JPH1020538A - 中間転写媒体およびそれを用いた画像形成方法 - Google Patents

中間転写媒体およびそれを用いた画像形成方法

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JPH1020538A
JPH1020538A JP8176032A JP17603296A JPH1020538A JP H1020538 A JPH1020538 A JP H1020538A JP 8176032 A JP8176032 A JP 8176032A JP 17603296 A JP17603296 A JP 17603296A JP H1020538 A JPH1020538 A JP H1020538A
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image forming
silicone resin
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Application number
JP8176032A
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English (en)
Inventor
Yasuo Sakaguchi
泰生 坂口
Ryosaku Igarashi
良作 五十嵐
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
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  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率良く一次転写および二次転写が可能であ
り、加熱冷却の熱履歴に対応可能であり、感光体に悪影
響を与えず、耐久性のある中間転写媒体およびそれを用
いる画像形成方法を提供する。 【解決手段】 中間転写媒体は、支持体上に、所定の温
度で溶融する固体状の熱可塑性シリコーン樹脂をシリコ
ーンゴム中に含有する表面層を設けた構成を有する。表
面層には含フッ素重合体を含有させることができる。こ
の中間転写媒体を用いる画像形成方法は、感光体上に静
電潜像を形成する潜像形成工程と、静電潜像を現像する
現像工程と、形成されたトナー像を中間転写媒体に静電
的に転写する一次転写工程と、中間転写媒体上に転写さ
れたトナー像を記録材上に加熱の下に転写定着を行う二
次転写工程とよりなり、一次転写工程における転写を中
間転写媒体の熱可塑性シリコーン樹脂が溶融する温度よ
り低い温度で行い、2次転写工程における転写を該熱可
塑性シリコーン樹脂が溶融する温度以上で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光体上に形成さ
れたトナー画像を、中間転写媒体に静電的に一次転写す
る一次転写手段と、中間転写媒体上に一次転写されたト
ナー像を、記録材上に加熱転写定着を同時に行うための
中間転写媒体に関するものであり、例えば、画像をディ
ジタル信号として扱うディジタルプリンタおよびディジ
タル複写機等のディジタル画像形成装置に利用すること
ができる。
【0002】
【従来の技術】ディジタル画像形成装置は、文字や画像
データに基づき感光体上のあらかじめ決められた場所の
2次元情報として、オン/オフの2値の情報が与えられ
る。この方式を用いて画像を記録する場合、従来から網
点構造や万線構造を用いた面積変調法がよく利用されて
いる。この方法はアルゴリズムも比較的簡易であり、ま
た、低コストであるため、多くのディジタル電子写真方
式のプリンタや複写機において採用されている。
【0003】上述の画像形成装置、すなわち、従来広く
用いられている、感光体上に静電潜像を形成し、それを
乾式トナーでトナー像として現像した後、静電的にその
トナー像を記録媒体に転写し、定着する電子写真装置に
関する問題点としては、画像に濃度むらを生じたり、或
いは転写部においてトナー飛散を生じ、解像力やドット
再現性に劣るという問題があげられる。
