JPH10216113A - 心不全監視装置 - Google Patents

心不全監視装置

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JPH10216113A
JPH10216113A JP9027496A JP2749697A JPH10216113A JP H10216113 A JPH10216113 A JP H10216113A JP 9027496 A JP9027496 A JP 9027496A JP 2749697 A JP2749697 A JP 2749697A JP H10216113 A JPH10216113 A JP H10216113A
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heart failure
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blood oxygen
living body
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 心不全の発生を早期に警報出力することがで
きる心不全監視装置を提供する。 【構成】 心不全警報手段76により、酸素飽和度変動
幅算出手段70により算出された血中酸素飽和度SaO
2の変動幅WSA02が予め設定された判断基準値W 1 を超
えたことに基づいて生体の心不全警報信号が出力され
る。酸素飽和度SaO2の変動幅は、心不全の進行に伴
ってその酸素飽和度SaO2が明らかに低下する前に大
きくなるという性質があることから、上記手段によれ
ば、心不全の発生を示す警報が早期に出力され、心不全
患者に対する医療措置を早期に開始することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体の心不全を監視す
るための心不全監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】種々の病因による心臓の収縮力減退など
に起因して全身の臓器組織へ必要な質および量の血液を
循環し得ない状態となる心不全は、心臓疾患の末期症状
として現れるものとして知られているが、昼間に比較し
て夜間に病状が悪化する場合が多い。病院や在宅におい
て、そのような夜間では、看護人の人数を確保し難くな
って患者に対する看護が手薄になることから、上記のよ
うな心不全の発生を的確に監視できる装置が望まれてい
る。
【0003】これに対し、上記心不全は、呼吸機能の低
下と同様に、動脈血の酸素飽和度の低下に現れることを
利用して、従来では、非観血式の動脈血酸素飽和度測定
装置が用いられ、その動脈血酸素飽和度測定装置により
測定された患者の血中酸素飽和度SpO2(%)が予め
設定された値たとえば90%を下回わると、音、光或い
は電気信号の警報を出力するようになっていた。
【0004】
【発明が解決すべき課題】ところで、上記従来の動脈血
酸素飽和度測定装置を用いる監視によれば、動脈血の酸
素飽和度が実際に低下することにより警報が出力される
ことから、その回復のための措置に許容される時間が十
分に得られないので、医療措置が遅れる傾向となるとい
う不都合があった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、心不全の発生を
早期に警報出力することができる心不全監視装置を提供
することにある。
【0006】本発明者等は、上記の事情を背景として種
々検討を重ねた結果、動脈血酸素飽和度測定装置によっ
て測定される酸素飽和度SpO2は、心不全の程度が進
行すると、その酸素飽和度SpO2が明らかに低下する
前に、その変動幅が大きくなるという事実を見いだし
た。本発明はそのような知見に基づいて為されたもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
とするところは、生体の心不全を監視するための心不全
監視装置であって、(a) 前記生体の血中酸素飽和度を、
非侵襲的に且つ連続的に測定する血中酸素飽和度測定手
段と、(b) その血中酸素飽和度測定手段により測定され
た血中酸素飽和度の変動幅を算出する酸素飽和度変動幅
算出手段と、(c) その酸素飽和度変動幅算出手段により
算出された血中酸素飽和度の変動幅が予め設定された判
断基準値を超えたことに基づいて前記生体の心不全警報
信号を出力する心不全警報手段とを、含むことにある。
【0008】
