JPH10182575A - t−ブチルヒドラジンの精製方法 - Google Patents
t−ブチルヒドラジンの精製方法Info
- Publication number
- JPH10182575A JPH10182575A JP35790896A JP35790896A JPH10182575A JP H10182575 A JPH10182575 A JP H10182575A JP 35790896 A JP35790896 A JP 35790896A JP 35790896 A JP35790896 A JP 35790896A JP H10182575 A JPH10182575 A JP H10182575A
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- JP
- Japan
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- butylhydrazine
- purification
- vapor
- purified
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- Pending
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- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 t−ブチルヒドラジン中に不純物として含ま
れる水分、メチルアルコール等の不純物を除去し、化合
物半導体やシリコン半導体用バリヤ膜の製造などに用い
ることができる高純度t−ブチルヒドラジンを得る。 【解決手段】 t−ブチルヒドラジンを細孔径が3〜4
Å相当の合成ゼオライト系の吸着剤と気相で接触させ
る。
れる水分、メチルアルコール等の不純物を除去し、化合
物半導体やシリコン半導体用バリヤ膜の製造などに用い
ることができる高純度t−ブチルヒドラジンを得る。 【解決手段】 t−ブチルヒドラジンを細孔径が3〜4
Å相当の合成ゼオライト系の吸着剤と気相で接触させ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はt−ブチルヒドラジ
ンの精製方法に関する。さらに詳細にはt−ブチルヒド
ラジン中に含まれる水分、アルコールその他の不純物を
極低濃度まで除去する精製方法に関する。
ンの精製方法に関する。さらに詳細にはt−ブチルヒド
ラジン中に含まれる水分、アルコールその他の不純物を
極低濃度まで除去する精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒドラジンおよびその誘導体は還元剤、
ロケットの燃料などとして古くから知られているが、最
近に至りヒドラジンの水素がアルキル基などで置き換え
られたいわゆるアルキル置換ヒドラジンがシリコンウエ
ハーのクリーニング剤、ガリウム−窒素(GaN)、イ
ンジウム−ガリウム−窒素(InGaN)のような光半
導体素子、窒化チタン(TiN)や窒化タングステン
(WN)のようなバリヤー膜などの原料として使用され
はじめ、その量が年々増加するとともに不純物含量の極
めて低いものが要求されている。また、t−ブチルヒド
ラジンはアルキル置換ヒドラジンの一つであり、高分子
化合物の製造における重合開始剤として用いられている
ほか、変異原性が労働省が定める産業安全性基準を満た
しているものであることが明らかとなったことから、最
近になり半導体関係での使用が検討されはじめている。
ロケットの燃料などとして古くから知られているが、最
近に至りヒドラジンの水素がアルキル基などで置き換え
られたいわゆるアルキル置換ヒドラジンがシリコンウエ
ハーのクリーニング剤、ガリウム−窒素(GaN)、イ
ンジウム−ガリウム−窒素(InGaN)のような光半
導体素子、窒化チタン(TiN)や窒化タングステン
(WN)のようなバリヤー膜などの原料として使用され
はじめ、その量が年々増加するとともに不純物含量の極
めて低いものが要求されている。また、t−ブチルヒド
ラジンはアルキル置換ヒドラジンの一つであり、高分子
