JPH10202707A - 射出成形機用射出ユニットにおける可塑化スクリュ - Google Patents

射出成形機用射出ユニットにおける可塑化スクリュ

Info

Publication number
JPH10202707A
JPH10202707A JP1098497A JP1098497A JPH10202707A JP H10202707 A JPH10202707 A JP H10202707A JP 1098497 A JP1098497 A JP 1098497A JP 1098497 A JP1098497 A JP 1098497A JP H10202707 A JPH10202707 A JP H10202707A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screw
plasticizing
resin
molten resin
injection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP1098497A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Kariya
俊彦 苅谷
Tomoshi Miyagawa
智志 宮川
Kiyoshi Kinoshita
木下  清
Tetsuo Uechi
哲男 上地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP1098497A priority Critical patent/JPH10202707A/ja
Publication of JPH10202707A publication Critical patent/JPH10202707A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/46Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould
    • B29C45/53Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using injection ram or piston
    • B29C45/54Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using injection ram or piston and plasticising screw
    • B29C45/541Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using injection ram or piston and plasticising screw using a hollow plasticising screw co-operating with a coaxial injection ram

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクリュ形状を変更して樹脂の混練工程を増
加し樹脂可塑化を改善することにより、樹脂温度の均一
化および混練性向上をはかり、不良成形品の発生を確実
に防止する。 【解決手段】 樹脂原料を溶融可塑化し溶融樹脂をノズ
ル3bから金型へ射出する射出成形機用射出ユニットに
おいて、ノズル3b側へ向かって縮径する円錐形内周面
2bを有する可塑化シリンダ2内に回転可能に挿嵌さ
れ、その可塑化シリンダ2に対して回転することにより
樹脂原料をノズル3b側へ送りながら溶融可塑化する、
円錐形状の可塑化スクリュ4であって、その先端外周
に、可塑化シリンダ2の円錐形内周面2bに対し所定の
隙間を空けたリング状のダム4bを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂原料を溶融可
塑化し溶融樹脂をノズルから金型へ射出する射出成形機
用射出ユニットにおいて、円錐形内周面を有する可塑化
シリンダ内で回転して樹脂原料を可塑化する、円錐形状
の可塑化スクリュ(テーパスクリュ)に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な射出成形機の射出ユニットで
は、先端にノズルを有する直円筒のシリンダと、このシ
リンダ内において回転可能に且つ軸方向へ摺動可能に嵌
装される可塑化スクリュとがそなえられている。このよ
うな射出ユニットでは、樹脂原料が、シリンダ内の可塑
化スクリュ外周に供給され、この可塑化スクリュの回転
により溶融可塑化されながら、可塑化スクリュ前方へ送
られ、溶融樹脂として貯えられる。そして、適当量の溶
融樹脂が溜まると、可塑化スクリュがシリンダに対して
前進駆動され、その溶融樹脂が、ノズルから金型キャビ
