JPH10181230A - 熱転写記録媒体 - Google Patents

熱転写記録媒体

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JPH10181230A
JPH10181230A JP9017922A JP1792297A JPH10181230A JP H10181230 A JPH10181230 A JP H10181230A JP 9017922 A JP9017922 A JP 9017922A JP 1792297 A JP1792297 A JP 1792297A JP H10181230 A JPH10181230 A JP H10181230A
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JP
Japan
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thermal transfer
ink layer
transfer ink
layer
image
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JP9017922A
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Satoshi Koyama
聰 小山
Maki Otsu
真樹 大津
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Pilot Corp
Original Assignee
Pilot Corp
Pilot Pen Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】透明フィルムなどの被転写材6上に、片側から
画像を形成することによって、被転写材6の両面で、任
意の色調の絵柄や文字等を表現するすることができ、さ
らに被転写材6の表裏で異なる色調の絵柄や文字等を表
現する際に、混色などが無く、良好に両面が着色された
画像表現を行うこともできる熱転写記録媒体を得ること
を目的とする。 【構成】支持体1上に少なくとも第1着色熱転写インク
層2、金属蒸着層3、第2着色熱転写インク層4を順次
設けた熱転写記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサーマルヘッドプリ
ンタなどの熱源で、透明フィルムなどの被転写材上に、
片側から画像を形成し、被転写材の両面で、絵柄や文字
等を表現することができるための熱転写記録媒体に関す
るものであり、さらに被転写材の表裏で異なる色調の絵
柄や文字等をも表現することができる熱転写記録媒体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱転写方式による印字物は、プリンタと
リボンの発展にともない、さまざまな用途に使用される
ようになってきている。例えば、店頭広告、ディスプレ
イ、看板などの表示分野などへの応用も一例である。こ
のような用途に使用する場合、耐久性や、表現性などの
要求から、被転写材としては、各種フィルムを用いるこ
とが多く、特に、店舗などのウインドゥディスプレイ等
においては、店舗の中と外で表示を認識することが必要
な場合がある。このような用途では、被転写材であるフ
ィルムの両面に表示をする際に、熱転写方式で両面とも
画像表現をしたい時には、フィルムの両面に熱転写印字
を行う必要があった。つまり、あらかじめフィルムの片
側に熱転写印字を行い、その後、フィルムを裏返して、
再度繰り返しプリンタにセットし直し、印字の位置決め
をして、逆面の印字を行い、完成させる必要があった。
【0003】透明性を有するフィルムなどの被転写材上
に、表面から着色層一層だけの構成のリボンで、表裏同
一の画像を得ることはできるが、転写物つまり着色層の
光の透過性が高く、隠蔽性が低いため、例えば転写画像
を透明ウインドゥなどに表示した場合、裏面側に画像へ
影響を与える色調の物体や景色があると、その物体と画
像の色調が混ざり合い、画像の認識力が劣り、表示とし
ては不適切であった。
【0004】また、透明性を有するフィルムを被転写材
に用いると、透明フィルムの片側に通常の単一または複
色のリボンで単色または複色の熱転写印字を行い、逆面
に異なる絵柄や文字等を同様に形成した場合、両面が同
一色もしくは同系色のインクでは印字像が重なり合って
しまい、判読できず、異なったインク色の場合も混色が
生じて判読が困難になるなどの不具合が生じていた。
【0005】上記の理由により、被転写材であるフィル
ムには、透明フィルムを用いることができずに、隠蔽性
のある厚くて高価な不透明フィルムを用いる必要があっ
た。そのため、印字してある場所以外のフィルムの下地
部分もウインドゥに表示されてしまい、フィルムをカッ
トした境界線、すなわち縁がはっきり見えてしまうた
め、見苦しくなったり、デザイン性が悪くなったりして
いた。また、デザイン性を良くするために、印字領域に
沿ってフィルムをカットすることは困難であり、可能で
あっても、専用の機械や器具を必要としたり、美しいカ
ット面を得られないなどの問題があった。
【0006】従来から、金属蒸着層を使用した熱転写記
録媒体は種々提案されている。例えば、特開平4-29
2991号公報や、特開平4-294194号公報など
に提案されているようなインクリボンないしは熱溶融転
写媒体である。これらは、色つきの受像体上に印字を行
うことを目的としており、その隠蔽性を上げるために、
金属薄膜層を用い、基材上にインク層と隠蔽層、接着層
を順次設けたものである。特に後者は、より白い白色の
印字物を得るために、特定の白色顔料を選定しているも
のである。該熱溶融転写媒体は、色つきの受像体上に隠
蔽性のある印字を行うものであるが故に、受像体、つま
