JPH10183333A - 透明導電膜の成膜方法 - Google Patents

透明導電膜の成膜方法

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JPH10183333A
JPH10183333A JP34395996A JP34395996A JPH10183333A JP H10183333 A JPH10183333 A JP H10183333A JP 34395996 A JP34395996 A JP 34395996A JP 34395996 A JP34395996 A JP 34395996A JP H10183333 A JPH10183333 A JP H10183333A
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JP
Japan
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film
oxide
transparent conductive
conductive film
sputtering
Prior art date
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Pending
Application number
JP34395996A
Other languages
English (en)
Inventor
Masami Miyazaki
正美 宮崎
Kazuo Sato
一夫 佐藤
Junichi Ebisawa
純一 海老沢
Satoru Takagi
悟 高木
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10183333A publication Critical patent/JPH10183333A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】面内における特性が均一な透明導電膜を安定的
に生産でき、また、透明導電膜の比抵抗制御も容易にで
きる成膜方法の提供。 【解決手段】酸化物ターゲットを用いて、スパッタリン
グ法により、基体上に酸化物系透明導電膜を成膜する方
法において、二酸化炭素を含む雰囲気中でスパッタリン
グを行うことを特徴とする透明導電膜の成膜方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明導電膜の成膜
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】透明導電膜は、透明発熱体、熱線反射
膜、帯電防止膜、太陽電池用透明電極、表示用透明電極
として有用である。ITO(InとSnとの酸化物)等
の透明導電膜をスパッタリング法で作製する際、通常、
酸化物ターゲットを微量のO2 を含んだAr雰囲気中で
スパッタリングする。再現性良く均一な特性の膜を得る
ためには、微量O2 のコントロールが不可欠である。O
2 が少ないと褐色がかった吸収膜が得られ、O2 が多す
ぎると比抵抗膜が急激に上昇してしまう。このため、真
空ポンプの排気速度の経時変化や、ガス供給系の経時変
化に起因する極微量のO2 濃度の変動で、酸化されすぎ
て高比抵抗膜になったり、酸化不十分で吸収膜になった
りして、再現性よく同じ特性の膜を得ることは困難であ
った。
【0003】また、大面積基板に成膜中する場合、チャ
ンバー内でO2 濃度に分布が生じると面内で特性のむら
を生じ、均質な膜を得ることが困難であった。このた
め、透明導電膜の応用は小面積基板に限られていた。ま
た、従来法では、高比抵抗膜を得るためにO2 量を増や
すと急激に比抵抗が上昇してしまうため、O2 量の調節
により膜の比抵抗を制御することはほとんど不可能であ
った。別の方法として、ターゲット中への第3成分の添
加が試みられていたが、10-3〜10-1Ω・cm程度の
比抵抗の膜を安定して作製することは、困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、面内におけ
る特性が均一な透明導電膜を安定的に生産でき、また、
透明導電膜の比抵抗制御も容易にできる成膜方法の提
供。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸化物ターゲ
ットを用いて、スパッタリング法により、基体上に酸化
物系透明導電膜を成膜する方法において、二酸化炭素
(CO2 )を含む雰囲気中でスパッタリングを行うこと
を特徴とする透明導電膜の成膜方法を提供する。
【0006】図1に、酸化性ガス濃度とGa添加ZnO
膜のシート抵抗の関係を示す。酸化性ガスとして酸素
(O2 )とCO2 とを用い、比較した。これらのガスを
アルゴン(Ar)ガスに混入してスパッタリングを行っ
た。スパッタリング電力密度は4W/cm2 、スパッタ
リング圧力は2×10-3Torrとした。酸化性ガスと
してO2 を用いた場合、O2 増加に伴い急激にシート抵
抗が上昇する。一方、酸化性ガスとしてCO2 を用いた
場合、CO2 増加に伴うシート抵抗増加が緩やかであ
る。これは、基板面内で酸化性ガス濃度分布がある場合
でもCO2 の方が抵抗分布が少ないことを意味する。こ
れらの結果から、CO2 を利用すると再現性よく生産で
き、また、比抵抗の制御も容易になることがわかる。す
なわち、本発明者らは、酸化性ガスとしてO2 のかわり
にCO2 を用いると、チャンバー内の酸化性ガスの変動
の影響を受けにくく、安定した成膜ができ、酸化性ガス
量を調節して比抵抗を制御することが可能であることを
見出した。
【0007】また、CO2 はO2 に比べて酸化力が弱い
ため、積層膜を形成する場合、CO2 を用いた方が、他
の層に与える影響が少ない。例えば、薄い金属層の上に
酸化物透明導電層をO2 雰囲気中で形成する場合、O2
プラズマにより金属層が一部酸化され、抵抗や透過率な
どの特性が低下してしまうが、CO2 を用いた場合はそ
のような特性低下を抑えることができる。
【0008】本発明におけるスパッタリング時の雰囲気
ガスは、CO2 のみからなるガスでもよいし、Arなど
希ガスとCO2 との混合ガスでもよい。
【0009】本発明において用いるCO2 量は、特に限
定されない。透明導電膜の比抵抗、装置の種類、スパッ
タリング電力などの成膜条件によって必要量が異なるの
で、それに応じて決めればよい。例えば、低抵抗で吸収
