JPH10186207A - 駆動装置およびこれを用いた装置、光学機器 - Google Patents

駆動装置およびこれを用いた装置、光学機器

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JPH10186207A
JPH10186207A JP8350501A JP35050196A JPH10186207A JP H10186207 A JPH10186207 A JP H10186207A JP 8350501 A JP8350501 A JP 8350501A JP 35050196 A JP35050196 A JP 35050196A JP H10186207 A JPH10186207 A JP H10186207A
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Masaaki Ishikawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊星タイプのオート/マニュアル駆動装置に
おいて、オート側による出力部材の駆動速度が遅い。 【解決手段】 駆動源12,13,18による駆動力を
伝達する動力伝達部材19,21,24と、手動操作に
よる駆動力を伝達する操作力伝達部材9,32と、これ
ら伝達部材から駆動力が伝達される出力部材26とを有
した駆動装置において、操作力伝達部材と出力部材とに
接触する遊星回転部材25を設け、動力伝達部材に遊星
回転部材を回転自在に支持する軸部24aを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆるオート
(動力)駆動とマニュアル(手動)駆動とを特別な切換
操作を要さずに選択的に行える駆動装置に関し、特にオ
ート駆動の駆動源として振動型モータを用いる場合に適
した駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レンズ鏡筒に内蔵した環状の振動型モー
タによりオートフォーカス動作を行うとともに、特別な
切換操作を要さずにマニュアルフォーカス動作をも行え
るようにした振動型モータ内蔵型のレンズ鏡筒が従来用
いられている。
【0003】そして、このようなレンズ鏡筒の駆動装置
には、例えば特開平2−253216号公報にて提案さ
れているように、振動型モータの駆動力を伝達する動力
伝達部材と、マニュアル操作の駆動力を伝達する操作力
伝達部材と、これら伝達部材に接触する遊星ローラとを
有し、遊星ローラの回転支軸をレンズ駆動を行う出力部
材に設けて構成した遊星機構タイプのものがある。
【0004】その一例として、図4に示すレンズ鏡筒が
ある。この図において、101はレンズ駆動装置の各構
成部品を保持するための支持筒である。102は振動型
モータを構成する環状の振動体(以下、ステータと称す
る)であり、103はステータ102の一端面に接合さ
れてステータ102に振動を励起する電気−機械エネル
ギー変換素子である。104は電気−機械エネルギー変
換素子103の表面に圧接されたフェルト等の振動吸収
体であり、105は振動吸収体104およびステータ1
02を光軸方向前方(図では左方)に付勢する皿バネで
ある。
【0005】106は支持筒101の外径に形成された
ネジ部に螺合して、皿バネ105の加圧力を調整するナ
ットである。107は支持筒101の外径に一体的に保
持され、ステータ102の回転を規制する回り止めであ
る。108は振動するステータ102から光軸回りでの
回転力を受ける回転体(以下、ロータと称する)であ
り、110はゴムリング109を介してロータ109と
一体的に回転するオート連結板である。
【0006】111は光軸を中心とする放射方向に延び
る複数本の軸111aを有する出力回転筒であり、軸1
11aにはローラ112が回転自在に取り付けられてい
る。また、出力回転筒111には、レンズ駆動用のカム
環(図示せず)に出力回転筒111の回転を伝えるフォ
ーカスキー115が取り付けられている。113はマニ
ュアル連結板であり、不図示のマニュアル操作部材とと
もに回転する。
【0007】ローラ112はオート連結板112および
マニュアル連結板113に挟まれて接触しており、例え
ば振動型モータの駆動力がオート連結板112に伝達さ
れて、これが光軸回りで回転すると、マニュアル連結板
113はマニュアル操作部材を介して鏡筒との摩擦で回
