JPH10200345A - 比較装置 - Google Patents

比較装置

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JPH10200345A
JPH10200345A JP9010077A JP1007797A JPH10200345A JP H10200345 A JPH10200345 A JP H10200345A JP 9010077 A JP9010077 A JP 9010077A JP 1007797 A JP1007797 A JP 1007797A JP H10200345 A JPH10200345 A JP H10200345A
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JP
Japan
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current
voltage
output
transistor
resistor
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JP9010077A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Yajima
博 谷島
Masaharu Ikeda
雅春 池田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電源電圧を下げて1.45V以下で動作し、
1.25V以下で温度依存性が小さい基準電圧を内蔵
し、ヒステリシス特性を有する比較装置を得ること。 【解決手段】カレントミラー回路の入力に接続の抵抗2
2,23からなる第1の抵抗分圧部と、第1の抵抗分圧
部の分圧出力に電流を流す第1の電流発生部21と、カ
レントミラー回路の入力に接続した第2の電流発生部2
4と、カレントミラー回路の出力に接続した抵抗32,
33からなる第2の抵抗分圧部と、第2の抵抗分圧部の
分圧出力に電流を流す第3の電流発生部31と、カレン
トミラー回路の出力に接続した第4の電流発生部34と
で構成された比較手段と、該比較手段の出力に応じて第
1の値または第2の値を出力する可変電流発生手段とか
らなり、第1及び第3の電流発生部の電流値が絶対温度
に比例し且つ電流値設定抵抗に反比例の大きさに制御さ
れるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低い電源電圧で動
作する電流または電圧の比較装置に関し、特に基準電圧
とヒステリシスの温度依存性を任意に設定することがで
きる比較装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、このような比較装置としては図3
に示すようなものがあった。図3は従来の比較装置の構
成を示す回路図である。まず、図3を参照して、従来の
比較装置の構成を説明する。図3において、81は装置
入力である入力端子、1は入力端子81に接続されてい
る電圧源、82は装置出力である出力端子、9は出力端
子82に接続されている抵抗、62、63、65、6
6、68、71、72はトランジスタ、61、70は抵
抗、64、67、69は電流源であり、一つの半導体上
に形成されており、6は電源電圧源である。また、トラ
ンジスタ66、68及び72はカレントミラー回路を構
成する。
【0003】次に、図3を参照して、上記従来の比較装
置の動作を説明する。図3において、抵抗70及びダイ
オード接続されたトランジスタ71から成る直列回路に
電流源69の電流Icsとトランジスタ68のコレクタ
電流Ic68を流し込むことにより得られる基準電圧V
b63は、抵抗70の端子電圧V70とトランジスタ7
1のベース−エミッタ間電圧Vbe71のそれぞれの温
度1度あたりの電圧変化の大きさが同じで、極性が逆に
なるように設定すると、温度依存性が小さい基準電圧に
なることが良く知られている。
【0004】電流源69を半導体集積回路で良く用いら
れている出力電流Icsが〔数1〕で表されるような特
性を持つ電流源(例えば、特開昭60−191508号
公報に開示されているような)で構成した場合、Vb6
3は〔数2〕で表される。
【0005】
【数1】
【0006】
【数2】
【0007】Vbe71の温度変化率は約−2mV/d
egであることが知られていて、V70の温度変化率を
約+2mV/degになるように、抵抗70の抵抗値の
大きさを設定すると、その和である基準電圧Vb63の
温度依存性は小さくなる。いま、トランジスタ68のコ
レクタ電流Ic68をゼロと仮定した場合、Tを常温の
300°Kに設定すると、基準電圧Vb63は約1.2
5Vになる。
【0008】この基準電圧Vb63は、トランジスタ6
2、63から成る差動アンプの一方の入力であるトラン
ジスタ63のベースに入力され、他方の入力であるトラ
ンジスタ62のベースは、装置入力である入力端子81
となり、装置入力である入力端子81に接続された電圧
源1の電圧V1が基準電圧Vb63と比較される。
【0009】V1>Vb63のとき、トランジスタ6
2、63のエミッタ電位は等しいので、トランジスタ6
2のベース−エミッタ間電圧Vbe62は、トランジス
タ63のベース−エミッタ間電圧Vbe63より大き
く、電流源64の電流のほとんどはトランジスタ62の
コレクタ電流となる。トランジスタ62のコレクタ電流
が抵抗61に流れ込むことにより、トランジスタ65の
ベース電位は下がりトランジスタ65を飽和させる。そ
のため電流源67の電流I67はトランジスタ65のコ
レクタ電流として流れ、トランジスタ66のコレクタ電
流はゼロとなる。
【0010】トランジスタ66、68、72はカレント
ミラー回路を構成して、入力であるトランジスタ66の
コレクタ電流がゼロなので、出力であるトランジスタ6
8のコレクタ電流Ic68もゼロとなり、抵抗70及び
ダイオード接続されたトランジスタ71から成る直列回
路への流入電流は電流源69の電流Icsのみとなる。
このときの基準電圧Vb63をVb63LとするとVb
63Lは、〔数3〕で表される。
【0011】
【数3】
【0012】また、この時のトランジスタ72のコレク