【0004】この問題の発生原因は主に、転写プロセス
によるところが大きい。すなわち、記録材である紙の表
面の凹凸のために、紙と感光体が完全に密着せず、不均
一なギャップが生じたり、また、紙自体の抵抗値等の変
化に依存して、転写電界が乱れたり、トナー同士のクー
ロン反発力を招いたりすることにあり、画像の品質が劣
化するのである。
【0005】この問題に対して、特公昭46−4167
9号公報には、感光体に形成したトナー像を中間転写体
に転写し、次いで中間転写体から記録媒体にトナーを溶
融熱転写する方法が開示されている。この方法は、画質
が劣化する最大の要因と考えられる転写領域で記録媒体
による影響を排除することが可能となるため、この技術
の開示以来、現在までこの技術から派生する多数の改良
技術が提案されている。すなわち、中間転写媒体は、紙
のように、環境(温室度)に影響を受けにくく、表面
性、抵抗値等物性的に安定化が可能であるため、密着し
て静電転写を行うことができ、適切な物性値を与えれ
ば、前述したような転写電荷の乱れ等によるトナー像の
乱れやむらが殆ど生じないからである。この利点を有効
に利用するための技術に関し、特に最上層の構成に関し
て研究が行われている。
【0006】例えば、特公昭64−1028号公報に
は、中間転写体の転写層の構成材料としてのシリコーン
ゴムに含有される低分子成分の量を規定して、低分子成
分が感光体に移行することによる画像の劣化を防止する
技術が開示されており、また、例えば特開平6−278
32号公報には、中間転写体表面の離型性をより向上さ
せるためにフッ素系樹脂コートを施すことが開示されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シリコ
ーンゴム自体、または、離型性を向上する目的で種々の
素材を添加しても、求められている十分な離型性が発揮
されるものはではなく、また、フッ素系樹脂は、離型性
はかなり有しているが、比較的硬度が高いため、画質の
面から、薄層にして、下層にシリコーン層を設けて弾性
を与える構造をとらざるを得ない。しかしながら、その
場合、両者の層の間に硬度の差が存在し、接着層を間に
入れたとしても層の剥離や、摩耗など、耐久性の問題を
解決することができない。
【0008】本発明者等は、中間転写媒体に求められる
と特性として、次の点に着目した。 イ)感光体上に形成されたトナー像を、効率良く一次転
写可能なこと。ロ)中間転写媒体上に一次転写されたト
ナー像を、効率良く二次転写可能なこと。ハ)中間転写
媒体が加熱冷却の熱履歴に対応可能なこと。ニ)中間転
写媒体のトナー像に対する離型性を向上させる手段が、
感光体に悪影響を与えないこと。ホ)中間転写媒体の耐
久性があること。したがって、本発明の目的は、以上の
ような特性を同時に実現可能な中間転写媒体を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成するために、鋭意検討した結果、以下の特性を
有する中間転写媒体を発明するに至った。すなわち、本
発明は、一様に帯電された感光体上に画像データに基づ
いて露光して静電潜像を形成し、形成された静電潜像を
現像剤で現像し、得られたトナー画像を中間転写媒体に
静電的に転写し、次いで、中間転写媒体上に転写された
トナー像を、記録材上に加熱の下に転写定着を行う画像
形成方法に用いる中間転写媒体において、支持体上に、
所定の温度、好ましくは60℃以上で溶融する固体状の
熱可塑性シリコーン樹脂をシリコーンゴム中に含有する
表面層を設けたことを特徴とする。
【0010】また、本発明は、少なくとも、一様に帯電
された感光体上に画像データに基づいて露光して静電潜
像を形成する潜像形成工程と、該静電潜像を現像剤で現
像して顕像化する現像工程と、形成されたトナー画像を
中間転写媒体に静電的に転写する一次転写工程と、中間
転写媒体上に転写されたトナー像を記録材上に加熱の下
に転写定着を行う二次転写工程とよりなる画像形成方法
において、中間転写媒体として、上記の中間転写媒体を
使用し、一次転写工程における転写を中間転写媒体の熱
可塑性シリコーン樹脂が溶融する温度より低い温度で行