【発明の効果】このようにすれば、心不全警報手段によ
り、酸素飽和度変動幅算出手段により算出された血中酸
素飽和度の変動幅が予め設定された判断基準値を超えた
ことに基づいて生体の心不全警報信号が出力される。酸
素飽和度SpO2の変動幅は、心不全の進行に伴ってそ
の酸素飽和度SpO2が明らかに低下する前に大きくな
るという性質があることから、本発明によれば、心不全
の発生を示す警報が早期に出力される。このため、心不
全患者に対する医療措置を早期に開始することができ
る。
【0009】
【発明の他の態様】ここで、好適には、(d) 前記生体の
脈拍数PR(1/min )を逐次算出する脈拍数算出手段
と、(e) その脈拍数算出手段により算出された脈拍数の
変動幅を算出する脈拍数変動幅算出手段とをさらに備
え、前記心不全警報手段は、その脈拍数変動幅算出手段
により算出された脈拍数変動幅が予め設定された判断基
準値を超え、且つ前記酸素飽和度変動幅算出手段により
算出された血中酸素飽和度の変動幅が予め設定された判
断基準値を超えたことに基づいて、前記生体の心不全警
報信号を出力するものである。上記脈拍数PRの変動幅
は、心不全の進行に伴って大きくなるという性質がある
ことから、本発明によれば、心不全の発生を示す警報の
信頼性を一層高めることができる。
【0010】
【発明の好適な実施の態様】以下、本発明の一実施例を
図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】図1は、心不全監視装置として機能する反
射型パルスオキシメータすなわち動脈血内の酸素飽和度
SpO2を測定するための血中酸素飽和度測定装置28
の構成を示している。図1において、反射型プローブ1
0は、たとえば生体の末梢血管の密度が比較的高い額、
指等の体表面12に密着した状態で装着される。この反
射型プローブ10は、比較的浅い有底円筒状のハウジン
グ14と、体表面12内で散乱を受けて光源側へ出てく
る後方散乱光を検知するためにそのハウジング14の底
部内面の中央部に設けられ、ホトダイオード或いはホト
トランジスタ等から成る受光素子16と、ハウジング1
4の底部内面の受光素子16を中心とする同一の半径r
の円周上において所定間隔毎に交互に設けられ、LED
等から成る複数個(本実施例では8個)の第1発光素子
18および第2発光素子20と、ハウジング14内に一
体的に設けられ、受光素子16および発光素子18,2
0を保護するためにそれを覆う透明樹脂22と、ハウジ
ング14内において受光素子16と発光素子18,20
との間に設けられ、発光素子18,20から照射された
光の体表面12内から受光素子16へ向かう反射光を遮
光する円環状の遮光壁24とを備えて構成されている。
【0012】上記第1発光素子18は第1波長λ1 たと
えば730nm程度の波長の赤色光を発光し、第2発光
素子20は第2波長λ2 たとえば880nm程度の波長
の赤外光を発光するものである。図2において、1点鎖
線は酸素化ヘモグロビン(oxy-hemoglobin)の吸光係数
を示し、実線は無酸素化ヘモグロビン(deoxy-hemoglob
in)の吸光係数を示している。上記第1波長λ1 は、酸
素化ヘモグロビンと無酸素化ヘモグロビンとの吸光係数
差が所定値よりも大きい領域すなわち800nmよりも
短波長側の領域内の値であって可及的に高い値に設定さ
れており、上記第2波長λ2 は、酸素化ヘモグロビンと
無酸素化ヘモグロビンとの吸光係数差が所定値よりも小
さい領域すなわち800nmよりも長波長側の領域内の
値であって可及的に低い値に設定されている。なお、上
記第1波長λ1 および第2波長λ 2 は、必ずしもこれら
の波長に限定されるものではなく、酸素化ヘモグロビン
の吸光係数と無酸素化化ヘモグロビンの吸光係数とが大
きく異なる波長と、それら両吸光係数が略同じとなる波
長であればよい。
【0013】光源として機能する上記第1発光素子18
および第2発光素子20が駆動回路54により交互に駆
動されることにより、それら第1発光素子18および第
2発光素子20から体表面12直下の生体組織(血管
床)へ向かって第1波長λ1 の光および第2波長λ2
光が交互に放射されると、生体組織の毛細血管内血液に
含まれる血球などにより散乱を受けた後方散乱光が体表
面12から出てくるので、その後方散乱光すなわち生体
組織(血管床)内からの反射光が共通の光センサとして
機能する受光素子16によりそれぞれ受光され、第1波
長λ1 の散乱光を示す第1光信号SVR および第2波長
