JPH10216451A - 減温塔の水噴霧方法 - Google Patents

減温塔の水噴霧方法

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JPH10216451A
JPH10216451A JP9027987A JP2798797A JPH10216451A JP H10216451 A JPH10216451 A JP H10216451A JP 9027987 A JP9027987 A JP 9027987A JP 2798797 A JP2798797 A JP 2798797A JP H10216451 A JPH10216451 A JP H10216451A
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JP
Japan
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spray
water
exhaust gas
spray nozzle
temperature
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Application number
JP9027987A
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English (en)
Inventor
Keizo Hamaguchi
敬三 浜口
Hiroshi Osada
容 長田
Satoshi Fujii
聡 藤井
Manabu Kuroda
学 黒田
Shuichi Hirata
修一 平田
Masato Kato
正人 加藤
Katsuki Sonoda
克樹 園田
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減温塔における噴霧水滴の不完全蒸発を防止
すること。 【解決手段】 焼却炉等から排出される排ガスを減温塔
1にてスプレーノズルを用いて水噴霧により減温する方
法において、排ガス導入部4に近い側に、相対的に噴霧
水滴が大きなスプレーノズル2を設置すると共に、これ
よりも排ガスの下流側に、相対的に噴霧水滴が小さなス
プレーノズル3を設置したことを特徴とする減温塔の水
噴霧方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は都市ごみ焼却施設、
可燃性廃棄物処理施設および燃焼装置などから排出され
る排ガスの冷却方法に関するものである。詳しくは、減
温塔におけるスプレーノズルによる水噴霧方法に関する
ものてある。
【0002】
【従来の技術】焼却炉等から排出される800℃以上の
高温排ガスは、ボイラやエコノマイザ等の熱エネルギー
回収手段か、水の蒸発潜熱を利用した水噴射式の冷却塔
によって、250〜350℃程度に減温され、後段の電
気集塵機などの集塵機に導入され処理されていた。
【0003】ところが、ごみ焼却において、近年、猛毒
てあるダイオキシン類が300℃付近の温度において生
成することが知られるようになり、300℃付近の集塵
処理は敬遠され、200℃以下てバグフィルターを用い
た低温集塵が主流となりつつある。
【0004】排ガスを200℃以下にするためには、ボ
イラ等により熱回収された250〜350℃程度の排ガ
スを、スプレーノズルを用いた水噴霧によりさらに減温
する方法が用いられている。すなわち、ボイラと集塵機
の間に減温塔を設置させて、ダイオキシン類の発生の少
ない200℃以下の低温化を実施するケースが増えてい
る。
【0005】減温塔でのスプレーノズルによる水噴霧
は、水と空気の二流体または、水のみの一流体で、それ
ぞれ数kg/cm2 G程度の噴射圧で噴霧されるので、
水が霧状化し、排ガスとの接触表面積が大きくなるの
て、廃水が生じることなく蒸発が効果的に行われるもの
である。霧状化された噴霧水滴は通常、50〜500μ
m程度の粒径であるが、もちろん、蒸発時間を短縮する
ためには、粒径が小さい方がよく、噴射圧力を上昇させ
たり、水と空気の気水比(空気噴射量/水噴射量)を上
昇させるなどで、噴霧粒径を小さくすることができる。
減温塔の滞留時間は、噴霧水滴の蒸発に要する時間によ
ってほぼ決定され、水滴径や温度によって異なるが、お
よそ2〜10秒程度である。
【0006】従来、スプレーノズルによる水噴霧方法と
して、スプレーノズルは同一の仕様のものを減温塔の同
一断面に数本設置させて水噴霧させるか、同一の仕様の
ものを単に垂直方向に2段に複数本設置させて水噴霧さ
せる場合が多かった。
【0007】しかしながら、噴霧水滴径の微細なスプレ
ーノズルを用いない場合や、塔内ガス流れの均一化など
の工夫を行わない場合は、上記のようにスプレーノズル
を配置させて水噴霧を行うと、水滴の不完全蒸発による
トラブルが発生するケースが多かった。
【0008】水滴の不完全蒸発によるトラブルとは、噴
霧水滴の不完全蒸発による塔内壁面の濡れ、これに伴う
ダストの湿りやダスト排出のトラブル、未蒸発水滴によ