タ電流もゼロで、抵抗9への流入電流もゼロとなり、出
力端子82の電位は低くなる。
【0013】V1<Vb63のとき、トランジスタ62
のベース−エミッタ間電圧Vbe62はトランジスタ6
3のベース−エミッタ間電圧Vbe63より小さく、電
流源64の電流のほとんどはトランジスタ63のコレク
タ電流となり、抵抗61に流れ込む電流はほとんどな
く、トランジスタ65のベース電位は高く、トランジス
タ65をカットオフにする。
【0014】そのため電流源67の電流I67は、カレ
ントミラーの入力であるトランジスタ66のコレクタ電
流として流れ、その出力であるトランジスタ68のコレ
クタ電流Ic68は、電流源69の電流Icsととも
に、抵抗70及びダイオード接続されたトランジスタ7
1から成る直列回路への流入電流となる。このときの基
準電圧Vb63をVb63Hとすると、Vb63Hは
〔数4〕で表される。
【0015】
【数4】
【0016】また、この時トランジスタ72のコレクタ
電流は、抵抗9への流入電流となり、出力端子82の電
位は高くなる。
【0017】すなわち、V1>Vb63の時にはトラン
ジスタ65は飽和し、Vb63はVb63Lとなる。V
1が低下しVb63Lを下回ると、トランジスタ65の
コレクタ電流は減少し、基準電圧はVb63LからVb
63Hへ変化させ正帰還動作をする。そのため、V1と
Vb63の差は拡大し、トランジスタ65はカットオフ
になり、出力端子82の電位を高くする。
【0018】一方、V1<Vb63の時にはトランジス
タ65はカットオフして、Vb63はVb63Hとな
る。V1が増大しVb63Hを越えるとトランジスタ6
5のコレクタ電流は増加し、基準電圧はVb63Hから
Vb63Lへ変化して正帰還動作をする。そのため、V
1とVb63の差は反対方向に拡大し、トランジスタ6
5は飽和し、出力端子82の電位を低くする。このよう
に出力端子82の電位は高くなる状態に対してはV1≦
Vb63Lで、反対に低くなる状態に対してはV1≧V
b63Hで移行するような、ヒステリシスVhy〔数
5〕で表される電圧のヒステリシス特性を有する。
【0019】
【数5】
【0020】上記のように従来の比較装置においては、
温度依存性の小さい基準電圧Vb63Lを内蔵し、温度
依存性の小さいヒステリシスを有する比較装置を構成し
ている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3に
示すような従来例の構成では、基準電圧Vb63Lの温
度依存性を小さくするように設定すると基準電圧Vb6
3Lは約1.25Vとなり、そこに電流を流す電流源6
9の出力トランジスタとかトランジスタ68の最小コレ
クタ−エミッタ間電圧Vce(min)に対し基準電圧
Vb63Lを加えた下記〔数6〕で表される大きさ以上
の電源電圧Vccが必要となる。
【0022】
【数6】
【0023】すなわち、最小コレクタ−エミッタ間電圧
Vce(min)を約0.2Vとすると、電源電圧Vc
cの最小値は約1.45Vとなるため、電源電圧Vcc
は約1.45V以下に下げて使用することはできないと
いう第1の問題があった。
【0024】また、基準電圧Vb63Lの温度依存性を
小さくするように設定すると、Vb63Lは約1.25
Vで固定されて、これより低い電圧の設定は困難であ
り、上記〔数3〕の第2項の大きさを小さくして、温度
依存性が大きくなることを許容しながら利用しなければ
ならなくなり、基準電圧及び温度特性を個々に独立して
制御できないという第2の問題があった。
【0025】本発明は、上記従来の第1および第2の問
題を解決するためになされたもので、電源電圧を1.4
5V以下に下げて動作し、1.25V以下で温度依存性
が小さい基準電圧を内蔵(回路内部で生成、以下同じ)
し、ヒステリシス特性を有する比較装置を提供すること
を目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明による比較装置
は、カレントミラー回路と、カレントミラー回路の入力
に接続された第1の抵抗分圧部と、第1の抵抗分圧部の
分圧出力に電流を流す第1の電流発生部と、カレントミ
ラー回路の入力に接続された第2の電流発生部と、カレ
ントミラー回路の出力に接続された第2の抵抗分圧部
と、第2の抵抗分圧部の分圧出力に電流を流す第3の電
流発生部と、カレントミラー回路の出力に接続された第
4の電流発生部とにより構成され、また第1の電流発生
部および第3の電流発生部がその電流値が絶対温度に比
例し且つ電流値設定抵抗に反比例した大きさに制御さ
れ、第1の電流発生部及び第3の電流発生部の電流値設
定抵抗の温度特性と第1の抵抗分圧部および第2の抵抗
分圧部を構成する抵抗の温度特性とが等しくなるよう構
成された比較手段と、該比較手段の出力に応じて第1の
値または第2の値を出力するようにした可変電流発生手
段とから構成されるようにしたものである。
【0027】本発明によれば、電源電圧を下げて1.4
5V以下で動作し、1.25V以下で温度依存性が小さ
い基準電圧を内蔵し、出力電圧にヒステリシス特性を有
する比較装置を得ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、基準電圧を内蔵する比較手段と、前該比較手段の出
力に応じて第1の値または第2の値を出力する可変電流
発生手段とからなり、前記比較手段は、カレントミラー
回路と、前記カレントミラー回路の入力に接続された第
1の抵抗分圧部と、前記第1の抵抗分圧部の分圧出力に
電流を流す第1の電流発生部と、前記カレントミラー回
路の入力に接続された第2の電流発生部と、前記カレン
トミラー回路の出力に接続された第2の抵抗分圧部と、
前記第2の抵抗分圧部の分圧出力に電流を流す第3の電
流発生部と、前記カレントミラー回路の出力に接続され
た第4の電流発生部とにより構成され、前記第1の電流
発生部および第3の電流発生部は電流値が絶対温度に比
例し且つ電流値設定抵抗に反比例した大きさに制御され
るよう構成され、前記第1の電流発生部及び第3の電流
発生部の電流値設定抵抗の温度特性と前記第1の抵抗分
圧部および第2の抵抗分圧部を構成する抵抗の温度特性
とが等しくなるよう構成されるようにしたものであり、
