JPH10203002A - 情報の記録方法 - Google Patents

情報の記録方法

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JPH10203002A
JPH10203002A JP2731397A JP2731397A JPH10203002A JP H10203002 A JPH10203002 A JP H10203002A JP 2731397 A JP2731397 A JP 2731397A JP 2731397 A JP2731397 A JP 2731397A JP H10203002 A JPH10203002 A JP H10203002A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気記録層と光記録層とを有する記録媒体に
おける情報記録の正確性を期すとともに記録情報の改竄
や磁気記録カード等の偽造の確認を可能とする情報記録
方法を提供すること。 【解決手段】 券又はカードの同一基体上に情報を、磁
性材料と赤外線吸収性色素を含む材料とでそれぞれ記録
する方法において、同一の情報を、一方は基体上に設け
られた磁気記録層に磁気記録方式により記録し、他方は
基体上にオンデマンド型インキジェットプリンティング
方式で赤外線吸収性色素を含むインキジェット用インキ
を用いて肉眼で実質的に判別不能又は困難となるように
記録し、両記録情報を照合することで券又はカードの改
竄又は偽造を確認可能とすることを特徴とする情報の記
録方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像情報の記録方法
に関し、更に詳しくは、同一の画像情報を磁気的に記録
すると同時に赤外線吸収性色素を用いて二重に記録する
ことにより、情報記録の正確さを保持し、両記録情報を
照合することで記録情報の改竄、情報記録カード等の偽
造を容易に確認可能とする画像情報の記録方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、銀行通帳、小切手、航空券、道路
通行券、乗車券、入場券、プリペードカード類例えば、
電話料金カード、乗車券購入カード、入場券購入カー
ド、遊戯料カード等及び身分証明書、銀行の預金番号カ
ード等の銀行自動支払に関した券又はカード等、更には
秘密の文書・資料・情報等の記録した文字、数字、記
号、模様等の画像情報を第三者に秘密にし、悪用されな
いように隠蔽する必要があることがあり、それらの多く
の場合、情報の記録には磁気インキを使用した磁気記録
が利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、磁気イ
ンキを利用した情報記録システムにおいては、使用され
る磁性体が熱にさらされたり、強い磁場の環境等に置か
れたりすると磁気の強さが変ったり、あるいは磁気が消
えたりするという問題がある。又、情報が読み取られた
り、改竄されるという問題もある。定期券等の偽造を防
止するために、基体上に磁気記録層と赤外線反射層とそ
の上に設けた赤外線吸収層の二層からなる光学的記録層
を設け、光学的記録層に隠し文字やパーターン等を記録
する有価証券が特開昭61−297192号公報に開示
されているが、これには記録情報の改竄防止については
開示はない。
【0004】従って、本発明の目的は、情報の記録の正
確性を期すとともに記録情報の改竄や情報記録カード等
の偽造を容易に確認することができる券やカード等への
情報の記録方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
により達成される。即ち、本発明は、券又はカードの同
一基体上に情報を、磁性材料と赤外線吸収性色素を含む
材料とでそれぞれ記録する方法において、同一の情報
を、一方は基体上に設けられた磁気記録層に磁気記録装
置により記録し、他方は基体上にオンデマンド型インキ
ジェットプリンティング方式により赤外線吸収性色素を