る後段のバグフィルターへの悪影響、ノズルや塔壁の酸
性ガスによる腐食、変動の大きい不安定な温度制御など
があげられる。
【0009】ここで、水滴の蒸発時間に関する一般的な
知見を紹介しておく。 a)水滴の蒸発は水滴の表面で行われるので、水滴径が
大きいほど蒸発時間は長くなり、水滴径が大きくなると
ともに蒸発時間の上昇率も高くなる。
【0010】b)スプレーノズルによる噴霧水滴は、例
えば、30〜250μmといったようにノズル固有の水
滴径分布を持っており、噴霧水滴全体が完全蒸発に要す
る時間は、最大水滴径の大きさによりほぼ決定される。 c)排ガスの温度(水滴の周囲の温度)が低いほど、水
滴の蒸発速度が遅くなるので、水滴の完全蒸発に要する
時間が長くなる。
【0011】d)水滴が蒸発開始する100℃近くの温
度に達するまでの時間は完全蒸発に要する時間に対し
て、ほぼ無視できる程度に小さい。 e)減温塔における噴霧水滴の蒸発に必要な排ガスの滞
留時間を評価する際には、水滴の重力による慣性運動の
影響を考慮する必要があり、排ガスが上から下へ流れる
減温塔の場合は、単身の水滴の蒸発時間よりも、蒸発に
必要な排ガスの滞留時問は長くなる。 f)水滴が蒸発開始する100℃近くの温度に達するま
での時間は完全蒸発に要する時間に対して、ほぼ無視で
きる程度に小さい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】スプレーノズルを用い
て、水滴を霧状化して噴霧し、廃水を生じさせることな
く水滴の蒸発潜熱により排ガスを冷却する減温塔におけ
る減温方法において、従来、スプレーノズルは同一の仕
様のものを減温塔の同一断面に数本設置させて水噴霧さ
せるか、同一の仕様のものを単に垂直方向に2段に複数
本設置させて水噴霧させる場合が多かったが、次のよう
な問題点が生じていた。
【0013】すなわち、前者の場合は同一断面内に例え
ば4本のスプレーノズルを設置して同時に噴霧するの
で、ノズルによる水滴の噴霧流が断面の中心部に集中
し、水滴の衝突による相互作用で水滴径の大きな水滴が
形成され、蒸発に要する時間が著しく大きくなるため、
塔内で蒸発が完全になされない不具合を生じたり、大き
な水滴径が形成されなくとも、同一断面で同時に噴霧す
るので、排ガス温度がスプレーノズル付近で急激に低下
し、水滴が蒸発する速度が著しく低下するために、水滴
が完全に蒸発しない不具合を生じていた。
【0014】また、後者の場合は同一仕様のスプレーノ
ズルを垂直方向に2段に複数本、例えば2本を上段に他
の2本をその下段に合計4本設置して水噴霧するので、
2段に分割することにより、塔内の温度の低下は緩やか
となって水滴の蒸発には都合がよいが、上段と下段のス
プレーノズルの取り付け段差を有しているので、ほぼそ
の段差の距離だけ下段から噴霧される水滴の蒸発に供さ
れる滞留時間が短くなり、水滴が完全に蒸発しない不具
合を生じていた。
【0015】これら両者において、例えば焼却炉での被
焼却物の焼却量やカロリーが急増して排ガス温度および
排ガス量が増加する場合には、所定の排ガス温度を確保
するために、減温塔で水噴霧量を増加させるとともに、
減温塔内の排ガス滞留時間が相対的に短くなるので、水
滴の蒸発に供される滞留時間が短くなり、不完全蒸発の
水滴の割合がさらに上昇する不具合を生じていた。
【0016】次に、スプレーノズルとして、すべて高性
能のスプレーノズルを用いたり、二流体ノズルの場合に
気水比を200以上と極端に上昇させるなどすれば、噴
霧水滴の水滴径は小さくなり、上記の問題は解決できる
が、噴霧水滴径の小さい高性能ノズルは一般に通常ノズ
ルに比べて高価であることや、高性能であるために通常
ノズルに比べて噴霧水量が少なく所定の噴霧水量を達成
てきないのでスプレーノズルの本数を増加する必要が生
じることや、気水比を上昇させる場合は噴霧する空気量
が極端に増え、圧縮空気を供給するコンプレッサなどを
余分に設置しなければならないことなど、いずれにして
もコストが急増することになるので、好ましくない。
【0017】さらに、高性能スプレーノズルなどの噴霧
水滴径の小さなスプレーノズルを、例えば4本の内の2
本設置し他の2本を通常ノズルとして、すべて用いるの
でなく部分的に用いたとしても、同一断面内に設置する
と、同一断面で同時に噴霧するので、排ガス温度がスプ
レーノズル付近で急激に低下し、水滴が蒸発する速度が
著しく低下するために、水滴が完全に蒸発しない不具合
を生じることになる。この場合、水滴径の小さな水滴が
より多く存在しているため、スプレーノズル付近て急激
に温度が低下する程度は、通常ノズルのみの場合に比べ
て著しく、完全蒸発するためにはより不都合となる。
【0018】このように、噴霧水滴の蒸発が完全に行わ
れないと、すでに述べたように、噴霧水滴の不完全蒸発
による塔内壁面の濡れ、これに件うダストの湿りやダス
ト排出のトラブル、未蒸発水滴による後段のバグフィル
ターへの悪影響、ノズルや塔壁の酸性ガスによる腐食、
変動の大きい不安定な温度制御などのトラブルを生じる
