JPH1015798A - バリ取り装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 砥石の磨耗を減らし、表面及び内部のバリも
除去することができる精度のよい、品質を悪化させるこ
とがないようにしたバリ取り装置を提供する。 【解決手段】 入口側から出口側にかけて順次、隣接す
る装置間で処理形式を変えて第１バリ取り機と、第２バ
リ取り機と、第３バリ取り機とを設け、ワークを入口側
から出口側に搬送する搬送装置を設け、ワークを搬送装
置で搬送しながらバリ取りする手段を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パンチング・プレ
ス加工、機械切削加工、レーザー加工などで発生するワ
ークのバリ、ドロスを除去するバリ取り装置に係り、よ
り詳細には、ワークの溝、穴など内部に付着しているバ
リを製品の精度を悪化させることなく除去することがで
きるバリ取り装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、鉄、ステンレス、アルミ、真鍮等
の金属板で、バーリング、プレス打抜、ターレットパン
チプレス、レーザ加工機、機械切削加工機などで発生す
るバリやドロスを除去し、仕上げ、研磨する作業に用い
る各種の装置がある。例えば、立軸ブラシ式の、立軸ブ
ラシを水平回転させながら、ワークの表面を削りバリ取
りする装置や、表面をブラシ、フェルト、砥石等で覆っ
た水平軸周りで回転してバリ取りするホイル（ホィー
ル）方式の装置がある。このホイル式にはホイル軸を動
かす方式によりスライドスリーブ方式、オシュレーショ
ン方式等がある。これらのバリ取り装置は、湿式または
乾式で運転するようにしている。そして、立軸ブラシを
水平回転させる装置では、バーリング加工やエンボス加
工によるふくらみがあっても、穴の内面側のバリ取りが
できる。またホイル方式では表面のバリを除去すること
ができる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
なバリ取り装置の場合、次のような課題がある。すなわ
ち、 ホイル式の砥石を水平軸回転させるバリ取り装置で
は、表面のバリを取って精密に仕上げることができる
が、凹みの内部のバリも除去して精密に仕上げることが
できない。 ホイル式で、穴の内部のバリを除去するときは、手
で内部のバリを取る等しなければならず、手間がかか
る。 オシュレーション方式では、砥石の磨耗が大きいと
ともに、電圧負荷も大きく、製品に砥石の段がつくこと
がある。 立軸ブラシを水平回転させる乾式のバリ取り装置
で、最終製品まで仕上げようとすると、温度が上昇して
焼付を生じ、製品の寸法精度を悪くしたり、品質を悪く
する。 等の課題がある。

【０００４】そこで、本発明者はこのような課題に鑑
み、種々バリ取り装置について研究し、異なる方式のバ
リ取り機構を用いることにより、お互いの短所を補完す
ることができ、表面のバリも内部のバリも取ることがで
き、製品の品質を悪くすることなしに精度よく仕上げる
ことができることを究明した。

【０００５】本発明は、上述した課題に対処して創案し
たものであって、その目的とする処は、砥石の磨耗を減
らし、表面のバリも内部のバリも除去することができる
精度のよい、品質を悪化させることがないようにしたバ
リ取り装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そして、上記目的を達成
するための手段としての本発明の請求項１のバリ取り装
置は、入口側から出口側にかけて順次、隣接する装置間
で処理形式を変えて第１バリ取り機と、第２バリ取り機
と、第３バリ取り機とを設け、ワークを入口側から出口
側に搬送する搬送装置を設け、ワークを搬送装置で搬送
しながらバリ取りすることを特徴とする。

【０００７】請求項２のバリ取り装置は、前記第１バリ
取り機を横軸回転砥石式とし、前記第２バリ取り機を立
軸回転ブラシ式とし、前記第３バリ取り機を表面を仕上
げる横軸回転砥石式としたことを特徴とする。請求項３
のバリ取り装置は、前記第１または第３バリ取り機の少
なくとも一方の回転軸をワーク移動方向に直交する方向
に対して３〜１５°傾けた方向に変更可能にしたことを
特徴とする。請求項４のバリ取り装置は、前記第１また
は第３バリ取り機の少なくとも一方の回転軸をワーク移
動方向に直交する方向に対して傾けて設けたことを特徴
とする。請求項５のバリ取り装置は、前記搬送装置が、
第１搬送装置と、第２搬送装置と、第３搬送装置とを有
することを特徴とする。請求項６のバリ取り装置は、前
記第１搬送装置はベルトコンベアであり、前記第２搬送
装置はテーブルローラであり、前記第３搬送装置はベル
トコンベアとしたことを特徴とする。