ティ内へ射出され、冷却・固化されて製品となる。
【0003】ところで、小型射出成形機において、上述
のような直円筒シリンダと可塑化スクリュとの組み合わ
せを用いた場合、射出ユニットが長いために、その成形
機によって成形される成形品のサイズに比べて設備が長
大なものになる。また、上述のように混練(送り,可塑
化)スクリュを射出に兼用した場合、射出時にスクリュ
の回転を停止する必要があるので、その停止期間中は混
練を行なえず、作業効率が悪く、作業時間が長くなると
いう欠点があった。
【0004】そこで、スクリュには、樹脂の送りと混練
(可塑化)の機能を果たさせ、溶融樹脂の射出について
は、別個に設けられたプランジャによって行なうように
した射出ユニットも用いられている。このような射出ユ
ニットでは、設備のサイズをコンパクトにし、且つ、プ
ランジャの射出作業中も混練を行なえるようにするため
に、可塑化シリンダとスクリュとを円錐形状とし、前述
した射出専用のプランジャを、スクリュの回転軸と同軸
的に穿設された貫通孔に挿通している。
【0005】例えば特開平7−164494号公報に開
示された技術(射出成形機の可塑化・射出装置)では、
可塑化シリンダおよびネジ溝付きスクリュをともに円錐
形状とし、そのスクリュが可塑化シリンダ内に回転可能
に配設されるとともに、プランジャがスクリュに摺動可
能に組み込まれている。射出シリンダは、可塑化シリン
ダ前部に設けられ、プランジャは、スクリュ前面から突
出して可塑化シリンダ内にも出入り可能になっている。
また、可塑化シリンダのスクリュ先端側には、スクリュ
外周のネジ溝から射出シリンダ内に連通する樹脂流路が
形成され、スクリュの回転により溶融可塑化された樹脂
は、スクリュ外周から樹脂流路を通じて射出シリンダ内
に貯留される。射出工程では、プランジャがスクリュや
射出シリンダに対して前進し、射出シリンダ内を前進す
ると、プランジャの先端部により可塑化シリンダ(樹脂
流路)と射出シリンダとの連通が自動的に遮断されるよ
うに構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の射出成形機用射出ユニットでは、円錐形スクリ
ュ(テーパスクリュ)がシングルフライト構造〔スクリ
ュ外周にネジ溝を形成すべくスクリュ外周に突出形成さ
れた螺旋状の突出部(フライト,ネジ山)が1本である
構造〕であり、シリンダ長を短縮したこともあって、樹
脂加熱の温度傾斜が大きくなり、樹脂温度のバラツキが
大きくなりやすい。従って、混練不足が生じて成形品に
不良が発生しやすいという課題があった。
【0007】また、円錐形スクリュがシングルフライト
構造である場合、樹脂の混練時間が短いため、固相樹脂
が同一スクリュ溝(ネジ溝)内に混在する傾向があり、
このような場合には、溶融樹脂中に固相樹脂塊(未溶融
ペレット)が固相樹脂塊中の空気とともに巻き込まれて
しまい、成形品中に気泡を残し、成形品不良の要因にな
るなどの課題もあった。
【0008】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、スクリュ形状を変更して樹脂の混練工程を増
加し樹脂可塑化を改善することにより、樹脂温度の均一
化および混練性向上をはかり、不良成形品の発生を確実
に防止した、射出成形機用射出ユニットにおける可塑化
スクリュを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の射出成形機用射出ユニットにおける可塑化
スクリュ(請求項1)は、樹脂原料を溶融可塑化し溶融
樹脂をノズルから金型へ射出する射出成形機用射出ユニ
ットにおいて、ノズル側へ向かって縮径する円錐形内周
面を有する可塑化シリンダ内に回転可能に挿嵌され、そ
の可塑化シリンダに対して回転することにより樹脂原料
をノズル側へ送りながら溶融可塑化する、円錐形状のも
のであって、可塑化シリンダの円錐形内周面に対し所定
の隙間を空けたリング状のダムを、先端外周に形成した
ことを特徴としている。
【0010】また、本発明の本発明の射出成形機用射出
ユニットにおける可塑化スクリュ(請求項2)は、樹脂
原料を溶融可塑化し溶融樹脂をノズルから金型へ射出す
る射出成形機用射出ユニットにおいて、ノズル側へ向か
って縮径する円錐形内周面を有する可塑化シリンダ内に
回転可能に挿嵌され、その可塑化シリンダに対して回転
することにより樹脂原料をノズル側へ送りながら溶融可
塑化する、円錐形状のものであって、その外周面上に、
主フライトと、この主フライトよりも可塑化シリンダの
円錐形内周面に対する隙間を大きく設定された副フライ
トとを2重に突出形成したことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 (A)第1実施形態の説明 図1〜図3は本発明の第1実施形態としての射出成形機
用射出ユニットにおける可塑化スクリュを説明するため
