JPH10207064A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JPH10207064A
JPH10207064A JP1149697A JP1149697A JPH10207064A JP H10207064 A JPH10207064 A JP H10207064A JP 1149697 A JP1149697 A JP 1149697A JP 1149697 A JP1149697 A JP 1149697A JP H10207064 A JPH10207064 A JP H10207064A
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JP
Japan
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polyamic acid
resin composition
photosensitive resin
formula
represented
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Pending
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JP1149697A
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English (en)
Inventor
Isao Naruse
功 成瀬
Junsuke Tanaka
淳介 田中
Etsuo Ookawado
悦夫 大川戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】アルコール性水酸基を含有する光重合開始
剤で反応せしめたポリアミド酸と光重合可能なC−C不
飽和化合物とから成る感光性樹脂組成物や、さらにアル
コール性水酸基含有化合物やアルコール性水酸基かつ不
飽和基を含有した化合物と反応させたポリアミド酸から
構成され、さらに光重合開始剤を混合した感光性樹脂組
成物である。また上記感光性樹脂組成物は含チッソ系有
機溶剤とグリコールエーテル系有機溶剤で希釈せしめて
なる感光性樹脂組成物である。 【効果】微細な金属加工を必要とするプリント配線板、
フレキシブル配線板や精密金属加工製品の金属部分を
熱、薬品、溶剤等から導体回路や金属表面の防錆効果や
さらに配線板の層間絶縁膜として利用できる。またフォ
ト法による保護皮膜の形成ができアルカリ現像の可能な
耐熱性の感光性樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光硬化性および耐
熱性、耐溶剤性、耐酸性、耐アルカリ性、可とう性、電
気特性等に優れた、特にプリント配線基板、可とう性回
路基板などの製造に適したアルカリ水溶液で現像可能な
液状レジストインキ組成物、カバーコート剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線板は、スクリーン印
刷法でエッチングレジストあるいは、メッキレジストパ
ターンを形成したレジストパターン形成後、金属箔のエ
ッチング、あるいはめっきを施し、所望の導体回路パタ
ーンを形成していた。この導体回路パターンの酸化防止
や絶縁性を維持する目的から熱硬化性の樹脂組成物、あ
るいは光硬化性の樹脂組成物を導体回路形成時と同様
に、スクリーン印刷法を用いて目的とする形状の皮膜を
形成していた。最近では、パターン密度を高めるために
導体回路の微細化が進んでいる。このことから導体回路
形成時のエッチング、あるいはめっきレジストもフォト
法を用いて形成することが広く用いられている。
【0003】フォト法で形成したエッチングあるいは、
めっきレジストパターンは、スクリーン印刷法に比べて
位置精度や寸法精度が一段と高まっている。導体回路パ
ターンの微細化と位置精度の向上と、更に実装部品の小
型化、ICパッケージのリードのファインピッチ化に依
って、ソルダーレジスト皮膜等の絶縁皮膜形成も画像精
度や位置精度の向上を必要とされていた。従って、近年
では、精度良く皮膜形成ができる方法として前記のフォ
ト法を用いて、ソルダーレジスト皮膜や絶縁皮膜を形成
する方法が広く使用されるようになった。
【0004】上記フォト法では、所望の大きさに感光性
樹脂組成物を塗布した後、必要に応じて乾燥して、感光
性皮膜を形成する。この感光性皮膜にネガのフォトマス
クを乗せて、紫外線等の活性光線で露光焼き付けを行
う。フォトマスクの透明部分を透過した活性光線が感光
性皮膜を硬化させる。未硬化部分は、現像で剥離して、
感光性皮膜を除去する。上記フォト法で形成した感光性
皮膜は更に、熱硬化や活性光線で硬化して、ソルダーレ
ジスト皮膜や絶縁皮膜に成るが、形成された画像は、フ
ォトマスクに極めて近い精度で形成できるため、微細な
画像や位置精度を容易に得ることができる。
【0005】しかしながら、この方法は、後に現像工程
を必要とする。現像では、未露光部の未硬化部分を有機
溶剤で溶解剥離することで除去していた。溶剤は、1,
1,1−トリクロロエタン等の毒性の強い溶剤あるいは
可燃性の溶剤が一般的に使用されていて、作業安全性等
の面からアルカリ水溶液を現像液としたフォトソルダー
レジストが望まれていた。そこで、アルカリ水溶液現像
型のフォトソルダーレジストの研究が近年盛んとなり、
幾つかの組成物については開示されている。例えば、特
公昭56−40329公報には、エポキシ樹脂に不飽和
モノカルボン酸を付加させ更に多塩基酸無水物を付加さ
せて成る反応生成物をベースポリマーとする感光性樹脂
組成物が開示されている。あるいは、特開昭61ー24
3869公報には、それぞれノボラック型エポキシアク
リレート等に多塩基酸無水物を付加させた反応生成物を
ベースポリマーとし、アルカリ水溶液を現像液とするフ
ォトソルダーレジスト組成物が開示されている。しかし
ながら、上記の組成物で得られるソルダーレジスト皮膜
は耐熱性、耐溶剤性や耐薬品性において不十分であり、
絶縁性、誘電率に関する特性も十分とはいえない。ま
た、可とう性に乏しいために、可とう性回路基板には適
用できない。
【0006】また、ポリイミド前駆体であるポリアミド
酸を加熱処理することによって得られるポリイミドが、
その優れた耐熱性、誘電特性から、ICの保護膜、層間
絶縁膜として使用されており、さらに、露光、現像によ
り直接パターンが形成できる感光性ポリイミド前駆体が
提案されている。(特開昭60−228537公報、特
公昭59−52822号公報)しかしながら、これらの
感光性ポリイミドは、現像に有機溶剤が使用されてお
り、作業安全性の観点等から、アルカリ水溶液で現像で
きる感光性ポリイミドが望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記課
題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、分子鎖にア
ルコール性水酸基を含有する光重合開始剤を反応せしめ
たポリアミド酸と光重合可能なC−C不飽和2重結合を
有する化合物からなる感光性樹脂組成物を用いることに
より水酸化ナトリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液等
のアルカリ水溶液で現像することができるとともに、露