【０００８】ところで、バリ取りの処理形式としては、
横軸回転式と立軸回転式による分類、研磨媒体による、
ブラシ、積層型、砥石等呼称により種々に分類できる。
本発明においては、少なくとも１つのバリ取り機は立軸
回転ブラシ式とすることが、穴内部のバリを良く除去で
きるので好ましい。また、最終のバリ取り機は、２次バ
リ、表面に生じた焼け等を除去して精密に仕上げるた
め、柔らかい材質のホイルを用いたバリ取り機とするこ
とが好ましい。また、ホイル式のバリ取り機はそのホイ
ルの軸線をワーク移動方向に直交する方向に対して傾斜
させて取り付けることが、小さい接触圧、小さい電流値
で操業できるので好ましい。この場合、傾斜が３°未満
では傾ける効果が小さくい。１５°を超えると、ワーク
が移動し、研磨が安定しなくなる。

【０００９】

【発明の効果】本発明の請求項１のバリ取り装置は、入
口側から出口側にかけて順次、隣接する装置間で処理形
式を変えて第１バリ取り機と、第２バリ取り機と、第３
バリ取り機とを設け、ワークを入口側から出口側に搬送
する搬送装置を設け、ワークを搬送装置で搬送しながら
バリ取りするから、表面のバリ取りに適したバリ取り
機、内部のバリ取りに適したバリ取り機と交互に配置す
れば、１つの装置で仕上げなくてもよいので、表面のバ
リも内部のバリも効果的に除去することができ、製品の
精度、外観、品質をよくすることができ、また、各バリ
取り機の処理材をフルに使用しないで、余裕を持たせて
使用できるから、磨耗を減らし、常命を延ばすことがで
き、電圧負荷を減らすことができるという効果を有す
る。

【００１０】請求項２のバリ取り装置によれば、前記第
１バリ取り機を横軸回転砥石式とし、前記第２バリ取り
機を立軸回転ブラシ式とし、前記第３バリ取り機を表面
を仕上げる横軸回転砥石式としている。そのため、第１
バリ取り機では主に表面のバリを除去するとともに、内
部バリを取りやすくし、第２バリ取り機では、内部バリ
を容易に取ることができるから、第２バリ取り機で重大
な焼けを生じるほど処理しなくてもよく、第３バリ取り
機で、仕上げを行えば、焼けが生じていても除去するこ
とができ、精度をよくでき、品質を向上することができ
るという効果を有する。

【００１１】請求項３のバリ取り装置によれば、前記第
１または第３バリ取り機の少なくとも一方の回転軸をワ
ーク移動方向に直交する方向に対して３〜１５°傾けた
方向に変更可能にしたことにより、ワークへのホイルの
接触長さをワークによって変えてセットできるから、ワ
ークに最適のホイルの接触長さにして、小さい接触圧で
高品質の製品を得ることができ、小さい電流値で操業す
ることができ、また砥石の磨耗を少なくすることがで
き、段差がワークに生じるのをなくすことができるとい
う効果を有する。