ことにこなる。逆に、噴霧水滴の蒸発を完全に行うため
には、減温塔内の水滴の蒸発時間を大きくする必要があ
ることから、減温塔を極端に長<するなど、装置を必要
以上に大きくする不具合が生じることになる。
【0019】本発明は、以上の課題に着眼して、減温塔
における噴霧水滴の不完全蒸発を防止することの可能
な、言い換えると、既存の減温塔の大きさをより小さく
することの可能な、安定した減温塔の水噴霧方法を提供
するものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】第一に、焼却炉等から排
出される排ガスを減温塔にてスプレーノズルを用いて水
噴霧により減温する方法において、排ガス導入部に近い
側に、相対的に噴霧水滴径が大きなスプレーノズル(単
に通常スプレーノズル)を設置すると共に、これよりも
排ガスの下流側に、相対的に噴霧水滴径が小さなスプレ
ーノズル(単に高性能スプレーノズル)を設置すること
を特徴とする。
【0021】排ガス導入部に近い側(単に上段)に、通
常スプレーノズルを設置させ、これよりも排ガスの下流
側(単に下段)に、高性能スプレーノズルを設置させて
2段とすることにより、塔内の温度が1段の場合のよう
に急激に低下せず、緩やかとなって低下し塔内ガス流れ
方向において高温領域が相対的に多く存在するので、上
段の通常スプレーノズルから噴霧される水滴径が相対的
に大きな水滴の蒸発が促進され、多くまたはほとんどの
水滴が蒸発できる。
【0022】同時に、2段とするので、1段の場合の複
数のスプレーノズルの同時噴霧による水滴の噴霧流が塔
断面の中心部に集中し、水滴の衝突による相互作用で水
滴径の大きな水滴が形成され、水滴径が大きいために塔
内で蒸発が完全になされない不具合を生じる可能性を低
減できる。
【0023】さらに、下段に高性能スプレーノズルを設
置すると、このノズルの設置位置が下流側であることに
よって蒸発時間がやや少な<なったとしても、水滴径が
小さいので十分に水滴が蒸発できる。
【0024】第二に、通常スプレーノズルおよび高性能
スプレーノズルを各々2本以上とし、各々のスプレーノ
ズル群を減温塔の水平断面の同一平面周囲上に等間隔に
設置させ、かつ、両者のスプレーノズル群が水平投影断
面内で重ならないように、相異なる断面に設置すること
を特徴とする。
【0025】上段のスプレーノズルと下段のスプレーノ
ズルを各々2本以上として、それぞれを等間隔に水平断
面の周囲上に設置させるのて、上段、下段の各々につい
て断面内の水噴霧の対称性が確保され、噴霧流の偏りが
生じないので断面内で均一に水滴の蒸発が行われる。ス
プレーノズルを一本とする場合は、断面内の中心部に設
置すれば対称性が得られるが、この場合は広義に第一の
発明に含まれるものである。水平断面の周囲上に1本設
置する場合、または、2本以上で周囲上に均等に設置し
ない場合は、水噴霧流の対称性が確保されないので、水
滴の噴霧流が何れかの内壁に到達し、内壁が未蒸発水滴
により濡れ面を形成してダスト堆積や装置の酸腐食を誘
発するので、好ましくない。
【0026】上段、下段のスプレーノズルが投影断面て
重ならないように設置するので、上段の噴霧流によって
冷却された排ガスが、下段の噴霧流に重ならないので、
安定した蒸発が可能となる。上段と下段の噴霧流が重な
るようにスプレーノズル群を設置すると、上段で冷却さ
れた排ガスをさらに下段で過冷却することになり、温度
が低いために未蒸発水滴が多く存在し、ひいては水滴の
不完全蒸発を招くことになるため、好ましくない。
【0027】第二の発明も、上段に通常スプレーノズ
ル、下段に高性能スプレーノズルを設置するので、第一
の発明の作用がさらに効果的に得られる。第三に、高性
能スプレーノズルとして、噴霧最大水滴径が150μm
以下となるスプレーノズルを用い、このスプレーノズル
と通常スプレーノズルとの取り付け段差を排ガスの滞留
時間の差が1秒以上となるように、両スプレーノズルを
設置させることを特徴とする。
【0028】高性能スプレーノズルとして、噴霧最大水
滴径が150μm以下となるスプレーノズルを用いるの
で、水滴が微細であることにより水滴の蒸発が瞬時に行
われて、効果的な減温作用が得られる。
【0029】最大水滴径、排ガス温度と蒸発時間の関係
については、実施の形態で詳しく説明するが、例えば、
入口排ガス温度250℃、出口排ガス温度150℃で
は、最大水滴径が150μmのとき、蒸発時間(正確に
は完全蒸発に必要な排ガスの滞留時間)は2.6秒、3
00μmのとき10.3秒となり、水滴径によって大き
く異なることが発明者らの調査によって判明している。
【0030】減温塔の大きさ、特に、長さを決定する大
きな因子は、水滴の蒸発に必要な排ガスの滞留時間であ
り、排ガスの滞留時間の設定値は、上段の通常スプレー
ノズルの噴霧性能によりほぼ決定される値てある。した
がって、上段よりも下段に位置する高性能スプレーノズ
ルは水滴の蒸発時間を多くとることができず、安全を考
慮して3秒以内の蒸発時問を設定するのが望ましい。し
