JP3604850B2 - 駆動装置およびこれを用いた装置、光学機器 - Google Patents

駆動装置およびこれを用いた装置、光学機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるオート(動力)駆動とマニュアル(手動)駆動とを特別な切換操作を要さずに選択的に行える駆動装置に関し、特にオート駆動の駆動源として振動型モータを用いる場合に適した駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レンズ鏡筒に内蔵した環状の振動型モータによりオートフォーカス動作を行うとともに、特別な切換操作を要さずにマニュアルフォーカス動作をも行えるようにした振動型モータ内蔵型のレンズ鏡筒が従来用いられている。
【0003】
そして、このようなレンズ鏡筒の駆動装置には、例えば特開平2−253216号公報にて提案されているように、振動型モータの駆動力を伝達する動力伝達部材と、マニュアル操作の駆動力を伝達する操作力伝達部材と、これら伝達部材に接触する遊星ローラとを有し、遊星ローラの回転支軸をレンズ駆動を行う出力部材に設けて構成した遊星機構タイプのものがある。
【0004】
その一例として、図5に示すレンズ鏡筒がある。この図において、201はレンズ駆動装置の各構成部品を保持するための支持筒である。202は振動型モータを構成する環状の振動体(以下、ステータと称する)であり、203はステータ202の一端面に接合されてステータ202に振動を励起する電気−機械エネルギー変換素子である。204は電気−機械エネルギー変換素子203の表面に圧接されたフェルト等の振動吸収体であり、205は振動吸収体204およびステータ202を光軸方向前方(図では左方)に付勢する皿バネである。
【0005】
206は支持筒201の外径に形成されたネジ部に螺合して、皿バネ205の加圧力を調整するナットである。207は支持筒201の外径に一体的に保持され、ステータ202の回転を規制する回り止めである。208は振動するステータ202から光軸回りでの回転力を受ける回転体(以下、ロータと称する)であり、210はゴムリング209を介してロータ209と一体的に回転するオート連結板である。
【0006】
211は光軸を中心とする放射方向に延びる複数本の軸211aを有する出力回転筒であり、軸211aにはローラ212が回転自在に取り付けられている。また、出力回転筒211には、レンズ駆動用のカム環(図示せず)に出力回転筒211の回転を伝えるフォーカスキー215が取り付けられている。213はマニュアル連結板であり、不図示のマニュアル操作部材とともに回転する。
【0007】
ローラ212はオート連結板212およびマニュアル連結板213に挟まれて接触しており、例えば振動型モータの駆動力がオート連結板212に伝達されて、これが光軸回りで回転すると、マニュアル連結板213はマニュアル操作部材を介して鏡筒との摩擦で回転が規制されるため、ローラ212は自転しながら出力回転筒211とともに光軸回りで公転する。出力回転筒211の回転はフォーカスキー215を介してカム環に伝達され、カム環によってレンズが光軸方向に駆動される。
【0008】
一方、マニュアル操作部材からの駆動力がマニュアル連結板213に伝達され、これが光軸回りで回転すると、オート連結板212は振動型モータにおけるロータとステータとの摩擦で回転が規制されるため、ローラ212は自転しながら出力回転筒211とともに光軸回りで公転し、その回転はフォーカスキー215を介してカム環に伝達され、レンズが光軸方向に駆動される。
【0009】
このように、振動型モータを作動させるかマニュアル操作部材を操作するだけで、特別な切換操作を行うことなくレンズを駆動することができる。
【0010】
ところで、上記のようなレンズ装置では、マニュアルフォーカスについては、レンズ位置(フォーカス)の微調整を行い易くするため、マニュアル操作部材の操作速度に対するレンズの駆動速度の高速化の要請は少ない。これに対し、オートフォーカスについては、レンズ駆動速度の高速化の要請が強くなっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のレンズ鏡筒では、振動型モータの駆動力が遊星機構によって減速されて出力部材に伝わるため、オートフォーカスの高速化に不利な構成となっている。出力部材への伝達速度を速くするには、振動型モータの駆動速度を速くすればよいのであるが、振動型モータの駆動速度を速くするためには、入力電圧を増加させなければならない等、実用上不利な問題が生ずる。
