JPH08135668A - 密封板付転がり軸受 - Google Patents

密封板付転がり軸受

Info

Publication number
JPH08135668A
JPH08135668A JP6279219A JP27921994A JPH08135668A JP H08135668 A JPH08135668 A JP H08135668A JP 6279219 A JP6279219 A JP 6279219A JP 27921994 A JP27921994 A JP 27921994A JP H08135668 A JPH08135668 A JP H08135668A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealing plate
main plate
locking
outer peripheral
groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6279219A
Other languages
English (en)
Inventor
Mamoru Aoki
護 青木
Hironori Suzuki
弘典 鈴木
Shigeki Maehara
茂樹 前原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP6279219A priority Critical patent/JPH08135668A/ja
Priority to US08/557,236 priority patent/US5697711A/en
Priority to GB9523248A priority patent/GB2295425B/en
Publication of JPH08135668A publication Critical patent/JPH08135668A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/76Sealings of ball or roller bearings
    • F16C33/78Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
    • F16C33/784Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race
    • F16C33/7843Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a single annular sealing disc
    • F16C33/7846Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a single annular sealing disc with a gap between the annular disc and the inner race
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/76Sealings of ball or roller bearings
    • F16C33/78Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
    • F16C33/7816Details of the sealing or parts thereof, e.g. geometry, material
    • F16C33/783Details of the sealing or parts thereof, e.g. geometry, material of the mounting region

