JPH10195080A - 共沸組成物、これを用いた水切り蒸気乾燥剤、水切り蒸気乾燥方法および水切り蒸気乾燥装置 - Google Patents

共沸組成物、これを用いた水切り蒸気乾燥剤、水切り蒸気乾燥方法および水切り蒸気乾燥装置

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JPH10195080A
JPH10195080A JP325297A JP325297A JPH10195080A JP H10195080 A JPH10195080 A JP H10195080A JP 325297 A JP325297 A JP 325297A JP 325297 A JP325297 A JP 325297A JP H10195080 A JPH10195080 A JP H10195080A
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JP325297A
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Masaru Kumagai
勝 熊谷
Hiroshi Shimozawa
宏 下澤
Shigeo Santo
茂夫 山藤
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Toshiba Corp
Momentive Performance Materials Japan LLC
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Silicone Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)
  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体、液晶、ガラスレンズ等の精密部品等
のシミのない、乾燥速度の早い水切り蒸気乾燥が可能
で、さらに、液管理が容易で再生可能な共沸組成物を用
いた水切り蒸気乾燥剤、水切り蒸気乾燥方法ならびに水
切り乾燥装置を提供する。 【解決手段】 (a)ヘキサメチルジシロキサンと、
(b)蒸発潜熱が130cal/g以下で、水が30℃
で6から50重量%溶解し、ヘキサメチルジシロキサン
と混合したとき5から70重量%が共沸組成となる物質
とから実質的になることを特徴とする共沸組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体、液晶、ガ
ラスレンズ等の精密部品等の水切り乾燥に係わり、特
に、早い乾燥速度、優れた乾燥仕上がり性および再生能
等を示す共沸組成物、ならびにこれを用いた水切り蒸気
乾燥剤、水切り蒸気乾燥方法および水切り蒸気乾燥装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体などの実装基板などの電子
部品や、レンズなどの光学部品の乾燥にフロンが多用さ
れていた。しかし、フロンにはオゾン層破壊等の問題が
あるため、全廃が見込まれる中、フロンを代替する乾燥
剤および乾燥方法について種々の検討がなされている。
近年、半導体や液晶のカラーフィルタのような精密乾燥
が必要な分野を中心に、アルカリ洗浄、純水リンス後、
アルコールのような親水性の有機溶媒の蒸気により乾燥
する方法が実施されるようになった。
【0003】しかしながら、前述のアルカリ洗浄、純水
リンス後、親水性の有機溶媒により蒸気乾燥を行う洗浄
方法では、ソルベントアタック、すなわちプラスチック
部品や樹脂被膜を白化させたりクラックを発生させやす
いという問題や、凝縮熱が大きい関係から被洗浄物表面
で生ずる凝縮液の量が少ないため水切りが不十分になり
やすいことに加え、アルコールなどの親水性溶媒は水を
溶解させやすい関係から被洗浄物の上に残渣(乾燥ジ
ミ)を発生しやすいという問題があった。
【0004】この蒸気乾燥の中に、メッキ工程後あるい
は水系洗浄剤の使用後に、シミ等のない乾燥を行うこと
を目的とした「水切り乾燥」がある。現在このような用
途には、アルコール特にイソプロピルアルコール(IP
A)が使用されつつあるが、蒸発熱が大きいために乾燥
ジミが発生し易く、しかも空気中からの吸湿により乾燥
ジミがより顕著になるという問題を有している。
【0005】また、IPA等のアルコールは水と共沸す
るために、蒸留により分離、再生することができず、使
い捨てとならざるを得ないばかりでなく、蒸気密度が低
いために揮散ロスが大きく、さらに乾燥速度が遅いため
に、蒸気洗浄後でも場合によっては温風乾燥が必要とな
る等の問題を有している。
【0006】さらに、IPA等の水に対して無限の相溶
性をもつ親水性溶媒による蒸気乾燥は、部品に付着した
水を置換するため、次第にIPA中の水分濃度は増加す
る。この水分はIPAと共沸混合物を形成し、その結
果、蒸気槽中の水分濃度も増加する。これは部品表面に
おける水の置換に影響を及ぼし、ウォーターマークやパ
ーティクルの発生などの乾燥性低下の原因になる。その
ため、IPA中の水分濃度管理が重要であり、液のライ