転が規制されるため、ローラ112は自転しながら出力
回転筒111とともに光軸回りで公転する。出力回転筒
111の回転はフォーカスキー115を介してカム環に
伝達され、カム環によってレンズが光軸方向に駆動され
る。
【0008】一方、マニュアル操作部材からの駆動力が
マニュアル連結板113に伝達され、これが光軸回りで
回転すると、オート連結板112は振動型モータにおけ
るロータとステータとの摩擦で回転が規制されるため、
ローラ112は自転しながら出力回転筒111とともに
光軸回りで公転し、その回転はフォーカスキー115を
介してカム環に伝達され、レンズが光軸方向に駆動され
る。
【0009】このように、振動型モータを作動させるか
マニュアル操作部材を操作するだけで、特別な切換操作
を行うことなくレンズを駆動することができる。
【0010】ところで、上記のようなレンズ装置では、
マニュアルフォーカスについては、レンズ位置(フォー
カス)の微調整を行い易くするため、マニュアル操作部
材の操作速度に対するレンズの駆動速度の高速化の要請
は少ない。これに対し、オートフォーカスについては、
レンズ駆動速度の高速化の要請が強くなっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のレンズ鏡筒では、振動型モータの駆動力が遊星
機構によって減速されて出力部材に伝わるため、オート
フォーカスの高速化に適さない構成となっている。出力
部材への伝達速度を速くするには、振動型モータの駆動
速度を速くすればよいのであるが、振動型モータの駆動
速度を速くすると、その分モータの位置決め制御が難し
くなり、オートフォーカス制御の精度が悪くなり易いと
いう問題が生ずる。
【0012】また、図4に示すレンズ鏡筒では、皿バネ
105が発生した振動型モータにおけるステータ102
とロータ108との圧接力を利用して、各連結板11
0,113とローラ112とを圧接させているため、ス
テータ102とロータ108間の圧接力と各連結板11
0,113とローラ112間の圧接力とをともに最適に
設定することが難しかった。
【0013】そこで、本願発明は、振動型モータの駆動
速度を速くすることなくオートフォーカスを高速化で
き、さらに各部で必要な圧接力を最適設定できるように
した駆動装置およびこれを用いた装置、光学機器を提供
することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本願発明では、駆動源による駆動力を伝達する動力
伝達部材と、手動操作による駆動力を伝達する操作力伝
達部材と、これら伝達部材から駆動力が伝達される出力
部材とを有した駆動装置において、操作力伝達部材と出
力部材とに接触する遊星回転部材を設け、動力伝達部材
に遊星回転部材を回転自在に支持する軸部を設けてい
る。
【0015】すなわち、駆動源の駆動力と手動操作の駆
動力による出力部材の回転駆動を特別な切換操作を要さ
ずに選択的に行えるという従来の駆動装置の利点を確保
しつつ、例えば操作力伝達部材の回転を遊星回転部材の
自転のみにより等速で(又は後述するように減速して)
出力部材に伝達する一方、動力伝達部材の回転を遊星回
転部材の公転と自転との合成によって増速して出力部材
に伝達することができるようにしている。
【0016】なお、遊星回転部材に第1外径部とこの第
1外径部と外径が異なる第2外径部とを設け、例えば操
作力伝達部材を径の大きな第1外径部に接触させ、出力
部材を径の小さな第2外径部に接触させることにより、
操作力伝達部材から出力部材への回転伝達における減速
率を、両外径部が同じ外径である場合に比べて大きくす
る一方、動力伝達部材から出力部材への回転伝達におけ
る増速率を小さくするようにしてもよい。
【0017】また、上記発明における駆動源が、電気−
機械エネルギー変換により振動が励起される振動体とこ
の振動体に圧接する接触体とを相対駆動する振動型モー
タである場合には、振動体と接触体とを圧接させる第1
加圧手段とては別に、出力部材および操作力伝達部材と
遊星回転部材とを圧接させる第2加圧手段を設けて、振
動体と接触体間の圧接力と、出力部材および操作力伝達
部材と遊星回転部材間の圧接力とをそれぞれ最適設定で
きるようにするのが望ましい。
【0018】そして、上記駆動装置は、出力部材をレン
ズを光軸方向に駆動する部材として用いる光学機器に特