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)
  • Sealing Of Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 密封板8aの変形を防止して、シール性の高
い構造を得る。 【構成】 合成樹脂製で円輪状の密封板8aの外周縁部
に係止部11aを形成し、この係止部11aを外輪5内
周面の係止凹溝9に係合させる。係止部11aを構成す
る溝12の底面13の位置は、主板部10の両側面の間
位置にする。又、係止部11aに加わる圧縮応力を合成
樹脂のクリープ限界以下にすべく、各部の寸法並びに形
状を規制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係る密封板付転がり軸
受は、例えば複写機等の事務機、テープレコーダ等の音
響機器、VTR等の映像機器等の比較的小型の機械の回
転軸支持部分を構成する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】各種機械の回転支持部分に転がり軸受が
使用されている。又、小型機械の回転軸支持部分を構成
する転がり軸受の潤滑は、内部に封入したグリースによ
り行なっている。従って、小型機械の回転支持部分を構
成する転がり軸受には、上記グリースの漏洩を防止する
と共に、塵芥等が内部に入り込むのを防止する為の密封
板を設ける必要がある。密封板の材質としては金属の
他、合成樹脂、合成ゴム等の弾性材が、装着作業が容易
で良好なシール性能を得られる事から、近年広く使用さ
れている。特に、合成樹脂製の密封板は、コスト並びに
耐久性の面から好ましく利用されている。
【0003】合成樹脂製の密封板を設けた密封板付転が
り軸受として従来から、例えば実開昭62−14962
2号公報に記載されたものが知られている。図7〜9
は、この公報に記載された密封板付転がり軸受を示して
いる。転がり軸受本体1は、外周面中央部に内輪軌道2
を形成した内輪3と、内周面中央部に外輪軌道4を形成
した外輪5と、上記内輪軌道2と外輪軌道4との間に転
動自在に設けられた複数の転動体(玉)6とから成る。
これら複数の転動体6は保持器7により、円周方向に亙
って互いに間隔をあけた状態で、転動自在に保持されて
いる。
【0004】この様な転がり軸受本体1に密封板8、8
を装着すべく、上記外輪5の内周面両端部には、断面V
字形の係止凹溝9、9を、全周に亙って形成している。
又、上記各密封板8、8は、合成樹脂により全体を円輪
状に造られている。これら各密封板8、8は、円輪状の
主板部10の外周縁に、断面がV字形で直径方向に亙り
弾性変形自在な係止部11を形成して成る。この様な密
封板8、8を上記転がり軸受本体1に装着して密封板付
転がり軸受を構成するには、図9の(A)(B)(C)
に示す順番で、上記係止部11を上記係止凹溝9、9に
押し込む。各密封板8、8の係止部11、11を各係止
凹溝9、9に押し込んだ後は、これら各係止部11、1
1がこれら各係止凹溝9、9の内側で突っ張り、上記各
密封板8、8の外周縁部を、上記外輪5の内周面両端部
に支持する。又、この状態で上記各密封板8、8の主板
部10、10の内周縁は、上記内輪3の両端部外周面に
近接する。この結果、上記内輪3の外周面と外輪5の内
周面との間で、上記複数の転動体6を設置した部分の両
端開口が塞がれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の様に
構成される従来の密封板付転がり軸受ユニットは、次の
の様な解決すべき点があった。
【0006】 密封板8、8の内周縁が内輪3の外周
面から外れる方向に、これら各密封板8、8が図10に
誇張して鎖線で示す様に弾性変形し易い。そして、この
様に密封板8、8が弾性変形した状態では、これら各密
封板8、8の内周縁と上記内輪3の外周面との間に大き
な隙間が形成され、シール性能が低下する。
【0007】この様なシール性能の低下に結び付く、密
封板8、8の弾性変形が発生する理由は、次の通りであ
る。係止部11を直径方向に亙り弾性変形させて、この
係止部11を外輪5内周面の係止凹溝9に係止した状態
では、各係止部11には直径方向内側に向いた弾力が加
わる。この弾力は、上記係止部11から主板部10に加
わるが、図7〜9に示した従来構造の場合には、この弾
力が各密封板8、8の主板部10、10から軸方向(図
