JP2008070477A - 感光性樹脂フィルムとこれを用いた回路基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐折性や屈曲性に優れた柔軟性を有しており、室温での保存安定性、耐薬品性、電気的特性に優れ、傷がつきにくく、硬化又は加工の際に高温処理を必要としない絶縁皮膜ができる感光性樹脂フィルムを提供する。
【解決手段】シロキサン含有ポリアミック酸樹脂100重量部に対して、1〜20重量部の光重合開始剤及び30〜60重量部の単官能又は多官能のアクリレートを必須成分として配合してなる感光性樹脂組成物を基材フィルム上に塗布・乾燥して得られる感光性樹脂フィルムである。ポリアミック酸はCH2=CH−R−で表される不飽和基を含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規なシロキサン含有ポリアミック酸樹脂を含有してなる感光性樹脂組成物から作製される感光性樹脂フィルム、これを用いた絶縁皮膜形成基板に関する。詳しくは、プリント配線板用レジスト組成物やその硬化膜形成のために適した感光性樹脂フィルムとこれを用いた絶縁皮膜形成回路基板の製造方法に関する。
近年、紫外線硬化型の感光性樹脂組成物は高生産性、低公害性、省エネルギー性などのさまざまな理由により塗料、接着剤、レジストなど幅広い分野で多用されている。プリント配線板加工分野においても、ソルダーレジストインクやカバーレイフィルムなどの、インク形式及びフィルム形式のカバー材が、従来の熱硬化型組成物から紫外線硬化型組成物に置き変わりつつある。
また電子技術の著しい進歩による高密度化ならびに軽量化が進むにつれて、従来のリジット(硬質)基板からフレキシブル基板に代替が進みつつある。
通常、硬化後のカバー材の特性としては、リジット基板に用いられるカバー材には柔軟性はそれほど求められていなかったが、フレキシブル基板にカバー材を用いる場合、フレキシブル基板の特性を生かすために、カバー材も柔軟性のより高いものが要求されるようになった。
そこで、特開平7−207211号公報には、エポキシ樹脂と不飽和基含有モノカルボン酸及び無水カルボン酸との反応生成物である不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂と光重合開始材等を含有する硬化性感光材料が記載されている。しかし、このような材料では、十分な柔軟性や可とう性が担保されていないため耐折性に乏しく、また、加工後に基板が反るという不具合が生じており、この改善が多岐に渡り求められていた。このため、特開2004−294882号公報にみられるような、低弾性を発現する成分としてシロキサンポリイミドを主成分とした組成物が提案された。このような組成物では加工後の基板反りが低減されるものの、高価、組成物の室温保存安定性が悪いといった問題がある。
また、カバー材として、インク形式と比較して作業性や平滑性に優れるフィルム形式のカバー材が要求されるようになった。
特開平7−207211号公報 特開2004−294882号公報
本発明は、耐折性や屈曲性に優れた柔軟性を有しており、室温での保存安定性、耐薬品性、電気的特性に優れ、傷がつきにくく、硬化又は加工の際に高温処理を必要としない絶縁皮膜ができる感光性樹脂フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定のシロキサン部位及び不飽和基を有した芳香族部位を含有したポリアミック酸樹脂、及びこれを含有してなる感光性樹脂組成物から作製される感光性樹脂フィルムが上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、基材フィルム上に感光性樹脂組成物を塗布、乾燥して得られる感光性樹脂フィルムにおいて、感光性樹脂組成物が下記式(1)で表される構成単位を30モル%〜95モル%、式(2)表される構成単位を5モル%〜70モル%及び式(3)表される構成単位を0〜50モル%含むシロキサン含有ポリアミック酸樹脂100重量部に対して、1〜20重量部の光重合開始剤及び30〜60重量部の単官能又は多官能のアクリレートを必須成分として配合してなる感光性樹脂組成物であることを特徴とする感光性樹脂フィルムである。
Figure 2008070477
(式中、Arは芳香族テトラカルボン酸からカルボキシル基を除いた4価のテトラカルボン酸残基を示し、R1は炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基、R2は炭素数2〜6のアルキレン基又はフェニレン基、lは0〜10の数を示し、R3は2価の基又は直結合を示し、R4はCH2=CH−R6−で表される基を示し、R6は直結合、炭素数1〜6のアルキレン基又はフェニレン基を示し、R5はジアミン化合物からアミノ基を除いた2価ジアミン残基を示すが、一般式(1)及び(2)に含まれるジアミン残基である場合を除く。また、m、n及びoは各構成単位の存在モル比を表し、mは0.3〜0.95、nは0.05〜0.7及びoは0〜0.5の範囲である。)
