JPH10155479A - 1,5−アンヒドログルシトール脱水素酵素、その製造法及びこれを用いる1,5−アンヒドログルシトールの定量法 - Google Patents
1,5−アンヒドログルシトール脱水素酵素、その製造法及びこれを用いる1,5−アンヒドログルシトールの定量法Info
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Abstract
ログルシトール(1,5-AG)脱水素酵素、その製造法及び
当該酵素を用いる1,5-AGの定量法。 (1)作用:電子キャリアー非存在下において、1,5-AGに
特異的に作用して2位の水酸基を酸化すると共に直接還
元性発色剤を還元する反応を触媒する。 (2)基質特異性:1,5-AGに強く、L-ソルボースに弱く、D
-グルコースに若干作用する。 (3)至適pH:8.0〜9.0付近。 (4)pH安定性:pH7.0〜9.0にて安定。 (5)至適温度:35〜40℃付近。 (6)温度安定性:40℃付近まで90%以上安定。 (7)電子受容体:2,6-ジクロロフェノールインドフェノ
ール、フェリシアン化合物等のほか、還元性発色剤も利
用できるが、NAD、NADP等の補酵素や溶存酵素は利用で
きない。 (8)分子量:約55,000(SDS-PAGE法)。 【効果】 試料中の1,5-AGを簡便にかつ高い精度で測定
でき、特に糖尿病等の診断に極めて有用である。
Description
ドログルシトール脱水素酵素及びその製造法、並びに当
該酵素を用いた、簡便かつ高精度で糖尿病等の診断に有
用な、1,5-アンヒドログルシトールの定量法に関する。
「1,5-AG」という)は、ある種の疾患、特に糖尿病にお
いて、血清、血漿、尿等の体液中の量が大きく変動する
ことから、有用な診断指標として近年臨床において重要
な検査項目となりつつある。この1,5-AGの定量法として
は、ピラノースオキシダーゼを作用させて、生成する過
酸化水素をパーオキシダーゼ発色系にて比色定量する方
法(特公平5-41238号公報)が主流となり、近年、汎用
の自動分析装置に応用されている。他の方法としては、
1,5-AG酸化能を有する酸化酵素を作用させ、酸素の消費
量や電子受容体の還元体もしくは酸化された1,5-AG反応
生成物を測定する方法などが挙げられる。
来の被検体、例えば血清中の1,5-AGの濃度レベルは低
く、糖尿病患者においては更に低値化することから、ピ
ラノースオキシダーゼを用いたパーオキシダーゼ発色系
では、感度の面で十分なものとはいい難い。また、電子
受容体を利用する酸化還元酵素を用いて、その還元体を
測定する方法においても、電子受容体である2,6-ジクロ
ロフェノールインドフェノール、フェリシアン化合物等
の還元体自身が不安定であることや、感度の面で十分な
ものとはいえず、多数検体処理のための汎用の自動分析
装置への応用が困難であることなどの問題点がある。
き、かつ汎用の自動分析装置への応用も容易な1,5-AGの
定量方法の開発が望まれていた。
発明者らは、1,5-AGの分析に利用できる反応系について
検討すると共に、それらに利用できる酵素について探索
を行った。その結果、アグロバクテリウム(Agrobacter
ium)属に属する微生物の膜画分中に、1,5-AGを特異的
に酸化する新規な酵素(以下「1,5-AG脱水素酵素」とい
う)が存在することを見出した。そして、この1,5-AG脱
水素酵素を1,5-AGに作用させると、1,5-AGの2位の水酸
基を酸化すると共に2,6-ジクロロフェノールインドフェ
ノールなどの電子受容体を還元させる反応を触媒するこ
と、及び当該反応を還元性発色剤を用いて行うと電子キ
ャリアーの非存在下においても1,5-AGの2位水酸基を酸
化すると共に直接還元性発色剤を還元し発色物質を生成
させることを見出し、本発明を完成した。
する1,5-AG脱水素酵素を提供するものである。
て、1,5-アンヒドログルシトールに特異的に作用して2
位の水酸基を酸化するとともに直接還元性発色剤を還元