たがって、高性能スプレーノズルの噴霧水滴最大径は1
50μmを上限とする。これより最大水滴径が大きい
と、蒸発時間が大きく上昇して不完全蒸発を招く可能性
が生じることと、通常スプレーノズルとの水滴径の差に
有意性が消失するので、好ましくない。
【0031】次に、上段での噴霧水滴の蒸発潜熱により
排ガスがある程度の温度(例えば上段で半分の水を噴霧
する場合は半分の降下温度)だけ低下し、減温塔出口て
得られる排ガス温度(単に排ガス出口温度)よりも高温
の領域が塔内排ガス流れ方向において多く存在するの
で、上段の通常スプレーノズルによる噴霧水滴を効率よ
く短時間で蒸発させることができるが、上段の通常スプ
レーノズルによる水噴霧を行った直後の下流側の下段
に、取り付け段差をごく小さくして設置すると、上段の
通常スプレーノズルによる水滴、特に径の大きな水滴が
蒸発をほとんど完了しない間に、下段の高性能スプレー
ノズルにより水噴霧がなされ、排ガス温度が一気に低下
し、上段からの径の大きな水滴は蒸発が促進されずに、
不完全蒸発を引き起こす可能性が生じるのて、好ましく
ない。
【0032】この場合に、上段の通常スプレ一ノズルと
下段の高性能スプレーノズルとの取り付け段差を、排ガ
スの滞留時間が1秒以上となるように、高性能スプレー
ノズルを下流に設置することが望ましい。1秒以内とす
ると、本発明者らの調査により、例えば、上段の通常ス
プレ一ノズルの最大水滴径が200μm、入口排ガス温
度25O℃で、通常スプレーノズルによる水噴霧を排ガ
ス温度が200℃となるように噴霧した場合には、約9
5%以下の水滴が蒸発するのみで、残りの5%以上は水
滴径の大きなもので、減温塔出口においてもこれらの水
滴は蒸発が完了するのが困難であることが判明した。し
たがって、排ガスの滞留時間が1秒以上となるように、
下段に高性能スプレーノズルを設置することが必要とな
る。
【0033】第四に、通常運転時の水噴霧量の制御は、
高性能スプレーノズルによる水噴霧量の制御とし、通常
スプレーノズルの水噴霧量は一定とすることを特徴とす
る。通常スプレーノズルによる相対的に径の大きな水滴
は、径の小さい水滴に比べて、完全蒸発に要する時間が
長いので、減温塔の滞留時間は、ほぼ径の大きな水滴の
完全蒸発に要する時間によって決定される。したがっ
て、通常スプレーノズルによる径の大きな水滴の噴霧量
を増減させる制御を行うと、噴霧量増加時には径の大き
な水滴が多く存在して、不完全蒸発を引き起こし易くな
るので、より安定した水噴霧を行うためには、径の大き
な水滴を一定量で噴霧することが必要である。言い換え
ると、通常スプレーノズルによる水噴霧量を一定にする
制御により、径の大きな水滴の噴霧量を一定にできるか
ら、不完全蒸発を誘発することなく、安定した減温塔の
運転が可能となる。
【0034】さて、減温塔の通常運転においては、大き
く排ガス量が変化することはないが、例えば、焼却炉で
の被焼却物の焼却量やカロリーが増減して排ガス温度お
よび排ガス量が一時的に増減する場合が想定できる。こ
のような場合に所定の排ガス出口温度を確保するため
に、減温塔で水噴霧量を増減させる必要があるが、先に
述べた理由で、上段の通常スプレーノズルによる水噴霧
量を一定とすることが望ましく、水噴霧量の制御は下段
の高性能スプレーノズルによることが望ましい。
【0035】すなわち、下段の高性能スプレーノズルに
よる水滴は径が小さいので、蒸発時間は短く、水噴霧量
が増加したとしても十分に完全蒸発することが可能であ
るので、下段の高性能スプレーノズルによる水噴霧量の
制御を行うことによって未蒸発水滴を発生させない安定
した減温塔の運転が可能となる。以上の第一から第四の
発明を複数同時に実施することにより、相乗的に上記の
作用が得られる。
【0036】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係わる減温塔の
水噴霧方法を実施する際の一実施形態を示す図である。
図2は、本発明と比較のため従来技術を示す図である。
【0037】図2(a)は、図1の上段の通常スブレー
ノズルの位置に、断面内で均等に4本設置した場合の比
較例1を示す図である。図2(b)は図1の下段の高性
能スプレーノズルの代わりに通常ノズルを用いた場合の
比較例2を示す図てある。
【0038】ここで、1は減温塔、2は噴霧水滴径大の
スプレーノズル(通常スプレーノズル)、3は噴霧水滴
径小のスプレーノズル(高性能スプレーノズル)、4は
排ガス導入ダクト、5は排ガス排出ダクト、6はダスト
排出装置、7はスプレーノズルの取り付け段差である。
【0039】以下、図1に基づいて概略説明する。ボイ
ラなどにより熱回収されたあとの焼却炉などから排出さ
れる200℃以上の排ガスは、排ガス導入ダクト4を介
して、減温塔1に導入され、スプレーノズル2による水
噴霧の結果、水滴の有する蒸発潜熱により排ガス温度は
減温されて、排ガス排出ダクト5から排出される。
【0040】図1においては、排ガス導入ダクト4が上
部に、排ガス排出ダクト5が下部に設置されているが、