い、2次転写工程における転写を該熱可塑性シリコーン
樹脂が溶融する温度以上で行うことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。図2ないし図4は、本発明の中間転写媒体の模式
的断面図である。図2は、基本的構成を示すものであっ
て、支持体201上に、シリコーンゴムと熱可塑性シリ
コーン樹脂とよりなる表面層202が設けられている。
図3においては支持体201と表面層202の間に接着
層203が設けられている。また、図4においては、シ
リコーンゴムと熱可塑性シリコーン樹脂とよりなる表面
層の表面近傍に、含フッ素重合体204が分散されてい
る。
【0012】本発明の中間転写媒体において、支持体と
しては、無端ベルト状のものが好ましく、樹脂に導電性
粉体等を添加分散して、体積抵抗率を制御したものが使
用される。より好ましくは、カーボンブラックを添加分
散して、体積抵抗率を制御したポリイミドフィルムの無
端ベルトをあげることができる。
【0013】支持体の厚みは、30μmないし200μ
mの範囲が好ましく、より好ましくは50μmないし1
50μmの範囲、さらに好ましくは、70μmないし1
30μmの範囲である。厚みが30μmより薄い場合に
は、加熱冷却時の寸法安定性や、強度が不足する。一
方、200μmを越える場合は、中間転写媒体の比熱が
増大して、熱移動量が低下し、転写速度や、サイクルタ
イムの低下につながる。また、支持体の体積抵抗率Rv
(Ω・cm)は107 <Rv<1015の範囲であり、好
ましく108 <Rv<1014の範囲であり、特に好まし
くは、1010<Rv<1013の範囲である。体積抵抗率
Rv(Ω・cm)が107 Ω・cm以下であると、転写
電界により中間転写媒体上にトナー像を保持するために
付与された電荷の減衰が早く、トナーが飛び散り、ブラ
ーが発生しやすくなる。また、1015Ω・cm以上であ
ると、トナー像を感光体から転写する電界が大きくな
り、中間転写媒体上の表面電位が上昇することにより種
々の問題が発生しやすくなる。例えば、定着前のニップ
部でトナーが熱による影響で飛び散る現象があげられ
る。
【0014】本発明においては、上記支持体と表面層の
間に接着層を設けてもよい。この接着層としては、シリ
コーンゴムの接着に通常使用されるプライマー類などが
適用できる。プライマー類としては、例えば、アミノシ
ラン系カップリング剤、クロロシラン系カップリング
剤、クロロメチルシラン系カップリング剤、シアノシラ
ン系カップリング剤、チタン酸エステル系カップリング
剤等があげられるが、これらに限定されるものではな
い。これらの中で、好ましくはアミノシラン系カップリ
ング剤、およびチタン酸エステル系カップリング剤が用
いられる。
【0015】上記の支持体上には、所定の温度で溶融す
る固体状の熱可塑性シリコーン樹脂をシリコーンゴム中
に含有する表面層が設けられる。本発明においては、好
ましくは60℃以上で溶融し、60℃未満では固体状を
示す熱可塑性シリコーン樹脂をシリコーンゴムの重合体
成分に対して、好ましくは1〜50重量%含有させて表
面層が形成される。
【0016】本発明の中間転写媒体に用いられる熱可塑
性シリコーン樹脂は、面状または立体状構造を持つシリ
コーン重合体であって、具体的には、下記一般式(1)
に示される構造よりなる立体構造を持つシリコーン重合
体があげられる。
【化2】 上記熱可塑性シリコーン樹脂は、重合度により、溶融温
度を制御することが可能である。本発明におけるこの熱
可塑性シリコーン樹脂の機能は、所定の温度、例えば6
0℃未満に冷却された一次転写工程では、固体化してい
るため、感光体と接触しても感光体表面に移行すること
なく、二次転写工程で、加熱されることにより、溶融し
てオイル化し、トナーと中間転写媒体との離型性を向上
させるように作用する。そして再び一次転写工程に到達
する前に60℃未満に冷却され、固体化する。したがっ
て、オイル化および固体化のサイクルを繰り返し、離型
性の向上を実現しながら、感光体への移行による重大な
問題の発生を回避可能にするものである。
【0017】熱可塑性シリコーン樹脂が、シリコーンゴ