光による画像の焼き付け時に十分に硬化した皮膜を得る
ことができ、現像後の熱処理によるイミド化後の皮膜特
性として、優れた耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、可とう
性、電気絶縁性、誘電特性を発現する感光性樹脂組成物
やフォトソルダーレジスト、可とう性回路基板のカバー
コート剤に適した感光性組成物を提供することである。
これらの感光性皮膜により耐熱、耐酸化性、電気絶縁特
性に優れた金属加工製品を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、 (1)(A)ポリマーの分子末端が一般式(1)(化
4)で表される光重合開始剤(以下、P1という)で封
止され、かつ、一般式(2)(化5)で表されるポリア
ミド酸(以下、PA1という)、および(B)光重合可
能なC−C不飽和2重結合を有する化合物。とから成る
感光性樹脂組成物、
【0009】
【化4】 (但し、R1、R2はH、炭素数1〜4のアルキル基、フ
ェニル基、またはアリル基、kは1〜4の整数、lは0
または1〜4の整数を表わす。)
【0010】
【化5】 (式中、X、Zはそれぞれ炭素数が2〜22であり、芳
香族基、脂肪族基または脂環式化合物基を、nは重合度
を表わし、Yは前記に同じ) (2)ポリアミド酸が、上記の式(2)で表されるポリ
アミド酸に、炭素数1〜4の低級アルコール、グリコー
ル、セロソルブ及び炭素数2〜10の多価アルコールか
ら選ばれた少なくとも1種を反応せしめて得られるポリ
アミド酸(以下、PA2という)であることを特徴とす
る上記(1)記載の感光性樹脂組成物、 (3)ポリアミド酸が、上記の式(2)で表されるポリ
アミド酸に、炭素1〜4の低級アルコール、グリセリ
ン、ポリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、
ジペンタエリスリトール及びトリメチロールプロパンよ
り選ばれた少なくとも1種とアクリル酸とのアクリル酸
エステルを反応せしめて得られるポリアミド酸(以下、
PA3という)であることを特徴とする上記(1)記載
の感光性樹脂組成物、 (4)ポリアミド酸が、上記のPA1、PA2、または
PA3のポリアミド酸に、式(3)(化6)で表される
ポリアミド酸を混合せしめたものであることを特徴とす
る上記(1)記載の感光性樹脂組成物、
【0011】
【化6】 (式中、X、Z、nは前記に同じ) (5)上記の式(1)で表される光重合開始剤(以下、
P1という)以外の光重合開始剤(以下、P2という)
を混合せしめた上記(1)〜(4)記載の感光性樹脂組
成物、 (6)有機フィラーあるいは無機フィラーあるいは顔料
を配合せしめたことを特徴とする上記(1)〜(5)記
載の感光性樹脂組成物、 (7)上記(1)〜(6)の感光性樹脂組成物を、含チ
ッソ系有機溶剤100部に対し、10〜1000部のグ
リコールエーテル系有機溶剤よりなる溶剤で希釈せしめ
たことを特徴とす感光性樹脂組成物溶液、及び (8)上記(1)〜(7)に記載の感光性樹脂組成物ま
たはその溶液を金属、プラスチック、セラミックなどに
塗布乾燥して形成した感光性皮膜を有する加工品であ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で使用する分子鎖にアルコ
ール性水酸基を含有する式(1)で表わされる光重合開
始剤(以下P1と略す)として次の化合物が代表的に挙
げられる。例えばベンゾイン、ベンゾインとエチレンオ
キサイドの等モル付加物や、2倍モル付加物、3倍モル
付加物、4倍モル付加物、ベンゾインとプロピレンオキ
サイドの等モル付加物や2倍モル付加物3倍モル付加
物、、4倍モル付加物、αアリルベンゾイン、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトンとエチレンオキサイドの
等モル付加物、2倍モル付加物、3倍モル付加物、4倍
モル付加物、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トンとプロピレンオキサイドの等モル付加物、2倍モル
付加物、3倍モル付加物、4倍モル付加物、ベンゾイル
安息香酸とエチレングリコール等モル反応物、ベンゾイ
ル安息香酸とプロピレングリコール等モル反応物、ヒド
ロキシベンゾフェノンとエチレンオキサイドの等モル付
加物、2倍モル付加物、3倍モル付加物、4倍モル付加
物、ヒドロキシベンゾフェノンとプロピレンオキサイド
の等モル付加物、2倍モル付加物、3倍モル付加物、4
倍モル付加物、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、4−
(2−アクロオキシエトキシ)−フェニル−(2−ヒド
ロキシ−2−プロピル)ケトン、4−(2−ヒドロキシ
エトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピ
ル)ケトンとエチレンオキサイドの等モル付加物、2倍
モル付加物、3倍モル付加物、4倍モル付加物、4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキ
シ−2−プロピル)ケトンとプロピレンオキサイドの等
モル付加物、2倍モル付加物、3倍モル付加物、4倍モ
ル付加物、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、1−(4−デシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2
−メチルプロパン−1−オン等が挙げられる。これらは
1種または2種以上混合して使用する。本発明で使用す
るテトラカルボン酸2無水物(以下TCAと略す)は、
一般式(4)〔化7〕
【0013】
【化7】 (式中、Zは前記に同じ)で示される。
【0014】本発明では、テトラカルボン酸2無水物
(TCA)として、例えば、脂肪族系または脂環式系の
ものを使用することができ、その具体的な例として、ブ
タンテトラカルボン酸2無水物、ペンタンテトラカルボ
ン酸2無水物、ヘキサンテトラカルボン酸2無水物、シ
クロブタンテトラカルボン酸2無水物、シクロペンタン
テトラカルボン酸2無水物、ビシクロヘキセンテトラカ
ルボン酸2無水物、シクロプロパンテトラカルボン酸2
無水物、シクロヘキサンテトラカルボン酸2無水物、メ
チルシクロヘキセンテトラカルボン酸2無水物などが挙
げられる。また、耐熱性の良い芳香族系の具体的な例と
しては、3,3' ,4,4’−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸2無水物、ピロメリット酸2無水物、2,3,
6,7−ナフタレンテトラカルボン酸2無水物、3,
3’,4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸2無水
物、2,2’,3,3’−ジフェニルテトラカルボン酸
2無水物、2,3,3’,4−ジフェニルテトラカルボ
ン酸2無水物、3,3’,4,4’−p−テルフェニル
テトラカルボン酸2無水物、1,2,5,6−ナフタレ
ンテトラカルボン酸2無水物、2,2−ビス(3,4−
ジカルボキシジフェニル)エーテル2無水物、1,2,
4,5−ナフタレンテトラカルボン酸2無水物、1,
4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸2無水物、