り被転写材は、色つきのものを使用することを前提とし
ている。もし仮に、該熱溶融転写媒体を透明フィルム上
に転写した場合は、印字の隠蔽性は良好であるものの、
転写した側の逆面から見た場合には、金属蒸着層のぎら
ぎらした面が露呈され、文字の表現や、ディスプレイに
は不向きであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】サーマルヘッドプリン
タなどの熱源で、透明フィルムなどの被転写材上に、画
像を形成し、被転写材の両面で絵柄や文字等を表現する
際に、簡易に、かつ表裏で混色などのない正確な色調
で、正確な情報を両面に印字、表現することに課題が生
じていた。従来から、下地を隠蔽することのみの目的で
隠蔽層をもうけたリボンや、メタリック感を出すために
金属蒸着層を用いたリボンは研究されているが、透明性
フィルムの両面から着色画像が見えるように転写するた
めの熱転写記録媒体は提案されていない。本発明の目的
は、まさにこの課題の解決手段を提案することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、支持体上に少なくとも第1着色熱転写イ
ンク層、金属蒸着層、第2着色熱転写インク層を順次設
けた熱転写記録媒体とすることによって、本発明を完成
した。すなわち、本発明は、 「1.支持体上に少なくとも第1着色熱転写インク層、
金属蒸着層、第2着色熱転写インク層を順次設けたこと
を特徴とする熱転写記録媒体。 2.第1着色熱転写インク層が白色熱転写インク層であ
る第1項に記載の熱転写記録媒体。 3.第1着色熱転写インク層と、第2着色熱転写インク
層が同系色で構成された第1項に記載の熱転写記録媒
体。 4.第1着色熱転写インク層と、第2着色熱転写インク
層が異系色で構成された第1項に記載の熱転写記録媒
体。」である。
【0009】上記熱転写記録媒体によれば、透明フィル
ムなどの被転写材上に、片側から画像を形成することに
よって、被転写材の両面で、任意の色調の絵柄や文字等
を表現するすることができ、さらに被転写材の表裏で異
なる色調の絵柄や文字等を表現する際に、混色などが無
く、良好に両面が着色された画像表現を行うことができ
るものである。
【0010】本発明の熱転写記録媒体は、図1及び図2
に示したように、支持体上に少なくとも第1着色熱転写
インク層2、5、金属蒸着層3、第2着色熱転写インク
層4を順次設けた構成である。つまり、転写後の層構成
は、金属蒸着層3を中間に挟み、その表裏に、それぞれ
第1着色熱転写インク層2、5と第2着色熱転写インク
層4が配置された構成となる。この構成により、透明性
を有するフィルムなどにおいても、表裏の色表現を行う
第1と第2の着色熱転写インク層がそれぞれ混色したり
影響したりすることがなく、表裏で異なる色調の表現を
行うことが可能になるものである。
【0011】金属蒸着層を用いない着色層が1層系のも
のに代表される従来のリボンで透明フィルムに印字を行
うと、着色層自体の光透過性が高すぎるために、コント
ラストが悪く、文字や画像が判読しにくくなってしま
う。それに対し、本発明の第1着色熱転写インク層2、
5が着色されていて、さらに、第2着色熱転写インク層
4も着色されており、その両者の色調が同系色であるリ
ボンにて透明フィルムに画像転写を行うと、左右対称の
画像パターンである場合、透過性を押さえたハイコント
ラストで鮮やかな表裏同一の画像をフィルムの両面にお
いて得ることができる。左右非対称の画像パターンであ
る場合は、裏面は、鏡像の画像が得られることは云うま
でもない。
【0012】第1着色熱転写インク層と第2着色熱転写
インク層の色調が異系色であると、色違いの透過性を押
さえたハイコントラストで鮮やかな画像をフィルムの両
面において得ることができる。例えば、店舗の内側と外
側の境にあるようなウインドゥに張り付けて用いる場合
などのように、表示の見やすさ、装飾効果などから、表
から見たときと、裏から見たときの画像の色調を異なる
ものにした方が効果的な場合などは、特に有効である。
【0013】さらに、第1着色熱転写インク層が白色で
あり、第2着色熱転写インク層が黒色である場合、通
常、白色の層と黒色の層を重ね合わせると、白色層は黒
色層の影響を受け、白色が灰色化してしまうが、金属蒸
着層を設けた(白色インク層-金属蒸着層-黒色インク層
の)構成にすることにより、全く両者が混色することが
無く、正確な色調の画像を得ることができるので、特に
本発明の効果があらわれる構成である。
【0014】第1着色熱転写インク層が白色である場合
においては、透明性フィルムに、本発明の白色第1熱転
写インク層、金属蒸着層、第2着色熱転写インク層を順
次設けたリボンにて印字を行いたい領域を全て含むよう
にベタ印字を行い、さらにその上に従来の着色インクリ
ボンにて、カラーの熱転写印字を行うことにより、片側
からの転写のみで、表は鮮やかなカラー印字、裏は単色
のシルエットの印字が得られるなど、表裏が異なる画像
表現できるような使い方ができる。
【0015】この際に、第1着色熱転写インク層に白色
層を用いると、その上に印字を行う際の下地が白色にな
るが、別の色調の層を第1着色熱転写インク層に用いれ
ば、自由に所望の色調の下地を得ることができ、多彩な
表現が可能である。
【0016】また、日光などが直接当たるようなウィン
ドウに貼り付けるような場合、紫外線吸収性のフィルム
などを被転写材に用い、画像転写面を内側に設置すれ
ば、画像の退色や劣化が大幅に削減でき、良好な表示物
を維持し続けることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の熱転写記録媒体
を具体的に説明する。
【0018】本発明の熱転写記録媒体の支持体として
は、従来公知の各種プラスチックフィルムなどが使用可
能であるが、裏面に耐熱滑性層を設けた2.0〜20.