に適する。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)図1および図2には、本願発明の第1
実施形態であるレンズ鏡筒を示している。この図におい
て、1はフォーカス用レンズ群であり、2は固定レンズ
群である。3はフォーカス用レンズ群1を保持する第1
群鏡筒であり、後述する案内筒5およびカム筒6に係合
する駆動用コロ3aを有する。4は固定レンズ群2を保
持する第2群鏡筒であり、案内筒5に一体的に保持され
る。
【0020】5は第1群鏡筒3を光軸方向に摺動可能に
支持する案内筒であり、カム環6を回転可能に嵌合保持
する。また、案内筒5には、カム環6の光軸方向の移動
を規制する爪5aが形成されており、さらに駆動用コロ
3aが係合する直進溝5bが形成されている。
【0021】カム環6には、第1群鏡筒3の駆動用コロ
3aが係合するカム6aが形成されており、また後述す
る出力回転筒26が係合して回転伝達される突起6bが
警醒されている。
【0022】7は絞りユニットであり、第2群鏡筒4に
保持されている。8は案内筒5および後述する支持筒1
1を保持する固定筒である。9はフォーカス操作環であ
り、案内筒5と固定筒6とに挟まれて光軸回りで回転可
能に保持されている。フォーカス操作環9は、連結爪9
aを介して後述のマニュアル連結リング32に係合して
連結リング32回転を伝達する。10は固定筒8に取り
付けられて、不図示のカメラボディにメカニカルに係合
するマウントである。
【0023】11はレンズ鏡筒内の駆動ユニットの各構
成部材を支持するユニット支持筒であり、固定筒8に保
持される。12は振動型モータを構成する、横断面が台
形である環状の振動部材(以下、ステータと称する)で
ある。13はステータ12の一端面に接合され、ステー
タ12に振動を励起する電気−機械エネルギー変換素子
である。14は電気−機械エネルギー変換素子13の表
面に圧接されたフェルト等からなる環状の振動吸収体で
ある。15は振動吸収体14を光軸方向に付勢する第1
皿バネ(請求の範囲にいう第1加圧手段)である。16
はユニット支持筒11の外径に形成されたネジ部に螺合
して第1皿バネ15の加圧力を調整する第1ナットであ
る。
【0024】17はユニット支持筒11の外周に一体的
に保持されて、ステータ12の光軸回りでの回転を規制
する回り止めである。18はステータ12に圧接して光
軸回りでの回転力を受ける回転体(以下、ロータと称す
る)である。21はゴムリング19を介してロータ18
と一体的に回転するオート連結リングである。
【0025】ユニット支持筒11における周方向複数箇
所には、支軸23が一体的に設けられており、この支軸
23にはベアリングローラ22が回転自在に取り付けら
れている。ベアリングローラ22の転動面におけるモー
タ側部分には、オート連結リング21の端面が当接して
おり、この当接部分において第1皿バネ15からの加圧
力を受けている。なお、ベアリングローラ22は、支軸
23との軸損をなくすために内輪22aと外輪22bと
をベアリングボール22cでつなぐ構成にしている。
【0026】24はローラ支持リング(請求の範囲にい
う動力伝達部材)であり、オート連結リング21と一体
回転可能に係合している。このローラ支持リング24に
おける周方向複数箇所(例えば、3箇所)には、光軸を
中心とした放射方向に延びる支軸24aが設けられてい
る。これら支軸24aには、遊星ローラ25が回転自在
に取り付けられている。遊星ローラ25は、大きな外径
(φA1)の第1外径部25aと、小さな外径(φA
2)の第2外径部25bとを有する。なお、第1外径部
25aは第2外径部25bを軸方向にて挟むように分割
形成されており、これにより各外径部に径方向に作用す
る力によるローラ25の倒れを防止している。
【0027】26は出力回転筒であり、遊星ローラ25
の第2外径部25bに当接する当接面とカム環6に一体
回転可能に係合する爪部26aとを有する。出力回転筒
26は、複数のベアリングボール27を介して、ユニッ
ト支持筒11に支持されたベアリング支持筒28に回転
可能に保持されている。なお、29はベアリングボール
27がベアリング支持筒28から逃げることを防止する
ボール押さえ環である。
【0028】30は第2皿バネ(請求の範囲にいう第2
加圧手段)であり、ベアリング支持筒28を光軸方向後
方(図中、右方)付勢することにより、遊星ローラ25
の第2外径部25bと出力回転筒26とを圧接させると
ともに、遊星ローラ25の第1外径部25aと後述する