2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラ
カルボン酸2無水物、フェナンスレン−1,2,9,1
0−テトラカルボン酸2無水物、ピロリジン−2,3,
4,5−テトラカルボン酸2無水物、ピラジン−2,
3,5,6−テトラカルボン酸2無水物、2,2−ビス
(2,5−ジカルボキシフェニル)プロパン2無水物、
1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン
2無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)エタン2無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェ
ニル)メタン2無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)スルホン2無水物、ベンゼン−1,2,3,4
−ブタンテトラカルボン酸2無水物、チオフェン−2,
3,4,5−テトラカルボン酸2無水物などである。こ
れらは1種又は2種以上混合して使用する。
【0015】上記、芳香族テトラカルボン酸2無水物の
他に、各種特性を付与するために、シリコーン系テトラ
カルボン酸2無水物や脂肪族系テトラカルボン酸2無水
物も併用することができる。本発明で使用するジアミン
(以下DAと略す)は、一般式(5)〔化8〕
【0016】
【化8】H2N−Y−NH2 (5) (式中R2は炭素数2〜22の有機基を表わす)で示さ
れる。ジアミンの具体的な例としては、芳香族ジアミン
として、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4、
4’−ジアミノジフェニルスルホン、4、4’−ジアミ
ノジフェニルサルファイド、4,4’−ジ(メタアミノ
フェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ジ(パラ
アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、オルトフェニ
レンジアミン、メタフェニレンジアミン、パラフェニレ
ンジアミン、ベンジジン、3、3’−ジアミノベンゾフ
ェノン、4、4’−ジアミノジフェニル−2,2−プロ
パン、1,5−ジアミノナフタレン、1,8−ジアミノ
ナフタレン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)
ビフェニル、2,2−ビス{4−(パラアミノフェノキ
シ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフロロプロパン、
1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,
3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−
ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ジ
アミノ−3,3‘−ジエチル−5,5’−ジメチルジフ
ェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,
5’−テトラメチルジフェニルメタン、1,4−ジアミ
ノトルエン、メタキシレンジアミン、2,2’−ジメチ
ルベンジジンなど、脂肪族ジアミンとしては、トリメチ
レンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレ
ンジアミンなど、シリコン系ジアミンとしては、ビス
(パラアミノフェノキシ)ジメチルシラン、1,4−ビ
ス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、ビ
ス(3ーアミノプロピル)テトラメチルジシロキサンな
ど、脂環式ジアミンとしては、1,4−ジアミノシクロ
ヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、
イソフォロンジアミンなど、グアナミン類としては、ア
セトグアナミン、ベンゾグアナミンなどを挙げることが
できる。本発明では、これらのジアミンの1種または2
種以上混合して使用する。
【0017】本発明で使用する前記した光重合開始剤
(P1)を反応せしめたポリアミド酸(以下PA1と略
す)を得る際は例えば次の方法で得ることができる。前
記した光重合開始剤(P1:モル数P1)と前記したテ
トラカルボン酸2無水物(TCA:モル数TCA)の反
応モル比P1/TCAは、例えば水酸基を1個含有する
光重合開始剤では4.0〜0.05好ましくは3.0〜
0.1の範囲である。反応のモル比が3.0を超えると
同じ反応器内で前記したテトラカルボン酸(TCA)と
前記したジアミン(DA)とからポリアミド酸(後記す
るPA4)を合成する際の反応のモル比(TCA/D
A)が崩れて好ましくない。反応のモル比が0.05以
下では前記した光重合開始剤の効果が発揮しない。
【0018】合成する際は前記光重合開始剤(P1)と
前記テトラカルボン酸2無水物(TCA)と有機溶剤を
反応器内に仕込、室温〜100℃の温度で反応させるこ
とができる。(中間生成物をP1−TCAとする。) ついで上記P1−TCAからポリアミド酸(PA1)を
合成する際は、前記テトラカルボン酸二無水物(TC
A)と前記ジアミンとの反応のモル比が1.0未満にな
る様に、中間生成物(P1−TCA)を含む反応器に仕
込み室温〜100℃で反応させる等の合成方法により前
記ポリアミド酸(PA1)を得ることができる。また予
め後記するポリアミド酸(PA4)を合成しこの際の過
剰のジアミン(DA)やテトラカルボン酸2無水物(T
CA)などを利用して前記テトラカルボン酸2無水物
(TCA)と前記光重合開始剤(P1)から前記ポリア
ミド酸(PA1)を得る方法もある。
【0019】本発明で使用するポリアミド酸(PA2)
を得るために、ポリアミド酸(PA1)に反応させるた
めのアルコール、グリコール、セロソルブ、多価アルコ
ールとしては(以下まとめてACと略す)はごく代表的
には以下に挙げられる。メチルアルコール、エチルアル
コール、n−プロピルアルコール、tertブチルアル
コール、secブチルアルコール、イソプロピルアルル
等の1価アルコールやエチレングリコール、プロピレン
グリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール等の多価アルコール、更にメチルセロソルブ、エ
チルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類等
が挙げられるがこれらは1種または2種以上混合して使
用する。
【0020】本発明で使用する前記ポリアミド酸(PA
2)を得る際は、例えば次の方法で得ることができる。
前記光重合開始剤(P1:モル数P1)と前記化合物
(AC:モル数AC)の総モル数に対するP1のモル%
(100×P1/(P1+AC))の範囲は5モル%〜9
9モル好ましくは10モル%〜95モル%である。また
反応のモル比すなわちテトラカルボン酸2無水物(TC
A)に対する光重合開始剤(P1)と前記化合物(A
C)の総モル数((P1+AC)/TCA)は、例えば水
酸基1個含有する光重合開始剤と水酸基1個含有する前
記化合物(AC)では4.0〜0.05好ましくは3.