0μm程度のフィルムなどが使用できる。画像転写時の
熱感度や、解像度、熱転写方式などの点から2.5〜
6.0μmのポリエステルフィルムなどが好ましい。
【0019】本発明の熱転写記録媒体は、少なくとも、
支持体上に、第1着色熱転写インク層2、5、金属蒸着
層3、第2着色熱転写インク層4を設けることにより構
成されるが、インク層の製造手段としては、特に規定は
なく、水系または油系などの溶媒中に分散、溶解させ、
塗布液を調製し、グラビアコーター、ワイヤーバーコー
ター、エアーナイフコーターなどの塗工方法で所望の塗
工厚に塗工し熱転写記録媒体を得ることができる。
【0020】本発明の第1着色熱転写インク層2、5は
少なくとも着色剤とビヒクルとからなるのが好ましい。
使用する着色剤としては、カーボンブラック、酸化チタ
ン、群青、クロム黄、カドミウム黄、ハンザイエロー、
ジスアゾイエロー、パーマネントレッド、アリザリンレ
ーキ、キナクリドンレッド、ベンズイミダゾロンレッ
ド、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアアニンブル
ー、フタロシアニングリーン、ジオキサジンバイオレッ
トなどの顔料や、オーラミン、ローダミンなどの染料の
1種または2種以上が利用できる。顔料は、屋外暴露な
どの紫外線が照射される環境下での印字物の使用の際に
耐光性が良好なため好ましい。配合量は、熱転写インク
層全体に対し、10〜70重量%が好ましい。
【0021】使用するビヒクルとしては、各種樹脂やワ
ックスが使用できる。これらは単独でも併用しても配合
可能である。また、本発明の熱転写記録媒体に用いる第
1着色熱転写インク層や第2着色熱転写インク層などの
複数の熱転写層の各成分は、各層において異種の成分を
用いることも可能であるし、同種の成分で構成すること
も可能である。
【0022】使用する樹脂成分としては、塩化ビニル系
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、テルペン樹脂、エチレ
ンーメタクリル酸−アクリル酸コポリマー、エチレン−
酢酸ビニルコポリマー、エチレン−エチルアクリレート
コポリマー、ポリスチレン−ポリイソプレンコポリマ
ー、ロジンおよびその誘導体、フェノール樹脂、石油系
樹脂、キシレン樹脂等の熱可塑性樹脂などが挙げられ
る。配合量は、熱転写インク層全体に対し、5〜80重
量%が好ましい。
【0023】使用するワックスとしてはパラフィンワッ
クス、キャンデリラワックス、マイクロクリスタリンワ
ックス、ポリエチレンワックス、ミツロウ、カルナバワ
ックス、ゲイロウ、モクロウ、ヌカロウ、モンタンワッ
クス、オゾケライト、セレシン、エステルワックス、フ
ィッシャートロプスワックスなどの天然または合成ワッ
クス、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フ
ロメン酸、ベヘニン酸、ラウリン酸、マルガリン酸等の
高級脂肪酸ワックス、ステアリン酸アミド、オレイン酸
アミド等のアミドワックスなどが挙げられる。配合量
は、熱転写インク層全体に対し、5〜80重量%が好ま
しい。
【0024】本発明の金属蒸着層3は、両面のインクや
画像の混色を防止し、被転写材によって印字物の色や表
現が影響されないようにするために隠蔽性を付与するた
めに用いられるものである。この層を設けることによ
り、第1着色熱転写インク層2、5または第2着色熱転
写インク層4の影響や、被転写材6などの色や画像の影
響を完全に防止することができる。金属蒸着層として
は、種々の金属薄膜が使用できるが、なかでも隠蔽性や
蒸着加工の面から、アルミニウム蒸着膜の使用が好まし
い。金属蒸着層は大体0.01〜0.1μmの範囲のも
のが使用できる。
【0025】本発明の第2着色熱転写インク層4は、少
なくとも着色剤とビヒクルとからなるのが好ましい。使
用する着色剤、ビヒクルとしては、上記第1着色熱転写
インク層と同様のものが利用できるが、良好な熱転写を
行うためには、第2着色熱転写インク層には熱時の被転
写材への接着性がなければならない。第1のインク層
と、金属蒸着層、第2のインク層の転写のバランスを考
えると、第1着色熱転写インク層に対し、第2着色熱転
写インク層により多量の樹脂を配合すると、第2着色熱
転写インク層に接着性が多く付与され、良好な転写性が
得られ、例えば、各層に配合される樹脂の比率が、第1
着色熱転写インク層:第2着色熱転写インク層=1.
0:1.1〜15.0が良く、さらに好ましくは、第1
着色熱転写インク層:第2着色熱転写インク層=1.