する反応を触媒する作用を有する。
ールに強く作用し、L-ソルボースに弱く作用する。ま
た、D-グルコースに若干作用する。
る。
る。
ある。
定である。
インドフェノール、フェリシアン化合物等のほか、還元
性発色剤も利用できる。またNAD、NADP等の補酵素や溶
存酵素は利用できない。
アミド電気泳動法による分子量は、約55,000である。
属し、1,5-AG脱水素酵素生産能を有する微生物を栄養培
地に培養し、膜画分中に1,5-AG脱水素酵素を生成蓄積せ
しめ、これを採取することを特徴とする1,5-AG脱水素酵
素の製造法を提供するものである。
5-アンヒドログルシトールを含む試料に上記1,5-AG脱水
素酵素を作用せしめ、生成する還元された発色物質を測
定することを特徴とする1,5-AGの定量法を提供するもの
である。
する微生物中からは、Hayanoら(ジャーナル・オブ・バ
イオロジカル・ケミストリー,242巻,3665-3672,1967
年)によって細胞質画分中にグルコシド-3-デヒドロゲ
ナーゼの存在が確認され、別に、Takeuchiら(ジャーナ
ル・オブ・バイオケミストリー,100巻,1049-1055,19
86年)によって1,5-AGがグルコシド-3-デヒドロゲナー
ゼの基質となり得ることが報告されている。また、シュ
ードモナス属に属する菌株からは、NAKAMURAら(ジャー
ナル・オブ・バイオケミストリー,99巻,607-613,198
6年)によって膜画分に電子受容体の存在下の場合の
み、1,5-AGを1,5-アンヒドロ-D-フルクトースに変換す
るとともに酸素を消費する酸化活性をもつ酵素が報告さ
れている。
ャリアー非存在下で1,5-AGを酸化し直接還元性発色剤を
還元する代謝酵素の存在は未だ報告されていない。すな
わち、本発明酵素の作用を式に示すと次のとおりである
が、このような作用を示す酵素は未だ知られておらず新
規なものである。
しては、アグロバクテリウム属に属し、1,5-AG脱水素酵
素を生産するものであればいずれの菌株でもよいが、好
適な例としては、財団法人発酵研究所に寄託され、分譲
可能な公知菌株であるアグロバクテリウム・ツメファシ
エンスIFO13532、アグロバクテリウム・ツメファシエン
スIFO13533等が挙げられる。
源、無機窒素源及び無機塩を含む培地が用いられる。炭
素源としては基本的に糖類を利用し、L-ソルボース、グ
ルコース等を酵素誘導するものであればいずれも使用で
きる。無機窒素源としては硫酸アンモニウム、塩化アン
モニウム、リン酸アンモニウム等が、無機塩としてはナ
トリウム、カリウム、マグネシウム、鉄、マンガン等の
塩類が使用できる。
好気的条件下で行うのががよく、pH6〜8、25〜35℃で
行うのが好ましい。培養期間は1〜7日間、通常は2〜
4日間で完了する。上記方法で培養することにより、主
に菌体の膜画分中に1,5-AG脱水素酵素が生成蓄積され
る。
るには、適当な緩衝液中で菌体をダイノミル、超音波処
理等により破壊し、その処理液から膜画分を超遠心等に
より分離する。次いでトリトンX-100等の非イオン界面
活性剤により膜画分から酵素を遊離させ、不溶分を遠心
分離により除去すると、1,5-AG脱水素酵素含有抽出液を
得ることができる。精製酵素は、この抽出液を、疎水ク
ロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、ヒ
ドロキシアパタイト、ゲル濾過等の酵素の精製に一般的
に使われている技術を適宜組み合せて精製することによ
り得られる。
ツメファシエンスIFO13533を用いて得られた本発明の1,
5-AG脱水素酵素の性質を示す。なお、以下における1,5-
AG脱水素酵素の活性は、次の方法で測定した。
衝液(pH8.0)1.5ml、0.25重量%ニトロテトラゾリウム
ブルー 0.3ml、2重量%トリトンX-100 0.3ml、50mM 1,
5-AG水溶液0.3ml、水0.45ml、及び酵素溶液0.15mlより
成る全量3.0mlの酵素含有液を37℃で反応させ、540nmに