ムに対して1重量%未満の場合は、離型性の向上効果が
十分に発揮されず、50重量%を越える場合は、二次転
写領域で発生する溶融した熱可塑性シリコーン樹脂量が
多大になるため、画像に悪影響を与え、かつ、中間転写
媒体の機械的特性が劣化する。
【0018】本発明の中間転写媒体の表面層に用いられ
るシリコーンゴムは、n−ヘキサンに抽出される低分子
成分量が10%未満である付加重合タイプのものが好ま
しい。低分子成分量が10%を越える場合には、抽出分
の多くのものが、未反応物や低重合度の生成物であるた
め、中間転写媒体が感光体と接触する時に、感光体表面
に前記成分が移着し、画像形成に重大な欠陥をもたら
す。
【0019】シリコーンゴムの構造としては、付加重合
タイプのものであれば、公知のもの、例えば、メチルシ
リコーンゴム、メチルフェニルシリコーンゴム、メチル
ビニルシリコーンゴム、含フッ素系のシリコンーンゴム
等が用いられるが、これらに限定されるものではない。
シリコーンゴムの硬度は、JIS A10ないし90の
ものが好ましく、より好ましくはJIS A20ないし
80、さらに好ましくはJIS A30ないし70のも
のである。JIS A10以下のものでは、強度が低下
し、耐久性の点で問題がある。また、JIS A90を
越えると中間転写媒体から記録材に転写する場合に、記
録材の表面性が悪いと、記録材との密着性が低下して転
写が不完全になるような問題が生ずる。
【0020】シリコーンゴムを用いて形成される表面層
の厚さは、10μmないし200μmが好ましく、より
好ましくは20μmないし150μm、さらに好ましく
は、30μmないし100μmの範囲である。表面層の
厚さが10μmより薄い場合には、弾性が不足し、記録
材の表面性に追従不能となって、転写性に問題が生じ、
また、耐久性も不足する。一方、200μmを越える場
合は、中間転写媒体の比熱が増大して、熱移動量が低下
し、転写速度や、サイクルタイムの低下につながる。
【0021】本発明の中間転写媒体の表面層は表面抵抗
値を1013Ω/□ないし1016Ω/□、体積抵抗値を1
12Ωcmないし1015Ωcmに設定するのが好まし
い。表面層の表面抵抗値が1013Ω/□未満で、かつ、
体積抵抗値が1012Ωcm未満の場合は、トナー像を静
電的に転写した際に、中間転写体上のトナー像がエッジ
部のシャープさに欠け、画像に乱れを生ずる。また、表
面層の表面抵抗値が1016Ω/□を越え、かつ、体積抵
抗値が1015Ωcmを越えるときには、支持体について
述べたと同様に、トナー像を感光体から転写する電界が
大きくなり、中間転写媒体上の表面電位が上昇すること
による種々に問題が発生しやすくなる。
【0022】本発明の中間転写媒体の表面層には、含フ
ッ素重合体をシリコーンゴムに対して0.01〜30重
量%含有させることができる。含フッ素重合体は、表面
近傍にのみ存在させてもよい。含フッ素重合体として
は、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)、ポリク
ロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)、4フッ化エチレン−6
フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン−4フ
ッ化エチレン共重合体(ETFE)、エチレン−塩化3
フッ化エチレン共重合体(ECTFE)、4−フッ化エ
チレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体
(PFA)等の微粉末や、フッ素系界面活性剤、例えば
パーフルオロアルキル基含有オリオゴマー等があげられ
るが、これらに限定されるものではない。含フッ素重合
体の量がシリコーンゴムに対して0.01重量%未満で
は、含フッ素重合体の機能を発現することが不可能であ
り、30重量%を越える場合には、表面層の機械的な耐
久性が損なわれる。
【0023】次に、本発明の画像形成方法について説明
する。図1は、本発明の画像形成方法を実施するための
複写装置の概略構成図であって、感光体1に対向して、
中間転写媒体2が駆動ロール3、テンションロール4、