7〜9の上下方向)に外れた位置に加わる。この為、こ
の弾力に基づいて上記各主板部10、10が、図10に
鎖線で示す様に弾性変形し易くなる。
【0008】 上記各密封板8、8を構成する合成樹
脂のクリープにより、上記係止部11と係止凹溝9との
係合部にがたつきが発生し易い。即ち、密封板付転がり
軸受は、しばしば高温に曝される場合があるが、温度上
昇に伴う合成樹脂製の密封板8の熱膨張量は、軸受鋼製
の外輪5の熱膨張量よりも多くなる。この為、上記係止
部11と係止凹溝9との係合部の締め代(当接圧)が、
温度上昇時に過度に大きくなり、この締め代に伴って上
記係止部11の溝底部内径側に主として加わる引っ張り
応力が過大になる(上記合成樹脂のクリープ限界を越え
る)可能性がある。そして、温度上昇時に上記係止部1
1の溝底部内径側に過大な引っ張り応力が加わり、この
係止部11にクリープに基づく塑性変形が発生すると、
温度低下に伴う上記各密封板8、8の収縮時に、これら
係止部11と係止凹溝9との係合部にがたつきが発生す
る。又、この様にして係合部に生じた、がたつきの原因
となる隙間を通じて、グリースの漏洩や異物の進入が発
生する等、シール性の低下も生じる。
【0009】本発明は、上述したの様な不都合のな
い密封板付転がり軸受を提供すべく考えたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の密封板付転がり
軸受のうち、請求項1に記載した密封板付転がり軸受
は、外周面に内輪軌道を形成した内輪と、内周面に外輪
軌道を形成した外輪と、上記内輪軌道と外輪軌道との間
に転動自在に設けられた複数の転動体と、上記外輪の端
部内周面に全周に亙って設けられた係止凹溝と、合成樹
脂により全体を円輪状に造られた密封板とから成り、こ
の密封板は、円輪状の主板部と、この主板部の外周縁部
に形成された、側方が開口した溝状で直径方向に亙り弾
性変形自在な係止部とを備え、この係止部を上記係止凹
溝に係止し、上記主板部の内周縁を上記内輪の端部外周
面に近接させる事により、上記複数の転動体を設置した
部分の端部開口を塞いでいる。
【0011】特に、本発明の密封板付転がり軸受では、
上記係止部を構成する側方が開口した溝の底面位置は、
上記主板部の片面を直径方向外方に延長する事で得られ
る第一の仮想面と上記主板部の他面を直径方向外方に延
長する事で得られる第二の仮想面との間に位置する。
【0012】又、請求項2に記載した密封板付転がり軸
受は、外周面に内輪軌道を形成した内輪と、内周面に外
輪軌道を形成した外輪と、上記内輪軌道と外輪軌道との
間に転動自在に設けられた複数の転動体と、上記外輪の
端部内周面に全周に亙って設けられた係止凹溝と、合成
樹脂により全体を円輪状に造られた密封板とから成り、
この密封板は、円輪状の主板部と、この主板部の外周縁
部に形成された係止部とを備え、この係止部を上記係止
凹溝に係止し、上記主板部の内周縁を上記内輪の端部外
周面に近接させる事により、上記複数の転動体を設置し
た部分の端部開口を塞いでいる。
【0013】特に、本発明の密封板付転がり軸受では、
上記係止部の基端面は、上記主板部の片面を直径方向外
方に延長する事で得られる第一の仮想面と上記主板部の
他面を直径方向外方に延長する事で得られる第二の仮想
面との間に位置し、上記係止部の先端部は上記主板部の
他面よりも突出している。
【0014】
【作用】上述の様に構成される本発明の密封板付転がり
軸受の場合には、係止部の形状を工夫した事で、密封板
の主板部が内輪の端部外周面から外れる方向に弾性変形
する事を防止できる。即ち、この係止部を係止凹溝に係
止すべく、係止部を直径方向に亙り弾性変形させした状
態で係止部から主板部に加わる直径方向内側に向いた弾
力は、密封板の主板部の肉厚の内側部分に加わる。この
為、この弾力は単に主板部の直径を縮める方向にのみ加
わり、この弾力に基づいて上記主板部が内輪の端部外周
面から外れる方向に弾性変形しない。
【0015】又、やはり上記係止部の形状を工夫した事
により、この係止部には主として引っ張り応力よりも圧
縮応力が加わる。合成樹脂のクリープは、圧縮応力より
も引っ張り応力により発生し易い。従って、上記係止部
に加わる引っ張り応力が軽減される事で、使用時に係止
部にクリープに基づく塑性変形が発生しにくくなる。こ
の為、温度上昇時に発生したクリープに基づき、温度低
下時に係止部と係止凹溝との係合部にがたつきが発生す
る事がない。