おける吸光度変化(ΔmOD/min)を測定する。この条件
下で生成するホルマザン色素の分子吸光係数を16.7×10
3とし、1分間に1μmolのホルマザンを生成する酵素量
を1単位(unit)として、1,5-AG脱水素酵素の活性を次
式に従って求めた。
ール及び2.5mM 1,5-AGを含有する100mMトリス・塩酸緩
衝液(pH9.0)に本発明酵素を添加し、37℃で反応させ
経時的に反応液中の生成物と反応のモルバランスを表1
に示す条件でHPLCにて分析した。
ンタイム10.0分の1,5-AGのピークが減少し、新たにリテ
ンションタイム9.6分の位置に反応物のピークが現れ
た。この反応のモルバランスは一致していた。また、1,
5-AGの3位の水酸基を酸化する作用を持つグルコシド-3
-デヒドロゲナーゼ(EC 1.1.99.13)を同様の条件で反
応させ、HPLCで分析した結果、1,5-AGのピーク減少とと
もに、新たにリテンションタイム10.8分の位置に反応物
のピークが現れた。一方、1,5-AGの2位の水酸基を酸化
する作用を持つピラノースオキシダーゼ(EC 1.1.3.1
0)を、2.5mM 1,5-AGを含有する40mMホウ酸緩衝液(pH
7.5)に添加し、37℃で反応させた結果、1,5-AGのピー
ク減少とともに、新たにリテンションタイム9.6分の位
置に反応物のピークが現れた。これらの結果において、
1,5-AGに本発明酵素を作用させた場合の反応生成物とピ
ラノースオキシダーゼを作用させた場合の反応生成物の
リテンションタイムが一致していることから、本発明酵
素による1,5-AGの酸化部位は2位の水酸基であることが
分かる。
おいて、1,5-AGの代わりに各種糖溶液(いずれも終濃度
5mM)を用いた場合の相対反応性(基質特異性)を表2
に示す。本発明酵素は1,5-AGに対して強く、L-ソルボー
スに対しては弱く作用し、D-グルコースに若干作用し
た。
酵素活性測定法中における緩衝液の代わりに、種々のpH
を有するクエン酸緩衝液、リン酸カリウム緩衝液、トリ
ス−塩酸緩衝液及びグリシン緩衝液を用いた場合の酵素
活性を測定した。この結果を図1に示す。図1より、本
発明酵素の至適pHは8.0〜9.0付近にあることが分かる。
緩衝液、リン酸カリウム緩衝液、トリス−塩酸緩衝液及
びグリシン緩衝液(各緩衝液とも200mM)に本発明酵素
を添加し、37℃で60分間処理後、残存酵素活性を測定し
た。この結果を図2に示す。図2より、本発明酵素の安
定pH範囲は7.0〜9.0であることが分かる。
の酵素活性測定法における組成で、種々の温度で10分間
反応させた。この結果を図3に示す。図3より、本発明
酵素の至適温度は35〜40℃付近であることが分かる。
カリウム緩衝液に添加し、種々の温度で10分間処理後、
残存酵素活性を測定した。この結果を図4に示す。図4
より、本発明酵素は40℃付近まで90%以上安定であるこ
とが分かる。
衝液(pH8.0)中に、本発明酵素とともに種々の電子受
容体を共存させた場合の、各電子受容体での活性を相対
活性で表した。表3より、2,6-ジクロロフェノールイン
ドフェノール及びフェリシアン化合物が電子受容体とし
ての活性が高いが、ニトロテトラゾリウムブルーについ
ては電子キャリアー非存在下においても電子受容体とな
り得ることが分かる。
アミド電気泳動法により求めた本発明酵素の分子量は、
約55,000であった。
ム(ファルマシア社製)を用いた本発明酵素の等電点
は、約4.0であった。
eaver-Burk)プロットにより、本発明酵素の1,5-AGに対
するKm値を求めた結果、約1.0mMであった。
1,5-AG脱水素酵素を用い、次の如くして行われる。すな
わち、被検体を還元性発色剤の存在下、1,5-AG脱水素酵
素又はこれを含有する酵素製剤とともにインキュベート
し、2-ケト-1,5-AG及び還元された発色物質を生成せし
め、生成した発色物質量を測定することにより、被検体
中の1,5-AG量を定量することができる。
