一般的な上記合成繊維とを混合し
て用いてもよい。
【0015】本発明において、上記合成繊維は、繊維長
が0.5〜20mm、好ましくは1〜10mmの範囲に
あるものが好ましい。繊維長が0.5mmより短いと、
繊維を樹脂組成物に配合する補強効果が小さく、カーペ
ット裏打ち材の柔軟性保持には寄与できるが、所定の強
度、耐久性の向上が認められないためである。一方、繊
維の繊維長が20mmより長いと、合成繊維を20重量
部を超えて配合した場合と同様に、繊維配合の作業性が
悪化し、また、繊維配合した組成物の溶融粘度の極端な
上昇による加工性が低下するためである。また、繊維径
は、特に制限されるものでなく、一般にフィラー用やカ
ーペット用としての繊維と同様でよく、通常、10〜1
00μmである。上記合成繊維製カーペットを再繊維化
して用いる場合は、予め適当な形状、寸法に裁断したも
のを、例えば、回転式粉砕機、ニーダー、スーパーミキ
サー等を用いて機械的に粉砕して、上記の繊維長さの範
囲とすることが好ましい。
【0016】本発明の自動車フロアマット用裏打ち材組
成物は、上記の非晶性ポリオレフィン、オレフィン系樹
脂、無機充填剤及び合成繊維をドライブレンドで配合
し、または、上記各成分材料をバンバリーミキサー、押
出機等で溶融混練して配合しその後、ペレット化して得
ることができる。このようにして得られた自動車フロア
マット用裏打ち材組成物は、T−ダイ押出法やカレンダ
ー法等により、約0.2〜5mm厚さの裏打ち材シート
として成形することができる。この裏打ち材シートは、
上面のカーペット基材とラミネート加工し、その後、所
定の製品形状へ打抜き加工や縁かがり縫製加工等の二次
加工を経て、自動車フロアマットに製造することができ
る。上記製造工程の混練及び押出成形時の加工温度は、
合成繊維の融解温度より低いことが好ましく、ポリプロ
ピレン繊維の場合には160℃以下であり、ナイロン、
ポリエステル、アクリル繊維等の場合には200℃以下
が好ましい。なお、本発明の自動車フロアマット用裏打
ち材組成物中には、スリップ剤等の粘着防止剤、カーボ
ン顔料等の着色剤等の従来公知の一般的な添加剤を必要
に応じて適宜配合することができる。なお、本発明の自
動車フロアマット用裏打ち材組成物は、エレベータ内の
敷物、オフィス玄関マット等に用いることもできる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説
明する。但し、本発明は下記実施例により制限されるも
のでない。 実施例1〜4 下記する組成物成分材料を表1に示した比率の混合組成
分と合成繊維とを、それぞれ表1の配合比率で160℃
のニーダーにより5分間混練して、自動車フロアマット
用裏打ち材組成物を得た。その後、得られた裏打ち材組
成物を160℃のホットプレスにより2mm厚さのシー
ト状に成形してカーペット用裏打ち材を得た。得られた
各裏打ち材について、下記する測定法で溶融粘度、引張
強度、引裂強度及び表面硬度をそれぞれ測定した。その
結果を表1に示した。なお、溶融粘度、引張強度、引裂
強度及び表面硬度の好適範囲は、自動車フロアマットの
裏打ちに用いた場合に、T−ダイ押出法によるバッキン
グシート成形性に秀でると共に、使用時の床面へのフィ
ット性、耐久性及び洗浄や洗濯に対する堅牢度に優れる
ことが両立できるように定めた値である。
【0018】(使用材料) (1)非晶性ポリオレフィン:(宇部レキセン(株)
製、商品名「UT2385」)プロピレン−エチレン共
重合体、溶融粘度(190℃):8500cps (2)EOR:(デュポンダウ社製、商品名「EG84
00」)エチレン・オクテン−1共重合体、MI(19
0℃)=30 (3)EPR:エチレン・プロピレンゴム(日本合成ゴ
ム(株)製、商品名「EP02P」)MFR(230
℃)=2.0 (4)ランダムポリプロピレン:(グランドポリマー社
製、商品名「B221」)MFR(230℃)=1.0 (5)ポリプロピレン繊維:ヤマト化学(株)製の自動
車フロアマット用のポリプロピレン繊維製カーペット材
を加圧ニーダー(入江製作所製)により室温で2分間粉
砕し再繊維化した。得られた繊維は、平均繊維径が20
μm、平均繊維長が2mmであった。 (6)ナイロン繊維:ヤマト化学(株)製の自動車フロ
アマット用の6ナイロン繊維製カーペット材を加圧ニー
ダー(入江製作所製)により室温で5分間粉砕し再繊維
化した。得られた繊維は、平均繊維径が10μm、平均
繊維長が5mmであった。 (7)重質炭酸カルシウム(白石カルシウム製、商品名
「BF300」)