【0016】
【実施例】図1〜2は、請求項1に対応する、本発明の
第一実施例を示している。尚、本発明の密封板付転がり
軸受を構成する転がり軸受本体1(図7、10参照)自
体の構成は、前述した従来構造と同様である為、重複す
る説明を省略し、以下、本発明の特徴である、密封板8
aの形状を中心に説明する。この密封板8aは、前述し
た従来構造に組み込まれた密封板8(図7〜10)と同
様に、合成樹脂により全体を円輪状に造られてており、
円輪状の主板部10の外周縁部に、側方が開口した溝状
で直径方向に亙り変形自在な係止部11aを形成してい
る。尚、この様な密封板8aを構成する合成樹脂として
は、ポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリアリレート等の熱可塑性樹脂の単体又は
この熱可塑性樹脂にガラス繊維又はカーボン繊維等の補
強材を混入したものが、使用可能である。
【0017】特に、本発明の密封板付転がり軸受を構成
する密封板8aの場合には、係止部11aを構成する
為、この密封板8aの外周縁部に全周に亙って形成され
た、側方が開口した溝12の底面13の位置を、次の様
に規制している。即ち、上記底面13の位置を、上記主
板部10の片面(図1〜2の上面)を直径方向外方図1
の右方に延長する事で得られる第一の仮想面aと、上記
主板部10の他面(図1〜2の下面)を直径方向外方に
延長する事で得られる第二の仮想面bとの間に位置させ
ている。言い換えれば、上記底面13から直径方向内方
(図1〜2の左方)に向かう延長線xを、上記主板部1
0の両側面間に位置させている。又、図示の実施例で
は、上記係止部11aの外周縁部に形成された係合リッ
プ15も、上記第一、第二の仮想面a、bの間に位置さ
せている。
【0018】更に、上記係止部11aを係止すべく、外
輪5の端部内周面に形成した係止凹溝9の直径寸法並び
に断面形状と、上記密封板8aの外径寸法と、上記係止
部11aの断面形状と、この密封板8aを構成する合成
樹脂の弾性等とに応じて使用時にこの密封板8aの外周
縁部に加わる圧縮応力を、この密封板8aを構成する合
成樹脂の、使用温度に於けるクリープ限界以下に設定し
ている。尚、この様に、使用時にこの密封板8aの外周
縁部に加わる応力をこの密封板8aを構成する合成樹脂
のクリープ限界以下に設定すべく、上記各部の寸法並び
に形状を規制する事は、必要に応じて実験を行ないつつ
計算する事により、設計的手法により容易に実施でき
る。
【0019】上述の様に構成される密封板8aは、前述
した従来構造を構成する為の密封板8と同様にして、上
記係止部11aを上記係止凹溝9に押し込み、図2に示
す様に、この係止部11aを係止凹溝9に係合させる。
【0020】前述の様な形状を有する密封板8aの係止
部11aを、上述の様に係止凹溝9に係止する事で構成
される本発明の密封板付転がり軸受の場合には、溝12
と係合リップ15とを含んで構成される、上記係止部1
1aの形状に基づいて、上記密封板8aの主板部10の
内周縁が内輪3の端部外周面から外れる方向に弾性変形
する事を防止できる。即ち、上記係止部11aを係止凹
溝9に係止すべく、この係止部11aを直径方向に亙り
弾性変形させた状態で係止部11aの先端から係合リッ
プ15から主板部10に加わる直径方向内側に向いた弾
力は、密封板8aの主板部10の肉厚の内側部分に加わ
る。従ってこの弾力は、単に主板部10の直径を縮める
方向にのみ加わり、この弾力に基づいて上記主板部10
が内輪3の端部外周面から外れる方向に弾性変形しにく
い。尚、この様な主板部10の変形防止効果をより確実
にする為には、上記延長線xで表される溝12の底面1
3の位置を、上記主板部10の肉厚の中央部に位置させ
る事が好ましい。勿論、上記係合リップ15を第一、第
二の仮想面a、bの間に位置させる事も有効である。
【0021】又、やはり上記係止部11aの形状を工夫
した事により、この係止部11aには主として引っ張り
応力よりも圧縮応力が加わる。合成樹脂のクリープは、
圧縮応力よりも引っ張り応力により発生し易い。従っ
て、上記係止部11aに加わる引っ張り応力が軽減され
る事で、使用時に係止部11aにクリープに基づく塑性
変形が発生しにくくなる。しかも、上記係止凹溝9の直
径寸法と、上記密封板8aの外径寸法と、上記係止部1
1aの形状と、この密封板8aを構成する合成樹脂の弾
性等とに応じて使用時にこの密封板8aの外周縁部に加