含有するインキジェット用インキを用いて、肉眼で実質
的に判別不能又は困難となるように記録し、両記録情報
を照合することで券又はカードの改竄又は偽造を確認可
能とすることを特徴とする情報の記録方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明の特徴は、任意の基
体上に設けた磁気記録層への記録と赤外線吸収性材料に
よる記録により券又はカード毎に異なる個別情報を、券
又はカード毎に同一の情報をダブッて二重に記録するこ
とにより、一方の記録情報に無意識的又は意識的な変化
があった場合に、それを確認することができるようにし
たことである。特に、インキジェットプリンティング方
式による記録は、専用の印刷機の設置も明刷原版の作製
成も不要であり、記録は即時性が高いことに加えて、そ
の記録は不可逆性であるので、消去するなどの意識的な
情報改変は困難である。又、赤外線吸収性材料による記
録には、必要に応じて、該記録部分に赤外線反射性色素
を含有する隠蔽層を重ねることにより記録された画像情
報を肉眼的に隠蔽又は欺瞞することが可能である。
【0007】本発明において使用される基体としては、
例えば、紙、化学繊維混抄紙、合成紙、ポリエステル、
ポリイミド、ポリエチレン、ポリスチレン、ナイロン等
のプラスチックフィルム又はシート等、従来公知の記入
あるいは記録可能な基体が使用される。利用される基体
の形状は、例えば、種々の規格化されたサイズの他、任
意のサイズに裁断されたカード等が挙げられる。
【0008】本発明において、上記基体に設ける磁気記
録層は、定期券や各種キャッシュカード等の情報記録層
として従来公知のものであり、磁気記録層を構成する磁
性体材料としては、例えば、マグタイト、γ−酸化鉄、
コバルト変性γ−酸化鉄等の公知のものが使用される。
磁気記録層は、これらの磁性体材料を塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体等の通常の磁気記録媒体の製造に使用さ
れるバインダーと有機溶剤より成るベヒクル又は水性エ
マルジョンに可塑剤、潤滑剤、帯電防止剤等を加えたも
のに分散させた磁性塗液を基体に塗布することにより形
成される。磁性体材料を分散させるために、通常、ボー
ルミル、ローラーミル、サンドミル、振動ミル等の分散
機が用いられる。得られた磁性塗液は、例えば、グラビ
アコーター、リバースローラーコーター、ドクターブレ
ードコーター等で基体に塗布され、塗布液が乾燥しない
うちに磁場中を通過させた後乾燥させる。
【0009】又、磁気記録層は、鉄、鉄−コバルト、鉄
−クロム、コバルト−クロム等の金属又は合金を用いて
真空蒸着、スパッタリング、メッキ等によって基体上に
形成することもできる。
【0010】基体への赤外線吸収性材料による情報の記
録は、赤外線吸収性色素又はこれとともに必要に応じて
使用される赤外線反射性色素を含有するインキジェット
用インキを用い、オンデマンド型インキジェットプリン
ティング方式を用いて実施される。後者の場合には、従
来公知の他の記録方式も使用可能である。
【0011】本発明において、文字、数字、模様等の画
像情報を記録するために使用される赤外線吸収性色素
は、記録情報の検知(読み取り)に利用される赤外線領
域に大きな吸収があり、従って赤外線の反射率が明白に
低いか、あるはほとんど反射しないことが必要である。
このような赤外線吸収性色素としては、上記の性質を有
する従来公知の顔料又は染料が使用可能であり、例え
ば、カーボンブラック顔料、アニリンブラック顔料、酸
化鉄ブラック顔料、酸化チタン系ブラック顔料及び、ス
ピンネル型構造系ブラック顔料等の黒色顔料が挙げられ
るが、特に好ましい黒色顔料としてはカーボンブラック
顔料が挙げられる。
【0012】上記の赤外線吸収性色素を含むインキジェ
ット用インキで記録された画像情報を肉眼的に隠蔽又は
欺瞞して識別不能にするために、基体上の少なくとも該
インキで情報が記録される部分には予め、あるいは該イ
ンキで情報を記録した後にその部分に、赤外線反射性色
