JPH1019101A - プーリユニット - Google Patents
プーリユニットInfo
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- JPH1019101A JPH1019101A JP19278296A JP19278296A JPH1019101A JP H1019101 A JPH1019101 A JP H1019101A JP 19278296 A JP19278296 A JP 19278296A JP 19278296 A JP19278296 A JP 19278296A JP H1019101 A JPH1019101 A JP H1019101A
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B61/00—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
- F02B61/04—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
- F02B61/045—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B67/00—Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for
- F02B67/04—Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for of mechanically-driven auxiliary apparatus
- F02B67/06—Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for of mechanically-driven auxiliary apparatus driven by means of chains, belts, or like endless members
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- Engineering & Computer Science (AREA)
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 プーリに溝加工を必要とせずにカバーの取付
けが行え、かつ軸受内への海水等の浸入防止と共に、軸
受内の封入グリースの飛散防止効果が得られるものとす
る。 【解決手段】 転がり軸受２の外輪３の外周にプーリ４
を設け、軸受内輪５Ａを兼用する軸５または内輪が取付
けられた軸を設ける。軸受２の内外輪間の空間Ｓおよび
軸５の端面を覆うカバー１６を設ける。このカバー１６
は、軸受外輪３の内径面に形成された溝１３に取付け
る。カバー１６の中心部には微小通気口付きのキャップ
１７を設ける。軸５の基端にはリング状の詰め物１８を
設けてカバー１６と反対側におけるプーリ４の内面との
間の隙間ｄ２を微小隙間とする。
けが行え、かつ軸受内への海水等の浸入防止と共に、軸
受内の封入グリースの飛散防止効果が得られるものとす
る。 【解決手段】 転がり軸受２の外輪３の外周にプーリ４
を設け、軸受内輪５Ａを兼用する軸５または内輪が取付
けられた軸を設ける。軸受２の内外輪間の空間Ｓおよび
軸５の端面を覆うカバー１６を設ける。このカバー１６
は、軸受外輪３の内径面に形成された溝１３に取付け
る。カバー１６の中心部には微小通気口付きのキャップ
１７を設ける。軸５の基端にはリング状の詰め物１８を
設けてカバー１６と反対側におけるプーリ４の内面との
間の隙間ｄ２を微小隙間とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、テンションプー
リ等に用いられるプーリユニット、例えば、船外機用エ
ンジンのカムシャフト駆動系に用いられるプーリユニッ
トに関する。
リ等に用いられるプーリユニット、例えば、船外機用エ
ンジンのカムシャフト駆動系に用いられるプーリユニッ
トに関する。
【０００２】
【従来の技術】船外機用エンジンでは、カムシャフトの
駆動手段として、車両用エンジンと同様にタイミングベ
ルト機構が一般に用いられており、このタイミングベル
トの張力の調整にテンションプーリが用いられる。船外