加熱ロール5によって支持され、矢印方向に移動するよ
うに構成されている。中間転写媒体の周囲には、制御系
8によって作動する転写帯電器7、温度センサー9、冷
却用ファン10が設けられている。なお、11は用紙、
12は現像機である。
【0024】まず、潜像形成工程において、図示されて
いない公知の方法によって感光体1を一様に帯電し、画
像データに基づいて露光して静電潜像を形成する。次い
で、現像工程において、現像機12により静電潜像を現
像剤で現像して顕像化し、トナー層を形成させる。形成
されたトナー像は、一次転写工程において、中間転写媒
体に転写帯電器7により静電的に転写される。中間転写
媒体は駆動ロール3の作動によって矢印方向に移動し、
二次転写工程において、加熱ロール5と対向ロール6の
間を通過するが、その際、含有されている熱可塑性シリ
コーン樹脂が溶融する温度以上に加熱され、用紙11と
接触することにより、中間転写媒体上に転写されたトナ
ー像が用紙上に転写され、同時に定着される。中間転写
媒体は冷却用ファン10によって冷却され、熱可塑性シ
リコーン樹脂の固体化する温度以下に冷却されて次の転
写のために準備される。
【0025】本発明の画像形成方法によって現像、転写
を繰り返し実施すると、中間転写媒体の表面層に含有さ
れる熱可塑性シリコーン樹脂は、二次転写工程で徐々に
消費されていく。このため、熱可塑性シリコーン樹脂を
中間転写媒体の表面に溶融状態で量を規制して、供給し
消費した量を補給することにより、より長寿命化が可能
になる。図5は、その場合を示すものであって、この複
写装置には、中間転写媒体に溶融した熱可塑性シリコー
ン樹脂を塗布するための溶融樹脂供給機13が設けら
れ、さらに用紙剥離装置14が設けられている。
【0026】本発明の画像形成方法は、カラー画像の形
成方法に適用することができる。その場合、中間転写媒
体上に複数回の一次転写を繰り返してトナー像を重ね合
わせてカラー像を形成し、一回の二次転写で該中間転写
媒体上の現像像を記録材上に転写するのが好ましい。
【0027】また、本発明で使用される記録材として
は、紙、プラスチックフィルム、布、薄板状の金属、木
等、普通に転写可能なものであれば、如何なる種類のも
のであってもよい。
【0028】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 カーボンブラックを添加して体積抵抗率:Rv=1012
(Ω・cm)に設定した厚さ75μmのポリイミドフィ
ルムよりなる支持体上に、1液型付加重合タイプのシリ
コーンゴム(AY42−360:東レ・ダウコーニング
・シリコーン社製、硬度JIS A:38、n−ヘキサ
ン抽出物量:3重量%以下)8重量部、一般式(1)
(ただしR=メチル基)で示される熱可塑性シリコーン
樹脂(XR39−B1676:東芝シリコーン社製、溶
融温度:85℃以上)2重量部、およびトルエン20重
量部を混合し、溶解して塗布液をスプレー塗布により塗
布した。塗布後、150℃で30分間加熱硬化させて、
層厚50μmの表面層を形成し、中間転写媒体を作製し
た。この中間転写媒体を図1に示す複写装置に装着し、
感光体上の静電潜像を乾式現像剤で現像して形成された
トナー像を静電的に上記の中間転写媒体に転写した。次
いで、加熱ロールの温度が180℃で、中間転写媒体の
移動速度100mm/secという条件で、中間転写媒
体上の一次転写トナー像を富士ゼロックス社製JD紙に
転写したところ、紙にほぼ100%の転写率で転写さ
れ、良好な印刷物を得ることができた。この時、中間転
写媒体の感光体前の温度センサー9による温度は50℃
であった。
【0029】実施例2 接着層として、プライマーA(信越化学工業社製)を支
持体上に1μmの厚さに形成した以外は、実施例1と同
様にして中間転写媒体を形成した。実施例1と同様に富
士ゼロックス社製JD紙に転写したところ、紙にほぼ1
00%の転写率で転写し、良好な印刷物を得ることがで
きた。
【0030】実施例3 カーボンブラックを添加して体積抵抗率:Rv=1012
(Ω・cm)に設定した厚さ75μmのポリイミドフィ
ルムよりなる支持体上に、1液型付加重合タイプのシリ