のもので、図1はその側面図、図2は本実施形態(第1
および第2実施形態)を適用される射出成形機用射出ユ
ニットの構造を一部破断して示す側面図、図3は図1の
III部を拡大して示す断面図である。
【0012】まず、図2を参照しながら、本実施形態
(第1および第2実施形態)の可塑化スクリュを適用さ
れる射出成形機用射出ユニットの構造について説明す
る。この図2に示すように、本実施形態の射出成形機用
射出ユニットは、樹脂原料(樹脂ペレット)を溶融可塑
化し、溶融樹脂を、ノズル3bから型盤6に固定された
金型7のキャビティ内へ射出するもので、基台1上に、
可塑化シリンダ2,射出シリンダ3,テーパスクリュ
4,プランジャ5,支台8,ホッパ9,軸受10,大歯
車11,小歯車12,減速モータ13,移動台14,ナ
ット15,ボールネジ16,減速モータ17,軸継手1
8,リニア軸受19,ガイドレール20をそなえて構成
されている。
【0013】可塑化シリンダ2の内側には、後述する射
出シリンダ3のノズル3b側へ向かって縮径する円錐形
内周面3bが形成されるとともに、その外側には図示省
略のヒータが巻き付けられている。可塑化シリンダ2の
先端側(図2の左側)には、射出シリンダ3が同軸的に
結合・固設されており、この射出シリンダ3の先端に
は、溶融樹脂を射出するノズル3bがそなえられるとと
もに、その内部には、溶融樹脂貯留室3aとなる円筒状
空間が形成されている。この溶融樹脂貯留室3aには、
後述するごとく、プランジャ5の先端が嵌入しうるよう
になっている。また、射出シリンダ3のノズル3bは、
基台1上に固設された型盤6に取り付けられた金型7に
連結され、この金型7のキャビティ内へ溶融樹脂を射出
できるようになっている。
【0014】可塑化シリンダ3の内側には、円錐形内周
面3bに沿う円錐形状(円錐形内周面3bと同じ傾斜の
円錐形状)を有するテーパスクリュ(可塑化スクリュ,
円錐形スクリュ)4が、軸方向に拘束されながら挿嵌さ
れてその軸回りに回転可能に支持されている。このテー
パスクリュ4の外周面には、図1および図3にて後述す
るごとく、樹脂を送りながら可塑化して押し出すための
ネジ溝が、1本のフライト(ネジ山,螺旋状突出部)4
aによって形成されている。
【0015】また、テーパスクリュ4の軸中心には、プ
ランジャ5が軸方向(前後方向)に摺動可能に貫通する
貫通孔4cが穿設されている。このようなテーパスクリ
ュ4が可塑化シリンダ2に対して回転することにより、
樹脂原料(樹脂ペレット)が、テーパスクリュ4の円錐
形外周面と可塑化シリンダ2の円錐形内周面2bとの間
で射出シリンダ3(ノズル3b)側へ送られながら溶融
可塑化されるようになっている。
【0016】プランジャ5は、テーパスクリュ4軸中心
の貫通孔4cおよび射出シリンダ3内の溶融樹脂貯留室
3aに挿通され、軸方向(前後方向)に摺動可能にそな
えられている。このプランジャ5は、溶融樹脂貯留室3
a内に所定量の溶融樹脂が貯留されると、射出工程で後
述する機構により前方向へ駆動され、その溶融樹脂貯留
室3a内の溶融樹脂をノズル3bから金型7のキャビテ
ィ内へ押し出すものである。
【0017】なお、可塑化シリンダ2の先端内側におい
て、射出シリンダ3の後端面とテーパスクリュ4の先端
面との間には、前方に送られてきた溶融樹脂を通す溶融
樹脂通路2aが形成されている。また、プランジャ5の
先端側外周には、このプランジャ5の前後位置(軸方向
位置)に係わらず常に溶融樹脂通路2aと連通しうる縮
径部5cが形成されている。
【0018】さらに、プランジャ5の先端側内部には、
溶融樹脂通路5a,逆止弁室5dおよび溶融樹脂通路5
eが穿設されている。溶融樹脂通路5aの一端側は、プ
ランジャ5の縮径部5c外周面に開口され、その他端側
は、逆止弁室5dに開口されている。また、溶融樹脂通
路5eの一端側は、逆止弁室5eに開口され、その他端
側は、射出ノズル3内の溶融樹脂貯留室3aに開口され
ている。
【0019】これにより、溶融樹脂通路2aは、縮径部
5c,溶融樹脂通路5a,逆止弁室5dおよび溶融樹脂
通路5eを介して、射出ノズル3内の溶融樹脂貯留室3
aに連通接続されている。逆止弁室5eは、プランジャ
5の先端側内部で通路5aや5eよりも拡開形成されて
おり、この逆止弁室5eには、通路5aや5eの径より
も若干大きな径をもつ球状の逆止弁21が内蔵されてい
る。この逆止弁21は、射出工程で溶融樹脂が逆流する
のを制止すべく、溶融樹脂の射出時には射出圧力を受け
て、可塑化側通路である溶融樹脂通路5aを閉塞するも
のである。
【0020】一方、基台1上には支台8が固設されてお
り、この支台8には、可塑化シリンダ2が取り付けられ
るとともに、テーパスクリュ4を軸方向の移動を拘束し
ながら回転可能に支持する前後一対の軸受10,10が
内蔵されている。また、可塑化シリンダ2の後端側上部