フタイムや処理回数に応じた液交換や、液を非抵抗にす
るなど、管理が必要となる。また、部品に付着した水を
置換したIPAは、前述のとおり、IPA純度を保つ目
的で廃液にせざるを得ず、消費量は多く、高ランニング
コストという問題がある。
【0007】上述したような問題を解決する方法とし
て、ペルフルオロヘキサンとトリフルオロエタノールと
の混合系による水切り洗浄が提案されているが、この混
合系は親水性がないペルフルオロヘキサンを含むため
に、水切り性に乏しいという問題を有している。そもそ
も、ペルフルオロヘキサンとトリフルオロエタノールと
は、液体状態では相溶していないために、液管理が困難
であると共に、乾燥対象物の表面に凝縮液が不均一に漏
れるために、乾燥ジミが生じやすいというような問題を
有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題点
に鑑みてなされたもので、半導体、液晶、ガラスレンズ
等の精密部品等のシミのない、乾燥速度の早い水切り蒸
気乾燥が可能で、さらに、液管理が容易で再生可能な共
沸組成物を用いた水切り蒸気乾燥剤、水切り蒸気乾燥方
法ならびに水切り蒸気乾燥装置を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、(a)ヘ
キサメチルジシロキサンと、(b)蒸発潜熱が130c
al/g以下で、水が30℃で6から50重量%溶解
し、ヘキサメチルジシロキサンと混合したとき5から7
0重量%の共沸組成となる物質とから実質的になる共沸
組成物が、水置換性、乾燥速度、乾燥特性および再生能
等に優れることを見出だした。物質(b)は、蒸発潜熱
が120cal/g以下で、水が30℃で8から40重
量%溶解し、ヘキサメチルジシロキサンと共沸する含有
量が10から50重量%であることが好ましく、さら
に、蒸発潜熱が110cal/g以下で、水が30℃で
10から30重量%溶解し、ヘキサメチルジシロキサン
と共沸する含有量が20から40重量%であることがよ
り好ましい。
【0010】本発明において、特に、へキサメチルジシ
ロキサンとtert−ペンチルアルコールとから構成さ
れる共沸組成物が、水置換性、乾燥速度、乾燥特性、お
よび再生能等に優れることが見出だされた。この共沸組
成物は水への相互溶解度が低いわりに、少量の添加量で
優れた水切り性を示す。
【0011】すなわち、本発明における共沸組成物は、
ヘキサメチルジシロキサンとtert−ペンチルアルコ
ールとからなることを特徴としている。また、本発明に
おける水切り蒸気乾燥剤は、ヘキサメチルジシロキサン
とtert−ペンチルアルコールとからなる共沸組成物
から実質的になることを特徴としている。
【0012】本発明の共沸組成物における各成分の構成
比は、へキサメチルジシロキサン61〜67重量部、t
ert−ペンチルアルコール33から39重量部の範囲
であることが好ましく、このような構成比において共沸
温度が362から369Kの共沸組成物が得られる。な
お、共沸組成物の具体的な組成比は、条件によって変動
し得るものである。
【0013】ここで、本発明における共沸組成物とは、
その組成が共沸混合物のように挙動する、すなわち共沸
点を有し、かつ一定の沸騰特性を示し、沸騰または蒸発
したときに分留しない傾向にあることを意味する。従っ
て、このような組成物においては、沸騰中または蒸留中
に形成される蒸気の組成は元の液体組成と同一または実
質的に同一である。沸騰または蒸発中に液体組成が仮に
変化するとしても、それは最小限または無視できる程度
の変化にすぎない。これは沸騰または蒸発中に液体組成
が実質的な程度まで変化してしまう非共沸混合物組成と
大きく異なる点である。共沸組成物は、沸騰したときに
分留を起こさないため、場合によっては可燃性溶剤の引
火性を消失させることができる。さらに、汚れ成分が混
入した洗浄剤を、蒸気洗浄装置を利用して組成変化を起
こすことなく、再生できるという利点がある。また、共
沸組成物には、上記したような共沸組成物の特徴を実質
的に損わない範囲で、共沸組成物より構成成分を余分に
含有、つまり添加物が加えられいて、共沸点が±5℃程
度ずれていて、上記した共沸組成物とほぼ同様な特性を
示す共沸様組成物も含まれる。
【0014】上述したように、本発明における共沸組成
物は共沸状態の組成となっている。共沸性は混合物とし
ての沸点が、各成分の固有の沸点よりも低くなる、ある
いは高くなる場合に発現する。従って、共沸混合物を得
るためには、単に各成分を混合しただけでは得られない
場合が多く、混合物の沸点が各成分の固有の沸点よりも
低くなる場合には、任意の割合で混合した液を蒸留し、
留分を繰り返し蒸留したり、あるいは段数を設けた精留
により得ることができる。このようにして得られる共沸
組成物(混合物)は、さらに一定圧のもとで蒸留を繰り
返しても、留分の実質的な組成変化は見られないという
特徴を有する。なお、共沸組成物の具体的な組成比は、
条件によって変動し得るものである。また、共沸様組成
物についても同様にして得ることができる。
【0015】本発明の共沸組成物において、ヘキサメチ