機用エンジンに用いられる場合、テンションプーリとな
るプーリユニットは縦型で使用され、軸受内に海水等が
浸入する環境下におかれる。そのため、従来、軸受を覆
うカバーをプーリに装着したものが提案されている。
駆動手段として、車両用エンジンと同様にタイミングベ
ルト機構が一般に用いられており、このタイミングベル
トの張力の調整にテンションプーリが用いられる。船外
機用エンジンに用いられる場合、テンションプーリとな
るプーリユニットは縦型で使用され、軸受内に海水等が
浸入する環境下におかれる。そのため、従来、軸受を覆
うカバーをプーリに装着したものが提案されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のこの種
のカバーは次の〜の各課題がある。 プーリにカバーを装着するものであるため、プーリに
カバー装着用の溝加工が必要であり、そのため製造工程
が増える。 前記カバーはいずれもプーリに取付けられて軸受を広
範囲に覆うものであるため、軸受内に封入したグリース
の飛散を防止して軸受内に戻す作用は得られない。その
ため、グリース補給のための保守作業を頻繁に行うこと
が必要となる。両面シール付きの軸受を用いれば、グリ
ースの飛散防止効果は得られるが、シールとカバーとを
二重に設けることになるため、構造が複雑でコスト高に
なる。 プーリ内にカバー装着面と反対側から水が浸入し、性
能低下の原因となることがある。 カバーは軸受を密封するものであるため、カバー装着
時に軸受の内圧が上がり、装着が難しくなることがあ
る。また、軸受内のシールに悪影響を及ぼすことがあ
る。
のカバーは次の〜の各課題がある。 プーリにカバーを装着するものであるため、プーリに
カバー装着用の溝加工が必要であり、そのため製造工程
が増える。 前記カバーはいずれもプーリに取付けられて軸受を広
範囲に覆うものであるため、軸受内に封入したグリース
の飛散を防止して軸受内に戻す作用は得られない。その
ため、グリース補給のための保守作業を頻繁に行うこと
が必要となる。両面シール付きの軸受を用いれば、グリ
ースの飛散防止効果は得られるが、シールとカバーとを
二重に設けることになるため、構造が複雑でコスト高に
なる。 プーリ内にカバー装着面と反対側から水が浸入し、性
能低下の原因となることがある。 カバーは軸受を密封するものであるため、カバー装着
時に軸受の内圧が上がり、装着が難しくなることがあ
る。また、軸受内のシールに悪影響を及ぼすことがあ
る。
【０００４】この発明は上記の課題を解消するものであ
り、プーリに溝加工を必要とせずにカバーの取付けを行
える簡単な構成のプーリユニットを提供することであ
る。この発明の他の目的は、軸受内への水等の浸入防止
と共に、軸受内の封入グリースの飛散防止効果が得ら
れ、かつ製造が簡単なプーリユニットを提供することを
目的とする。この発明のさらに他の目的は、プーリ内に
カバー装着面と反対側から水が浸入することを防止でき
る簡単な構成のプーリユニットを提供することである。
この発明のさらに他の目的は、カバー装着時の内圧の上
昇を抑制してカバーの装着を容易にすることである。
り、プーリに溝加工を必要とせずにカバーの取付けを行
える簡単な構成のプーリユニットを提供することであ
る。この発明の他の目的は、軸受内への水等の浸入防止
と共に、軸受内の封入グリースの飛散防止効果が得ら
れ、かつ製造が簡単なプーリユニットを提供することを
目的とする。この発明のさらに他の目的は、プーリ内に
カバー装着面と反対側から水が浸入することを防止でき
る簡単な構成のプーリユニットを提供することである。
この発明のさらに他の目的は、カバー装着時の内圧の上
昇を抑制してカバーの装着を容易にすることである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】この発明のプーリユニッ
トは、転がり軸受の外輪の外周にプーリを設け、前記軸
受の内輪を兼用する軸または内輪が取付けられた軸を設
けたプーリユニットにおいて、軸受の内外輪間の空間お
よび前記軸の端面を覆うカバーを設け、このカバーを、
軸受外輪の内径面に形成された溝に外周縁を嵌合させて
取付けるようにしたものである。このように、カバーを
軸受外輪の内径面に形成された溝に取付けるようにする
ことで、前記カバー取付用の溝として、通常のシール付