コーンゴム(AY42−360:東レ・ダウコーニング
・シリコーン社製、硬度JIS A:38、n−ヘキサ
ン抽出物量:3重量%以下)8重量部、一般式(1)
(ただしR=メチル基)で示される熱可塑性シリコーン
樹脂(XR39−B1676:東芝シリコーン社製、溶
融温度:85℃以上)2重量部、ゴム内添用フッ素系表
面改質剤(DEFENSA MCF−323SF:大日
本インキ化学工業社製)0.2重量部、およびトルエン
20重量部を混合し、溶解して得た塗布液をスプレー塗
布した。塗布後、150℃で30分間加熱硬化させて層
厚50μmの表面層を形成し、中間転写媒体を作製し
た。実施例1と同様に富士ゼロックス社製JD紙に転写
したところ、紙にほぼ100%の転写率で転写し、良好
な印刷物を得ることができた。
【0031】実施例4 実施例3と同様に形成された中間転写媒体を、図5に示
される複写装置に装着して、1kサイクル毎に溶融状態
の熱可塑性シリコーン樹脂を中間転写媒体の表面に、消
費した量を、樹脂の層厚として1μmを越えないように
補給してコピー操作を行った。その結果、400kサイ
クル後においても、実施例1と同様に富士ゼロックス社
製JD紙に転写したところ、紙にほぼ100%の転写率
で転写し、良好な印刷物を得ることができた。
【0032】比較例1 実施例3において、熱可塑性シリコーン樹脂を添加しな
いこと以外は、同様にして中間転写媒体を作製した。実
施例1と同様に富士ゼロックス社製JD紙に転写したと
ころ、紙への転写効率が低下し、中間転写媒体上にトナ
ー像が残留して、一回目では、濃度不足の画像となり、
二回目以降は、前回の残留トナー像が転写され、良好な
印刷物は得られなかった。
【0033】比較例2 実施例3において、図1に示される複写装置の冷却ファ
ン10の駆動を停止し、中間転写媒体の感光体前の温度
センサー9による温度が80℃の状態で、現像転写を繰
り返したところ、感光体上に熱可塑性シリコーン樹脂が
移着して、カブリの発生や、転写不良等、重大な問題が
発生し良好な印刷物は得られなかった。
【0034】
【発明の効果】本発明の中間転写媒体は、イ)感光体上
に形成されたトナー画像を、効率よく一次転写可能であ
ること、ロ)中間転写媒体上に一次転写されたトナー画
像を、効率よく二次転写可能であること、ハ)中間転写
媒体が加熱冷却の熱履歴に対応可能なこと、ニ)中間転
写媒体のトナーに対する離型性を向上させる手段が、感
光体に悪影響を与えないこと、ホ)中間転写媒体の耐久
性があること、の全ての要求を満たすことのできるもの
である。すなわち、転写電界の乱れや、トナー同士のク
ーロン反発力に起因すると見られる画像品質の劣化を生
じることなく、転写率が良好で、かつ、離型性が向上し
たものである。したがって、本発明の中間転写媒体を使
用した画像形成方法により、高品質の画像を長期に亘っ
て得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法を実施するための複写装
置の概略構成図である。
【図2】本発明に係る中間転写媒体の構造を示す断面図
である。
【図3】本発明に係る中間転写媒体の別の構造を示す断
面図である。
【図4】本発明に係る中間転写媒体のさらに別の構造を
示す断面図である。
【図5】本発明の画像形成方法を実施するための他の複
写装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1…感光体、2…中間転写媒体、3…駆動ロール、4…
テンションロール、5…加熱ロール、6…対向ロール、
7…転写帯電器、8…制御系、9…温度センサー、10
…冷却用ファン、11…用紙、12…現像機、13…溶
融樹脂供給機、14…用紙剥離ロール、201…支持
体、202…表面層、203…接着層、204…含フッ
素重合体。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一様に帯電された感光体上に画像データ
    に基づいて露光して静電潜像を形成し、形成された静電
    潜像を現像剤で現像し、得られたトナー画像を中間転写
    媒体に静電的に転写し、次いで、中間転写媒体上に転写