前記基準電圧は、等価的にカレントミラー回路の入力の
ダイオード接続されたトランジスタに電流発生部の電流
が流れて得られた温度に対して負の変化をする順方向電
圧と、温度に対して正の変化をする電流発生部と抵抗分
圧部により得た電圧とを加えた電圧に抵抗分圧部の分圧
比を乗じた値となるため、例えば、これら2つの電圧の
温度依存性が相殺されるように構成すれば、温度依存性
が小さく、約1.25V以下に設定できるという作用を
有する。
【0029】本発明の請求項2に記載の発明は、前記可
変電流発生手段の電流値が該可変電流発生手段の電流値
設定抵抗に反比例した大きさに制御されるように構成さ
れ、前記可変電流発生手段の電流値設定抵抗の温度特性
と前記第1の電流発生部および前記第3の電流発生部の
電流値設定抵抗の温度特性と前記第1の抵抗分圧部およ
び前記第2の抵抗分圧部を構成する抵抗の温度特性とが
等しくなるよう構成され、前記可変電流発生手段は前記
比較手段の出力に応じて第1の値または第2の値を出力
するよう構成されるようにしたものであり、温度依存性
が小さくなるように設定した前記基準電圧と、可変電流
発生手段の出力電流と抵抗分圧部により得た温度依存性
の小さい電圧を加えることにより、温度依存性の小さい
基準電圧と、同じく温度依存性の小さいヒステリシス特
性が設定できるという作用を有する。
【0030】本発明の請求項3に記載の発明は、前記カ
レントミラー回路がバイポーラ・トランジスタにより構
成されるようにしたものであり、簡単な回路で効率よ
く、1.25V以下で温度依存性が小さい基準電圧を内
蔵し、出力電圧にヒステリシス特性を有する比較装置を
得ることができるという作用を有する。
【0031】(実施の形態)以下、添付図面、図1及び
図2に基づき、本発明の一実施の形態を詳細に説明す
る。図1は本発明の実施の形態における比較装置の構成
を示す回路図、図2は基準電圧の説明のため図1に示す
比較部の一部を抜き出した回路を示す図であり、(A)
は図1に示す比較部の相似回路のカレントミラー回路の
入力側の方を示す図、(B)は図2の(A)の電流源2
1をオープンとした回路を示す図、(C)は図2の
(B)の電流源24とトランジスタ25の部分の等価回
路を示す図、(D)は図2の(B)の電流源24とトラ
ンジスタ25と抵抗22、23の部分の等価回路を示す
図、(E)は図2の(B)の電流源24とトランジスタ
25と抵抗22、23の部分の等価回路に電流源21を
接続した回路を示す図、(F)は図1に示す比較装置の
基準電圧源(Vref1、Vref2)の等価回路を示
す図である。
【0032】まず、図1を参照して、本発明の一実施の
形態における比較装置の構成について説明する。図1に
おいて、10は基準電圧を内蔵し比較部20と増幅部4
0とから構成されている比較手段、50は入力に対応し
て第1の値及び第2の値の電流(後述する)を出力する
可変電流発生手段であり、本実施の形態における比較装
置は比較手段10と可変電流発生手段50とにより構成
される。
【0033】比較部20において、25、35はカレン
トミラー回路(第1のカレントミラー回路)を構成する
バイポーラ・トランジスタ、21、24、31、34は
電流値が絶対温度に比例し内蔵する電流値設定抵抗に反
比例する低電圧動作型電流源(それぞれ、第1、第2、
第3及び第4の電流発生部、以下、単に電流源ともい
う)、22、23は抵抗分圧部(第1の抵抗分圧部)を
構成する抵抗、32、33は抵抗分圧部(第2の抵抗分
圧部)を構成する抵抗、2、3は比較手段10の入力端
子、36は比較部20の出力端子、1は電圧源である。
【0034】増幅部40において、41、42はカレン
トミラー回路(第2のカレントミラー回路)を構成する
バイポーラ・トランジスタ、43はバイポーラ・トラン
ジスタ25、35とカレントミラーに接続されたバイポ
ーラ・トランジスタ、44は入力端子に接続されたバイ
ポーラ・トランジスタ、46は比較手段の出力端子に接
続されたバイポーラ・トランジスタ、45は電流値が絶
対温度に比例し内蔵する電流値設定抵抗に反比例する低
電圧動作型電流源(第5の電流発生部、以下、単に電流
源という)、37は比較部20からの入力端子、7は比
較手段10の出力端子である。
【0035】比較部20においては、入力端子2に入力
された電圧V1と入力端子3の電圧である基準電圧V3
とを比較して、出力端子36からその比較結果に応じた
信号を得るよう構成され、増幅部40においては、入力
端子37に入力された信号の変化に応じた信号を出力端
子7から出力するよう構成される。
【0036】可変電流発生手段50において、51は入
力信号を受けるバイポーラ・トランジスタ、54、56
は第3のカレントミラーを構成するバイポーラ・トラン
ジスタ、52、53、57第4のカレントミラーを構成
するバイポーラ・トランジスタ、55は出力電流値が温
度依存性の小さい基準電圧に比例し且つ内蔵する電流値
設定抵抗に反比例した大きさに制御される低電圧動作型
電流源(第6の電流発生部、以下、単に電流源ともい
う)、8は可変電流発生手段50の入力端子、4、5は
可変電流発生手段50の出力端子、6は電源電圧源、9
は出力抵抗である。
【0037】可変電流発生手段50は、入力端子8に入
力された信号の変化に対応して、出力端子4、5におけ
る出力電流値を第1の値または第2の値(後述する)に
切り換えるよう構成される。比較手段10及び可変電流
発生手段50は1つの半導体チップ上に形成される。
尚、上記のバイポーラ・トランジスタは、以下、単にト
ランジスタという。
【0038】次に、図1及び図2を参照して、本発明の
一実施の形態における比較装置の動作について説明す
る。まず、比較手段10の入力端子2に接続された電圧
源1の電圧V1と基準電圧となる比較手段10の入力端
子3の電圧V3とを比較し、V1が十分に高いときに
は、比較手段10の出力端子7に接続された可変電流発
生手段50の入力端子8の電位が高く、可変電流発生手
段50の出力端子4、5の出力電流はゼロ(第1の値)
で、出力端子5に接続された入力端子3への流入電流も
ゼロであり、基準電圧はVref1である。また、抵抗
9が接続された出力端子4の電位は低い状態である。
【0039】そこで、V1が低くくなりVref1を下