き軸受におけるシール溝を利用できる。そのため、カバ
ー取付用の特別な加工をプーリや軸受に施すことなく、
カバーの取付が行え、量産性に優れる。上記構成におい
て、カバーの内面と内輪の幅面における外周縁との間に
生じる隙間を微小隙間としても良い。これにより、前記
カバーで軸受内が密封され、軸受内の封入グリースの飛
散防止効果が得られる。そのため、グリース補給の間隔
を長くすることができ、保守の手間が省ける。しかも、
カバーがプーリ内への水の浸入防止と軸受のグリース飛
散防止とを兼用するため、別々にカバーとシールを設け
る場合に比べて構造が簡単で低コストで済む。
トは、転がり軸受の外輪の外周にプーリを設け、前記軸
受の内輪を兼用する軸または内輪が取付けられた軸を設
けたプーリユニットにおいて、軸受の内外輪間の空間お
よび前記軸の端面を覆うカバーを設け、このカバーを、
軸受外輪の内径面に形成された溝に外周縁を嵌合させて
取付けるようにしたものである。このように、カバーを
軸受外輪の内径面に形成された溝に取付けるようにする
ことで、前記カバー取付用の溝として、通常のシール付
き軸受におけるシール溝を利用できる。そのため、カバ
ー取付用の特別な加工をプーリや軸受に施すことなく、
カバーの取付が行え、量産性に優れる。上記構成におい
て、カバーの内面と内輪の幅面における外周縁との間に
生じる隙間を微小隙間としても良い。これにより、前記
カバーで軸受内が密封され、軸受内の封入グリースの飛
散防止効果が得られる。そのため、グリース補給の間隔
を長くすることができ、保守の手間が省ける。しかも、
カバーがプーリ内への水の浸入防止と軸受のグリース飛
散防止とを兼用するため、別々にカバーとシールを設け
る場合に比べて構造が簡単で低コストで済む。
【０００６】これらの構成のプーリユニットにおいて、
前記カバーで覆う軸受幅面と反対側の軸受幅面付近で内
外輪間の空間を覆う環状のシールを設けても良い。この
シールは軸受外輪の内径面に形成されたシール溝に嵌合
させて取付け、前記シール溝と前記カバー取付溝とを互
いに幅方向に対称な断面形状とする。このようにシール
溝とカバー取付溝とを対称形状とすることで、前記のよ
うにシール溝をカバー取付溝に兼用させることが一層容
易となり、また軸受外輪の両面の方向性が無くなって組
立作業が簡単となる。また、これらの構成において、前
記プーリを軸受外輪よりも幅方向に広がったものとし、
前記カバーと反対側で、前記プーリの広がり部分の内径
面に微小隙間を介して近接するリング状の詰め物を前記
軸に取付けても良い。これにより、プーリ内にカバーと
反対側から水等が浸入することが防止される。さらに、
これらの構成において、カバーの中心部に、カバー本体
と別体のゴム状弾性体からなるキャップを設け、このキ
ャップが外側へ膨らみ状態に弾性変形することによって
開き状態となる微小通気口を前記キャップに設けても良
い。このように微小通気口付きのキャップを設けた場
合、カバーの装着作業時に密封状態となった後もカバー
の装着作業が進められることにより軸受の内圧が上昇し
ても、前記微小通気口から空気が逃げることができ、無
理な内圧の上昇が抑えられる。そのため、カバーの装着
が内圧で妨げられることが緩和され、またカバーと反対
側のシールに内圧の上昇による位置ずれ等の悪影響を及
ぼすことが防止される。
前記カバーで覆う軸受幅面と反対側の軸受幅面付近で内
外輪間の空間を覆う環状のシールを設けても良い。この
シールは軸受外輪の内径面に形成されたシール溝に嵌合
させて取付け、前記シール溝と前記カバー取付溝とを互
いに幅方向に対称な断面形状とする。このようにシール
溝とカバー取付溝とを対称形状とすることで、前記のよ
うにシール溝をカバー取付溝に兼用させることが一層容
易となり、また軸受外輪の両面の方向性が無くなって組
立作業が簡単となる。また、これらの構成において、前
記プーリを軸受外輪よりも幅方向に広がったものとし、
前記カバーと反対側で、前記プーリの広がり部分の内径
面に微小隙間を介して近接するリング状の詰め物を前記
軸に取付けても良い。これにより、プーリ内にカバーと
反対側から水等が浸入することが防止される。さらに、
これらの構成において、カバーの中心部に、カバー本体
と別体のゴム状弾性体からなるキャップを設け、このキ
ャップが外側へ膨らみ状態に弾性変形することによって
開き状態となる微小通気口を前記キャップに設けても良