ルジシロキサンは、表面張力が15.9dyn/cm(293
K)と小さく、浸透性に優れている。また溶解力の指標
であるカウリブタノール値(KB値)が15程度と小さ
く、蒸気乾燥によるプラスチック等の被洗浄物を劣化さ
せるおそれははとんどない。さらに、蒸発潜熱が約50
cal/g と小さいために、良好な乾燥性を有している。た
だし、ヘキサメチルジシロキサンは疎水性であるため、
それ単独では良好な水置換性は得られない。
【0016】一方、tert−ペンチルアルコールは、
蒸発潜熱が106.2cal/g であり、メタノール(26
3cal/g )、エタノール(202.7cal/g )、IPA
(161cal/g )と比べて低い値を示す。図2に示すよ
うに、tert−ペンチルアルコールのような炭素数5
のアルコール類は炭素数3から4のアルコール類に比べ
て低い蒸発潜熱を持つ。蒸発潜熱の低い極性溶媒は、乾
燥する際に部品表面を、冷やすことによって大気中の湿
気を結露させることがないため、乾燥特性に優れてい
る。またこの乾燥特性は、水分の含有量によって左右さ
れる。蒸発潜熱が低くても水を多く含む溶媒は、部品表
面に乾燥ジミを形成する。例えば、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテルは蒸発潜熱が107.6cal/g と
低く乾燥特性に優れるが、水に対して無限の相溶性を示
すため、水分の混入、または吸湿によって乾燥ジミを形
成しやすい。tert−ペンチルアルコールは蒸発潜熱
が低く、tert−ペンチルアルコールに対して水は1
4.0重量%(30℃)と適度に溶解し、余分な水分の
混入が少ない。tert−ペンチルアルコールの異性体
の蒸発潜熱と水との相互溶解度を表1に示す。ちなみに
相互溶解度とは、2つの液体がそれぞれ飽和溶液となっ
て平衡に共存しているとき、それぞれの液体に対する他
の液体の溶解度のことを言う。
【0017】
【表1】 炭素数5のアルコール類のうち、tert−ペンチルア
ルコールは水との相互溶解度が最も高く水置換性に優れ
る。炭素数5のような適度な水との相互溶解度を有する
極性溶媒を用いて水置換する場合、浸漬による水置換は
困難であるが、蒸気によって水置換できることを見出だ
した。ただし、それ単独では、メタノ一ル、エタノ一
ル、IPAと比べ乾燥速度が劣る。
【0018】また、被洗浄物がプラスチックの場合に
は、その種類や使用条件によってはソルベントアタック
を起こすおそれがある。
【0019】本発明における水切り蒸気乾燥剤は、本発
明の共沸組成物を用いたものであればよく、本発明の共
沸組成物単独に限らず、ヘキサメチルジシロキサンとt
ert−ペンチルアルコールの共沸組成比や水切り性、
乾燥性を損なわない範囲であれば、例えば他の有機溶剤
や界面活性剤および/または安定化剤等をさらに混合し
て用いることができる。さらにヘキサメチルジシロキサ
ンとtert−ペンチルアルコールと極性溶媒とで3成
分の共沸組成とすることもできる。
【0020】例えば有機溶剤として、へプタン等の炭化
水素類を混合することによってコストを低くすることが
できる。さらにはC6 14、C7 16、C8 18等のペ
ルフルオロカーボン類やCF3 CF2 CFHFHCF3
等のハイドロフルオロカーボンやC4 9 OCH3 等の
ハイドロフルオロエーテルやC3 HCl2 5 等のハイ
ドロクロロフルオロカーボン類等のフルオロカーボン類
を組み合わせて使用することができ、これによって難燃
性または不燃性を付与させることができる。これら炭化
水素類の混合比は共沸組成物100重量部に対して10
から10000重量部以下、さらに5000重量部以下
が好ましい。フルオロカーボン類の混合比は共沸組成物
100重量部に対して10から10000重量部の範囲
とすることが好ましく、より好ましくは5000重量部
以下が好ましい。なお、上述した炭化水素類は単独で、
あるいは2種以上併用して添加することができる。
【0021】また、本発明の組成物に添加して、水切り
性能を向上させることができる水切り性能向上剤として
は、例えば界面活性剤や親水性溶剤等の極性溶媒が例示
される。界面活性剤は、特に浸漬による水切り性の向上
に寄与するものである。本発明において好ましく用いら
れる界面活性剤としてはポリオキシアルキレンアルキル
エーテルスルホン酸塩、リン酸エステル等のアニオン系
界面活性剤、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキ
シアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンア
ルキルエーテル等のノニオン系界面活性剤、イミダゾリ
ン誘導体等の両性界面活性剤、アルキルアミン塩、アル
キル第4級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤、
アミン化合物と飽和脂肪酸の組み合わせによる界面活性
剤とが例示され、その他には単一物質で存在することは
少ないが、天然物から抽出されるテルペン系化合物や高