【００１２】請求項３のバリ取り装置によれば、前記第
１または第３バリ取り機の少なくとも一方の回転軸をワ
ーク移動方向に直交する方向に対して傾けて設けている
ので、装置をそれ程複雑にしないで、小さい接触圧で高
品質の製品を得ることができ、小さい電流値で操業する
ことができる。また、請求項５のバリ取り装置によれ
ば、前記搬送装置が、第１搬送装置と、第２搬送装置
と、第３搬送装置とを有するので、それぞれのバリ取り
機での処理時間を変更することができ、ワークに最適の
処理の選択が容易にできる。また、請求項６のバリ取り
装置によれば、前記第１搬送装置がベルトコンベアであ
り、前記第２搬送装置がローラテーブルであり、前記第
３搬送装置がベルトコンベアであるので、ワークのずれ
を起こすことなく、バリ取り処理ができ、精度のよい、
高品質の製品を得ることができるという効果を有する。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明を具体化した好ましい実施形態について説明する。こ
こに、図１〜図２は、本発明の一実施形態を示し、図１
は本発明に係るバリ取り装置の側面図、図２はバリ取り
装置の一部破断した平面図である。

【００１４】本実施形態のバリ取り装置は、入口側Ａか
ら出口側Ｂにかけて順次、表面のバリを取るための第１
バリ取り機１と、内側のバリや角欠けを取り除くための
第２バリ取り機２と、表面の焼けた部分を除いて表面を
仕上げるための第３バリ取り機３と、ワークを乾燥等す
る乾燥装置４と、これらを支持するフレーム５とから構
成している。そして、第１バリ取り機１には、ワークに
接触して表面のバリをとる水平軸回りで回転する回転砥
石１１と、ワークを回転砥石１１に接触させて移送する
と共に、次の段階に移送する第１コンベア１２と、回転
砥石１１を正逆回転駆動する駆動装置１３とを備えてい
る。同様に、第２バリ取り機２には、垂直軸回りで回転
して凹部のバリを取ることができる回転ブラシ２１と、
第２コンベア２２と、駆動装置２３とを備え、第３バリ
取り機３１には、ワークに接触して表面を仕上げる水平
軸回りで回転する回転砥石３１と、ワークを回転砥石３
１に接触させて移送し、次の場所に移送する第３コンベ
ア３２と、回転砥石３１を正逆回転駆動する駆動装置３
３とを備えている。

【００１５】第１バリ取り機１は、フレーム５の一端の
入口（前）側Ａに配置され、カバー１４に覆われて形成
されている。第１バリ取り機１の回転砥石１１は軸を水
平に設けられ、第１搬送装置１２はベルトコンベア形式
のものが用いられている。第１コンベア１２でワークを
移送しながら、ワーク表面に上から回転砥石１１を接触
させて主に表面のバリを取る。第１コンベア１２は、モ
ータ６で伝動装置を介して駆動される。回転砥石１１
は、ホイル式の固い材質のセラミックスの砥石、または
鉄鋼線、ステンレス鋼線、真鍮、サングリット等のブラ
シ等で回転体の外周表面を形成していて、長さはコンベ
アの幅ほぼ一杯にしている。また、回転砥石１１の駆動
は、下方に設けられた駆動装置１３により速度調節され
て駆動され、正逆回転される。この第１バリ取り機１で
の駆動装置１３は、正逆回転モータ１５、変減速機、チ
ェーン伝動装置等から構成している。

【００１６】そして、第１バリ取り機１の第１搬送装置
１２は、ワークを受ける入口側端にターンローラ１６が
位置し、第１コンベア１２の後側の第２バリ取り機２の
途中にリターンローラ１７が位置し、両ローラ１６，１
７間にベルト１８を張設して構成している。また、第１
バリ取り機１の回転砥石１１の前後に、これに平行に抑
えローラ１９，１９がそれぞれ設けられ、ベルト１８を
挟んでこのローラ１９および回転砥石１１に対応した下
部には支えローラ２０が設けられている。この抑えロー
ラ１９と支えローラ２０により、バリ取りの際、回転砥
石１１の回転によりワークがずれたり、変形しないよう
にし、最適の接触圧を維持し、効果的にバリ取りができ
るようにしている。カバー１４で回転砥石１１の周囲を
覆い、除去されたバリが飛散して作業環境を悪化させる
ことがないようにしている。そして、回転砥石１１で表
面バリを除いたワークを第１搬送装置１２のリターンロ
ーラ１７から、第２バリ取り機２に移送する。