素又はその中間体を含む隠蔽層を形成することが必要で
ある。隠蔽層は、基体上の上記の情報記録部分自体の存
在を隠蔽するために、該情報記録部分がある面の基体全
面に設けることが好ましい。
【0013】隠蔽層形成に使用される赤外線反射性色素
又はその中間体としては、かかる性質を有する従来公知
の色素又は中間体を使用することができ、例えば、有機
染顔料及び中間体としては、フタロシアニン系、アゾ
系、アゾメチン系、アゾメチンアゾ系、アンスラキノン
系、ペリレン・ペリノン系、インジゴ・チオインジゴ
系、ジオキサジン系、キナクリドン系、ジピロロピロー
ル系、イソインドリン・イソインドリノン系、トリフェ
ニルメタン・フタリド系ロイコ染料、フルオラン系ロイ
コ染料等の顔料及び染料又はその中間体であり、これら
は一種又は二種以上を組合わせて使用することができ
る。トリフェニルメタン・フタリド系ロイコ染料は特に
安定な感熱発色性の無色から有色に発色する染料として
使用される。クリスタルバイオレットラクトンは青色
に、ローダミンラクタムは赤色に、フルオラン系黒色ロ
イコ染料は可視領域で黒色に発色し、赤外線領域では反
射性を示す。
【0014】上記の赤外線反射性色素又は中間体のう
ち、特に好ましいアゾメチン基を有する色素又はその中
間体としては、例えば、特開昭58−174446号公
報、特開昭59−4775号公報、特許第106381
6号明細書、特許第1052019号明細書、特許第1
141514号明細書、特許第1141515号明細
書、特願昭60−168540号明細書、特願昭60−
277929号明細書に開示されている色素又は中間体
が挙げられる。
【0015】特にカップリング成分として2−ヒドロキ
シ−α−ベンゾカルバゾール−カルボン酸アリルアミド
及びその誘導体を使用したアゾ顔料は、可視光線下では
暗青色〜黒色の色調を示し、特に黒色においては黒色度
の高い鮮明な黒色を示すので好ましいものである。その
中でも上記で述べたアゾメチンアゾ基を有する暗青色〜
黒色の色素は耐熱性、耐光性、耐水性、耐薬品性に優
れ、更に高い着色力を有している。又、顔料タイプの色
素では更に耐溶剤性に極めて優れた性質を示す。
【0016】以上は本発明において特に好ましく使用さ
れる赤外反射性色素又はその中間体の例であるが、本発
明においては、その他の色素や混合色、例えば、赤、
青、黄、橙、紫、茶色の色素を適宜混合して得られる配
合色も赤外線反射性色素として使用することができる。
【0017】なお、本発明において「赤外線反射性色
素」とは、そのもの自体が赤外線を反射する場合と、そ
のもの自体は赤外線を透過するが、色素が施された基
体、例えば、紙やプラスチックシート、金属等によって
赤外線が反射され、再度該着色部分を透過して赤外線を
出す性質を有する色素の両方を意味するものである。従
って本発明において赤外線透過性の高い色素も本発明の
「赤外線反射性色素」に包含され、赤外線吸収性色素層
との重ね合わせに使用されるので好ましいものである。
【0018】前記した情報の記録及び隠蔽層の形成に使
用される色素又はその中間体は、いずれもこれらを含む
インキジェット用インキとして使用される。隠蔽層は上
記の色素又はその中間体を含有する乾式現像剤や熱転写
インキリボンを用いて電子複写機や感熱転写プリンタ等
の装置を用いても形成することができるが、情報の記録
と隠蔽層の形成を同一の装置を用いて行うことができる
点を考慮すれば、情報の記録と隠蔽層の形成をともにイ
ンキジェット用インキを用いて行うことが好ましい。
【0019】本発明で使用するインキジェット用インキ
は、例えば、インキジェットプリンターで従来から使用
されているインキジェット用インキ等と同様な構成のイ
ンキとして使用される。インキジェット用インキは、通
常、着色剤、溶剤、バインダー樹脂、助剤、添加剤等で
構成される。
【0020】インキジェット用インキは、例えば、水性
系では水性溶液系、水性エマルジョン系、水性分散液
系、あるいはそれらの混合系として使用され、油性系に
おいても、油性溶液系、油性エマルジョン系、油性分散