級脂肪酸エステル等が挙げられる。また、上述したよう
な各種化合物の化学構造の一部をフッ素原子やケイ素原
子で置き換えた合成化合物を用いることも可能である。
界面活性剤の組成比は、特に限定されるものではない
が、共沸組成物100重量部対して20重量部以下、さ
らに3重量部以下が好ましい。なお、上述した界面活性
剤は単独で、あるいは2種以上併用して添加することが
できる。
【0022】本発明において好ましく用いられる極性溶
媒としては、例えば、1−ブタノール、2−ブタノー
ル、イソブチルアルコール、tert−ブタノール、1
−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノー
ル、2−メチル−1−ブタノール、イソペンチルアルコ
ール、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、メチ
ルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2
−ヘキサノン、酢酸、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸
イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸sec ブチル、メチ
ルイソブチルケトン、ギ酸、ギ酸プロピル、ギ酸n−ブ
チル、ギ酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、トリフルオロエタノール等が挙げられる。
【0023】極性溶媒の組成比は特に限定されるもので
はないが、共沸組成物100重量部に対して0.1から
10000重量部以下、好ましくは、1000重量部以
下、より好ましくは、100重量部以下である。なお、
上述した極性溶媒は単独で、あるいは2種以上併用して
添加することができる。
【0024】また、本発明の共沸組成物に添加できる安
定化剤としては、例えばグリシドール、シクロヘキセン
オキシド等のエポキシド類、l,4−ジオキセン、1,
3,5−トリオキセン等のエーテル類、1−ペンテン、
1−へキセン等の不飽和炭化水素類、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル等が挙げ
られる。これら安定化剤は、洗浄剤の全重量に対して
0.1から5重量%程度の割合で添加することが好まし
い。なお上述した安定化剤は単独で、あるいは2種以上
併用して添加することができる。
【0025】本発明の共沸組成物およびこれを用いた水
切り蒸気乾燥剤は、各種被洗浄物に対して適用可能であ
り、被洗浄物の材質は特に限定されるものではなく、金
属、半金属、セラミックス、プラスチック材料等が挙げ
られる。例えば、金属や半金属としては鉄、アルミニウ
ム、シリコン、銅、ステンレス等が、セラミックスとし
ては窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、ガラ
ス、磁器等が、プラスチックとしてはポリアミド、ポリ
イミド、エポキシ、ポリオレフィン、ポリエステル、ア
クリル樹脂等が例示され、またこれらの複合材料であっ
てもよい。具体的にはプリント基板や実装部品等の電子
部品、電気部品、半導体部品、金属部品、表面処理部
品、精密機器部品、光学部品、ガラス部品、セラミック
ス部品、プラスチック部品等が挙げられる。
【0026】以上、共沸組成物を有効成分とする水切り
蒸気乾燥剤について説明してきたが、このような共沸組
成物は、水切り蒸気乾燥剤以外の例えば塗料用溶剤、試
薬、各種溶剤等の用途に、それ自身で共沸組成物として
使用することができる。
【0027】本発明は上述したヘキサメチルジシロキサ
ンとtert−ペンチルアルコールとを共沸組成物とす
ることによって、これらの各成分のそれぞれ特徴を引き
出したものである。すなわち、本発明の共沸組成物は、
ヘキサメチルジシロキサンによる優れた浸透性と良好な
乾燥速度と、tert−ペンチルアルコールの高い水置
換性を兼ね備えるとともに、水分の混入が少なく、プラ
スチックを劣化させることがないため水切り蒸気乾燥剤
に好適な組成物であると言える。ヘキサメチルジシロキ
サンと共に共沸する物質は、蒸発潜熱が130cal/
g以下で、水が30℃で6から50重量%溶解し、ヘキ
サメチルジシロキサンと混合したとき5から70重量%
の共沸組成となればよく、好ましくは蒸発潜熱が120
cal/g以下で、水が30℃で8から40重量%溶解
し、ヘキサメチルジシロキサンと共沸する含有量が10
から50重量%、より好ましくは蒸発潜熱が110ca
l/g以下で、水が30℃で10から30重量%溶解
し、ヘキサメチルジシロキサンと共沸する含有量が20
から40重量%がよい。また具体的には、3−メチル−
2ブタノールなどのアルコール類、メチルエチルケトン
などのケトン類、プロピオン酸メチルなどのエステル類
などが挙げられる。
【0028】本発明の共沸組成物は、蒸気により水置換
性を示す。共沸組成物の蒸気は、疎水性のへキサメチル
ジシロキサンと親水性のtert−ペンチルアルコール