また、本発明は、上記シロキサン含有ポリアミック酸樹脂100重量部に対し、下記式(4)で表されるトリアジンチオール化合物が0.1〜10重量部配合されている感光性樹脂組成物から得られる感光性樹脂フィルムである。
Figure 2008070477
また、本発明は、導体回路が形成された回路基板上に、導体回路の所望の箇所が被覆されるように上記の感光性樹脂フィルムを皮膜形成した後、露光、現像、硬化してネガ型の絶縁被膜を形成することを特徴とする回路基板の製造方法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の感光性樹脂フィルムを構成するシロキサン含有ポリアミック酸樹脂は上記式(1)及び(2)で表される構成単位を有するが、式(3)で表される構成単位を有することが好ましい。式(1)、(2)及び(3)において、式中、Arは芳香族テトラカルボン酸からカルボキシル基を除いた4価のテトラカルボン酸残基を示すが、それぞれ同一であっても、異なっていてもよいし、2種類以上であってもよい。
式(1)において、R1は炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基を示すが、炭素数1〜2のアルキル基が好ましく、R2は炭素数2〜6のアルキレン基又はフェニレン基を示すが、炭素数2〜4程度のアルキル基が好ましく、lは0〜10の数を示すが、lの平均値は、7〜10が好ましい。樹脂中における式(1)で表される構成単位の存在量は、30〜95モル%、好ましくは50〜80モル%の範囲である。
式(2)において、R3は2価の基又は直結合を示すが、直結合、CH2、C(CH32及びSO2から選択されるいずれかであることが好ましい。R4はCH2=CH−R6−で表される基であり、R6は直結合、炭素数1〜6のアルキレン基又はフェニレン基を示すが、R4はビニル基であることが反応性の点では好ましい。樹脂中における式(2)で表される構成単位の存在量は、5〜70モル%、好ましくは5〜30モル%の範囲である。
式(3)において、R5は2価のジアミン残基を示すが、式(1)及び式(2)に含まれるジアミン残基であることはない。樹脂中における式(3)で表される構成単位の存在量は、0〜50モル%、好ましくは5〜30モル%の範囲である。
上記式(1)〜(3)で表される構成単位は、ジアミンと芳香族テトラカルボン酸類との反応で得られるようなアミック酸結合となっているが、その一部がイミド化していても良い。但し、良好なアルカリ現像性を確保するために、そのイミド化率は30%未満が望ましい。
式(1)〜(3)中のArは芳香族テトラカルボン酸からテトラカルボン酸を除く4価の残基を示すが、芳香族テトラカルボン酸類として芳香族テトラカルボン酸二無水物を使用することが多いので、Arのいくつかの例を芳香族テトラカルボン酸二無水物を示すことによって説明する。芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、次のような化合物が挙げられる。ピロメリット酸二無水物、2,2’,3,3’−、2, 3,3’,4’−又は3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−、1,2,4,5−、1,4,5,8−、1,2,6,7−又は1,2,5,6−ナフタレン−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,6−又は2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−(又は1,4,5,8−)テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−(又は2,3,6,7−)テトラカルボン酸二無水物、3,3“,4,4”−、2,2’,3,3’−又は2, 3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’’,4,4’’−、2,3,3’’,4’’−又は2,2“,3,3“−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−又は3.4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、2,3,8,9−、3,4,9,10−、4,5,10,11−又は5,6,11,12−ペリレン−テトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−、1,2,6,7−又は1,2,9,10−フェナンスレン−テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ピラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物。また、これらは1種又は2種以上混合して用いることができる。有利には、無水ピロメリット酸、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物等が例示されるが、これらの中でも、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が好ましい。