液系或はそれらの混合系等として使用される。
【0021】上記のインキジェット用インキに使用され
るバインダー樹脂成分としては、従来からインキジェッ
ト用インキの製造に使用される樹脂はいずれも使用可能
であり、水溶性樹脂としては、例えば、カゼイン、アル
ギン酸ソーダ、アラビアゴム、エチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、スチ
レン−マレイン酸エステル系共重合体の水溶性塩、(メ
タ)アクリルエステル系(共)重合体の水溶性塩、スチ
レン−(メタ)アクリルエステルラテックスの水溶性
塩、水溶性アルキッド系樹脂、スチレン−ブタジエン系
共重合体ラテックス、(メタ)アクリルエステル系共重
合体ラテックス、スチレン−(メタ)アクリルエステル
系共重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル系共重合
体ラテックス、ポリエチレン系ディスパージョン、エチ
レン系共重合体系ディスパージョン等が挙げられる。
【0022】又、油性系用バインダー樹脂成分として
は、セルロースアセテートブチレート系樹脂、ニトロセ
ルロース系樹脂、酢酸ビニル系(共)重合体、スチレン
系(共)重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、
ポリビニルブチラール系樹脂、アルキッド系樹脂、フェ
ノール変性アルキッド系樹脂、スチレン化アルキッド系
樹脂、アミノアルキッド系樹脂、ポリエステル系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、アクリルポリオールウレタン系重
合体、可溶性ポリアミド系重合体、フェノール系樹脂、
ロジン変性マレイン酸系樹脂等が挙げられる。
【0023】本発明においては、同一の情報を、磁気記
録層に通常の磁気記録装置を用いて記録するとともに、
オンデマンド型インキジェットプリンティング方式によ
る装置で上記の赤外線吸収性色素を含有するインキジェ
ット用インキを用いて基体上の所定の箇所に印字するこ
とにより二重に記録する。同一の情報をこのように二重
に記録することによって、情報の記録の正確さが保持さ
れるだけでなく、該インキによる記録は、即時的で、且
つ不可逆性であり、又、隠蔽層も存在することから、改
竄することは実質的に不可能であり、磁気記録が改竄さ
れても両記録を照合することによって改竄の有無を容易
に確認することができる。又、肉眼では該インキによる
記録は隠蔽層によって判別不能又は困難であるが、赤外
線読み取り装置を利用することで読み取ることができ
る。
【0024】本発明においては、基体上の磁気記録層及
び赤外線吸収性色素を含有するインキジェット用インキ
による情報記部分の配置は特に限定されず、例えば、磁
気記録層の上に該インキによる記録部分を重ねて設ける
又はこの逆の態様、基体の一方の面に磁気記録層を、他
方の面に該インキによる記録部分を設ける、基体の同一
面上の異なる部分に、磁気記録層と該記録部分とを別々
に設ける等の配置の態様が挙げられる。
【0025】前記した如く、該インキにより記録された
画像情報は、肉眼では判別不能又は困難であり、記録さ
れた画像情報の赤外線に対する吸収性即ち低反射性の程
度と、これらの画像情報を肉眼的、即ち可視光領域に隠
蔽あるは欺瞞するために施された着色面(隠蔽層)の赤
外線に対する反射性及びそれらの程度は、赤外線読取機
や赤外線写真等によって読み取り、確認することができ
る。磁気で記録された情報は磁気読取機により確認する
ことができる。
【0026】例えば、赤外線読取機では、先ず、700
〜900nmの近赤外線を出す近赤外線発光ダイオード
を利用し、これらの赤外線をそのまま、あるいは変調を
加えて受光の感度を高めた形で基体の該当箇所あるいは
全面に照射する。赤外線の照射により、基材、例えば、
紙、あるいはカード上において、赤外線吸収性色素を含
む現像剤で画像情報が記録されている部分では、照射さ
れた赤外線は吸収されてしまい、赤外線受光センサーに
