JPH10202091A - 有機質微小球体および炭素質微小球体の製造方法 - Google Patents

有機質微小球体および炭素質微小球体の製造方法

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JPH10202091A
JPH10202091A JP1013997A JP1013997A JPH10202091A JP H10202091 A JPH10202091 A JP H10202091A JP 1013997 A JP1013997 A JP 1013997A JP 1013997 A JP1013997 A JP 1013997A JP H10202091 A JPH10202091 A JP H10202091A
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JP
Japan
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organic
microspheres
producing
particle size
porous wall
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JP1013997A
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Mikio Nishimura
幹夫 西村
Hiroyuki Fujimoto
宏之 藤本
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Osaka Gas Co Ltd
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Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 微小球体の粒径が多分散系であり、且つ製造
時の収率も高い多分散系有機質微小球体および多分散系
炭素質微小球体の製造方法を提供する。 【構成】 厚み方向に貫通し且つ孔径が0.005〜5
00μmの範囲で分布している貫通孔を有する多孔質壁
を介して、有機質原料を分散媒中に注入することによ
り、分散媒中に上記分布に等しい粒径を有するエマルジ
ョン粒子を形成させ、このエマルジョン粒子1個から有
機質微小球体1個を製造する多分散系有機質微小球体の
製造方法。得られた多分散系有機質微小球体を酸化性ガ
ス雰囲気中で熱安定化処理した後、非酸化性雰囲気中で
焼成する多分散系炭素質微小球体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒径分布が多分散
系である有機質微小球体および炭素質微小球体を製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】従来、有機質微小球体を製造
する方法として、(1)メソフェーズピッチを粉砕分級
後、メソフェーズピッチ粉の軟化点以上の沸点を有する
分散媒中にメソフェーズピッチ粉を均一分散せしめ、つ
いで軟化点以上に加熱、攪拌してエマルジョン化を行
い、さらに脱分散媒を行う方法(特開昭64−2949
3号公報)、(2)タールまたはピッチを熱処理するこ
とにより系中に生成する球状有機物を遠心分離機などに
より分離回収する方法(特開昭62−11796号公
報)などが知られている。しかしながら、これらの方法
によれば、有機質微小球体の収率が低いので、大量生産
には適しておらず、コスト高となる。
【0003】また近年、リチウムイオン電池負極用炭素
の研究が活発に行われているが、こうした炭素材として
は球状の炭素が適していると言われている。しかしなが
ら均一粒径の炭素材の場合には、電極化したときに最密
充填しても空間が生じるため、粒径に適当な分布を持た
せることによって空間を小さな粒子で埋めると特性が向
上するとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、粒径が適度
に分布している多分散系の有機質微小球体および炭素質
微小球体を高い収率で製造することができる方法を提供
することを主な目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の様な
従来技術の現状に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、孔径が
0.005〜500μmの範囲内で分布している複数の
貫通孔を有する多孔質壁を介して、有機質微小球体原料
を分散媒中に注入する場合には、従来技術の問題点が大
幅に軽減乃至実質的に解消されることを見出した。
【0006】本発明は、下記の多分散系有機質微小球体
の製造方法および多分散系炭素質微小球体の製造方法を