には、このシリンダ2内へ原料の樹脂ペレットを供給す
るホッパ9が取り付けられている。
【0021】また、テーパスクリュ4の後端側外周に
は、大歯車11が固設されている。そして、基台1上に
取り付けられた減速モータ13の出力軸に小歯車12が
取り付けられており、この小歯車12と大歯車11とが
噛み合うことで減速モータ13の回転駆動力がテーパス
クリュ4に伝達され、テーパスクリュ4は、その軸回り
に回転駆動されるようになっている。
【0022】さらに、プランジャ5の後端部5bには、
移動台14が結合されている。この移動台14の下部に
は複数のリニア軸受19がそなえられ、これらのリニア
軸受19が基台1上に敷設されたガイドレール20によ
りガイドされることで、移動台14がプランジャ5の軸
方向(前後方向,図2の左右方向)へ案内されるように
構成されている。
【0023】移動台14の後端側には、ナット15が固
設されており、このナット15に、プランジャ5の軸方
向に延在するボールネジ16が螺合している。このボー
ルネジ16の後端側には、軸継手18を介して減速モー
タ17の出力軸が結合されている。この減速モータ17
が作動すると、軸継手18を介してボールネジ16が回
転駆動され、その回転が、ボールネジ16とナット15
との螺合により、プランジャ5の軸方向への直線運動に
変換される。
【0024】これにより、プランジャ5は、移動台14
を介し、減速モータ17の回転方向に応じて前後に往復
駆動されることになる。なお、図2において、カッコ付
きの符号24,24cを付した部分は、それぞれ、後述
する第2実施形態のテーパスクリュ(可塑化スクリュ,
円錐形スクリュ)と、その軸中心に穿設されプランジャ
5が挿通する貫通孔とに対応する部分であることを示し
ている。
【0025】次に、上述のごとく構成された本実施形態
における射出成形機用射出ユニットの動作について簡単
に説明する。減速モータ13により小歯車12および大
歯車11を介してテーパスクリュ4が回転駆動され、可
塑化工程にある時には、逆止弁21は逆止弁室5d内で
フリーな状態であり、溶融樹脂通路2aと射出シリンダ
3内の溶融樹脂貯留室3aとは、プランジャ5の縮径部
5c,溶融樹脂通路5a,逆止弁室5dおよび溶融樹脂
通路5eを介して連通されている。
【0026】そして、ホッパ9から可塑化シリンダ2内
へ供給された樹脂ペレットは、テーパスクリュ4の回転
により、その外周面と可塑化シリンダ2の円錐形内周面
2bとの間で可塑化されながら前方へ送られ、溶融樹脂
は、テーパスクリュ4前方の溶融樹脂通路2aから、プ
ランジャ5の縮径部5c,溶融樹脂通路5a,逆止弁室
5dおよび溶融樹脂通路5eを通じて射出シリンダ3内
の溶融樹脂貯留室3aに入りここに貯留される。
【0027】この射出工程の間、プランジャ5は、前述
した減速モータ17,ボールネジ16,ナット15およ
び移動台14の動作により、その先端面が図2に二点鎖
線で示す位置から実線で示す位置に到達するまで、溶融
樹脂の貯留速度に見合う速度(低速)で後退駆動され
る。射出工程においては、前述した減速モータ17,ボ
ールネジ16,ナット15および移動台14の動作によ
り、プランジャ5が急速に前進駆動される。これに伴
い、射出圧力がテーパスクリュ4の押出樹脂圧よりも大
きくなると、逆止弁21が逆止弁室5d内で溶融樹脂通
路5aの開口を閉塞して溶融樹脂通路5aが遮断され、
射出シリンダ3の溶融樹脂貯留室3a内の溶融樹脂は、
テーパスクリュ4側の溶融樹脂通路2aへ逆流すること
なく、ノズル3bから金型7のキャビティ内へ射出され
る。
【0028】なお、上述のような射出工程中において
も、テーパスクリュ4は、溶融樹脂の保持圧を超えない
ように、ゆっくりと回転駆動され、樹脂ペレットの可塑
化を継続して行なうことが可能になっている。射出工程
を終え、プランジャ5が後退する際、溶融樹脂貯留室3
a内の圧力が低下するので、テーパスクリュ4の押出樹
脂圧により逆止弁21は逆止弁室5d内で再びフリーな
状態となり、溶融樹脂通路5aは連通状態となり、テー
パスクリュ4により可塑化された溶融樹脂は、次回の射
出工程にそなえ、再び、溶融樹脂通路2a,プランジャ
5の縮径部5c,溶融樹脂通路5a,逆止弁室5dおよ
び溶融樹脂通路5eを通じて溶融樹脂貯留室3a内に溜
められる。
【0029】さて、次に、図1および図3を参照しなが
ら、上述のような射出成形機用射出ユニットを構成す
る、本発明の第1実施形態としてのテーパスクリュ4の
詳細な構造について説明する。図1および図3に示すよ
うに、テーパスクリュ4の外周面には、ネジ溝を形成す
べく1本のフライト(ネジ山,螺旋状突出部)4aが螺
旋状に突出形成されるほか、第1実施形態のテーパスク
リュ4の先端部外周には、リング状のダム(堰)4bが
形成されている。
【0030】図3に示すように、フライト4aは、可塑
化シリンダ2の円錐形内周面2bに対し回転可能な程度