0:1.1〜5.0が最適である。また、樹脂などのビ
ヒクルの種類を適宜選択することによって、良好な転写
のバランスを得ることも可能である。
【0026】図3、図4及び図5に示したものは、本発
明の実施の形態の一例である。被転写材である透明性フ
ィルム6に、本発明の熱転写記録媒体で画像を転写した
ものである。
【0027】図3は、被転写材6上に本発明の熱転写記
録媒体にて、画像を形成したときに、転写した側(イ)
つまり表から見た図である。
【0028】図4は、図3及び図5のA−A断面図であ
る。これにより、(イ)から見たときが印字面側であ
り、(ロ)から見たときがフィルム面、つまり裏面であ
ることが判る。
【0029】図5は、被転写材6上に本発明の熱転写記
録媒体にて、画像を形成したときに、透明フィルム側
(ロ)、つまり裏から見た図である。この図の場合、左
右非対称の画像パターンであるために、裏面は鏡像の画
像が得られるものである。
【0030】本発明の熱転写記録媒体にて画像形成を行
う際に、第1着色熱転写インク層2、5が着色されてい
て、さらに、第2着色熱転写インク層4も着色されてお
り、その両者の色調が同系色であるリボンにて透明フィ
ルムに印字を行うと、透過性を押さえたハイコントラス
トで鮮やかな表裏同一の色調の画像をフィルムの両面に
おいて得ることができる。
【0031】第1着色熱転写インク層と第2着色熱転写
インク層の色調が異系色であると、色違いの透過性を押
さえたハイコントラストで鮮やかな画像をフィルムの両
面において得ることができる。例えば、店舗の内側と外
側の境にあるようなウインドゥに張り付けて用いる場合
などのように、表示の見やすさ、装飾効果などから、表
から見たときは鮮やかな明色系の色調、裏から見たとき
は、落ち着いた暗色系の色調にするなどの画像の色調を
異なるものにした方が効果的な場合などに有効に使用で
きる。
【0032】特に、第1着色熱転写インク層が白色であ
り、第2着色熱転写インク層が黒色である場合、上述の
ように、ただ単に白色の層と黒色の層を重ね合わせる
と、白色層は黒色層の影響を受け、白色が灰色化してし
まうが、全く両者が混色することが無く、ハイコントラ
ストな印字物を得ることができるので、特に本発明の実
施の形態としては好ましい。
【0033】図6、図7及び図8に示したものも、本発
明の実施の形態の別の一例である。被転写材である透明
性フィルム6に、本発明の熱転写記録媒体で画像を転写
した後に、基本的には単色の1層系の従来のリボンに
て、重ねて印字を行いカラーの印字を行ったものであ
る。
【0034】図6は、被転写材6上に本発明の熱転写記
録媒体にて、画像を形成したときに、転写した側(ハ)
つまり表から見た図である。
【0035】図7は、図6及び図8のB−B断面図であ
る。これにより、(ハ)から見たときが印字面側であ
り、(ニ)から見たときがフィルム面、つまり裏面であ
ることが判る。
【0036】図8は、被転写材6上に本発明の熱転写記
録媒体にて、画像を形成したときに、透明フィルム側
(ニ)、つまり裏から見た図である。この図の場合、左
右非対称の画像パターンであり、なおかつ、表面は追加
してカラー印字を行っているので、表面から見た画像の
シルエットの画像になっている。
【0037】図6、図7及び図8に示した画像表現を行
う際に、好ましい実施の形態を挙げると、本発明の熱転
写記録媒体にて画像形成を行う際に、白色の第1熱転写
インク層5を用い、黒色の第2熱転写インク層7を持つ
リボンにて透明フィルムに印字を行うと、裏面は、図8
のような落ち着いた色調のシルエットの画像を得ること
ができる。また、同時に、その上に印字を行う際の下地
が良好に形成される。その後、さらにその上に従来の透
明性を有していてもかまわないような着色インク層を持
つリボンにて黒色印字8、赤色印字9、黄色印字10な
どをそれぞれ行うことにより、片側からの転写のみで、
表は鮮やかなカラー印字、裏は単色のシルエットの印字
が得られるなど、表裏が異なる画像表現できるような使
い方ができる。
【0038】本発明の熱転写記録媒体と組み合わせて、
多彩な表面印字8、9、10をするために用いる従来の
熱転写リボンは、基本的には、透明性のある着色層を持
つものであり、その構成、転写方法は、従来公知のもの
が使用可能であるが、転写される着色層の光透過性が各
々良好であると、転写物の重なりの部分で、非常に色表
現性が優れた印刷物を得ることができる。
【0039】顔料は有機顔料であれば、それ自体の光透
過性が良いために、転写を繰り返して熱転写インク層を
重ねて色を表現する場合においても、各々の層の色調を
正確に表現し、重なった部分においては、各インク層に
よる混色が得られ、多彩な有彩色を表現することができ
る。複数のインクを重ね合わせて多色表現を用いない場
合は、隠蔽性のある着色リボンを用いることも可能であ
る。
【0040】支持体上に、熱転写インク層を設けるにあ
たっては、支持体全面に同様な層構成の転写層を設け、
単一組合せの構成のリボンとしても良く、一つの支持体
上に複数の層構成の転写層をブロック状に順次設けても
良い。
【0041】本発明の熱転写記録媒体を用いて良好な多
彩色の印字を行うには、上述のような透明性のある着色
層を持つ熱転写リボンと本発明の熱転写記録媒体を用い
る。支持体全面に同一の層構成の転写層を設けたリボン
を使用した場合において、一つのサーマルヘッドで印字
する際には、本発明の熱転写記録媒体にて、透明フィル
ムに裏面のシルエットと、表面の多色表現のための下地