い。このように微小通気口付きのキャップを設けた場
合、カバーの装着作業時に密封状態となった後もカバー
の装着作業が進められることにより軸受の内圧が上昇し
ても、前記微小通気口から空気が逃げることができ、無
理な内圧の上昇が抑えられる。そのため、カバーの装着
が内圧で妨げられることが緩和され、またカバーと反対
側のシールに内圧の上昇による位置ずれ等の悪影響を及
ぼすことが防止される。
【０００７】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を図１ない
し図４と共に説明する。このプーリユニット１は、転が
り軸受２の外輪３の外周にプーリ４を設け、内輪５Ａを
兼用する軸５を設けた形式のものである。軸５は、先端
近傍部分の外径面に軌道溝６を形成すると共に、その基
端側に並べてシール接触溝１９を形成してあり、これら
軌道溝６およびシール接触溝１９の形成された付近の部
分が軸受２の内輪５Ａとなる。軸５の基端は、小径軸部
５ｂを突設して段付軸状としてあり、小径軸部５ｂをプ
ーリ取付板７の座繰り付きのプーリ軸穴８に嵌合させて
先端を加締ることにより、軸５をプーリ取付板７に取付
けてある。プーリ取付板７は、基端が取付溝９の形成に
よって二叉状とされている。
し図４と共に説明する。このプーリユニット１は、転が
り軸受２の外輪３の外周にプーリ４を設け、内輪５Ａを
兼用する軸５を設けた形式のものである。軸５は、先端
近傍部分の外径面に軌道溝６を形成すると共に、その基
端側に並べてシール接触溝１９を形成してあり、これら
軌道溝６およびシール接触溝１９の形成された付近の部
分が軸受２の内輪５Ａとなる。軸５の基端は、小径軸部
５ｂを突設して段付軸状としてあり、小径軸部５ｂをプ
ーリ取付板７の座繰り付きのプーリ軸穴８に嵌合させて
先端を加締ることにより、軸５をプーリ取付板７に取付
けてある。プーリ取付板７は、基端が取付溝９の形成に
よって二叉状とされている。
【０００８】プーリ４は、金属材料または樹脂材料から
なり、軸受外輪３よりも両側に広がる幅を有していて、
中央の内側へ突出した厚肉部分で軸受外輪３の外径面に
圧入により取付けられている。軸受２は、片側シール付
きの深溝玉軸受からなり、櫛状の保持器１０に保持され
た転動体であるボール１１を、内輪５Ａの軌道溝６と外
輪３の軌道溝１２の間に介在させてある。
なり、軸受外輪３よりも両側に広がる幅を有していて、
中央の内側へ突出した厚肉部分で軸受外輪３の外径面に
圧入により取付けられている。軸受２は、片側シール付
きの深溝玉軸受からなり、櫛状の保持器１０に保持され
た転動体であるボール１１を、内輪５Ａの軌道溝６と外
輪３の軌道溝１２の間に介在させてある。
【０００９】外輪３の内径面には、軌道溝１２に対して
軸５の先端側および基端側にカバー取付用の溝１３およ
びシール溝１４が各々形成してあり、シール溝１４に環
状のシール１５を外径縁で嵌合させて取付けてある。シ
ール１５は、芯金にゴムまたは合成樹脂の弾性体を一体
化させた弾性接触シールであり、その内径縁のリップ部
を内輪５Ａのシール接触溝１９に接触させてある。シー
ル溝１４およびカバー取付用溝１３は、互いに同じ断面
形状の円周溝であり、外輪３は軸方向に沿う断面形状を
左右対称形状としてある。外輪３のカバー取付用の溝１
３には、円板状のカバー１６をその外周縁で嵌合させて
取付け、カバー１６で軸受２の内外輪５Ａ，３間の空間
および軸５の端面５ｃを覆っている。軸５の端面５ｃ
は、外輪２の幅面と同程度の軸方向位置か、または若干
引っ込んだ軸方向位置としてある。
軸５の先端側および基端側にカバー取付用の溝１３およ
びシール溝１４が各々形成してあり、シール溝１４に環
状のシール１５を外径縁で嵌合させて取付けてある。シ
ール１５は、芯金にゴムまたは合成樹脂の弾性体を一体
化させた弾性接触シールであり、その内径縁のリップ部
を内輪５Ａのシール接触溝１９に接触させてある。シー
ル溝１４およびカバー取付用溝１３は、互いに同じ断面
形状の円周溝であり、外輪３は軸方向に沿う断面形状を
左右対称形状としてある。外輪３のカバー取付用の溝１
３には、円板状のカバー１６をその外周縁で嵌合させて
取付け、カバー１６で軸受２の内外輪５Ａ，３間の空間
および軸５の端面５ｃを覆っている。軸５の端面５ｃ
は、外輪２の幅面と同程度の軸方向位置か、または若干
引っ込んだ軸方向位置としてある。