λ2 の散乱光を示す第2光信号SVIRが出力されるよう
になっている。
【0014】図3は、上記反射型プローブ10のハウジ
ング14を、その体表面12に対向する面を見た図であ
る。ハウジング14の中央部には受光素子16が配置さ
れており、前記円環状の遮光壁24が同心位置に固定さ
れているとともに、複数個の第1発光素子18および第
2発光素子20が、その遮光壁24の外側であって、1
点鎖線に示す半径rの同心円に沿って交互に配列されて
いる。この半径rは、第1光信号SVR の交直成分比
(AC/DC)R および第2光信号SVIRの交直成分比
(AC/DC)IRが十分に大きく且つ光素子16により
検知される後方散乱光の強度が測定が不安定とならない
程度に得られる範囲である5乃至7mmの範囲内に設定さ
れている。
【0015】第1発光素子18および第2発光素子20
が数百Hz乃至数kHz程度の比較的高い周波数で一定
時間づつ交互に発光させられるので、上記受光素子16
は、第1波長λ1 の後方散乱光を示す第1光信号SVR
と第2波長λ2 の後方散乱光を示す第2光信号SVIR
を含む光信号SVを増幅器30を介してローパスフィル
タ32へ出力する。ローパスフィルタ32は入力された
光信号SVから脈波の周波数よりも高い周波数を有する
ノイズを除去し、そのノイズが除去された光信号SVを
デマルチプレクサ34へ出力する。上記の第1光信号S
R 、第2光信号SVIRは、脈拍に同期して変化する。
【0016】血中酸素飽和度測定装置28のデマルチプ
レクサ34は後述の切換信号SCにより第1発光素子1
8および第2発光素子20の発光に同期して切り換えら
れることにより、第1波長λ1 の赤色光である第1光信
号SVR をサンプルホールド回路36およびA/D変換
器38を介して演算制御回路39内のI/Oポート40
へ逐次供給するとともに、第2波長λ2 の赤外光である
第2光信号SVIRをサンプルホールド回路42およびA
/D変換器44を介してI/Oポート40へ逐次供給す
る。サンプルホールド回路36、42は、入力された光
信号SVR 、SVIRをA/D変換器38、44へ逐次出
力する際に、前回出力した光信号SVR、SVIRについ
てのA/D変換器38、44における変換作動が終了す
るまで次に出力する各光信号SVR 、SVIRをそれぞれ
保持するためのものである。
【0017】上記I/Oポート40は、データバスライ
ンを介してCPU46,ROM48,RAM50,表示
器52とそれぞれ接続されている。CPU46は、RA
M50の記憶機能を利用しつつROM48に予め記憶さ
れたプログラムに従って測定動作を実行し、I/Oポー
ト40から駆動回路54へ指令信号SLDを出力して第
1発光素子18および第2発光素子20を数百Hz乃至
数kHz程度の比較的高い周波数で一定時間づつ交互に
発光させる一方、それら第1発光素子18および第2発
光素子20の発光に同期して切換信号SCを出力してデ
マルチプレクサ34を切り換えることにより、第1光信
号SVR をサンプルホールド回路36へ、第2光信号S
IRをサンプルホールド回路42へそれぞれ振り分け
る。また、CPU46は、予め記憶されたプログラムに
従って前記第1光信号SVR および第2光信号SVIR
それぞれ表す光電脈波形に基づいて末梢血管を流れる血
液中の酸素飽和度SpO2を逐次決定し且つその決定し
た酸素飽和度SpO2を表示器52に表示させる。
【0018】ここで、本実施例においては、更に、ハウ
ジング14にはそのハウジング14の外周面および底部
外面を覆うようにキャップ状のゴム部材56が一体的に
設けられている。このゴム部材56は、たとえばクロロ
プレンゴム等を原料ゴムとしてスポンジ状に構成されて
おり、好適な断熱性を備えている。そして、このゴム部
材56のハウジング14外周側に位置する部分が両面粘
着シート58を介して前記体表面12に固着されること
により、ハウジング14の開口端面および遮光部材24
の先端面が体表面12に密着する状態でプローブ10が
体表面12に装着されている。なお、図1において、両
面粘着シート58は便宜上実際より大幅に厚く描かれて
いる。
【0019】図4は、前記演算制御回路39の制御機能
の要部を説明する機能ブロック線図である。図4におい
て、血中酸素飽和度測定手段68では、先ず、高速フー
リエ変換を用いた周波数解析演算により、所定区間毎の
第1光信号SVR の交流成分ACR および直流成分DC
R と第2光信号SVIRの交流成分ACIRおよび直流成分