を形成し、次いで、第1のリボンで印字を行い、その後
リボンを掛け替え、一度印字された被転写材を引き戻
し、第2のリボンで印字を行う操作をする。3色以上の
印字の際には順に同様な操作をし、多色の熱転写記録を
行うと、良好な熱転写記録を得ることができる。サーマ
ルヘッドを複数個装備したプリンタを用いると、印字に
かかる手間が省け、印字ズレなども起きにくく、好適で
ある。この際、被転写材である透明フィルムの表面はカ
ラーの鮮やかな画像が得られ、裏面には、その画像のパ
ターンのシルエットが単色で表現される。
【0042】一つの支持体上に複数の層構成の転写層を
ブロック状に順次設けたリボンを使用すると、専用のプ
リンタを必要とするが、一つのサーマルヘッドでもリボ
ンを掛け替える必要がなく、簡略に多色印字ないしは、
本発明の両面印字を行うことができる。
【0043】上記説明には、被転写体として、透明フィ
ルムを用いて説明を行ったきたが、透明性フィルム以外
の被転写体に転写することももちろん可能である。カラ
ーフィルム上に画像形成する場合には、被転写体と異な
る色調の第1着色熱転写インク層を設ければ、隠蔽性の
ある、カラーフィルムの影響を受けない画像形成が可能
である。白色の第1着色熱転写インク層を設ければ、隠
蔽性のある、カラーフィルムの影響を受けない白色の画
像形成が可能であるのはもちろんである。
【0044】本発明の熱転写インク組成物には、さらに
印字耐擦性、リボン走行性、リボン保存性などの諸性能
を向上させるため、本発明の基本性能を低下させない範
囲において、添加剤を配合しても良い。配合量は、添加
剤の種類によって変わるが、熱転写インク全体に対し2
0重量%以下が好ましい。
【0045】熱転写インク層の塗工厚は1.0〜5.0
μm程度が良く、1.0〜3.0μmが好ましい。
【0046】本発明の熱転写記録媒体は、支持体上に第
1着色熱転写インク層、金属蒸着層、第2着色熱転写イ
ンク層を設けることが必須であるが、支持体と第1着色
熱転写インク層の間に離型層などの機能層や、第1着色
熱転写インク層と金属蒸着層の間に、蒸着プライマー層
を設けるなどのその他の層を設けても良い。
【0047】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明は以下の実施例によって限定されるものでは
ない。なお、以下実施例及び比較例中の「部」は、特に
ことわらない限り全て重量による。
【0048】実施例1 厚さ4.5μmのポリエステルフィルムの片面に耐熱滑
性層を形成して支持体とし、支持体の耐熱滑性層の逆面
に、以下の構成の白色第1熱転写インク層成分をトルエ
ン溶媒下で固形分30%になるように調製し、グラビア
コーターにて塗工厚2.0μmとなるように塗工、乾燥
させ、白色の第1熱転写インク層を作製した。 (白色第1熱転写インク層成分) カルナバワックス 38部 エチレン/酢酸ビニル共重合体 10部 酸化チタン 50部 分散剤 2部 白色の第1熱転写インク層の上に金属蒸着層の蒸着効率
を上げるために、ニトロセルロースからなる蒸着プライ
マー層を0.2μm設け、その上に金属蒸着層として、
アルミニウム蒸着層を真空蒸着法にて0.05μm設け
た。さらに、その上に第2着色熱転写インク層として、
以下の構成の黒色の第2熱転写インク層をトルエン溶媒
下で固形分25%になるように調製し、グラビアコータ
ーにて塗工厚2.0μmとなるように塗工、乾燥させ、
黒色の第2熱転写インク層を設け、熱転写記録媒体を得
た。 (黒色第2熱転写インク層成分) カルナバワックス 38部 エチレン/酢酸ビニル共重合体 40部 カーボンブラック 20部 分散剤 2部 上記、熱転写記録媒体を用い、サーマルヘッドプリンタ
にて、125μmの透明PETフィルム上に熱転写印字
を行ったところ、良好な転写ができ、フィルムの印字面
から見たときには、白色の画像が、逆面から見たときに
は、黒色の画像が得られた。また、得られた印字物は、
白と黒の混色が無く、透過光に対する隠蔽性もあるハイ
コントラストな画像が得られた。
【0049】実施例2 実施例1の第2着色熱転写インク層を以下の構成の第2
熱転写インク層成分でトルエン溶媒下で固形分25%に
なるように調製し、グラビアコーターにて塗工厚2.0
μmとなるように塗工、乾燥させ、赤色の第2熱転写イ
ンク層を設け、熱転写記録媒体を得た。 (赤色第2熱転写インク層成分) カルナバワックス 33部 エチレン/酢酸ビニル共重合体 40部 赤色顔料 25部 分散剤 2部 上記、熱転写記録媒体を用い、サーマルヘッドプリンタ
にて、125μmの透明PETフィルム上に熱転写印字
を行ったところ、良好な転写ができ、フィルムの印字面
から見たときには、白色の画像が、逆面から見たときに
は、赤色の画像が得られた。また、得られた印字物は、
白と赤の混色が無く、透過光に対する隠蔽性もあるハイ
コントラストな画像が得られた。
【0050】実施例3 実施例1の第2着色熱転写インク層を以下の構成の第2
熱転写インク層成分でトルエン溶媒下で固形分25%に
なるように調製し、グラビアコーターにて塗工厚2.0
μmとなるように塗工、乾燥させ、青色の第2熱転写イ
ンク層を設け、熱転写記録媒体を得た。 (青色第2熱転写インク層成分) カルナバワックス 33部 エチレン/酢酸ビニル共重合体 40部 青色顔料 25部 分散剤 2部 上記、熱転写記録媒体を用い、サーマルヘッドプリンタ
にて、125μmの透明PETフィルム上に熱転写印字
を行ったところ、良好な転写ができ、フィルムの印字面