【0012】
そこで、本願発明は、振動型モータの駆動速度を速くすることなくオートフォーカスを高速化でき、さらに各部で必要な圧接力を最適設定できるようにした駆動装置およびこれを用いた装置、光学機器を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本願発明では、駆動源による駆動力を伝達する動力伝達部材と、手動操作による駆動力を伝達する操作力伝達部材と、これら伝達部材から駆動力が伝達される出力部材とを有した駆動装置において、上記駆動力の伝達方向に対して固定された固定部材と、駆動力伝達方向に対して移動自在な中間部材と、固定部材と中間部材に接触する第1遊星回転部材と、中間部材と操作力伝達部材に接触する第2遊星回転部材とを設け、動力伝達部材に第1遊星回転部材を回転自在に支持する軸部を設けるとともに、出力部材に第2遊星回転部材を回転自在に支持する軸部を設けている。
【0014】
すなわち、駆動源の駆動力と手動操作の駆動力による出力部材の回転駆動を特別な切換操作を要さずに選択的に行えるという従来の駆動装置の利点を確保しつつ、例えば、操作力伝達部材の回転を第2遊星回転部材の自転と公転(固定部材、第1遊星回転部材および中間部材は静止)により減速して出力部材に伝達する一方、動力伝達部材の回転を第1遊星回転部材と中間部材との間で一旦増速した後、中間部材と第2遊星回転部材との間でもとに戻して(すなわち、動力伝達部材の回転速度と等しい回転速度で)出力部材に伝達することができるようにしている。
【0015】
なお、第2遊星回転部材に第1外径部とこの第1外径部と径が異なる第2外径部とを設け、例えば径の小さな第1外径部を中間部材に接触させ、径の大きな第2外径部を操作力伝達部材に接触させることにより、両外径部が同じ場合に比べて、操作力伝達部材から出力部材への回転伝達における減速率を大きくしてマニュアルフォーカスの操作性を向上させるとともに、動力伝達部材から出力部材への回転伝達における増速率を大きくして、オートフォーカスをより高速で行わせることができるようにしてもよい。
【0016】
また、駆動源が、電気−機械エネルギー変換により振動が励起される振動体とこの振動体に圧接する接触体とを相対駆動する振動型モータである場合に、第1および第2遊星回転部材と固定、中間および操作力伝達部材とを圧接させる加圧手段(第2加圧手段)を振動体と接触体とを圧接させる加圧手段(第1加圧手段)と別に設けて、モータ内外の各部材間の圧接力を容易に最適設定できるようにするのが望ましい。
【0017】
この場合において、例えば、第2加圧手段の加圧力により固定部材と第1遊星回転部材とを圧接させ、第1加圧手段の加圧力および第2加圧手段の加圧力により第1遊星回転部材と中間部材、中間部材と第2遊星回転部材および第2遊星回転部材と操作力伝達部材とを圧接させるよう構成したり、第2加圧手段の加圧力により第1遊星回転部材と中間部材、中間部材と第2遊星回転部材および第2遊星回転部材と操作力伝達部材とを圧接させ、第1加圧手段の加圧力および第2加圧手段の加圧力により固定部材と第1遊星回転部材とを圧接させるように構成したりするのが望ましい。
【0018】
そして、上記駆動装置は、出力部材をレンズを光軸方向に駆動する部材として用いる光学機器に特に適する。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1および図2には、本願発明の第1実施形態であるレンズ鏡筒を示している。この図において、L1〜L6はレンズであり、レンズ枠1に保持されている。2は案内筒であり、内周にはレンズ枠1が光軸方向に移動自在に嵌合し、外周にはカム筒3が回転自在に嵌合している。また、案内筒2には、光軸方向に延びる直進案内溝2aが形成されている。一方、カム筒3にはカム溝3aが形成されており、このカム溝3aと直進案内溝2aとにレンズ枠1に固定されたコロ4が嵌合している。
【0020】
5は鏡筒本体6に取り付けられたレンズマウントであり、不図示のカメラボディに結合するためのバヨネット爪を有する。7は固定筒であり、鏡筒本体6の内側に固定されている。そして、この固定筒7には案内筒2が固定されている。8はマニュアルフォーカスリングであり、案内筒2と鏡筒本体6とにより光軸回りで回転自在に保持されている。
【0021】