式(3)中のR5は、前記のように式(1)及び(2)に含まれるジアミン化合物を除くジアミン化合物からアミノ基を除く2価の残基を示すが、R5をジアミン化合物を示すことによって説明すると、次のような化合物が挙げられる。p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノフェニルエタン、4,4’−ジアミノフェニルエーテル、4,4’−ジジアミノフェニルスルフィド、4,4’−ジジアミノフェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1, 3,3−トリメチルインダン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,5−ジアミノ−4’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,7−ジアミノフルオレン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル、ヒドロキシアミノビフェニル等が挙げられる。
本発明に使用されるシロキサン含有ポリアミック酸樹脂製造方法の一例について説明する。まず、芳香族酸二無水物を溶媒中に加え、溶解する。これを攪拌しながら、窒素雰囲気下、氷冷下で、シロキサンジアミンを含む2種以上のジアミンを徐々に加える。この後2〜8時間攪拌して反応させることによってシロキサン含有ポリアミック酸樹脂を得る。このような方法で得られるシロキサン含有ポリアミック酸樹脂は、重合度が異なる樹脂の混合物である。なお、ジアミンの添加方法を変えるなどして、ランダム重合型又はブロック重合型のポリアミック酸樹脂としてもよい。
上記反応を行う溶媒としては、トリエチレングリコールジメチルエーテル(トリグライム)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの有機溶媒あるいはこれらの混合溶媒を用いることができる。
酸二無水物とジアミンは、ほぼ等モル量加えるのが望ましい。また、反応は室温以下、好ましくは0℃付近で行うことにより、イミド化を進行させず重合させることができる。ジアミンと芳香族酸二無水物の使用割合を変化させることにより、重合度を変化させることができる。
このようにして得られるシロキサン含有ポリアミック酸樹脂は、光重合開始剤及びアクリレートと混合して感光性樹脂組成物とされる。このシロキサン含有ポリアミック酸樹脂は、硬化後であっても可とう性を有するため柔軟性が要求される用途に使用でき、感光性樹脂組成物に用いる樹脂成分に適する。また、側鎖にカルボキシ基を有するため、アルカリ水溶液による現像にも適する。
本発明の感光性樹脂フィルムを構成する感光性樹脂組成物は、シロキサン含有ポリアミック酸樹脂と光重合開始剤と単官能又は多官能アクリレート(以下、アクリレートともいう)を必須成分とするが、他の樹脂、増感剤、溶剤等を必要により加えることができる。このような組成物とすることにより、感光性樹脂組成物としてより優れた特性を有するものとなるだけでなく、その用途も拡大する。なお、本発明の感光性樹脂フィルムは、感光性樹脂組成物に溶剤を加えてワニス状としたものを基材フィルム上に塗布、乾燥して得られる。そして、各成分(溶剤を除く)の配合量又は配合割合についての説明では、溶剤を含まない状態での説明と理解される。
上記アクリレートとしては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、2−メトキシエトキシエチルアクリレート、2−エトキシエトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、イソデシルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、グリシジルアクリレート、アリルアクリレート、エトキシアクリレート、メトキシアクリレート、N,N’−ジメチルアミノエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、ジシクロペンタジエニルアクリレート、ジシクロペンタジエンエトキシアクリレート等のモノアクリレートや、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ブタンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール200ジアクリレート、ポリエチレングリコール400ジアクリレート、ポリエチレングリコール600ジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ビス(アクリロキシエトキシ)ビスフェノールA、ビス(アクリロキシエトキシ)テトラブロモビスフェノールA、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート等の多官能アクリレートを用いることが可能である。