マニュアル連結リング32とを圧接させる。31はユニ
ット支持筒11の外周に形成されたネジ部に螺合して、
第2皿バネ30の加圧力を調整する第2ナットである。
【0029】なお、本実施形態では、振動型モータのス
テータ12とロータ18との圧接力を発生する第1皿バ
ネ15と、遊星ローラ25と出力回転筒26およびマニ
ュアル連結リング32との圧接力を発生する第2皿バネ
30とを別々に設けているので、第1および第2ナット
16,31の位置を調整することにより、それぞれの皿
バネの加圧力を最適な加圧力に、すなわちの第1皿バネ
15については振動型モータの性能が最大限引き出せる
加圧力に、第2皿バネ30については遊星ローラ25と
出力回転筒26およびマニュアル連結リング32との間
で滑りが生じない加圧力に容易に設定することができ
る。
【0030】32はフォーカス操作環9から回転を伝え
られるマニュアル連結リングであり、遊星ローラ25の
第1外径部25aに圧接している。33はマニュアル連
結リング32を回転可能に保持する保持環であり、ユニ
ット支持筒11に一体的に保持されている。
【0031】次に、以上のように構成されたレンズ鏡筒
の作動について説明する。レンズ鏡筒の使用者が、オー
トフォーカスを行うために不図示のフォーカシングスイ
ッチを操作すると、不図示の制御回路から電気−機械エ
ネルギー変換素子13に電圧が印加され、ステータ12
に周方向に進行する振動が励起される。そして、ステー
タ12が振動すると、これに第1皿バネ15の加圧力に
よって圧接したロータ18が回転駆動され、ゴムリング
19、連結リング20およびローラ支持リング24がロ
ータ18と光軸回りで一体回転する。
【0032】このとき、フォーカス操作環9およびマニ
ュアル連結リング32は案内筒5等との摩擦により回転
が規制されているため、ローラ支持リング24は、遊星
ローラ25をマニュアル連結リング32の端面に沿って
転動させながら光軸回りで回転する。すなわち、遊星ロ
ーラ25は支軸24a回りで自転しながら光軸回りで公
転する。このため、出力回転筒26には、ローラ支持リ
ング24の回転と遊星ローラ25の回転とが合成されて
伝えられ、出力回転筒26はローラ支持リング24に対
して増速回転される。
【0033】ここで、φA1:φA2を2:1に設定す
ると、ローラ支持リング24に対し、回転出力筒26は
1.5倍の回転速度に増速されて光軸回りで回転する。
すなわち、マニュアル連結リング32が当接する第1外
径部25aの円周に対し、出力回転筒26が当接する第
2外径部25bの円周が半分であるため、遊星ローラ2
5の回転により出力回転筒26に伝えられる回転量はロ
ーラ支持リング24の回転量に対して半分となり、この
分がローラ支持リング24の回転量に加えられて出力回
転筒26に伝えられる。
【0034】出力回転筒26が回転駆動されると、これ
に係合したカム環6が一体回転するので、カム6aと駆
動用コロ3aとの作用によって第1群鏡筒3が光軸方向
に駆動され、オートフォーカシングが行われる。そし
て、前述したように、出力回転筒26およびカム環6の
回転速度は振動型モータの回転速度の1.5倍であるた
め、オートフォーカシングは高速で行われる。
【0035】一方、使用者がマニュアルでフォーカス操
作環9を回転させると、この回転はマニュアル連結リン
グ32に伝えられる。このとき、振動型モータは作動し
ていないため、ステータ12とロータ18との摩擦によ
りローラ支持リング24の回転が規制される。このた
め、マニュアル連結リング32の回転は、遊星ローラ2
5の自転のみによって出力回転筒26に伝えられる。
【0036】ここで、φA1:φA2を2:1に設定す
ると、マニュアル連結リング32に対し、回転出力筒2
6は0.5倍に減速されて光軸回りで回転する。すなわ
ち、マニュアル連結リング32が当接する第1外径部2
5aの円周に対し、出力回転筒26が当接する第2外径
部25bの円周が半分であるため、遊星ローラ25の回
転により出力回転筒26に伝えられる回転量はマニュア
ル連結リング32の回転量に対し半分となる。
【0037】出力回転筒26が回転駆動されると、これ
に係合したカム環6が一体回転するので、カム6aと駆
動用コロ3aとの作用によって第1群鏡筒3が光軸方向
に駆動され、マニュアルフォーカシングが行われる。そ
して、前述したように、出力回転筒26およびカム環6
の回転速度はマニュアル連結リング32およびフォーカ