場合によっては排ガスが下部ダクトから導入するケース
もしばしばみられ、本発明はガスの流れ方向には関係な
く、何れの場合でも適用される。
【0041】減温塔で減温された排ガスの温度は、後段
の集塵機の条件やその他運転に係わる条件によって異な
るが、例えば、ごみ焼却施設に設置される減温塔の場合
は、150〜200℃のダイオキシン類の発生のごく少
ない温度に減温することが近年では一般的である。
【0042】減温塔での温度降下、すなわち、入口温度
と出口温度の差は、減温塔の大きさやスプレーノズルの
噴霧性能にもよるが、通常、30〜200℃程度であ
る。スプレーノズル2の設置を図1のように、上段に通
常スプレーノズル2を2本、その下段に高性能スプレー
ノズル3を2本とし、合計4本設置し、各段のスプレー
ノズルは相対向する位置に設置する。
【0043】図1のスプレーノズルの配置は、本発明の
実施の形態の一例であって、上段に3本、下段に4本な
どでもよく、上段に通常スプレーノズル2、下段に高性
能スプレーノズル3が、取り付け段差7を有して設置さ
れていればよい。
【0044】第二の発明が示すことは、上段の通常スプ
レーノズル2および下段の高性能スプレーノズル3を各
々2本以上設置し、それぞれのノズルを同一水平断面内
で等間隔に設置することで、例えば3本設置する場合
は、円周上で120度ごとに均等に設置すればよい。
【0045】さらに、図1が示すように、上段のスプレ
ーノズルの直下に、下段のスプレーノズルを設置しない
ことが必要である。望ましくは、図1に示すように水平
投影断面内で均等になるように上段と下段のスプレーノ
ズルを設置するのがよい。
【0046】相対的に噴霧水滴径が小さな高性能スプレ
ーノズル3は、第三の発明が示すように、最大水滴径が
150μm以下であるごく微細な水滴を噴霧できるもの
が望ましい。
【0047】スプレーノズルの形式は空気と水を用いる
二流体ノズルの方が、水のみの一流体ノズルに比べて一
般に噴霧水滴径が小さいので、二流体ノズルを用いるの
がよい。
【0048】噴霧水滴径が150μm以下とごく微細な
水滴を噴霧するスプレーノズルは、一般に通常のスプレ
ーノズルよりも高価で、ノズルの先端部のチップの目開
きがごく小さいものが多いため、空気や水の吐出圧力を
通常のスプレーノズルに比べて高圧にするものが多い。
また、通常のスプレーノズルを用いて、気水比(噴射空
気量/噴射水量)を上昇させるなるなどして、噴霧水滴
径を小さくして、高性能スプレーノズルとしてもよい。
いずれにしても、最大水滴径が150μm以下を達成で
きるものであれば、どのような形式のものでもよい。
【0049】さらに、第三の発明が示すように、上段の
通常スプレーノズルと下段の高性能スプレーノズルとの
取り付け段差が、排ガスの滞留時間の差が1秒以上とな
るように設置することが望ましい。例えば、排ガス流量
が30000Nm3 /h,減温塔内径が3m、平均排ガ
ス温度200℃のとき、排ガスの滞留時間の差が1秒と
なるためには、下段の高性能スプレーノズルを、上段の
通常スプレーノズルから垂直下方向に2.0mの取り付
け段差をもって設置すればよい。取り付け段差の上限は
特に定めないが、高性能スプレーノズルによる微細な水
滴が十分に蒸発できる滞留時間を確保することが可能な
位置であればよい。
【0050】水噴霧量の運転制御手段は、第四の発明が
示すように、下段の高性能スプレーノズルにより水噴霧
量を制御を行い、上段の通常スプレーノズルの水噴霧量
は一定量で制御するので、上段と下段で別々の水や空気
の供給系統を具備することが望ましい。また、同じ段で
複数本設置する場合は、同一の供給系統である方が運転
の簡便性により望ましい。しかし、水噴霧量を制御でき
る供給系統であれば、どのような手段でもかまわない。
【0051】上段の通常スプレーノズルで噴霧する水量
と下段で噴霧する水量の比は特に限定することはない
が、水噴霧量制御の安定性を考慮すると、上段での水噴
霧量は全体の30〜70%の範囲が好ましい。
【0052】スプレーノズルを減温塔に設置する場合の
取り付け方法として、例えば、内壁から数10cm突き
出してもよいし、そうでなくともよい。ノズルの耐久性
を確保するために、ノズルの外周に保護管を取り付けて
もよいし、ノズルと保護管の間にパージエアー等を用い
てもよい。何れの場合においても、本発明の効果が同様
に得られることは明らかである。
【0053】本発明のスプレーノズルの配置は2段とし
たが、ノズルの取り付け位置の都合などで、3段以上に
してもよいことは明らかで、通常スプレーノズルと高性
能スプレーノズルが取り付け段差をもって設置されてい
ればかまわない。
【0054】さらに、本発明は、一般の円筒型の減温塔
に関して述べたが、円筒型でない角形などのその他の形
状の場合にも、通常スプレーノズルと高性能スプレーノ
ズルの配置を取り付け段差をもって設置することが可能
であるので、同じ効果がある。
【0055】「解析例1」発明者らが、減温塔における
水滴の蒸発時間(正確には水滴が完全蒸発するために必