9は振動型モータを構成するステータ(振動体)であり、不図示の駆動回路から駆動信号を受けた電気−機械エネルギー変換素子により振動が励起される。10は第1加圧バネ21の加圧力によりステータ9に圧接されたロータであり、ステータ9の振動によって光軸回りで回転駆動される。ロータ10はゴムリング23を介して第1ローラ支持リング(請求の範囲にいう動力伝達部材)15に連結され、これを一体的に光軸回りで回転駆動する。なお、第1ローラ支持リング15は、固定筒7の外周に光軸回りでの回転および光軸方向への移動が自在に保持されている。
【0022】
また、第1ローラ支持リング15における周方向複数箇所(例えば、3箇所)には、光軸を中心とする放射方向に延びる支軸15aが設けられており、これら支軸15aには第1遊星ローラ16が回転自在に取り付けられている。第1遊星ローラ16は、後述する固定リング18に当接している。
【0023】
11は中間リングであり、固定筒7の外周に光軸回りでの回転および光軸方向への移動が自在に保持されている。13は第2ローラ支持リング(請求の範囲にいう出力部材)であり、固定筒7の外周に光軸回りでの回転および光軸方向への移動が自在に保持されている。第2ローラ支持リング13における周方向複数箇所(例えば、3箇所)には、光軸を中心とする放射方向に延びる支軸13aが設けられており、これら支軸13aには第2遊星ローラ14が回転自在に取り付けられている。この中間リング11は第1遊星ローラ16と第2遊星ローラ14とに当接している。
【0024】
また、第2ローラ支持リング13には、出力アーム17が一体的に取り付けられており、この出力アーム17はカム環3に形成された連動ピン3bに光軸方向に摺動自在に、かつ光軸回りで一体回転可能に係合している。
【0025】
12はマニュアル連結リングであり、固定筒7の外周に光軸回りでの回転および光軸方向への移動が自在に保持されている。このマニュアル連結リング12は、マニュアルフォーカスリング8に一体回転可能に係合している。
【0026】
なお、第1加圧バネ21の加圧力は、ステータ9とロータ10と第1ローラ支持リング15と第1遊星ローラ16と中間リング11と第2遊星ローラ14とマニュアル連結リング12とを介して固定筒7で受けられる。
【0027】
18は固定リングであり、固定筒7の外周に項軸方向の移動は許容されるが、光軸回りでの回転が規制されて取り付けられている。固定リング18は、第2加圧バネ22の加圧力によって第1遊星ローラ16に圧接されている。なお、第2加圧バネ22の加圧力は、固定リング18と第1遊星ローラ16と中間リング11と第2遊星ローラ14とマニュアル連結リング12とを介して固定筒7で受けられる。このため、第1遊星ローラ16と中間リング11と第2遊星ローラ14とマニュアル連結リング12とは、第1加圧バネ21および第2加圧バネ22の双方の加圧力によって圧接させられることになる。
【0028】
なお、本実施形態では、主として振動型モータのステータ9とロータ10との圧接力を発生する第1加圧バネ21と、固定リング18と第1遊星ローラ16と中間リング11と第2遊星ローラ14とマニュアル連結リング12との圧接力を発生する第2加圧バネ22とを別々に設けているので、それぞれの加圧バネの加圧力を最適な加圧力に、すなわちの第1加圧バネ21については振動型モータの性能が最大限引き出せる加圧力に、第2加圧バネ22については固定リング18からマニュアル連結リング12に至る部材間の当接部に滑りが生じない加圧力に容易に設定することができる。
【0029】
次に、以上のように構成されたレンズ鏡筒の作動について説明する。レンズ鏡筒の使用者が、オートフォーカスを行うために不図示のフォーカシングスイッチを操作すると、不図示の制御回路から電気−機械エネルギー変換素子に電圧が印加され、ステータ9に周方向に進行する振動が励起される。そして、ステータ9が振動すると、これに第1加圧バネ21の加圧力によって圧接したロータ10が回転駆動され、ゴムリング23および第1ローラ支持リング15がロータ10と光軸回りで一体回転する。
【0030】
第1ローラ支持リング15が回転すると、第1遊星ローラ16が固定リング18に対して転動し(すなわち、支軸15a回りで自転しながら公転し)、中間リング11を回転駆動する。中間リング11には、第1ローラ支持リング15の回転と第1遊星ローラ16の回転とが合成されて伝えられるため、中間リング11は第1ローラ支持リング15に対して2倍の速度で回転される。
【0031】