提供するものである: 1.厚み方向に貫通し且つ孔径が0.005〜500μ
mの範囲内で分布している複数の貫通孔を有する多孔質
壁を介して、有機質原料を分散媒中に注入することによ
り、分散媒中に粒径が0.005〜500μmの範囲内
で分布し(特に、正規分布に等しい粒径分布を有し)て
いるエマルジョン粒子を形成させ、各エマルジョン粒子
1個から有機質微小球体1個を製造することを特徴とす
る多分散系有機質微小球体の製造方法。
【0007】2.粒径が0.005〜500μmの範囲
内で分布し(特に、正規分布に等しい粒径分布を有し)
ている有機質微小球体を製造する上記項1に記載の多分
散系有機質微小球体の製造方法。
【0008】3.多孔質壁における貫通孔間の距離が、
貫通孔孔径の3〜20倍である上記項1または2に記載
の多分散系有機質微小球体の製造方法。
【0009】4.有機質原料をその融点或いは軟化点以
上に加熱して、多孔質壁の貫通孔を通過させる上記項1
乃至3のいずれかに記載の多分散系有機質微小球体の製
造方法。
【0010】5.上記項1乃至4のいずれかに記載の方
法により得られた多分散系有機質微小球体を酸化性ガス
雰囲気中で熱安定化処理した後、非酸化性雰囲気中で焼
成することを特徴とする多分散系炭素質微小球体の製造
方法。
【0011】
【発明の実施の形態】多孔質壁 本発明は、粒径が0.005〜500μmの範囲内で分
布している多分散系有機質微小球体を製造することを目
的としている。本明細書において「多分散系」とは、体
積基準で、平均粒径の±5%以内、特に±10%以内の
孔径を有する微小球体数が全微小球体数の90%未満で
あることを意味する。
【0012】有機質微小球体の粒径は、主として多孔質
壁の孔径に依存して定まるので、貫通孔の孔径が0.0
05〜500μm程度の範囲内で分布している多孔質壁
を使用することが好ましい。有機質微小球体の粒径は、
使用する有機質微小球体の原料の種類、注入圧力などに
よっても若干変動するので、これらの要因をも併せて考
慮して、所望の粒径(分布)に対応する多孔質壁の貫通
孔の孔径(分布)を実験的に定めることができる。
【0013】多孔質壁(エマルジョン形成用の乳化膜)
の素材としては、有機質原料と反応しない素材を使用す
ることができる。有機質原料と反応しない素材として
は、ガラスなどのセラミックス類、高分子材料などが挙
げられる。ガラスとしては、石英ガラス、ソーダ石灰ガ
ラス、ホウケイ酸ガラス、鉛ガラスなどが例示される。
ガラスの中では、SiO2含有量の高いものがより好ま
しく、耐薬品性に優れていることから、SiO2がほぼ
100%である石英ガラスが特に好ましい。
【0014】高分子材料としては、使用温度域に応じ
て、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポ
リエチレンテレフタレートなどの熱可塑性高分子材料;
フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化
性高分子材料;ポリアミド、ポリイミドなどの耐熱性高
分子材料を適宜選択して使用することができる。高温下
での使用、繰り返し使用などに際しての多孔質壁におけ
る孔径の安定性などの観点からは、熱硬化性樹脂材料お
よび耐熱性高分子材料がより好ましい。
【0015】本発明で使用する多孔質壁は、厚さ方向に
貫通孔を有し、貫通孔の孔径が0.005〜500μm
の範囲内で分布しているものであれば、どの様にして製
造されたものであってもよい。例えば、ガラスを板状或
いは膜状に成形した後、これに貫通孔を形成させること
ができる。貫通孔は、常法に従って、例えばダイアモン
ド工具を用いて精密ボール盤により形成することができ
る。
【0016】多孔質壁の各貫通孔の間隔は、孔径が最大
の貫通孔の孔径の3倍以上であることが好ましい。貫通
孔があまりに接近している場合には、有機質微小球体原
料の注入により形成されるエマルジョン粒子が相互に融
合して、非粒径のエマルジョン粒子が形成される場合が
ある。貫通孔の間隔があまり大きくなる場合には、有機
質微小球体の形成効率が低くなるので、貫通孔の間隔
は、孔径が最大の貫通孔の孔径の20倍程度を上限とす
ることが好ましい。
【0017】有機質微小球体原料 微小球体の製造原料となる有機質原料としては、フェノ
ール樹脂、フラン樹脂、ポリアクリルニトリル、レーヨ
ン、セルロース、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、
ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ
アセタール、ポリカーボネート、フッ素樹脂などの高分
子材料;異方性および等方性ピッチ、タール、アントラ
セン油、脱晶アントラセン油、ナフタレン油、メチルナ
フタレン油、クレオソート油、エチレンボトム油、カル