    されたトナー像を、記録材上に加熱の下に転写定着を行
    う画像形成方法に用いる中間転写媒体において、支持体
    上に、所定の温度で溶融する固体状の熱可塑性シリコー
    ン樹脂をシリコーンゴム中に含有する表面層を設けたこ
    とを特徴とする中間転写媒体。
  2. 【請求項2】 熱可塑性シリコーン樹脂が面状または立
    体状構造を持つシリコーン重合体であることを特徴とす
    る請求項1記載の中間転写媒体。
  3. 【請求項3】 支持体と表面層の間に接着層を設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の中間転写媒体。
  4. 【請求項4】 支持体が無端ベルト状であることを特徴
    とする請求項1記載の中間転写媒体。
  5. 【請求項5】 支持体がカーボンブラックを添加したポ
    リイミドフィルムからなる無端ベルトであることを特徴
    とする請求項1記載の中間転写媒体。
  6. 【請求項6】 表面層が、n−ヘキサン抽出物量10%
    未満の付加重合タイプのシリコーンゴムからなることを
    特徴とする請求項1記載の中間転写媒体。
  7. 【請求項7】 表面層が表面抵抗値1013Ω/□ないし
    1016Ω/□、体積抵抗値1012Ωcmないし1015Ω
    cmを有することを特徴とする請求項1記載の中間転写
    媒体。
  8. 【請求項8】 表面層が含フッ素重合体成分を前記シリ
    コーンゴム重合体成分に含有することを特徴とする請求
    項1記載の中間転写媒体。
  9. 【請求項9】 少なくとも、一様に帯電された感光体上
    に画像データに基づいて露光して静電潜像を形成する潜
    像形成工程と、該静電潜像を現像剤で現像して顕像化す
    る現像工程と、形成されたトナー画像を中間転写媒体に
    静電的に転写する一次転写工程と、中間転写媒体上に転
    写されたトナー像を記録材上に加熱の下に転写定着を行
    う二次転写工程とよりなる画像形成方法において、中間
    転写媒体として、請求項1記載の中間転写媒体を使用
    し、一次転写工程における転写を中間転写媒体の熱可塑
    性シリコーン樹脂が溶融する温度より低い温度で行い、
    2次転写工程における転写を該熱可塑性シリコーン樹脂
    が溶融する温度以上で行うことを特徴とする画像形成方
    法。
  10. 【請求項10】 画像形成に寄与しない状態で下記一般
    式(1)に示される熱可塑性シリコーン樹脂を中間転写
    媒体の表面に溶融状態で量を規制して、供給する請求項
    9記載の画像形成方法。 【化1】
  11. 【請求項11】 二次転写工程から次の一次転写工程に
    到達する間に、中間転写媒体の温度を、トナー像の熱転
    写定着可能な温度から60℃未満に低下させることを特
    徴とする請求項9または10に記載の画像形成方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11327389A (ja) * 1998-05-11 1999-11-26 Ricoh Co Ltd 記録媒体、中間記録媒体、画像形成物質除去装置、画像形成物質除去方法及び転写装置
KR100477677B1 (ko) * 2001-11-02 2005-03-21 삼성전자주식회사 새로운 전자사진용 중간 전사 부재
US7215912B2 (en) 2004-03-19 2007-05-08 Ricoh Company Limited Intermediate transfer medium and image forming apparatus using the intermediate transfer medium
JP2020086013A (ja) * 2018-11-20 2020-06-04 コニカミノルタ株式会社 中間転写ベルト、それを用いる画像形成方法及び画像形成装置

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