の分子間の距離が大きく、tert−ペンチルアルコー
ルの親水基により水が取り込みやすくなる。取り込まれ
た水は、部品表面で凝縮した液と共に落下し、凝縮した
ヘキサメチルジシロキサンとtert−ペンチルアルコ
ールの共沸組成物からはじき出され分離する。凝縮液は
疎水性のヘキサメチルジシロキサンの因子が大きく作用
するため、水との相互溶解度はほとんどなくなり、凝縮
液は共沸組成物と水に分離される。共沸組成物は、使用
中に実質的な液組成の変動がなく水置換性、乾燥速度、
乾燥特性、再性能等に優れた乾燥剤が得られる。さらに
は、脱指性があることから、軽度な油分や、パーティク
ルを蒸気により除去することが可能である。また、本発
明の組成物は、超音波、機械的撹拌を併用することによ
る浸漬によって水置換することもできる。蒸気による水
置換は、レンズ、シリコンウェーハ、カラーフィルタ等
の表面がフラットなものに対して有効である。部品表面
の形状が複雑であれば、浸漬による水切りが有効であ
る。
【0029】さらに本発明の共沸組成物からなる水切り
蒸気乾燥剤を用いた水切り蒸気乾燥方法および水切り蒸
気乾燥装置について図1を用いて説明する。本発明の水
切り蒸気乾燥装置は、上部開放型であり、水切り乾燥対
象物7が収容され、水切り蒸気乾燥剤1を収容する手
段、水切り蒸気乾燥剤を加熱する循環用ポンプ(図示せ
ず)を具備したヒータ2および水切り蒸気乾燥剤が加熱
されたあとの凝縮液を受け止める受け皿4を具備した水
切り蒸気乾燥槽3、水切り蒸気乾燥槽3に沿って配置さ
れた配管6、6a、水切り蒸気乾燥槽3と接続された冷
却管8および水切り蒸気乾燥槽3と接続された比重分離
機構5からなる。図1のこの装置を用いれば、物品を浸
漬せずに蒸気をあてて乾燥することができる。浸漬する
必要がないため、物品に付着した汚れ成分等が水切り蒸
気乾燥剤に混入する可能性がなく、より純度の高い水切
り蒸気乾燥剤で乾燥することができる。さらに、蒸気乾
燥時に減圧する必要もない。
【0030】本発明の水切り蒸気乾燥装置で処理可能な
物品として、レンズ、シリコンウェーハ、カラーフィル
タ等の表面がフラットなものが挙げられる。ただし、複
雑な形状の物品を乾燥させる際には、接触面積が増える
ため、従来通り浸漬させた方が有効な場合もある。
【0031】上述したように、本発明の共沸組成物を用
いた水切り蒸気乾燥剤および装置によれば、使用中の組
成変化を極力抑えることができ、水置換性、乾燥速度、
乾燥特性、再生能に優れると共に、基本成分としてフロ
ンに代表される塩素系有機溶剤を含まないためにオゾン
層の破壊を招くことがない。さらに共沸組成物の説明で
詳述したように、プラスチックを劣化させることがない
と共に、水を分離することにより、水分の混入を抑制す
ることができるため、含有水分に起因するしみの発生や
錆等の金属の腐食を極力抑制することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
実施例1 まず、ガスクロ純度99.5%のヘキサメチルジシロキ
サンとガスクロ純度99.5%のtert−ペンチルア
ルコールとを重量比1:1の割合で混合し、この混合物
200gを蒸留フラスコに入れ、理論段数30段の精留
塔を用いて常圧下で蒸留を行った。この蒸留によって、
362から369Kにおいて共沸留分が得られた。この
共沸留分からなる組成物を水切り蒸気乾燥剤として用い
た。
【0033】上記共沸留分をガスクロマトグラフィーに
より分析し、得られたピーク面積比から実際の添加割合
を帰属したところ、ヘキサメチルジシロキサンが64重
量%、tert−ペンチルアルコールが36重量%であ
った。なお、ガスクロマトグラフィーは、以下に示す条
件で行った。
【0034】[ガスクロマトグラフィー条件] 装置:
島津製作所製GD−14A(TC-D)、カラム:sus製2
m×3mmφ(GLサイエンスクロモソルブ(株)WA
YDMC8,メッシュ60/80)、充填剤:Silicone
SE-30 10%、インジェクション温度:523K、TC
−D温度:3K、初期温度323K、初期保持時間:0
分、昇温連度:10K/分、最終温度:523K、最終
保持時間:0分、current :100、FR CR H
e:40ml、ATTENUATION :64 なお、本明細書における組成物の重量割合は、いずれも
混合組成物を上記条件にてガスクロマトグラフィーで分
析し、得られた成分のピーク面積から帰属した添加割合
を示している。
【0035】表2に上記実施例1の共沸組成物、その出
発成分であるヘキサメチルジシロキサンおよびtert
−ペンチルアルコール、それぞれの表面張力(298
K)とKB値を示す。
【0036】
【表2】 実施例1、2および比較例1〜8 本発明の共沸組成物(実施例1)、共沸様組成物(実施
例2)および比較例としてIPA100重量%(比較例
1)、ヘキサメチルジシロキサンと極性溶媒の共沸組成
物(比較例1、2、3、4、5、6、8)、ヘキサメチ
ルジシロキサン100重量%(比較例7)を用いて、以
下に示す条件で乾燥速度、水置換速度・外観(SEM観
察)、水混入による組成変化をそれぞれ評価した。