ボル油、ソルベントナフサなどの石油系および石炭系の
残渣物を熱処理することにより軟化点を室温以上に高め
た炭化水素類;融点が室温以上の縮合芳香族炭化水素
類、縮合複素環化合物などを使用することができる。
【0018】エマルジョン粒子 加熱により原料を溶融した後、原料に定常的に或いは断
続的に圧力を加え、多孔質壁の貫通孔を経て分散媒中に
注入することにより、エマルジョン粒子を形成させるこ
とができる。分散媒としては、原料との反応性がないか
若しくは反応性が低く、且つ原料の溶解能が低いものを
使用することができる。より具体的には、フタル酸ジイ
ソデシル、フタル酸ジオクチルなどのフタル酸エステル
類;水素化トリフェニル、水素化テトラフェニルなどの
水素化化合物;その他シリコン油、水などを使用するこ
とができる。
【0019】分散媒に、分散媒重量の10重量%以下、
好ましくは0.5〜10重量%程度、更に好ましくは
0.1〜3重量%程度の界面活性剤を添加することによ
り、有機質のエマルジョン粒子の分散性を向上させるこ
とができる。界面活性剤は、特定種類のものを単独で使
用してもよく、或いは2種以上を併用してもよい。界面
活性剤としては、下記の様なものを使用することができ
る。
【0020】*ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステル系:ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレー
ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリ
オキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキ
シエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチ
レンソルビタントリオレエートなど。
【0021】*ポリオキシエチレン高級アルコールエー
テル系:ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオ
キシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステ
アリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、
ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテルなど。
【0022】*ポリオキシエチレン脂肪酸エステル系:
ポリオキシエチレングリコールモノラウレート、ポリオ
キシエチレングリコールモノステアレート、ポリオキシ
エチレングリコールモノオレエートなど。
【0023】*グリセリン脂肪酸エステル系:ステアリ
ン酸モノグリセライド、オレイン酸モノグリセライドな
ど。
【0024】*ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸
エステル系:テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソル
ビットなど。
【0025】*ポリビニル系:ポリビニルアルコールな
ど。
【0026】*耐熱分散剤:フッ素系分散剤など(これ
らは、“ノニオコールCZ−70”、“ノニオコールC
ZP−70”、いずれも日本蒸留工業(株)製;“メガ
ファックF−173”、“メガファックF−177”、
“メガファックF−183”、いずれも大日本インキ化
学工業(株)製;などの商標名で市販されている)。
【0027】微小球体の製造原料となる有機質の微小球
体原料を加熱溶融し、多孔質壁の貫通孔を経て分散媒中
に注入するに際して定常圧力を印加する場合には、分散
媒を流動させることにより、各貫通孔から注入された原
料を単独のエマルジョン粒子として分散させることがで
きる。分散媒の流速は、特に限定されるものではない
が、0.1〜10m/sec程度の範囲内とすることが
好ましい。
【0028】原料に断続的に圧力を印加する場合には、
印加時間幅は0.01〜10秒程度の範囲内とすること
が好ましい。印加時間幅が0.01秒未満である場合に
は、充分な数のエマルジョン粒子が形成されないのに対
し、10秒を超える場合には、技術的には問題はない
が、単位時間当たりの収率が低下するという製造上の問
題点がある。原料の分散媒への圧入量は、圧力の印加を
定常的に行う場合にも或いは断続的に行う場合にも、
0.1〜50g/cm2の範囲内で行うことが好まし
く、特に1〜30g/cm2の範囲で行うことにより、
収率を改善し且つ有機微小球体相互の融着を防止するこ
とができる。
【0029】以上の様な注入操作の結果、分散媒中に
は、多数のエマルジョン粒子が形成されるので、エマル
ジョン粒子を含む分散媒を得ることができる。本発明で