そして、中間リング11から回転力を受けた第2遊星ローラ14は、マニュアル連結リング12がマニュアルフォーカスリング8と案内筒2等との摩擦によって回転が規制されているため、マニュアル連結リング12に対して転動し(すなわち、支軸13a回りで自転しながら公転し)、第2ローラ支持リング13を中間リング11に対して半分の速度で回転させる。こうして、結果的に第2ローラ支持リング13は振動型モータの回転速度と同じ速度で回転する。
【0032】
第2ローラ支持リング13の回転により、第2ローラ支持リング13と出力アーム17を介して連結されたカム環3が回転駆動され、カム環3のカム溝3aとコロ4との作用によってレンズ保持枠1が光軸方向に駆動され、オートフォーカシングが行われる。前述したように第2ローラ支持リング13およびカム環3が振動型モータの回転速度と同じ速度で回転するため、振動型モータの回転速度の半分の速度でカム環等が回転していた従来のレンズ鏡筒に比べて、オートフォーカシングを高速(2倍の速さ)で行うことができる。
【0033】
一方、使用者がマニュアルフォーカスリング8を回転させると、この回転はマニュアル連結リング12に伝えられる。このとき、振動型モータは作動していないため、ステータ9とロータ10との摩擦により第1ローラ支持リング15の回転が規制される。このため、固定リング18に当接する第1遊星ローラ16の回転も規制され、第1遊星ローラ16に当接する中間リング11の回転も規制される。したがって、マニュアル連結リング12が回転すると、第2遊星ローラ14は中間リング11に対して転動し(すなわち、支軸13a回りで自転しながら公転し)、第2ローラ支持リング13をマニュアル連結リング12に対して1/2倍の速度で回転駆動する。
【0034】
第2ローラ支持リング13の回転により、第2ローラ支持リング13と出力アーム17を介して連結されたカム環3が回転駆動され、カム環3のカム溝3aとコロ4との作用によってレンズ保持枠1が光軸方向に駆動され、マニュアルフォーカシングが行われる。前述したように第2ローラ支持リング13およびカム環3がマニュアルフォーカスリング8およびマニュアル連結リング12の回転速度の半分の速度で回転するため、従来のレンズ鏡筒と同様にマニュアルフォーカシングにおけるフォーカス微調整のし易さを確保することができる。
【0035】
(第2実施形態)
図3には、本願発明の第2実施形態であるレンズ鏡筒を示している。この図において、L101〜L106はレンズであり、レンズ枠101に保持されている。102は案内筒であり、内周にはレンズ枠101が光軸方向に移動自在に嵌合し、外周にはカム筒103が回転自在に嵌合している。また、案内筒102には、光軸方向に延びる直進案内溝102aが形成されている。一方、カム筒103にはカム溝103aが形成されており、このカム溝103aと直進案内溝102aとにレンズ枠101に固定されたコロ104が嵌合している。
【0036】
105は鏡筒本体106に取り付けられたレンズマウントであり、不図示のカメラボディに結合するためのバヨネット爪を有する。107は固定筒であり、鏡筒本体106の内側に固定されている。そして、この固定筒107には案内筒102が固定されている。108はマニュアルフォーカスリングであり、案内筒102と鏡筒本体106とにより光軸回りで回転自在に保持されている。
【0037】
109は振動型モータを構成するステータ(振動体)であり、不図示の駆動回路から駆動信号を受けた電気−機械エネルギー変換素子により振動が励起される。110は第1加圧バネ121の加圧力によりステータ109に圧接されたロータであり、ステータ109の振動によって光軸回りで回転駆動される。ロータ110はゴムリング123を介して第1ローラ支持リング(請求の範囲にいう動力伝達部材)115に連結され、これを一体的に光軸回りで回転駆動する。なお、第1ローラ支持リング115は、固定筒107の外周に光軸回りでの回転および光軸方向への移動が自在に保持されている。
【0038】
また、第1ローラ支持リング115における周方向複数箇所(例えば、3箇所)には、光軸を中心とする放射方向に延びる支軸115aが設けられており、これら支軸115aには第1遊星ローラ116が回転自在に取り付けられている。第1遊星ローラ116は固定筒107(請求の範囲にいう固定部材)に当接している。
【0039】
なお、第1加圧バネ121の加圧力は、ステータ109とロータ110と第1ローラ支持リング115と第1遊星ローラ116とを介して固定筒107により受けられる。
【0040】