【0037】[乾燥速度評価] 被洗浄物として、アル
カリ洗浄後、純水でリンスしたMICRO SLIDEGLASS(厚さ
0.8から1.0mm、Pre-Cleaned 、76×26m
m)を用意した。
【0038】実施例1を収容したトールビーカーと加熱
器を用いて蒸気相を形成させた。その沸騰した蒸気相に
被洗浄物を、1分間浸漬引上げ後、凝縮液の乾燥速度と
測定した。実施例2、比較例1〜8の各組成物について
も、それぞれ同様に乾燥速度の評価をした。それらの結
果を表3に示す。
【0039】[水置換速度および外観] 被洗浄物とし
て、アルカリ洗浄後、純水でリンスしたCOVER GLASS
(18×18mm)を用意した。純水で濡れたCOVER GL
ASS を、実施例5の沸騰した蒸気相に浸漬させ、水置換
に要する時間を目視で測定した。その後、蒸気相から1
5mm/秒の引上げ速度でCOVER GLASSBを引上げながら
乾燥させ、外観(SEM観察)を評価した。実施例2、
比較例1〜8の各組成物についても、それぞれ同様に水
置換速度と外観の評価を行なった。それらの結果を表3
に示す。
【0040】[水混入による組成変化] 本発明の実施
例1の共組成物を100g秤りとり、200mlガラス
ビンに入れ、さらに10gの水を加え蓋をした。ガラス
ビンを振とう器で3分間振とう後、遠心分離機に3分間
かけた。組成物(上層)と水(下層)にきれいに分離し
た。上層をガスクロマトグラフィーにより組成比を求め
た。実施例2、比較例1〜8についても、それぞれ同様
に水分離による組成の変動を評価した。それらの結果を
表3に示す。
【0041】
【表3】 表3から明らかなように、実施例1および2は、乾燥速
度・水置換速度・乾燥品質が優れるとともに、水混入に
よる組成変化がほとんど無く、使用中の組成変化を極力
押さえることができる。
【0042】実施例1および比較例1 次に、実施例1と比較例1について、水分除去率の算出
および乾燥後の外観検査を行った。
【0043】実施例1の共沸組成物200gをトールビ
ーカーに人れ、加熱器を用いて蒸気相を形成させた。研
磨水洗後のガラスレンズを、この蒸気相に入れ水置換を
行った。その後、蒸気相から15mm/秒の引上げ速度
でレンズを引き上げながら乾燥させた。
【0044】水切り蒸気乾燥後のレンズに、下記の方法
で水分除去率を求めるとともに、乾燥後の状態(表面状
態や乾燥ジミの有無)を目視および走査型顕微鏡で観察
して乾燥後の外観検査を行った。それらの評価結果を表
4に示す。
【0045】水分除去率は、まず実施例1の共沸組成物
の蒸気で水切り乾燥後のレンズを脱水エタノ一ル中に移
して残留する水分を溶解させ、この水分をカールフィッ
シャー法で定量(Ag)し、一方実施例1による水切り
蒸気乾燥を行わないレンズの水分を同様に定量(Bg)
して、これらから下記の式に従って求めた。
【0046】
【数1】 また、本発明との比較例として、実施例1と同一の水切
り乾燥対象物(ガラスレンズ)について、IPAによる
水切り蒸気乾燥(比較例1)を行った。その後、実施例
1と同様に水分除去率の算出および乾燥後の外観検査を
行った。その結果を併せて表4に示す。実施例1は、1
00%水分が除去され、外観は目視、SEM観察共に良
好であった。
【0047】
【表4】 実施例1、比較例1、9 次に、実施例1と比較例1、9について、水含有率を調
べた。
【0048】本発明のヘキサメチルジシロキサンとte
rt−ペンチルアルコールの共沸組成物(実施例1)お
よびIPA100%(比較例1)、tert−ペンチル
アルコール100%(比較例9)の各成分を恒温室(2
0℃、60%RH)で、100g秤り取り200mlガ
ラスビンに入れ、さらに水を各成分の全重量に対して、
0.1から50重量%の割合範囲で添加した。このガラ
スビンを振とう器で1分間振とう後、10分間静置させ
各成分の水分含有量をガスクロマトグラフィーで測定し
た。その結果を図3に示す。
【0049】図3から明らかなように、実施例1の組成
物は水の添加割合が増加しても、水分含有率は、2.0
%以下で一定であり、IPAおよびtert−ペンチル
アルコール単体より水含有率は低く、水による影響は少
ないことがわかる。
【0050】実施例1および比較例1、2 さらに、実施例1と比較例1、2について、本発明の一
実施例による水切り蒸気乾燥装置を用いて、水分除去率
の算出および乾燥後の外観検査を行った。図1に構成を
示す装置を用意した。図1に示す水切り蒸気乾燥装置
は、実施例1からなる水切り蒸気乾燥剤1が収容され、
ヒータ2で実施例1の水切り蒸気乾燥剤1を昇温気化さ
せることで水切り蒸気乾燥剤1の蒸気1aを発生させる
水切り蒸気乾燥槽3を有する水切り蒸気乾燥工程を有し
ている。図1に示す乾燥装置では、実施例1からなる水
切り蒸気乾燥剤1の蒸気により、水置換および乾燥が行
われる。水置換および乾燥に用いられた蒸気1aの凝縮
液1bは、受皿4から配管4aによって比重分離機構5
に送られる。また、蒸気1aの揮散を防ぐために設けら
れた冷却管8で凝縮した凝縮液1cは配管6aによって
比重分離機構5に送られる。比重分離機構5に送られた