【００１７】第２バリ取り機２は、第１バリ取り機１の
後側に配置され、ローラコンベア形式の第２搬送装置２
２でワークを移送しながら、回転ブラシ２１を上からワ
ーク表面に接触させて穴の内側のバリを取る。第２コン
ベア２２は、モータ６で伝動装置を介して駆動される。
この第２バリ取り機２では、上部を第２カバー２４で覆
い、回転ブラシ２１で除去されたバリが飛散して作業環
境を悪化させることがないようにしている。そして、回
転ブラシ２１は、正逆回転モータ２５、変減速機、チェ
ーン伝動装置等から構成している駆動装置２３により、
速度調節されて正逆回転駆動される。

【００１８】回転ブラシ２１は、塩化ビニル、ナイロ
ン、ポリプロピレン、その他のプラスチック繊維を植設
して形成している。回転ブラシ２１は、立軸回りで水平
回転するように立軸２６に取り付けられ、第２搬送装置
２２の搬送路の幅一杯に多数個、所定の間隔で配置して
列２１ａを形成し、この列２１ａを複数列、隣接する列
の回転ブラシ２１の移送方向位置をずらし、千鳥配列を
なして配列している。回転ブラシ２１の回転は、上方に
設けられた駆動装置２３により速度調節されて駆動さ
れ、正逆回転する。駆動装置２３は、正逆回転モータ２
５、変減速機、チェーン伝動装置等から構成している。

【００１９】そして、第２バリ取り機２の第２搬送装置
２２は、ローラテーブル形式のコンベアである。第２コ
ンベア２２は、回転ブラシ２１の端部でワークを送るブ
ラシ列端に位置した端ローラ２７ａと、後端に位置して
第３バリ取り機３の第３搬送装置３２のターンローラ３
６にワークを移送する後端ローラ２８と、これらのロー
ラの間に配列された支持ローラ２７ｂとから構成されて
いる。また、回転ブラシ２１の前後に、上記端ローラ２
７ａ，２７ａ，２７ａの下方に搬送線を挟んで対向して
抑えローラ２９，２９，２９がそれぞれ設けられ、対向
するローラでワークを挟みながら、回転ブラシ２１でバ
リ取りするようにしている。各端ローラ２７ａと抑えロ
ーラ２９と支持ローラ２７ｂにより、バリ取りの際、回
転ブラシ２１の回転によりワークがずれたり、変形しな
いようにし、最適の接触圧を維持し、効果的にバリ取り
ができるようにしている。そして、回転ブラシ２１で内
部バリを除いたワークを第２搬送装置２２の後端ローラ
２８から、第３バリ取り機３の第２搬送装置３２のター
ンローラ３６に移送する。

【００２０】第３バリ取り機３は、フレーム５の一端の
出口（後）側Ｂに配置され、ベルトコンベア形式の第３
搬送装置３２でワークを移送しながら、回転仕上砥石３
１を上からワーク表面に接触させてバリを取る。回転仕
上砥石３１は、ホイル式の柔らかい材質のプラスチック
スの樹脂繊維を立植したローラ、フェルトローラ等から
形成した砥石からなり、コンベアの幅ほぼ一杯の長さを
有している。回転仕上砥石３１は、下方に設けられた駆
動装置３３により速度調節されて駆動され、正逆回転す
る。回転仕上砥石３１および第３搬送装置３２は、カバ
ー３４に覆われている。回転仕上砥石３１の駆動装置３
３は、正逆回転モータ３５、変減速機、チェーン伝動装
置等から構成している。

【００２１】そして、第３バリ取り機３を構成する第３
搬送装置３２は、ワークを受ける入口側端にターンロー
ラ３６が位置し、第３搬送装置３２の後側の乾燥装置４
の内部にリターンローラ３７が位置し、両ローラ３６，
３７間にベルト３８を張設して構成している。また、第
３バリ取り機３の回転仕上砥石３１の前後に、これに平
行に抑えローラ３９，３９がそれぞれ設けられ、ベルト
３８を挟んでこのローラ３９および回転仕上砥石３１に
対応した搬送線を挟んだ下部には支えローラ４０が設け
られている。この抑えローラ３９と支えローラ４０によ
り、バリ取りの際、回転仕上砥石３１の回転によりワー
クがずれたり、変形しないようにし、最適の接触圧を維
持し、効果的にバリ取りができるようにしている。ま
た、リターンローラ３７の上方にワークの搬送線を挟ん
で対向して抑えローラ４１が設けられている。そして、
回転仕上砥石３１で表面バリを除いたワークを第３搬送
装置３２のリターンローラ３７から、乾燥装置４に移送
する。