111は中間リングであり、鏡筒本体106の内周に光軸回りでの回転および光軸方向への移動が自在に嵌合保持されている。中間リング111は第1遊星ローラ116と後述する第2遊星ローラ114とに当接している。
【0041】
113は第2ローラ支持リング(請求の範囲にいう出力部材)であり、固定筒107の外周に光軸回りでの回転および光軸方向への移動が自在に保持されている。第2ローラ支持リング113における周方向複数箇所(本実施形態では、3箇所)には、光軸を中心とする放射方向に延びる支軸113aが設けられており、これら支軸113aには第2遊星ローラ114が回転自在に取り付けられている。また、第2ローラ支持リング113には、出力アーム117が一体的に取り付けられており、この出力アーム117はカム環103に形成された連動ピン103bに光軸方向に摺動自在に、かつ光軸回りで一体回転可能に係合している。112はマニュアル連結リングであり、固定筒107の外周に光軸回りでの回転および光軸方向への移動が自在に保持されている。このマニュアル連結リング112は、マニュアルフォーカスリング108に一体回転可能に、かつ光軸方向に移動自在に係合している。また、マニュアル連結リング112は、固定筒107の外周に配設された第2加圧バネ122の加圧力によって第2遊星ローラ114に圧接している。
【0042】
なお、第2加圧バネ122の加圧力は、マニュアル連結リング112と第2遊星ローラ114と中間リング111と第1遊星ローラ116とを介して固定筒107で受けられる。このため、第1遊星ローラ116と固定筒107とは、第1加圧バネ121および第2加圧バネ122の双方の加圧力によって圧接させられることになる。
【0043】
そして、本実施形態では、主として振動型モータのステータ109とロータ110との圧接力を発生する第1加圧バネ121と、マニュアル連結リング112と第2遊星ローラ114と中間リング111と第1遊星ローラ116と固定筒107との圧接力を発生する第2加圧バネ122とを別々に設けているので、それぞれの加圧バネの加圧力を最適な加圧力に、すなわちの第1加圧バネ121については振動型モータの性能が最大限引き出せる加圧力に、第2加圧バネ122についてはマニュアル連結リング112から固定筒107に至る部材間の当接部に滑りが生じない加圧力に容易に設定することができる。
【0044】
次に、以上のように構成されたレンズ鏡筒の作動について説明する。レンズ鏡筒の使用者が、オートフォーカスを行うために不図示のフォーカシングスイッチを操作すると、不図示の制御回路から電気−機械エネルギー変換素子に電圧が印加され、ステータ109に周方向に進行する振動が励起される。そして、ステータ109が振動すると、これに第1加圧バネ121の加圧力によって圧接したロータ110が回転駆動され、ゴムリング123および第1ローラ支持リング115がロータ110と光軸回りで一体回転する。
【0045】
第1ローラ支持リング115が回転すると、第1遊星ローラ116が固定筒107に対して転動し(すなわち、支軸115a回りで自転しながら公転し)、中間リング111を回転駆動する。中間リング111には、第1ローラ支持リング115の回転と第1遊星ローラ116の回転とが合成されて伝えられるため、中間リング111は第1ローラ支持リング115に対して2倍の速度で回転される。
【0046】
そして、中間リング111から回転力を受けた第2遊星ローラ114は、マニュアル連結リング112がマニュアルフォーカスリング1088と案内筒2等との摩擦によって回転が規制されているため、マニュアル連結リング112に対して転動し(すなわち、支軸113a回りで自転しながら公転し)、第2ローラ支持リング113を中間リング111に対して半分の速度で回転させる。こうして、結果的に第2ローラ支持リング113は振動型モータの回転速度と同じ速度で回転する。
【0047】
第2ローラ支持リング113の回転により、第2ローラ支持リング113と出力アーム117を介して連結されたカム環103が回転駆動され、カム環103のカム溝103aとコロ104との作用によってレンズ保持枠101が光軸方向に駆動され、オートフォーカシングが行われる。前述したように第2ローラ支持リング113およびカム環103が振動型モータの回転速度と同じ速度で回転するため、振動型モータの回転速度の半分の速度でカム環等が回転していた従来のレンズ鏡筒に比べて、オートフォーカシングを高速(2倍の速さ)で行うことができる。
【0048】