わる圧縮応力を、この密封板8aを構成する合成樹脂
の、使用温度に於けるクリープ限界以下に設定している
為、使用時に係止部11aにクリープが発生する事がな
い。この為、温度上昇時に発生したクリープに基づき、
温度低下時に係止部11aと係止凹溝9との係合部にが
たつきが発生する事がない。
【0022】次に、図3〜4は、請求項1に対応する本
発明の第二実施例を示している。本実施例の場合には、
係止部11bの側面で溝12と反対側部分に、複数の弾
性リップ14、14を、全周に亙って、或は円周方向に
亙り間欠的に設けている。この弾性リップ14、14
は、密封板8bの係止部11bを外輪5内周面の係止凹
溝9に係合させる際に、これら係止部11bと係止凹溝
9とを全周に亙って均等に係合させる役目を果たす。即
ち、上記係止部11bと係止凹溝9とを係合させる際
に、この係止部11bを係止凹溝9よりも軸方向中央寄
りに設けた段部16に押し付ける。この押し付け作業に
伴って係止部11bが段部16に向けて十分に変位する
様にしたのが、本実施例である。
【0023】上記第一実施例の係止部11aは剛性が大
きい為、この係止部11aを上記段部16に押し付けて
も、係止部11aの変位量が部分的に不足する可能性が
ある。そしてこの変位量が不足した場合には、図4に実
線で示す様に、この係止部11aの外周縁部に設けられ
た係合リップ15が、上記係止凹溝9と係合しない場合
がある。この様に、係止リップ15と係合凹溝9とが部
分的にせよ係合しないと、密封板8aが係止凹溝9から
外れ易くなる為、好ましくない。
【0024】これに対して本実施例の場合には、上記弾
性リップ14、14の存在に基づいて、係止部11bが
段部16に向けて十分に変位する為、上記係合リップ1
5と係止凹溝9とを、全周に亙って均等に係合させる事
ができる。即ち、本実施例の密封板8bを構成する係合
部11bを係止凹溝9に係合する際には、先ず図4に鎖
線αで示す様に、上記弾性リップ14、14を弾性変形
させる事により、上記係合部11bを段部16に向けて
十分に近づける。この様に係合部11bを段部16に向
けて十分に近づけた状態では、この係合部11bを構成
する係合リップ15が、全周に亙って、確実に係止凹溝
9の内側に進入する。この様に係合リップ15を全周に
亙り係止凹溝9の内側に進入させた状態で、上記係合部
11bを段部16に押し付けている力を解除すれば、上
記各弾性リップ14、14の弾性に基づいて上記係合部
11bが、図4に鎖線βで示す様に上記段部16から遠
ざかる。そして、上記係合リップ15の先端縁が上記係
止凹溝9の内側面に、全周に亙って係合する。この結
果、密封板8bの外輪5に対する外れ止めを確実に行な
える。尚、本実施例の場合、上記各弾性リップ14、1
4部分にも、合成樹脂のクリープ限界を越える応力が加
わらない様にする事は勿論である。弾性リップ14、1
4を形成した以外の構成及び作用は、前述した第一実施
例と同様である。
【0025】次に、図5〜6は、請求項2に対応する、
本発明の第三実施例を示している。本実施例の場合に
は、密封板8cは、円輪状の主板部10と、この主板部
10の外周縁部に形成された、断面が略三角形の係止部
11cとを備える。そして、この係止部11cを外輪5
端部内周面の係止凹溝9に係止し、上記主板部10の内
周縁を内輪3(図7)の端部外周面に近接させる事によ
り、複数の転動体6(図7)を設置した部分の端部開口
を塞いでいる。
【0026】上記主板部10の片面外周縁部に形成され
る段部の底面でもある、上記係止部11cの基端面17
は、上記主板部10の片面を直径方向外方に延長する事
で得られる第一の仮想面aと上記主板部10の他面を直
径方向外方に延長する事で得られる第二の仮想面bとの
間に位置させている。又、上記係止部11cの先端部1
8は、上記主板部10の他面よりも突出している(第二
の仮想面bよりも第一の仮想面aと反対側に位置す
る)。
【0027】この様な形状の係止部11cを有する密封
板8cの場合、係止部11cの弾性変形量が、先述した
第一、第二実施例の場合よりも少なくなる為、割れや塑
性変形等の不具合を防止する為には寸法精度を厳密に規
制する必要がある。但し、上記主板部10の変形防止効
果及びクリープ防止効果に関しては、第一、第二実施例
と同様に得られる。
【発明の効果】本発明の密封板付転がり軸受は、以上に
述べた通り構成され作用するので、密封板によるシール
性能を十分に確保し、しかも密封板の支持部ががたつく