はpH6〜10のリン酸緩衝液、トリス塩酸緩衝液、グッド
緩衝液、ホウ酸緩衝液等、通常使用されるものであれば
いずれも使用可能である。
はその塩が挙げられるが、具体的には、ニトロテトラゾ
リウムブルー(以下NTBと略す)、2-(4-ヨードフェニ
ル)-3-(4-ニトロフェニル)-5-フェニル-2Hテトラゾリウ
ムクロライド、3-(4,5-ジメチル-2-チアゾリル)-2,5-ジ
フェニル-2Hテトラゾリウムブロマイド、2-(4-ヨードフ
ェニル)-3-(4-ニトロフェニル)-5-(2,4-ジスルホフェニ
ル)-2Hテトラゾリウム塩(以下WST-1と略す)等が利用
でき、その使用濃度は、50〜2000μmol/l、特に100〜10
00μmol/lの範囲が好ましい。
酵素は20〜10,000単位/リットル、特に200〜2,000単位
/リットルの範囲で使用するのが好ましい。
は、1,5-アンヒドログルシトールを含む血清、血漿、尿
等の生体由来の試料が挙げられる。
は、上記の如くして反応せしめた後、発色物質特有の吸
収波長において、一定時間後の吸光度あるいは一定時間
内の吸光度変化を測定することにより行うことができ
る。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ァシエンスIFO13533由来1,5-AG脱水素酵素の取得〕 リン酸二カリウム2%、リン酸一カリウム0.5%、塩化
カリウム0.75%、塩化ナトリウム2.5%、塩化アンモニ
ウム1.25%、硫酸ナトリウム0.025%、硫酸マグネシウ
ム0.005%及びL-ソルボース0.1%より成る培地(pH7.
0)50mlを200ml容の培養フラスコに添加し、120℃で15
分間殺菌後冷却し、アグロバクテリウム・ツメファシエ
ンスIFO13533を1白金耳接種し、30℃で3日間振とう培
養して種培養液とした。得られた種培養液10mlを、2リ
ットル培養フラスコ中、上記と同じ組成の液体培地1000
mlに接種し、30℃で3日間振とう培養した。培養終了
後、遠心分離して菌体を回収した。得られた菌体量は培
養液1リットル当たり約2gであった。得られた菌体を
1g当たり2.5mlの20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.2)
に懸濁させ、超音波ホモジナイザーにより、菌体を細断
した。得られた破砕液を10,000gで遠心分離し、その上
清を更に100,000gで遠心分離して膜画分を得た。膜画
分1g当たり10mlの1%トリトンX-100含有20mMリン酸
カリウム緩衝液(pH7.2)で懸濁させ、撹拌しながら一
晩膜画分から酵素の可溶化を行った。得られた可溶化液
を再度100,000gで遠心分離して膜残渣を除き、粗酵素
液を得た。この粗酵素液の酵素活性を前述の測定法に基
づいて測定したところ、菌体1g当たり0.5単位の活性
が得られた。
0含有20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.2)で平衡化した
ハイドロキシアパタイトカラムに通して酵素を吸着さ
せ、同組成の緩衝液で洗浄後、1%トリトンX-100含有2
0mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.2)の直線グラジエント
で溶出し、酵素の活性画分を集めた。更に比活性を上げ
るため、再度ハイドロキシアパタイトカラムに通して上
記同様の操作を行い、活性画分を集め限外濾過により濃
縮し、比活性が12単位/mg蛋白質である精製酵素を得
た。該精製標品は、ポリアクリルアミド電気泳動におい
て単一バンドを示した。
量〕 0.35mM NTB及び1%トリトンX-100を含む350mMリン酸カ
リウム緩衝液(pH8.0)2.55mlに、各種濃度の1,5-AG溶
液0.15ml及び実施例2により得られた1,5-AG脱水素酵素
溶液0.3ml(0.54単位)を加えた全量3.0mlの反応液を、
37℃で10分間反応させ、540nmの吸光度を測定して検量