DCIRとがそれぞれ逐次決定され、次いで、上記第1光
信号SVR の交流成分ACR および直流成分DCR と第
2光信号SVIRの交流成分ACIRおよび直流成分DCIR
とから、その第1光信号SVR の交直成分比(ACR
DCR )と、第2光信号SVIRの交直成分比(ACIR
DCIR)とがそれぞれ算出され、そして、たとえば図5
の実線に示す予め設定された式(1)に示す関係から、
前記第1光信号SVR の交直成分比(ACR /DCR
と第2光信号SVIRの交直成分比(ACIR/DCIR)と
の比R〔=(ACR /DCR )/(ACIR/DCIR)〕
に基づいて、前記生体の酸素飽和度SpO2が算出され
る。なお、式(1)において、Aは傾きを示す負の定数
であり、Bは切片を示す定数である。
【0020】
【数1】SpO2=A×R+B ・・・(1)
【0021】酸素飽和度変動幅算出手段70は、所定の
区間T0 内において血中酸素飽和度測定手段68により
連続的に求められた酸素飽和度SpO2の変動幅WSP02
を算出する。この変動幅WSP02は、上記所定の区間T0
内における酸素飽和度SpO2の値の分布における標準
偏差σから求められてもよいし、上記所定の区間T0
における酸素飽和度SpO2の最高値と最低値との差分
から求められてもよい。上記所定の区間T0 は、心不全
の前駆状態を示す酸素飽和度SpO2の変動を検出する
ために実験的に設定されたものであり、たとえば数分乃
至数十分の範囲の値が用いられる。
【0022】脈拍数算出手段72は、たとえば第1光信
号SVR および第2光信号SVIRが脈拍に同期して脈動
する性質を利用してそれらのうちのいずれかの信号の脈
動周期に基づいて、生体の脈拍数PR(1/min )を1
拍毎に逐次算出する。脈拍数変動幅算出手段74は、前
記所定の区間T0 内において上記脈拍数算出手段72に
より逐次算出される生体の脈拍数PRの変動幅WPRを算
出する。この変動幅W PRも、上記所定の区間T0 内にお
ける脈拍数PRの値の分布における標準偏差σから求め
られてもよいし、上記所定の区間T0 内における脈拍数
PRの最高値と最低値との差分から求められてもよい。
【0023】心不全警報手段76は、上記脈拍数変動幅
算出手段74により算出された脈拍数変動幅WPRが予め
設定された判断基準値W2 を超え、且つ前記酸素飽和度
変動幅算出手段70により算出された血中酸素飽和度S
pO2の変動幅WSP02が予め設定された判断基準値W1
を超えたことに基づいて、生体の心不全の発生を予告す
る心不全警報信号を出力する。それら判断基準値W1
よびW2 は、心不全の発生前における状態を特徴的に示
す値であって、実験的に定められるものであり、一定値
であってもよい。しかし、上記血中酸素飽和度SpO2
の変動幅は昼間に比較して夜間における値が大きくなる
特徴があることから、昼間において記憶された変動幅に
所定の余裕値αが加算されることにより、上記判断基準
値W1 が決定されてもよい。
【0024】図6は、心機能不全の程度をそれが軽い順
に(I)、(II)、(III )、(IV)の4段階に分類
し、それら4段階にそれぞれ属する生体について、血中
酸素飽和度SpO2および脈拍数PRの経時変化をそれ
ぞれ示したものである。この図6から明らかなように、
心機能不全の程度が重くなるほど、血中酸素飽和度Sp
O2の変動幅WSP02や脈拍数PRの変動幅WPRが大きく
なる傾向がある。上記心不全警報手段76は、そのよう
な傾向を利用して、血中酸素飽和度SpO2が明確に低
下する前に心機能不全の発生を予告する心不全警報信号
を出力するのである。
【0025】図7は、前記演算制御回路39の制御作動
の要部を説明するフローチャート図である。図7のステ
ップ(以下、ステップを省略する)SA1では、第1波
長λ 1 の後方散乱光を表す第1光信号SVR および第2
波長λ2 の後方散乱光を表す第2光信号SVIRが読み込
まれる。次いで、SA2では、第1光信号SVR または
第2光信号SVIRの脈動周期から生体の脈拍数PRが算
出される。そして、前記血中酸素飽和度測定手段68に
対応するSA3乃至SA5において、生体の酸素飽和度
SpO2が算出される。
【0026】すなわち、SA3では、SA1において読
み込まれた第1光信号SVR および第2光信号SVIR
周波数解析処理が施されることにより、第1光信号SV
R の交流成分ACR (信号電力値)および直流成分DC
R (信号電力値)と、第2光信号SVIRの交流成分AC
IR(信号電力値)および直流成分DCIR(信号電力値)