本発明の感光性樹脂フィルムを構成する感光性樹脂組成物において、アクリレートは、シロキサン含有ポリアミック酸樹脂100重量部に対して、30〜60重量部、好ましくは35〜55重量部、更に好ましくは40〜50重量部添加することがよい。 アクリレートの添加量を上記範囲内にすることによって、耐メッキ性及び耐傷性が向上する。感光性フィルムの耐傷性は、鉛筆硬度としてJIS K5400に準じて評価した場合、好ましくはHB〜7Hの硬度の範囲がよく、より好ましくはF〜7Hの硬度の範囲がよく、更に好ましくはH〜7Hの硬度の範囲がよい。
光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジメトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ベンジルジメチルケタ−ル、チオキサソン、2−クロロチオキサソン、2−メチルチオキサソン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォーメート、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等の種々の光重合開始剤が使用可能である。光重合開始剤の好ましい使用量は、シロキサン含有ポリアミック酸樹脂100重量部に対して、1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部であることがよい。
また、感光性樹脂組成物には、シロキサン含有ポリアミック酸樹脂100重量部に対し、式(4)で表されるトリアジンチオール化合物、すなわち6−アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール(以下、ATDという。)を0.1〜10重量部配合することが好ましい。より好ましくは0.1〜5重量部、更に好ましくは0.3〜3重量部配合することがよい。このような配合とすることにより、耐薬品性、特にスズ、金等のメッキ液に耐性が向上する。ATDのアミノ基はその一部が塩酸塩等の塩となっていてもよいが、塩端末の比率が増加すると耐メッキ性、マイグレーション特性が低下する傾向にある。
感光性樹脂組成物には、ATD以外にも、耐メッキ性を向上させる目的で、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリチオール、6−ジブチルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール等のトリアジン誘導体や、5−アミノテトラゾル等のテトラゾル誘導体等を添加剤として配合してもよい。これらを併用する場合の配合量は、ATDの配合量と同量以下とすることが好ましく、シロキサン含有ポリアミック酸樹脂100重量部に対して0.1〜5重量部の範囲がより好ましく、0.5〜2重量部の範囲が最も好ましい。
また、増感剤を配合することも有利であり、この場合、増感剤としてはベンゾフェノン等の種々のアミンが使用できる。増感剤はシロキサン含有ポリアミック酸樹脂100重量部に対して、0.01〜2重量部、好ましくは0.05〜0.5重量部添加することがよい。
感光性樹脂組成物は、各種有機溶剤等により粘度等を調整することができる。用いるにあたって好ましい有機溶剤を例示すると、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチルあるいはこれらの混合溶媒が挙げられる。溶剤の使用量は感光性樹脂組成物の固形分100重量部に対して、10〜200重量部の範囲が好ましい。なお、溶剤を10重量%以上含み常温で液状を示す感光性樹脂組成物はワニス状の感光性樹脂組成物である。また、ポリアミック酸樹脂製造の際に反応溶媒として使用される有機溶剤が残存する場合は、この溶剤として計算する。
感光性樹脂組成物には、エポキシ等のカルボキシ基と反応する成分を加えることもできるが、その添加量は、室温保存安定性を損なわないように感光性樹脂組成物の固形分100重量部に対して、10重量部未満、好ましくは5重量部未満添加するのがよい。