一方、使用者がマニュアルフォーカスリング108を回転させると、この回転はマニュアル連結リング112に伝えられる。このとき、振動型モータは作動していないため、ステータ109とロータ110との摩擦により第1ローラ支持リング115の回転が規制される。このため、固定筒107に当接する第1遊星ローラ116の回転も規制され、第1遊星ローラ116に当接する中間リング111の回転も規制される。したがって、マニュアル連結リング112が回転すると、第2遊星ローラ114は中間リング111に対して転動し(すなわち、支軸113a回りで自転しながら公転し)、第2ローラ支持リング113をマニュアル連結リング112に対して1/2倍の速度で回転駆動する。
【0049】
第2ローラ支持リング113の回転により、第2ローラ支持リング113と出力アーム117を介して連結されたカム環103が回転駆動され、カム環103のカム溝103aとコロ104との作用によってレンズ保持枠101が光軸方向に駆動され、マニュアルフォーカシングが行われる。前述したように第2ローラ支持リング113およびカム環103がマニュアルフォーカスリング108およびマニュアル連結リング112の回転速度の半分の速度で回転するため、従来のレンズ鏡筒と同様にマニュアルフォーカシングにおけるフォーカス微調整のし易さを確保することができる。
【0050】
(第3実施形態)
上記各実施形態では、外径が均一な遊星ローラを用いた場合について説明したが、図4に示すように、第2遊星ローラ14′に小径部14a′とこれよりも外径が大きい大径部14b′とを設け、小径部14a′を中間リング11′に当接させ、大径部14b′をマニュアル連結リング12に当接させるようにしてもよい。なお、図4に示す実施形態は、図1に示した第1実施形態の変形例であり、共通部分については第1実施形態と同符号を付している。
【0051】
オートフォーカス時には、第2遊星ローラ14′の大径部14b′がマニュアル連結リング12上を転動して第2ローラ支持リング13およびカム環3を回転させる。
【0052】
ここで、小径部14a′の外径をdとし、大径部14b′の外径をDとすると、中間リング11′に対して第2ローラ支持リング13は、D/(D+d)倍の速度で回転する。これにより、第2ローラ支持リング13は、ロータ10および第1ローラ支持リング15に対して2D/(D+d)倍の速度で回転することとなり、第1実施形態よりも高速でオートフォーカシングを行うことができる。
【0053】
一方、マニュアルフォーカス時には、第2遊星ローラ14′の小径部14a′が中間リング11′上を転動して第2ローラ支持リング13およびカム環3を回転させる。この場合、第2ローラ支持リング13は、マニュアル連結リング12に対して、d/(D+d)倍の速度で回転する。すなわち、第2ローラ支持リング13は、マニュアルフォーカスリング8の1/2倍よりも遅い速度で回転することとなる。これにより、第1実施形態よりも微調整を行い易い(操作性のよい)マニュアルフォーカシングを行うことができる。
【0054】
なお、上記各実施形態では、マニュアル連結リング12,112とマニュアルフォーカスリング8,108とを直接連結する場合について説明したが、これらの間に減速機構又は増速機構を介在させてもよい。
【0055】
さらに、上記各実施形態では、レンズ鏡筒について説明したが、本願発明は、動力とマニュアル操作力とで選択的に出力部材を駆動する構成を有するものであれば、レンズ鏡筒以外の光学機器や光学機器以外の装置にも適用することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本願発明によれば、駆動源の駆動力と手動操作の駆動力による出力部材の回転駆動を特別な切換操作を要さずに選択的に行えるという従来の駆動装置の利点を確保しつつ、操作力伝達部材の回転を第2遊星回転部材を介して減速して出力部材に伝達することができる一方、動力伝達部材の回転を第1遊星回転部材と中間部材との間で一旦増速した後、中間部材と第2遊星回転部材との間でもとに戻して(すなわち、動力伝達部材の回転速度と等しい回転速度で)出力部材に伝達することができる。したがって、この駆動装置をレンズのフォーカス駆動に用いれば、手動操作によるフォーカス微調整を行い易く、かつオートフォーカスを高速で行える光学機器を実現することができる。
【0057】
なお、第2遊星回転部材に第1外径部とこの第1外径部と径が異なる第2外径部とを設ければ、操作力伝達部材から出力部材への回転伝達における減速率や動力伝達部材から出力部材への回転伝達における増速率を自在に設定することができる。