の隙間を空け、可塑化シリンダ2の円錐形内周面2bに
ほぼ当接した状態で回転できるようになっているが、ダ
ム4bは、可塑化シリンダ2の円錐形内周面2bに対し
所定の隙間(フライト4aの隙間よりも大きいクリアラ
ンスeの適当な隙間)を空けて突出形成されている。
【0031】本発明の第1実施形態としてのテーパスク
リュ4は上述のごとく構成されているので、樹脂が、テ
ーパスクリュ4の回転に伴い可塑化シリンダ2の円錐形
内周面2bとテーパスクリュ4の外周面との間で可塑化
されて前方へ送られ、クリアランスeのダム4bを乗り
越えて溶融樹脂通路2aに流入する際に、このダム4b
により樹脂に大きな剪断力が加えられる。
【0032】これにより、テーパスクリュ4の回転によ
り溶融樹脂貯留室3a内へ押し出された溶融樹脂の温度
は均一になり、テーパスクリュ4による混練性が向上す
ることになる。従って、テーパスクリュ4を有しシリン
ダ長の短い射出ユニットであっても、その射出ユニット
から吐出される溶融樹脂の組成が均一化され、不良成形
品が発生するのを確実に防止することができ、良品歩留
まり率が高くなる。
【0033】(B)第2実施形態の説明 次に、図4および図5を参照しながら、本発明の第2実
施形態としての射出成形機用射出ユニットにおける可塑
化スクリュ(テーパスクリュ24)について説明する。
ここで、図4はその側面図、図5は図4のV部を拡大し
て示す断面図である。
【0034】この第2実施形態を適用される射出成形機
用射出ユニットの構成は、図2にて前述したものと同様
であるので、その構成や作用の説明は省略し、第1実施
形態とは異なる、第2実施形態のテーパスクリュ24の
構造および作用についてのみ以下に説明する。図4に示
すように、第2実施形態のテーパスクリュ24では、そ
の外周面におけるネジ部を2重フライト構造としてい
る。つまり、テーパスクリュ24の外周面には、第1実
施形態のテーパスクリュ4のフライト4aと同様のメイ
ンフライト(主フライト,ネジ山,螺旋状突出部)24
aが螺旋状に突出形成されるとともに、ダムフライト
(副フライト,ネジ山,螺旋状突出部)24bが螺旋状
に突出形成されている。
【0035】これらのメインフライト24aとダムフラ
イト24bの間隔は、一定でもよいが、本実施形態で
は、テーパスクリュ24の先端側(図4や図5の左側)
へ行くに従って漸減するように、ダムフライト24bの
ネジピッチは、メインフライト24aのネジピッチより
も大きく設定されている。また、図5に示すように、メ
インフライト24aは、可塑化シリンダ2の円錐形内周
面2bに対し回転可能な程度の隙間を空け、可塑化シリ
ンダ2の円錐形内周面2bにほぼ当接した状態で回転で
きるようになっているが、ダムフライト24bは、可塑
化シリンダ2の円錐形内周面2bに対し所定の隙間(フ
ライト4aの隙間よりも大きいクリアランスeの適当な
隙間)を空けて突出形成され、バリアフライトとして機
能している。
【0036】つまり、第2実施形態のテーパスクリュ2
4は、その外周面上で、メインフライト24aと、この
メインフライト24aよりも大きいネジピッチをもち且
つネジ山高さがメインフライト24aのネジ山高さより
も低いダムフライト24bとを2重に突出形成され、ダ
ブルフライト構造となっている。本発明の第2実施形態
としてのテーパスクリュ24は上述のごとく構成されて
いるので、樹脂が、テーパスクリュ24の回転に伴い可
塑化シリンダ2の円錐形内周面2bとテーパスクリュ2
4の外周面との間で可塑化されて前方へ送られる際、加
熱され混練されて半溶融状態になった樹脂がダムフライ
ト24bを乗り越えることになるが、そのとき、固相樹
脂が溶融樹脂から分離されることになり、固相樹脂塊が
溶融樹脂に空気とともに巻き込まれるのを防止でき、脱
気性が大幅に向上する。
【0037】また、溶融樹脂がダムフライト24bを乗
り越える際に、このダムフライト24bにより樹脂に均
一な剪断力が加えられることになる。これにより、樹脂
温度が上昇し、テーパスクリュ24の回転により溶融樹
脂貯留室3a内へ押し出された溶融樹脂の温度が均一化
され、テーパスクリュ24による混練性が向上すること
になる。
【0038】従って、第2実施形態のテーパスクリュ2
4によれば、射出ユニットから吐出される溶融樹脂がよ
り均一化され、未溶融樹脂が無くなって成形品が均質化
され、良好な品質の成形品を得ることができる。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の射出成形
機用射出ユニットにおける可塑化スクリュ(請求項1)
によれば、溶融樹脂がスクリュ先端に設けたリング状ダ
ムを乗り越える際にこのダムにより樹脂に大きな剪断力
が加えられることになるので、シリンダ長が短くても、
スクリュにより溶融された樹脂の温度が均一化されてス
クリュによる混練性が向上する。従って、射出ユニット