【００２２】乾燥装置４は、ワークを湿式でバリ取りす
るとき、付着した水分を吹き飛ばして除く装置で、ワー
ク搬送路を挟んで上下にエア吹き出し管４２ａ，４２ｂ
をそれぞれ平行に２対設け、第３搬送装置３２のリター
ンローラ３７からワークを受けて出口に搬送する第４搬
送装置４３とを設けて構成している。第４搬送装置４３
は、駆動装置４４と、第３搬送装置３２のリターンロー
ラ３７に近接して配置した上下一対の挟持ローラ４５，
４５と、支えローラ４６と、前部ターンローラ４７と、
後部ターンローラ４８と、両ターンローラ４７，４８間
に設けた張力調節ローラ４９と、これらのターンローラ
４７，４８と張力調節ローラに張設したベルト５０とか
ら構成している。また、ワーク搬送路を挟んで、上下１
対の圧縮ローラ５１，５１を吹き出し管４２ａ，４２ｂ
の前後に２組配置している。

【００２３】次に、本実施形態のバリ取り装置を用い
て、ワークのバリを取る操作について説明する。先ず、
各搬送装置、および回転砥石１１、回転ブラシ２２、回
転仕上砥石３２を駆動する。ワークを第１コンベア１２
の供給部に供給し、搬送を開始する。ワークは第１バリ
取り機１の回転砥石１１に接触して移送されながら表面
のバリが除去される。続いて、該ワークは、第２コンベ
ア２２に移されて移送されながら、第２バリ取り機２の
回転ブラシ２１で穴内側や凹部のバリが除去される。こ
の場合、第１列の回転ブラシ２１の間の処理されてない
面は、第２列の回転ブラシ２１により処理される。続い
て、ワークは、第３コンベア３２に移されて移送されな
がら、第３バリ取り機３の回転ブラシ３１で表面に残っ
ているバリや焼付けが除去される。この場合、湿式とし
て、焼付けを防いでいる。次いで、第４コンベア４３の
挟持ローラ４５から出口に移送される間に、吹き出し管
４２ａ，４２ｂからの乾燥気体により、付着した気体が
吹き飛ばされて乾燥される。なお、各回転砥石１１、回
転ブラシ２１、回転仕上砥石３１の回転、吹き出し気体
の噴出等は、ワークセンサーを各装置の前、または所要
の位置に設けておき、センサーでワークを検出してから
運転するようにしてもよい。このように構成すると、砥
石、ブラシ等の寿命を延ばすことができ、動力費を軽減
することができる。

【００２４】

【実施例】次に、図３に示すように、回転砥石７０の種
類を、砥石１としてＳＵＳ×ｔ１、砥石２としてＳＵＳ
×ｔ３、砥石３としてＳＰＣＣ×ｔ１．２，砥石３とし
てＳＰＣＣ×ｔ２．３と変えて傾斜配置し、ダイヤルゲ
ージ７１により測定する負荷を一定の０．２ｍｍに維持
して回転させて電流計７２で電流値を測定した結果を表
１に示す。また、比較のため、図４に示すように、回転
砥石７０を５ｍｍオシュレーション作動して、同様に電
流値を測定した結果を表１に合わせて示している。

【００２５】

【表１】

【００２６】この測定結果より、回転砥石を傾斜配置す
る場合の電流値の平均は何れの種類の回転砥石でも、５
°、１０°、１５°で小さくなっている。すなわち、同
じ負荷で回転駆動させる場合、オシュレーション操業の
場合より、小さい電力で回転砥石を回転させることがで
きる。