回ると、出力端子4、5には出力電流が流れ、入力端子
3に対して流入電流が流れ、基準電圧はVref1から
Vref2に移行を開始し、出力端子4の電位は高く変
化する。そして、V1が十分に低くなると、入力端子8
の電位がさらに低くなり、出力端子4、5には出力電流
がさらに流れ(第2の値)、入力端子3に対して流入電
流がさらに流れ、基準電圧はVref2となる。また、
出力端子4の電位は高い状態になる。
【0040】再び、V1が高くなりVref2を上回る
と、出力端子4、5の出力電流は減少し、入力端子3に
対する流入電流も減少し、基準電圧はVref1からV
ref2に移行を開始し、出力端子4の電位を低く変化
する。そして、V1が十分高くなると、入力端子8の電
位がさらに高くなり、出力端子4、5の出力電流はさら
に減少し、入力端子3に対する流入電流もさらに減少
し、基準電圧はVref1となる。また、出力端子4の
電位は再び低い状態になる。したがって、電圧源1の電
圧V1に応じて基準電圧をVref1またはVref2
に切り換えるようにしたヒステリシス特性を実現する。
【0041】次に、各回路手段(比較部20、増幅部4
0、可変電流発生手段50)ごとにそれぞれ動作の詳細
について説明する。第1に、比較部20において、カレ
ントミラー回路を構成している入力側のダイオード接続
されたトランジスタ25のコレクタに、電流源24と、
抵抗22及び23から構成された抵抗分圧部が接続さ
れ、この抵抗分圧部の分圧出力には、電流源21と比較
手段10の入力端子3が接続される。一方、カレントミ
ラー回路を構成している出力側のトランジスタ35のコ
レクタに、電流源34と、抵抗32及び33から構成さ
れる抵抗分圧部と、比較部20の出力端子36が接続さ
れ、この抵抗分圧部の分圧出力には、電流源31と比較
手段10の入力端子2が接続される。
【0042】以下の説明で、説明を簡単にするため、入
力端子2、3及び出力端子36には何も接続されず、ま
た増幅部40のトランジスタ43も接続されていない状
態とする。トランジスタ25がダイオード接続されてい
る点を除けば、左右同様の構成で同様の定数を持ってい
る。すなわち、抵抗22と抵抗32、抵抗23と抵抗3
3、電流源21と電流源31、電流源24と電流源3
4、トランジスタ25とトランジスタ35がそれぞれ対
応して構成された状態とする。
【0043】まず、比較部20が内蔵する基準電圧につ
いて説明する。左側にある抵抗22、23と、電流源2
1、24と、ダイオード接続されたトランジスタ25
と、入力端子3とに着目する。図2の(A)は、図1か
らこれらの部分を抜き出した図である。図2の(A)お
いて信号源が2つあるので、重ね合わせの理を用いて解
析するため、電流源21をオープンにして考える。図2
の(B)は電流源21をオープンとしたものである。
【0044】図2の(C)は、ダイオード接続されたト
ランジスタ25と電流源24を電圧源251と抵抗25
2で構成された等価回路250で表したものである。電
圧源251の電圧V251と抵抗252の抵抗値R25
2はそれぞれ〔数7〕及び〔数8〕で表される。
【0045】
【数7】
【0046】
【数8】
【0047】更に、図2の(D)は、等価回路250と
抵抗22、23を鳳・テブナンの定理を用いて電圧源2
21と抵抗222で構成された等価回路220で表した
ものである。電圧源221の電圧V221と抵抗222
の抵抗値R222はそれぞれ〔数9〕、〔数10〕で表
される。
【0048】
【数9】
【0049】
【数10】
【0050】ここで電流源21を考慮する。図2の
(E)は、図2の(D)に電流源21を接続したもので
ある。電流源21を〔数1〕にあるような電流源とする
と、電流源21の電流値Icsは抵抗222を通じて電
圧源221に流れ込むため、入力端子3の電圧V3は基
準電圧Vref1として〔数11〕で表されるようにな
る。
【0051】
【数11】
【0052】そして、〔数11〕の{ }内の第1項は
ダイオード接続されたトランジスタの順方向電圧で約6
50mVであり、温度に対して約−2mV/degで変
化するので、{ }内の第2項の温度に対する変化を+
2mV/degになるように(R22+R252)と電
流値設定抵抗Rcsを設定すれば、第1項、第2項の温
度に対する電圧変化は相殺することができる。これは、
{ }内の第2項を600mVとすることにより達成す
ることができる。
【0053】その結果、基準電圧Vref1の温度依存
性を小さくすることができる。更に、その基準電圧の大
きさも係数Mにより容易に設定することができる。ま
た、基準電圧Vref1は、ダイオード接続されたトラ
ンジスタ25と電流源24により得た順方向電圧Vf2
5に、抵抗22及び23から成る分圧抵抗R22、23
と電流源21により得た電圧に絶対温度Tと抵抗比など
の温度に依存しない係数とを乗じた大きさの電圧を加え
た形で表されるため、それらの電圧の配合を変えること
により温度特性が制御でき、さらにその大きさをMなる
係数により容易に設定することができる。
【0054】次に、比較部20の相似動作について説明
する。基準電圧Vref1を設定するために得られた回
路定数を図1に示す比較部20の右側のそれぞれ対応す
る素子に割り付けると、比較部20の左側と右側はトラ
ンジスタ25、35からなるカレントミラー回路により
対応する素子の電圧および電流が同一の相似回路を構成
する。電流源24の電流I24は、接続点Aで抵抗22
に流入するI22と、トランジスタ25のコレクタ電流
Ic25と、トランジスタ25及びトランジスタ35の
ベース電流(Ib25+Ib35)とに分流する。それ
は〔数12〕に表されるようになる。
【0055】
【数12】
【0056】〔数12〕において、トランジスタ25及
びトランジスタ35のベース電流(Ib25+Ib3
5)を無視して考えると、〔数12〕は〔数13〕で表
すようになる。
【0057】
【数13】
【0058】一方、電流源34の電流I34は、接続点
Bで抵抗32に流入するI32と、トランジスタ35の
コレクタ電流Ic35とに分流され、それは〔数14〕
で表される。
【0059】
【数14】
【0060】トランジスタ25及び35はミラー比が
1:1のカレントミラー回路を構成しているため、コレ