また、感光性樹脂組成物には、必要に応じてフタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー等の公知顔料を感光性樹脂フィルム、例えばソルダーレジストとしての諸特性を損なわない範囲で添加することができる。その場合の顔料の好ましい添加量は、感光性樹脂組成物(固形分)に対して1〜20重量%である。更に、感光性樹脂組成物には必要に応じて公知のフィラーを添加することが可能である。
本発明の感光性樹脂フィルムを構成する感光性樹脂組成物の固形分(モノマ−を含み、溶剤を除く)の好ましい組成は次のとおりである。
シロキサン含有ポリアミック酸樹脂:52〜76wt%、好ましくは60〜71wt%、光重合開始剤:0.6〜13wt%、好ましくは0.6〜7wt%、アクリレート:18〜37wt%、好ましくは26〜33wt%、ATD:0.05〜7wt%、好ましくは0.05〜3.4wt%、増感剤:0〜1.5wt%、好ましくは0.03〜0.35wt%、他のモノマー等からなる樹脂成分:0〜8wt%、好ましくは0〜4wt%。
本発明の感光性樹脂フィルムは、上記樹脂成分に上記各種添加物や溶剤を好ましくは上記比率で配合し、均一に混合することによって柔軟性ならびに諸特性を発現することができる。そして、ワニス状、粘性液体又はインク状の感光性樹脂組成物を基材フィルム上に塗布、乾燥して得られるフィルム状等の形であることができる。シロキサン含有ポリアミック酸樹脂の有機溶媒溶液としては、ポリアミック酸樹脂の合成反応に使用した有機溶媒溶液であることが簡便であるが、必要によりこれを濃縮、希釈又は他の有機溶媒と混合若しくは置換してもよい。
本発明の感光性樹脂フィルムは、予め離型処理されたPETフィルム等の基材に5〜100μmの厚さ、好ましくは10〜50μmの厚さで感光性樹脂組成物の溶液を塗工し、50〜140℃、好ましくは80〜140℃、更に好ましくは100〜140℃で仮乾燥を行うことによって、感光性樹脂フィルムとすることが可能である。140℃を超えると、感光性樹脂組成物のイミド化が進行し、現像が困難となるので、上記範囲内で乾燥することが好ましい。
本発明の感光性樹脂フィルムは、通常知られている使用方法に従って用いることができるが、配線基板に適用する場合には、ラミネーターを用い、配線基板に熱圧着する方法が一般的であり、その場合のラミネート温度は35〜120℃の温度範囲が好ましく、より好ましくは40〜110℃の温度範囲がよい。ラミネートにより得られた回路基板は、所定のマスクパターンを形成したフォトマスクを用いて選択的に露光し、未露光部をアルカリ水溶液にて現像し、120〜200℃の温度で20〜120分の熱処理により硬化させることが可能である。
このように、ラミネートして得られた配線基板/感光性樹脂フィルム層からなる積層体は、本発明の感光性樹脂フィルムが柔軟性に優れることから、特にフレキシブル配線基板の加工に好ましく用いることができる。その他、本発明の感光性樹脂フィルムを用いた配線基板は、感光性樹脂フィルムの硬化物特性が耐熱性、耐メッキ性、耐湿性、電気的特性、耐傷等のバランスがよいことから、これらの特性が要求される用途に適している。これらの特性は、シロキサン変性ポリアミック酸樹脂の特性に由来し、二重結合とカルボン酸基類を有するため、光又は熱等で重合して三次元構造を有する硬化物を形成でき、シロキサン単位を含むため、柔軟性が保持される。これらのことから、通常の感光性樹脂単独やその混合物に比べて、優れた耐熱性、耐メッキ性、耐湿性、可撓性が付与される。
本発明の感光性樹脂フィルムは、保存安定性が高く、紫外線を用いた回路加工の後、希アルカリ水溶液での現像も可能であり、200℃以下の低温域で硬化可能であることから、フレキシブルプリント配線板製造時のソルダ−レジストやメッキレジスト等に好適である。更に、その硬化物は、高い柔軟性を有し、耐折り曲げ性、屈曲性、電気的特性に優れていることから、これら柔軟特性が要求されるフレキシブルプリント配線板用レジストとして好ましく用いることができる。
本発明の実施例において特にことわりのない限り各種測定、評価は下記によるものである。
[フォトリソ性能の評価]
フォトリソ性能は、1%炭酸ソ−ダ水溶液にて径500μmのViaが解像できるかどうかを評価した。詳しくは、膜厚25μmのフィルム状感光性樹脂組成物をフレキシブル基板(新日鐵化学製エスパネックス:MC12−20−00CEM)の銅箔面側に圧力1MPa、80℃、の条件で熱圧着式ロ−ルラミネ−タによりラミネ−トした。これに評価用マスクを用い、露光機(ハイテック社製高圧水銀灯)により約400mJの露光を行った。現像は1%炭酸ソ−ダ水溶液を用いて、30℃、150〜200秒で行い、純水にて洗浄を行った。表面が荒れることなく、径500μmのViaが解像できた場合を○とし、できなかったものを×とした。
[反りの評価]
反りの評価は、前記フレキシブル基板を用い、基板の4隅の高さによって評価した。詳しくは、前記フレキシブル基板上に膜厚25μmのフィルム状感光性樹脂組成物を前記条件でラミネ−ト、露光、現像し、その後160℃で60分間硬化を行った。得られた絶縁皮膜形成フレキシブル基板を50mm×50mmの形状に切り出し、4隅の高さを測定した。4隅の高さの平均が5mm未満のものを○とし、それ以上のものを×とした。