とがそれぞれ抽出される。次いで、SA4では、上記S
A3において抽出された第1光信号SVR の交流成分A
R および直流成分DCR から、その第1光信号SVR
の交直成分比ACR /DCR が算出されるとともに、S
A3において抽出された第2光信号SVIRの交流成分A
IRおよび直流成分DCIRから、その第2光信号SVIR
の交直成分比ACIR/DCIRが算出される。そして、S
A5では、たとえば図5の実線に示す予め設定された関
係(SpO2=A×R+B)から、第1光信号SVR
交直成分比ACR /DCR と第2光信号SVIRの交直成
分比ACIR/DCIRとの比R〔=(ACR /DCR )/
(ACIR/DCIR)〕に基づいて、生体の酸素飽和度S
pO2が算出される。
【0027】そして、SA6では、SA5において算出
された生体の酸素飽和度SpO2が表示器52に表示さ
れるとともに、SA7においてタイマカウンタCTの内
容に「1」が加算された後、SA8において、タイマカ
ウンタCTの内容が予め設定された判断基準時間T0
上となったか否かが判断される。この判断基準時間T 0
は、心不全の前駆状態を示す酸素飽和度SpO2の変動
を検出するために実験的に設定されたものである。
【0028】当初は上記SA8の判断が否定されるの
で、SA1以下が繰り返し実行されることにより、脈拍
数PRおよび酸素飽和度SpO2が逐次算出される。し
かし、それら脈拍数PRおよび酸素飽和度SpO2が逐
次算出されるうち、タイマカウンタCTの内容が判断基
準時間T0 に到達すると、SA8の判断が肯定されるの
で、前記酸素飽和度変動幅算出手段70および脈拍数変
動幅算出手段74に対応するSA9において、一定の区
間T0 内における酸素飽和度変動幅WSP02および脈拍数
PRの変動幅WPRが上記区間T0 内における酸素飽和度
変動幅WSP02および脈拍数PRの標準偏差σを求めるこ
となどに基づいてそれぞれ算出される。
【0029】次いで、前記心不全警報手段76に対応す
るSA10およびA11が実行される。SA10では、
上記SA9により算出された脈拍数変動幅WPRが予め設
定された判断基準値W2 を超え、且つ上記SA9により
算出された血中酸素飽和度SpO2の変動幅WSP02が予
め設定された判断基準値W1 を超えたか否かが判断され
る。このSA10の判断が否定された場合はSA11が
実行されることなくSA12が実行されるが、肯定され
た場合は、SA11において、生体の心不全の発生を予
告する心不全警報信号が、光学的に或いは音声によって
出力される。そして、SA12においてタイマカウンタ
CTの内容が「0」にクリアされた後、本ルーチンが終
了させられ、再びSA1以下が実行される。
【0030】上述のように、本実施例によれば、心不全
警報手段76(SA10、SA11)により、酸素飽和
度変動幅算出手段70(SA9)により算出された血中
酸素飽和度SpO2の変動幅WSP02が予め設定された判
断基準値W1 を超えたことに基づいて生体の心不全警報
信号が出力される。酸素飽和度SpO2の変動幅は、心
不全の進行に伴ってその酸素飽和度SpO2が明らかに
低下する前に大きくなるという性質があることから、本
実施例によれば、心不全の発生を示す警報が早期に出力
される。このため、心不全患者に対する医療措置を早期
に開始することができる。
【0031】また、本実施例では、生体の脈拍数PR
(1/min )を逐次算出する脈拍数算出手段72(SA
2)と、その脈拍数算出手段72により算出された脈拍
数PRの変動幅WPRを算出する脈拍数変動幅算出手段7
4(SA9)とが備えられ、心不全警報手段76(SA
10、SA11)は、その脈拍数変動幅算出手段74に
より算出された脈拍数変動幅WPRが予め設定された判断
基準値W2 を超え、且つ前記酸素飽和度変動幅算出手段
70により算出された血中酸素飽和度SpO2の変動幅
SP02が予め設定された判断基準値W1 を超えたことに
基づいて、前記生体の心不全警報信号を出力するもので
ある。上記脈拍数PRの変動幅WPRは、心不全の進行に
伴って大きくなるという性質があることから、本発明に
よれば、心不全の発生を示す警報の信頼性を一層高める
ことができる。
【0032】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様でも適用される。
【0033】たとえば、前述の実施例の心不全警報手段
76は、脈拍数変動幅WPRが予め設定された判断基準値