要な排ガスの滞留時間)を、水滴の蒸発速度式(伝熱概
論、甲藤好郎、p233,p235,1983)などを
用いて計算した解析例を図3〜図5に示す。
【0056】図3は、噴霧水滴の最大水滴径と蒸発時間
の関係を表す図である。図4は、減温塔入口排ガス温度
と蒸発時間の関係を表す図である。図5は、減温塔出口
排ガス温度と蒸発時間の関係を表す図てある。
【0057】ここで、計算に関して、ガス流れや温度分
布が断面内て一様であると仮定し、噴霧水滴は水滴径分
布をもった水滴として、水滴の重力による慣性運動を考
慮し、排ガス組成は平均的な燃焼排ガス組成を仮定した
排ガス流れ方向の一次元解析であることを断っておく。
【0058】実際に減温塔内ではガス流れの偏流等が生
じているが水滴の蒸発や排ガス温度変化などの平均的な
挙動を調べる上では、一次元蒸発計算の結果は有効であ
ると判断する。
【0059】図3によると、最大水滴径が大きくなる
と、必要な蒸発時問が大きくなることを示し、ほぼ水滴
径の2乗に比例することが確認できた。例えば入口排ガ
ス温度が250℃、出口排ガス温度が150℃で、最大
水滴径が150μmのとき、2.6秒の蒸発時間が必要
となる。
【0060】図4によると、50℃減温する一定条件の
もとては、排ガス入口温度が高いほど蒸発時問が減少す
ることが確認できた。図5によると、排ガス入口温度一
定条件のもとでは、排ガス出口温度が低いほど、蒸発時
間が長くなることが確認できた。例えば、最大水滴径が
200μmのときに、排ガス入口温度250℃から50
℃減温して200℃にするのに必要な蒸発時間は2.6
秒であるが、100℃減温して150℃にするのに必要
な蒸発時間は4.6秒と約1.8倍も大きくなる。同様
に最大水滴径が100μmのときは、200℃に減温す
るのに0.7秒、150℃に減温するのに1.2秒とな
る。
【0061】この例を本発明を採用した場合に照らし合
わせて考えると、上段の通常スプレーノズルで半分の量
の水を噴霧するので、排ガス温度は250℃から200
℃近くとなるが、蒸発に必要な時間は2.6秒と小さく
て済み、さらに下段の高性能スプレーノズルで半分の量
の水を噴霧するので排ガス温度は1.2秒とごく短い蒸
発時間で150℃まで減温されることが言える。この場
合、上段と下段の取り付け段差は排ガスの滞留時間の差
が2.6秒となるように設定することが最も望ましい
が、これを1秒以内としなければ、下段の噴霧地点にお
ける排ガス温度はほぼ200℃が達成され、この地点で
の未蒸発水滴の割合は5%以下と小さく、減温塔を排ガ
スが排出されるまでの下流側でこの未蒸発水滴はほぼ完
全にこ蒸発するという計算結果が得られた。
【0062】「解析例2」解析例1と同じ計算手法で発
明者らが、本発明の実施例や従来の比較例などに関し
て、計算した解析例を図6(a)〜(d)に示す。
【0063】図6(a)は、図2(a)に示す従来の比
較例1で、通常スプレーノズルを上段のみに4本設置し
た場合における減温塔内の温度分布と蒸発量分布を表す
図である。
【0064】図6(b)は、図2(b)に示す従来の比
較例2で、通常スプレーノズルを上段に2本、通常スプ
レーノズルを下段に2本設置した場合における減温塔内
の温度分布と蒸発量分布を表す図てある。
【0065】図6(c)は、図1に示す実施例で、通常
スプレーノズルを上段に2本、高性能スプレーノズルを
下段に2本設置した場合における減温塔内の温度分布と
蒸発量分布を表す図である。
【0066】図6(d)は、図2(a)に示す通常スプ
レーノズル2の4本の内、2本を高性能スプレーノズル
とした比較例3の場合における減温塔内の温度分布と蒸
発量は分布を表す図てある。
【0067】ここで、これらの図は減温塔入口排ガス温
度250℃とし、出口排ガス温度が150℃となるよう
に水噴霧量を設定した。蒸発水量とは排ガス流れ方向
(図中横軸)における蒸発水量の相対値を示す。通常ス
プレーノズルの最大水滴径は200μm、高性能スプレ
ーノズルの最大水滴径は100μmであり、上段と下段
は排ガスの滞留時間の差が1.5秒となるように設置し
た。
【0068】減温塔入口付近に設置する上段のスプレー
ノズルの地点から、減温塔出口までの排ガス滞留時間は
4.6秒であった。これらの図において、Aは通常スプ
レーノズル、Bは高性能スプレーノズル、Eは水滴の蒸
発完了点である。
【0069】図6(a)は、通常スプレーノズルを上段
に4本設置した場合の従来の比較例て、4本を同時に同
一平面により噴霧するので上段の噴霧位置から多量の水
滴が蒸発し、急激に排ガス温度が低下していることが示
されている。その後、水滴径が大きいものがゆっくりと
少しずつ蒸発し、蒸発が完了する地点は減温塔出口部で
あり、蒸発時間(完全蒸発に必要な排ガスの滞留時間)
は4.6秒であった。
【0070】図6(b)は、通常スプレーノズルを上段
に2本、通常スプレーノズルを下段に2本設置した場合
の従来の比較例で、上段で全体の水噴霧量の半分の量を
噴霧し、下段のスプレーノズル設置地点では97%の水
滴が蒸発し、排ガス温度はほぼ200℃に減温され、続