ス操作環9の回転速度の0.5倍であるため、マニュア
ルフォーカシングは低速で行われる。
【0038】(第2実施形態)図3には、本発明の第2
実施形態であるレンズ鏡筒を示している。なお、本実施
形態において、第1実施形態と同一部品については同符
号を付して説明に代える。
【0039】51はレンズ鏡筒内の駆動ユニットの各構
成部品を保持するユニット支持筒であり、固定筒8に保
持される。52は振動型モータを構成し、横断面が台形
である環状のステータである。53はステータ52の一
端面に接合され、ステータ52に振動を励起する電気−
機械エネルギー変換素子である。54は電気−機械エネ
ルギー変換素子53の表面に圧接されたフェルト等から
なる環状の振動吸収体である。55は振動吸収体54お
よびステータ52を光軸方向に付勢する第1皿バネ(請
求の範囲にいう第1加圧手段)である。56はユニット
支持筒51の外周に形成されたネジ部に螺合して、第1
皿バネ55の加圧力を調整する第1ナットである。
【0040】57はユニット支持筒51の外周に一体的
に保持されて、ステータ52の光軸回りでの回転を規制
する回り止めである。58はステータ52に圧接して光
軸回りでの回転力を受けるロータである。
【0041】60はローラ支持リング(請求の範囲にい
う動力伝達部材)であり、ゴムリング59を介してロー
タ58と一体回転可能に連結されている。このローラ支
持リング60における周方向複数箇所(例えば、3箇
所)には、光軸を中心とした放射方向に延びる支軸60
aが設けられている。これら支軸60aには、遊星ロー
ラ61が回転自在に取り付けられている。遊星ローラ6
1は、大きな外径(φA1)の第1外径部61aと、小
さな外径(φA2)の第2外径部61bとを有する。な
お、第1外径部61aは第2外径部61bを軸方向にて
挟むように分割形成されており、これにより各外径部に
径方向に作用する力によるローラ61の倒れを防止して
いる。
【0042】62は出力回転筒であり、遊星ローラ61
の第2外径部61bに当接する当接面とカム環6に一体
回転可能に係合する爪部62aとを有する。出力回転筒
62は、複数のベアリングボール63を介して、ユニッ
ト支持筒51に形成されたベアリング支持部に回転可能
に保持されている。なお、64はベアリングボール63
がベアリング支持部から逃げることを防止するボール押
さえ環である。
【0043】65はフォーカス操作環9より回転を伝え
られるマニュアル連結リングである。66はマニュアル
連結リング65を回転可能に保持する保持環である。6
7は第2皿バネ(請求の範囲にいう第2加圧手段)であ
り、保持環66を光軸方向前方に付勢して、遊星ローラ
61の第2外径部61bと出力回転筒62とを圧接させ
るとともに、遊星ローラ61の第1外径部61aとマニ
ュアル連結リング65とを圧接させる。68はユニット
支持筒51の外周に形成されたネジ部に螺合して第2皿
バネ67の加圧力を調整する第2ナットである。
【0044】なお、本実施形態では、振動型モータのス
テータ52とロータ58との圧接力を発生する第1皿バ
ネ55と、遊星ローラ61と出力回転筒62およびマニ
ュアル連結リング65との圧接力を発生する第2皿バネ
67とを別々に設けているので、第1および第2ナット
56,68の位置を調整することにより、それぞれの皿
バネの加圧力を最適な加圧力に、すなわちの第1皿バネ
55については振動型モータの性能が最大限引き出せる
加圧力に、第2皿バネ65については遊星ローラ61と
出力回転筒62およびマニュアル連結リング65との間
で滑りが生じない加圧力に容易に設定することができ
る。
【0045】次に、以上のように構成されたレンズ鏡筒
の作動について説明する。レンズ鏡筒の使用者が、オー
トフォーカスを行うために不図示のフォーカシングスイ
ッチを操作すると、不図示の制御回路から電気−機械エ
ネルギー変換素子53に電圧が印加され、ステータ52
に周方向に進行する振動が励起される。そして、ステー
タ52が振動すると、これに第1皿バネ55の加圧力に
よって圧接したロータ58が回転駆動され、ゴムリング
59およびローラ支持リング60がロータ58と光軸回
りで一体回転する。
【0046】このとき、フォーカス操作環9およびマニ
ュアル連結リング65は案内筒5等との摩擦により回転
が規制されているため、ローラ支持リング60は、遊星
ローラ61をマニュアル連結リング65の端面に沿って
転動させながら光軸回りで回転する。すなわち、遊星ロ