【0019】(測定方法) (1)溶融粘度:JIS K7200「熱可塑性プラス
チックの流れ試験方法」に基づき、190℃でのMI
(メルトインデックス:g/10min)を測定した。 (2)引張強度:JIS K7113「プラスチックの
引張試験方法」に基づき、室温での強度(kg/cm
2 )を測定した。 (3)引裂強度:JIS K6301「加硫ゴムの物理
試験方法」に基づき、室温での引裂強度(kg/cm)
を測定した。 (4)表面硬度:JIS K6301「加硫ゴムの物理
試験方法」に基づき、室温での表面硬度(JIS A)
を測定した。
【0020】
【表1】
【0021】比較例1〜4 表2に示したように、混合組成物及び裏打ち材組成物の
組成比率を変えた以外は実施例1と同様にしてカーペッ
ト裏打ち材を得た。得られた各カーペット裏打ち材につ
いて、同様に溶融粘度、引張強度、引裂強度及び表面硬
度をそれぞれ測定した。その結果を表2に示した。
【0022】
【表2】
【0023】上記実施例及び比較例から明らかなよう
に、ポリプロピレン繊維を添加した実施例1〜3の裏打
ち材は引張強度及び引裂強度が大きく、強靭性及び耐久
性に優れると共に、表面硬度は比較例1及び2の無添加
の場合とほぼ同等であり、柔軟性が損なわれないことが
分かる。また、ナイロン繊維を添加した実施例4は、ポ
リプロピレン繊維を添加した実施例1〜3とほぼ同様な
効果を発揮することが分かる。一方、合成繊維を添加し
ていない比較例1及び2の組成物は、表面硬度と引裂強
度とのバランスが悪く、また、混合組成物にランダムポ
リプロピレンを含む比較例3は、表面硬度が高く柔軟性
が損なわれることが分かる。合成繊維の配合量が過大な
比較例4は、溶融粘度が極端に上昇し加工性が低下する
と共に、表面硬度も増大し柔軟性が失われることが分か
る。
【0024】
【発明の効果】本発明の自動車フロアマット用裏打ち材
組成物は、非晶性ポリオレフィン、オレフィン系樹脂及
び無機充填剤からなる混合組成物に、所定量の合成繊維
を配合することで、添加による表面硬度を増大させるオ
レフィン系樹脂のプラスチック材を用いることなくエラ
ストマー材を用い、非晶性ポリオレフィンの特長の優れ
た柔軟性と加工性を保持したまま、ポリプロピレン、ナ
イロン、ポリエステル、アクリル等の合成繊維の補強効
果による強度を有し耐久性の向上しものであり、工業的
実用性が極めて高い。また、合成繊維として使用済み等
の合成繊維製カーペットを裁断、粉砕して再繊維化して
ものを再利用することにより、リサイクル性及び経済性
からも工業的に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八田 敏江 東京都荒川区東日暮里5丁目17番9号 ヤ マト化学工業株式会社内 (72)発明者 長塚 堅二 東京都荒川区東日暮里5丁目17番9号 ヤ マト化学工業株式会社内 (72)発明者 西原 義夫 大阪府堺市築港新町3丁1番 宇部レキセ ン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 非晶性ポリオレフィン10〜50重
    量%、(b) オレフィン系樹脂10〜50重量%及び(c)
    無機充填剤0〜80重量%からなる混合組成物100重
    量部と(d) 合成繊維2〜20重量部とを含有することを
    特徴とする自動車フロアマット用裏打ち材組成物。
  2. 【請求項2】 前記合成繊維が、ポリプロピレン、ナイ
    ロン、ポリエステル及びアクリルの繊維の1種または2
    種以上である請求項1記載の自動車フロアマット用裏打
    ち材組成物。
  3. 【請求項3】 前記ポリプロピレン、ナイロン、ポリエ
    ステル及びアクリルの繊維の一部または全部が、該繊維
    製カーペットを裁断、粉砕して再繊維化したものである
    請求項2記載の自動車フロアマット用裏打ち材組成物。
  4. 【請求項4】 前記オレフィン系樹脂が、エラストマー
    材料である請求項1、2または3記載の自動車フロアマ
    ット用裏打ち材組成物。
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Cited By (2)

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JP2006111256A (ja) * 2004-09-17 2006-04-27 Eidai Kako Kk 吸音マット及びその製造方法
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