から吐出される溶融樹脂が均一化され、不良成形品が発
生するのを確実に防止することができる。
【0040】一方、本発明の射出成形機用射出ユニット
における可塑化スクリュ(請求項2)によれば、円錐形
状の可塑化スクリュの外周に、主フライトと、この主フ
ライトよりも可塑化シリンダの円錐形内周面に対する隙
間を大きく設定された副フライトとを2重に突出形成す
ることにより、溶融樹脂が副フライトを乗り越える際
に、固相樹脂と溶融樹脂とを分離できるので、固相樹脂
塊が溶融樹脂に空気とともに巻き込まれるのを確実に防
止することができる。
【0041】また、溶融樹脂が副フライトを乗り越える
際にこの副フライトにより樹脂に均一な剪断力が加えら
れることになるので、スクリュにより溶融された樹脂の
温度が均一化されてスクリュによる混練性が向上する。
従って、射出ユニットから吐出される溶融樹脂がさらに
均一化され、未溶融樹脂が無くなって成形品が均質化さ
れ、良好な品質の成形品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての射出成形機用射
出ユニットにおける可塑化スクリュを示す側面図であ
る。
【図2】本実施形態を適用される射出成形機用射出ユニ
ットの構造を一部破断して示す側面図である。
【図3】図1の III部を拡大して示す断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態としての射出成形機用射
出ユニットにおける可塑化スクリュを示す側面図であ
る。
【図5】図4のV部を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
2 可塑化シリンダ 2b 円錐形内周面 3 射出シリンダ 4 テーパスクリュ(可塑化スクリュ,円錐形スクリ
ュ) 4a フライト(ネジ山,螺旋状突出部) 4b リング状ダム 5 プランジャ 24 テーパスクリュ(可塑化スクリュ,円錐形スクリ
ュ) 24a メインフライト(主フライト,ネジ山,螺旋状
突出部) 24b ダムフライト(副フライト,ネジ山,螺旋状突
出部)
フロントページの続き (72)発明者 上地 哲男 名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱 重工業株式会社名古屋研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂原料を溶融可塑化し溶融樹脂をノズ
    ルから金型へ射出する射出成形機用射出ユニットにおい
    て、該ノズル側へ向かって縮径する円錐形内周面を有す
    る可塑化シリンダ内に回転可能に挿嵌され、該可塑化シ
    リンダに対して回転することにより樹脂原料を該ノズル
    側へ送りながら溶融可塑化する、円錐形状の可塑化スク
    リュであって、 該可塑化シリンダの該円錐形内周面に対し所定の隙間を
    空けたリング状のダムが先端外周に形成されていること
    を特徴とする、射出成形機用射出ユニットにおける可塑
    化スクリュ。
  2. 【請求項2】 樹脂原料を溶融可塑化し溶融樹脂をノズ
    ルから金型へ射出する射出成形機用射出ユニットにおい
    て、該ノズル側へ向かって縮径する円錐形内周面を有す
    る可塑化シリンダ内に回転可能に挿嵌され、該可塑化シ
    リンダに対して回転することにより樹脂原料を該ノズル
    側へ送りながら溶融可塑化する、円錐形状の可塑化スク
    リュであって、 外周面上に、主フライトと、該主フライトよりも該可塑
    化シリンダの該円錐形内周面に対する隙間を大きく設定
    された副フライトとが2重に突出形成されていることを
    特徴とする、射出成形機用射出ユニットにおける可塑化
    スクリュ。
JP1098497A 1997-01-24 1997-01-24 射出成形機用射出ユニットにおける可塑化スクリュ Withdrawn JPH10202707A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1098497A JPH10202707A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 射出成形機用射出ユニットにおける可塑化スクリュ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1098497A JPH10202707A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 射出成形機用射出ユニットにおける可塑化スクリュ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10202707A true JPH10202707A (ja) 1998-08-04