【００１０】カバー１６は、リング状のカバー本体１６
Ａの中心に別体のキャップ１７を取付けたものである。
カバー本体１６Ａは、図２に拡大して示すように、芯金
１６Ａａとゴムまたは合成樹脂等のゴム状弾性体１６Ａ
ｂとを重なり状態に一体成形したものであり、外周部が
平板状となり、傾斜部を介して平板状の内周部に続く外
側へ凸となる断面形状とされている。カバー１６は、こ
の外周平板部と傾斜部との境界付近で、内輪５Ａの幅面
の外周縁ａ、換言すれば軸５の端面の外周縁に微小隙間
ｄ１を介して近接し、軸受２の内外輪５Ａ，３間の隙間
Ｓを略密封状態としている。キャップ１７は、全体がゴ
ムまたは合成樹脂等のゴム状弾性体からなり、外側へ膨
らむことで開口状態となる切欠または穴からなる微小通
気口（図示せず）が１個または複数個形成されている。
キャップ１７は、その外周縁に形成した厚肉部の切欠溝
でカバー本体１６Ａの内周縁に嵌合して取付けられてい
る。
Ａの中心に別体のキャップ１７を取付けたものである。
カバー本体１６Ａは、図２に拡大して示すように、芯金
１６Ａａとゴムまたは合成樹脂等のゴム状弾性体１６Ａ
ｂとを重なり状態に一体成形したものであり、外周部が
平板状となり、傾斜部を介して平板状の内周部に続く外
側へ凸となる断面形状とされている。カバー１６は、こ
の外周平板部と傾斜部との境界付近で、内輪５Ａの幅面
の外周縁ａ、換言すれば軸５の端面の外周縁に微小隙間
ｄ１を介して近接し、軸受２の内外輪５Ａ，３間の隙間
Ｓを略密封状態としている。キャップ１７は、全体がゴ
ムまたは合成樹脂等のゴム状弾性体からなり、外側へ膨
らむことで開口状態となる切欠または穴からなる微小通
気口（図示せず）が１個または複数個形成されている。
キャップ１７は、その外周縁に形成した厚肉部の切欠溝
でカバー本体１６Ａの内周縁に嵌合して取付けられてい
る。
【００１１】図１に示すように、軸５の基端の外周には
リング状の詰め物１８が圧入によって取付けてある。詰
め物１８は、プーリ取付板７側の側面が開いた溝形断面
のものであり、プーリ取付板７に接して取付けられてプ
ーリ４の広がり部４ａ内に遊嵌し、広がり部４ａの内径
面に微小隙間ｄ２を介して近接している。詰め物１８の
材質は、鉄等の金属、または合成樹脂等とされる。
リング状の詰め物１８が圧入によって取付けてある。詰
め物１８は、プーリ取付板７側の側面が開いた溝形断面
のものであり、プーリ取付板７に接して取付けられてプ
ーリ４の広がり部４ａ内に遊嵌し、広がり部４ａの内径
面に微小隙間ｄ２を介して近接している。詰め物１８の
材質は、鉄等の金属、または合成樹脂等とされる。
【００１２】図３，図４は、このプーリユニット１を用
いた船外機エンジンの一例を示す。エンジン２０は、カ
バー２１で覆われていて、下方に延びるドライブ軸ケー
シング２２が接続してあり、その下端にスクリュー（図
示せず）が設けてある。エンジン２０はドライブ軸ケー
シング２２に設けられたブラケット２３を介し、船体の
船尾部２４に起倒回動可能に取付けられている。エンジ
ン２０の上面にはフライホイール２５の取付けられたク
ランクシャフト２６と、カムシャフト２７とが突出して
おり、クランクシャフト２６およびカムシャフト２７に
取付けられたクランクシャフトプーリ２８とカムシャフ
トプーリ２９との間に、タイミングベルト等のベルト３
０が掛装してある。このベルト３０の経路の途中に、こ
のプーリユニット１におけるプーリ４を、テンションプ
ーリとして押し付け状態に設けてある。プーリユニット
１は、その取付板７（図１）を取付溝９に挿通されたボ
ルト（図示せず）でエンジン２０のケーシングに取付け
ることにより、テンション調整のための位置または角度
調整を可能としてある。なお、エンジンカバー２１に
は、プーリユニット１およびベルト３０等で構成される
カムシャフト駆動機構を収容した部分の近傍に、給気口
（図示せず）が設けてある。
いた船外機エンジンの一例を示す。エンジン２０は、カ
バー２１で覆われていて、下方に延びるドライブ軸ケー
シング２２が接続してあり、その下端にスクリュー（図
示せず）が設けてある。エンジン２０はドライブ軸ケー
シング２２に設けられたブラケット２３を介し、船体の
船尾部２４に起倒回動可能に取付けられている。エンジ
ン２０の上面にはフライホイール２５の取付けられたク
ランクシャフト２６と、カムシャフト２７とが突出して
おり、クランクシャフト２６およびカムシャフト２７に