クタ電流Ic25とコレクタ電流Ic35とは等しくな
るので、〔数14〕から〔数15〕が得られる。
【0061】
【数15】
【0062】ところで、電流値I24と電流値I34と
は同じ値に設定されているため、〔数13〕と〔数1
5〕とから〔数16〕が得られる。
【0063】
【数16】
【0064】〔数16〕から分かるように、比較部20
の左側の回路と右側の回路それぞれの電流が等しく、素
子定数も等しいため、それぞれの電圧も等しくなり、両
回路は相似動作をするということが分かる。
【0065】次に、図1に示すように、入力端子2に電
圧源1が接続された状態について考える。電圧源1の電
圧V1が入力端子3の電圧V3より高いと、抵抗32の
電位が小さくなり抵抗32に流れ込む電流I32が減
り、電流源34の電流I34からI32を減算した電流
(I34−I32)は増加し、I34−I32はIc3
5よりも大きくなり、出力端子36には電流が吐き出す
方向に流れようとして出力端子36の電位は高くなる。
【0066】一方、V1がV3より低いときは、逆に抵
抗32の電位は大きくなり、I32が増えてI34−I
32は減少し、I34−I32はIc35よりも小さく
なり、出力端子36には電流を吸い込む方向に流れよう
とし、出力端子36の電位は低くなる。この動作は、丁
度、入力端子2が非反転入力、入力端子3が反転入力で
基準電圧Vref1が接続され、出力が出力端子36で
ある増幅器の動作と等価となる。そして、この基準電圧
Vref1は上記〔数11〕で表され、前述のように、
温度依存性が小さく、1.25V以下の値に設定するこ
とができる。
【0067】次に、比較手段10の入力端子3に可変電
流発生手段50を接続した状態について考える。図2の
(F)は、図2の(E)の入力端子3に電流源501と
スイッチ502で構成される可変電流発生手段50の等
価回路500を接続したものである。スイッチ502が
オフの時、すなわち可変電流発生手段50の出力電流が
ゼロの時は、入力端子3に対する流入電流はゼロとな
り、図2の(E)と等しくなる。この時の入力端子3の
電圧V3は、比較手段10に内蔵される基準電圧Vre
f1となり、上記〔数11〕で表される。
【0068】一方、スイッチ502がオンの時、すなわ
ち可変電流発生手段50の出力電流が入力端子3へ流入
しているときには、可変電流発生手段50の出力電流値
をI55とすると、抵抗222への流入電流はIcs+
I55となり、入力端子3の電圧V3は比較手段10に
内蔵される基準電圧Vref1と抵抗222にI55を
流すことにより発生した電圧降下分とを加えた値である
基準電圧Vref2となり、〔数17〕で表される。
【0069】
【数17】
【0070】以上のように比較部20は、ダイオード接
続したトランジスタの順方向電圧と、抵抗分圧部と電流
源より得た電圧とを加えて得られた温度依存性が小さい
基準電圧Vref1と、基準電圧Vref1と可変電流
発生手段の出力電流を抵抗分圧部に流すことにより発生
する電圧降下分とを加えて得られた基準電圧Vref2
も内蔵することになる。
【0071】以上説明したように、比較部20におい
て、V1>V3のときは、V3は基準電圧Vref1と
なり、可変電流発生手段50の入力端子8の電位は高
く、入力端子8に接続されたトランジスタ51は飽和
し、装置出力である可変電流発生手段50の出力端子4
の電位は低い状態である。いま、V1が低下してVre
f1を下回ると、入力端子8の電位は低下し、トランジ
スタ51のコレクタ電流Ic51は減少し、可変電流発
生手段50の出力電流は増加し、基準電圧はVref1
からVref2へ変化する正帰還動作をする。
【0072】一方、V1とV3とが逆転してその差が拡
大すると、トランジスタ51はカットオフとなり、可変
電流発生手段50の出力電流はI55となる。そのた
め、カレントミラー回路を構成するトランジスタ54、
56及びトランジスタ52、53を介して制御された出
力端子4を通して抵抗9に流入する流入電流はI55と
なり、出力端子4の電位は高くなる。すなわち、V1<
V3のときには、逆に、V3は基準電圧Vref2とな
り、入力端子8の電位は低く、トランジスタ51はカッ
トオフとなり、出力端子4の電位は高い状態である。
【0073】再び、V1が上昇してVref2を上回る
と、入力端子8の電位は上昇し、トランジスタ51のコ
レクタ電流Ic51は増加し、可変電流発生手段50の
出力電流は減少し、基準電圧はVref2からVref
1へ変化する正帰還動作を行う。すなわち、V1とV3
の差が反対方向に拡大すると、トランジスタ51は飽和
し、可変電流発生手段50の出力電流はゼロとなり、出
力端子4に接続された抵抗9への流入電流はゼロとな
り、出力端子4の電位は低くなる。
【0074】このように、V1≦Vref1の状態では
出力端子4の電位を高くするよう移行し、反対に、V1
≧Vref2の状態では出力端子4の電位を低くするよ
う移行するヒステリシス特性を有する。ヒステリシス電
圧Vhyは下記〔数18〕で表される。
【0075】
【数18】
【0076】第2に、増幅部40の動作について説明す
る。比較部20の出力端子36に接続された増幅部40
の入力端子37の電位が高いときは、入力端子37に接
続されたトランジスタ44のベース電位が高くなり、ト
ランジスタ44のコレクタ電流Ic44は増加する。そ
のためコレクタ電流Ic44と、トランジスタ44のコ
レクタに接続されたトランジスタ42のコレクタ電流I
c42との差の電流であるトランジスタ44のコレクタ
に接続されたトランジスタ46のベース電流Ib46は
減少し、トランジスタ46のコレクタ電流Ic46も減
少する。
【0077】そして、コレクタ電流Ic46がトランジ
スタ46のコレクタに接続された電流源45の出力電流
I45よりも小さくなり、トランジスタ46のコレクタ
に接続された出力端子7には電流が吐き出す方向に流れ
ようとして出力端子7の電位は高くなる。
【0078】一方、入力端子37の電位が低いときに
は、逆に、トランジスタ44のコレクタ電流Ic44は
減少し、トランジスタ46のベース電流Ib46は増加
し、トランジスタ46のコレクタ電流Ic46も増加す
る。そしてコレクタ電流Ic46が電流源45の出力電