は光がほとんど届かないか、届いても非常にわずかであ
り、該受光センサーにおける電気信号の発生は0か極め
て微弱なものになる。一方、画像情報が記録されていな
い着色部分(隠蔽層部分)では赤外線が反射して受光セ
ンサーにて受光され、反射を示す電気信号に変換され
る。これらの電気信号は陰極線管によるディスプレー等
の各種の認識方式に連結されて明確な情報として認識さ
れる。
【0027】本発明の情報の記録に際しては、情報記録
の正確さを保持する点からは、全く同じ情報を前記のよ
うに二重に記録することが必要であるが、記録情報の改
竄の有無や券又はカードの偽造を確認する上からは、必
ずしも記録する情報を全て同じにする必要はなく、共通
する情報が存在すればよい。即ち、後者の場合には、使
用する券又はカードに従って、少なくとも核心となる情
報は二重に記録する必要がある。例えば、定期乗車券に
おいては、乗車区間、乗車期間、利用者名、定期乗車券
Noは二重に記録すべき項目であろう。
【0028】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。尚、文中、部または%とあるのは特に断りがない
限り重量基準である。
【0029】実施例1 赤外線吸収性色素としてのカーボンブラック顔料5部、
スチレン−メタクリレート系共重合樹脂のジエタノール
アミン塩2部、エチレングリコール20部、グリセリン
8部及び水65部からなる組成の水性顔料分散液を常法
に従って調製し、超遠心分離機で分散し得なかった顔料
粒子を除去し、インキジェット用水性黒色インキA−1
を得た。
【0030】別に赤外線反射性色素としての3−(4′
−アミノフェニルイミノ)−1−オキソ−4,5,6,
7−テトラクロロイソインドリンをジアゾ化し、2−ヒ
ドロキシ−α−ベンゾカルバゾール−3−カルボ−(2
7−メチル−4′−メトキシ)アニライドとカップリン
グ反応を行って得たアゾメチンアゾ顔料7.5部、スチ
レン−メタクリレート系共重合樹脂のジエタノールアミ
ン塩3部、エチレングリコール22部、グリセリン8部
及び水59.5部からなる水性顔料分散液を作り、上記
同様にして分散し得ない顔料を除去し、インキジェット
用水性黒色インキR−1を得た。
【0031】白色紙に上記の黒色現像剤R−1を装着し
たピエゾ振動子を有するオンデマンド型のインキジェッ
トプリンターでべた印字を行い、べた印字された部分の
可視部〜近赤外部の反射率を日立製作所製P330型自
記分光光度計で測定した。一方白色紙に上記の黒色現像
剤A−1で上記同様にべた印字し、次いでこの上に重ね
て黒色現像剤R−1をべた印字した。上記同様べた印字
部の反射率を測定した。結果を表1に示す。
【0032】表1示すように、黒色現像剤R−1のみべ
た印字した部分は紫外部及び可視部においてはほとんど
反射を示さず、近赤外部に於いて非常に高い反射を示す
に対して、黒色現像剤A−1をべた刷りした上に黒色現
像剤R−1を重ねてべた印字した部分は、紫外部、可視
部及び近赤外部の全ての領域に於いて反射を全く示さ
ず、現像剤A−1のカーボンブラックに起因する吸収が
起こり黒色を示している。この両者の反射率の差は非常
に大きく、この差によって赤外線読み取り装置で現像剤
R−1による記録情報の読み取りが可能となる。
【0033】
【表1】
【0034】適当な大きさにカットしたポリカーボネー
ト樹脂シートの表面全体に、約10μmの厚さに白色塗
工しておき、γ−酸化鉄5.6部、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体22.4部、及び溶剤としてジイソブチル
ケトン、メチルイソブチルケトン及びソルベッソ100
よりなる混合溶剤72部と共に分散させた塗布液を15
mm幅、約10μmの厚さで塗工し、オリエンテーショ
ンをかけた後乾燥し、磁気記録層を形成した。このシー
トを磁気記録層を含む形で、横85mm、縦57mmの
カードに切断した。
【0035】上記のカードの磁気記録層から20mm離
れた位置に文字、数字、記号、模様等の画像情報を上記