[耐折性試験]
耐折性試験は、180°のはぜ折り試験で試験片が切れるまでの回数で評価した。詳しくは、膜厚25μmのフィルム状感光性樹脂組成物を、厚み12μmの銅箔(古河サ−キットフォイル社製:F2−WS)のシャイン面側に前記条件でラミネ−トし、露光、現像、硬化を行った後、すべての銅箔をエッチングにより除去した。得られたフィルム硬化物を幅8mm、長さ100mmに切り出し、180°のはぜ折り試験で試験片が切れるまでの回数で評価した。10回以上を○とし、10回未満のものを×とした。
[保存安定性の評価]
保存安定性は、フィルム状感光性樹脂組成物を23℃、遮光下において2週間静置した後、前記フォトリソグラフィの評価を行い、フォトリソ性が良好な場合を○、不良な場合を×とした。
[耐傷性の評価]
耐傷性は、鉛筆硬度としてJIS K5400に準じて評価した。詳しくは、膜厚25μmの感光性樹脂フィルムを、厚み12μmの銅箔(古河サ−キットフォイル社製:F2−WS)のシャイン面側に前記条件でラミネ−トし、露光、現像、硬化を行った後、得られた絶縁皮膜形成フレキシブル基板の絶縁皮膜面を硬度の異なる数種類の鉛筆で擦り、傷がつかなかった鉛筆のうち最も高い硬度のものを鉛筆硬度とした。
[フィルム外観の評価]
フィルム外観の評価は、メッキ処理後の皮膜外観として評価した。メッキ処理後の皮膜外観は、無電解Ni/Auメッキ処理を行った後、樹脂表面の光沢度合いや、異物の有無を目視にて評価した。皮膜外観に問題が無いものを○とし、表面荒れ等の問題が見られるものを×とした。
[回路汚濁性の評価]
回路汚濁性の評価は、メッキ処理後のAu表面の光沢を目視にて評価した。光沢があり、ムラなくメッキされているものを○とし、メッキムラや付着物の見受けられるものを×とした。
[メッキ潜り込みの評価]
メッキ潜り込みの評価は、メッキ処理後の樹脂硬化膜の端面から変色した幅を測定し、メッキ液侵食量とした。
[耐マイグレ−ション性の評価]
耐マイグレ−ション性の評価は、膜厚25μmのフィルム状感光性樹脂組成物をライン/スペ−ス=50μm/50μmに回路加工したフレキシブル基板(新日鐵化学製エスパネックス:MC12−20−00CEM)の銅箔面側に圧力1MPa、80℃、の条件で熱圧着式ロ−ルラミネ−タによりラミネ−トした。得られた絶縁皮膜形成フレキシブル基板の互いに導通していない2本の導線に85℃、湿度85%の条件下でDC50Vの電圧をかけ続け、1000時間以上絶縁性が保たれたものを○とし、導通したものを×とした。
[密着性の評価]
密着性の評価は、JIS K5400に準じて行った。詳しくは、膜厚25μmのフィルム状感光性樹脂組成物をフレキシブル基板(新日鐵化学製エスパネックス:MC12−20−00CEM)の銅箔面側に圧力1MPa、80℃、の条件で熱圧着式ロ−ルラミネ−タによりラミネ−トした。得られた絶縁皮膜形成フレキシブル基板の絶縁皮膜形成面に1mmの碁盤目を100個作りセロハンテ−プによりピ−リング試験を行った。碁盤目の剥離状態を視察し、剥がれのないものを○とし、剥がれのあるものを×とした。
[イミド化率の評価]
シロキサン含有ポリアミック酸のイミド化率は、フーリエ変換赤外分光光度計(日本分光社製FT−IR5300)を用い、透過法にてエステル基含有ポリイミド前駆体及びエステル基含有ポリイミド薄膜の赤外線吸収スペクトルを測定することによって、1720cm-1のイミド基由来の吸光度から算出した。
以下、実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されないことは勿論である。なお、本実施例に用いた略号は上記されているとおりである。
合成例1
窒素注入管を装備した反応器中でベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)102.2g(0.317モル)をジメチルアセトアミド460gに溶解させ、反応器を氷冷した。これに式(2)のR3が直結合、パラ位にアミノ基が位置し、メタ位にビニル基が位置するジアミン(2,2−ジビニル−4,4’−ジアミノ−ビフェニル)を15.0g(0.063モル)加え、更に式(1)における、R1が−CH3、R2が−(CH23−で、nが8〜9、数平均分子量約840のシロキサンジアミン(信越シリコ−ン社製:KF−8010)200.0g(0.241モル)を、窒素雰囲気下で1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応器内の温度を室温に戻し、窒素雰囲気下で5時間攪拌することによって目的であるシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液を得た。GPC(ポリスチレン標準品換算)の測定結果より、得られたシロキサン含有ポリアミック酸の数平均分子量:3.3×104、分子量分布:2.64であった。また、このシロキサン含有ポリアミック酸樹脂のジメチルアセトアミド溶液(樹脂濃度:40.4wt%)の25℃における粘度を、E型粘度計を用いて測定したところ7589cPa・sであった。