0〜0.1の範囲である。合成する際は前記光重合開始
剤(P1)と前記化合物(AC)と前記テトラカルボン
酸2無水物(TCA)更に有機溶剤を反応器に仕込室温
〜100℃の温度で反応させることができる。 (中間
生成物をP1−AC−TCAとする) ついで上記P1−AC−TCAから上記ポリアミド酸
(PA2)を合成する際は、前記テトラカルボン酸と前
記ジアミンとの反応のモル比が1.0未満となる様に中
間生成物(P1−AC−TCA) の入った反応器に仕
込、室温〜100℃で反応させる等の合成法により前記
ポリアミド酸(PA2)を得ることができる。
【0021】本発明で使用するポリアミド酸(PA3)
を得るためにポリアミド酸(PA1)に反応させるため
のアクリル酸エステル(以下まとめてAM2と略す)と
しては炭素1〜4の低級アルコール、グリセリン、ポリ
エチレングリコール、ペンタエリスリトール、ジペンタ
エリスリトール及びトリメチロールプロパンより選ばれ
た少なくとも1種とアクリル酸とのアクリル酸エステル
であり、ごく代表的には以下に挙げられる。具体的には
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレートで表わされるC2〜C4まで
の低級グリコールと(メタ)アクリル酸の等モル縮合
物、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、グリセロ
ールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ン、モノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ンジ(メタ)アクリレートで表わされるトリオールとメ
タ(アクリル酸)のモノエステル、ジエステル、ポリエ
チレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロ
ピレングリコールモノ(メタ)アクリレートで表わされ
るモノエステル、ペンタエリスリトールモノ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート
やジペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げ
られる。これらは1種又は2種以上混合して使用する。
【0022】本発明で使用する前記ポリアミド酸(PA
3)を得る際は例えば、次の方法で得ることができる。
前記した光重合開始剤(P1:モル数P1モル)と前記
化合物(AM2:モル数AM2)の総モル数に対するP
1のモル数(100×P1/( P1+AC2))の範囲
は5モル%〜99モル%好ましくは10モル%〜95モ
ル%である。また反応のモル比すなわちテトラカルボン
酸(TCA)に対する光重合開始剤(P1)と前記化合
物(AM2)総モル数(( P1+AM2) /TCA)
は、例えば水酸基1個含有した光重合開始剤と水酸基1
個含有した前記化合物(AM2)では4.0〜0.05
好ましくは3.0〜0.1の範囲である。合成する際は
前記光重合開始剤(P1)と前記化合物(AM2)と前
記テトラカルボン酸2無水物(TCA)さらに有機溶剤
を反応器内に仕込、室温〜100℃の温度で反応させる
ことができる。(中間生成物P1−AM2−TCAとす
る。) 次いで上記P1−AM2−TCAから前記ポリアミド酸
(PA3)を合成する際は前記テトラカルボン酸2無水
物(TCA)と前記ジアミン(DA)との反応のモル比
が1.0未満となる様に、中間生成物(P1−AM2−
TCA)の入った反応器に仕込、室温〜100℃で反応
させる等の合成法により前記ポリアミド酸(PA3)を
得ることができる。本発明で使用する前記ポリアミド酸
(PA4)は式(3)で表わされるポリアミド酸と前記
したポリアミド酸(PA1,PA2,PA3)に混合し
たものである。
【0023】本発明で使用する光重合可能なC−C不飽
和2重結合を有する化合物(以下AM1と略す)は公知
のアクリレート化合物やメタクリレート化合物等であ
る。上記アクリレート化合物は以下に分類できる。 (イ)構造分類(原料、生成物などから分類) アルキルアクリレート類、アルキルアミノアクリレート
類、ヒドロキシルアルキルアクリレート類、オリゴエス
テルアクリレート類、ポリエステルアクリレート類、オ
リゴエーテルアクリレート類、ポリエーテルアクリレー
ト類、エポキシアクリレート類、等 (ロ)官能基数分類(官能基アクリロイル基の数から分
類) 1官能アクリレート類、2官能アクリレート類、3官能
アクリレート類から多官能アクリレート類、 (ハ)アミノ基分類(アミノ基の有無による分類) アミノ系アクリレート類、非アミノ系アクリレート類 具体的には、アルキルアクリレート類としてエチルアク
リレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルア
クリレート等。アルキルアミノアクリレート類としてジ
メチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチ
ルアクリレート、ジメチルアミノメチルアクリレート、
ジエチルアミノメチルアクリレート、ジアクリレートト
ジエチルアミンの付加物、トリアクリレートとジエチル
アミンの付加物等。ヒドロキシアルキルアクリレート類
としてヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロ
ピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート等。
オリゴエステルアクリレート類としてKAYARAD
MANDA,KAYARADR526,等。ポリエチレ
ングリコールアジペート・2モルアクリル酸の縮合物、
ポリジエチレングリコールアジペート・2モルアクリル
酸の縮合物、ポリエステルアクリレート類としてポリ
1,4ブタンジオールアジペート・2モルアクリル酸の
縮合物、ポリネオペンチルグリコールアジペート・2モ
ルアクリル酸の縮合物等。オリゴエーテルアクリレート
類としてジエチレングリコールジアクリレート、トリエ
チレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコ
ールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアク
リレート類。ポリエーテルアクリレート類としてポリエ
チレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリ
コールジアクリレート、ポリテトラメチレンエーテルグ
リコールジアクリレート等。エポキシアクリレート類と
してビスフェノールFジグリシジルエーテル・2モルア
クリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテ
ル・2モルアクリル酸付加物、ビスフェノールSジグリ