2 を超え且つ血中酸素飽和度SpO2の変動幅WSP02
が予め設定された判断基準値W1 を超えたことに基づい
て生体の心不全警報信号を出力するものであったが、血
中酸素飽和度SpO2の変動幅WSP02が予め設定された
判断基準値W1 を超えたことに基づいて生体の心不全警
報信号を出力するものであっても差し支えない。
【0034】また、前記実施例では、受光素子16、発
光素子18、20が体表面12に対して同じ側に設けら
れることにより、受光素子16が後方散乱光を検出する
所謂反射型プローブ10が用いられていたが、受光素子
と発光素子とがたとえば耳たぶや指の先端などを介して
対向して設けられることによりその受光素子が前方散乱
光を検出する所謂透過型プローブが用いられても差し支
えない。
【0035】また、前述の実施例の心不全監視装置すな
わち血中酸素飽和度測定装置28は、酸素飽和度測定機
能と心不全警報判定出力機能とを併せ備えたものであっ
たが、独立に設けられた血中酸素飽和度測定装置からの
測定信号に基づいて心不全警報出力を行うものであって
も差し支えない。
【0036】また、前述の実施例の血中酸素飽和度測定
手段68は、図5の実線に示す予め設定された関係から
実際の血中酸素飽和度SpO2を算出するものであった
が、図5の破線に示す非線型の関係を用いるものであっ
ても差し支えない。
【0037】また、前述の実施例の血中酸素飽和度測定
手段68は、光学的に或いは音声的に心不全の警報出力
を行うものであったが、その心不全の警報を示す電気信
号を出力するものであっても差し支えない。
【0038】また、前述の実施例の反射型プローブ10
において、発光素子18、20の個数や配置位置などは
種々変更が加えられ得る。
【0039】その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範
囲において種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の心不全監視装置の構成を示
すブロック線図である。
【図2】図1の実施例において利用される第1波長λR
および第2波長λIRと酸素化ヘモグロビンおよび無酸素
化ヘモグロビンの吸光係数との関係を示す図である。
【図3】図1の実施例に用いられる反射型プローブの体
表面に対向する面を示す図である。
【図4】図1の演算制御回路の制御機能の要部を説明す
る機能ブロック線図である。
【図5】図4の血中酸素飽和度測定手段において用いら
れる予め設定された関係を示す図である。
【図6】心機能不全の程度をそれが軽い順に(I)、
(II)、(III )、(IV)の4段階に分類した場合に、
それら4段階にそれぞれ属する生体について、血中酸素
飽和度SpO2および脈拍数PRの経時変化をそれぞれ
示す図である。
【図7】図1の演算制御回路の制御作動の要部を説明す
るフローチャートである。
【符号の説明】
28:血中酸素飽和度測定装置(心不全監視装置) 68:血中酸素飽和度測定手段 70:酸素飽和度変動幅算出手段 72:脈拍数算出手段 74:脈拍数変動幅算出手段 76:心不全警報手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体の心不全を監視するための心不全監
    視装置であって、 前記生体の血中酸素飽和度を、非侵襲的に且つ連続的に
    測定する血中酸素飽和度測定手段と、 該血中酸素飽和度測定手段により測定された血中酸素飽
    和度の変動幅を算出する酸素飽和度変動幅算出手段と、 該酸素飽和度変動幅算出手段により算出された血中酸素
    飽和度の変動幅が予め設定された判断基準値を超えたこ
    とに基づいて、前記生体の心不全警報信号を出力する心
    不全警報手段とを、含むことを特徴とする心不全監視装
    置。
  2. 【請求項2】 前記生体の脈拍数を逐次算出する脈拍数
    算出手段と、 該脈拍数算出手段により算出された脈拍数の変動幅を算
    出する脈拍数変動幅算出手段とを備え、 前記心不全警報手段は、該脈拍数変動幅算出手段により
    算出された脈拍数変動幅が予め設定された判断基準値を
    超え、且つ前記酸素飽和度変動幅算出手段により算出さ
    れた血中酸素飽和度の変動幅が予め設定された判断基準
    値を超えたことに基づいて、前記生体の心不全警報信号
    を出力するものである請求項1の心不全監視装置。
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