合成例2
窒素注入管を装備した反応器中でビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)93.3g(0.317モル)をジメチルアセトアミド450gに溶解させ、反応器を氷冷した。これに2,2−ジビニル−4,4’−ジアミノ−ビフェニルを5.0g(0.021モル)加え、更に200.0g(0.241モル)のシロキサンジアミン(信越シリコ−ン社製:KF−8010)を、窒素雰囲気下で1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応器内の温度を室温に戻し、窒素雰囲気下で5時間攪拌することによって目的であるシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液を得た。
合成例3
窒素注入管を装備した反応器中でBTDA102.2g(0.317モル)をジメチルアセトアミド450gに溶解させ、反応器を氷冷した。これに252.4g(0.304モル)のシロキサンジアミン(信越シリコ−ン社製:KF−8010)を、窒素雰囲気下で1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応器内の温度を室温に戻し、窒素雰囲気下で5時間攪拌することによって目的であるシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液を得た。
合成例4
窒素注入管を装備した反応器中でBTDA102.2g(0.317モル)をジメチルアセトアミド450gに溶解させ、反応器を氷冷した。これに2,2−ジビニル−4,4’−ジアミノ−ビフェニルを15.0g(0.063モル)と、ジアミノジフェニルエーテル(DAPE)38.1g(0.190モル)を加え、更に50.0g(0.060モル)のシロキサンジアミン(信越シリコ−ン社製:KF−8010)を、窒素雰囲気下で1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応器内の温度を室温に戻し、窒素雰囲気下で5時間攪拌することによって目的であるシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液を得た。
実施例1
合成例1で得られたシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液(シロキサン含有ポリアミック酸樹脂として100重量部。以下、同じ)に対して、トリメチロ−ルプロパントリメタクリレ−ト(日本化薬製:SR−350)40重量部、光重合開始剤(Ciba Specialty Chemicals Inc.製:CGI124)5重量部を配合し、これを予め離型処理されたPETフィルム上に乾燥後の膜厚が25μmとなるように塗工し、120℃で10分間乾燥させることで、感光性樹脂フィルムとした。
実施例2
合成例1で得られたシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液に対して、ATDを0.5重量部配合したこと以外は実施例1と同様に行って、感光性樹脂フィルムとした。
実施例3
合成例1で得られたシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液の代わりに、合成例2で得られたシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液を用いたこと以外は実施例1と同様に行って、感光性樹脂フィルムとした。
実施例4
合成例1で得られたシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液の代わりに、合成例2で得られたシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液を用いたこと以外は実施例2と同様に行って、感光性樹脂フィルムとした。
実施例5
合成例1で得られたシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液に対して、ATDを20重量部配合したこと以外は実施例2と同様に行って、感光性樹脂フィルムとした。
比較例1
合成例1で得られたシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液に対して、トリメチロ−ルプロパントリメタクリレ−トを20重量部配合したこと以外は実施例1と同様に行って、感光性樹脂フィルムとした。