シジルエーテル・2モルアクリル酸付加物、ノボラック
エポキシとアクリル酸付加物、クレゾールノボラックエ
ポキシとアクリル酸付加物等。
【0024】1官能アクリレート類としてフェノキシエ
チルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレー
ト、フェノキシプロピルアクリレート、ノニルフェノキ
シプロピルアクリレート等。2官能アクリレート類とし
てジエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチル
グリコールジアクリレートブチルグリコールジアクリレ
ート、ヘキサメチレングリコールジアクリレート等。3
官能アクリレート類としてトリメチロールプロパントリ
アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、グリセリントリアクリレート等。多官能アクリレー
ト類としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、KAYARAD DCPA30、ノボラックエポキ
シとアクリル酸の付加物、クレゾールノボラックエポキ
シとアクリル酸の付加物 等。アミノ系アクリレート類
としてジメチルアミノエチルアクリレートジエチルアミ
ノエチルアクリレート、ジメチルアミノメチルアクリレ
ート、ジエチルアミノメチルアクリレート、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート・モノエタノールアミン
の1モルから2モル付加物、エチレングリコールジアク
リレートとアルキルアミン(C1からC6のアミン)の等
モル付加物、トリメチロールプロパントリアクリレート
とアルキルアミン(C1からC6のアミン)の1モルから
2モル付加物、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
トとアルキルアミン(C1からC6のアミン)の1モルか
ら3モル付加物等。非アミノ系アクリレートとしてノニ
ルフェノキシプロピルアクリレート、エチレングリコー
ルジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、クレゾール
ノボラックエポキシトリアクリレートとアクリル酸の付
加物等。
【0025】さらに前記化合物(AM2)や公知のポリ
エン・チオール類が挙げられる。これらは1種または2
種以上混合して使用する。また前記メタクリレート化合
物は上記アクリレート化合物をメタクリレートに置換し
た化合物である。上記化合物(AM1)の感光性樹脂組
成物の固形分総量に対する割合は上記化合物(AM1)
の性状にもよるが4.5WT%〜99WT%好ましくは
5WT%〜90WT%である。
【0026】本発明で使用する光重合開始剤(以下P2
と略す)は公知のもであり、ごく具体的にはベンゾフェ
ノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンゾインエチル
エーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソ
ブチルエーテル、2,2ジメトキシ−2−フェニルアセ
トフェノン、2−ヒドロキシ2−フェニルアセトフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2
−ヒドロキシ−4−イソプロピル−2−メチルプロピオ
フェノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチル
アントラキノン、ジエチルチオキサントン、クロルチオ
キサントン、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイ
ル安息香酸、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニ
ル)−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,
6トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイ
ド等が挙げられる。さらに前記光重合開始剤(P1)も
あげられる。これら光重合開始剤(P1,P2)は1種
または2種以上混合して使用する。
【0027】また公知光重合開始助剤を併用してもよ
い。これら光重合開始助剤としてはごく具体的には、ト
リエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタノール
アミン、トリプロパノールアミン、ジプロパノールアミ
ン、プロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸
エチル、4ージメチルアミノ安息香酸イソアミル等が挙
げられる。上記光重合開始助剤は1種または2種以上混
合して使用する。上記光重合開始剤(P2)の感光性樹
脂組成物の固形分総量に対する割合は0.1WT%〜2
0WT%好ましくは0.15WT%〜15WT%であ
る。
【0028】本発明で使用する含チッソ系有機溶剤とし
ては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N−メチルー2−ピロリドン、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。グ
リコールエーテル系溶剤としては、エチレングリコール
ジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコール
メチルエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチ
ルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル
等が挙げられる。上記有機溶剤は1種または2種以上混
合して使用する。
【0029】上記含チッソ系有機溶剤とグリコールエー
テル系有機溶剤の混合割合は含チッソ系有機溶剤100
重量部に対しグリコールエーテル系有機溶剤は10重量
部〜1000重量部 好ましくは、20〜500重量部
の範囲である。グリコールエーテル系有機溶剤の量が1
0重量部以下では、アルカリ現像の際に、塗膜にクラッ
クが生じる。グリコールエーテル系有機溶剤の量が10
00重量部以上では、アルカリ現像の際に塗膜の溶解性
が悪く、均一な塗膜が得られず好ましくない。
【0030】本発明で使用するフィラーは有機フィラー
あるいは無機フィラーである。有機フィラーとしては、
エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アクリル樹
脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、テフロン樹脂、
ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、等の樹脂を使用する溶剤に不溶となるまで高分子化
し微粒子化したタイプあるいは、架橋し微粒子化したタ
イプのフィラーである。無機フィラーとしては、アルミ
ナ、シリカ、マグネシア、フェライトなどの金属酸化物
の微粒子、あるいはタルク、マイカ、カオリン、ゼオラ
イトなどの桂酸塩類、硫酸バリウム、炭酸カルシウムな
どの微粒子を使用する。上記フィラーは1種又は2種以
上混合して使用する。上記フィラーは、好ましくは、平
均粒径が10μm以下の微粒子であり、より好ましくは
5μm以下の微粒子である。
【0031】また、微粒子の比表面積は、100m2
g以下であり、好ましくは60m2/g以下である。微
粒子の比表面積が100m2 /gを超えると均一な混合
分散が困難となり好ましくない。フィラーの添加量は、
感光性樹脂組成物の固形分総量に対し80重量%以下で
あり、好ましくは50重量%以下である。80重量%を
超える感光性皮膜や絶縁性皮膜の形成が困難となり好ま
しくない。
【0032】本発明で使用する顔料は公知のフタロシア
ニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタン等の
着色顔料である。前記フィラーと顔料と感光性樹脂組成
物と溶剤等を混合する際は、フィラーや顔料が樹脂組成
物中に均一に分散することが好ましい。分散は公知の方
法で行うことができ、例えば、ボールミル、ロールミ
ル、ミジアミル等のせん断力の強い分散装置を用いて分
散混合の良好な感光性樹脂組成物を得ることができる。
更に、分散混合を良好に行うために、湿潤剤、分散剤、
シランカップリング剤、チタンカップリング剤、消泡剤
等を添加することもできる。
【0033】このようにして、感光性樹脂組成物を得る
ことができるが、これらの感光性樹脂組成物を使用し
て、金属や金属積層板の表面にソルダーレジスト皮膜や
絶縁皮膜を形成する方法は、既に公知のロールコーター
やスクリーン塗布、バーコーター等を用いて容易に塗布
することができる。塗布した感光性樹脂組成物は、溶剤
を揮発させることで感光性皮膜となるが、乾燥も公知の
方法で良く例えば、熱風乾燥機や遠赤外線、近赤外線等
の乾燥機を用いて50〜150℃で10〜60分乾燥す
ることで感光性皮膜を形成することができる。
【0034】感光性皮膜の膜厚は、5〜200μmが適
当で好ましくは、15〜100μmである。膜厚が5μ
mに満たないと、絶縁信頼性がの乏しく、200μmを
超えると露光感度の低下を招き現像時間がかかるので好
ましくない。また本発明の感光性樹脂組成物は、ソルダ
ーレジスト皮膜や絶縁皮膜の形成材料となるばかりでな
くポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の無
色透明なフィルムに塗布乾燥することで感光性フィルム
を得ることができる。
【0035】上記感光性フィルムは、上記した膜厚10
〜100μmのフィルムにリバースロールコーターやグ
ラビアロールコーター、コンマコーター、カーテンコー
ター等の公知の方法で塗布することができる。乾燥は、
熱風乾燥や遠赤外線、近赤外線を用いた乾燥機で温度5
0〜120℃で乾燥でき、好ましくは60〜100℃で
10〜60分乾燥すると感光性フィルムを得ることがで
きる。この際の感光性樹脂組成物の膜厚は、5〜200
μmであり、好ましくは15〜100μmである。膜厚
が5μmに満たないと、絶縁信頼性に欠け、200μm
を超えると露光感度の低下を招き現像に時間がかかるの
で好ましくない。
【0036】なお、上記感光性フィルムを用いてソルダ
ーレジスト皮膜や絶縁皮膜を得るには、平板プレスやロ
ールプレス等の公知の方法により、40〜150℃に加
熱しながら、1〜5kgf/cm2 で熱圧着することで
感光性皮膜を金属板や金属積層板の表面に形成すること
ができる。
【0037】このようにして、感光性皮膜は、通常のフ
ォトマスクを用いて露光される。この際に使用される活
性光線としては、たとえば、紫外線、電子線、X線など
が挙げられるが、これらの中では紫外線が好ましく、そ
の光源としては、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超
高圧水銀灯、ハロゲンランプなどが挙げられる。露光
後、現像液を使用して現像行う際には、浸漬法やスプレ
ー法を用いることができる。現像液としては、水酸化ナ
トリウム、炭酸ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液が
使用される。現像後は、希塩酸、希硫酸等の酸性水溶液
でリンスすることが望ましい。現像によって得られたパ
ターンは、その後、加熱処理することによって、ポリイ
ミドのパターンに変換される。加熱処理は、150〜4
50℃の温度のもとで、0.1〜5時間、連続的または
段階的に行われる。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 合成例1(ポリアミド酸PA1) 温度計、撹はん機、冷却器および乾燥空気導入口を取り
付けた反応容器に、N,N−ジメチルアセトアミド11
7g、ジエチレングリコールジメチルエーテル117g
更に3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸2無水物11.28g(0.035モル)、2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オ
ン8.63g(0.0525モル)を仕込み、乾燥空気
流入下、80℃で2時間反応せしめた。中間生成物P1
−TCAを得た。(P1/TCAのモル比=1.50) 次いで室温まで冷却し、1,3−ビス(3−アミノフェ
ノキシ)ベンゼン53.29g(0.1825モル)を
仕込、溶解ののち3,3,,4,4,,−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸2無水物53.13g(O.165モ
ル)を仕込室温で10時間反応させて、ポリアミド酸
(PA1)得た。(TCA/DAのモル比=0.90
4)。
【0039】合成例2(ポリアミド酸PA1) 合成例1で2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オンの代わりベンゾイン11.13g
(0.0525モル)を使用する以外は同様にしてポリ
アミド酸(PA1)を得た。
【0040】合成例3(ポリアミド酸PA1) 合成例1で3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸2無水物の代わりに、3,3’,4,4’−
ビフェニルテトラカルボン酸2無水物を使用した。この
際、中間生成物の合成のさい10.29g(0.035
モル),ポリアミド酸の合成のさい48.51g(0.