【0058】
また、駆動源が振動型モータである場合に、第1および第2遊星回転部材と固定、中間および操作力伝達部材とを圧接させる加圧手段を、振動体と接触体とを圧接させる加圧手段と別に設ければ、モータ内外の各部材間の圧接力を容易に最適設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるレンズ鏡筒の断面図である。
【図2】上記第1実施形態のレンズ鏡筒の部分平面展開図である。
【図3】本発明の第2実施形態であるレンズ鏡筒の断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態であるレンズ鏡筒の断面図である。
【図5】従来のレンズ鏡筒の駆動部の断面図である。
【符号の説明】
L1〜L6,L101〜L106 レンズ
1,101 レンズ保持枠
3,103 カム環
7,107 固定筒
8,108 マニュアルフォーカスリング
9,109 ステータ
10,110 ロータ
11,111 中間リング
12,112 マニュアル連結リング
13,113 第2ローラ支持リング
14,114 第2遊星ローラ
15,115 第1ローラ支持リング
16,116 第2遊星ローラ
18 固定リング
21,121 第1加圧バネ
22,122 第2加圧バネ

Claims (9)

  1. 駆動源による駆動力を伝達する動力伝達部材と、手動操作による駆動力を伝達する操作力伝達部材と、これら伝達部材から駆動力が伝達される出力部材とを有した駆動装置において、
    前記駆動力の伝達方向に対して固定された固定部材と、
    前記駆動力の伝達方向に対して移動自在な中間部材と、
    前記固定部材と前記中間部材に接触する第1遊星回転部材と、
    前記中間部材と前記操作力伝達部材に接触する第2遊星回転部材とを有し、
    前記動力伝達部材に前記第1遊星回転部材を回転自在に支持する軸部を設けるとともに、前記出力部材に前記第2遊星回転部材を回転自在に支持する軸部を設けたことを特徴とする駆動装置。
  2. 前記第2遊星回転部材に、第1外径部とこの第1外径部と径が異なる第2外径部とを設け、
    前記第1外径部を前記中間部材に接触させ、前記第2外径部を前記操作力伝達部材に接触させたことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記第1外径部は、前記第2外径部よりも外径が小さいことを特徴とする請求項2に記載の駆動装置。
  4. 前記駆動源が、電気−機械エネルギー変換により振動が励起される振動体とこの振動体に圧接する接触体とを相対駆動する振動型モータであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の駆動装置。
  5. 前記振動体と前記接触体とを圧接させる第1加圧手段と、
    前記第1および第2遊星回転部材と前記固定、中間および操作力伝達部材とを圧接させる第2加圧手段とを有することを特徴とする請求項4に記載の駆動装置。
  6. 前記第2加圧手段の加圧力により前記固定部材と前記第1遊星回転部材とを圧接させ、
    前記第1加圧手段の加圧力および前記第2加圧手段の加圧力により前記第1遊星回転部材と前記中間部材、前記中間部材と前記第2遊星回転部材および前記第2遊星回転部材と前記操作力伝達部材とを圧接させることを特徴とする請求項5に記載の駆動装置。
  7. 前記第2加圧手段の加圧力により前記第1遊星回転部材と前記中間部材、前記中間部材と前記第2遊星回転部材および前記第2遊星回転部材と前記操作力伝達部材とを圧接させ、
    前記第1加圧手段の加圧力および前記第2加圧手段の加圧力により前記固定部材と前記第1遊星回転部材とを圧接させることを特徴とする請求項5に記載の駆動装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の駆動装置と、前記出力部材によって駆動される駆動対象部材とを有することを特徴とする装置。
  9. 請求項1から7のいずれかに記載の駆動装置と、光軸方向に移動可能なレンズとを有した光学機器において、
    前記出力部材が、前記レンズを光軸方向に駆動する部材であることを特徴とする光学機器。
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