Family

ID=11765425

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1098497A Withdrawn JPH10202707A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 射出成形機用射出ユニットにおける可塑化スクリュ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10202707A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100635671B1 (ko) * 2003-07-03 2006-10-17 엘지전자 주식회사 세탁기의 균형추 및 세탁기 균형추를 제조하기 위한 사출장치
JP2019206160A (ja) * 2018-05-30 2019-12-05 セイコーエプソン株式会社 送出装置、可塑化装置及び射出成形機
AT521318A1 (de) * 2018-06-12 2019-12-15 Mms Modular Molding Systems Gmbh Spritzgießmaschine
AT17145U1 (de) * 2018-06-12 2021-07-15 Mms Modular Molding Systems Gmbh SPRITZGIEßMASCHINE

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100635671B1 (ko) * 2003-07-03 2006-10-17 엘지전자 주식회사 세탁기의 균형추 및 세탁기 균형추를 제조하기 위한 사출장치
JP2019206160A (ja) * 2018-05-30 2019-12-05 セイコーエプソン株式会社 送出装置、可塑化装置及び射出成形機
AT521318A1 (de) * 2018-06-12 2019-12-15 Mms Modular Molding Systems Gmbh Spritzgießmaschine
WO2019237140A1 (de) 2018-06-12 2019-12-19 Mms Modular Molding Systems Gmbh Spritzgiessmaschine
AT17145U1 (de) * 2018-06-12 2021-07-15 Mms Modular Molding Systems Gmbh SPRITZGIEßMASCHINE

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5614686B2 (ja) 高せん断装置および高せん断方法
TW577798B (en) Apparatus for injection molding multilayered articles
US7993128B2 (en) Screw and injection apparatus
JP5458376B2 (ja) 高せん断装置を用いた高せん断方法
JPH10235701A (ja) 射出成形機の射出装置
JP5541563B2 (ja) 高せん断装置
JP2007230087A (ja) 射出発泡成形装置および射出発泡成形方法
CN101394985A (zh) 用于塑化颗粒、特别是塑料颗粒的装置以及装备有这种装置的注塑成型设备或者挤出设备
JP3418639B2 (ja) 射出成形装置
JPH02153714A (ja) 射出成形装置
JPH10202707A (ja) 射出成形機用射出ユニットにおける可塑化スクリュ
JP4047107B2 (ja) 発泡体射出成形用スクリュ
JP3786981B2 (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂混練用フルフライトスクリュー及びスクリュー式射出機
CA2632066C (en) Screw, injector, and pressure member
JPH0538738A (ja) 可塑化部を分離したタイプの成形機
JP4272502B2 (ja) 射出成形方法
JP3607488B2 (ja) スクリュプリプラ式射出成形機
JPH0459220A (ja) 押出成形装置
JP3725802B2 (ja) 射出装置
JPH0857941A (ja) 筒状体成形機
JP5255852B2 (ja) ガス発泡射出成形機
JP2646154B2 (ja) 可塑化装置
JP2023148242A (ja) 射出成形機
JP3113774B2 (ja) プラスチック成形用スクリュ
JPH10166428A (ja) 混練押出機

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040406