化合物の製造における重合開始剤として用いられている
ほか、変異原性が労働省が定める産業安全性基準を満た
しているものであることが明らかとなったことから、最
近になり半導体関係での使用が検討されはじめている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、t−ブ
チルヒドラジンをシリコンウエハーのクリーニング剤、
あるいはガリウム−窒素、インジウム−ガリウム−窒素
などの化合物半導体の製造や、窒化チタン、窒化タング
ステンなどのシリコン半導体用バリヤ膜の製造に用いる
ためには、極めて高純度であることが必要である。とこ
ろが、市販のt−ブチルヒドラジンは蒸留精製されたも
のであっても、水分とともにメチルアルコールその他の
不純物を含有している。
チルヒドラジンをシリコンウエハーのクリーニング剤、
あるいはガリウム−窒素、インジウム−ガリウム−窒素
などの化合物半導体の製造や、窒化チタン、窒化タング
ステンなどのシリコン半導体用バリヤ膜の製造に用いる
ためには、極めて高純度であることが必要である。とこ
ろが、市販のt−ブチルヒドラジンは蒸留精製されたも
のであっても、水分とともにメチルアルコールその他の
不純物を含有している。
【0004】このような不純物を含むt−ブチルヒドラ
ジンは高分子合成における重合開始剤として用いること
はできるものの、半導体製造には用いることができな
い。すなわち、ガリウム−窒素、インジウム−ガリウム
−窒素などの化合物半導体の製造、特に窒化チタン、窒
化タングステンなどのシリコン半導体用バリヤ膜を製造
する場合には、充分なデバイス性能が得られないという
問題がある。このためt−ブチルヒドラジンを高純度
に、しかも効率よく精製する方法の開発が望まれてい
た。
ジンは高分子合成における重合開始剤として用いること
はできるものの、半導体製造には用いることができな
い。すなわち、ガリウム−窒素、インジウム−ガリウム
−窒素などの化合物半導体の製造、特に窒化チタン、窒
化タングステンなどのシリコン半導体用バリヤ膜を製造
する場合には、充分なデバイス性能が得られないという
問題がある。このためt−ブチルヒドラジンを高純度
に、しかも効率よく精製する方法の開発が望まれてい
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、t-ブチルヒド
ラジンを細孔径が3〜4Å相当の合成ゼオライト系の吸
着剤と気相で接触させることにより、効率よく高純度に
精製しうることを見出し本発明に到達した。すなわち本
発明は、t−ブチルヒドラジンをt-ブチルヒドラジンの
蒸気圧単独あるいは不活性ガスで希釈された状態で細孔
径が3〜4Å相当の合成ゼオライト系の吸着剤と気相で
接触させることを特徴とするとするt−ブチルヒドラジ
ンの精製方法である。本発明はt-ブチルヒドラジンをt-
ブチルヒドラジンの蒸気圧単独あるいは不活性ガスで希
釈された状態で細孔径が3〜4Å相当の合成ゼオライト
系の吸着剤と気相で接触させて高純度に精製する方法で
あり、市販のt-ブチルヒドラジンを半導体製造などで使
用しうるような高純度に精製する方法である。
課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、t-ブチルヒド
ラジンを細孔径が3〜4Å相当の合成ゼオライト系の吸
着剤と気相で接触させることにより、効率よく高純度に
精製しうることを見出し本発明に到達した。すなわち本
発明は、t−ブチルヒドラジンをt-ブチルヒドラジンの
蒸気圧単独あるいは不活性ガスで希釈された状態で細孔
径が3〜4Å相当の合成ゼオライト系の吸着剤と気相で
接触させることを特徴とするとするt−ブチルヒドラジ
ンの精製方法である。本発明はt-ブチルヒドラジンをt-
ブチルヒドラジンの蒸気圧単独あるいは不活性ガスで希
釈された状態で細孔径が3〜4Å相当の合成ゼオライト
系の吸着剤と気相で接触させて高純度に精製する方法で
あり、市販のt-ブチルヒドラジンを半導体製造などで使
用しうるような高純度に精製する方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の精製に供されるt-ブチル