凝縮液1bおよび1cは水分が除去されて再生された
後、水切り蒸気乾燥槽3内に送られて蒸気1aとして利
用される。
【0051】上述した図1に示す水切り蒸気乾燥装置を
用いて、水切り乾燥対象物7であるクロムメッキ処理後
のガラスフィルタ(10枚/バスケット)の水洗および
水切り蒸気乾燥を100回連続して行った。100回目
の水切り乾燥品に対して、上述の方法で、水分除去率の
算出と乾燥後の外観検査を行った。それらの評価結果を
表5に示す。
【0052】また、本発明の比較例として、水切り蒸気
乾燥剤としてIPAを用いる以外は、実施例1と同様に
図1に示す水切り蒸気乾燥装置を用いて、実施例1と同
一のクロムメッキ処理後のガラスフィルタの水洗および
水切り蒸気乾燥を100回連続して行った(比較例
1)。同様に、水切り蒸気乾燥剤としてヘキサメチルジ
シロキサンとエタノールとの共沸組成物を用いる以外は
同様にして、クロムメッキ処理後のガラスフィルタの水
洗および水切り蒸気乾燥を100回連続して行った(比
較例2)。これらについても同様に、100回目の水切
り乾燥品に対して、実施例1と同様にして、水分除去率
の算出と乾燥後の外観検査を行った。それらの結果を併
せて表5に示す。
【0053】
【表5】 表5から明らかなように、本発明のヘキサメチルジシロ
キサンとtert−ペンチルアルコールの共沸組成物を
水切り蒸気乾燥組成物として用いた実施例1によれば、
100回の水切り蒸気乾燥においても水分除去率および
乾燥品質が共に優れていたのに対し、IPAを用いた比
較例1では、乾燥ジミの発生する乾燥品質の低下が認め
られた。これは、IPA中から水を除去することができ
ず、IPA中に水が蓄積したこと、さらにはIPAの蒸
発潜熱が高いことによるものと考えられる。また、ヘキ
サメチルジシロキサンとエタノールとの共沸組成物を用
いた比較例2では、乾燥品質が低下しているだけでな
く、水分除去率も低下している。
【0054】実施例3、4、5および比較例1 本発明の組成物である実施例3、4、5およびIPA1
00重量%(比較例1)を用いて、以下に示す条件で浸
漬による水切り性の評価をおこなった。
【0055】ミニチュアベアリング(ステンレス製)5
個を水に浸漬後、実施例7が500ml入ったステンレ
スの容器に1分間浸漬させ、超音波をかけることによっ
て水分を除去した。この後5mm/分の引上げ速度でミ
ニチュアベアリングを引き上げながら乾燥させた。この
浸漬による水切り乾燥を200回連続して行った。10
回おきに、沈降分離した水はドレンより除去した。20
0回目の水切り乾燥品に対して、前述の方法で水分除去
率を求めると共に、乾燥後の状態(表面状態や乾燥ジミ
の有無)を目視および走査型電干顕徽鏡で乾燥後の外観
検査をおこなった。実施例3、4、5、比較例1につい
ても、それぞれ同様に乾燥速度の秤価をおこなった。そ
れらの結果を表6に示す。
【0056】
【表6】 表6から明らかなように本発明のヘキサメチルジシロキ
サンとtert−ペンチルアルコールの共沸成分を含む
組成物(実施例3、4、5)によれば、200回の水切
り乾燥においても水分除去率および乾燥品質が共に優れ
ていたのに対しで、IPAを用いた比較例1では乾燥品
質が低下し、水分除去率も低下が認められた。これは、
実施例3、4、5では、沈降分離した水を定期的に除去
することにより良好な水切り性、乾燥性を維持できたと
考えられる。一方、IPAは、水を分離することができ
ず、IPA中に水が蓄積したことによるものと考えられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の洗浄装置の構成を模式的に
示す図。
【図2】アルコール類の炭素数と蒸発潜熱との関係を示
すグラフ。
【図3】水の添加量と水分含有率との関係を示すグラ
フ。
【符号の説明】 1…水切り蒸気乾燥剤、1a…蒸気、1b、1c…凝縮
液、2…ヒーター、3…水切り蒸気乾燥槽、4…受け
部、5…比重分離機構、6…冷却管、4a,6a…配
管、7…水切り蒸気乾燥対象物、8…キャニスター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山藤 茂夫 東京都港区六本木6丁目2番31号 東芝シ リコーン株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ヘキサメチルジシロキサンと、
    (b)蒸発潜熱が130cal/g以下で、水が30℃
    で6から50重量%溶解し、ヘキサメチルジシロキサン
    と混合したとき5から70重量%の共沸組成となる物質
    とから実質的になることを特徴とする共沸組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の共沸組成物において、 ヘキサメチルジシロキサンと第3級ペンチルアルコール
    とから実質的になることを特徴とする共沸組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の共沸組成物において、 有機溶剤、界面活性剤および/または安定化剤が添加さ