比較例2
合成例1で得られたシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液に対して、トリメチロ−ルプロパントリメタクリレ−トを20重量部配合したこと以外は実施例2と同様に行って、感光性樹脂フィルムとした。
比較例3
合成例1で得られたシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液に対して、トリメチロ−ルプロパントリメタクリレ−トを70重量部配合したこと以外は実施例1と同様に行って、感光性樹脂フィルムとした。
比較例4
合成例1で得られたシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液に対して、トリメチロ−ルプロパントリメタクリレ−トを70重量部配合したこと以外は実施例2と同様に行って、感光性樹脂フィルムとした。
比較例5
合成例1で得られたシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液の代わりに、合成例3で得られたシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液を用いたこと以外は実施例1と同様に行って、感光性樹脂フィルムとした。
比較例6
合成例1で得られたシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液の代わりに、合成例4で得られたシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液を用いたこと以外は実施例1と同様に行って、感光性樹脂フィルムとした。
参考例
合成例1で得られたシロキサン含有ポリアミック酸樹脂溶液(シロキサン含有ポリアミック酸樹脂として100重量部。以下、同じ)に対して、トリメチロ−ルプロパントリメタクリレ−ト(日本化薬製:SR−350)40重量部、光重合開始剤(Ciba Specialty Chemicals Inc.製:CGI124)5重量部を配合し、これを予め離型処理されたPETフィルム上に乾燥後の膜厚が25μmとなるように塗工し、160℃で10分間乾燥させることで、感光性樹脂フィルムとした。得られた感光性樹脂フィルムのフォトリソ性能を評価したところ、現像不可能であった。シロキサン含有ポリアミック酸樹脂の現像前のイミド化率は、60%であった。
上記実施例及び比較例で得られた感光性樹脂フィルムについて、フォトリソ性能、現像後の反り、耐折性、室温保存安定性、鉛筆硬度、メッキ処理後の皮膜外観、回路汚濁性、メッキ潜り込み、耐マイグレーション性、密着性を下記の評価方法により評価した。配合割合と特性の評価結果を表1及び表2に示す。なお、表中の部は重量部を示す。
Figure 2008070477
Figure 2008070477

Claims (3)

  1. 下記式(1)で表される構成単位を30モル%〜95モル%、式(2)表される構成単位を5モル%〜70モル%及び式(3)表される構成単位を0〜50モル%含むシロキサン含有ポリアミック酸樹脂100重量部に対して、1〜20重量部の光重合開始剤及び30〜60重量部の単官能又は多官能のアクリレートを必須成分として配合してなる感光性樹脂組成物を、基材フィルム上に塗布、乾燥して得られることを特徴とする感光性樹脂フィルム。
    Figure 2008070477
    (式中、Arは芳香族テトラカルボン酸からカルボキシル基を除いた4価のテトラカルボン酸残基を示し、R1は炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基、R2は炭素数2〜6のアルキレン基又はフェニレン基、lは0〜10の数を示し、R3は2価の基又は直結合を示し、R4はCH2=CH−R6−で表される基を示し、R6は直結合、炭素数1〜6のアルキレン基又はフェニレン基を示し、R5はジアミン化合物からアミノ基を除いた2価ジアミン残基を示すが、一般式(1)及び(2)に含まれるジアミン残基である場合を除く。また、m、n及びoは各構成単位の存在モル比を表し、mは0.3〜0.95、nは0.05〜0.7及びoは0〜0.5の範囲である。)
  2. 感光性樹脂組成物が、シロキサン含有ポリアミック酸樹脂100重量部に対し、下記式(4)で表されるトリアジンチオール化合物を0.1〜10重量部含有する請求項1記載の感光性樹脂フィルム。
    Figure 2008070477
  3. 導体回路が形成された回路基板上に、導体回路の所望の箇所が被覆されるように請求項1又は2に記載の感光性樹脂フィルムを皮膜形成した後、露光、現像、硬化してネガ型の絶縁被膜を形成することを特徴とする回路基板の製造方法。
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