流I45よりも大きくなると、出力端子7には電流が吸
い込む方向に流れようとし出力端子7の電位は低くな
る。
【0079】トランジスタ43、41、42から構成さ
れる回路は、比較部20のトランジスタ25、35のベ
ース電流の影響を取り除くためのもので、トランジスタ
25とトランジスタ35のコレクタ電流を等しくするよ
うにトランジスタ44のベース電流を設定する回路であ
る。比較部20のトランジスタ25、35とカレントミ
ラー回路を構成するトランジスタ43のコレクタはトラ
ンジスタ41、42で構成されるカレントミラー回路の
入力であるトランジスタ41のコレクタに接続され、カ
レントミラー回路の出力であるトランジスタ42のコレ
クタはトランジスタ44のコレクタに接続される。
【0080】トランジスタ41、42で構成されるのカ
レントミラー回路のミラー比は1:3で、トランジスタ
44のコレクタ電流はトランジスタ43のコレクタ電流
の3倍の電流が流れるように設定される。比較部20の
接続点Aにおいて、電流源24の電流I24は、抵抗2
2に流入する電流I22と、トランジスタ25のコレク
タ電流Ic25と、トランジスタ25、35、43の各
ベース電流を合わせたものである。
【0081】一方、接続点Bにおいて、電流源34の電
流I34は、抵抗32に流入する電流I32と、トラン
ジスタ35のコレクタ電流Ic35と、トランジスタ4
4のベース電流Ib44を合わせたものである。I24
とI34は回路構成上で等しく、またトランジスタ2
5、35、43はミラー比が1:1:1のカレントミラ
ー回路を構成してIc25とIc35とトランジスタ4
3のコレクタ電流Ic43は等しい。
【0082】もし、トランジスタ25、35、43を同
じ特性のトランジスタで構成し、各ベース電流をIbと
すれば、トランジスタ41、42からなるカレントミラ
ー回路により、トランジスタ44のコレクタ電流Ic4
4をIc43の3倍にして流すことにより、Ib44の
大きさをIb×3とすることで、左右の回路の各部分を
流れる電流を等しくすることができる。
【0083】以上のようにして、比較部20のトランジ
スタ25、35のベース電流の影響を取り除くことによ
り、入力端子2と入力端子3の端子電圧の差が、トラン
ジスタの電流増幅率hfeのばらつきに依存しないで働
くようにした。
【0084】以上のように増幅部40は、入力端子37
の電位が高くなると出力端子7の電位が高くなり、逆に
入力端子37の電位が低くなると出力端子7の電位が低
くなるように構成され、またトランジスタ43、41、
42から構成される回路により、比較部20のトランジ
スタ25、35のベース電流の影響を取り除くようにし
たものである。
【0085】第3に、可変電流発生手段50の動作につ
いて説明する。比較手段10の出力端子7に接続されて
いる入力端子8の電位が高く、可変電流発生手段50の
入力端子8にベースが接続されたトランジスタ51が飽
和しているとき、トランジスタ51のコレクタに接続さ
れた電流源55の出力電流I55は、トランジスタ51
のコレクタ電流Ic51として流れ、トランジスタ51
のコレクタに接続されたトランジスタ56、54からな
る第1のカレントミラー回路への入力電流I56はゼロ
となり、第1のカレントミラー回路の出力であるトラン
ジスタ54のコレクタに接続されたトランジスタ53、
57、52からなる第2のカレントミラー回路に対する
入力電流I53もゼロとなり、第2のカレントミラー回
路の出力であるトランジスタ57、52にそれぞれ接続
された出力端子4、5の出力電流はゼロ(第1の値)と
なる。
【0086】一方、可変電流発生手段50の入力端子8
の電位が低くトランジスタ51がカットオフのとき、電
流源55の出力電流I55は、第1のカレントミラー回
路の入力電流I56として流れ、第2のカレントミラー
回路の入力電流I53が流れ、出力端子4、5の出力電
流が流れる。第1のカレントミラー回路のミラー比が
1:1で、第2のカレントミラー比が1:1:1とすれ
ば、出力端子4、5の出力電流は、下記〔数19〕で表
されるようなI55(第2の値)となる。
【0087】以上のように、可変電流発生手段50は入
力端子8の電位に応じて出力端子4、5の出力電流を第
1の値または第2の値と切り換えることができる。そこ
で、〔数19〕で表されるような電流値が温度依存性が
小さい基準電圧Vref55に比例し、かつ電流値設定
抵抗に反比例した大きさに制御されるように構成した可
変電流発生部を電流源55として用いれば、温度依存性
が小さい基準電圧Vref1を内蔵し、温度依存性が小
さいヒステリシス特性を有する比較装置を実現すること
ができる。
【0088】
【数19】
【0089】〔数17〕に〔数19〕のI55を代入す
ると、Vref2は〔数20〕で表される。
【0090】
【数20】
【0091】〔数20〕のVref1とVref55は
ともに温度依存性が小さい基準電圧であり、かつ、R2
22と電流値設定抵抗R55の温度特性を同じようにす
ると、(R222/R55)は抵抗の比の形になってい
るので抵抗の温度特性は相殺され、Vref2は温度依
存性が小さくなる。よって、出力電圧のヒステリシス特
性Vhyは〔数21〕で表され、温度依存が小さくな
る。
【0092】
【数21】
【0093】このようにして、本発明の実施例によれ
ば、〔数11〕で表される基準電圧Vref1が、ダイ
オード接続されたトランジスタ25と電流源24により
得た順方向電圧Vf25に、抵抗22及び23から成る
分圧抵抗R22、23と電流源21により得た電圧に絶
対温度Tや抵抗比などの温度に依存しない係数を乗じた
大きさの電圧を加えた形で表されるため、それらの電圧
の配分を変えることにより温度特性が制御でき、さらに
その大きさをMなる係数により容易に設定できる利点を
有する。
【0094】また、前記基準電圧Vref1を温度依存
性が小さいように設定し、さらに電流源55として電流
値が温度依存性が小さい基準電圧に比例し、かつ電流値
設定抵抗に反比例した大きさに制御されるように構成し
た電流源を用いることにより、温度依存性が小さい基準
電圧Vref1と、〔数21〕で表されるような温度依
存性が小さいヒステリシス特性を有する比較装置を実現