から見たときには、白色の画像が、逆面から見たときに
は、青色の画像が得られた。また、得られた印字物は、
白と青の混色が無く、透過光に対する隠蔽性もあるハイ
コントラストな画像が得られた。
【0051】実施例4 厚さ4.5μmのポリエステルフィルムの片面に耐熱滑
性層を形成して支持体とし、支持体の耐熱滑性層の逆面
に、以下の構成の白色第1熱転写インク層成分をトルエ
ン/MEK=1/1溶媒下で固形分40%になるように
調製し、グラビアコーターにて塗工厚3.0μmとなる
ように塗工、乾燥させ、白色の第1熱転写インク層を作
製した。 (白色第1熱転写インク層成分) 塩ビ/酢ビ/ヒドロキシアクリレート樹脂 30部 酸化チタン 50部 ポリエチレンワックス 20部 白色の第1熱転写インク層の上に金属蒸着層の蒸着効率
を上げるために、ニトロセルロースからなる蒸着プライ
マー層を0.2μm設け、その上に金属蒸着層として、
アルミニウム蒸着層を真空蒸着法にて0.05μm設け
た。さらに、その上に第2着色熱転写インク層として、
以下の構成の黒色の第2熱転写インク層をトルエン/M
EK=1/1溶媒下で固形分40%になるように調製
し、グラビアコーターにて塗工厚2.5μmとなるよう
に塗工、乾燥させ、黒色の第2熱転写インク層を設け、
熱転写記録媒体を得た。 (黒色第2熱転写インク層成分) 塩ビ/酢ビ/ヒドロキシアクリレート樹脂 65部 ポリエチレンワックス 10部 カーボンブラック 20部 分散剤 5部 上記、熱転写記録媒体を用い、サーマルヘッドプリンタ
にて、125μmの透明PETフィルム上に熱転写印字
を行ったところ、良好な転写ができ、フィルムの印字面
から見たときには、白色の画像が、逆面から見たときに
は、黒色の画像が得られた。また、得られた印字物は、
白と黒の混色が無く、透過光に対する隠蔽性もあるハイ
コントラストな画像が得られた。
【0052】実施例5 実施例4の第2着色熱転写インク層を以下の構成の第2
熱転写インク層成分でトルエン/MEK=1/1溶媒下
で固形分25%になるように調製し、グラビアコーター
にて塗工厚2.0μmとなるように塗工、乾燥させ、青
色の第2熱転写インク層を設け、熱転写記録媒体を得
た。 (青色第2熱転写インク層成分) 塩ビ/酢ビ/ヒドロキシアクリレート樹脂 65部 ポリエチレンワックス 10部 青色顔料 20部 分散剤 5部 上記、熱転写記録媒体を用い、サーマルヘッドプリンタ
にて、125μmの透明PETフィルム上に熱転写印字
を行ったところ、良好な転写ができ、フィルムの印字面
から見たときには、白色の画像が、逆面から見たときに
は、青色の画像が得られた。また、得られた印字物は、
白と青の混色が無く、透過光に対する隠蔽性もあるハイ
コントラストな画像が得られた。
【0053】実施例6 実施例1〜3の熱転写記録媒体を用いて、サーマルヘッ
ドプリンタにて、125μmの透明PETフィルム上に
熱転写印字を行い、表面の多色表現のための下地を形成
した後、下記構成の第1のリボンで赤色印字を行い、そ
の後、第2のリボンで黄色印字を行い、さらに第3のリ
ボンで黒色印字を行ったところ、全ての画像転写は良好
に行うことができ、フィルムの印字面から見たときに
は、カラーの多色の画像が、逆面から見たときには、黒
色、赤色、青色のシルエットの画像が得られた。また、
得られた印字物は、各インク層の混色が無く、透過光に
対する隠蔽性もあるハイコントラストな画像が得られ
た。 (第1のリボン成分) 塩ビ/酢ビ/ヒドロキシアクリレート樹脂 65部 ポリエチレンワックス 10部 赤色顔料 20部 分散剤 5部 (第2のリボン成分) 塩ビ/酢ビ/ヒドロキシアクリレート樹脂 65部 ポリエチレンワックス 10部 黄色顔料 20部 分散剤 5部 (第3のリボン成分) 塩ビ/酢ビ/ヒドロキシアクリレート樹脂 65部 ポリエチレンワックス 10部 黒色顔料 20部 分散剤 5部
【0054】実施例7 実施例1〜3の熱転写記録媒体を用いて、サーマルヘッ
ドプリンタにて、125μmの透明PETフィルム上に
熱転写印字を行い、表面の多色表現のための下地を形成
した後、下記構成の第1のリボンで赤色印字を行い、そ
の後、第2のリボンで黄色印字を行い、さらに第3のリ
ボンで黒色印字を行ったところ、全ての画像転写は良好
に行うことができ、フィルムの印字面から見たときに
は、カラーの多色の画像が、逆面から見たときには、黒
色、赤色、青色のシルエットの画像が得られた。また、
得られた印字物は、各インク層の混色が無く、透過光に
対する隠蔽性もあるハイコントラストな画像が得られ
た。 (第1のリボン成分) カルナバワックス 58部 エチレン/酢酸ビニル共重合体 20部 赤色顔料 20部 分散剤 2部 (第2のリボン成分) カルナバワックス 58部 エチレン/酢酸ビニル共重合体 20部 黄色顔料 20部 分散剤 2部 (第3のリボン成分) カルナバワックス 58部 エチレン/酢酸ビニル共重合体 20部 黒色顔料 20部 分散剤 2部
【0055】実施例8 実施例4、5の熱転写記録媒体を用いて、サーマルヘッ
ドプリンタにて、125μmの透明PETフィルム上に
熱転写印字を行い、表面の多色表現のための下地を形成
した後、下記構成の第1のリボンでシアン色印字を行
い、その後、部分的にシアン色インク層と重ねて第2の
リボンでマゼンタ色印字を行い、さらに部分的にシアン
色、マゼンタ色のインク層と重ねて第3のリボンでイエ
ロー色印字を行ったところ、全ての画像転写は良好に行
うことができ、フィルムの印字面から見たときには、減
法混色による多色カラーの画像が、逆面から見たときに
は、黒色、青色のシルエットの画像が得られた。また、
得られた印字物は、黒色と青色およびそれらとシアン
色、マゼンタ色、イエロー色のいわゆる表面側のインク
層との混色が無く、透過光に対する隠蔽性もあるハイコ
ントラストな画像が得られた。 (第1のリボン成分) 塩ビ/酢ビ/ヒドロキシアクリレート樹脂 65部 ポリエチレンワックス 10部 シアン色顔料 20部 分散剤 5部 (第2のリボン成分) 塩ビ/酢ビ/ヒドロキシアクリレート樹脂 65部 ポリエチレンワックス 10部 マゼンタ色顔料 20部 分散剤 5部 (第3のリボン成分) 塩ビ/酢ビ/ヒドロキシアクリレート樹脂 65部 ポリエチレンワックス 10部 イエロー色顔料 20部 分散剤 5部
【0056】実施例9 実施例4、5の熱転写記録媒体を用いて、サーマルヘッ
ドプリンタにて、125μmの透明PETフィルム上に
熱転写印字を行い、表面の多色表現のための下地を形成
した後、下記構成の第1のリボンで赤色印字を行い、そ
の後、第2のリボンで黄色印字を行い、さらに第3のリ
ボンで黒色印字を行ったところ、全ての画像転写は良好
に行うことができ、フィルムの印字面から見たときに
は、カラーの多色の画像が、逆面から見たときには、黒
色、青色のシルエットの画像が得られた。また、得られ
た印字物は、各インク層の混色が無く、透過光に対する
隠蔽性もあるハイコントラストな画像が得られた。 (第1のリボン成分) カルナバワックス 58部 エチレン/酢酸ビニル共重合体 20部 赤色顔料 20部 分散剤 2部 (第2のリボン成分) カルナバワックス 58部 エチレン/酢酸ビニル共重合体 20部 黄色顔料 20部 分散剤 2部 (第3のリボン成分) カルナバワックス 58部 エチレン/酢酸ビニル共重合体 20部 黒色顔料 20部 分散剤 2部
【0057】実施例10 実施例1の第1着色熱転写インク層を以下の構成の第1
熱転写インク層成分でトルエン溶媒下で固形分25%に
なるように調製し、グラビアコーターにて塗工厚2.0
μmとなるように塗工、乾燥させ、黒色の第1熱転写イ
ンク層を設け、熱転写記録媒体を得た。 (黒色第1熱転写インク層成分) カルナバワックス 53部 エチレン/酢酸ビニル共重合体 25部 カーボンブラック 20部 分散剤 2部 上記、熱転写記録媒体を用い、サーマルヘッドプリンタ
にて、125μmの透明PETフィルム上に熱転写印字
を行ったところ、良好な転写ができ、フィルムの印字面
から見たときには、黒色の画像が、逆面から見たときに
も、黒色の透過光に対する隠蔽性が非常にある画像が得
られた。
【0058】実施例11 実施例1の第1着色熱転写インク層を以下の構成の第1
熱転写インク層成分でトルエン溶媒下で固形分25%に
なるように調製し、グラビアコーターにて塗工厚2.0
μmとなるように塗工、乾燥させ、赤色の第1熱転写イ
ンク層を設け、熱転写記録媒体を得た。 (赤色第1熱転写インク層成分) カルナバワックス 50部 エチレン/酢酸ビニル共重合体 23部 赤色顔料 25部 分散剤 2部 上記、熱転写記録媒体を用い、サーマルヘッドプリンタ
にて、125μmの透明PETフィルム上に熱転写印字
を行ったところ、良好な転写ができ、フィルムの印字面
から見たときには、赤色の画像が、逆面から見たときに
は、黒色に画像が得られた。また、得られた印字物は、
赤と黒の混色が無く、透過光に対する隠蔽性もあるハイ
コントラストな画像が得られた。
【0059】実施例12 実施例1の第1着色熱転写インク層を以下の構成の第1
熱転写インク層成分でトルエン溶媒下で固形分25%に
なるように調製し、グラビアコーターにて塗工厚2.0
μmとなるように塗工、乾燥させ、青色の第1熱転写イ
ンク層を設け、熱転写記録媒体を得た。 (青色第1熱転写インク層成分) カルナバワックス 50部 エチレン/酢酸ビニル共重合体 23部 青色顔料 25部 分散剤 2部 上記、熱転写記録媒体を用い、サーマルヘッドプリンタ
にて、125μmの透明PETフィルム上に熱転写印字
を行ったところ、良好な転写ができ、フィルムの印字面
から見たときには、青色の画像が、逆面から見たときに
は、黒色に画像が得られた。また、得られた印字物は、
青と黒の混色が無く、透過光に対する隠蔽性もあるハイ
コントラストな画像が得られた。
【0060】実施例13 実施例4の第1着色熱転写インク層を以下の構成の第1
熱転写インク層成分でトルエン溶媒下で固形分25%に
なるように調製し、グラビアコーターにて塗工厚2.0
μmとなるように塗工、乾燥させ、青色の第1熱転写イ
ンク層を設け、熱転写記録媒体を得た。 (青色第1熱転写インク層成分) カルナバワックス 50部 エチレン/酢酸ビニル共重合体 23部 青色顔料 25部 分散剤 2部 上記、熱転写記録媒体を用い、サーマルヘッドプリンタ
にて、125μmの透明PETフィルム上に熱転写印字
を行ったところ、良好な転写ができ、フィルムの印字面
から見たときには、青色の画像が、逆面から見たときに
は、黒色に画像が得られた。また、得られた印字物は、
青と黒の混色が無く、透過光に対する隠蔽性もあるハイ
コントラストな画像が得られた。
【0061】実施例14 実施例5の第1着色熱転写インク層を以下の構成の熱転
写インク層成分でトルエン/MEK=1/1溶媒下で固
形分25%になるように調製し、グラビアコーターにて
それぞれ塗工厚2.0μmとなるように塗工、乾燥さ
せ、青色の第1および第2熱転写インク層を設け、熱転