ーラ61は支軸61a回りで自転しながら光軸回りで公
転する。このため、出力回転筒62には、ローラ支持リ
ング60の回転と遊星ローラ61の回転とが合成されて
伝えられ、出力回転筒62はローラ支持リング60に対
して増速回転される。
【0047】ここで、φA1:φA2を2:1に設定す
ると、ローラ支持リング60に対し、回転出力筒62は
1.5倍の回転速度に増速されて光軸回りで回転する。
すなわち、マニュアル連結リング65が当接する第1外
径部61aの円周に対し、出力回転筒62が当接する第
2外径部61bの円周が半分であるため、遊星ローラ6
1の回転により出力回転筒62に伝えられる回転量はロ
ーラ支持リング60の回転量に対して半分となり、この
分がローラ支持リング60の回転量に加えられて出力回
転筒62に伝えられる。
【0048】出力回転筒62が回転駆動されると、これ
に係合したカム環6が一体回転するので、カム6aと駆
動用コロ3aとの作用によって第1群鏡筒3が光軸方向
に駆動され、オートフォーカシングが行われる。そし
て、前述したように、出力回転筒62およびカム環6の
回転速度は振動型モータの回転速度の1.5倍であるた
め、オートフォーカシングは高速で行われる。
【0049】一方、使用者がマニュアルでフォーカス操
作環9を回転させると、この回転はマニュアル連結リン
グ65に伝えられる。このとき、振動型モータは作動し
ていないため、ステータ52とロータ58との摩擦によ
りローラ支持リング60の回転が規制される。このた
め、マニュアル連結リング65の回転は、遊星ローラ6
1の自転のみによって出力回転筒62に伝えられる。
【0050】ここで、φA1:φA2を2:1に設定す
ると、マニュアル連結リング65に対し、回転出力筒6
2は0.5倍に減速されて光軸回りで回転する。すなわ
ち、マニュアル連結リング65が当接する第1外径部6
1aの円周に対し、出力回転筒62が当接する第2外径
部61bの円周が半分であるため、遊星ローラ61の回
転により出力回転筒62に伝えられる回転量はマニュア
ル連結リング65の回転量に対し半分となる。
【0051】出力回転筒62が回転駆動されると、これ
に係合したカム環6が一体回転するので、カム6aと駆
動用コロ3aとの作用によって第1群鏡筒3が光軸方向
に駆動され、マニュアルフォーカシングが行われる。そ
して、前述したように、出力回転筒62およびカム環6
の回転速度はマニュアル連結リング65およびフォーカ
ス操作環9の回転速度の0.5倍であるため、マニュア
ルフォーカシングは低速で行われる。
【0052】なお、上記各実施形態では、遊星ローラ2
5,61における第1外径部25a,61aの外径が第
2外径部25b,61bの外径よりも大きい場合につい
て説明したが、これら外径部の径の比はいくらでもよ
く、例えば、両外径部の外径を同じにすれば、出力回転
筒26,62の回転速度は振動型モータ側からの回転に
対して2倍となり、マニュアル連結リング32,65か
らの回転に対しては等倍となる。また、第1外径部25
a,61aよりも第2外径部25b,61bの外径を大
きくすれば、出力回転筒26,62の回転速度を振動型
モータ側からの回転に対して増速するのみでなく、マニ
ュアル連結リング32,65からの回転に対しても増速
することができる。
【0053】また、上記各実施形態では、マニュアル連
結リング32,65とフォーカス操作環9とを直接連結
する場合について説明したが、これらの間に減速機構又
は増速機構を介在させてもよい。
【0054】さらに、上記各実施形態では、レンズ鏡筒
について説明したが、本願発明は、動力とマニュアル操
作力とで選択的に出力部材を駆動する構成を有するもの
であれば、レンズ鏡筒以外の光学機器や光学機器以外の
装置にも適用することができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明によれ
ば、駆動源の駆動力と手動操作の駆動力による出力部材
の回転駆動を特別な切換操作を要さずに選択的に行える
という従来の駆動装置の利点を確保しつつ、操作力伝達
部材の回転を遊星回転部材の自転のみにより等速で又は
減速して出力部材に伝達する一方、動力伝達部材の回転
を遊星回転体の公転と自転との合成によって増速して出
力部材に伝達することができる。したがって、この駆動
装置をレンズのフォーカス駆動に用いれば、手動操作に
よるフォーカス微調整を行い易く、かつオートフォーカ