事がない為、次の(1)(2)の様な効果を得られる。 (1) グリースの漏洩防止と塵芥等の異物進入防止とを確
実に図れる為、転がり軸受本体の耐久性を十分に確保で
きる。 (2) 密封板のがたつきに伴う振動が発生しない為、回転
支持部を有する機械の性能がこの振動に基づいて低下す
る事を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す、密封板の半部断面
図。
【図2】同じく外輪に装着した状態を示す、部分断面
図。
【図3】本発明の第二実施例を示す、密封板の半部断面
図。
【図4】同じく外輪に装着する状態を、ハッチングを一
部省略して示す部分断面図。
【図5】本発明の第三実施例を示す、密封板の半部断面
図。
【図6】同じく外輪に装着した状態を示す、半部断面
図。
【図7】従来構造の1例を示す部分断面図。
【図8】従来構造に使用する密封板を示す、部分切断側
面図。
【図9】密封板を外輪に装着する状態を行程順に示す、
部分断面図。
【図10】密封板が変形する状態を示す、部分断面図。
【符号の説明】
1 転がり軸受本体 2 内輪軌道 3 内輪 4 外輪軌道 5 外輪 6 転動体(玉) 7 保持器 8、8a、8b、8c 密封板 9 係止凹溝 10 主板部 11、11a、11b、11c 係止部 12 溝 13 底面 14 弾性リップ 15 係合リップ 16 段部 17 基端面 18 先端部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に内輪軌道を形成した内輪と、内
    周面に外輪軌道を形成した外輪と、上記内輪軌道と外輪
    軌道との間に転動自在に設けられた複数の転動体と、上
    記外輪の端部内周面に全周に亙って設けられた係止凹溝
    と、合成樹脂により全体を円輪状に造られた密封板とか
    ら成り、この密封板は、円輪状の主板部と、この主板部
    の外周縁部に形成された、側方が開口した溝状で直径方
    向に亙り弾性変形自在な係止部とを備え、この係止部を
    上記係止凹溝に係止し、上記主板部の内周縁を上記内輪
    の端部外周面に近接させる事により、上記複数の転動体
    を設置した部分の端部開口を塞いでいる密封板付転がり
    軸受であって、上記係止部を構成する側方が開口した溝
    の底面位置は、上記主板部の片面を直径方向外方に延長
    する事で得られる第一の仮想面と上記主板部の他面を直
    径方向外方に延長する事で得られる第二の仮想面との間
    に位置する事を特徴とする密封板付転がり軸受。
  2. 【請求項2】 外周面に内輪軌道を形成した内輪と、内
    周面に外輪軌道を形成した外輪と、上記内輪軌道と外輪
    軌道との間に転動自在に設けられた複数の転動体と、上
    記外輪の端部内周面に全周に亙って設けられた係止凹溝
    と、合成樹脂により全体を円輪状に造られた密封板とか
    ら成り、この密封板は、円輪状の主板部と、この主板部
    の外周縁部に形成された係止部とを備え、この係止部を
    上記係止凹溝に係止し、上記主板部の内周縁を上記内輪
    の端部外周面に近接させる事により、上記複数の転動体
    を設置した部分の端部開口を塞いでいる密封板付転がり
    軸受であって、上記係止部の基端面は、上記主板部の片
    面を直径方向外方に延長する事で得られる第一の仮想面
    と上記主板部の他面を直径方向外方に延長する事で得ら
    れる第二の仮想面との間に位置し、上記係止部の先端部
    は上記主板部の他面よりも突出している事を特徴とする
    密封板付転がり軸受。
JP6279219A 1994-11-14 1994-11-14 密封板付転がり軸受 Pending JPH08135668A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6279219A JPH08135668A (ja) 1994-11-14 1994-11-14 密封板付転がり軸受
US08/557,236 US5697711A (en) 1994-11-14 1995-11-14 Rolling bearing with sealing plates
GB9523248A GB2295425B (en) 1994-11-14 1995-11-14 Rolling bearing with sealing plates