ヒドラジンは通常は蒸留精製されたものであり、その不
純物濃度として水分、アルコールともに1%以下とされ
た段階のものが用いられる。精製に用いられる細孔径が
3Å相当の合成ゼオライト系の吸着剤とは、化学的には
合成結晶アルミノシリケート含水ナトリウム塩のナトリ
ウムの一部をカリウムで置換した合成ゼオライトであ
る。この合成ゼオライト結晶は内部に多数の細孔を有
し、その細孔径が3Å(オングストローム)にほぼ揃っ
ていることが特徴である。また4Å相当の合成ゼオライ
ト系の吸着剤とは、合成結晶アルミノシリケート含水ナ
トリウム塩であり、その細孔径が4Åにほぼ揃った多数
の細孔を有するものである。
ヒドラジンは通常は蒸留精製されたものであり、その不
純物濃度として水分、アルコールともに1%以下とされ
た段階のものが用いられる。精製に用いられる細孔径が
3Å相当の合成ゼオライト系の吸着剤とは、化学的には
合成結晶アルミノシリケート含水ナトリウム塩のナトリ
ウムの一部をカリウムで置換した合成ゼオライトであ
る。この合成ゼオライト結晶は内部に多数の細孔を有
し、その細孔径が3Å(オングストローム)にほぼ揃っ
ていることが特徴である。また4Å相当の合成ゼオライ
ト系の吸着剤とは、合成結晶アルミノシリケート含水ナ
トリウム塩であり、その細孔径が4Åにほぼ揃った多数
の細孔を有するものである。
【0007】これらの吸着剤は効率よく使用できるよう
に通常は4〜20meshの球状物、1.5〜4mmΦ
長さ5〜20mmの柱状物などに成形されて用いられ
る。この条件に適合する市販の合成ゼオライトとして
は、モレキュラーシーブス3A、および4A(米、ユニ
オンカーバイト社またはユニオン昭和(株))、ゼオラ
ム3Aおよび4A(東ソー(株))などが挙げられる。
これらの吸着剤を用いると、t-ブチルヒドラジンガスを
殆ど吸着することがなく、水分やメチルアルコール及び
その他低級脂肪族アルコールなどを選択的に、かつ低濃
度まで吸着除去することができる。
に通常は4〜20meshの球状物、1.5〜4mmΦ
長さ5〜20mmの柱状物などに成形されて用いられ
る。この条件に適合する市販の合成ゼオライトとして
は、モレキュラーシーブス3A、および4A(米、ユニ
オンカーバイト社またはユニオン昭和(株))、ゼオラ
ム3Aおよび4A(東ソー(株))などが挙げられる。
これらの吸着剤を用いると、t-ブチルヒドラジンガスを
殆ど吸着することがなく、水分やメチルアルコール及び
その他低級脂肪族アルコールなどを選択的に、かつ低濃
度まで吸着除去することができる。
【0008】これらの合成ゼオライトは通常は精製筒に
充填され、固定床として用いられる。吸着剤の充填長と
しては、通常は、50〜1500mmである。充填長が
50mmよりも短くなると水分及びその他の不純物の除
去率が低下する虞があり、一方、1500mmよりも長
くなると圧力損失が大きくなる虞がある。また、使用に
先立って吸着剤を200〜350℃程度の温度で不活性
ガスを通気しながら活性化した後、t- ブチルヒドラジ
ンの精製に供される。
充填され、固定床として用いられる。吸着剤の充填長と
しては、通常は、50〜1500mmである。充填長が
50mmよりも短くなると水分及びその他の不純物の除
去率が低下する虞があり、一方、1500mmよりも長
くなると圧力損失が大きくなる虞がある。また、使用に
先立って吸着剤を200〜350℃程度の温度で不活性
ガスを通気しながら活性化した後、t- ブチルヒドラジ
ンの精製に供される。
【0009】t-ブチルヒドラジンの精製工程への供給方
法としては、例えばt-ブチルヒドラジンを適当な容器
に入れ、容器を直接外部から加熱するか、または恒温槽
などに浸して適当な温度に加熱し、減圧下にt-ブチルヒ
ドラジンの蒸気圧で通気する方法、あるいはt-ブチル
ヒドラジンの蒸気に不活性ガスを同伴させて減圧、常
圧、あるいは加圧下で通気する方法などによって行うこ
とができる。ここで用いられる不活性ガスとしては、t-
ブチルヒドラジンを汚染することがないとともに、t-ブ
チルヒドラジンに対して化学的な影響を及ぼさないガス
であれば特に限定されないが、通常は窒素、アルゴン、