165モル)と分けて反応させる以外は同様にしてポリ
アミド酸(PA1)を得た。
【0041】合成例4(ポリアミド酸PA2) 合成例1で2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オンの代わりイソプロピルアルコール
0.63g(0.0105モル),2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン6.89g
(0.042モル)を使用する以外は同様にしてポリア
ミド酸(PA2)を得た。尚中間生成物P1−AC−T
CAを合成する際の反応のモル比(P1+AC)/TC
A=1.50,光重合開始剤のモル% 100(P1)
/(P1+AC)=80モル%。
【0042】合成例5(ポリアミド酸PA3) 合成例1で2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オンの代わりヒドロキシエチルアクリレ
ート1.22g(0.0105モル),2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパンー1ーオン6.8
9g(0.042モル)を使用する以外は同様にしてポ
リアミド酸(PA3)を得た。尚中間生成物P1−AM
2−TCAを合成する際の反応のモル比(P1+AM
2)/TCA=1.50,光重合開始剤のモル% 10
0(P1)/(P1+AM2)=80モル%。
【0043】合成例6(ポリアミド酸PA3) 合成例5でヒドロキシエチルアクリレートの代わりペン
タエリスリトールトリアクリレート3.12g(0.0
105モル)を使用する以外は同様にしてポリアミド酸
(PA3)を得た。
【0044】合成例7(ポリアミド酸PA4) 合成例1で2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オンを省いた以外は3,3,,4,4,
ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無水物58.77g
(0.1825モル)、1,3−ビス(3ーアミノフェ
ノキシ)ベンゼン53.29g(0.1825モル)を
仕込80℃2時間反応させポリアミド酸(PA4)を得
た。
【0045】合成例8 (ポリアミド酸PA1) 合成例1で有機溶剤全量をN,Nジメチルアセトアミド
234gに代える以外は同様にしてポリアミド酸(PA
1)を得た。
【0046】合成例9(エポキシアクリレート樹脂) エポキシ樹脂(油化シェル製エピコート154)を16
4gとトリフェニルホスフィン0.75gとアクリル酸
72gをキシレン40gに溶解した。90℃で5時間反
応させた。更にテトラヒドロ無水フタル酸150gを添
加して90℃で5時間反応させた。反応終了後、キシレ
ンを減圧除去しエポキシアクリレート樹脂を得た。上記
合成例で示したポリアミド酸およびエポキシアクリレー
ト樹脂を使用し本発明の感光性樹脂組成物の実施例を以
下に示す。
【0047】[実施例1] 配合量(重量部) 合成例1 ポリアミド酸(PA1) 220 ヘ゜ ンタエリスリトールトリアクリレート 30 [実施例2] 配合量(重量部) 合成例2 ポリアミド酸(PA1) 220 ヘ゜ ンタエリスリトールトリアクリレート 30 [実施例3] 配合量(重量部) 合成例3 ポリアミド酸(PA1) 220 ヘ゜ ンタエリスリトールトリアクリレート 30 [実施例4] 合成例4 ポリアミド酸(PA2) 220 ヘ゜ ンタエリスリトールトリアクリレート 30 [実施例5] 合成例5 ポリアミド酸(PA3) 220 ヘ゜ ンタエリスリトールトリアクリレート 30
【0048】[実施例6」 合成例6 ポリアミド酸(PA3) 220 ヘ゜ ンタエリスリトールトリアクリレート 30 [実施例7] 合成例1 ポリアミド酸(PA1) 175 合成例7 ポリアミド酸(PA4) 45 ヘ゜ ンタエリスリトールトリアクリレート 30 [実施例8] 合成例1 ポリアミド酸(PA1) 220 ヘ゜ ンタエリスリトールトリアクリレート 30 IRUGACURE907(チバガイギー社製) 0.6 カヤキュアーDETX (日本化薬製) 0.2 [実施例9] 合成例1 ポリアミド酸(PA1) 220 ペンタエリスリトールトリアクリレート 30 IRGACURE907 1.8 カヤキュア−DETX O.6 B−34(堺化学製) 40 レオロシルDM30(( 株) トクヤマ製) 3 フタロシアニングリーン O.6
【0049】[比較例1] 合成例7 ポリアミド酸(PA4) 220 ペンタエリスリトールトリアクリレート 30 2ー ヒドロキシー 2ー メチルー 1ー フェニルプロパンー 1ー オン 5.3 [較例2] 合成例8 ポリアミド酸(PA1) 220 ペンタエリスリトールトリアクリレート 30
【0050】[比較例3] 合成例9 エポキシアクリレート樹脂 50 エポキシ樹脂(エピコート154 油化シェル製) 20 ペンタエリスリトールトリアクリレート 30 IRUGACURE 907 6 カヤキュアー DETX 2 ジエチレングリコー ルジメチルエー テル 75 ジメチルアセトアミド 75 上記の感光性樹脂組成物を調整して導体回路パターンを
描いたプリント配線板に、ドクターブレードを用い均一
に塗布した。その後、80℃で40分間乾燥して試験用
のサンプルを作製した。また、同時に厚み1mmの金属
板に塗布乾燥してテストサンプルとした。乾燥した塗布
膜厚は、導体回路上および金属板上で20〜25μmの
感光性皮膜が得られるように調整した。
【0051】次に、所望のフォトマスクを用いて3kw
の超高圧水銀灯を用いて感光性皮膜に500mj/cm
2 の光量が照射できるように露光した。露光した感光性
皮膜を1.0wt%の水酸化ナトリウム水溶液で30℃
に調節した現像液に50秒間浸漬して現像を行った。実