【００２７】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものでなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で
変形実施できるものを含む。因みに、上述した実施形態
では、第１バリ取り機および第３バリ取り機を一本の回
転砥石で構成した例で説明したが、複数本を平行に配列
して用いてもよい。この場合、同一または異なる材料か
ら形成してよい。また、立軸回転ブラシ列を２列の例で
説明したが、３列以上の配列としてもよい。また、乾燥
装置を設けているが、最終のバリ取り機を乾式として乾
燥機を設けない構成としてもよい。要するに、本発明は
異なる種類の研磨を行うバリ取り機を隣接して設けるこ
とが一番大きな特徴であり、さらに水平軸回転ローラの
水平回転軸をワーク移送線に直角の方向に対して角度を
持たせたことも特徴としている。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係るバリ取り装置の側面図である。

【図２】 図１のバリ取り装置の平面図である。

【図３】 本発明のバリ取り装置の１実施例における回
転砥石の電流負荷を測定するテストを説明する装置の構
成を説明する正面図である。

【図４】 従来の回転砥石の電流負荷を測定するテスト
を説明する装置の構成を説明する正面図である。

【符号の説明】

１・・・第１バリ取り機、２・・・第２バリ取り機、３
・・・第３バリ取り機、４・・・乾燥装置、５・・・フ
レーム、６・・・駆動装置、１１・・・回転砥石、１２
・・・第１コンベア、１３・・・駆動装置、１４・・・
カバー、１５・・・正逆回転モータ、１６・・・ターン
ローラ、１７・・・リターンローラ、１８・・・ベル
ト、１９・・・抑えローラ、２０・・・支えローラ、２
１・・・回転ブラシ、２２・・・第２コンベア、２３・
・・駆動装置、２４・・・第２カバー、２５・・・正逆
回転モータ、２６・・・立軸、２７ａ・・・端ローラ、
２７ｂ・・・支持ローラ、２８・・・後端ローラ、２９
・・・抑えローラ、３１・・・回転仕上砥石、３２・・
・第３コンベア、３３・・・駆動装置、３４・・・カバ
ー、３５・・・正逆回転モータ、３６・・・ターンロー
ラ、３７・・・リターンローラ、３８・・・ベルト、３
９・・・抑えローラ、４０・・・支えローラ、４１・・
・抑えローラ、４２ａ・・・エア吹き出し管、４３・・
・第４搬送装置、４４・・・駆動装置、４５・・・挟持
ローラ、４６・・・支えローラ、４７・・・前部ターン
ローラ、４８・・・後部ターンローラ、４９・・・張力
調節ローラ、５０・・・ベルト、５１・・・圧縮ローラ

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入口側から出口側にかけて順次、隣接す
   る装置間で処理形式を変えて第１バリ取り機と、第２バ
   リ取り機と、第３バリ取り機とを設け、ワークを入口側
   から出口側に搬送する搬送装置を設け、ワークを搬送装
   置で搬送しながらバリ取りすることを特徴とするバリ取
   り装置。
2. 【請求項２】 前記第１バリ取り機を横軸回転砥石式と
   し、前記第２バリ取り機を立軸回転ブラシ式とし、前記
   第３バリ取り機を表面を仕上げる横軸回転砥石式とした
   請求項１に記載のバリ取り装置。
3. 【請求項３】 前記第１または第３バリ取り機の少なく
   とも一方の回転軸をワーク移動方向に直交する方向に対
   して３〜１５°傾けた方向に変更可能にした請求項２に
   記載のバリ取り装置。
4. 【請求項４】 前記第１または第３バリ取り機の少なく
   とも一方の回転軸をワーク移動方向に直交する方向に対
   して傾けて設けた請求項２または３に記載のバリ取り装
   置。
5. 【請求項５】 前記搬送装置が、第１搬送装置と、第２
   搬送装置と、第３搬送装置とを有する請求項１〜４のい
   ずれか１項に記載のバリ取り装置。
6. 【請求項６】 前記第１搬送装置が、ベルトコンベアで
   あり、前記第２搬送装置がテーブルローラであり、前記
   第３搬送装置がベルトコンベアである請求項５に記載の
   バリ取り装置。