取付けられたクランクシャフトプーリ２８とカムシャフ
トプーリ２９との間に、タイミングベルト等のベルト３
０が掛装してある。このベルト３０の経路の途中に、こ
のプーリユニット１におけるプーリ４を、テンションプ
ーリとして押し付け状態に設けてある。プーリユニット
１は、その取付板７（図１）を取付溝９に挿通されたボ
ルト（図示せず）でエンジン２０のケーシングに取付け
ることにより、テンション調整のための位置または角度
調整を可能としてある。なお、エンジンカバー２１に
は、プーリユニット１およびベルト３０等で構成される
カムシャフト駆動機構を収容した部分の近傍に、給気口
（図示せず）が設けてある。
【００１３】この構成のプーリユニット１によると、カ
バー１６は軸受２内の空間Ｓを蓋し、軸５の内輪５Ａと
なる部分に微小隙間ｄ１を介して近接するため、ラビリ
ンス効果等によって運転中に軸受内のグリースが飛散す
ることが防止される。そのためグリース補給の間隔を長
くすることができ、保守の手間が省ける。しかも、カバ
ー１６がプーリ４内への水の浸入防止と軸受２のグリー
ス飛散防止とを兼用するため、別々にカバーとシールを
設ける場合に比べて構造が簡単となり、低コストで済
む。また、カバー１６は、外輪３の内径面に形成された
溝１３に取付けるため、カバー取付用の溝１３として、
通常のシール付き軸受におけるシール溝を利用できる。
そのため、特別な溝加工をプーリ４や軸受外輪３に施す
ことなく、カバー１６の取付が行え、量産性に優れる。
軸受２のカバー１６と反対側のシール１５は、海水等が
プーリ４の裏側から軸受２内に進入することを防止し、
かつ軸受内部のグリースの飛散を防止する。この場合
に、軸５にリング状の詰め物１８を取付け、プーリ４の
広がり部分４ａの内側の隙間を微小隙間ｄ２としてある
ため、この部分でもラビリンスシール効果が得られ、プ
ーリ４内にカバー１６と反対側から水等が浸入すること
が防止される。また、カバー１６は、中心部にゴム状弾
性体からなるキャップ１７を設け、これに微小通気口
（図示せず）を設けてあるため、カバー１６の装着作業
時にその内側空間が密封状態となった後もカバー１６の
装着作業が進められることにより軸受２の内圧が上昇し
ても、前記微小通気穴から空気が逃げることができ、無
理な内圧の上昇が抑えられる。そのため、カバー１６の
装着が内圧で妨げられることが緩和されて装着作業が行
い易く、またカバー１６と反対側のシール１５に内圧の
上昇による位置ずれ等の悪影響を及ぼすことが防止され
る。
バー１６は軸受２内の空間Ｓを蓋し、軸５の内輪５Ａと
なる部分に微小隙間ｄ１を介して近接するため、ラビリ
ンス効果等によって運転中に軸受内のグリースが飛散す
ることが防止される。そのためグリース補給の間隔を長
くすることができ、保守の手間が省ける。しかも、カバ
ー１６がプーリ４内への水の浸入防止と軸受２のグリー
ス飛散防止とを兼用するため、別々にカバーとシールを
設ける場合に比べて構造が簡単となり、低コストで済
む。また、カバー１６は、外輪３の内径面に形成された
溝１３に取付けるため、カバー取付用の溝１３として、
通常のシール付き軸受におけるシール溝を利用できる。
そのため、特別な溝加工をプーリ４や軸受外輪３に施す
ことなく、カバー１６の取付が行え、量産性に優れる。
軸受２のカバー１６と反対側のシール１５は、海水等が
プーリ４の裏側から軸受２内に進入することを防止し、
かつ軸受内部のグリースの飛散を防止する。この場合
に、軸５にリング状の詰め物１８を取付け、プーリ４の
広がり部分４ａの内側の隙間を微小隙間ｄ２としてある
ため、この部分でもラビリンスシール効果が得られ、プ
ーリ４内にカバー１６と反対側から水等が浸入すること
が防止される。また、カバー１６は、中心部にゴム状弾
性体からなるキャップ１７を設け、これに微小通気口
（図示せず）を設けてあるため、カバー１６の装着作業
時にその内側空間が密封状態となった後もカバー１６の
装着作業が進められることにより軸受２の内圧が上昇し
ても、前記微小通気穴から空気が逃げることができ、無
理な内圧の上昇が抑えられる。そのため、カバー１６の
装着が内圧で妨げられることが緩和されて装着作業が行
い易く、またカバー１６と反対側のシール１５に内圧の
上昇による位置ずれ等の悪影響を及ぼすことが防止され
る。
【００１４】なお、前記実施形態では軸５として内輪５