することができる。
【0095】また、電流源24、34の端子電圧はダイ
オードの順方向電圧であり、各抵抗分圧部の分圧出力の
電圧をダイオードの順方向電圧以下に設定し、さらに電
流源21、24、31、34、45として、絶対温度に
比例し、電流値設定抵抗に反比例する低電圧動作型電流
源(例えば、特開昭60−191508にあるような)
を用いることにより、本比較装置の電源電圧は約0.9
Vまで下げて使うことが出来る。
【0096】その上、電流源55として、出力電流値が
温度依存性が小さい基準電圧に比例し、かつ電流値設定
抵抗に反比例した大きさに制御される低電圧動作型電流
源(例えば、特願平7−14516にあるような)を用
いることにより、温度依存性が小さい基準電圧Vref
1を内蔵し、温度依存性が小さいヒステリシス特性を有
する比較装置を実現し、電源電圧を約0.9Vまで下げ
て使用することができる。
【0097】また、〔数11〕において、R252がR
22よりも十分小さく設定すれば、基準電圧Vref1
に関係する抵抗R22、R23、R32、R33、Rc
sは、比の形になっているので絶対値の精度に依存する
ことがなくなり、半導体集積回路でも精度良く構成する
ことができる。また、〔数20〕において、基準電圧V
ref2に関係する抵抗R222、R55も同様に、比
の形になっているので絶対値の精度に依存することがな
くなり、半導体集積回路でも精度良く構成することがで
きる。
【0098】なお、本実施の形態では、比較手段10の
入力端子2を装置入力とし、入力端子3に可変電流発生
手段の出力端子5を接続し、増幅部40の入力端子37
の電位が高くなると出力端子7の電位が高くなり、入力
端子37の電位が低くなると出力端子7の電位が低くな
るように構成したが、これは装置入力となる比較手段1
0の入力端子2の電位が高くなると出力端子7の電位が
高くなり、反対に入力端子2の電位が低くなると出力端
子7の電位が低くなるような入力端子2の電位と出力端
子7の電位の関係が非反転であればよい。
【0099】そのため、比較手段10の入力端子3を装
置入力とし、入力端子2に可変電流発生手段の出力端子
5を接続し、増幅部40の入力端子37の電位が高くな
ると出力端子7の電位が低くなり、入力端子37の電位
が低くなると出力端子7の電位が高くなるように構成し
たとしても、同様の効果を得ることができる。装置入力
を入力端子2とした場合の基準電圧は入力端子3の電圧
V3であったが、この場合の基準電圧は入力端子2の電
圧ではなく、可変電流発生手段50の出力電流値が切り
替わったときの入力端子3の電圧が基準電圧となる。
【0100】また、本発明の実施例では、可変電流発生
手段50は、出力電流の第1の値を0として、出力電流
の第2の値をI55とするように構成したが、出力電流
の第1の値を比較手段10の入力端子2または入力端子
3に入力したときの基準電圧が出力電流の第2の値を入
力したときの基準電圧よりも低くなるような第1の値、
第2の値であれば良い。
【0101】また、本発明の実施例では、接続点Aにお
けるトランジスタ25、35のベース電流の影響を補償
するために、トランジスタ43、41、42から構成さ
れる回路で、接続点Aから抜かれているトランジスタの
ベース電流と同じ大きさの電流を接続点Bから抜いてい
るが、結果として接続点Aから抜かれているトランジス
タのベース電流と同じ大きさの電流を接続点Bより抜く
ものであれば、他の方法によって実現しても良い。
【0102】また、本実施の形態では、電流源21、3
1をその電流値が絶対温度Tに比例し、電流値設定抵抗
Rcsに反比例するようにして、また電流源55を温度
依存性が小さい基準電圧Vref55に比例し、かつ電
流値設定抵抗R55に反比例するようにしている。しか
し、これはどのような特性を持つ電流源であっても実現
することは可能である。但し、この場合、基準電圧の温
度または電源電圧の変動などに対する影響は本実施の形
態とは違った特性になるかもしれない。
【0103】また、本実施の形態では、カレントミラー
回路をバイポーラ・トランジスタで構成するようにして
いるが、これはどのような素子を用いたカレントミラー
回路であってもよい。この場合、基準電圧の温度特性は
その素子により違ったものとなるので、それに適応する
ように設定すればよい。
【0104】
【発明の効果】本発明による比較装置は、上記のように
構成し、特に、 (1)カレントミラー回路をバイポーラ・トランジスタ
で構成し、カレントミラー回路の入力のダイオード接続
されたトランジスタより得た温度に対して負の変化をす
る順方向電圧と、電流源と抵抗分圧部により得た温度に
対して正の変化をする電圧とを互いの温度に対する変化
を相殺するように加えた電圧に抵抗分圧部の分圧比を乗
じた値を比較手段に内蔵される基準電圧とするようにし
たことにより、1.25V以下であり、且つ温度依存性
が小さい基準電圧を提供することができる。
【0105】(2)カレントミラー回路をバイポーラ・
トランジスタで構成し、カレントミラー回路の入力のダ
イオード接続されたトランジスタより得た温度に対して
負の変化をする順方向電圧と、電流源と抵抗分圧部によ
り得た温度に対して正の変化をする電圧とを加えた電圧
に抵抗分圧部の分圧比を乗じた値が比較手段に内蔵され
る基準電圧とするようにしたことにより、各電圧の配合
を変えることにより、1.25V以下であり、且つ温度
特性を制御可能な基準電圧を提供することができる。
【0106】(3)カレントミラー回路をバイポーラ・
トランジスタで構成し、カレントミラー回路の入力のダ
イオード接続されたトランジスタより得た温度に対して
負の変化をする順方向電圧と、電流源と抵抗分圧部によ
り得た温度に対して正の変化をする電圧とを互いの温度
に対する変化を相殺するように加えた電圧に抵抗分圧部
の分圧比を乗じた値が比較手段に内蔵される基準電圧と
し、さらに可変電流発生手段の出力電流値が温度依存性
が小さい基準電圧に比例し、かつ電流値設定抵抗に反比
例した大きさに制御されるように構成したことにより、
1.25V以下であり、温度依存性が小さく、且つヒス
テリシス特性の温度依存性が小さい基準電圧を提供する
ことができる。
【0107】(4)基準電圧および出力端子電圧を0.