ヘリウムなどが用いられる。
法としては、例えばt-ブチルヒドラジンを適当な容器
に入れ、容器を直接外部から加熱するか、または恒温槽
などに浸して適当な温度に加熱し、減圧下にt-ブチルヒ
ドラジンの蒸気圧で通気する方法、あるいはt-ブチル
ヒドラジンの蒸気に不活性ガスを同伴させて減圧、常
圧、あるいは加圧下で通気する方法などによって行うこ
とができる。ここで用いられる不活性ガスとしては、t-
ブチルヒドラジンを汚染することがないとともに、t-ブ
チルヒドラジンに対して化学的な影響を及ぼさないガス
であれば特に限定されないが、通常は窒素、アルゴン、
ヘリウムなどが用いられる。
【0010】精製時のt- ブチルヒドラジンの蒸気単独
あるいはt- ブチルヒドラジンと不活性ガスを含むガス
の空筒基準線速度(LV)は、供給されるt- ブチルヒ
ドラジン中に含まれる水分の濃度および温度、圧力など
の操作条件によって異なり一概に特定できないが、通常
は0.1〜200cm/sec、好ましくは1〜50c
m/sec程度で行われる。
あるいはt- ブチルヒドラジンと不活性ガスを含むガス
の空筒基準線速度(LV)は、供給されるt- ブチルヒ
ドラジン中に含まれる水分の濃度および温度、圧力など
の操作条件によって異なり一概に特定できないが、通常
は0.1〜200cm/sec、好ましくは1〜50c
m/sec程度で行われる。
【0011】t- ブチルヒドラジンのガスと吸着剤の接
触温度は、常温で行なうこともできるが、常温ではt-
ブチルヒドラジンの蒸気圧が低く、精製に長時間を要す
ること、また温度が高い場合には吸着剤の吸着能力が低
下することから、通常は50〜100℃程度で行われ
る。いずれの場合においても、t- ブチルヒドラジンが
精製筒内および配管中で凝縮しない温度および操作条件
で行なうことが必要である。精製時の圧力はt- ブチル
ヒドラジンの蒸気圧単独で行われる場合など減圧下で行
なうこともできるが、通常は0.01〜3kg/cm2
abs程度で行われる。
触温度は、常温で行なうこともできるが、常温ではt-
ブチルヒドラジンの蒸気圧が低く、精製に長時間を要す
ること、また温度が高い場合には吸着剤の吸着能力が低
下することから、通常は50〜100℃程度で行われ
る。いずれの場合においても、t- ブチルヒドラジンが
精製筒内および配管中で凝縮しない温度および操作条件
で行なうことが必要である。精製時の圧力はt- ブチル
ヒドラジンの蒸気圧単独で行われる場合など減圧下で行
なうこともできるが、通常は0.01〜3kg/cm2
abs程度で行われる。
【0012】精製されたt- ブチルヒドラジン単独の蒸
気、またはt- ブチルヒドラジンと不活性ガスの混合ガ
スは、通常は冷却器に通気凝縮させ、液体として捕集さ
れる。冷却器は通常の化学操作で使用されるものと同様
の構造の冷却器でよく、例えば2重管形式の冷却器、あ
るいは小規模で行なう場合にはt- ブチルヒドラジンの
捕集容器自体を冷却液化器として用いることもできる。
冷却器の温度としては、操作条件によっても異なり一概
には特定できないが通常はt- ブチルヒドラジンが凝固
しない温度以上であればよく、−40〜25℃程度の温
度で行われる。なお、これらのt- ブチルヒドラジンの
蒸発器、精製筒、冷却器、捕集容器ともにt- ブチルヒ
ドラジンが接触する部分は電解研磨されたSUS31
6、SUS316Lなどで製作することが好ましい。
気、またはt- ブチルヒドラジンと不活性ガスの混合ガ
スは、通常は冷却器に通気凝縮させ、液体として捕集さ
れる。冷却器は通常の化学操作で使用されるものと同様
の構造の冷却器でよく、例えば2重管形式の冷却器、あ
るいは小規模で行なう場合にはt- ブチルヒドラジンの
捕集容器自体を冷却液化器として用いることもできる。
冷却器の温度としては、操作条件によっても異なり一概
には特定できないが通常はt- ブチルヒドラジンが凝固
しない温度以上であればよく、−40〜25℃程度の温
度で行われる。なお、これらのt- ブチルヒドラジンの
蒸発器、精製筒、冷却器、捕集容器ともにt- ブチルヒ
ドラジンが接触する部分は電解研磨されたSUS31
6、SUS316Lなどで製作することが好ましい。