Ａを兼用するものを使用したが、軸に別体の内輪を取付
けるようにしても良い。また、プーリ４は、軸受２の外
輪３と同材質で一体に削り出しや成形等で形成したもの
であっても良い。
Ａを兼用するものを使用したが、軸に別体の内輪を取付
けるようにしても良い。また、プーリ４は、軸受２の外
輪３と同材質で一体に削り出しや成形等で形成したもの
であっても良い。
【００１５】
【発明の効果】この発明のプーリユニットは、内外輪間
の空間および軸の端面を覆うカバーを、軸受外輪の内径
面に形成された溝に外周縁を嵌合させて取付けたもので
あるため、プーリに溝加工を必要とせずにカバーの取付
けが行え、またシール溝をカバーの取付用溝に兼用でき
て量産性にも優れる。上記構成において、カバーの内面
と軸受内輪の幅面における外周縁との間に生じる隙間を
微小隙間とした場合は、軸受内への水等の浸入防止と共
に、軸受内の封入グリースの飛散防止効果が得られ、し
かも両効果がカバーで兼用できて簡単な構成で済む。カ
バーと反対側にシールを設け、シール溝とカバー取付用
の溝とを互いに幅方向に対称な断面形状とした場合は、
シール溝をカバー取付溝に兼用させることが一層容易と
なり、また軸受外輪の両面の方向性が無くなって組立作
業が簡単となる。プーリを軸受外輪よりも幅方向に広が
ったものとし、カバーと反対側でプーリの広がり部分の
内径面に微小隙間を介して近接するリング状の詰め物を
軸に取付けた場合は、プーリ内にカバーと反対側から水
等が浸入することが簡単な構成で防止できる。カバーの
中心部に別体のキャップを設け、このキャップに微小通
気口を設けた場合は、カバー装着時の軸受の内圧上昇が
緩和され、カバーの取付が容易になると共に、内圧上昇
によってシールに悪影響を及ぼすことが防止できる。
の空間および軸の端面を覆うカバーを、軸受外輪の内径
面に形成された溝に外周縁を嵌合させて取付けたもので
あるため、プーリに溝加工を必要とせずにカバーの取付
けが行え、またシール溝をカバーの取付用溝に兼用でき
て量産性にも優れる。上記構成において、カバーの内面
と軸受内輪の幅面における外周縁との間に生じる隙間を
微小隙間とした場合は、軸受内への水等の浸入防止と共
に、軸受内の封入グリースの飛散防止効果が得られ、し
かも両効果がカバーで兼用できて簡単な構成で済む。カ
バーと反対側にシールを設け、シール溝とカバー取付用
の溝とを互いに幅方向に対称な断面形状とした場合は、
シール溝をカバー取付溝に兼用させることが一層容易と
なり、また軸受外輪の両面の方向性が無くなって組立作
業が簡単となる。プーリを軸受外輪よりも幅方向に広が
ったものとし、カバーと反対側でプーリの広がり部分の
内径面に微小隙間を介して近接するリング状の詰め物を
軸に取付けた場合は、プーリ内にカバーと反対側から水
等が浸入することが簡単な構成で防止できる。カバーの
中心部に別体のキャップを設け、このキャップに微小通
気口を設けた場合は、カバー装着時の軸受の内圧上昇が
緩和され、カバーの取付が容易になると共に、内圧上昇
によってシールに悪影響を及ぼすことが防止できる。
【図１】この発明の一実施形態の断面図である。
【図２】図１の部分拡大断面図である。
【図３】同プーリユニットを使用した船外機エンジンの
概略側面図である。
概略側面図である。
【図４】そのプーリユニットを使用したカムシャフト駆
動機構の模式平面図である。
動機構の模式平面図である。
１…プーリユニット ２…軸受 ３…外輪 ４…プーリ ５…軸 ５Ａ…内輪 ７…プーリ取付板 １３…カバー取付用の溝 １４…シール溝 １５…シール １６…カバー １７…キャップ １８…詰め物 ｄ１，ｄ２…微小隙間 Ｓ…空間
Claims (5)
- 【請求項１】 転がり軸受の外輪の外周にプーリを設
け、前記軸受の内輪を兼用する軸または内輪が取付けら
れた軸を設けたプーリユニットにおいて、前記軸受の内
外輪間の空間および前記軸の端面を覆うカバーを設け、
このカバーは軸受外輪の内径面に形成された溝に外周縁
を嵌合させて取付けたプーリユニット。 - 【請求項２】 前記カバーの内面と前記内輪の幅面にお
ける外周縁との間に生じる隙間を微小隙間とした請求項
１記載のプーリユニット。 - 【請求項３】 前記カバーで覆う軸受幅面と反対側の軸
受幅面付近で内外輪間の空間を覆う環状のシールを設
け、このシールは軸受外輪の内径面に形成されたシール
溝に嵌合させて取付け、前記シール溝と前記カバー取付