線を作成した。図5にこの結果を示した。検量線は、0
〜50μg/mlまで直線となり、還元性発色剤としてNTBを
用いた1,5-AGの定量が可能であることが分かる。
量〕 実施例3の還元性発色剤に代えてWST-1を用い、吸光度
の測定波長を450nmとした以外は、上記と同様の操作に
て測定を行い検量線を作成した。図6にこの結果を示し
た。検量線は、0〜50μg/mlまで直線となり、還元性
発色剤としてWST-1を用いた1,5-AGの定量が可能である
ことが分かる。
素は、電子キャリアー非存在下において1,5-AGに特異的
に作用し直接還元性発色剤を還元する作用を有する。従
って、これを用いた本発明の1,5-AGの定量法は、特異酵
素の作用により直接生成される還元された発色物質を測
定するものであるため、試料中の1,5-AGを簡便かつ精度
良く測定することができ、特に糖尿病等の診断に極めて
有用である。
33を培養して得られた本発明の1,5-AG脱水素酵素の最適
pHを示すグラフである。
33を培養して得られた本発明の1,5-AG脱水素酵素のpH安
定性を示すグラフである。
33を培養して得られた本発明の1,5-AG脱水素酵素の最適
温度を示すグラフである。
33を培養して得られた本発明の1,5-AG脱水素酵素の温度
安定性を示すグラフである。
33を培養して得られた本発明の1,5-AG脱水素酵素及び還
元性発色剤としてNTBを用いた1,5-AG測定の検量線であ
る。
33を培養して得られた本発明の1,5-AG脱水素酵素及び還
元性発色剤としてWST-1を用いた1,5-AG測定の検量線で
ある。
Claims (6)
- 【請求項1】 次の理化学的性質を有する1,5-アンヒド
ログルシトール脱水素酵素。 (1) 作用:電子キャリアー非存在下において、1,5-アン
ヒドログルシトールに特異的に作用して2位の水酸基を
酸化するとともに直接還元性発色剤を還元する反応を触
媒する作用を有する。 (2) 基質特異性:1,5-アンヒドログルシトールに強く作
用し、L-ソルボースに弱く作用する。また、D-グルコー
スに若干作用する。 (3) 至適pH:至適pHは8.0〜9.0付近にある。 (4) pH安定性:pH7.0〜9.0にて安定である。 (5) 至適温度:至適温度は35〜40℃付近にある。 (6) 温度安定性:40℃付近まで90%以上安定である。 (7) 電子受容体:2,6-ジクロロフェノールインドフェノ
ール、フェリシアン化合物等のほか、還元性発色剤も利
用できる。またNAD、NADP等の補酵素や溶存酵素は利用
できない。 (8) 分子量:ドデシル硫酸−ポリアクリルアミド電気泳
動法による分子量は、約55,000である。 - 【請求項2】 アグロバクテリウム属に属し、1,5-アン
ヒドログルシトール脱水素酵素生産能を有する微生物に
より生産されるものである請求項1記載の1,5-アンヒド
ログルシトール脱水素酵素。 - 【請求項3】 アグロバクテリウム属に属し、1,5-アン
ヒドログルシトール脱水素酵素生産能を有する微生物を
栄養培地に培養し、膜画分中に1,5-アンヒドログルシト
ール脱水素酵素を生成蓄積せしめ、これを採取すること
を特徴とする1,5-アンヒドログルシトール脱水素酵素の
製造法。 - 【請求項4】 アグロバクテリウム属に属し、1,5-アン
ヒドログルシトール脱水素酵素生産能を有する微生物
が、アグロバクテリウム・ツメファシエンスである請求
項3記載の製造法。 - 【請求項5】 還元性発色剤の存在下、1,5-アンヒドロ
グルシトールを含む試料に請求項1又は2記載の1,5-ア
ンヒドログルシトール脱水素酵素を作用せしめ、生成す
る還元された発色物質を測定することを特徴とする1,5-
アンヒドログルシトールの定量法。 - 【請求項6】 還元性発色剤が、テトラゾリウム又はそ
の塩類である請求項5記載の定量法。
Priority Applications (6)
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