の黒色現像剤A−1を装填した上記のインキジェットプ
リンターで印字することによって記録した。次いで上記
の黒色現像剤R−1を装填した同じインキジェットプリ
ンターで、基体全体に重ねて黒色のべた印字を行った。
最後に、上記と全く同一の情報をこのカードの磁気記録
層に磁気記録装置を用いて入力した。
【0036】上記のカードの磁気記録を磁気読み取り装
置でを行ったが、十分に読み取りが可能であった。しか
しながら、黒色現像剤A−1で記録された画像情報は、
現像剤R−1で隠蔽されて肉眼では識別不能であった
が、赤外線読取機を用いることにより明瞭な読み取りが
可能であった。両記録の読み取りを照合した結果、当然
であるが同一の情報が記録されていることが確認され
た。
【0037】尚、上記の赤外線読取機は、赤外線発光ダ
イオード(例えば、東京芝浦製作所製PTLN105)
により赤外線を発生させ、これに変調を加えて光度を高
め、反射した赤外線を受光センサー(例えば、東京芝浦
製作所製PTPS703)にて受光し、反射の有無及び
反射の程度を電気信号に変換し、情報を認識することが
できるようにしたものを使用した。
【0038】
【発明の効果】以上のごとき本発明の記録方法によれ
ば、同一の情報を券又はカードの基体上の磁気記録層に
記録すると同時に、赤外線吸収性色素を含むインキジェ
ット用インキを用いて二重に記録し、更に、この該イン
キによる記録情報を肉眼的に隠蔽又は欺瞞することによ
り、肉眼では識別できず、赤外線によってのみ識別可能
になる。又、該インキによる記録情報は、不可逆的であ
り、改竄することはできない。従って磁気記録層に記録
された情報が損傷又は変更されても該インキによる記録
情報は残っており、両記録情報を照合することにより磁
気記録の改竄あるいは券又はカードの偽造を容易に確認
することができる。従って、本発明は、同一の情報を二
重にダブッて記録することにより、情報記録の正確さが
保持され、高度の秘密保持を要求される画像情報の記録
において磁気記録の欠点を補う方法として非常に有用で
ある。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 券又はカードの同一基体上に情報を、磁
    性材料と赤外線吸収性色素を含む材料とでそれぞれ記録
    する方法において、同一の情報を、一方は基体上に設け
    られた磁気記録層に磁気記録方式により記録し、他方は
    基体上にオンデマンド型インキジェットプリンティング
    方式で赤外線吸収性色素を含むインキジェット用インキ
    を用いて肉眼で実質的に判別不能又は困難となるように
    記録し、両記録情報を照合することで券又はカードの改
    竄又は偽造を確認可能とすることを特徴とする情報の記
    録方法。
  2. 【請求項2】 基体上に上記インキで情報を記録した
    後、少なくとも該情報記録部分を隠蔽する層を形成する
    請求項1に記載の情報の記録方法。
  3. 【請求項3】 基体上の少なくとも上記インキで情報を
    記録する部分に予め、記録後の情報を隠蔽する層を形成
    し、該隠蔽層上に上記インキで情報を記録する請求項1
    に記載の情報の記録方法。
  4. 【請求項4】 赤外線吸収性色素が黒色顔料である請求
    項1乃至3のいずれか1項に記載の情報の記録方法。
  5. 【請求項5】 上記の隠蔽層が、色素として可視光下で
    暗青色ないし黒色の色調の赤外線反射性アゾ顔料を含む
    乾式現像剤を用いて形成される請求項2又は3に記載の
    情報の記録方法。
  6. 【請求項6】 黒色顔料がカーボンブラック顔料である
    請求項4に記載の情報の記録方法。
  7. 【請求項7】 アゾ顔料がカップリング成分として2−
    ヒドロキシ−α−ベンゾカルバゾール−カルボン酸アミ
    ド及びその誘導体を使用したアゾ顔料である請求項5に
    記載の情報の記録方法。
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