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6279219A JPH08135668A (ja) 1994-11-14 1994-11-14 密封板付転がり軸受

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08135668A true JPH08135668A (ja) 1996-05-31

Family

ID=17608093

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6279219A Pending JPH08135668A (ja) 1994-11-14 1994-11-14 密封板付転がり軸受

Country Status (3)

Country Link
US (1) US5697711A (ja)
JP (1) JPH08135668A (ja)
GB (1) GB2295425B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007064307A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Ntn Corp 芯金無しシールおよび転がり軸受
WO2007043249A1 (ja) * 2005-09-15 2007-04-19 Ntn Corporation 転がり軸受および鉄道車両用主電動機の主軸支持構造

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002286044A (ja) * 2000-04-27 2002-10-03 Nsk Ltd トランスミッション用密封板付転がり軸受及びトランスミッション
DE102010051230A1 (de) * 2010-11-12 2012-05-16 Schaeffler Technologies Gmbh & Co. Kg Abgedichtetes Wälzlager
JP6227250B2 (ja) * 2013-01-10 2017-11-08 Ntn株式会社 軸受シールおよびシール付き転がり軸受

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB852993A (en) * 1958-03-01 1960-11-02 Burtonwood Engineering Company Improvements in seals for bearings
FR1313626A (fr) * 1962-02-05 1962-12-28 Skf Svenska Kullagerfab Ab Rondelle d'étanchéité pour roulements
DE1983845U (de) * 1966-06-17 1968-04-18 Riv Officine Di Villar Perosa Schutzscheibe fuer lager.
IT1207252B (it) * 1978-11-11 1989-05-17 Skf Kugellagerfabriken Gmbh Cuscinetto a rotolamento.
IT1129925B (it) * 1980-12-02 1986-06-11 Riv Officine Di Villar Perosa Organo di protezione e di tenuta per cuscinetti volventi
GB2144184B (en) * 1983-08-01 1987-03-25 Rft Riv Firgat Spa Sealing assembly of the kind equipped with at least one deformable lip particularly for bearings
JPS62149622A (ja) * 1985-12-24 1987-07-03 Wakunaga Pharmaceut Co Ltd 腸機能改善剤
IT223339Z2 (it) * 1991-11-06 1995-06-21 Skf Ind Spa Schermo di tenuta, in particolare per un cuscinetto di rotolamento.
DE4304325A1 (de) * 1993-02-13 1994-08-18 Kugelfischer G Schaefer & Co Dichtung mit scheibenähnlicher Form oder Deckel, insbesondere für Wälzlager
US5333957A (en) * 1993-02-16 1994-08-02 Minebea Kabushiki Kaisha Ball bearing with seal

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007064307A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Ntn Corp 芯金無しシールおよび転がり軸受
WO2007043249A1 (ja) * 2005-09-15 2007-04-19 Ntn Corporation 転がり軸受および鉄道車両用主電動機の主軸支持構造

Also Published As

Publication number Publication date
GB9523248D0 (en) 1996-01-17
GB2295425A (en) 1996-05-29
US5697711A (en) 1997-12-16
GB2295425B (en) 1997-02-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5785433A (en) Rolling bearing creep prevention device
JPS59226716A (ja) ラジアル転がり軸受のシ−ルリング
WO2018216494A1 (ja) 軸受シール構造、プーリ、および軸受シールの設計方法
JPH0222246B2 (ja)
US5613691A (en) Sealing device for universal joint with integral sealing lips and cover portion
KR100602059B1 (ko) 베어링용 이중 밀봉체
JP2557032B2 (ja) シール付き球面ころがり軸受
JPH08135668A (ja) 密封板付転がり軸受
JP2605197Y2 (ja) 密封装置
JP2002147476A (ja) シール付転がり軸受
JP3342750B2 (ja) 転がり軸受用密封装置
US3395926A (en) Seal for bearing
JP4055400B2 (ja) 転がり軸受の密封装置
JPH08240228A (ja) 転がり軸受用密封装置
JPH11247867A (ja) ベアリング用シール板
JPH1113771A (ja) シールリング付転がり軸受
WO2022065194A1 (ja) 玉軸受及びプーリ
JP2008249050A (ja) 筒形防振装置
CN108953387B (zh) 用于滚动轴承的密封件和滚动轴承
JP2594687Y2 (ja) 転がり軸受の密封装置
JP2003148493A (ja) 転がり軸受
JPH10131974A (ja) 密封型転がり軸受
JPH0658337A (ja) シール付き軸受
JP2588949Y2 (ja) 端面シール
JPH0247295Y2 (ja)