いて下段での水噴霧により排ガスはさらに減温されて1
50℃に近づくが、取り付け段差を有しているために蒸
発が下流側に移動して減温塔出口では完全蒸発が達成で
きなかった。
【0071】これは、温度の勾配は2段に分割して水噴
霧しているために、緩やかとなって、出口温度よりも高
温の領域が多く存在するので、水滴の蒸発に有利となつ
ているが、上段と下段の取り付け段差を解消するほどに
は蒸発が促進されなかったことを示している。
【0072】図6(c)は、通常スプレーノズルを上段
に2本、高性能スプレーノズルを下段に2本設置した場
合の本発明の実施例で、上段で全体の水噴霧量の半分の
量を噴霧し、下段のスプレーノズル設置地点では97%
の水滴が蒸発し、排ガス温度はほぼ200℃に減温さ
れ、続いて下段での高性能スプレーノズルの水噴霧によ
り排ガスはさらに減温されて150℃となるが、噴霧水
滴径が小さいので蒸発が短時間になされて蒸発完了点は
減温塔出口より上流側の位置となった。
【0073】この場合も2段に分割して水噴霧を行うの
で、温度勾配が緩やかとなって、出口温度よりも高温の
領域が多く存在するので、上段て完全に蒸発できなかっ
た水滴径の大きな水滴(但し、下段の地点に達するまで
にこの水滴径は部分蒸発により初期より小さくなってい
る)も効果的に蒸発することができるためである。ここ
で短縮できた蒸発時間(排ガスの滞留時間)は1.O秒
であった。
【0074】図6(d)は、通常スプレーノズル2本と
高性能スプレーノズル2本の両者を上段に設置した場合
の参考のための比較例で、4本を同一平面て同時に噴霧
するので、上段の噴霧位置から多量の水滴が蒸発し、急
激に排ガス温度が低下していることが示されている。但
し、高性能スプレーノズルによる微細な水滴径が多く含
まれるので、図6(a)の場合よりさらに温度変化は急
激である。その後、水滴径が大きいものがゆっくりと少
しずつ蒸発するが、減温塔出口においては完全に蒸発す
ることがてきなかった。これは、上段での水噴霧により
温度が急激に低下するため、出口温度よりも高温の領域
が図6(a)に比べてさらに小さくなるため、蒸発には
より不適当であるためである。
【0075】以上の各図を参照した解析結果により、本
発明は減温塔の蒸発時問を従来の方法に比べて20%以
上の短縮が可能であることが判明した。すなわち、減温
塔の大きさを従来に比べて小さ<できること、または、
未蒸発水滴が生じる欠陥のある減温塔を完全蒸発可能な
減温塔に改善てきることを示した。さらに別の表現をす
ると、蒸発時間を短縮できるので、減温塔本体を大きく
することなく、ダイオキシン類の発生の少ない200℃
以下のより低温に安定して減温することが可能となる。
「実施例」本発明をごみ焼却場に付設する減温塔に実施
して得られた試験結果を従来の比較例と共に図7に示
す。
【0076】図7(a)は、本発明を実施した場合の試
験結果を示す図である。図7(b)は、本発明を実施し
ない場合の試験結果を示す図である。試験条件として、
図1に示すように、通常スプレーノズルを減温塔上段に
2本、高性能スプレーノズルを下段に2本設置し、取り
付け段差を排ガスの滞留時間の差が1.5秒となるよう
にした。
【0077】高性能スプレーノズルの最大水滴径は10
0μmのものを用い、水噴霧量は、排ガス量の定格値か
ら得られた所定の水噴霧量の40%とし、残りの60%
を通常スプレーノズルにより噴霧し、水噴霧量の制御は
高性能スプレーノズルのみで調整し、通常スプレーノズ
ル一定量を常に噴霧した。
【0078】比較例の試験条件として、図2(a)に示
すように、通常スプレーノズルを減温塔上段にのみ4本
設置し、水噴霧量の制御は4本全体で調整した。共通の
試験条件として、減温塔本体は同一形状で、排ガス処理
量40000Nm3 /h,、減温塔有効滞留時間4秒、
減温塔入口排ガス温度約250℃、出口排ガス温度(水
噴霧量を調整して一定とする)170℃とし、通常スプ
レーノズルは、最大水滴径が230μmのものを用い、
試験期間を一ヶ月とした。
【0079】この結果、本発明を実施した実施例では、
(a)に示すように、一ヶ月後の試験終了時においても
塔内のダスト付着はほとんどみられなかった。比較例に
おいては、(b)に示すように、塔内壁の全般に10cm
以上の厚みを持った湿りダストの堆積が観察され、一部
は排ガス顕熱により、固着していた。
【0080】ダストの堆積は、未蒸発水滴が塔壁に付着
したり、ダストの凝縮効果を促進させるために発生する
ので、水滴が完全蒸発したかどうかの判断指標となる。
このことから、本発明は、従来法と比べて、未蒸発水滴
が発生せず、以て、塔内のダスト堆積によるトラブルが
ほとんど発生することのない、減温塔における長期の安
定した水噴霧が得られることが確認できた。
【0081】
【発明の効果】本発明の減温塔の水噴霧方法を実施する
ことによって、従来の減温塔における噴霧水滴の蒸発時
間を大幅に短縮することが可能なので、減温塔の大きさ
を従来に比べて小さくすることが可能である。また、こ