【0013】このようにt- ブチルヒドラジンを気相で
吸着剤と接触させることにより、t- ブチルヒドラジン
中の不純物を吸着除去し、高純度に精製することができ
る。次に本発明を実施例により具体的に説明するが、こ
れにより本発明が限定されるものではない。
吸着剤と接触させることにより、t- ブチルヒドラジン
中の不純物を吸着除去し、高純度に精製することができ
る。次に本発明を実施例により具体的に説明するが、こ
れにより本発明が限定されるものではない。
【0014】
実施例1 t- ブチルヒドラジンの精製装置として次のものを用い
た。t- ブチルヒドラジンの蒸発器として、精製窒素の
バブリング用配管が底部まで挿入され、外周部に加熱ジ
ャケットを有し、内面が電解研磨処理されたSUS31
6L製、内容積2.2リットルのものを用いた。また精
製筒として、内径28.4mm、長さ450mmで内面
が電解研磨処理されたSUS316L製の筒に、ユニオ
ン昭和(株)製、1.6mmΦ、長さ3〜5mmのペレ
ット状のモレキュラーシーブス3Aを190ml充填
し、精製筒とした。この精製筒を350℃に加熱すると
ともに窒素ガスを5リットル/minの流量で5時間に
わたり通気して活性化をおこなった。活性化終了後、常
温まで冷却した。
た。t- ブチルヒドラジンの蒸発器として、精製窒素の
バブリング用配管が底部まで挿入され、外周部に加熱ジ
ャケットを有し、内面が電解研磨処理されたSUS31
6L製、内容積2.2リットルのものを用いた。また精
製筒として、内径28.4mm、長さ450mmで内面
が電解研磨処理されたSUS316L製の筒に、ユニオ
ン昭和(株)製、1.6mmΦ、長さ3〜5mmのペレ
ット状のモレキュラーシーブス3Aを190ml充填
し、精製筒とした。この精製筒を350℃に加熱すると
ともに窒素ガスを5リットル/minの流量で5時間に
わたり通気して活性化をおこなった。活性化終了後、常
温まで冷却した。
【0015】冷却器は電解研磨処理されたSUS316
L製の二重管形式のものであり、外側を冷媒が流通し、
内側に精製t- ブチルヒドラジンの蒸気が接するように
構成されている。また、蒸発器から精製筒までの配管は
リボンヒーターにより加熱保温できるように構成されて
いる。
L製の二重管形式のものであり、外側を冷媒が流通し、
内側に精製t- ブチルヒドラジンの蒸気が接するように
構成されている。また、蒸発器から精製筒までの配管は
リボンヒーターにより加熱保温できるように構成されて
いる。
【0016】精製は次のように行なった。蒸発器にt-ブ
チルヒドラジンを1.2リットル仕込んだ。このt- ブ
チルヒドラジンには水分0.09%、およびメチルアル
コールその他の低級脂肪族アルコールなどの合計量とし
て0.2%を含有していた。このt-ブチルヒドラジンを
80℃に加熱しながら、精製窒素ガスを毎分0.5リッ
トルの割合で吹き込み、t- ブチルヒドラジン飽和の窒
素ガス(t- ブチルヒドラジン濃度約8.8vol%)
を精製筒に送入した。精製筒は90℃に加熱保温し、冷
却器は−10℃となるように冷却液を循環させ、精製t
−ブチルヒドラジンを液化捕集した。なおこの間、蒸発
器から精製筒までの配管は90℃に加熱保温した。
チルヒドラジンを1.2リットル仕込んだ。このt- ブ
チルヒドラジンには水分0.09%、およびメチルアル
コールその他の低級脂肪族アルコールなどの合計量とし
て0.2%を含有していた。このt-ブチルヒドラジンを
80℃に加熱しながら、精製窒素ガスを毎分0.5リッ
トルの割合で吹き込み、t- ブチルヒドラジン飽和の窒
素ガス(t- ブチルヒドラジン濃度約8.8vol%)
を精製筒に送入した。精製筒は90℃に加熱保温し、冷
却器は−10℃となるように冷却液を循環させ、精製t
−ブチルヒドラジンを液化捕集した。なおこの間、蒸発
器から精製筒までの配管は90℃に加熱保温した。
【0017】このようにして、t- ブチルヒドラジンの
精製を行なった。得られた精製t-ブチルヒドラジンを
光電離型検出器付ガスクロマトグラフで分析したとこ
ろ、精製t- ブチルヒドラジン中の水分は1ppm以
下、またメチルアルコールその他の不純物合計量は1.