写記録媒体を得た。 (青色熱転写インク層成分) 塩ビ/酢ビ/ヒドロキシアクリレート樹脂 55部 ポリエチレンワックス 20部 青色顔料 20部 分散剤 5部 上記、熱転写記録媒体を用い、サーマルヘッドプリンタ
にて、125μmの透明PETフィルム上に熱転写印字
を行ったところ、良好な転写ができ、フィルムの印字面
から見たときにも、逆面から見たときにも、青色の透過
光に対する隠蔽性が非常にある画像が得られた。
【0062】比較例1 実施例1において、蒸着プライマー層、金属蒸着層を設
けないほかは、実施例1と同様に積層して、熱転写記録
媒体を得た。上記、熱転写記録媒体を用い、サーマルヘ
ッドプリンタにて、125μmの透明PETフィルム上
に熱転写印字を行ったところ、転写は良好であったが、
フィルムの印字面から見たときには、白と黒の混色が生
じ、灰色の画像となってしまい、所望の色調が得られ
ず、逆面から見たときには、黒色の画像であった。ま
た、転写画像は、透過光に対する隠蔽性に欠けるもので
あった。
【0063】比較例2 厚さ4.5μmのポリエステルフィルムの片面に耐熱滑
性層を形成して支持体とし、支持体の耐熱滑性層の逆面
に、以下の構成の黄色熱転写インク層成分をトルエン溶
媒下で固形分30%になるように調製し、グラビアコー
ターにて塗工厚2.0μmとなるように塗工、乾燥さ
せ、黄色の熱転写インク層を作製した。 (黄色熱転写インク層成分) カルナバワックス 50部 エチレン/酢酸ビニル共重合体 23部 黄色顔料 25部 分散剤 2部 上記、熱転写記録媒体を用い、サーマルヘッドプリンタ
にて、125μmの透明PETフィルム上に熱転写印字
を行ったところ、転写は良好であったが、フィルムの両
面から見て同じ黄色の画像が得られたが、透過光に対す
る透過性が高く、隠蔽性が低いため、コントラストが悪
く、色調や画像の認識力が劣り、表示としては不適切で
あった。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱転写記
録媒体は、支持体上に少なくとも第1着色熱転写インク
層、金属蒸着層、第2着色熱転写インク層を順次設けた
熱転写記録媒体とすることによって、透明フィルムなど
の被転写材上に、片側から画像を形成することによっ
て、被転写材の両面で、任意の色調の絵柄や文字等を表
現するすることができ、さらに被転写材の表裏で異なる
色調の絵柄や文字等を表現する際に、混色などが無く、
良好に両面が着色された画像表現を行うことができる優
れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写記録媒体の一例を示す断面図
【図2】本発明の熱転写記録媒体の一例を示す断面図
【図3】本発明の熱転写記録媒体を用いて透明フィルム
に印字した際に転写物を印字面から見た模式図
【図4】本発明の熱転写記録媒体を用いて透明フィルム
に印字した際に転写物を図3のA−A断面にて見た断面
【図5】本発明の熱転写記録媒体を用いて透明フィルム
に印字した際に転写物を透明フィルム面から見た模式図
【図6】本発明の熱転写記録媒体等を用いて透明フィル
ムに印字した際に転写物を印字面から見た模式図
【図7】本発明の熱転写記録媒体等を用いて透明フィル
ムに印字した際に転写物を図6のB−B断面にて見た断
面図
【図8】本発明の熱転写記録媒体等を用いて透明フィル
ムに印字した際に転写物を透明フィルム面から見た模式
【符号の説明】
1 支持体 2 第1着色熱転写インク層 3 金属蒸着層 4 第2着色熱転写インク層 5 白色第1熱転写インク層 6 被転写材 7 黒色第2熱転写インク層 8 黒色熱転写インク層 9 赤色熱転写インク層 10 黄色熱転写インク層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも第1着色熱転写イ
    ンク層、金属蒸着層、第2着色熱転写インク層を順次設
    けたことを特徴とする熱転写記録媒体。
  2. 【請求項2】 第1着色熱転写インク層が白色熱転写イ
    ンク層である請求項1に記載の熱転写記録媒体。
  3. 【請求項3】 第1着色熱転写インク層と、第2着色熱
    転写インク層が同系色で構成された請求項1に記載の熱
    転写記録媒体。
  4. 【請求項4】 第1着色熱転写インク層と、第2着色熱
    転写インク層が異系色で構成された請求項1に記載の熱
    転写記録媒体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003000501A1 (fr) * 2001-06-26 2003-01-03 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Feuille de transfert thermique
JP2005335319A (ja) * 2004-05-31 2005-12-08 Fujicopian Co Ltd メタリック印画用の溶融熱転写リボン

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EP1736322A2 (en) * 2001-06-26 2006-12-27 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Thermal transfer sheet
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