は、分散媒中に形成されるエマルジョン粒子の粒径は、
主として多孔質壁の孔径に依存するので、エマルジョン
粒子の粒径を容易に制御することができる。
【0030】有機質微小球体 分散媒中に形成された多数のエマルジョン粒子を濾過、
遠心分離などの分離処理に供して分離した後、これを洗
浄し、乾燥することにより、エマルジョン粒子の数に対
応する数の有機質微小球体を得ることができる。本発明
方法により得られる有機質微小球体の粒径は、多分散系
であり、体積基準で、平均粒径の±10%以内の粒径を
有している微小球体は90%未満である。本発明によれ
ば、有機質微小球体の粒径は主としてエマルジョン粒子
の粒径に依存し、エマルジョン粒子の粒径は主として多
孔質壁の貫通孔の孔径に依存するので、有機質微小球体
の粒径を容易に制御することができる。本発明による多
分散系有機質微小球体は、液体クロマトグラフィー用充
填剤、ガスクロマトグラフィー用充填剤、液晶用スペー
サーなどとして使用することができる。
【0031】炭素質微小球体 上記のようにして得られた多分散系有機質微小球体を炭
化又は黒鉛化することにより、多分散系炭素質微小球体
を製造することができる。有機質微小球体を酸化性ガス
雰囲気中で熱安定化処理した後、非酸化性雰囲気中で焼
成することにより、炭化又は黒鉛化することができる。
具体的には、有機質微小球体を空気、オゾン、ハロゲン
化合物(塩素酸、過塩素酸など)などの酸化性ガス雰囲
気中50〜350℃程度の温度で熱安定化処理した後、
非酸化性雰囲気中(窒素、アルゴンなどの不活性ガス中
或いは真空中)で500〜2500℃程度の温度で焼成
することにより、炭化することができ、また2500℃
以上の温度で焼成することにより、黒鉛化することがで
きる。
【0032】この様にして得られた多分散系炭素質微小
球体は、導電性フィラー、各種の電極材料、活性炭原料
などとして使用することができる。
【0033】製造装置 本発明方法を実施するために使用する装置の一例の概要
を断面図として図1に示す。図1において、ピストン2
を備えた定量シリンジポンプ1の先端には、多孔質壁
(乳化膜)3が装着されており、その下方には一定の間
隔を隔ててヒーター11が配置されている。多孔質壁3
の前方には、それを支持するための支持網4が配置され
ており、その前方には筒状の反応容器5が連結接続され
ている。反応容器5には、分散媒6を収容する分散媒容
器7の下方部分を浸漬し且つ定量ポンプ8を備えた挿入
管9が挿入されている。反応容器5の前端には、送出管
10が備えられており、分散媒を容器7に循環させる。
【0034】製造工程 本発明方法を実施するに際しては、定量シリンジポンプ
1内に収容した有機質微小球体形成用の原料をヒーター
11により加熱溶融した後、多孔質壁3を経て、反応容
器5内に供給されてきた分散媒中に圧入する。かくし
て、反応容器5内の分散媒中には、有機質のエマルジョ
ン粒子が形成される。形成されたエマルジョン粒子は、
分散媒とともに送出管10から分散媒容器7に送り出さ
れる。反応の進行とともに、分散媒容器7には、有機質
のエマルジョン粒子が蓄積するので、分散媒の一部とと
もに適宜容器7外に取り出して、濾過、遠心分離などの
公知の手段により、エマルジョン粒子を分離し、乾燥す
る。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、以下の様な効果が達成
される。
【0036】(1)厚さ方向に貫通した貫通孔を備えた
多孔質壁(乳化膜)を利用するので、原料が貫通孔を通
過する際にも、大きな圧損を生じる恐れはない。すなわ
ち、孔径の小さい貫通孔を備えた多孔質壁を使用する場
合、或いは粘性の高い溶融原料を使用する場合などに
も、エマルジョン粒子の形成を円滑に行うことができる
ので、生産性が高く、多孔質壁の耐久性も良好である。
【0037】(2)設計通りの粒度分布を有する有機質
微小球体を得ることができる。
【0038】(3)得られた有機質微小球体を焼成する
ことにより、やはり設計通りの粒度分布を有する炭素質
微小球体を得ることができる。
【0039】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明の特徴とすると
ころをより一層明確にする。
【0040】実施例1 乳化膜として厚さ方向に多数の貫通孔を有するシリカ系
多孔質ガラス板(自作液体・ガスフィルタ用キャピラリ
プレート;厚さ1mm、貫通孔の孔径が0.005〜5
00μmの範囲内;貫通孔相互の間隔は、孔径の約5倍
でほぼ均一である)を備えた図1に示す形式の装置を使
用し、等方性ピッチを原料として、本発明方法を実施し
た。
【0041】すなわち、軟化点83.1℃、炭素/水素
比=1.673、芳香族指数fa=0.962、キノリ
ン不溶分0重量%、ベンゼン不溶分13.9重量%、F
Dマスにおけるベンゼン可溶分の数平均分子量297.