用の溝とを互いに幅方向に対称な断面形状とした請求項
１または請求項２記載のプーリユニット。 - 【請求項４】 前記プーリを軸受外輪よりも幅方向に広
がったものとし、前記カバーと反対側で、前記プーリの
広がり部分の内径面に微小隙間を介して近接するリング
状の詰め物を前記軸に取付けた請求項１ないし請求項４
のいずかに記載のプーリユニット。 - 【請求項５】 前記カバーの中心部に、カバー本体と別
体のゴム状弾性体からなるキャップを設け、このキャッ
プが外側へ膨らみ状態に弾性変形することによって開き
状態となる微小通気口を前記キャップに設けた請求項１
ないし請求項４のいずれかに記載のプーリユニット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19278296A JPH1019101A (ja) | 1996-07-02 | 1996-07-02 | プーリユニット |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19278296A JPH1019101A (ja) | 1996-07-02 | 1996-07-02 | プーリユニット |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1019101A true JPH1019101A (ja) | 1998-01-23 |
Family
ID=16296918
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19278296A Pending JPH1019101A (ja) | 1996-07-02 | 1996-07-02 | プーリユニット |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1019101A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003262232A (ja) * | 2002-03-08 | 2003-09-19 | Yamada Seisakusho Co Ltd | ウォーターポンプ軸受シール装置 |
| WO2005019696A1 (de) * | 2003-07-24 | 2005-03-03 | Ina-Schaeffler Kg | Abdichtung für ein wälzlager |
| JP2009036283A (ja) * | 2007-08-01 | 2009-02-19 | Nsk Ltd | 転がり軸受 |
-
1996
- 1996-07-02 JP JP19278296A patent/JPH1019101A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003262232A (ja) * | 2002-03-08 | 2003-09-19 | Yamada Seisakusho Co Ltd | ウォーターポンプ軸受シール装置 |
| WO2005019696A1 (de) * | 2003-07-24 | 2005-03-03 | Ina-Schaeffler Kg | Abdichtung für ein wälzlager |
| US7435005B2 (en) | 2003-07-24 | 2008-10-14 | Schaeffler Kg | Seal for an antifriction bearing |
| JP2009036283A (ja) * | 2007-08-01 | 2009-02-19 | Nsk Ltd | 転がり軸受 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060221 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20060411 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060608 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20060815 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |