JPH10179348A - 陳列棚の照明装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 陳列棚の上向き照明、下向き照明及び上向き
照明と下向き照明の同時照明、店頭表示、正札表示を容
易にできる陳列棚の照明装置を提供する。 【解決手段】 光透過性を有する透明基板の一方の面を
透明な面とし、透明な面と対向する他方の面に反射手段
１８を有する導光板１７の一端面から光を入射する冷陰
極管１６とを陳列棚１３に配置する。複数段の陳列棚１
４、１５を照明する場合は、上段の陳列棚１４に配置し
た冷陰極管から下段の陳列棚１５へ向けて光を放射する
ように導光板２１に設けた傾斜部２１ａの表面に、裏面
の反射手段２２と対向しない反射手段２３を設ける。傾
斜部１７ａ、２１ａの前面に光透過性の正札媒体１９や
光透過性の店頭表示媒体２０を配置することでバックラ
イト照明をすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、陳列棚の照明装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】店舗や展示施設などにおいて、陳列棚に
陳列した陳列品、正札、店頭表示部材などの被照明物を
照明する光源として蛍光灯を陳列棚に配置している。図
３の（Ａ）に示すように、陳列棚１の下側に蛍光灯３を
長手方向に並設したり、陳列棚２の前縁に沿って設置し
て下向き照明を行い、これら陳列棚１、２の端面に沿っ
て正札５や店頭表示部材６などの陳列表示媒体を設けて
いる。

【０００３】また、図３の（Ｂ）に示すように、正札５
や店頭表示部材６を直接照明する蛍光灯７、８を陳列棚
１、２の前端面に平行に配置したり、前側上面に配置し
て上向き照明を行っている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のよう
に蛍光灯を配置した陳列棚の照明装置は、陳列棚へ安定
器９を取り付ける必要があり、それだけ陳列空間が制限
される。また、図３の（Ａ）に示すような下向き照明
は、陳列棚１、２の下側に蛍光灯３、４を配置すると、
陳列空間が制限されると共に陳列品へ向けて突起構造と
ならざるをえない。また、図３の（Ｂ）に示すような上
向き照明も照明部が突起構造となり陳列空間が制限さ
れ、正札５や店頭表示部材６を直接蛍光灯で照明すると
正札５や店頭表示部材６も大幅な突起構造とならざるを
得ない。

【０００５】また、図３の（Ｃ）に示すように、蛍光灯
１０の電極１０ａ付近では発光量が少なく、照明領域の
端部が暗部１１となって被照明物を一様に照明すること
ができない。さらに、陳列棚の最下段１２での正札や店
頭表示部材も大幅な突起構造とならざるを得ず、その配
置が困難となる。さらに、照明光の色を変更する場合
は、蛍光灯を他の着色蛍光灯と交換せざるを得ないなど
の煩わしさがある。

【０００６】本発明は前記問題点に鑑み、上向き照明、
下向き照明を行っても陳列棚内での陳列空間が制限され
ず、被照明物への照明も一様にできる陳列棚の照明装置
を提案するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の陳列棚の照明装
置は、光透過性を有する透明基板の一方の面を透明な面
とし、該透明な面と対向する他方の面に反射手段を有す
る導光板と、前記導光板の端面から光を入射する冷陰極
管とを陳列棚に配置する。前記導光板へ入射した光は、
導光板内部を伝わりながら前記反射手段で反射されて透
明な面から一様に放射され被照明物を照明する。

【０００８】

【発明の実施の形態】図１に本発明の陳列棚の照明装置
の実施の形態の要部を示している。本発明の陳列棚の照
明装置の光源として管径が２〜４ｍｍ程度の冷陰極管１
６を用いる。また光透過性を有する透明基板の一方の面
を透明な面とし、該透明な面と対向する他方の面に反射
手段１８を備えた導光板１７を光放射手段として用い
る。例えば、透明アクリル板の表面に反射手段としてド
ット状反射パターンを印刷した導光板を用いるのが好適
である。

【０００９】図１の（Ａ）に示すように、前記導光板１
７と前記冷陰極管１６とを陳列棚１３の長手方向に平行
に配置する。前記導光板１７の一端面に沿って前記冷陰
極管１６を配置すると、該一端面から入射した光は導光
板１７内で反射を繰り返して進み、前記反射手段１８の
部分で反射率が変化するため、導光板１７の透明な面か
ら光が表に放射されて、冷陰極管１６から直接放射され
た光と相まって上向き照明を行う。

【００１０】さらに、前記導光板１７に前記反射手段１
８を設けた面を内側にした傾斜部１７ａを設け、該傾斜
部１７ａの前面に光透過性の正札媒体１９や光透過性の
店頭表示媒体２０などの陳列表示媒体を配置することで
バックライト照明をすることができる。

【００１１】前記正札媒体や店頭表示媒体などの陳列表
示媒体として、例えば、ＯＨＰ（オーバーヘッド プロ
ジェクター）シートなどの透明シートにＹＭＣ（イェロ
ー、マゼンダ、シアン）印刷したシートを用いる。この
場合、導光板の前記反射パターンを前記正札媒体や店頭
表示媒体を通して目視できないように、前記シート裏面
に白印刷を施すのが好適である。また、前記白印刷に代
えて導光板と前記各媒体間に拡散紙を介在させても良
い。

【００１２】次に、図１の（Ｂ）に示す他の実施の形態
では、導光板２１の裏全面に反射手段を構成するドット
状反射パターン２２を印刷するとともに、陳列棚１４と
平行する部分を除く傾斜部２１ａの表面にもドット反射
パターン２３を印刷する。この際、前記印刷された前記
ドット反射パターン２２、２３は、導光板２１の両面か
ら光が放射するように、両面のドット反射パターンが全
て対向しないような千鳥状に印刷する。

【００１３】このように構成された導光板２１の一端面
に冷陰極管１６を平行に配置すると、冷陰極管１６から
直接放射された光は陳列棚１４の空間を上向きに放射さ
れ、導光板２１へ入射した光はドット反射パターン２
２、２３により反射されて両面から放射される。

【００１４】前記両面から光が放射されると、前記導光
板２１の傾斜部２１ａの前面に光透過性の正札媒体１９
や店頭表示媒体２０などの陳列表示媒体を配置すること
でバックライト照明ができ、傾斜部２１ａの裏面から放
射された光によって下側の陳列棚への下向き照明が可能
となる。つまり上向き照明と下向き照明を同時に行うこ
とが可能となる。

【００１５】さらに、導光板２１の下端面２１ｂを斜面
とすることにより、導光板２１を直進して下端面２１ｂ
から出た光は下側の陳列棚へ向けて放射され、下側の陳
列棚の被照明物をより明るく照明することができる。

【００１６】ここで前記各実施の形態において、前記導
光板１７、２１に印刷したドット状反射パターンの一部
を図１の（Ｃ）に示すように、文字などの所定形状の反
射パターン２４とすることにより、導光板１７、２１の
透明な面側に文字などをハイライトして文字表示に代用
することができる。

【００１７】また、図１の（Ｂ）に示すように、最下段
または最下段に近い陳列棚１５に配置する導光板２４の
傾斜角を小さくすることで、陳列棚１５の上向き照明及
び正札媒体１９や店頭表示媒体２０などの陳列表示媒体
のバックライト照明を容易に行うことが可能となる。前
記傾斜角の調整は、透明アクリル板の成型時に行うこと
が可能であるから、陳列棚の態様に応じて任意の傾斜部
を有する導光板を用いて照明することができる。

【００１８】また、前記冷陰極管の構造として両端部を
曲げて構成すれば、その両端の電極部は光源とならず暗
い部分が発生しないし、さらに導光板に反射パターンを
全面隅々まで印刷すると両端での暗部の発生が防止され
る。また前記したように反射パターンの大きさを変える
ことで特定の部分のみハイライトで照明できることは前
記した通りである。

【００１９】また、冷陰極管に電源として別装置にイン
バータを必要とするが、このインバータは前記蛍光管に
用いる安定器よりも極めて小型にできるため、冷陰極管
近傍に配置するか陳列棚内に組み込んでも陳列空間を制
限することがない。

【００２０】次に、他の実施の形態を図２を参照しなが
ら説明する。前記実施の形態では、導光板の一端面に沿
って冷陰極管を配置したが、この実施の形態では図２の
（Ａ）に示すように、折れ曲がった導光板２５の左右両
端面に沿って冷陰極管２６、２７を配置する。この場合
は左右両端面の長さが短いため冷陰極管の長さを短縮で
き、陳列棚の両端部分で占める空間も小さくなり、また
陳列棚の両端での暗部の発生は皆無となる。

【００２１】また、他の実施の形態として、前記冷陰極
管の管径が２〜４ｍｍと小さいことを利用して、図２の
（Ｂ）及び図２の（Ｃ）に示すように、導光板２７の左
右両端面に形成した溝内に冷陰極管２８を嵌め込んで設
置したり、図２の（Ｄ）及び図２の（Ｅ）に示すよう
に、導光板２９長手方向に形成した溝３０内に冷陰極管
３１を嵌め込んで設置しても良い。

【００２２】ところで、前記各実施の形態において冷陰
極管に隣接してＲＧＢのいずれかの色で発光する発光ダ
イオードを配置することにより照明に色を帯びさせるこ
とができる。例えば、図２の（Ｄ）及び図２の（Ｅ）に
示すように、発光ダイオード３２を導光板２９に形成し
た孔に嵌め込むか、導光板の任意の端面に配置すること
により照明に色を帯びさせることができる。また、前記
発光ダイオードを用いる代わりに冷陰極管の表面を着色
することで、任意の色で照明することができる。

【００２３】そして、発光ダイオードのＲＧＢ発光と組
み合わせることにより陳列品グループ別の区分照明が可
能となる。またＲ、Ｇ及びＢ発光ダイオードを同一箇所
に隣接して設けておき、選択して発光させることにより
任意の色の区分照明が可能となり、イルミネーション効
果を容易に演出することができる。

【００２４】前記各実施の形態では、表面に反射パター
ンを印刷した導光板を使用したが、反射部として導光板
表面に乳白色剤を施したものやサンドブラスト処理を施
したものを使用しても実施することができる。また、前
記冷陰極管の表面に反射シートを貼り付けることにより
陳列棚内部の明るさを調節することができる。

【００２５】

【発明の効果】本発明の陳列棚の照明装置によれば、冷
陰極管と導光板とのを組み合わせにより陳列棚の上向き
照明、下向き照明及び上向き照明と下向き照明の同時照
明を容易に実現することができる。また、安全器を必要
とする従来の蛍光灯による陳列空間の制限を解消するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明陳列棚の照明装置の第１の実施の形態、
第２の実施の形態及び陳列表示媒体の説明図である。

【図２】本発明陳列棚の照明装置の他の実施の形態の説
明図である。

【図３】従来の陳列棚の照明装置の説明図である。

【符号の説明】

１３、１４、１５・・陳列棚 １６、２６、２７・・冷
陰極管 １７、２１、２４・・導光板 １９、２０・・
陳列表示媒体

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光透過性を有する透明基板の一方の面を
   透明な面とし、該透明な面と対向する他方の面に反射手
   段を有する導光板と、前記導光板の一端面から光を入射
   する冷陰極管とを陳列棚に配置したことを特徴とする陳
   列棚の照明装置。
2. 【請求項２】 複数段の陳列棚を備え、上段の陳列棚に
   配置した冷陰極管から下段の陳列棚へ向けて光を放射す
   るように前記導光板は前記他方の面を内側にした傾斜部
   を有し、 該傾斜部の透明な面に前記他方の面の反射手段と対向し
   ない反射手段を設けたことを特徴とする請求項１の陳列
   棚の照明装置。
3. 【請求項３】 前記導光板の透明な面に光透過性の陳列
   表示媒体を設けたことを特徴とする請求項１の陳列棚の
   照明装置。
4. 【請求項４】 前記導光板の一端面から光を入射する発
   光ダイオードを設けたことを特徴とする請求項１の陳列
   棚の照明装置。
5. 【請求項５】 光透過性を有する透明基板の一方の面を
   透明な面とし、該透明な面と対向する他方の面に反射手
   段を備えた導光板と、前記導光板の対向する一対の端面
   からそれぞれ前記導光板へ光を入射する冷陰極管とを陳
   列棚に配置したことを特徴とする陳列棚の照明装置。
6. 【請求項６】 複数段の陳列棚を備え、上段の陳列棚に
   配置した冷陰極管から下段の陳列棚へ向けて光を放射す
   るように前記導光板は前記他方の面を内側にした傾斜部
   を有し、 該傾斜部の透明な面に前記他方の面の反射手段と対向し
   ない反射手段を設けたことを特徴とする請求項５の陳列
   棚の照明装置。
7. 【請求項７】 前記導光板の透明な面に光透過性の陳列
   表示媒体を設けたことを特徴とする請求項５の陳列棚の
   照明装置。
8. 【請求項８】 前記導光板の対向する端面から光を入射
   する発光ダイオードを設けたことを特徴とする請求項５
   の陳列棚の照明装置。