施例1〜9および比較例3では未露光部は容易に現像液
で剥離され所望の画像が得られた。なお比較例1では露
光部も現像時に一部溶解し、所望の画像が得られなかっ
た。比較例2においては、所望の画像が得られるもの
の、膜にクラックが発生した。実施例1〜9では更に、
250℃ 10分間加熱処理により、イミド化を行っ
た。比較例3では、150℃、30分間の加熱処理を行
った。
【0052】上記の感光性樹脂組成物液で作製した感光
性皮膜の評価を、以下のように行った。(評価−1)の
硬化表面の鉛筆硬度試験は、(JIS Kー5405)
に記載の方法で行った。(評価−2)のクロスカット後
の密着性は、(JIS Kー5405)に記載の方法で
行った。(評価−3)の耐溶剤性試験は、JIS Kー
5405に記載のクロスカットを入れた後、室温のアセ
トンに12時間浸漬し、碁盤目の残量を測定した。(評
価−4)の耐薬品性試験は、JIS Kー5405に記
載のクロスカットを入れた後、60℃の10wt%の塩
酸水溶液に12時間浸漬し、碁盤目の残量を測定した。
【0053】(評価−5)の耐薬品性試験は、JIS
Kー5405に記載のクロスカットを入れた後、60℃
の10wt%の水酸化ナトリウム水溶液に12時間浸漬
し、碁盤目の残量を測定した。(評価−6)感光性皮膜
でソルダーレジストパターンを形成した銅箔積層板を6
0℃−95%RHの環境下で100時間放置した。この
サンプルを280℃で溶融したはんだに20秒間浸漬し
て銅箔とソルダーレジスト皮膜の剥離や膨れの有無を確
認した。(評価−7)0.2mm銅板上に形成したテスト
サンプルにおいて、90°の角度の折り曲げ試験を行
い、皮膜のクラック発生の有無を確認した。実施例1〜
9及び比較例1〜3を表1に示す。実施例と比較例の比
較から実施例においては、アルカリ水溶液で現像するこ
とができ、屈曲性、耐薬品性に優れ、さらに、はんだ耐
熱性試験で、剥離や膨れの発生しにくい点が特徴であ
る。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【発明の効果】実施例および比較例にて説明した様に、
本発明による感光性樹脂組成物からなる絶縁皮膜および
ソルダーレジスト皮膜は、表1から判るように、アルカ
リ水溶液で現像することができ、屈曲性に優れている。
さらに、C−C不飽和2重結合を含有する化合物(アク
リレート化合物)に比較して耐熱性を高くすることがで
き、はんだ付け時の熱ショックに対して高い耐性を示
す、配線板の絶縁皮膜形成材料、フレキシブル基板のカ
バーコート材として、有効なものである。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリマーの分子末端が一般式(1)
    (化1)で表される光重合開始剤(P1)で封止され、
    かつ、一般式(2)(化2)で表されるポリアミド酸
    (PA1)、および(B)光重合可能なC−C不飽和2
    重結合を有する化合物。とから成る感光性樹脂組成物。 【化1】 (但し、R1、R2はH、炭素数1〜4のアルキル基、フ
    ェニル基、またはアリル基、kは1〜4の整数、lは0
    または1〜4の整数を表わす。) 【化2】 (式中、X、Zはそれぞれ炭素数が2〜22であり、芳
    香族基、脂肪族基または脂環式化合物基を、nは重合度
    を表わし、Yは前記に同じ)
  2. 【請求項2】ポリアミド酸が、上記の式(2)で表され
    るポリアミド酸に、炭素数1〜4の低級アルコール、グ
    リコール、セロソルブ及び炭素数2〜10の多価アルコ
    ールから選ばれた少なくとも1種を反応せしめて得られ
    るポリアミド酸(PA2)であることを特徴とする請求
    項1記載の感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】ポリアミド酸が、上記の式(2)で表され
    るポリアミド酸に、炭素1〜4の低級アルコール、グリ
    セリン、ポリエチレングリコール、ペンタエリスリトー
    ル、ジペンタエリスリトール及びトリメチロールプロパ
    ンより選ばれた少なくとも1種とアクリル酸とのアクリ
    ル酸エステルを反応せしめて得られるポリアミド酸(P
    A3)であることを特徴とする請求項1記載の感光性樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】ポリアミド酸が、上記のPA1、PA2、
    またはPA3のポリアミド酸に、式(3)(化3)で表
    されるポリアミド酸を混合せしめたものであることを特
    徴とする請求項1記載の感光性樹脂組成物。 【化3】 (式中、X、Z、nは前記に同じ)
  5. 【請求項5】上記の式(1)で表される光重合開始剤
    (P1)以外の光重合開始剤(P2)を混合せしめた請
    求項1〜4記載の感光性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 有機フィラーあるいは無機フィラーある
    いは顔料を配合せしめたことを特徴とする請求項1〜5
    記載の感光性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の感光性樹脂組成物を、含
    チッソ系有機溶剤100部に対し、10〜1000部の
    グリコールエーテル系有機溶剤よりなる溶剤で希釈せし
    めたことを特徴とす感光性樹脂組成物溶液。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7に記載の感光性樹脂組成物
    またはその溶液を金属、プラスチック、セラミックなど
    に塗布乾燥して形成した感光性皮膜を有する加工品。
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