れにより、減温塔を大きくすることなく、ダイオキシン
類の発生の少ない200℃以下のより低温に安定して減
温することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる減温塔の水噴霧方法を実施する
際の一実施形態を示す説明図。
【図2】本発明と比較のため、従来技術を示す説明図。
【図3】水滴の蒸発に関する解析結果の一例で、噴霧水
滴の最大水滴径と蒸発時間の関係を表す説明図。
【図4】水滴の蒸発に関する解析結果の一例で、減温塔
入口排ガス温度と蒸発時間の関係を表す説明図。
【図5】水滴の蒸発に関する解析結果の一例で、減温塔
出口排ガス温度と蒸発時間の関係を表す説明図。
【図6】水滴の蒸発に関する解析結果の一例を示す説明
図。
【図7】本発明を実施した場合と実施しなかった場合の
試験結果を対比して示す説明図。
【符号の説明】
1…減温塔、2…噴霧水滴径大のスプレーノズル(通常
スプレーノズル)、3…噴霧水滴径小のスプレ一ノズル
(高性能スブレーノズル)、4…排ガス導入ダクト、5
…排ガス排出ダク卜、6…ダスト排出装置、7…スプレ
ーノズルの取り付け段差、8…堆積ダスト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 学 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 平田 修一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 加藤 正人 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 園田 克樹 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却炉等から排出される排ガスを減温塔
    にてスプレーノズルを用いて水噴霧により減温する方法
    において、排ガス導入部に近い側に、相対的に噴霧水滴
    径が大きなスプレーノズルを設置すると共に、これより
    も排ガスの下流側に、相対的に噴霧水滴径が小さなスプ
    レーノズルを設置したことを特徴とする減温塔の水噴霧
    方法。
  2. 【請求項2】 相対的に噴霧水滴径が大きなスプレーノ
    ズルおよび相対的に噴霧水滴径が小さなスプレーノズル
    を各々2本以上とし、各々のスプレーノズル群を減温塔
    の水平断面の同一平面周囲上に等間隔に設置させ、か
    つ、両者のスプレーノズル群が水平投影断面内で重なら
    ないように、相異なる断面に設置することを特徴とする
    請求項1に記載の減温塔の水噴霧方法。
  3. 【請求項3】相対的に噴霧水滴径が小さなスプレーノズ
    ルとして、噴霧最大水滴径が150μm以下となるスブ
    レーノズルを用い、該スプレーノズルと相対的に噴霧水
    滴径が大きなスプレーノズルとの取り付け段差を排ガス
    の滞留時間の差が1秒以上となるように、両スプレーノ
    ズルを設置することを特徴とする請求項1または2に記
    載の減温塔の水噴霧方法。
  4. 【請求項4】通常運転時の水噴霧量の制御は、相対的に
    噴霧水滴径が小さなスプレーノズルによる水噴霧量の制
    御とし、相対的に噴霧水滴径か大きなスプレーノズルの
    水噴霧量は一定とすることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の減温塔の水噴霧方法。
JP9027987A 1997-02-12 1997-02-12 減温塔の水噴霧方法 Pending JPH10216451A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014240508A (ja) * 2013-06-11 2014-12-25 新日鉄住金エンジニアリング株式会社 乾式冷却装置及びこれを用いた排ガス冷却方法
JP2016014516A (ja) * 2014-07-03 2016-01-28 株式会社流機エンジニアリング 排ガス冷却装置および排ガス冷却方法
CN106348373A (zh) * 2016-11-03 2017-01-25 永清环保股份有限公司 一种废水蒸发设备和废水处理方法及装置

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014240508A (ja) * 2013-06-11 2014-12-25 新日鉄住金エンジニアリング株式会社 乾式冷却装置及びこれを用いた排ガス冷却方法
JP2016014516A (ja) * 2014-07-03 2016-01-28 株式会社流機エンジニアリング 排ガス冷却装置および排ガス冷却方法
CN106348373A (zh) * 2016-11-03 2017-01-25 永清环保股份有限公司 一种废水蒸发设备和废水处理方法及装置

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