7V以下に設定し、さらに比較手段の電流源として絶対
温度に比例し電流値設定抵抗に反比例する低電圧動作型
電流源を用い、また可変電流発生手段の電流源として出
力電流値が温度依存性が小さい基準電圧に比例し且つ電
流値設定抵抗に反比例した大きさに制御される低電圧動
作型電流源を用いるようにすれば、温度依存性が小さい
基準電圧を内蔵し、温度依存性が小さいヒステリシス特
性を有し、電源電圧を約0.9Vまで低くすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における比較装置の構成を
示す回路図
【図2】基準電圧の説明のため図1に示す比較部の一部
を抜き出した回路を示す図であり、 (A) 図1に示す比較部の相似回路のカレントミラー
回路の入力側の方を示す図 (B) 図2の(A)の電流源21をオープンとした回
路を示す図 (C) 図2の(B)の電流源24とトランジスタ25
の部分の等価回路を示す図 (D) 図2の(B)の電流源24とトランジスタ25
と抵抗22、23の部分の等価回路を示す図 (E) 図2の(B)の電流源24とトランジスタ25
と抵抗22、23の部分の等価回路に電流源21を接続
した回路を示す図 (F) 図1に示す比較装置の基準電圧源(Vref
1、Vref2)の等価回路を示す図
【図3】従来の比較装置の構成を示す回路図
【符号の説明】
1、6 電圧源 2、3 比較装置の入力端子 4、5 可変電流発生手段の出力端子 7 比較手段の出力端子 8 可変電流発生手段の入力端子 9、22、23、32 抵抗 33、61、70 抵抗 21、24、31、34、45 電流源 55、64、67、69 電流源 25、35、41、42 トランジスタ 43、44、46、51 トランジスタ 52、53、54、56 トランジスタ 57、62、63、65 トランジスタ 66、68、71、72 トランジスタ 10 基準電圧を内蔵する比較手段 20 比較部 36 比較部の出力端子 37 増幅部の入力端子 40 増幅部 50 可変電流発生手段 60 従来の比較装置 81 比較装置の入力端子 82 比較装置の出力端子 220 トランジスタ25、電流源24、抵抗22、2
3の部分の等価回路 221 トランジスタ25、電流源24、抵抗22、2
3の部分の等価回路内の等価電圧源 222 トランジスタ25、電流源24、抵抗22、2
3の部分の等価回路内の等価抵抗 250 トランジスタ25、電流源24の部分の等価回
路 251 トランジスタ25、電流源24の部分の等価回
路内の等価電圧源 252 トランジスタ25、電流源24の部分の等価回
路内の等価抵抗 500 可変電流発生手段の等価回路 501 可変電流発生手段の等価回路内の等価電流源 502 可変電流発生手段の等価回路内の等価スイッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準電圧を内蔵する比較手段と、前該比較
    手段の出力に応じて第1の値または第2の値を出力する
    可変電流発生手段とからなり、前記比較手段は、カレン
    トミラー回路と、前記カレントミラー回路の入力に接続
    された第1の抵抗分圧部と、前記第1の抵抗分圧部の分
    圧出力に電流を流す第1の電流発生部と、前記カレント
    ミラー回路の入力に接続された第2の電流発生部と、前
    記カレントミラー回路の出力に接続された第2の抵抗分
    圧部と、前記第2の抵抗分圧部の分圧出力に電流を流す
    第3の電流発生部と、前記カレントミラー回路の出力に
    接続された第4の電流発生部とにより構成され、前記第
    1の電流発生部および第3の電流発生部は電流値が絶対
    温度に比例し且つ電流値設定抵抗に反比例した大きさに
    制御されるように構成され、前記第1の電流発生部及び
    第3の電流発生部の電流値設定抵抗の温度特性と前記第
    1の抵抗分圧部および第2の抵抗分圧部を構成する抵抗
    の温度特性とが等しくなるよう構成されたことを特徴と
    する比較装置。
  2. 【請求項2】前記可変電流発生手段の電流値が該可変電
    流発生手段の電流値設定抵抗に反比例した大きさに制御
    されるように構成され、前記可変電流発生手段の電流値
    設定抵抗の温度特性と前記第1の電流発生部および前記
    第3の電流発生部の電流値設定抵抗の温度特性と前記第
    1の抵抗分圧部および前記第2の抵抗分圧部を構成する
    抵抗の温度特性とが等しくなるよう構成され、前記可変
    電流発生手段は前記比較手段の出力に応じて第1の値ま
    たは第2の値を出力するよう構成されたことを特長とす
    る請求項1記載の比較装置。
  3. 【請求項3】前記カレントミラー回路はバイポーラ・ト
    ランジスタにより構成されることを特徴とする請求項1
    または2記載の比較装置。
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