7ppm以下であった。
精製を行なった。得られた精製t-ブチルヒドラジンを
光電離型検出器付ガスクロマトグラフで分析したとこ
ろ、精製t- ブチルヒドラジン中の水分は1ppm以
下、またメチルアルコールその他の不純物合計量は1.
7ppm以下であった。
【0018】実施例2 実施例1で用いたものと同じ精製装置を用い、精製筒中
のモレキュラーシーブス3Aを実施例1と同じ条件で活
性化した後、精製筒を75℃に保持した。次に実施例1
で用いたと同じt−ブチルヒドラジン1.0リットルを
蒸発器に仕込んだ。このt−ブチルヒドラジンを70℃
付近に加熱しながら、冷却器出口側から真空ポンプで吸
引して60mmHgに保持した。また冷却器は−30℃
となるように冷媒を循環させ、精製t−ブチルヒドラジ
ンを液化捕集した。この間、蒸発器に挿入された吹き込
み管からは、精製窒素ガスを毎分0.003リットル程
度供給してt−ブチルヒドラジンの突沸を防止した。
のモレキュラーシーブス3Aを実施例1と同じ条件で活
性化した後、精製筒を75℃に保持した。次に実施例1
で用いたと同じt−ブチルヒドラジン1.0リットルを
蒸発器に仕込んだ。このt−ブチルヒドラジンを70℃
付近に加熱しながら、冷却器出口側から真空ポンプで吸
引して60mmHgに保持した。また冷却器は−30℃
となるように冷媒を循環させ、精製t−ブチルヒドラジ
ンを液化捕集した。この間、蒸発器に挿入された吹き込
み管からは、精製窒素ガスを毎分0.003リットル程
度供給してt−ブチルヒドラジンの突沸を防止した。
【0019】このようにして、t- ブチルヒドラジンの
精製を行なった後、得られた精製t- ブチルヒドラジン
を光電離型検出器付ガスクロマトグラフで分析したとこ
ろ、精製t- ブチルヒドラジン中の水分は1ppm以
下、またメチルアルコールその他の不純物合計量は1.
7ppm以下であった。
精製を行なった後、得られた精製t- ブチルヒドラジン
を光電離型検出器付ガスクロマトグラフで分析したとこ
ろ、精製t- ブチルヒドラジン中の水分は1ppm以
下、またメチルアルコールその他の不純物合計量は1.
7ppm以下であった。
【0020】
【発明の効果】本発明により、t−ブチルヒドラジン中
の水分およびメチルアルコールを効率よく除去すること
が可能となり、化合物半導体の製造や、シリコン半導体
用バリヤ膜製造に用いることのできる高純度t −ブチル
ヒドラジンが得られるようになった。
の水分およびメチルアルコールを効率よく除去すること
が可能となり、化合物半導体の製造や、シリコン半導体
用バリヤ膜製造に用いることのできる高純度t −ブチル
ヒドラジンが得られるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米山 岳夫 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 t−ブチルヒドラジンをt−ブチルヒド
ラジンの蒸気圧単独または不活性ガス同伴の状態で細孔
径が3〜4Å相当の合成ゼオライト系の吸着剤と気相で
接触させることを特徴とするt−ブチルヒドラジンの精
製方法。 - 【請求項2】 吸着剤がモレキュラーシーブス3A、モ
レキュラーシーブス4Aまたは同等品である請求項1に
記載のt−ブチルヒドラジンの精製方法。 - 【請求項3】 t-ブチルヒドラジンを吸着剤と接触させ
る温度が50〜100℃である請求項1に記載のt−ブ
チルヒドラジンの精製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35790896A JPH10182575A (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | t−ブチルヒドラジンの精製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35790896A JPH10182575A (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | t−ブチルヒドラジンの精製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10182575A true JPH10182575A (ja) | 1998-07-07 |
Family
ID=18456559
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35790896A Pending JPH10182575A (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | t−ブチルヒドラジンの精製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10182575A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0989204A1 (en) * | 1998-09-25 | 2000-03-29 | Japan Pionics Co., Ltd. | Process for preparing nitride film |
CN109180522A (zh) * | 2018-09-28 | 2019-01-11 | 吉林化工学院 | 一种去除叔丁基肼盐酸盐中盐酸肼的工艺 |
-
1996
- 1996-12-27 JP JP35790896A patent/JPH10182575A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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