6の等方性ピッチ2gを平均昇温速度6℃/分で120
℃に加熱し、同温度で20分間保持した後、温度50℃
のシリコン油800ml中に断続的シリンジポンプを用
いて圧入した。圧入時の条件は、圧入量1g/cm2
分で、シリコン油の流速1m/秒であった。その結果、
シリコン油中に多数のエマルジョン粒子が形成された。
【0042】上記の様にして形成されたエマルジョン粒
子を含むシリコン油を濾過処理してエマルジョン粒子を
分離し、水洗し、メタノールで洗浄し、24時間乾燥す
ることにより、粒径分布が0.06〜500μmの範囲
内で分布した平均粒径6.0μmの有機質微小球体を得
た。収率は、95%であった。
【0043】実施例2 実施例1で得られた有機質微小球体を空気中100℃で
1時間、さらに200℃で1時間、さらに300℃で1
時間熱安定化処理した後、窒素雰囲気下1000℃で1
時間焼成することにより、炭素質微小球体を得た。
【0044】得られた炭素質微小球体は、焼成により粒
径が縮小しているものの、やはり有機質微小球体にほぼ
等しい粒径分布を備えていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するために使用する装置の一
例の概要を示す断面図である。
【符号の説明】
1…定量シリンダポンプ 2…ピストン 3…多孔質壁(乳化膜) 4…支持網 5…反応容器 6…分散媒 7…分散媒容器 8…定量ポンプ 9…挿入管 10…送出管 11…ヒーター

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚み方向に貫通し且つ孔径が0.005
    〜500μmの範囲内で分布している複数の貫通孔を有
    する多孔質壁を介して、有機質原料を分散媒中に注入す
    ることにより、分散媒中に粒径が0.005〜500μ
    mの範囲内で分布しているエマルジョン粒子を形成さ
    せ、各エマルジョン粒子1個から有機質微小球体1個を
    製造することを特徴とする多分散系有機質微小球体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 粒径が0.005〜500μmの範囲内
    で分布している有機質微小球体を製造する請求項1に記
    載の多分散系有機質微小球体の製造方法。
  3. 【請求項3】 多孔質壁における貫通孔間の距離が、孔
    径が最大の貫通孔の孔径の3〜20倍である請求項1ま
    たは2に記載の多分散系有機質微小球体の製造方法。
  4. 【請求項4】 有機質原料をその融点或いは軟化点以上
    に加熱して、多孔質壁の貫通孔を通過させる請求項1乃
    至3のいずれかに記載の多分散系有機質微小球体の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の方法
    により得られた有機質微小球体を酸化性ガス雰囲気中で
    熱安定化処理した後、非酸化性雰囲気中で焼成すること
    を特徴とする多分散系炭素質微小球体の製造方法。
JP1013997A 1997-01-23 1997-01-23 有機質微小球体および炭素質微小球体の製造方法 Pending JPH10202091A (ja)

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