    れていることを特徴とする共沸組成物。
  4. 【請求項4】 (a)ヘキサメチルジシロキサンと、
    (b)蒸発潜熱が130cal/g以下で、水が30℃
    で6から50重量%溶解し、ヘキサメチルジシロキサン
    と混合したとき5から70重量%の共沸組成となる物質
    とから実質的になる共沸組成物からなることを特徴とす
    る水切り蒸気乾燥剤。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の水切り蒸気乾燥剤におい
    て、 ヘキサメチルジシロキサンと第3級ペンチルアルコール
    とから実質的になる共沸組成物からなることを特徴とす
    る水切り蒸気乾燥剤。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の水切り蒸気乾燥剤におい
    て、 前記共沸組成物は、前記ヘキサメチルジシロキサン61
    〜67重量部と、前記第3級ペンチルアルコール33〜
    39重量部とを含有することを特徴とする水切り蒸気乾
    燥剤。
  7. 【請求項7】 請求項4記載の水切り蒸気乾燥剤におい
    て、有機溶剤、界面活性剤および/または安定化剤が添
    加されていることを特徴とする水切り蒸気乾燥剤。
  8. 【請求項8】 (a)ヘキサメチルジシロキサンと、
    (b)蒸発潜熱が130cal/g以下で、水が30℃
    で6から50重量%溶解し、ヘキサメチルジシロキサン
    と混合したとき5から70重量%の共沸組成となる物質
    とから実質的になる共沸組成物からなることを特徴とす
    る水切り蒸気乾燥剤を用いた水切り蒸気乾燥洗浄方法。
  9. 【請求項9】 水切り蒸気乾燥剤を収容する上部開放の
    水切り蒸気乾燥槽と、前記水切り蒸気乾燥槽の上部に配
    置された水切り蒸気乾燥対象物の収容手段、前記収容手
    段の昇降手段、前記水切り蒸気乾燥槽内に設けられた前
    記水切り蒸気乾燥剤の凝縮液を受ける受け部、前記受け
    部からの凝縮液を比重分離して再生した水切り蒸気乾燥
    剤を前記水切り蒸気乾燥槽へ戻す比重分離機構、前記水
    切り蒸気乾燥槽、前記受け部および前記比重分離機構を
    接続する配管、および前記水切り蒸気乾燥槽に収容され
    た前記水切り蒸気乾燥剤を加熱する循環用のポンプを具
    備したヒーターとからなることを特徴とする水切り蒸気
    乾燥装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の水切り蒸気乾燥装置に
    おいて、 前記水切り蒸気乾燥剤が、(a)ヘキサメチルジシロキ
    サンと、(b)蒸発潜熱が130cal/g以下で、水
    が30℃で6から50重量%溶解し、5から70重量%
    の共沸組成とから実質的になる共沸組成物であることを
    特徴とする水切り蒸気乾燥装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の水切り蒸気乾燥装置
    において、 前記共沸組成物が、ヘキサメチルジシロキサンと第3級
    ペンチルアルコールとから実質的になることを特徴とす
    る水切り蒸気乾燥装置。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の水切り蒸気乾燥装置
    において、 前記共沸組成物は、前記ヘキサメチルジシロキサン61
    〜67重量部と、前記第3級ペンチルアルコール33〜
    39重量部とを含有することを特徴とする水切り蒸気乾
    燥装置。
  13. 【請求項13】 請求項10記載の水切り蒸気乾燥装置
    において、 前記水切り蒸気乾燥剤に、有機溶剤、界面活性剤および
    /または安定化剤が添加されていることを特徴とする水
    切り蒸気乾燥装置。
JP325297A 1997-01-10 1997-01-10 共沸組成物、これを用いた水切り蒸気乾燥剤、水切り蒸気乾燥方法および水切り蒸気乾燥装置 Withdrawn JPH10195080A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007091478A (ja) * 2005-09-26 2007-04-12 Hoya Corp 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法
JP2015092538A (ja) * 2013-09-30 2015-05-14 芝浦メカトロニクス株式会社 基板処理装置及び基板処理方法
JP2018164118A (ja) * 2013-09-30 2018-10-18 芝浦メカトロニクス株式会社 基板処理装置及び基板処理方法
JP2020093211A (ja) * 2018-12-12 2020-06-18 株式会社ワールド機工 密閉型洗浄装置

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