の無いITO膜を得る場合には、雰囲気中のCO2 濃度
は、0.5〜10体積%という濃度で用いることが好ま
しい。また、酸化力調整のため、O2 、H2 O、CO、
CH4 、H2 等のガスを、CO2 使用の効果を損ねない
範囲で添加してもさしつかえない。
【0010】スパッタリング圧力は1×10-4〜1×1
-1Torrの範囲で用いられる。
【0011】本発明において用いる酸化物ターゲットと
しては、好ましい結果が得られることから、In、Zn
およびSnからなる群から選ばれる1種以上の金属の酸
化物を主成分とする酸化物ターゲットを用いることが好
ましい。低比抵抗膜を得やすいことから、SnとInと
の酸化物を主成分とする酸化物ターゲットを用いること
が好ましい。特に、200℃以上の高基板温度で成膜す
ると極めて低い比抵抗の膜が得られる。この場合、Sn
2 とIn23 の組成比は、重量比で、1:99〜2
0:80の範囲が好ましい。200℃以下の低基板温度
でを得ようとする場合は、ZnとInとの酸化物を主成
分とする酸化物ターゲットを用いることが好ましい。こ
の場合、ZnOとIn23 の組成比は、重量比で、
3:97〜90:10の範囲が好ましい。
【0012】低材料コストの観点からは、Znの酸化物
を主成分とすることが好ましい。Znの酸化物を主成分
とする場合、低比抵抗膜が得られることから、AlやG
aなどを含有することが好ましい。ターゲット中のAl
やGaは主として酸化物の状態で存在している。その含
有割合は、AlはAl23 換算で、また、GaはGa
23 換算で、ZnOとの総量に対して1〜20重量%
の範囲が好ましい。前記した酸化物ターゲットを用いる
ことで、ほぼ同組成の透明導電膜を得ることができる。
【0013】本発明において用いるスパッタリング法と
しては、特に限定されず、RF(高周波)マグネトロン
スパッタリング、DC(直流)マグネトロンスパッタリ
ングなどが挙げられる。生産性およびコストの観点か
ら、DCマグネトロンスパッタリングを用いるが好まし
い。本発明において用いる基体としては、特に限定され
ず、ガラス板、プラスチックシート、プラスチックフィ
ルムなどが挙げられる。
【0014】
【実施例】
(例1)直流スパッタリング法により、ソーダライムガ
ラス基板(1m×1m×2mmt)上に、CO2 を1体
積%含むArガス雰囲気で、2.0×10-3Torrの
スパッタリング圧力で、GaをGa23 換算でZnO
との総和に対し6重量%含有するZnO焼結体をターゲ
ットとして、Ga添加ZnO膜を100nm形成した。
基板は無加熱、スパッタリング電力密度は、4W/cm
2 とした。得られた膜は、比抵抗の面内均一性が±3
%、および、バッチ間の抵抗変動(5回成膜)は±5%
で良好であった。また、光学特性が均一であり良好であ
った。
【0015】(例2〜5(実施例)、例6〜10(比較
例))例1における成膜条件の表1に示す条件に変えた
以外は例1と同様にして、直流スパッタリング法によ
り、ソーダライムガラス基板上に、表2に示すような各
種の透明導電膜を成膜した。例1と同様の評価結果を表
2に示す。表1中のターゲットの欄のGa:ZnOは、
GaをGa23 換算でZnOとの総量に対し6重量%
含有するZnO焼結体、Zn:In23 は、ZnをZ
nO換算でIn23 との総量に対し10重量%含有す
るIn23 焼結体、ITOは、SnをSnO2 換算で
In23 との総量に対し10重量%含有するIn2
3 焼結体を意味する。表1中の酸化性ガスの欄は、酸化
物膜を成膜するときのArガス中の酸化性ガスの種類お
よび濃度を示し、電力密度は、酸化物膜を成膜するとき
のスパッタリング電力密度、スパッタリング圧力は酸化
物膜を成膜するときのスパッタリング圧力を示した。
【0016】Ag膜を成膜するときの条件は、いずれの
場合も、Agターゲット、Ar雰囲気、2.0×10-3
Torrのスパッタリング圧力、および1W/cm2
スパッタリング電力密度とした。表2中の透明導電膜の
構成の欄の( )内の数字は膜厚(nm)を示し、ま
た、Ga:ZnO、Zn:In23 、ITOは、それ
ぞれ表1のターゲットと同組成の膜を意味する。また、
表2中の面内均一性は比抵抗の面内均一性の意であり、
抵抗変動は5回成膜時のバッチ間の抵抗変動の意であ
る。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、面内における特性が均
一な透明導電膜を安定的に生産でき、また、透明導電膜
の比抵抗制御も容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸化性ガス濃度とGa添加ZnO膜のシート抵
抗との関係を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 悟 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化物ターゲットを用いて、スパッタリン
    グ法により、基体上に酸化物系透明導電膜を成膜する方
    法において、二酸化炭素を含む雰囲気中でスパッタリン
    グを行うことを特徴とする透明導電膜の成膜方法。
  2. 【請求項2】酸化物ターゲットとして、In、Znおよ
    びSnからなる群から選ばれる1種以上の金属の酸化物
    を主成分とする酸化物ターゲットを用いる請求項1の透
    明導電膜の成膜方法。
JP34395996A 1996-12-24 1996-12-24 透明導電膜の成膜方法 Pending JPH10183333A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002287330A (ja) * 2002-03-01 2002-10-03 Shin Etsu Chem Co Ltd フォトマスク用ブランクス及びフォトマスク
JP2009212033A (ja) * 2008-03-06 2009-09-17 Sumitomo Chemical Co Ltd 透明導電性結晶膜の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002287330A (ja) * 2002-03-01 2002-10-03 Shin Etsu Chem Co Ltd フォトマスク用ブランクス及びフォトマスク
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