スを高速で行える光学機器を実現することができる。
【0056】なお、遊星回転部材に第1外径部とこの第
1外径部と外径が異なる第2外径部とを設ければ、操作
力伝達部材から出力部材への回転伝達における減速率や
動力伝達部材から出力部材への回転伝達における増速率
を自在に設定することができる。
【0057】また、駆動源として振動型モータを用いる
場合に、出力部材および操作力伝達部材を遊星回転部材
に圧接させる加圧手段を、振動型モータにおける振動体
と接触体とを圧接させる加圧手段とは別に設ければ、出
力部材および操作力伝達部材と遊星回転部材間の圧接力
と振動体と接触体間の圧接力とをそれぞれ容易に最適設
定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるレンズ鏡筒の断面
図である。
【図2】上記第1実施形態のレンズ鏡筒の部分平面展開
図である。
【図3】本発明の第2実施形態であるレンズ鏡筒の断面
図である。
【図4】従来のレンズ鏡筒における駆動部を示した断面
図である。
【符号の説明】
1 フォーカスレンズ群 2 固定レンズ群 3 第1群鏡筒 4 第2群鏡筒 5 案内筒 6 カム環 7 絞りユニット 8 固定筒 9 フォーカス操作環 10 マウント 11,51 ユニット支持筒 12,52 ステータ 13,53 電気−機械エネルギー変換素子 14,54 振動吸収体 15,55 第1皿バネ 16,30,56,68 ナット 17,57 回り止め 18,58 ロータ 19,59 ゴムリング 21 オート連結リング 22 ベアリングローラ 23 支軸 24,60 ローラ支持リング 25,61 遊星ローラ 26,62 出力回転筒 27,63 ベアリングボール 28 ベアリング支持筒 29,64 ボール押さえ環 30,67 第2皿バネ 32,65 マニュアル連結リング 33,66 保持環

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源による駆動力を伝達する動力伝達
    部材と、手動操作による駆動力を伝達する操作力伝達部
    材と、これら伝達部材から駆動力が伝達される出力部材
    とを有した駆動装置において、 前記操作力伝達部材と前記出力部材とに接触する遊星回
    転部材を有し、 前記動力伝達部材に、前記遊星回転部材を回転自在に支
    持する軸部を設けたことを特徴とする駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記遊星回転部材に、第1外径部とこの
    第1外径部と外径が異なる第2外径部とを設け、 前記操作力伝達部材を前記第1外径部に接触させ、前記
    出力部材を前記第2外径部に接触させたことを特徴とす
    る請求項1に記載の駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記第1外径部は、前記第2外径部より
    も外径が大きいことを特徴とする請求項2に記載の駆動
    装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動源が、電気−機械エネルギー変
    換により振動が励起される振動体とこの振動体に圧接す
    る接触体とを相対駆動する振動型モータであることを特
    徴とする請求項1から3のいずれかに記載の駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記振動体と接触体とを圧接させる第1
    加圧手段と、 前記出力部材および前記操作力伝達部材と前記遊星回転
    部材とを圧接させる第2加圧手段とを有することを特徴
    とする請求項4に記載の駆動装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の駆動
    装置と、前記出力部材によって駆動される駆動対象部材
    とを有することを特徴とする装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から5のいずれかに記載の駆動
    装置と、光軸方向に移動可能なレンズとを有した光学機
    器において、 前記出力部材が、前記レンズを光軸方向に駆動する部材
    であることを特徴とする光学機器。
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